JP2007231328A - 金属材の加熱方法及び直火加熱炉 - Google Patents
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Abstract
【課題】直火加熱炉において、炉内に特別な機構を設けることなく金属材を幅方向で均一に加熱する。
【解決手段】金属材通過位置よりも上側に設置された炉側壁バーナB1の燃焼フレームを水平に対して5〜40°斜め上向きに形成し、及び/又は、金属材通過位置よりも下側に設置された炉側壁バーナB2の燃焼フレームを水平に対して5〜40°斜め下向きに形成して金属材を加熱する。金属材のエッジ部に炉側壁バーナの燃焼フレームが直接衝突しないため、エッジ部の過加熱を抑えて金属材幅方向を均一に加熱することができる。
【選択図】図1
【解決手段】金属材通過位置よりも上側に設置された炉側壁バーナB1の燃焼フレームを水平に対して5〜40°斜め上向きに形成し、及び/又は、金属材通過位置よりも下側に設置された炉側壁バーナB2の燃焼フレームを水平に対して5〜40°斜め下向きに形成して金属材を加熱する。金属材のエッジ部に炉側壁バーナの燃焼フレームが直接衝突しないため、エッジ部の過加熱を抑えて金属材幅方向を均一に加熱することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、直火加熱炉を用いた金属材の加熱方法及びその実施に好適な直火加熱炉に関する。
従来、鋼板やスラブなどの金属材を移送しつつ加熱するための加熱炉として、炉側壁バーナを備えた直火加熱炉が用いられている。この直火加熱炉内の金属材移送手段としては、一般に、加熱対象が鋼板のような連続体の場合にはハースロールが、また加熱対象がスラブやビレットのような非連続体の場合にはスキッドビームなどが用いられる。図3(a)は、鋼板加熱用の直火加熱炉の横断面を模式的に示したものであり、1は炉体、2は鋼板移送用のハースロール、3は炉側壁バーナ、Sは被加熱材である鋼板である。前記炉側壁バーナ3は、鋼板通板位置(パスライン)の上側と下側の各位置に炉長方向で適当な間隔をもって配置され、通板する鋼板Sの上方と下方にそれぞれ水平状に燃焼フレーム4を形成する。
一般に加熱炉内で金属材を加熱する場合、金属材のエッジ部は幅中央部に較べて入熱面が多いので高温になりやすいが、特に直火加熱炉を用いた金属材の加熱では、燃焼フレーム自身に温度分布があるうえに、燃焼フレームの一部が直接金属材に接触するなどの理由から、金属材のエッジ部が過加熱されやすいという問題がある。図3(b)に、図3(a)の直火加熱炉で加熱された鋼板の幅方向板温分布の一例を示すが、幅中央部に較べてエッジ部が20℃以上も過加熱されていることが判る。
このような問題に対して、特許文献1には、炉側壁バーナの前方に火炎拡散防止体を設置し、この火炎拡散防止体を通じてバーナの燃焼フレームを炉内に吹き出すようにすることで、金属材のエッジ部に対する輻射伝熱量を低減させるようにした加熱炉が提案されている。
また、特許文献2には、炉内を移送される金属材のエッジ部の上方及び下方に炉幅方向進退可能な水冷式遮蔽板を配置し、金属材のエッジ部に対する輻射伝熱量を低減させるようにした加熱炉が提案されている。
実開平6−61958号公報
特開平8−143945号公報
また、特許文献2には、炉内を移送される金属材のエッジ部の上方及び下方に炉幅方向進退可能な水冷式遮蔽板を配置し、金属材のエッジ部に対する輻射伝熱量を低減させるようにした加熱炉が提案されている。
しかし、特許文献1の加熱炉は、(1)火炎拡散防止体という特別な機構を設ける必要があること、(2)加熱すべき金属材の幅が変更される場合、火炎拡散防止体の長さを変える(伸縮させる)必要があるため、そのための機構(耐熱性の特別な機構)がさらに必要となること、などの点からコストや実用性に問題がある。
また、特許文献2の加熱炉も、水冷式遮蔽板という特別な機構を設ける必要があることや、その耐熱性を十分に確保する必要があること、などの点からコストや実用性に問題がある。
