JP2691811B2 - ピッキング方法 - Google Patents

ピッキング方法

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JP2691811B2
JP2691811B2 JP29049691A JP29049691A JP2691811B2 JP 2691811 B2 JP2691811 B2 JP 2691811B2 JP 29049691 A JP29049691 A JP 29049691A JP 29049691 A JP29049691 A JP 29049691A JP 2691811 B2 JP2691811 B2 JP 2691811B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は物品のピッキング方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】図6は、自動倉庫1と保管棚2とを有す
る物品保管設備における従来のピッキング方法を示す模
式図である。この物品保管設備では、トラック4Aが搬
入してくる複数品種の物品3をパレット単位で入庫口1
Aから自動倉庫1に入庫し、その後、それら物品3を自
動倉庫1の出庫口1Bから出庫し、出庫した物品3をパ
レット単位で保管棚2の各品種に対応する棚のそれぞれ
に一時保管する。そして、保管棚2に一時保管された物
品3は、該保管棚2から複数の荷揃え場(バース)5の
うちで予め定めた荷揃え場5に対し、予め定めた特定の
出荷数だけ配布され、各荷揃え場5からトラック4Bに
て搬出される。
【0003】然るに、作業者は、図7に示す如くのピッ
キング指示リスト6に従い、上述の自動倉庫1からの物
品3の出庫、保管棚2への物品3の一時保管、保管棚2
から荷揃え場5への物品3の配布を下記〜の作業フ
ローにて行なう。尚、ピッキング指示リスト6は、図7
に示す如く、品種欄、保管棚2におけるピッキング前後
の棚内残存物品数欄、当該品種に対応する棚ロケーショ
ン欄、自動倉庫1からの出荷パレット数欄、当該品種に
ついての全荷揃え場5に対する総出荷数欄、各荷揃え場
5に対する当該品種物品の出荷数欄を備えている。
【0004】ピッキング指示リスト6に指定された品
種の物品を、指定された棚から、指定された総出荷数を
取出し、台車7に載せる。
【0005】台車7が満杯になるまで、上記を複数
品種について繰り返す。 各荷揃え場5に対し、指定された品種の物品を、指定
された出荷数づつ配布する。
【0006】上記において、ある品種について、保
管棚2の棚内残存物品がなくなると、上記のピッキン
グを中断し、当該品種物品を自動倉庫1から1パレット
出庫し、保管棚2の対応する棚に補充する。そして、そ
の補充後、上記の保管棚2からのピッキングを再開す
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、従来技術
では、同一品種についての全荷揃え場5に対する総出荷
数の多少に関係なく、保管棚2からのピッキング中に当
該品種の棚内残存物品がなくなったときに初めて、当該
品種物品を自動倉庫1から補充し、その補充後に保管棚
2からのピッキングを再開することとしている。即ち、
全荷揃え場5に対する総出荷数が、保管棚2における当
該品種の残数を超える如くに多い品種について、保管棚
2からのピッキング中に補充要となるチャンスが多いに
もかかわらず、全荷揃え場5に対する総出荷数が少ない
品種におけると同様な作業フローにより当該品種物品を
補充し、その後ピッキングを再開するものとしており、
補充作業に起因するピッキングの中断を頻繁に招く虞れ
があり、ピッキングの生産性を低下する。
【0008】本発明は、同一品種についての全荷揃え場
に対する総出荷数の多少にかかわらず、ピッキングの中
断を招くことなくピッキングを完了し、ピッキングの生
産性を向上することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明
