JP2689831B2 - スタンピング成形方法 - Google Patents

スタンピング成形方法

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JP2689831B2 JP28688892A JP28688892A JP2689831B2 JP 2689831 B2 JP2689831 B2 JP 2689831B2 JP 28688892 A JP28688892 A JP 28688892A JP 28688892 A JP28688892 A JP 28688892A JP 2689831 B2 JP2689831 B2 JP 2689831B2
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    • B29C44/34Auxiliary operations
    • B29C44/58Moulds
    • B29C44/582Moulds for making undercut articles

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発泡層を有する表皮に
樹脂基材を積層する樹脂成形品を成形するスタンピング
成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、表皮に発泡層を積層して高級
感を加える車両用内装部材の成形方法の1つとして、溶
融樹脂の供給を低圧で行なえるスタンピング成形方法が
知られている。このスタンピング成形方法は、メス型の
凹所に、発泡層を予め積層した表皮をセットし、メス型
にセットされた表皮とコア型との間隙に溶融樹脂を供給
し、上記メス型とコア型とを型締めすることにより上記
溶融樹脂をプレスしながら、上記樹脂成形品を形成する
方法である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記工程を経
て製造された樹脂成形品を離型すると、メス型とコア型
との間で圧縮状態にあった発泡層が復元するが、そのコ
ーナー部における発泡層は、その復元力がスプリングバ
ックとして作用し、型に倣った所望のコーナー形状にな
らない。このような所定のコーナー形状を有しない樹脂
成形品は、他の車両用内装部材との調和に欠け、見栄え
がよくないという問題があった。
【0004】こうした問題を解決するのに、コーナー部
の発泡層だけを薄くしてスプリングバックを小さくする
ことが検討されているが、コーナー部だけの発泡層を均
一に薄く形成することが難しく、また、このような表皮
の製造工程は、生産性がよくないという問題があった。
【0005】本発明は、上記従来の技術の問題を解決す
るものであり、発泡層を有する表皮に樹脂基材を積層す
る成形方法において、離型した際の発泡層によるスプリ
ングバックが小さく、所定の曲率半径のコーナー部を有
する樹脂成形品を製造することができるスタンピング成
形方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた本発明は、表皮層及び発泡層を有する表皮に
樹脂基材を積層すると共に、所定の曲率半径のコーナー
部を有する樹脂成形品を成形するスタンピング成形方法
において、コア型と、該コア型との間でキャビティを形
成すると共に、該キャビティのコーナー部の間隔を広く
しかつ樹脂成形品の上記曲率半径より小さい曲率半径の
窪み部を有するメス型とを用いて、表皮をメス型に合わ
せると共に該表皮とコア型との間に所定の間隙を確保
し、かつ、該表皮と窪み部との間に所定の間隙を確保す
るように、表皮をメス型とコア型との間にセットする工
程と、上記表皮とコア型との間隙に溶融樹脂を供給し、
上記メス型とコア型とを型締めすることにより上記溶融
樹脂をプレスしながら、上記樹脂成形品を形成する工程
と、を備えたことを特徴とする。
【0007】また、請求項2の発明は、表皮層と発泡層
を有する表皮に樹脂基材を積層すると共に、コーナー部
を有する樹脂成形品を成形するスタンピング成形方法に
おいて、コア型と、該コア型との間でキャビティを形成
するメス型とを用いて、発泡層を積層した表皮を形成す
る工程と、この表皮のコーナー部に沿って糸で縫製する
工程と、表皮をメス型に合わせると共に該表皮とコア型