また、特許文献2の加熱炉も、水冷式遮蔽板という特別な機構を設ける必要があることや、その耐熱性を十分に確保する必要があること、などの点からコストや実用性に問題がある。
したがって本発明の目的は、以上のような従来技術の課題を解決し、直火加熱炉を用いた金属材の加熱において、炉内に特別な機構を設けることなく、金属材を幅方向で均一に加熱することができる加熱方法を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、そのような金属材の加熱方法に好適な直火加熱炉を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、そのような金属材の加熱方法に好適な直火加熱炉を提供することにある。
上記課題を解決するための本発明は、過加熱になりやすい金属材エッジ部に炉側壁バーナの燃焼フレームが直接衝突しないように、炉側壁バーナの燃焼フレームの方向性を制御することで金属材幅方向の加熱の均一化を図るものであり、その要旨は以下のとおりである。
[1]炉側壁バーナを備えた直火加熱炉内で金属材を移送しつつ加熱する方法であって、金属材通過位置よりも上側に設置されている炉側壁バーナ(B1)の燃焼フレームを、水平に対して5〜40°斜め上向きに形成して金属材を加熱することを特徴とする金属材の加熱方法。
[1]炉側壁バーナを備えた直火加熱炉内で金属材を移送しつつ加熱する方法であって、金属材通過位置よりも上側に設置されている炉側壁バーナ(B1)の燃焼フレームを、水平に対して5〜40°斜め上向きに形成して金属材を加熱することを特徴とする金属材の加熱方法。
[2]炉側壁バーナを備えた直火加熱炉内で金属材を移送しつつ加熱する方法であって、金属材通過位置よりも下側に設置されている炉側壁バーナ(B2)の燃焼フレームを、水平に対して5〜40°斜め下向きに形成して金属材を加熱することを特徴とする金属材の加熱方法。
[3]炉側壁バーナを備えた直火加熱炉内で金属材を移送しつつ加熱する方法であって、金属材通過位置よりも上側に設置されている炉側壁バーナ(B1)の燃焼フレームを、水平に対して5〜40°斜め上向きに形成し、且つ金属材通過位置よりも下側に設置されている炉側壁バーナ(B2)の燃焼フレームを、水平に対して5〜40°斜め下向きに形成して金属材を加熱することを特徴とする金属材の加熱方法。
[3]炉側壁バーナを備えた直火加熱炉内で金属材を移送しつつ加熱する方法であって、金属材通過位置よりも上側に設置されている炉側壁バーナ(B1)の燃焼フレームを、水平に対して5〜40°斜め上向きに形成し、且つ金属材通過位置よりも下側に設置されている炉側壁バーナ(B2)の燃焼フレームを、水平に対して5〜40°斜め下向きに形成して金属材を加熱することを特徴とする金属材の加熱方法。
[4]上記[1]〜[3]のいずれかの加熱方法において、炉の加熱負荷又は/及び金属材の炉出側温度分布に応じて、炉側壁バーナ(B1)の燃焼フレームの上向き角度又は/及び炉側壁バーナ(B2)の燃焼フレームの下向き角度を調整することを特徴とする金属材の加熱方法。
[5]上記[1]〜[4]のいずれかの加熱方法において、炉幅方向で対向して配置された1対の炉側壁バーナ(B1)又は/及び炉側壁バーナ(B2)の燃焼フレームを炉幅方向中央で衝突させて金属材の加熱を行うことを特徴とする金属材の加熱方法。
[5]上記[1]〜[4]のいずれかの加熱方法において、炉幅方向で対向して配置された1対の炉側壁バーナ(B1)又は/及び炉側壁バーナ(B2)の燃焼フレームを炉幅方向中央で衝突させて金属材の加熱を行うことを特徴とする金属材の加熱方法。
[6]炉側壁バーナを備え、金属材を炉内で移送しつつ加熱する直火加熱炉であって、金属材通過位置よりも上側に設置される炉側壁バーナ(B1)を、その燃焼フレームが水平に対して5〜40°斜め上向きに形成されるように配置したことを特徴とする直火加熱炉。
