JP2692174B2 - 多塩基酸無水物溶液及びこれを用いたエポキシ樹脂組成物 - Google Patents
多塩基酸無水物溶液及びこれを用いたエポキシ樹脂組成物Info
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、常温固型の多塩基酸無水物を常温液状の多
塩基酸無水物に溶解させてなる、作業性、保存安定性等
に優れた多塩基酸無水物溶液及びこれを用いてなるエポ
キシ樹脂組成物に関する。
塩基酸無水物に溶解させてなる、作業性、保存安定性等
に優れた多塩基酸無水物溶液及びこれを用いてなるエポ
キシ樹脂組成物に関する。
〔従来の技術〕 エポキシ樹脂の硬化剤として、各種酸無水物が用いら
れて来た。特に、その耐熱性が要求される分野に対して
は、多塩基酸多無水物を単独又は二塩基酸無水物と併用
して用いられて来た。なかでも四塩基酸無水物の一種で
ある、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニ
ル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカル
ボン酸無水物(以下、MCTCと略記する。)は、耐熱性、
溶解性、耐吸湿性等に優れた硬化剤として広く用いられ
ている(特公昭57-9740号公報、特公昭58-17214号公
報、特公昭58-51955号公報)。
れて来た。特に、その耐熱性が要求される分野に対して
は、多塩基酸多無水物を単独又は二塩基酸無水物と併用
して用いられて来た。なかでも四塩基酸無水物の一種で
ある、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニ
ル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカル
ボン酸無水物(以下、MCTCと略記する。)は、耐熱性、
溶解性、耐吸湿性等に優れた硬化剤として広く用いられ
ている(特公昭57-9740号公報、特公昭58-17214号公
報、特公昭58-51955号公報)。
しかし、このMCTCは、融点172℃の固体であり、液状
硬化剤として使用する場合は、MCTCを多量の溶剤を使用
して溶解させるか、又は、液状の多塩基酸無水物あるい
は液状のエポキシ樹脂に溶解させることが必要となる
が、多量の溶剤の使用は制限を受ける場合が多く、又、
液状の多塩基酸無水物や液状のエポキシ樹脂への溶解度
は小さく、多塩基酸無水物には5重量%程度、エポキシ
樹脂にはほとんど溶解しないため、MCTCを液状硬化剤と
して効果的に用いることができなかった。
硬化剤として使用する場合は、MCTCを多量の溶剤を使用
して溶解させるか、又は、液状の多塩基酸無水物あるい
は液状のエポキシ樹脂に溶解させることが必要となる
が、多量の溶剤の使用は制限を受ける場合が多く、又、
液状の多塩基酸無水物や液状のエポキシ樹脂への溶解度
は小さく、多塩基酸無水物には5重量%程度、エポキシ
樹脂にはほとんど溶解しないため、MCTCを液状硬化剤と
して効果的に用いることができなかった。
本発明者等は、この様な状況に鑑み鋭意検討した結
果、常温液状の多塩基酸無水物及び/又は溶剤中に、好
ましくは常温液状多塩基酸無水物中に、常温固型で、下
記一般式(I) (式中、R1、R2は水素原子又は炭素原子数1〜3のア
ルキル基を表わす。) で示される四塩基酸無水物と酸性物質又は塩基性物質と
を加え、必要に応じて加熱攪拌処理すると、常温固型多
塩基酸無水物が常温液状多塩基酸無水物及び/又は溶剤
に溶解し、常温固型多塩基酸無水物の含有率が高く、し
かも常温でも安定で均一な多塩基酸無水物溶液が得られ
ることを見い出し、本発明を完成するに至った。
果、常温液状の多塩基酸無水物及び/又は溶剤中に、好
ましくは常温液状多塩基酸無水物中に、常温固型で、下
記一般式(I) (式中、R1、R2は水素原子又は炭素原子数1〜3のア
ルキル基を表わす。) で示される四塩基酸無水物と酸性物質又は塩基性物質と
を加え、必要に応じて加熱攪拌処理すると、常温固型多
塩基酸無水物が常温液状多塩基酸無水物及び/又は溶剤
に溶解し、常温固型多塩基酸無水物の含有率が高く、し
かも常温でも安定で均一な多塩基酸無水物溶液が得られ
ることを見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、 前記一般式(I)で表される常温固型多塩基酸無水物
