JP2690340B2 - 内燃機関用の軽金属製往復動ピストン - Google Patents

内燃機関用の軽金属製往復動ピストン

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JP2690340B2 JP63503659A JP50365988A JP2690340B2 JP 2690340 B2 JP2690340 B2 JP 2690340B2 JP 63503659 A JP63503659 A JP 63503659A JP 50365988 A JP50365988 A JP 50365988A JP 2690340 B2 JP2690340 B2 JP 2690340B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [技術分野] 本発明は、独立請求項1及び2に上位概念として記載
した形式、つまり複数のピストンリング用環状溝を有す
るピストンヘッドと、最下位のピストンリング用環状溝
の下方に続くピストン胴とを備え、前記ピストンヘッド
が、該ピストンヘッドの軸方向の母船の対称軸線を同時
に形成するピストン縦軸線を有し、前記ピストン胴が対
抗圧側で横方向スロットによってピストンヘッドから区
切られており、前記ピストン胴の内部に、しかもピスト
ン胴上端部には調整ストラップが設けられており、該調
整ストラップの材料が、往復動ピストンの材質である軽
金属に対比して低い熱膨張係数を有している形式の、内
燃機関用の軽金属製往復動ピストンに関するものであ
る。
[背景技術] 前記形式の往復動ピストンは、英国特許第1256242号
明細書に基づいて公知である。この公知の往復動ピスト
ンでは、ピストン胴上端部に、全周にわたって幅の変化
する1条の調整ストラップが嵌込まれている。その場
合、調整ストラップの幅は、調整ストラップの半径方向
肉厚がピストンの加圧側で最小になり、かつ対抗圧側で
は最大になるように変化する。これによって、ピストン
胴の上部区域に生じる半径方向膨張はピストン胴の対抗
圧側の方が加圧側よりも僅かになる。対抗圧側における
ピストン胴上部域の熱膨張が小さくなることによって、
冷機時状態(機関の冷えている状態)においてピストン
胴の狭い摺動間隙が得られる。摺動間隙が狭くなること
に伴って、冷機時状態における運転騒音は低下すること
になる。該運転騒音の形成はピストンの冷間状態におい
てはトップランドが対抗圧側でシリンダ摺動面に当接す
ることに著しく左右される。
[発明の開示] 冒頭で述べた形式の軽金属製往復動ピストンにおける
前記技術水準を出発点とする本発明の課題は、ピストン
の冷間状態においてピストンヘッドの対抗圧側がシリン
ダ摺動面に当接することによって惹起される騒音形成を
更に減少させることである。
前記課題を解決するための本発明の構成手段は、ピス
トン胴を次のように構成する点にある。すなわち: 本発明の第1番目の構成手段は請求項1に記載したよ
うに、調整ストラップが、対抗圧側寄りのピストン胴半
部に制限されており、少なくとも往復動ピストンの冷間
状態において加圧側のピストン胴母線が凸面状に湾曲さ
れており、これに対して往復動ピストンの冷間状態にお
いて対抗圧側のピストン胴母線は、少なくともピストン
胴丈の少なくとも中央1/3の高さ範囲において前記対抗
圧側母線とピストン縦軸線との距離がピストン胴下端部
の方に向かって連続的に減少して前記高さ範囲において
は実質的に直線状に延びている点にある。
更に本発明の第2番目の構成手段は請求項2に記載し
たように、ピストン胴上端部に位置している調整ストラ
ップが、対抗圧側寄りのピストン胴半部に制限されてお
り、往復動ピストンの冷間状態において対抗圧側のピス
トン胴母線は、少なくともピストン胴丈の少なくとも中
央1/3の高さ範囲において前記対抗圧側母線とピストン
縦軸線との距離がピストン胴下端部の方に向かって連続
的に減少して前記高さ範囲においては実質的に直線状に
延びており、ピストン胴の加圧側半部ではピストン胴下
端部に別の調整ストラップが設けられており、該調整ス
トラップの材料が、往復動ピストンの材質である軽金属