との間に所定の間隙を確保して、表皮をメス型とコア型
との間にセットする工程と、上記メス型にセットされた
表皮とコア型との間隙に溶融樹脂を供給し、上記メス型
とコア型とを型締めすることにより上記溶融樹脂をプレ
スしながら、上記樹脂成形品を形成する工程と、を備え
たことを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明のスタンピング成形方法では、メス型と
コア型との間に、発泡層を有する表皮をセットし、表皮
とコア型との間に形成される空間に溶融樹脂を供給し、
その後に、メス型とコア型とを型締めして、表皮とコア
型とで形成される空間に溶融樹脂を充填して、表皮に樹
脂基材を積層した樹脂成形品を成形する。本発明では、
メス型として、コア型との間で形成されるキャビティの
コーナー部を広くしかつ樹脂成形品の曲率半径より小さ
い曲率半径の窪み部を有する型を用いている。表皮は、
窪み部に対して所定の間隙を有するようにオス型とコア
型との間にセットされる。上記表皮とコア型との空間に
おけるコーナー部では、溶融樹脂の圧力が他の部分より
高くなり、所定の間隙を確保して設置された表皮が窪み
部に倣うように伸ばされる。このとき、表皮の発泡層
は、引き伸ばされると共に潰される。表皮の発泡層が潰
されるから、樹脂成形品を離型したときの発泡層のコー
ナー部におけるスプリングバックが小さくなり、樹脂成
形品を所定の曲率半径のコーナー部に成形される。
【0009】また、請求項2の発明では、コーナー部に
沿って糸で縫製された表皮を用いてスタンピング成形す
る。糸で縫製された表皮は、その発泡層が潰される。発
泡層が潰された表皮をスタンピング成形すると、発泡層
自体が既に潰されているから、樹脂成形品を離型したと
きのスプリングバックが小さくなる。
【0010】
【実施例】以上説明した本発明の構成・作用を一層明ら
かにするために、以下本発明の好適な実施例について説
明する。
【0011】図1は本実施例に係るスタンピング成形方
法により製造される車両用内装部材の要部の拡大断面図
である。図1において、車両用内装部材2は、表皮層H
1 と発泡層H2 とからなる表皮Hに、硬質の樹脂基材B
を積層して構成され、その一部が曲率半径R0 のコーナ
ー部CRとなっている。
【0012】上記表皮層H1 は、ポリプロピレン(P
P)にて形成され、0.2mm〜1.5mmの厚さであ
る。発泡層H2 は、ポリ塩化ビニル(PVC)またはP
Pのフォームであって、発泡倍率で10倍〜30倍に形
成され、1mm〜3mmの厚さである。樹脂基材Bは、
PPにて形成され、3〜5mmの厚さである。
【0013】この車両用内装部材2は、図2に概略的に
示す樹脂成形装置10により製造される。樹脂成形装置
10は、水平方向に熱可塑性樹脂を射出する射出成形機
20と、樹脂注入機構40と、成形用金型80と、電子
制御装置100と、を主要な構成要素としており、成形
用金型80へ熱可塑性樹脂を供給して車両用内装部材2
等の樹脂成形品を成形するものである。
【0014】上記射出成形機20は、シリンダ21と、
このシリンダ21内に回転及び摺動自在に貫挿されたス
クリュウ23と、このスクリュウ23を回転及び摺動駆
動する回転・摺動駆動装置25とを備えている。この射
出成形機20の構成により、回転・摺動駆動装置25に
てスクリュウ23が回転及び摺動駆動されると、シリン
ダ21の側部に形成された導入口27から熱可塑性樹脂
がシリンダ21内に導入されて、さらにシリンダ21に
付属した加熱装置(図示省略)により溶融されて、シリ
ンダ21の先端のノズルゲート29から射出される。
【0015】上記樹脂注入機構40は、熱可塑性樹脂を
硬化させないように加熱装置(図示省略)により常時加
熱されている本体部50及びプランジャ70を備えてお
り、本体部50に上記ノズルゲート29に連通する樹脂
導入通路43を設けると共に、本体部50及びプランジ
ャ70にわたって供給通路45を設けている。
【0016】この供給通路45の先端部には、成形用金
型80側への噴射口47が設けられており、この噴射口
47は、開閉機構60により開閉される。開閉機構60
は、上記供給通路45及び貫挿孔46に貫挿されたシャ
ットオフロッド61と、該シャットオフロッド61と一
体のピストン62を油圧シリンダ63で駆動する油圧部
64とを備えている。この構成により、油圧シリンダ6