(A)を酸性物質又は塩基性物質(B)の存在下で常温
液状多塩基酸無水物及び/又は溶剤(C)に溶解させて
なることを特徴とする多塩基酸無水物溶液、及び、 エポキシ樹脂と、 前記一般式(I)で表される常温固型多塩基酸無水物
(A)を酸性物質又は塩基性物質(B)の存在下で常温
液状多塩基酸無水物及び/又は溶剤(C)に溶解させて
なる多塩基酸無水物溶液とを含有することを特徴とする
エポキシ樹脂組成物 を提供するものである。
(A)を酸性物質又は塩基性物質(B)の存在下で常温
液状多塩基酸無水物及び/又は溶剤(C)に溶解させて
なることを特徴とする多塩基酸無水物溶液、及び、 エポキシ樹脂と、 前記一般式(I)で表される常温固型多塩基酸無水物
(A)を酸性物質又は塩基性物質(B)の存在下で常温
液状多塩基酸無水物及び/又は溶剤(C)に溶解させて
なる多塩基酸無水物溶液とを含有することを特徴とする
エポキシ樹脂組成物 を提供するものである。
本発明で用いる前記一般式(I)で表される常温固型
多塩基酸無水物(A)としては、特に特定されず、例え
ば、MCTCおよび5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3
−フラニル)−4−メチル−3−シクロヘキセン−1,2
−ジカルボン酸無水物等が挙げられるが、特にMCTCが好
ましい。
多塩基酸無水物(A)としては、特に特定されず、例え
ば、MCTCおよび5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3
−フラニル)−4−メチル−3−シクロヘキセン−1,2
−ジカルボン酸無水物等が挙げられるが、特にMCTCが好
ましい。
本発明では常温固型多塩基酸無水物(A)の処理に酸
性物質又は塩基性物質(B)を用いるが、必ずしも液状
である必要はない。また、なかでも塩基性物質が好まし
い。固型の物質を用いた場合には、常温固型多塩基酸無
水物(A)を溶解させた後、過等により除去してもよ
い。
性物質又は塩基性物質(B)を用いるが、必ずしも液状
である必要はない。また、なかでも塩基性物質が好まし
い。固型の物質を用いた場合には、常温固型多塩基酸無
水物(A)を溶解させた後、過等により除去してもよ
い。
ここで用いる酸性物質としては、例えば塩酸、硝酸、
硫酸、スルホン酸、活性白土、酸性白土、合成シリカア
ルミナ、酸性イオン交換樹脂等が挙げられ、なかでもス
ルホン酸、活性白土、酸性白土、合成シリカアルミナ、
酸性イオン交換樹脂が好ましい。
硫酸、スルホン酸、活性白土、酸性白土、合成シリカア
ルミナ、酸性イオン交換樹脂等が挙げられ、なかでもス
ルホン酸、活性白土、酸性白土、合成シリカアルミナ、
酸性イオン交換樹脂が好ましい。
また塩基性物質としては、例えば水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム、水酸化リチュウム等のアルカリ金属化
合物;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等のアル
カリ土類金属化合物;ジメチルアミン、トリメチルアミ
ン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピ
ルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、メチルエタノールアミン、
ジメチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミ
ン、N−メチルエタノールアミン、N,N−ジメチルエタ
ノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ノニルア
ミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノ
プロピルアミン、α−ベンジルエタノールアミン等のア
ミン化合物;2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−
エチルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、
2−ウンデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾー
