JP2690361B2 - 杭の建て込み工法 - Google Patents
杭の建て込み工法Info
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- JP2690361B2 JP2690361B2 JP16063089A JP16063089A JP2690361B2 JP 2690361 B2 JP2690361 B2 JP 2690361B2 JP 16063089 A JP16063089 A JP 16063089A JP 16063089 A JP16063089 A JP 16063089A JP 2690361 B2 JP2690361 B2 JP 2690361B2
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- ground
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、建築構造物又は土木建造物(以下単に建築
構造物等という)を支持する杭の建て込み工法に関す
る。
構造物等という)を支持する杭の建て込み工法に関す
る。
[従来技術] 建築構造物等を支持する杭として、打ち込み杭、場所
打ち杭、埋め込み杭が知られている。その埋め込み杭
は、掘削した削孔に杭を埋め込むので、打ち込み杭に比
べて低騒音、低振動であることから多用されている。
打ち杭、埋め込み杭が知られている。その埋め込み杭
は、掘削した削孔に杭を埋め込むので、打ち込み杭に比
べて低騒音、低振動であることから多用されている。
[発明が解決しようとする課題] 従来の埋め込み杭においては、原地盤の掘削により地
盤の応力が解放されるため、杭の先端部及び周囲部の地
盤が緩む現象が発生する。したがって、この地盤の緩み
現象により埋め込み杭の支持力である周面摩擦力及び先
端支持力が低下する。
盤の応力が解放されるため、杭の先端部及び周囲部の地
盤が緩む現象が発生する。したがって、この地盤の緩み
現象により埋め込み杭の支持力である周面摩擦力及び先
端支持力が低下する。
また、杭の先端部の地盤が強固でも、周囲の地盤が軟
弱な場合は、支持している建築構造物等が横振れする不
具合がある。
弱な場合は、支持している建築構造物等が横振れする不
具合がある。
他方、軟弱な地盤に地盤改良材を注入し、地盤を強化
する工法が知られている(特公平1−14376号公報
等)。
する工法が知られている(特公平1−14376号公報
等)。
本発明は、地盤改良材を有効に用いて支持力を高める
埋め込み杭の建て込み工法を提供することを目的として
いる。
埋め込み杭の建て込み工法を提供することを目的として
いる。
[課題を解決するための手段] 本発明によれば、地盤を掘削し、掘削した削孔に強度
の低いセメントミルクを充填し、該削孔内に多数の小孔
を設けた中空パイルを挿入し、該中空パイルの下端部に
シングルパッカーをセットし、杭先部に地盤改良材を注
入したのちダブルパッカーをセットし、前記小孔を介し
て杭周部に上方又は下方から順に地盤改良材を区間注入
している。
の低いセメントミルクを充填し、該削孔内に多数の小孔
を設けた中空パイルを挿入し、該中空パイルの下端部に
シングルパッカーをセットし、杭先部に地盤改良材を注
入したのちダブルパッカーをセットし、前記小孔を介し
て杭周部に上方又は下方から順に地盤改良材を区間注入
している。
上記の中空パイルの小孔及び下端開口部には、強度の
低いセメントミルクの流入を阻止し、地盤改良材の流出
を許す逆止弁、栓等の閉鎖手段を設けるのが好ましい。
低いセメントミルクの流入を阻止し、地盤改良材の流出
を許す逆止弁、栓等の閉鎖手段を設けるのが好ましい。
また強度の低いセメントミルクの充填量は、削孔と中
空パイルとの隙間断面積と削孔深さとの積にとるのが好
ましい。
空パイルとの隙間断面積と削孔深さとの積にとるのが好
ましい。
[作用] 上記のように構成された杭の建て込み工法において
は、強度の低いセメントミルクが充填された削孔内に中
空パイルを挿入すると、セメントミルクは削孔と中空パ
イルとの隙間に強制的に地表まで充填される。
は、強度の低いセメントミルクが充填された削孔内に中
空パイルを挿入すると、セメントミルクは削孔と中空パ
イルとの隙間に強制的に地表まで充填される。
したがって、中空パイルの小孔を介して地盤改良材を
注入すると、固結したセメントミルクは地盤改良材が上
記隙間から上方に吹き上るのを防止する。
注入すると、固結したセメントミルクは地盤改良材が上
記隙間から上方に吹き上るのを防止する。
また、地盤改良材の注入により、杭先部及び杭周部の
地盤が改善され、柱状固結体が中空パイルと一体に形成
され、中空パイルと地盤との密着性が向上される。
地盤が改善され、柱状固結体が中空パイルと一体に形成
され、中空パイルと地盤との密着性が向上される。
[実施例] 以下図面を参照して本発明の実施例を説明する。