3内の油圧室65、油圧室66にシリンダ油が制御弁6
7、制御弁68を介して供給排出されると、シャットオ
フロッド61が図中の矢印dの右方向に供給通路45内
を移動するから、そのテーパ状の先端部が噴射口47か
ら離れ、供給通路45内の熱可塑性樹脂が噴射口47か
ら樹脂溜まり73に射出される。
【0017】上記成形用金型80は、メス型81と、こ
のメス型81の凹所82に挿入されるコア部85を有す
るコア型86と、3つのスライド型89A,89B(な
お、図示しない他のスライド型はロック用である)とを
備えており、これらの型によりキャビティ87(図3参
照)が形成されている。上記コア型86は、その中央に
水平方向に沿って穿孔された貫挿孔91を備える。そし
て、これらの貫挿孔91に上記プランジャ70の凸部7
2が摺動自在に嵌合されている。この凸部72の端面と
コア型86の貫挿孔91周壁とにより上記樹脂溜まり7
3が形成されている。
【0018】また、メス型81の凹所82のコーナー部
82CRには、図3に示すように、窪み部83が形成さ
れている。この窪み部83は、例えば、車両用内装部材
2の曲率半径R0 が3mmの場合に、曲率半径R1 が
1.5mm、曲率半径R2 が16mm、深さhが2mm
に形成されている。
【0019】また、プランジャ70及びコア型86のぞ
れぞれの側端面間には、コア型86を図中左方向に付勢
するスプリング93が配置されている。
【0020】成形用金型80のメス型81及びスライド
型89A,89Bが、それぞれ、矢印b,c方向に移動
するに当たっては、図示しない油圧シリンダあるいはボ
ールネジとその駆動モータ等を駆動するメス型駆動装置
120及びスライド型駆動装置121が作動する。つま
り、これら各駆動装置120,121により油圧シリン
ダ等が所定の動きをなし、メス型81は矢印b方向に、
スライド型89A,89Bは矢印c方向に移動する。
【0021】次に、上記した樹脂成形装置10の制御を
司る電子制御装置100及びその入出力装置について説
明する。電子制御装置100には、メス型81の原点位
置や成形用金型80の密着位置及び型締め位置等を検出
するための図示しない位置検出センサ等のほか、表皮H
への樹脂一体化の開始等を指示する操作パネル150が
接続されており、これらの各センサの検出信号や操作パ
ネル150からの指令信号が入力される。なお、操作パ
ネル150には、スタートスイッチ等の各種のスイッチ
が設けられている。
【0022】電子制御装置100は、CPU101、R
OM102、RAM103を中心に論理演算回路として
構成され、これらとコモンバス105を介して相互に接
続された入出力ポート107により外部との入出力を行
なう。そして、入出力ポート107には、上述した各セ
ンサの検出信号等が接続されていると共に、上記メス型
駆動装置120、スライド型駆動装置121、回転・摺
動駆動装置25等の各駆動装置や、油圧部64の制御弁
67,68等が接続されている。なお、この電子制御装
置100は、予め作成されたラダープログラムにより制
御対象機器をシーケンシャルに駆動させるいわゆるプロ
グラマブルコントローラである。
【0023】次に、上記樹脂成形装置10によるスタン
ピング成形工程について図2ないし図5を用いて説明す
る。
【0024】図2に示すように、成形用金型80のメス
型81及びスライド型89A,89Bが原点位置にある
際に、予め図示した形状に賦形された表皮Hをコア型8
6のコア部85にセットする。表皮Hは、表皮層H1 及
び発泡層H2 とを予め積層し、真空成形等により予め賦
形したものである。この場合、必要であれば表皮Hを加
熱しておく。なお、表皮Hは、コア部85との間に所定
間隙の樹脂注入空間S0 が形成されるように、その形状
を考慮して賦形されている。
【0025】表皮セット工程の後に、操作パネル150
の図示しないスタートスイッチを押圧操作することによ
り、以下に説明する仮締め工程を行なう。すなわち、電
子制御装置100は、スタートスイッチの信号を受け
て、ROM102に記憶されているプログラムにしたが
って、まず、メス型駆動装置120に駆動信号を出力し
て、メス型81を図示右側へ移動させ、次いで、スライ
ド型駆動装置121に駆動信号を出力して、スライド型
89A,89B等を矢印c方向に順次移動させる。これ
により、メス型81は、コア型86に対してスライド型
