JP2689673B2 - 半導体ユニット - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、キュービクル内に収納され、半導体変換装
置などを構成する半導体ユニットに関する。

〔従来の技術〕

キュービクル内に収納される半導体ユニットは、収納
された際にキュービクル内で占有する容積が可及的に小
で、点検保守が完全かつ容易であることが要求される。

そこで、半導体ユニットをキュービクルに引き出し形
式に収め、点検保守に簡単に取り出せるようにすること
が行われている。

第４図はこのような引き出し式の半導体ユニットの一
例を示すと、半導体ユニット１は引き出しとして箱に納
めされ、その前面に把手３を設ける。

図中２は、この引き出しとしての半導体ユニット１が
その内部に挿入されて収まるキュービクル側カバーで、
その奥部からキュービクル側の主回路コンタクト５を突
設し、一方、半導体ユニット１の前部からは半導体ユニ
ットの主回路コンタクト４を突設している。

このようにして、把手３を手で握りながら、人力で半
導体ユニット１をキュービクル側カバー２から引き出
し、またキュービクル側カバー２内へ挿入していた。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかし、この第４図に示す構造のものでは、半導体ユ
ニット１重量が過大になると把手３をつかんでの引き出
し移動が困難である。ちなみに半導体ユニット１が約30
kgを超過すると１人では着脱が難しい。

さらに引き出しが困難であることは、主回路コンタク
トだけ断路した状態での制御回路の確認試験のため、所
望位置で引き出しを停止するごとき動作も困難とある。

本発明の目的は前記従来例の不都合を解消し、半導体
ユニットに重量がある場合でも、少ない力で簡単に引き
出し作業でき、かつ引き出し位置でも容易に停止できる
半導体ユニットを提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は前記目的を達成するため、キュービクル内に
引き出し形式で収納される半導体ユニットにおいて、ク
ランク治具を前端に係合させて回転するネジシャフト
と、このネジシャフトに螺合する移動ナットとからなる
引き出し機構をキュービクル側に設け、半導体ユニット
側に前記移動ナットの凹部に係合するロックピンを設け
たことを要旨とするものである。

〔作用〕

本発明によれば、ネジジャッキ式の引き出し機構によ
り半導体ユニットをキュービクルから機械的に引き出す
もので、クランク治具を引き出し機構であるネジシャフ
トの前端に係合させてこれを回転させれば、移動ナット
もネジシャフトに沿って前後動する。

そして、ロックピンがこの移動ナットの凹部に係合す
る半導体ユニットも該移動ナットにつられてキュービク
ルから引き出され、もしくはキュービクルへ挿入され
る。

〔実施例〕

以下、図面について本発明の実施例を詳細に説明す
る。

第１図は本発明の半導体ユニットの１実施例を示す斜
視図、第２図に同上キュービクル側の斜視図で、この第
２図に示すようにキュービクル側に引き出し機構６を設
けるが、この引き出し機構６はネジシャフト７とこれに
螺合する移動ナット８とからなる。

該ネジシャフト７はその前後をアングル形状の取付け
金物９でキュービクル上に回動自在に支承し、前端7aを
キュービクル前面に突出してここにクランク治具10を係
合できるようにした。

一方、移動ナット８はこの取付け金物９間でネジシャ
フト７に螺合する直方体形状のもので、側部の一方に切
欠き状の凹部8aを設けた。

さらに、この凹部8aがある側の移動ナット８の外側に
ネジシャフト７と平行するような縦板をガイド11として
設けるが、このガイド11は第３図に示すように取付け金
物９の位置から移動ナット８の幅分だけ短いものであ
る。

また、この引き出し機構６を中央にして左右に間隔を
存してアングル状のレール12をキュービクル上に設け
た。

これに対して半導体ユニット１は第１図に示すよう
に、前記レール12に係合するアングル状の支持脚13を前
後方向に左右底部に形成し、該底部中央にはバネ14で横
移動するように付勢したロックピン15を設けた。そし
て、このロックピン15にバネ14に抗して横移動させる操
作レバー16を取付けるが、この操作レバー16は途中を半
導体ユニット１の底部に軸支し、先端を半導体ユニット
１の前面に突出させる。

次に使用法及び動作について説明すると、半導体ユニ
ット１をキュービクルに挿入するには、レール12に支持
脚13を合わせ、少し差し込むとロックピン15がバネ14で
付勢されて移動ナット８の凹部8aに入り込む。

これでロックピン15を介して移動ナット８と半導体ユ
ニット１とが係合するので、クランク治具10をネジシャ
フト７の前端7aに嵌め、このネジシャフト７を回転させ
れば、移動ナット８の後方への移動とともに半導体ユニ
ット１も後方へ押され、キュービクルに収まっていく。

また、ネジシャフト７を逆に回転させれば、移動ナッ
ト８の前方への移動とともに半導体ユニット１も引き出
される。

そして、第３図における引出し位置で、操作レバー16
でロックピン15を移動ナット８の凹部8aから外せば、半
導体ユニット１を外部に取り出すことができる。

〔発明の効果〕

以上述べたように本発明の半導体ユニットは、キュー
ビクル内に引き出し形式で収納される半導体ユニットに
おいて、ネジジャッキ式の引き出し機構により半導体ユ
ニットをキュービクルから機械的に引き出すので、半導
体ユニットに重量がある場合でも、少ない力で簡単に引
き出し作業でき、かつ引き出し位置でも容易に停止でき
るものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の半導体ユニットの１実施例を示す斜視
図、第２図は同上キュービクル側の斜視図、第３図は同
上動作説明図、第４図は従来例を示す斜視図である。 １……半導体ユニット、２……キュービクル側カバー ３……把手、4,5……主回路コンタクト ６……引き出し機構、７……ネジシャフト 7a……前端、８……移動ナット 8a……凹部 ９……取付け金物、10……クランク治具 11……ガイド、12……レール 13……支持脚、14……バネ 15……ロックピン、16……操作レバー

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】キュービクル内に引き出し形式で収納され
   る半導体ユニットにおいて、クランク治具を前端に係合
   させて回転するネジシャフトと、このネジシャフトに螺
   合する移動ナットとからなる引き出し機構をキュービク
   ル側に設け、半導体ユニット側に前記移動ナットの凹部
   に係合するロックピンを設けたことを特徴とする半導体
   ユニット。