に対比して低い熱膨張係数を有し、前記加圧側の調整ス
トラップの領域では、往復動ピストンの冷間状態におい
てピストン縦軸線に対する加圧側ピストン胴母線の半径
方向距離が最大である点にある。
本発明の有利な構成手段は、請求項3以降に記載した
通りである。
請求項1に記載した構成手段及びピストン胴の外径に
よって往復動ピストンは冷間状態では機関シリンダ内に
おいてピストンヘッドの上端部が加圧側でシリンダ摺動
面に対して次のように傾斜した位置、つまりトップラン
ド区域における対抗圧側のシリンダ摺動面に対する間隙
が加圧側の摺動面に対する間隙よりも大きくなるように
傾斜した位置を占める。これによって機関始動時又は往
復動ピストンがなお比較的低い温度を有している部分負
荷運転時に、対抗圧側におけるピストンリング部の当接
による騒音形成が避けられる。
往復動ピストンの冷間時の機関シリンダ内におけるピ
ストンヘッドの前記傾斜は、対抗圧側のシリンダ摺動面
がピストン縦軸線に対して上から下へ向かって傾斜する
こと、しかもピストン胴下端部へ向かって前記ピストン
軸線に対して半径方向間隔が漸減すことによって得られ
る。
対抗圧側で前記のように傾斜したシリンダ摺動面に対
する往復動ピストンの接触は、請求項2に記載したよう
に加圧側では前記シリンダ摺動面に対してピストン胴外
周壁面を逆向きに傾斜させることによって助成される。
当該事項も、やはり往復動ピストンの冷間状態に係るも
のである。
内燃機関の部分負荷運転時に所期の傾斜姿勢を往復動
ピストンに得させるためには、往復動ピストンの対抗圧
側母線は広い範囲にわたって直線状に延びているのが有
利である。
ピストン胴の昇温に伴って、ピストン胴上端域の対抗
圧側に装嵌された調整ストラップは前記ピストン胴域に
おける軽金属の熱膨張を阻止するのに対して、対抗圧側
のピストン胴下部域は、調整ストラップによる阻止を受
けることなしに著しく強く膨張することができる。これ
によって機関の全負荷運転時にはピストン胴の対抗圧側
母線は、ピストン縦軸線に対して実質的に平行に整合し
て延びることになる。従ってピストンヘッドもシリンダ
孔内を同心的に摺動する。
加圧側でピストン胴下端域に設けられた別の調整スト
ラップも、前記と同一の意味合いの作用効果を奏する。
要するに加圧側の調整ストラップは、該調整ストラップ
領域のピストン胴外周壁面とピストン縦軸線との半径方
向間隔を、前記調整ストラップ領域よりも上位にある対
抗圧側ピストン胴域に対比して大きくなるようにしたこ
とによって、ピストン胴下部域の接触を更に付加的に助
成するためのものに他ならない。
機関運転中のピストン騒音を減少させるための従来慣
用の手段は、往復動ピストンのピストンボス孔を偏心さ
せていることである。該ピストンボス孔は概ね加圧側寄
りに偏心している。これによって往復動ピストンの圧縮
ストロークの上死点において燃焼が始まると、対抗圧側
へ向かってピストンヘッドを押圧する傾動モーメントが
発生する。同時に往復動ピストンのピストン胴下部域の
加圧側は半径方向外向きに押圧される。要するに前記の
対抗圧側のピストン胴上部域と加圧側のピストン胴下部
域において接触力が発生し、該接触力は、弾性変形を可
能な限り小さくして吸収されねばならない。従って、ピ
ストンの冷間状態においてピストン縦軸線に対して傾斜
したピストン胴を緊密にガイドするために、加圧側のピ
ストン胴下部域を対抗圧側よりも剛性に、つまり、より
大きな曲げ剛さを有するように、構成するのが有利であ
る。これに対してピストン胴上部域ではピストン胴は、
冷間状態においてピストン胴下部域に対比してピストン
胴外周壁面とピストン縦軸線との半径方向間隔を確実に
大きくするため、かつ該ピストン胴上部域の半径方向間
隔を、過度に高い弾性変形可能性によって規制しないよ
うにするために、対抗圧側の方が比較的剛性でなければ
ならない。異なった剛性は、殊に加圧側と対抗圧側とに
おけるピストン胴の支持されない円弧長の寸法を適正に
選ぶことによって変化することができる。
熱間状態にある機関の運転時には騒音問題は概して生
じない。これは、熱間状態にある往復動ピストンの摺動
間隙が、最初に存在する冷間時の間隙(遊び)に対比し