89A,89B等を介在させて型締めされ、表皮Hをコ
ア型86との間で挟持する。このとき、メス型81の移
動終点位置は、メス型81とコア型86とで表皮Hを挟
持した状態であって、僅かにスプリング93を押し縮め
る位置に設定されている。
【0026】このとき、図4に示すように、表皮Hは、
コア型86との間に樹脂注入空間S0 が確保されると共
に、窪み部83との間には、該窪み83の容積に相当す
る空間S1 が確保される。
【0027】続いて、熱可塑性樹脂を射出する射出工程
を行なう。すなわち、電子制御装置100は、回転・摺
動駆動装置25及び油圧部64の制御弁67、制御弁6
8等に駆動信号を出力する。回転・摺動駆動装置25
は、電子制御装置100からの駆動信号を受けると、シ
リンダ21内のスクリュウ23を回転させながらノズル
ゲート29側へ移動させる。これにより、シリンダ21
の先端のノズルゲート29から溶融した熱可塑性樹脂が
樹脂導入通路43に射出される。
【0028】また、電子制御装置100は、回転・摺動
駆動装置25の駆動開始と同時に、開閉機構60を駆動
して噴射口47から樹脂溜まり73に熱可塑性樹脂を射
出する。すなわち、回転・摺動駆動装置25の駆動開始
と同時に、まず、開閉機構の油圧部64の制御弁67、
制御弁68が駆動されて、油圧室65へシリンダ油が供
給される一方で油圧室65からシリンダ油が排出され
る。これにより、各シャットオフロッド61が、矢印d
の右方向に移動し、噴射口47が開く。
【0029】そして、電子制御装置100は、油圧部6
4の制御弁67、制御弁68等に駆動信号を出力して、
油圧シリンダ63へのシリンダ油の供給排出に基づい
て、シャットオフロッド61を、矢印dの左方向へ移動
して、噴射口47を閉じる。
【0030】この期間、ノズルゲート29から射出され
た熱可塑性樹脂が樹脂導入通路43及び供給通路45内
を加圧されつつ通り抜け、噴射口47から樹脂溜まり7
3に射出される。この結果、樹脂溜まり73には、射出
された熱可塑性樹脂が一時的に保持される。
【0031】開閉機構60から熱可塑性樹脂の供給が終
了すると同時に、射出成形機20のスクリュウ23が停
止して、熱可塑性樹脂の射出も終了する。
【0032】続く工程では、型締め工程を行なう。すな
わち、電子制御装置100は、メス型駆動装置120に
駆動信号を出力して、メス型81をコア型86と密着さ
せた状態にて、矢印bの右方向へさらに移動して型締め
を行なう。
【0033】この型締め工程により、コア型86がスプ
リング93の付勢力に抗してプランジャ70の凸部72
に沿って型締め方向(矢印bの右方向)に摺動するた
め、樹脂溜まり73に保持されていた熱可塑性樹脂は、
プランジャ70の凸部72の端面により反型締め方向に
押し出されて表皮Hとコア部85との間の樹脂注入空間
S0 内に押し出される。この結果、この樹脂注入空間S
0 は、樹脂溜まり73に保持されていた熱可塑性樹脂で
充填される。
【0034】このとき、樹脂注入空間S0 におけるコー
ナー部の樹脂圧は、約80kg/cm2 あり、それ以外
の平板部分の30〜40kg/cm2 に比べて大きいか
ら、溶融樹脂は、図5に示すように、メス型81の窪み
部83の空間S1 側に表皮Hを押し付けて伸ばしつつ窪
み部83の壁面に沿って賦形する。この表皮Hが伸ばさ
れることにより、発泡層H2 自体は潰されることにな
る。
【0035】次に、熱可塑性樹脂を冷却する冷却工程が
行なわれる。すなわち、型締めが終了した旨の信号が位
置検出センサから電子制御装置100に入力されると、
電子制御装置100が所定時間、上記型締めの状態を維
持すると共に、図示しない冷却装置から冷水及び冷却水
を成形用金型80に送る。これにより、熱可塑性樹脂を
硬化させる冷却が行なわれ、表皮Hと樹脂注入空間S0
に充填された熱可塑性樹脂とが一体化して車両用内装部
材2が成形される。
【0036】なお、冷却工程の間では、スクリュウ23
が戻されて、シリンダ21内に熱可塑性樹脂が導入され
て次の射出の準備が行なわれる。
【0037】続く工程では、車両用内装部材2を離型す
る離型工程が行なわれる。すなわち、電子制御装置10
0からスライド型駆動装置121に駆動信号が出力さ
れ、スライド型89A,89B等が図2における原点位
置に復帰し、さらに、メス型駆動装置120にも駆動信