[7]炉側壁バーナを備え、金属材を炉内で移送しつつ加熱する直火加熱炉であって、金属材通過位置よりも下側に設置される炉側壁バーナ(B2)を、その燃焼フレームが水平に対して5〜40°斜め下向きに形成されるように配置したことを特徴とする直火加熱炉。
[7]炉側壁バーナを備え、金属材を炉内で移送しつつ加熱する直火加熱炉であって、金属材通過位置よりも下側に設置される炉側壁バーナ(B2)を、その燃焼フレームが水平に対して5〜40°斜め下向きに形成されるように配置したことを特徴とする直火加熱炉。
[8]炉側壁バーナを備え、金属材を炉内で移送しつつ加熱する直火加熱炉であって、金属材通過位置よりも上側に設置される炉側壁バーナ(B1)を、その燃焼フレームが水平に対して5〜40°斜め上向きに形成されるように配置し、且つ金属材通過位置よりも下側に設置される炉側壁バーナ(B2)を、その燃焼フレームが水平に対して5〜40°斜め下向きに形成されるように配置したことを特徴とする直火加熱炉。
[9]上記[6]〜[8]のいずれかの直火加熱炉において、炉側壁バーナ(B1)の上向き角度又は/及び炉側壁バーナ(B2)の下向き角度を可変としたことを特徴とする直火加熱炉。
[10]上記[6]〜[9]のいずれかの直火加熱炉において、1対の炉側壁バーナ(B1)又は/及び炉側壁バーナ(B2)を炉幅方向で対向して配置し、それらの燃焼フレームが炉幅方向中央で衝突するようにしたことを特徴とする直火加熱炉。
[10]上記[6]〜[9]のいずれかの直火加熱炉において、1対の炉側壁バーナ(B1)又は/及び炉側壁バーナ(B2)を炉幅方向で対向して配置し、それらの燃焼フレームが炉幅方向中央で衝突するようにしたことを特徴とする直火加熱炉。
本発明によれば、金属材のエッジ部に炉側壁バーナの燃焼フレームが直接衝突しないため、炉内に特別な機構を設けることなく、エッジ部の過加熱を抑えて金属材幅方向を均一に加熱することができる。
また、本発明において、炉幅方向で対向して配置された1対の炉側壁バーナの燃焼フレームを炉幅方向中央で衝突させる方法では、過加熱になりやすい金属材エッジ部に対して幅中央部の加熱が強化されるため、金属材幅方向をより均一に加熱することができる。
また、本発明において、炉幅方向で対向して配置された1対の炉側壁バーナの燃焼フレームを炉幅方向中央で衝突させる方法では、過加熱になりやすい金属材エッジ部に対して幅中央部の加熱が強化されるため、金属材幅方向をより均一に加熱することができる。
図1は、本発明の一実施形態を示すもので、直火加熱炉の横断面を模式的に示している。図において、1は炉体である。
この直火加熱炉は鋼板加熱用であり、鋼板移送手段としてハースロール2を備え、このハースロール2で鋼板Sを連続搬送しつつ、下記する炉側壁バーナなどの直火バーナにより加熱する。炉体1の両側壁には、パスラインである鋼板通板位置の上側と下側の各位置に炉側壁バーナB1,B2(サイドバーナ)が炉長方向で適当な間隔をもって配置され、これら炉側壁バーナB1,B2から炉幅方向に向けて燃焼フレームF1,F2が形成される。
本実施形態では、炉側壁バーナB1,B2は炉幅方向で対向して配置されており、個々の炉側壁バーナB1,B2の燃焼フレームF1,F2は、先端が鋼板幅方向(炉幅方向)のほぼ中央に達する程度の長さを有している。
この直火加熱炉は鋼板加熱用であり、鋼板移送手段としてハースロール2を備え、このハースロール2で鋼板Sを連続搬送しつつ、下記する炉側壁バーナなどの直火バーナにより加熱する。炉体1の両側壁には、パスラインである鋼板通板位置の上側と下側の各位置に炉側壁バーナB1,B2(サイドバーナ)が炉長方向で適当な間隔をもって配置され、これら炉側壁バーナB1,B2から炉幅方向に向けて燃焼フレームF1,F2が形成される。
本実施形態では、炉側壁バーナB1,B2は炉幅方向で対向して配置されており、個々の炉側壁バーナB1,B2の燃焼フレームF1,F2は、先端が鋼板幅方向(炉幅方向)のほぼ中央に達する程度の長さを有している。