て、シリンダ周壁に対するトップランドの当接を惹起す
ることになるピストン傾動を事実上もはや生ぜしめない
ほど小さいためである点から見ても明らかである。熱間
の運転状態における摺動遊びの低下によつて、シリンダ
摺動面に対する往復動ピストンの理論的な重なりが生じ
る。
騒音を低下させるためにピストン胴が、部分的にピス
トン傾斜位置を生ぜしめる成形部を有する形式の、二サ
イクル機関用のピストンは特公昭57−81144号公報に基
づいて公知になっているが、この場合は、機関負荷の増
大につれてピストンを真直ぐ起立させる本発明の構成手
段は欠如している。本発明では、この構成手段は特に、
対抗圧側でピストンヘッドとピストン胴との間に横方向
スロットを設けた点並びに、対抗圧側のピストン胴上部
域にのみ調整ストラップを設け、かつ場合によっては付
加的に加圧側のピストン胴下部域に別の調整ストラップ
を設けた点にある。
またピストン胴の形状を非対称形の形状に構成するこ
とは、ドイツ連邦共和国特許出願公開第3527032号明細
書に基づいてやはり公知ではあるが、しかしながらこの
場合もピストンヘッドの当接騒音を低下させるための本
発明のような具体的なピストン胴の構成手段は開示され
ていず、また当該構成手段に対する示唆すらも与えられ
ていない。
[図面の簡単な説明] 第1図は本発明の往復動ピストンの第1実施例の縦断
面図、第2図は第1図に示した往復動ピストンの冷間時
(GK)と熱間時(GW)とにおけるピストン胴の対抗圧側
母線の軸方向経過線図、第3図は第1図に示した往復動
ピストンの冷間時(DK)と熱間時(DW)とにおけるピス
トン胴の加圧側母線の軸方向経過線図、第4図は機関シ
リンダ内部における第1図に示したピストン胴の冷間時
における傾斜姿勢を示す概略図、第5図は機関運転中の
機関シリンダ内部における第1図に示したピストン胴の
熱間時における姿勢を示す概略図、第6図は第1図に示
した往復動ピストンの下面図、第7図は第1図のVII−V
II断面平面に沿ったピストン胴の冷間状態と熱間状態に
おける母線の極線経過図、第8図は第1図のVIII−VIII
断面平面に沿ったピストン胴の冷間状態と熱間状態にお
ける母線の極線経過図、第9図は往復動ピストンの第2
実施例の縦断面図、第10図は第9図に示した往復動ピス
トンの冷間時(GK)と熱間時(GW)とにおけるピストン
胴の対抗圧側母線の軸方向経過線図、第11図は第9図に
示した往復動ピストンの冷間時(DK)と熱間時(DW)と
におけるピストン胴の加圧側母線の軸方向経過線図、第
12図は第9図に示した往復動ピストンの下面図、第13図
は第9図のXIII−XIII断面線に沿った往復動ピストンの
断面図、第14図は第9図のXIV−XIV断面線に沿った往復
動ピストンの断面図である。
[発明を実施するための最良の形態] 次に図面に基づいて本発明の実施例を詳説する。
往復動ピストンはアルミニウム−シリコン合金から成
っている。該往復動ピストンのピストンヘッド部分に圧
縮リング用の複数の環状溝1と、その下位に配設した油
掻きリング用の1つの環状溝2とが設けられている。
なお図面中に英大文字で示した符号は以下の意味を表
している。
D=往復動ピストンの最大直径 L=往復動ピストンの最大長 H=圧縮高さ A=加圧側及び対抗圧側の夫々少なくとも90゜の円周範
囲において最下位の環状溝から測定してほぼ等しいレベ
ルの平均ピストン胴丈 DS=往復動ピストンの加圧側 GDS=往復動ピストンの対抗圧側 X=ピストンヘッドによって規定されたピストン縦軸線 GK=往復動ピストンの冷間時におけるピストン胴の対抗
圧側母線 GW=往復動ピストンの熱間時におけるピストン胴の対抗
圧側母線 DK=往復動ピストンの冷間時におけるピストン胴の加圧
側母線 DW=往復動ピストンの熱間時におけるピストン胴の加圧
側母線 ピストン胴は対抗圧側では横方向スロット3によって
ピストンヘッドから区切られている。該横方向スロット
3は、前記ピストン縦軸線Xを通って加圧側から対抗圧
側へ延びる平面の両側に対称的に周方向で90゜全体にわ
たって延在している。
第1図に示した往復動ピストンの実施例では、専ら対
抗圧側でだけピストン胴の内部に、しかもピストン胴上