ル、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベン
ジル−2−メチルイミダゾール、1−ヒドロキシエチル
イミダゾール等のイミダゾール化合物などが挙げられ、
なかでもアミン化合物が好ましく、特に水酸基を有する
アミン化合物が好ましい。
水酸化カリウム、水酸化リチュウム等のアルカリ金属化
合物;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等のアル
カリ土類金属化合物;ジメチルアミン、トリメチルアミ
ン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピ
ルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、メチルエタノールアミン、
ジメチルエタノールアミン、メチルジエタノールアミ
ン、N−メチルエタノールアミン、N,N−ジメチルエタ
ノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ノニルア
ミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノ
プロピルアミン、α−ベンジルエタノールアミン等のア
ミン化合物;2−メチルイミダゾール、2−エチル−4−
エチルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、
2−ウンデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾー
ル、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベン
ジル−2−メチルイミダゾール、1−ヒドロキシエチル
イミダゾール等のイミダゾール化合物などが挙げられ、
なかでもアミン化合物が好ましく、特に水酸基を有する
アミン化合物が好ましい。
本発明では常温固型多塩基酸無水物(A)の溶媒とし
て常温液状多塩基酸無水物及び/又は溶剤(C)を用い
るが、使用量の制限や硬化物の物性低下等がない点で常
温液状多塩基酸無水物、なかでも常温液状二塩基酸無水
物が好ましい。
て常温液状多塩基酸無水物及び/又は溶剤(C)を用い
るが、使用量の制限や硬化物の物性低下等がない点で常
温液状多塩基酸無水物、なかでも常温液状二塩基酸無水
物が好ましい。
ここで用いる常温液状多塩基酸無水物としては、例え
ばメチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒド
ロ無水フタル酸、メチル−エンドメチレン−テトラヒド
ロ無水フタル酸、エンドメチレン−テトラヒドロ無水フ
タル酸、メチル−エンドメチレン−ヘキサヒドロ無水フ
タル酸、エンドメチレン−ヘキサヒドロ無水フタル酸等
の脂環式多塩基酸無水物、ポリアゼライン酸ポリ酸無水
物等の脂肪族分子間多塩基酸無水物、ドデシル無水コハ
ク酸、ドデセニル無水コハク酸、オクテニル無水コハク
酸等の脂肪族多塩基酸無水物及びテトラヒドロ無水フタ
ル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等を含む多塩基酸無水
物共融混合物などが挙げられ、なかでも粘度が低い点で
メチルテトラヒドロ無水フタル酸及びメチルヘキサヒド
ロ無水フタル酸が好ましい。
ばメチルテトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒド
ロ無水フタル酸、メチル−エンドメチレン−テトラヒド
ロ無水フタル酸、エンドメチレン−テトラヒドロ無水フ
タル酸、メチル−エンドメチレン−ヘキサヒドロ無水フ
タル酸、エンドメチレン−ヘキサヒドロ無水フタル酸等
の脂環式多塩基酸無水物、ポリアゼライン酸ポリ酸無水
物等の脂肪族分子間多塩基酸無水物、ドデシル無水コハ
ク酸、ドデセニル無水コハク酸、オクテニル無水コハク
酸等の脂肪族多塩基酸無水物及びテトラヒドロ無水フタ
ル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等を含む多塩基酸無水
物共融混合物などが挙げられ、なかでも粘度が低い点で
メチルテトラヒドロ無水フタル酸及びメチルヘキサヒド
ロ無水フタル酸が好ましい。