は、複数品種の物品をパレット単位で保管する自動倉庫
と、自動倉庫から取出した物品を梱単位で各品種に対応
する棚のそれぞれに保管する保管棚とを有するピッキン
グ設備により、配送先別の各荷揃え場に物品を取出すピ
ッキング方法において、ある品種についての全荷揃え場
に対する出荷量Qが保管棚における当該品種の残数R
より大のとき、当該品種の出荷量Q梱から残数R梱を
減じた梱数をパレット単位に切上げたパレット数分のパ
レット荷を自動倉庫から取出し、この自動倉庫から取出
した物品を各荷揃え場に配布するとともに、自動倉庫か
ら取出した物品梱数が出荷量Q梱に足りなければ保管棚
における当該品種の残数R梱の中からその不足分を各荷
揃え場に配布し、自動倉庫から取出した物品梱数が出荷
量Q梱より多くて余りがあれば当該余りの物品を保管棚
に補充する種まき出荷方式を採用し、複数の品種のそれ
ぞれについての全荷揃え場に対する出荷量Qが保管棚
における当該品種の残数Rより小のとき、各1つの荷
揃え場毎に、当該荷揃え場に対する各品種の出荷数を保
管棚の各棚から順次取出して集合化した後、この取出し
た物品群を対応する荷揃え場に一括して配布する摘み取
り出荷方式を採用するようにしたものである。
【0010】
【0011】請求項2記載の本発明は、請求項1に記載
の本発明において更に、前記種まき出荷方式に該当する
品種のピッキング情報を表示した種まきピッキング指示
リストと、前記摘み取り出荷方式に該当する品種のピッ
キング情報を表示した摘み取りピッキング指示リストと
が、別個に作成されるようにしたものである。
【0012】請求項3記載の本発明は、請求項2に記載
の本発明において更に、前記摘み取りピッキング指示リ
ストにおける品種の表示順位が、摘み取り出荷方式によ
り各品種の物品が取出される保管棚の各品種に対応する
棚の並び順に設定されるようにしたものである。
【0013】
【作用】以下、本発明の作用について説明する。但し、
物品保管設備が、第1の保管設備としての例えば自動倉
庫と、第2の保管設備としての例えば保管棚とから構成
されるものとして説明する。
【0014】請求項1に記載の本発明によれば、下記
、の作用がある。 同一品種についての全荷揃え場に対する総出荷数Q
が、保管棚における当該品種の残数Rを超える如くに
多い品種については、種まき出荷方式の採用により、ピ
ッキングに先立ち、当該品種の補充必要性を見越して、
当該品種を必要パレット数[出荷量Q梱から残数R梱を
減した梱数をパレット単位に切上げた数]だけ自動倉庫
から取出し、この取出した物品を直接予め定めた各特定
荷揃え場に順次、予め定めた特定の出荷数づつ配布する
というピッキング動作を行なうものである。自動倉庫か
らの出庫梱数だけで足りないときは、種まきする前に保
管棚における当該品種の残数R梱の中からその不足分を
パレット上に載せてから荷揃え場に種まきするか、自動
倉庫からの分を種まきした後、保管棚における当該品種
の残数R梱の中からその不足分を取ってきて種まきする
(この際足りない分は、必ず保管棚にあることが保証さ
れている)。従って、ピッキング作業中に当該品種物品
の保管棚への補充作業に起因する如くのピッキングの中
断を招くことなく、全荷揃え場に対する当該品種のピッ
キングを完了し、ピッキングの生産性を向上できる。
【0015】同一品種についての全荷揃え場に対する
総出荷数Qが、保管棚における当該品種の残数R以下の
如くに少ない品種の群については、摘み取り出荷方式の
採用により、保管棚の各品種に対応する棚から当該品種
の出荷数を取出すものであるが、この場合には、当該品
種の総出荷数以上の残数が保管棚内に確保されているこ
とが保証されており、ピッキング作業中に当該品種物品
の保管棚への補充作業に起因する如くのピッキングの中
断を招くことがない。そして、この摘み取り出荷方式
は、各1つの特定荷揃え場に対する各品種物品を近接す
る保管棚の各棚から順次収集し、集合化した後、それら
品種群を対応する特定荷揃え場に対し一括配布するもの