鋼板通板位置(金属材通過位置)よりも上側に設置されている炉側壁バーナB1は、その燃焼フレームF1を水平に対して5〜40°斜め上向き(θ1:その上向き角度)に形成して鋼板Sを加熱する。また、鋼板通板位置(金属材通過位置)よりも下側に設置されている炉側壁バーナB2は、その燃焼フレームF2を水平に対して5〜40°斜め下向き(θ2:その下向き角度)に形成して鋼板Sを加熱する。
上記燃焼フレームF1の上向き角度θ1及び燃焼フレームF2の下向き角度θ2が各々5°未満では、燃焼フレームF1,F2の一部が鋼板Sのエッジ部に接触してしまい、エッジ部の過加熱を生じる。一方、燃焼フレームF1の上向き角度θ1及び燃焼フレームF2の下向き角度θ2が各々40°を超えると、燃焼フレームが天井又は炉床に衝突し、その跳ね返りがさらに鋼板に衝突することにより、鋼板幅方向の温度分布が乱れることになる。
上記燃焼フレームF1の上向き角度θ1及び燃焼フレームF2の下向き角度θ2が各々5°未満では、燃焼フレームF1,F2の一部が鋼板Sのエッジ部に接触してしまい、エッジ部の過加熱を生じる。一方、燃焼フレームF1の上向き角度θ1及び燃焼フレームF2の下向き角度θ2が各々40°を超えると、燃焼フレームが天井又は炉床に衝突し、その跳ね返りがさらに鋼板に衝突することにより、鋼板幅方向の温度分布が乱れることになる。
加熱帯の炉側壁バーナが炉長方向で間隔をおいて配置された水平パス式直火加熱炉(炉内幅:2.2m、バーナ仕様:40万kcal/H台,加熱帯炉温:1100℃)において、板厚2.0mm、板幅1500mmの鋼板をライン速度70m/min、加熱帯出側目標板温950℃で加熱処理する試験を行った。この試験では、鋼板通板位置よりも上側に設置されている炉側壁バーナB1の燃焼フレームF1の上向き角度θ1を種々変えて鋼板の加熱を行い、放射温度計によって加熱帯出側板温分布を測定した。その結果を表1に示すが、燃焼フレームF1の上向き角度θ1を5〜40°の範囲とすることにより、鋼板の板幅方向での温度差を十分に小さくできることが判る。また、鋼板通板位置よりも下側に設置されている炉側壁バーナB2の燃焼フレームF2の下向き角度θ2を種々変えて同様の試験を行ったが、下向き角度θ2の範囲に関しても同様の結果が得られた。
以上のように、炉側壁バーナB1,B2の燃焼フレームF1,F2に、それぞれ適度な上向き角度と下向き角度を付けることにより、燃焼フレームF1,F2の一部が鋼板Sのエッジ部に接触することを防止しつつ鋼板幅方向を均一に加熱することができる。
本発明では、炉側壁バーナB1の燃焼フレームF1、炉側壁バーナB2の燃焼フレームF2のうちのいずれか一方にのみ、上記のような上向き角度θ1又は下向き角度θ2を付けることもできるが、鋼板幅方向での均一加熱性を特に高めるには、本実施形態のように、上側及び下側の両炉側壁バーナB1,B2の燃焼フレームF1,F2に各々上向き角度θ1と下向き角度θ2を付けることが好ましい。
本発明では、炉側壁バーナB1の燃焼フレームF1、炉側壁バーナB2の燃焼フレームF2のうちのいずれか一方にのみ、上記のような上向き角度θ1又は下向き角度θ2を付けることもできるが、鋼板幅方向での均一加熱性を特に高めるには、本実施形態のように、上側及び下側の両炉側壁バーナB1,B2の燃焼フレームF1,F2に各々上向き角度θ1と下向き角度θ2を付けることが好ましい。
本発明の加熱方法では、炉の加熱負荷又は/及び鋼板Sの炉出側温度(板温)分布或いは炉の形状に応じて、上記燃焼フレームF1の上向き角度θ1又は/及び燃焼フレームF2の下向き角度θ2を調整することが好ましい。
すなわち、炉の加熱負荷によって鋼板Sの加熱温度分布などが違ってくるので、その加熱負荷に応じて、鋼板幅方向での均一加熱性が確保されるよう燃焼フレームF1の上向き角度θ1又は/及び燃焼フレームF2の下向き角度θ2を調整する。また、鋼板Sの炉出側板温分布(特に、幅方向板温分布)を直接測定し、この炉出側板温分布に応じて、鋼板幅方向での均一加熱性が確保されるよう燃焼フレームF1の上向き角度θ1又は/及び燃焼フレームF2の下向き角度θ2を調整してもよい。