号が出力されて、メス型81が型締め完了位置から図2
に示す原点位置まで移動する。
【0038】このとき、コア型86は、スプリング93
により矢印bの左側方向へ付勢されて、車両用内装部材
をメス型81との間で挟持したまま、メス型81に追従
してプランジャ70の凸部72に沿って摺動し、所定位
置まで移動したときに、メス型81から離れる。
【0039】こうして、メス型81及びコア型86がそ
れぞれ図2に示す原点位置に復帰してメス型81及びコ
ア型86が分離すると、ノックアウトピン(図示省略)
が駆動されて、車両用内装部材2の離型が行なわれる。
【0040】本実施例の成形方法によれば、車両用内装
部材2を型から外すと、平板状の部分の発泡層H2 は圧
縮状態から元の形状に復元するが、コーナー部CRの発
泡層H2 は、メス型81の窪み部83に倣うように、高
い樹脂圧で潰しながら伸ばされているから、この部分は
元の形状に復元しない。したがって、コーナー部CRに
おける発泡層H2 が復元しないから、スプリングバック
により曲率半径が大きく変化せずに、所定の曲率半径R
0 のコーナー部CRを得ることができる。しかも、この
コーナー部CRを形成するには、メス型81のコーナー
部82CRに窪み部83を形成するだけでよく、他に工
程や設備を付加したりすることがないので、製造も容易
である。
【0041】なお、窪み部83の曲率半径R1 は、車両
用内装部材2のコーナー部CRの曲率半径R0 による
が、曲率半径R0 より小さければ表皮Hを引き伸ばせる
から、その値は特に限定されないが、好ましくは、R1
=αR0 とした場合に、αは3/4〜1/5の範囲が好
ましい。
【0042】次に、スタンピング成形時の際に、発泡層
によるスプリングバックを防止する他の実施例について
説明する。図6は車室内に設置されるサイドボックスの
蓋体2Aを示し、図7は要部の断面図である。蓋体2A
は、表皮層H1A及び発泡層H2Aからなる表皮HA に、樹
脂基材BA を積層して形成されており、さらに、そのコ
ーナー部CRA の表皮HAが糸4A で縫製されている。
本蓋体2Aをスタンピング成形するには、表皮層H1A及
び発泡層H2Aからなる表皮HA を積層形成した後に、真
空成形方法により所定形状に賦形し、その後、コーナー
部CRA に沿って糸4A で縫製する。次に、糸4A で縫
製したコーナー部CRA を金型のコーナー部に合わせる
ようにして表皮HA を樹脂成形装置10にセットして、
樹脂基材BA を形成する。このとき、上記実施例と異な
り、メス型には、窪み部を有しない通常を型を用いる。
【0043】本実施例によれば、表皮HA のコーナー部
CRA が糸4A で縫製されており、該糸4A により発泡
層H2Aが潰されているから、スプリングバックにより戻
ることもなく、所定の曲率半径のコーナー部CRA を形
成することができる。また、蓋体2Aは、そのコーナー
部CRA に糸4A による縫製部分が外部に現われるが、
この縫製部分が樹脂皮革を本皮のように模倣させる意匠
性を惹起することができる。
【0044】さらに、図8及び図9は、図6の変形例に
係る蓋体2Bであり、表皮HB を糸4B1で縫製すると共
に、コーナー部CRB を糸4B2で縫製した実施例であ
る。この実施例においても、表皮HB の発泡層H2Bが縫
製されているから、同様にスプリングバックを防止する
ことができる。
【0045】なお、上記実施例に適用できる樹脂成形品
は、コーナー部を有するものであれば、その特に限定さ
れず、例えば、車両のコンソールドアやピラーガーニッ
シュ等に適用することができる。また、樹脂材料として
も、PPやPVCのほか、ABS等の積層に適する材料
であれば各種の材料を用いることができる。また、発泡
層としては、PVC、PP又はポリエチレン(PE)
で、発泡倍率が5倍〜20倍であり、その厚さが2mm
〜4mmのものに顕著な効果を得ることができる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
そのコーナー部に窪み部を有するメス型を用いて、表皮
を窪み部において所定の間隙を有するようにオス型とコ
ア型との間にセットし、この状態にて、溶融樹脂を供給
してスタンピング成形している。これにより、窪み部に
おいて所定の間隙を確保してセットされた表皮が該窪み
部に倣うように伸ばされる。このとき、表皮の発泡層