であるから、保管棚の各棚から取出した単一品種の物品
をその品種毎に対応する特定荷揃え場に配布する如くに
比して、総ピッキング経路長を小とし、ピッキングの生
産性を向上できる。
【0016】請求項2に記載の本発明によれば、下記
の作用がある。 種まき出荷方式に対応する種まきピッキング指示リス
トと、摘み取り出荷方式に対応する摘み取りピッキング
指示リストとが別個に作成されるから、複数の作業者が
両方式のそれぞれを分担して、並列作業でき、保管設備
の稼動率を向上し、ピッキングの生産性を向上できる。
【0017】請求項3に記載の本発明によれば、下記
の作用がある。 摘み取りピッキング指示リストにおける品種の表示順
位が、各品種の物品が取出される保管棚の棚の並び順に
設定されるから、保管棚まわりにおける作業者の摘み取
り経路は最小となり、ひいては総ピッキング経路長を最
小とし、ピッキングの生産性を向上できる。
【0018】
【実施例】図1は種まき出荷方式を示す模式図、図2は
種まきピッキング指示リストを示す模式図、図3は摘み
取り出荷方式を示す模式図、図4は摘み取りピッキング
指示リストを示す模式図、図5は種まき出荷方式と摘み
取り出荷方式の選択ロジックを示すフロー図、図6は従
来のピッキング方式を示す模式図、図7は従来のピッキ
ング指示リストを示す模式図である。
【0019】保管設備10は、図1、図3に示す如く、
自動倉庫11と、パレットラック(固定棚)、ムーブラ
ック(移動棚)、ケースフローラック(流動棚)等の保
管棚12とを有する。この保管設備10では、トラック
14Aが搬入してくる複数品種の物品13をパレット単
位で入庫口11Aから自動倉庫11に入庫し、その後、
それら物品13を自動倉庫11の出庫口11Bから出庫
し、出庫した物品13を梱単位で保管棚12の各品種に
対応する棚12Aのそれぞれに一時保管する。そして、
保管棚12に一時保管された物品13は、該保管棚12
から複数の荷揃え場(バース)15のうちで予め定めた
荷揃え場15に対し、予め定めた特定の出荷数だけ配布
され、各荷揃え場15からトラック14Bにて搬出され
る。16はクレーン、17は台車である。
【0020】また、保管棚12は、図1(A)、(B)
に示す如く、前後方向4列、各列左右24連、各連上下 3
段の全 288個の棚12Aを備えており、各棚12Aのロ
ケーションを[a列b連c段]の如くにより表示し、1
種の品種を複数の棚12Aにまたがって保管することな
く単一の棚12Aに保管することとしている。
【0021】然るに、保管設備10にあっては、制御装
置20を有しており、この制御装置20の制御動作に従
い、以下の種まき出荷方式と摘み取り出荷方式のいずれ
かにより、上述の自動倉庫11、保管棚12から荷揃え
場15への物品13のピッキングを行なうものである。
【0022】尚、保管設備10において、物品13は箱
詰めされた梱の状態を最小荷姿として取扱われ、複数の
梱をパレット上に積載したパレット単位で自動倉庫11
に保管され、梱単位で保管棚12に保管される。そし
て、以下の説明において、出荷数、棚内残存物品数は、
梱単位での個数である。
【0023】(出荷方式の選択)(図5参照) 制御装置20は、同一品種についての全荷揃え場15に
対する総出荷数Qと、保管棚12における当該品種の棚
内残存物品数Rとを認識し、QとRとを比較する。そし
て、Q>R(保管棚12への補充時)となる品種につい
ては種まき出荷方式を採用し、種まきピッキング指示リ
スト21を出力する。他方、Q≦R(保管棚12への非
補充時)となる品種については摘み取り出荷方式を採用
し、摘み取りピッキング指示リスト22を出力する。
【0024】尚、制御装置20は、種まき出荷方式の採
用時に、Q>Rとなる品種について、自動倉庫11から
の出庫パレット数Pを下記(1) 式により演算し、これを
種まきピッキング指示リスト21に表示する。 P=(Q−R)/n+1 …(1)
【0025】但し、nは1パレットに積載されている梱
数であり、(1) 式の演算処理において、(Q−R)/n
の小数点以下は切捨てとする。