すなわち、炉の加熱負荷によって鋼板Sの加熱温度分布などが違ってくるので、その加熱負荷に応じて、鋼板幅方向での均一加熱性が確保されるよう燃焼フレームF1の上向き角度θ1又は/及び燃焼フレームF2の下向き角度θ2を調整する。また、鋼板Sの炉出側板温分布(特に、幅方向板温分布)を直接測定し、この炉出側板温分布に応じて、鋼板幅方向での均一加熱性が確保されるよう燃焼フレームF1の上向き角度θ1又は/及び燃焼フレームF2の下向き角度θ2を調整してもよい。
図2は、本発明の他の実施形態を示すもので、直火加熱炉の横断面を模式的に示している。本実施形態は、炉側壁バーナB1,B2(サイドバーナ)を炉幅方向両側で対向させるのではなく、炉幅方向両側で千鳥状に交互に配置したものである。個々の炉側壁バーナB1,B2の燃焼フレームF1,F2は、鋼板Sの全幅を横切るような長さを有している。
この実施形態でも、鋼板通板位置(金属材通過位置)よりも上側に設置されている炉側壁バーナB1は、その燃焼フレームF1を水平に対して5〜40°斜め上向きに形成して鋼板Sを加熱する。また、鋼板通板位置(金属材通過位置)よりも下側に設置されている炉側壁バーナB2は、その燃焼フレームF2を水平に対して5〜40°斜め下向きに形成して鋼板Sを加熱する。
この実施形態でも、鋼板通板位置(金属材通過位置)よりも上側に設置されている炉側壁バーナB1は、その燃焼フレームF1を水平に対して5〜40°斜め上向きに形成して鋼板Sを加熱する。また、鋼板通板位置(金属材通過位置)よりも下側に設置されている炉側壁バーナB2は、その燃焼フレームF2を水平に対して5〜40°斜め下向きに形成して鋼板Sを加熱する。
以上述べた本発明の加熱方法の実施に供される直火加熱炉は、図1及び図2に示すように、鋼板通板位置(金属材通過位置)よりも上側に設置される炉側壁バーナB1を、その燃焼フレームF1が水平に対して5〜40°斜め上向きに形成されるように配置し、鋼板通板位置(金属材通過位置)よりも下側に設置される炉側壁バーナB2を、その燃焼フレームF2が水平に対して5〜40°斜め下向きに形成されるように配置したものである。
この直火加熱炉は、炉側壁バーナB1の燃焼フレームF1、炉側壁バーナB2の燃焼フレームF2のうちのいずれか一方にのみ、上記のような上向き角度θ1又は下向き角度θ2を付けるように構成することもできるが、鋼板幅方向での均一加熱性を特に高めるには、上記実施形態のように両炉側壁バーナB1,B2の燃焼フレームF1,F2に各々上向き角度θ1と下向き角度θ2を付けることが好ましい。
また、炉の加熱負荷又は/及び鋼板Sの炉出側温度(板温)分布に応じて、上記燃焼フレームF1の上向き角度θ1又は/及び燃焼フレームF2の下向き角度θ2を調整できるようにするため、適当な機構により炉側壁バーナB1の上向き角度又は/及び炉側壁バーナB2の下向き角度を可変とすることが好ましい。
また、炉の加熱負荷又は/及び鋼板Sの炉出側温度(板温)分布に応じて、上記燃焼フレームF1の上向き角度θ1又は/及び燃焼フレームF2の下向き角度θ2を調整できるようにするため、適当な機構により炉側壁バーナB1の上向き角度又は/及び炉側壁バーナB2の下向き角度を可変とすることが好ましい。
また、以上述べたような本発明による加熱形態に加えて、炉幅方向で対向して配置された1対の炉側壁バーナB1又は/及び炉側壁バーナB2の燃焼フレームを炉幅方向中央で衝突させて鋼板の加熱を行うことにより、過加熱になりやすい鋼板エッジ部に対して幅中央部の加熱が強化されるため、鋼板幅方向をより均一に加熱することができる。
図1の実施形態でも、炉幅方向で対向して配置された1対の炉側壁バーナB1と炉側壁バーナB2の各々燃焼フレームF1,F2を炉幅方向中央で衝突させている。ここで、燃焼フレームF1,F2から鋼板Sに及ぼされる輻射熱は、燃焼フレームF1,F2の上記衝突部からが最も大きくなるため、過加熱になりやすい鋼板エッジ部に対して幅中央部の加熱が強化され、鋼板幅方向を均一に加熱することができる。