第1図に示すように、アースオーガ1により地盤Aを
掘削する。
掘削する。
そして、第2図に示すように削孔2が強固な地盤Bの
所定深さに達したら、掘削を終り、アースオーガ1を引
き上げる。次いで、削孔2内に後記する所要量の強度の
低いセメントミルク3を充填する。
所定深さに達したら、掘削を終り、アースオーガ1を引
き上げる。次いで、削孔2内に後記する所要量の強度の
低いセメントミルク3を充填する。
次いで、第3図に示すように、削孔2内に多数の小孔
5が穿設された中空パイル4を挿入する。それら小孔5
の外方開口部には、第6図及び第7図に示すように、小
孔5の略上半部を覆うビニールシート6aと、そのシート
6aにオーバラップする下方のビニールシート6bとからな
る封鎖手段である逆止弁6が設けられている。封鎖手段
は逆止弁6に限られるものではなく、逆止弁6の平面形
と同一形状の一枚のビニールシートでもよく、中空パイ
ル4の下端開口部には、封鎖手段として上記したような
一枚のビニールシートが設けられている。このように、
中空パイル4の小孔5と下端開口部とには封鎖手段が設
けられているので、セメントミルク3が充填された削孔
2内に中空パイル4を挿入するとセメントミルク3は、
削孔2と中空パイル4との隙間Cに強制的に地表まで充
填される。したがって、隙間Cの断面積と削孔2の深さ
との積ならびに地盤に吸収される分を見込んだ量をセメ
ントミルク3の所定量とする。
5が穿設された中空パイル4を挿入する。それら小孔5
の外方開口部には、第6図及び第7図に示すように、小
孔5の略上半部を覆うビニールシート6aと、そのシート
6aにオーバラップする下方のビニールシート6bとからな
る封鎖手段である逆止弁6が設けられている。封鎖手段
は逆止弁6に限られるものではなく、逆止弁6の平面形
と同一形状の一枚のビニールシートでもよく、中空パイ
ル4の下端開口部には、封鎖手段として上記したような
一枚のビニールシートが設けられている。このように、
中空パイル4の小孔5と下端開口部とには封鎖手段が設
けられているので、セメントミルク3が充填された削孔
2内に中空パイル4を挿入するとセメントミルク3は、
削孔2と中空パイル4との隙間Cに強制的に地表まで充
填される。したがって、隙間Cの断面積と削孔2の深さ
との積ならびに地盤に吸収される分を見込んだ量をセメ
ントミルク3の所定量とする。
次いで第4図に示すように、シングルパッカー7を中
空パイル4の下端部にセットし、グラウトミキサ9、9
の地盤改良材をグラウドポンプ10によりグラウトパイプ
11を介してシングルパッカー7から杭先部Dに注入す
る。
空パイル4の下端部にセットし、グラウトミキサ9、9
の地盤改良材をグラウドポンプ10によりグラウトパイプ
11を介してシングルパッカー7から杭先部Dに注入す
る。
次いで第5図に示すように、シングルパッカー7を引
き上げ、ダブルパッカー12、12を下端部にセットし(図
は下部の注入が終了し、ダブルパッカー12、12を引き上
げ、上部にセットした状態を示している)、注入パイプ
13から地盤改良材14をパッカー12、12間に区間注入し、
そして小孔5を介して杭周部Eに放出される。この時の
注入圧力により、固結していたセメントミルクに亀裂が
商じ、この亀裂を通り、地盤改良材が地盤内に注入され
る。そして、ダブルパッカー12、12を引き上げ、逐次、
杭周部Eの上方部分に地盤改良材14を注入する。これに
より中空パイプ4の杭先部D及び杭周部Eに柱状固結体
を一体に形成し、中空パイプ4と地盤A、Bとの密着性
を向上させ、打ち込み杭と同等以上の支持力を得る。こ
の際、セメントミルク4は、地盤改良材14が隙間Cから
上方に吹き上げるのを防止するシール材の役目を果す。
なお、以上の実施例では下方から上方に順次注入作業を
行ったが、上方から下方に行っても作用効果に変りはな
い。
き上げ、ダブルパッカー12、12を下端部にセットし(図
は下部の注入が終了し、ダブルパッカー12、12を引き上
げ、上部にセットした状態を示している)、注入パイプ
13から地盤改良材14をパッカー12、12間に区間注入し、
そして小孔5を介して杭周部Eに放出される。この時の
注入圧力により、固結していたセメントミルクに亀裂が
商じ、この亀裂を通り、地盤改良材が地盤内に注入され
る。そして、ダブルパッカー12、12を引き上げ、逐次、
杭周部Eの上方部分に地盤改良材14を注入する。これに
より中空パイプ4の杭先部D及び杭周部Eに柱状固結体
を一体に形成し、中空パイプ4と地盤A、Bとの密着性
を向上させ、打ち込み杭と同等以上の支持力を得る。こ
の際、セメントミルク4は、地盤改良材14が隙間Cから
上方に吹き上げるのを防止するシール材の役目を果す。
なお、以上の実施例では下方から上方に順次注入作業を
行ったが、上方から下方に行っても作用効果に変りはな
い。
[発明の効果] 本発明は、以上説明したように構成されているので、