部域に鋼製の調整ストラップ4が装嵌されている。往復
動ピストンの加熱時に測定される前記調整ストラップに
よって得られる調整効果は、ピストン直径が70〜100mm
の場合、最大で約50mμである。
第1図に示した往復動ピストンが、冷間状態において
機関シリンダ内で圧縮ストローク時に占める姿勢が第4
図に図示されている。該圧縮ストローク中の連接棒の傾
斜によって、往復動ピストンのピストン胴は、下向運動
時に対抗圧側のシリンダ摺動面に接触する。往復動ピス
トンの方位づけは、ピストン胴の対抗圧側区域に設けら
れている比較的大きな範囲にわたって軸方向で直線状に
延びる母線によって行なわれる。この直線状に延びる母
線は、ピストン胴下端部を起点としてピストン胴上端部
からピストン胴丈の約15%手前まで達している。これに
対して加圧側において軸方向に経過する母線は実質的に
中高状の凸面断面形状を形成している。往復動ピストン
の上死点において対抗圧側から加圧側へ逆傾動する際、
往復動ピストンは、ピストン胴の加圧側凸面形状部を介
してソフトにシリンダ摺動面に沿って転動式に摺動す
る。これによってピストン胴の摺動騒音に対する付加的
な改善が得られることになる。
しかしながら決定的な騒音低下が得られるのは、ピス
トンヘッドの対抗圧側周面が、本発明では部分負荷時
に、つまり機関が運転によってなお充分暖まっていなく
ても対抗圧側のシリンダ壁面に当接しないようにするた
めに、ピストン胴の対抗圧側周壁を傾斜させたことによ
って、シリンダ摺動面に対して充分な間隔を有している
ためである。ピストン胴の軸方向の母線の傾斜度は、全
負荷運転時には調整ストラップ4の調整効果によって、
ピストン縦軸線Xに対する前記母線の平行化が生じるよ
うな度合に選ばれる。該調整ストラップ4はピストン胴
上端部に直接装着されておりかつ図示の例ではピストン
胴丈の25%の高さにわたっている。ピストンヘッドのト
ップランドの直径はピストン胴の最大直径よりも小さ
い。第4図から明確に判るように、往復動ピストンの冷
間時にはピストンヘッドはピストン胴によって、ピスト
ンリング部とシリンダ摺動面との間隙が往復動ピストン
の対抗圧側では、該往復動ピストンの直径方向で対向す
る加圧側間隙よりも著しく大きくなるような傾斜姿勢を
とる。これによって、ピストン騒音惹起の原因となるピ
ストンリング部の当接が避けられる。
更に、第5図及び第6図から明確に判るように、ピス
トン胴の昇温に伴って、ピストン胴上端域の対抗圧側に
装嵌された調整ストラップは前記ピストン胴域における
軽金属の熱膨張を阻止するのに対して、対抗圧側のピス
トン胴下部域は、調整ストラップによる阻止を受けるこ
となしに著しく強く膨張することができる。これによっ
て機関の全負荷運転時にはピストン胴の対抗圧側母線
は、ピストン縦軸線に対して実質的に平行に整合して延
びることになる。従ってピストンヘッドもシリンダ孔内
を同心的に摺動する。
尚、第4図及び第5図で図示の矢印は、クランク軸の
回転方向を示す。
第7図及び第8図では、ピストン胴の周方向で見た母
線経過が上下2つの平面で尺度を誇張して図示されてい
る。
第9図に示した往復動ピストンでは、対抗圧側でピス
トン胴上部域に配置された調整ストラップ4以外に、ピ
ストン胴下部域の加圧側に別の調整ストラップ5が付加
的に装着されている。各調整ストラップ4,5は、ピスト
ンピン用として設けられた2つのピストンボス6の各々
から、ピストンピン軸線に対して直角に延びるピストン
傾動平面の手前まで周方向に延びている。つまり調整ス
トラップは周方向で見てピストン傾動平面の領域で互い
に分割されている。特に往復動ピストンの鋳造時に調整
ストラップの装着を簡便にするという理由から、各調整
ストラップ4と5は、ピストンボス6の領域で共通の調
整ストラップ7を介して互いに結合されている。加圧側
のピストン胴下部域に装着された調整ストラップ5によ
って、往復動ピストンのピストン胴下部域は冷間状態に
おいて、対抗圧側で上から下へ向かって半径方向内向き
に傾斜したピストン胴周壁とシリンダ摺動面との接触を
助成するような狭い半径方向間隙をもってシリンダ内に
組込むことができる。これによって往復動ピストンは、