このような本発明の加熱形態の実施に供される直火加熱炉は、1対の炉側壁バーナB1又は/及び炉側壁バーナB2を炉幅方向で対向して配置し、それらの燃焼フレームどうしが炉幅方向中央で衝突するようにしたものである。また、通常、上記1対の炉側壁バーナB1又は/及び炉側壁バーナB2が炉長方向で適当な間隔をもって複数対配置される。
図1の実施形態でも、炉幅方向で対向して配置された1対の炉側壁バーナB1と炉側壁バーナB2の各々燃焼フレームF1,F2を炉幅方向中央で衝突させている。ここで、燃焼フレームF1,F2から鋼板Sに及ぼされる輻射熱は、燃焼フレームF1,F2の上記衝突部からが最も大きくなるため、過加熱になりやすい鋼板エッジ部に対して幅中央部の加熱が強化され、鋼板幅方向を均一に加熱することができる。
このような本発明の加熱形態の実施に供される直火加熱炉は、1対の炉側壁バーナB1又は/及び炉側壁バーナB2を炉幅方向で対向して配置し、それらの燃焼フレームどうしが炉幅方向中央で衝突するようにしたものである。また、通常、上記1対の炉側壁バーナB1又は/及び炉側壁バーナB2が炉長方向で適当な間隔をもって複数対配置される。
本発明は、鋼板などの連続体加熱用の直火加熱炉に限らず、スラブなどの非連続体加熱用の直火加熱炉にも適用することができる。この非連続体加熱用の直火加熱炉の場合には、通常、金属材搬送手段としてはスキッドビームなどが用いられる。
また、本発明は、一般に水平パス式の直火加熱炉に適用されるが、竪型(パス式)の直火加熱炉に適用してもよい。この場合、鋼板パスラインを水平面と仮定して、炉側壁バーナの燃焼フレームをその水平面に対して5〜40°斜め上向きに形成して金属材(鋼板)を加熱する。
また、直火加熱炉が複数の帯域(例えば、予熱帯、加熱帯、均熱帯)を有するものである場合には、本発明は任意の帯域に対して適用することができる。
また、本発明は、一般に水平パス式の直火加熱炉に適用されるが、竪型(パス式)の直火加熱炉に適用してもよい。この場合、鋼板パスラインを水平面と仮定して、炉側壁バーナの燃焼フレームをその水平面に対して5〜40°斜め上向きに形成して金属材(鋼板)を加熱する。
また、直火加熱炉が複数の帯域(例えば、予熱帯、加熱帯、均熱帯)を有するものである場合には、本発明は任意の帯域に対して適用することができる。
加熱帯の炉側壁バーナB1,B2が、図2に示すような形態で炉長方向で間隔をおいて配置された水平パス式直火加熱炉において、板厚2.0mm、板幅1500mmの鋼板を加熱処理した。直火加熱炉の仕様及び加熱条件は以下の通りである。
・直火加熱炉 炉内幅:2.2m
バーナ仕様:40万kcal/H台
・加熱条件 ライン速度70m/min
加熱帯炉温:1100℃
加熱帯出側目標板温:950℃
・直火加熱炉 炉内幅:2.2m
バーナ仕様:40万kcal/H台
・加熱条件 ライン速度70m/min
加熱帯炉温:1100℃
加熱帯出側目標板温:950℃
この実施例では、炉側壁バーナB1の燃焼フレームF1を水平に対して30°斜め上向きに、炉側壁バーナB2の燃焼フレームF2を水平に対して10°斜め下向きにそれぞれ形成して鋼板の加熱を行い、放射温度計によって加熱帯出側板温分布を測定した(本発明例)。また、比較のために、炉側壁バーナの燃焼フレームを水平に形成した以外は、上記と全く同じ条件で鋼板の加熱を行い、放射温度計によって加熱帯出側板温分布を測定した(比較例)。その結果では、加熱帯出側板温の板幅方向の偏差は、比較例では30℃以上であったのに対し、本発明例では10℃以下に抑えることができた。
1 炉体
2 ハースロール
B1,B2 炉側壁バーナ
F1,F2 燃焼フレーム
S 鋼板
2 ハースロール
B1,B2 炉側壁バーナ
F1,F2 燃焼フレーム
S 鋼板
Claims (10)
- 炉側壁バーナを備えた直火加熱炉内で金属材を移送しつつ加熱する方法であって、