また、溶剤としては、例えばアセトン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等
のケトン類、セロソルブアセテート、酢酸ブチル等のエ
ステル類等が挙げられる。
ケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等
のケトン類、セロソルブアセテート、酢酸ブチル等のエ
ステル類等が挙げられる。
本発明の多塩基酸無水物溶液中に含有される常温固型
多塩基酸無水物(A)と常温液状多塩基酸無水物及び/
又は溶剤(C)の使用比率(A)/(C)は、重量比で
通常5/95〜90/10であり、なかでも常温での流動性が良
好で、かつ耐熱性に優れるエポキシ樹脂組成物が得られ
る点で15/85〜80/20が好ましい。
多塩基酸無水物(A)と常温液状多塩基酸無水物及び/
又は溶剤(C)の使用比率(A)/(C)は、重量比で
通常5/95〜90/10であり、なかでも常温での流動性が良
好で、かつ耐熱性に優れるエポキシ樹脂組成物が得られ
る点で15/85〜80/20が好ましい。
本発明で用いる酸性物質又は塩基性物質(B)の使用
量は、その活性度により大きく異なるが、多塩基酸無水
物の総量100重量部に対して、通常0.1〜20重量部、好ま
しくは0.3〜15重量部の範囲である。
量は、その活性度により大きく異なるが、多塩基酸無水
物の総量100重量部に対して、通常0.1〜20重量部、好ま
しくは0.3〜15重量部の範囲である。
本発明の多塩基酸無水物溶液を得るには、例えば常温
固型多塩基酸無水物(A)を常温液状多塩基酸無水物及
び/又は溶剤(C)中に加え、酸性物質又は塩基性物質
の存在下で、必要ならば加熱攪拌して、該常温固型多塩
基酸無水物(A)を溶解せしめればよい。この時の処理
温度及び処理時間は、常温固型多塩基酸無水物(A)の
種類や濃度、酸性物質又は塩基性物質の活性度や添加量
等により異なるが、通常20〜200℃で30分間以上、好ま
しくは60〜180℃で45分間〜48時間である。
固型多塩基酸無水物(A)を常温液状多塩基酸無水物及
び/又は溶剤(C)中に加え、酸性物質又は塩基性物質
の存在下で、必要ならば加熱攪拌して、該常温固型多塩
基酸無水物(A)を溶解せしめればよい。この時の処理
温度及び処理時間は、常温固型多塩基酸無水物(A)の
種類や濃度、酸性物質又は塩基性物質の活性度や添加量
等により異なるが、通常20〜200℃で30分間以上、好ま
しくは60〜180℃で45分間〜48時間である。
本発明のエポキシ樹脂組成物を得るには、エポキシ樹
脂、好ましくは常温液状エポキシ樹脂に上記の様にして
得た多塩基酸無水物溶液を加え、更に必要に応じて硬化
促進剤、充填剤等の添加剤を加えればよい。
脂、好ましくは常温液状エポキシ樹脂に上記の様にして
得た多塩基酸無水物溶液を加え、更に必要に応じて硬化
促進剤、充填剤等の添加剤を加えればよい。
本発明で用いるエポキシ樹脂としては、1分子中に1
個以上のエポキシ基を有する化合物、例えばアルキルグ
リシジルエーテル、アルキルフェノールグリシジルエー
テル、アルキルグリシジルエステル、フェニルグリシジ
ルエステル、ビスフェノールA−エピクロルヒドリン縮
合物、ビスフェノールF−エピクロルヒドリン縮合物、
ビスフェノールS−エピクロルヒドリン縮合物、フェノ
ールノボラック−エピクロルヒドリン縮合物、クレゾー
ルノボラック−エピクロルヒドリン縮合物等の芳香族グ
リシジルエーテル、脂肪族グリシジルエーテル、脂環式
グリシジルエーテル、芳香族グリシジルエステル、脂肪
族グリシジルエステル、脂環式グリシジルエステル、ヒ
ダントイン系エポキシ樹脂、複素環式グリシジルエテー
ル、グリシジルアミン化合物及び、その共縮合物又は共
重合物、あるいはその混合物が挙げられる。
個以上のエポキシ基を有する化合物、例えばアルキルグ
リシジルエーテル、アルキルフェノールグリシジルエー
テル、アルキルグリシジルエステル、フェニルグリシジ
ルエステル、ビスフェノールA−エピクロルヒドリン縮
合物、ビスフェノールF−エピクロルヒドリン縮合物、
ビスフェノールS−エピクロルヒドリン縮合物、フェノ
ールノボラック−エピクロルヒドリン縮合物、クレゾー
ルノボラック−エピクロルヒドリン縮合物等の芳香族グ
リシジルエーテル、脂肪族グリシジルエーテル、脂環式
グリシジルエーテル、芳香族グリシジルエステル、脂肪