対抗圧側への傾動時に、いち早く加圧側のピストン胴下
部域と接触し、ひいては傾動角度も減少される。
軸方向の全高にわたってピストン胴の剛性つまり曲げ
剛さは、支持作用を有するピストン胴面を周方向で見て
不等幅にしかつ各周方向端部で該ピストン胴面を半径方
向内向きに支持することによって変化される。その場合
ピストン胴の軸方向弾性は、該ピストン胴の曲げ剛さ
が、調整ストラップ4の設けられている対抗圧側上部域
では、前記調整ストラップ4よりも下位のピストン胴域
よりも大きくなるように配分される。これに対して加圧
側のピストン胴下部域は、直径方向で該域に対向する対
抗圧側のピストン胴下部よりも曲げ剛さを有するように
構成されている。
支持作用を有する対抗圧側ピストン胴支持面8と支持
作用を有する加圧側ピストン胴支持面9とをピストンボ
ス6の方に向かって結合する結合壁10の延在方向は、ピ
ストン胴の全高にわたって変化するピストン胴支持面8,
9の形状によって規定されている。ピストンボス6は前
記結合壁10を超えて半径方向に張出していてもよい。ピ
ストン胴下端部には、製造技術上の理由から、円環状の
細いリング鍔11を設けておくことが可能である。このよ
うなリング鍔は、往復動ピストンを転がしながら個々の
製造ステーションを通過搬送することを可能にする。
[符号の説明] 1……圧縮リング用の環状溝、2……油掻きリング用の
環状溝、3……横方向スロット、4……対抗圧側の調整
ストラップ、5……加圧側の調整ストラップ、6……ピ
ストンボス、7……共通の調整ストラップ、8……支持
作用を有する対抗圧側ピストン胴支持面、9……支持作
用を有する加圧側ピストン胴支持面、10……結合壁、11
……リング鍔

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)複数のピストンリング用環状溝(1,
    2)を有するピストンヘッドと、最下位のピストンリン
    グ用環状溝(2)の下方に続くピストン胴とを備え、 (b)前記ピストンヘッドが、該ピストンヘッドの軸方
    向の母線の対称軸線を同時に形成するピストン縦軸線
    (X)を有し、 (c)前記ピストン胴が対抗圧側で横方向スロット
    (3)によってピストンヘッドから区切られており、 (d)前記ピストン胴の内部でピストン胴上端部には調
    整ストラップ(4)が設けられており、該調整ストラッ
    プの材料が、往復動ピストンの材質である軽金属に対比
    して低い熱膨張係数を有している形式の、 内燃機関用の軽金属製往復動ピストンにおいて、 (e)調整ストラップ(4)が、対抗圧側寄りのピスト
    ン胴半部に制限されており、 (f)少なくとも往復動ピストンの冷間状態において加
    圧側のピストン胴母線(DK)が中高の凸面断面形状に湾
    曲されており、 (g)これに対して往復動ピストンの冷間状態において
    対抗圧側のピストン胴母線(GK)は、少なくともピスト
    ン胴丈の少なくとも中央1/3の高さ区域において前記対
    抗圧側母線とピストン縦軸線(X)との距離がピストン
    胴下端部の方に向かって連続的に減少して前記高さ区域
    においては実質的に直線状に延びていること を特徴とする、内燃機関用の軽金属製往復動ピストン。
  2. 【請求項2】(a)複数のピストンリング用環状溝(1,
    2)を有するピストンヘッドと、最下位のピストンリン
    グ用環状溝(2)の下方に続くピストン胴とを備え、 (b)前記ピストンヘッドが、該ピストンヘッドの軸方
    向の母線の対称軸線を同時に形成するピストン縦軸線
    (X)を有し、 (c)前記ピストン胴が対抗圧側で横方向スロット
    (3)によってピストンヘッドから区切られており、 (d)前記ピストン胴の内部でピストン胴上端部には調
    整ストラップ(4)が設けられており、該調整ストラッ
    プの材料が、往復動ピストンの材質である軽金属に対比
    して低い熱膨張係数を有している形式の、 内燃機関用の軽金属製往復動ピストンにおいて、 (e)ピストン胴上端部に位置している調整ストラップ