【0026】(種まき出荷方式)(図1、図2参照) 作業者は種まきピッキング指示リスト21に従い、下記
〜のピッキング作業フローを行なう。
【0027】尚、種まきピッキング指示リスト21は、
図2に示す如く、品種欄、当該品種の自動倉庫11から
の出庫パレット数(P)欄(この欄には1パレットの梱
数が括弧書で併記される)、当該品種についての各荷揃
え場15に対する出荷数欄、当該品種についてのピッキ
ング後に保管棚12へ返却される余り物品数欄(この欄
には返却先となる棚ロケーションが括弧書で併記され
る)、棚内残存物品数欄(この欄には上段に余り物品返
却前の棚内残存物品数が記載され、下段に余り物品返却
後の棚内残存物品数が記載される)を備えている。
【0028】ここで、種まきピッキング指示リスト21
における品種の表示順位は、種まき出荷方式により荷揃
え場15へ配布された後の各品種の余り物品が返却され
る保管棚12の各品種に対応する棚12Aの並び順(ロ
ケーション順)に設定される。このとき、「並び順」
は、前述した各棚12Aのロケーションにおいて、列数
の若いものを最優先、連数の若いものを次に優先、段数
の若いものを最後に優先とする順位であり、具体的には
1列 1連 1段、1列 1連 2段、 1列 1連 3段、 1列 2連
1段、 1列 2連 2段…… 4列24連 3段の順となる。
【0029】制御装置20は、自動倉庫11を制御し、
種まきピッキング指示リスト21の表示順位に従う各品
種を順次出庫口11Bに出庫する(図1の)、以後、
複数の作業者は、異なる品種について、下記〜を互
いに並列作業できる。
【0030】作業者は出庫口11Bに出庫している品
種のパレットを台車17上に取出す(図1の)
【0031】作業者は上記で取出した物品13を、
種まきピッキング指示リスト21に従い、予め定めた各
特定荷揃え場15に対し、第1番目の荷揃え場15から
順次、予め定めた特定の出荷数づつ配布する(図1の
)。
【0032】作業者は上記の後、当該品種について
の余り物品があれば、この余り物品を種まきピッキング
指示リスト21に指示されたロケーションの棚12Aへ
返却(補充)する(図1の)。
【0033】作業者は上記の余り物品の保管棚12
への返却時に、返却物品数が予め定めてある返却予定数
(種まきピッキング指示リスト21の余り物品数欄に記
載されている数)に等しいか否かを確認することによ
り、出荷検品を行なう(図1の)。
【0034】作業者は上記の余り物品の保管棚12
への返却時に、返却物品数と、返却前の棚内残存物品数
との合計が、予め定めてある返却後の棚内残存予定数
(種まきピッキング指示リスト21の棚内残存物品数の
下段に記載されている数)に等しいか否かを確認するこ
とにより、残数棚卸しを行なう(図1の)。
【0035】尚、上記において余り物品を保管棚12
の棚12Aへ返却するとき、作業者は、台車17上の新
パレット上にある余り物品の梱の上に、棚12Aに従前
から保管されている既存物品の梱を載せ、棚12A内に
入っていた旧パレットを取出し、上記の余り物品の梱と
既存物品の梱とが載った新パレットを台車17から棚1
2Aに入れる。これにより、棚12Aからの新たなピッ
キングは、既存物品から取出され、古い物品がいつまで
も棚12A内に残留する虞れがなくなる。
【0036】自動倉庫11からの出庫梱数だけで足りな
いときは、種まきする前に保管棚12によってパレット
上に足りない分を載せてから荷揃え場に種まきするか、
自動倉庫11からの分を種まきした後、保管棚12から
足りない分を取ってきて種まきする(この際足りない分
は、必ず保管棚12にあることが保証されている)。
【0037】(摘み取り出荷方式)(図3、図4参照) 作業者は摘み取りピッキング指示リスト22に従い、下
記〜のピッキング作業フローを行なう。
【0038】尚、摘み取りピッキング指示リスト22
は、各1つの荷揃え場15毎に必要とされ、図4に示す
如く、品種欄(この欄には取出し先となる棚ロケーショ
ンが括弧書で併記される)、当該品種の出荷数欄を備え