族グリシジルエステル、脂環式グリシジルエステル、ヒ
ダントイン系エポキシ樹脂、複素環式グリシジルエテー
ル、グリシジルアミン化合物及び、その共縮合物又は共
重合物、あるいはその混合物が挙げられる。
以下に実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説
明する。
明する。
実施例1 MCTC400gおよびメチル−テトラヒドロ無水フタル酸60
0gをフラスコに入れ、40℃でN,N−ジメチルエタノール
アミン10gを添加した後、120℃で1時間攪拌を続けて多
塩基酸無水物溶液(1)を得た。この溶液は常温および
5℃で1ケ月以上安定であった。
0gをフラスコに入れ、40℃でN,N−ジメチルエタノール
アミン10gを添加した後、120℃で1時間攪拌を続けて多
塩基酸無水物溶液(1)を得た。この溶液は常温および
5℃で1ケ月以上安定であった。
実施例2 5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)
−4−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン
酸無水物200gおよびメチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸
800gをフラスコに入れ、80℃でN−メチル−ジエタノー
ルアミン15gを添加した後、80℃で5時間攪拌を続けて
多塩基酸無水物溶液(2)を得た。この溶液は常温およ
び5℃で1ケ月以上安定であった。
−4−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン
酸無水物200gおよびメチル−ヘキサヒドロ無水フタル酸
800gをフラスコに入れ、80℃でN−メチル−ジエタノー
ルアミン15gを添加した後、80℃で5時間攪拌を続けて
多塩基酸無水物溶液(2)を得た。この溶液は常温およ
び5℃で1ケ月以上安定であった。
実施例3 MCTC200gおよびメチル−テトラヒドロ無水フタル酸80
0gをフラスコに入れ、80℃でシリカアルミナ50gを添加
した後、180℃で24時間攪拌を続けて多塩基酸無水物溶
液(3)を得た。この溶液は常温および5℃で1ケ月以
上安定であった。
0gをフラスコに入れ、80℃でシリカアルミナ50gを添加
した後、180℃で24時間攪拌を続けて多塩基酸無水物溶
液(3)を得た。この溶液は常温および5℃で1ケ月以
上安定であった。
実施例4 MCTC400gおよびメチル−テトラヒドロ無水フタル酸60
0gをフラスコに入れ、40℃で水酸化ナトリウム3gを添加
した後、70℃で15時間攪拌を続けて多塩基酸無水物溶液
(4)を得た。この溶液は常温および5℃で1ケ月以上
安定であった。
0gをフラスコに入れ、40℃で水酸化ナトリウム3gを添加
した後、70℃で15時間攪拌を続けて多塩基酸無水物溶液
(4)を得た。この溶液は常温および5℃で1ケ月以上
安定であった。
実施例5 MCTC200gおよびメチル−テトラヒドロ無水フタル酸80
0gをフラスコに入れ、60℃で2−エチル−4−メチルイ
ミダゾール20gを添加した後、70℃で36時間攪拌を続け
て多塩基酸無水物溶液(5)を得た。この溶液は常温お
よび5℃で1ケ月以上安定であった。
0gをフラスコに入れ、60℃で2−エチル−4−メチルイ
ミダゾール20gを添加した後、70℃で36時間攪拌を続け
て多塩基酸無水物溶液(5)を得た。この溶液は常温お
よび5℃で1ケ月以上安定であった。
比較例1 MCTC200gおよびメチル−テトラヒドロ無水フタル酸80
0gをフラスコに入れ、150℃で1時間攪拌して多塩基酸
無水物溶液を得たが、常温で12時間放置後、多量の沈殿
物が確認された。
0gをフラスコに入れ、150℃で1時間攪拌して多塩基酸
無水物溶液を得たが、常温で12時間放置後、多量の沈殿
物が確認された。
比較例2 MCTC400gおよびメチル−テトラヒドロ無水フタル酸60
0gをフラスコに入れ、150℃で5時間攪拌して多塩基酸
無水物溶液を得たが、120℃まで冷却した段階で多量の
沈殿が確認された。
0gをフラスコに入れ、150℃で5時間攪拌して多塩基酸
無水物溶液を得たが、120℃まで冷却した段階で多量の
沈殿が確認された。
実施例6〜10および比較例3〜4 表−1に示す常温液状エポキシ樹脂と硬化剤と硬化促
進剤とを表−1に示す配合比で混合してエポキシ樹脂組