    (4)が、対抗圧側寄りのピストン胴半部に制限されて
    おり、 (f)往復動ピストンの冷間状態において対抗圧側のピ
    ストン胴母線(GK)は、少なくともピストン胴丈の少な
    くとも中央1/3の高さ区域において前記対抗圧側母線と
    ピストン縦軸線(X)との距離がピストン胴下端部の方
    に向かって連続的に減少して前記高さ区域においては実
    質的に直線状に延びており、 (g)ピストン胴の加圧側半部ではピストン胴下端部に
    別の調整ストラップ(5)が設けられており、該調整ス
    トラップ(5)の材料が、往復動ピストンの材質である
    軽金属に対比して低い熱膨張係数を有しており、 (h)前記加圧側の調整ストラップ(5)の領域では、
    往復動ピストンの冷間状態においてピストン縦軸線
    (X)に対する加圧側ピストン胴母線(DK)の半径方向
    距離が最大であることを を特徴とする、内燃機関用の軽金属製往復動ピストン。
  3. 【請求項3】対抗圧側のピストン胴上部域が加圧側より
    も小さな周面にわたって機関シリンダ壁面に接するのに
    対して、対抗圧側のピストン胴下部域が加圧側よりも大
    きな周面にわたって機関シリンダ壁面に接し、かつ、前
    記シリンダ壁面に接するピストン胴区分が各周方向端部
    で、ピストン胴丈にわたってピストン縦軸線(X)の方
    向で支持されており、しかも前記シリンダ壁面に沿って
    摺動するピストン胴周面が、ピストン傾動平面に対し
    て、つまりピストン縦軸線(X)を含みピストンピン軸
    線に対して直角に延びる平面に対して、対称的に方位づ
    けられており、ピストン胴下端部には、全周にわたって
    円環状に延びる細いリング鍔(11)が終端制限部として
    設けられている、請求項1又は2記載の軽金属製往復動
    ピストン。
  4. 【請求項4】加圧側と対抗圧側に位置している調整スト
    ラップ(4,5)が互いに結合されている、請求項1から
    3までのいずれか1項記載の軽金属製往復動ピストン。
  5. 【請求項5】全部で2つの調整ストラップ(4,5)が設
    けられており、各調整ストラップが、往復動ピストンの
    2つのピストンボス(6)の一方のピストンボス区域を
    通って夫々ピストン傾動平面の手前で終っている、請求
    項4記載の軽金属製往復動ピストン。
  6. 【請求項6】往復動ピストンの冷間状態において対抗圧
    側のピストン胴母線(GK)が、ピストン胴の下端部と上
    から1/4の部位との間の区域において、前記ピストン胴
    母線(GK)とピストン縦軸線(X)との距離をピストン
    胴下端部へ向かって連続的に減少させるように延びてい
    る、請求項1から5までのいずれか1項記載の軽金属製
    往復動ピストン。
  7. 【請求項7】往復動ピストンの冷間状態において対抗圧
    側のピストン胴母線(GK)が、ピストン胴の下端部とピ
    ストン胴丈の上から10%の部位との間の区域において、
    前記ピストン胴母線(GK)とピストン縦軸線(X)との
    距離をピストン胴下端部へ向かって連続的に減少させる
    ように延びている、請求項6記載の軽金属製往復動ピス
    トン。
  8. 【請求項8】対抗圧側のピストン胴母線(GK)が少なく
    とも30゜の円周範囲にわたって延びている、請求項1記
    載の軽金属製往復動ピストン。
  9. 【請求項9】往復動ピストンの寸法が L=(0.45−0.65)×D A=(0.25−0.40)×D H=(0.30−0.40)×D に構成されていること、 但し式中、 D=往復動ピストンの最大直径 L=往復動ピストンの最大長 H=圧縮高さ A=加圧側及び対抗圧側の夫々少なくとも90゜の円周範
    囲において最下位の環状溝から測定してほぼ等しいレベ
    ルの平均ピストン胴丈とする、 請求項1から8までのいずれか1項記載の軽金属製往復
    動ピストン。
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