る。
【0039】ここで、摘み取りピッキング指示リスト2
2における品種の表示順位は、摘み取り出荷方式により
各品種の物品が取出される保管棚12の各品種に対応す
る棚12Aの並び順(ロケーション順)に設定される。
このとき、「並び順」は前述した種まきピッキング指示
リスト21における「並び順」と同様である。
【0040】作業者は、摘み取りピッキング指示リス
ト22に従い、摘み取りピッキング指示リスト22に指
示されたロケーションの棚12Aから、当該荷揃え場1
5に対する当該品種の出荷数を取出す(図3の)。
【0041】作業者は、摘み取りピッキング指示リス
ト22に表示されている品種順に、棚12Aの並びに沿
って上記を繰り返し、当該荷揃え場15に対し摘み取
りピッキングされるべき複数の品種を取出して台車17
上に集合化する(図3の)。
【0042】作業者は、当該荷揃え場15に対し摘み
取りピッキングされるべき全品種のピッキングを完了し
たら、その物品群を対応する特定荷揃え場15に対し一
括配布する(図3の)。
【0043】ここで、摘み取りピッキング指示リスト2
2は各1つの荷揃え場15毎に出力されているから、上
記〜のピッキング作業は、複数の作業者にて各荷揃
え場15毎に並列作業できる。
【0044】尚、上記、において、作業者が各品種
を台車17上に集合化する過程で、台車17上の積載状
態が満杯になる場合には、当該荷揃え場15に対する全
品種のピッキングを完了していなくても、それら台車1
7上の物品群を特定荷揃え場15に対し一括配布し、そ
の後、を繰り返し、ピッキングを完了するものであ
っても良い。
【0045】また、各1つ荷揃え場15に対する上記
〜のピッキング作業は、複数の作業者にて分担しても
良い。この場合には、摘み取りピッキング指示リスト2
2の中間部を各品種の出荷数の合計等により切り分け、
先行品種順位側を担当する作業者と、後続品種順位側を
担当する作業者とにより、各1つの荷揃え場15に対す
るピッキング作業を並列作業できる。
【0046】次に、本実施例の作用について説明する。 同一品種についての全荷揃え場15に対する総出荷数
Qが、保管棚12における当該品種の残数Rを超える如
くに多い品種については、種まき出荷方式の採用によ
り、ピッキングに先立ち、当該品種の補充必要性を見越
して、当該品種を必要パレット数[(Q−R)梱をパレ
ット単位に切上げた数]だけ自動倉庫11から取出し、
この取出した物品13を直接予め定めた各特定荷揃え場
15に順次、予め定めた特定の出荷数づつ配布するとい
うピッキング動作を行なうものである。従って、ピッキ
ング作業中に当該品種物品13の保管棚12への補充作
業に起因する如くのピッキングの中断を招くことなく、
全荷揃え場15に対する当該品種のピッキングを完了
し、ピッキングの生産性を向上できる。
【0047】同一品種についての全荷揃え場15に対
する総出荷数Qが、保管棚12における当該品種の残数
R以下の如くに少ない品種の群については、摘み取り出
荷方式の採用により、保管棚12の各品種に対応する棚
12Aから当該品種の出荷数を取出すものであるが、こ
の場合には、当該品種の総出荷数以上の残数が保管棚1
2内に確保されていることが保証されており、ピッキン
グ作業中に当該品種物品の保管棚12への補充作業に起
因する如くのピッキングの中断を招くことがない。そし
て、この摘み取り出荷方式は、各1つの特定荷揃え場1
5に対する各品種物品を近接する保管棚12の各棚12
Aから順次収集し、集合化した後、それら品種群を対応
する特定荷揃え場15に対し一括配布するものであるか
ら、保管棚12の各棚12Aから取出した単一品種の物
品13をその品種毎に対応する特定荷揃え場15に配布
する如くに比して、総ピッキング経路長を小とし、ピッ
キングの生産性を向上できる。
【0048】種まき出荷方式において、自動倉庫11
から当該品種の総出荷数Qを超えて取出したとき、当該
品種の余り物品は保管棚12の対応する棚12Aに返却
され、当該棚12Aからの新たな摘み取り出荷方式によ