は、引き伸ばされると共に潰されから、樹脂成形品を離
型したときの発泡層のコーナー部におけるスプリングバ
ックが小さくなり、樹脂成形品を所定の曲率半径のコー
ナー部に成形することができる。
【0047】また、請求項2の発明では、表皮のコーナ
ー部に沿って糸で縫製して、発泡層を予め潰した表皮を
用いてスタンピング成形することにより、樹脂成形品を
離型したときのスプリングバックが小さく、所定の曲率
半径のコーナー部に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスタンピング成形方法により製造され
た樹脂成形品の要部を示す断面図。
【図2】本発明の一実施例に係るスタンピング成形方法
を実施するための樹脂成形装置を示す概略構成図。
【図3】同実施例のメス型のコーナー部を示す説明図。
【図4】メス型とコア型との間に表皮をセットした状態
を説明する説明図。
【図5】メス型とコア型との間で樹脂成形品が成形され
た状態を説明する説明図。
【図6】他の実施例に係るスタンピング成形方法により
製造されたサイドボックスを示す斜視図。
【図7】図6の矢印に沿った断面図。
【図8】さらに他の実施例に係るスタンピング成形方法
により製造されたサイドボックスを示す斜視図。
【図9】図8の矢印に沿った断面図。
【符号の説明】
2…車両用内装部材 10…樹脂成形装置 80…成形用金型 81…メス型 82…凹所 82CR…コーナー部 83…窪み部 85…コア部 86…コア型 87…キャビティ H1…表皮 H1…表皮層 H2…発泡層 B…樹脂基材 CR…コーナー部 2A…蓋体 HA…表皮 H1A…表皮層 H2A…発泡層 BA…樹脂基材 4A…糸 CRA…コーナー部 2B…蓋体 HB…表皮 H1B…表皮層 H2B…発泡層 CRB…コーナー部 4B1…糸 4B2…糸 R0…曲率半径 R1…曲率半径 R2…曲率半径 S0…樹脂注入空間 S1…空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29C 43/36 B29C 43/36 69/00 69/00 // B29K 105:04 B29L 9:00 (72)発明者 藪谷 茂 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑 1番地 豊田合成株式会社内

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表皮層及び発泡層を有する表皮に樹脂基
    材を積層すると共に、所定の曲率半径のコーナー部を有
    する樹脂成形品を成形するスタンピング成形方法におい
    て、 コア型と、該コア型との間でキャビティを形成すると共
    に、該キャビティのコーナー部の間隔を広くしかつ樹脂
    成形品の上記曲率半径より小さい曲率半径の窪み部を有
    するメス型とを用いて、 表皮をメス型に合わせると共に該表皮とコア型との間に
    所定の間隙を確保し、かつ、該表皮と窪み部との間に所
    定の間隙を確保するように、表皮をメス型とコア型との
    間にセットする工程と、 上記表皮とコア型との間隙に溶融樹脂を供給し、上記メ
    ス型とコア型とを型締めすることにより上記溶融樹脂を
    プレスしながら、上記樹脂成形品を形成する工程と、 を備えたことを特徴とするスタンピング成形方法。
  2. 【請求項2】 表皮層と発泡層を有する表皮に樹脂基材
    を積層すると共に、コーナー部を有する樹脂成形品を成
    形するスタンピング成形方法において、 コア型と、該コア型との間でキャビティを形成するメス
    型とを用いて、 表皮層及び発泡層を積層した表皮を形成する工程と、 この表皮のコーナー部に沿って糸で縫製する工程と、 表皮をメス型に合わせると共に該表皮とコア型との間に
    所定の間隙を確保して、表皮をメス型とコア型との間に
    セットする工程と、 上記メス型にセットされた表皮とコア型との間隙に溶融
    樹脂を供給し、上記メス型とコア型とを型締めすること
    により上記溶融樹脂をプレスしながら、上記樹脂成形品
    を形成する工程と、 を備えたことを特徴とするスタンピング成形方法。
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