金属材通過位置よりも上側に設置されている炉側壁バーナ(B1)の燃焼フレームを、水平に対して5〜40°斜め上向きに形成して金属材を加熱することを特徴とする金属材の加熱方法。 - 炉側壁バーナを備えた直火加熱炉内で金属材を移送しつつ加熱する方法であって、
金属材通過位置よりも下側に設置されている炉側壁バーナ(B2)の燃焼フレームを、水平に対して5〜40°斜め下向きに形成して金属材を加熱することを特徴とする金属材の加熱方法。 - 炉側壁バーナを備えた直火加熱炉内で金属材を移送しつつ加熱する方法であって、
金属材通過位置よりも上側に設置されている炉側壁バーナ(B1)の燃焼フレームを、水平に対して5〜40°斜め上向きに形成し、且つ金属材通過位置よりも下側に設置されている炉側壁バーナ(B2)の燃焼フレームを、水平に対して5〜40°斜め下向きに形成して金属材を加熱することを特徴とする金属材の加熱方法。 - 炉の加熱負荷又は/及び金属材の炉出側温度分布に応じて、炉側壁バーナ(B1)の燃焼フレームの上向き角度又は/及び炉側壁バーナ(B2)の燃焼フレームの下向き角度を調整することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の金属材の加熱方法。
- 炉幅方向で対向して配置された1対の炉側壁バーナ(B1)又は/及び炉側壁バーナ(B2)の燃焼フレームを炉幅方向中央で衝突させて金属材の加熱を行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の金属材の加熱方法。
- 炉側壁バーナを備え、金属材を炉内で移送しつつ加熱する直火加熱炉であって、
金属材通過位置よりも上側に設置される炉側壁バーナ(B1)を、その燃焼フレームが水平に対して5〜40°斜め上向きに形成されるように配置したことを特徴とする直火加熱炉。 - 炉側壁バーナを備え、金属材を炉内で移送しつつ加熱する直火加熱炉であって、
金属材通過位置よりも下側に設置される炉側壁バーナ(B2)を、その燃焼フレームが水平に対して5〜40°斜め下向きに形成されるように配置したことを特徴とする直火加熱炉。 - 炉側壁バーナを備え、金属材を炉内で移送しつつ加熱する直火加熱炉であって、
金属材通過位置よりも上側に設置される炉側壁バーナ(B1)を、その燃焼フレームが水平に対して5〜40°斜め上向きに形成されるように配置し、且つ金属材通過位置よりも下側に設置される炉側壁バーナ(B2)を、その燃焼フレームが水平に対して5〜40°斜め下向きに形成されるように配置したことを特徴とする直火加熱炉。 - 炉側壁バーナ(B1)の上向き角度又は/及び炉側壁バーナ(B2)の下向き角度を可変としたことを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の直火加熱炉。
- 1対の炉側壁バーナ(B1)又は/及び炉側壁バーナ(B2)を炉幅方向で対向して配置し、それらの燃焼フレームが炉幅方向中央で衝突するようにしたことを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載の直火加熱炉。
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Cited By (2)
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CN104212955A (zh) * | 2014-09-01 | 2014-12-17 | 武汉钢铁(集团)公司 | 降低高碳铬轴承钢中碳化物液析级别的方法 |
CN108139160A (zh) * | 2015-09-18 | 2018-06-08 | 施瓦兹有限责任公司 | 热处理系统 |
-
2006
- 2006-02-28 JP JP2006052411A patent/JP2007231328A/ja active Pending
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