る取出しに備えられる。
【0049】種まき出荷方式に対応する種まきピッキ
ング指示リスト21と、摘み取り出荷方式に対応する摘
み取りピッキング指示リスト22とが別個に作成される
から、複数の作業者が両方式のそれぞれを分担して、並
列作業でき、保管設備10の稼動率を向上し、ピッキン
グの生産性を向上できる。
【0050】摘み取りピッキング指示リスト22にお
ける品種の表示順位が、各品種の物品が取出される保管
棚12の棚12Aの並び順に設定されるから、保管棚1
2まわりにおける作業者の摘み取り経路は最小となり、
ひいては総ピッキング経路長を最小とし、ピッキングの
生産性を向上できる。
【0051】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、同一品種
についての全荷揃え場に対する総出荷数の多少にかかわ
らず、ピッキングの中断を招くことなくピッキングを完
了し、ピッキングの生産性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は種まき出荷方式を示す模式図である。
【図2】図2は種まきピッキング指示リストを示す模式
図である。
【図3】図3は摘み取り出荷方式を示す模式図である。
【図4】図4は摘み取りピッキング指示リストを示す模
式図である。
【図5】図5は種まき出荷方式と摘み取り出荷方式の選
択ロジックを示すフロー図である。
【図6】図6は従来のピッキング方式を示す模式図であ
る。
【図7】図7は従来のピッキング指示リストを示す模式
図である。
【符号の説明】
10 保管設備 11 自動倉庫 12 保管棚 12A 棚 13 物品 15 荷揃え場 21 種まきピッキング指示リスト 22 摘み取りピッキング指示リスト

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数品種の物品をパレット単位で保管す
    る自動倉庫と、自動倉庫から取出した物品を梱単位で各
    品種に対応する棚のそれぞれに保管する保管棚とを有す
    るピッキング設備により、配送先別の各荷揃え場に物品
    を取出すピッキング方法において、 ある品種についての全荷揃え場に対する出荷量Qが保
    管棚における当該品種の残数Rより大のとき、当該品
    種の出荷量Q梱から残数R梱を減じた梱数をパレット単
    位に切上げたパレット数分のパレット荷を自動倉庫から
    取出し、この自動倉庫から取出した物品を各荷揃え場に
    配布するとともに、自動倉庫から取出した物品梱数が出
    荷量Q梱に足りなければ保管棚における当該品種の残数
    R梱の中からその不足分を各荷揃え場に配布し、自動倉
    庫から取出した物品梱数が出荷量Q梱より多くて余りが
    あれば当該余りの物品を保管棚に補充する種まき出荷方
    式を採用し、 複数の品種のそれぞれについての全荷揃え場に対する出
    荷量Qが保管棚における当該品種の残数Rより小の
    とき、各1つの荷揃え場毎に、当該荷揃え場に対する各
    品種の出荷数を保管棚の各棚から順次取出して集合化し
    た後、この取出した物品群を対応する荷揃え場に一括し
    て配布する摘み取り出荷方式を採用することを特徴とす
    るピッキング方法。
  2. 【請求項2】 前記種まき出荷方式に該当する品種のピ
    ッキング情報を表示した種まきピッキング指示リスト
    と、前記摘み取り出荷方式に該当する品種のピッキング
    情報を表示した摘み取りピッキング指示リストとが、別
    個に作成される請求項1に記載のピッキング方法。
  3. 【請求項3】 前記摘み取りピッキング指示リストにお
    ける品種の表示順位が、摘み取り出荷方式により各品種
    の物品が取出される保管棚の各品種に対応する棚の並び
    順に設定される請求項2記載のピッキング方法。
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