地盤改良材の注入により中空パイルの先端部及び周面部
に柱状固結体を一体に形成し、杭の支持力である先端支
持力と周面摩擦力とを高め、打ち込み杭と同等以上の支
持力を得ることができる。
地盤改良材の注入により中空パイルの先端部及び周面部
に柱状固結体を一体に形成し、杭の支持力である先端支
持力と周面摩擦力とを高め、打ち込み杭と同等以上の支
持力を得ることができる。
したがって、従来の工法に比べて、杭径を小さくする
ことができる。
ことができる。
また、杭周部の地盤を強化し、建築構造物等の横振れ
をなくし、耐震性を向上することができる。
をなくし、耐震性を向上することができる。
第1図ないし第5図は本発明を実施した施行手順を示
し、第1図は掘削、第2図はセメントミルク充填、第3
図は中空パイプ挿入、第4図は地盤改良材の杭先部注
入、第5図は地盤改良材の杭周部注入の手順をそれぞれ
示す鉛直断面図、第6図は逆止弁を示す側面図、第7図
は第6図のX−X栓矢視断面図である。 A……軟弱な地盤、B……強固な地盤、D……杭先部、
E……杭周部、2……削孔、3……強度の低いセメント
ミルク、4……中空パイル、5……小孔、6……逆止
弁、7……シングルパッカー、12、12……ダブルパッカ
ー、14……地盤改良材
し、第1図は掘削、第2図はセメントミルク充填、第3
図は中空パイプ挿入、第4図は地盤改良材の杭先部注
入、第5図は地盤改良材の杭周部注入の手順をそれぞれ
示す鉛直断面図、第6図は逆止弁を示す側面図、第7図
は第6図のX−X栓矢視断面図である。 A……軟弱な地盤、B……強固な地盤、D……杭先部、
E……杭周部、2……削孔、3……強度の低いセメント
ミルク、4……中空パイル、5……小孔、6……逆止
弁、7……シングルパッカー、12、12……ダブルパッカ
ー、14……地盤改良材
Claims (1)
- 【請求項1】地盤を掘削し、掘削した削孔に強度の低い
セメントミルクを充填し、該削孔内に多数の小孔を設け
た中空パイルを挿入し、該中空パイルの下端部にシング
ルパッカーをセットし、杭先部に地盤改良材を注入した
のちダブルパッカーをセットし、前記小孔を介して杭周
部に上方又は下方から順に地盤改良材を区間注入するこ
とを特徴とする杭の建て込み工法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16063089A JP2690361B2 (ja) | 1989-06-26 | 1989-06-26 | 杭の建て込み工法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16063089A JP2690361B2 (ja) | 1989-06-26 | 1989-06-26 | 杭の建て込み工法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0328416A JPH0328416A (ja) | 1991-02-06 |
JP2690361B2 true JP2690361B2 (ja) | 1997-12-10 |
Family
ID=15719085
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16063089A Expired - Fee Related JP2690361B2 (ja) | 1989-06-26 | 1989-06-26 | 杭の建て込み工法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2690361B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9637882B2 (en) | 2009-09-03 | 2017-05-02 | Geopier Foundation Company, Inc. | Method and apparatus for making an expanded base pier |
US20110052330A1 (en) * | 2009-09-03 | 2011-03-03 | Geopier Foundation Company, Inc. | Method and Apparatus for Making an Expanded Base Pier |
JP6110156B2 (ja) * | 2013-02-15 | 2017-04-05 | 鹿島建設株式会社 | 高支持力杭の施工法 |
-
1989
- 1989-06-26 JP JP16063089A patent/JP2690361B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0328416A (ja) | 1991-02-06 |
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