成物を得た。これを80℃で2時間、次いで150℃で3時
間硬化させて平板を得、熱変形温度(HDT)の測定を行
った。結果を表−1に示す。
進剤とを表−1に示す配合比で混合してエポキシ樹脂組
成物を得た。これを80℃で2時間、次いで150℃で3時
間硬化させて平板を得、熱変形温度(HDT)の測定を行
った。結果を表−1に示す。
〔発明の効果〕 本発明の多塩基酸無水物溶液は、常温固型の多塩基酸
無水物の含有率が高く、保存安定性、作業性等に優れ
る。これを硬化剤として用いてなる本発明のエポキシ樹
脂組成物は、耐熱性等の物性に優れるため、塗料、プリ
プレグ、IC用積層板、IC封止剤、接着剤等の用途に好適
である。
無水物の含有率が高く、保存安定性、作業性等に優れ
る。これを硬化剤として用いてなる本発明のエポキシ樹
脂組成物は、耐熱性等の物性に優れるため、塗料、プリ
プレグ、IC用積層板、IC封止剤、接着剤等の用途に好適
である。
Claims (13)
- 【請求項1】下記一般式(I)で表される常温固型多塩
基酸無水物(A)を酸性物質又は塩基性物質(B)の存
在下で常温液状多塩基酸無水物及び/又は溶剤(C)に
溶解させてなることを特徴とする多塩基酸無水物。 (式中、R1、R2は水素原子又は炭素原子数1〜3のア
ルキル基を表わす。) - 【請求項2】常温液状多塩基酸無水物及び/又は溶剤
(C)が、常温液状多塩基酸無水物である請求項1記載
の多塩基酸無水物溶液。 - 【請求項3】常温液状多塩基酸無水物が、二塩基酸無水
物である請求項2記載の多塩基酸無水物。 - 【請求項4】常温液状多塩基酸無水物が、メチルヘキサ
ヒドロ無水フタル酸及び/又はメチルヘキサヒドロ無水
フタル酸である請求項2記載の多塩基酸無水物溶液。 - 【請求項5】酸性物質又は塩基性物質(B)が塩基性物
質である請求項1記載の多塩基酸無水物溶液。 - 【請求項6】常温固型多塩基酸無水物(A)と、常温液
状多塩基酸無水物及び/又は溶剤(C)との使用比率
(A)/(C)が、5/95〜90/10である請求項1項記載
の多塩基酸無水物溶液。 - 【請求項7】エポキシ樹脂と、 下記一般式(I)で表される常温固型多塩基酸無水物
(A)を酸性物質又は塩基性物質(B)の存在下で常温
液状多塩基酸無水物及び/又は溶剤(C)に溶解させて
なる多塩基酸無水物溶液とを含有することを特徴とする
エポキシ樹脂組成物。 (式中、R1、R2は水素原子又は炭素原子数1〜3のア
ルキル基を表わす。) - 【請求項8】エポキシ樹脂が常温液状エポキシ樹脂であ
る請求項7記載のエポキシ樹脂組成物。 - 【請求項9】常温液状多塩基酸無水物及び/又は溶剤
(C)が、常温液状多塩基酸無水物である請求項7記載
のエポキシ樹脂組成物。 - 【請求項10】常温液状多塩基酸無水物が、二塩基酸無
水物である請求項9記載のエポキシ樹脂組成物。 - 【請求項11】常温液状多塩基酸無水物が、メチルヘキ
サヒドロ無水フタル酸及び/又はメチルヘキサヒドロ無
水フタル酸である請求項9記載のエポキシ樹脂組成物。 - 【請求項12】酸性物質又は塩基性物質(B)が塩基性
物質である請求項7記載のエポキシ樹脂組成物。 - 【請求項13】常温固型多塩基酸無水物(A)と常温液
状多塩基酸無水物及び/又は溶剤(C)との使用比率
(A)/(C)が、5/95〜90/10である請求項7項記載
のエポキシ樹脂組成物。
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---|---|---|---|
JP24046188A JP2692174B2 (ja) | 1988-09-26 | 1988-09-26 | 多塩基酸無水物溶液及びこれを用いたエポキシ樹脂組成物 |
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JP24046188A JP2692174B2 (ja) | 1988-09-26 | 1988-09-26 | 多塩基酸無水物溶液及びこれを用いたエポキシ樹脂組成物 |
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JPH0288627A JPH0288627A (ja) | 1990-03-28 |
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