JP2689270B2 - セラミック多層基板の製造方法 - Google Patents

セラミック多層基板の製造方法

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JP2689270B2
JP2689270B2 JP1046477A JP4647789A JP2689270B2 JP 2689270 B2 JP2689270 B2 JP 2689270B2 JP 1046477 A JP1046477 A JP 1046477A JP 4647789 A JP4647789 A JP 4647789A JP 2689270 B2 JP2689270 B2 JP 2689270B2
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昇 宮田
直己 中西
日出人 上赤
千丈 山岸
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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、機械的強度が高く、かつ熱膨張係数がシリ
コンに近い特性を有するセラミック多層基板をアルミナ
と、焼成したさい結晶化する特殊組成のガラス(以下結
晶化ガラスという)粉末とから製造する方法に関する。
〔従来技術〕
従来、セラミック多層基板を製造する方法としてセラ
ミック粉末と、焼成後においても非晶質のままのガラス
(以下非晶質ガラスという)粉末との混合物をシート成
形し、乾燥し、積層したのち焼成する方法が知られてい
た。この従来法は成形された生シートに導体ペーストを
印刷し、乾燥し、積層したのち焼成し、次いでその焼成
体上面に導体ペーストを印刷し、乾燥して再度焼成し、
さらにその焼成体を反転させて裏面に同様の操作を繰り
返す。このとき繰り返し行なわれる焼成のため、得られ
る基板に反りが生じた。
以上の現象は、非晶質ガラス粉末を原料として用いた
ために生じる欠点である。
そこで最近、反りを改善するために上記非晶質ガラス
粉末に替えて、結晶化ガラスを用いる製法が開発され
た。
すなわち、アルミナ粉末と結晶化ガラスとしてSiO2
Al2O3−Li2O系のスポジューメンあるいはSiO2-Al2O3−M
gO系のコージエライトとを50:50(重量比)に配合する
2組成原料から製造する方法や、さらにそれら原料に石
英ガラスを加えて、34:33:33(重量比)に配合する3組
成原料から製造する方法が提案され、これらの方法によ
れば一応所期の問題点を解消された(特開昭60−25310
4)。
〔発明が解決しようとする課題〕
一般にセラミック多層基板は各層間に多数の導体が配
線され、さらに基板表面に各種素子が取り付けられたり
するために、曲げ強度が少なくとも20kgf/mm2以上、ま
た発熱によるシリコン素子の剥離を防ぐために、シリコ
ンの熱膨張係数(3〜4×10-6/℃)に近似した材質の
ものが望まれている。
しかるに、たとえば前記アルミナとスポジューメンと
の2組成原料から製造されたセラミック多層基板は、曲
げ強度が約20kgf/mm2と一応満足できるが、熱膨張係数
が7×10-6/℃とシリコンの2倍以上もあり、また石英
ガラスを加えて3組成原料から製造したセラミック多層
基板は熱膨張係数が約3.5×10-6/℃とほぼシリコンの
それに近い反面、逆に曲げ強度が18kgf/mm2と低い。こ
のように従来法でつくられたセラミック多層基板には一
長一短があり、曲げ強度、熱膨張係数のいずれをも満足
した基板の製造方法が開発されていなかった。
〔課題を解決するための手段〕
そこで本発明者らは機械的強度が高く、かつシリコン
に近い熱膨張係数を有するセラミック多層基板の製造方
法について研究した結果、下記に述べるような発明を完
成させた。
すなわち本発明は、アルミナ粉末と、焼成したさい結
晶化するガラス粉末との混合物をシート成形し、乾燥
し、積層したのち、低温焼成してつくるセラミック多層
基板の製造方法において、該ガラス粉末の組成がSiO220
〜50wt%、ZnO8〜30wt%、B2O38〜30wt%、PbO0〜40wt
%、アルカリ土類金属酸化物1〜10wt%、アルカリ金属
酸化物0.05〜10wt%からなり、かつアルミナ粉末と該ガ
ラス粉末との配合割合が30〜70wt%:70〜30wt%である
ことを特徴とするセラミック多層基板の製造方法を趣旨
とするものである。
本発明の特徴は次の2点である。一つは前述した特殊
な化学組成を有するガラス粉末を低温焼成(たとえば10
00℃以下)したさい結晶化することを発見したことであ
り、もう一つはその特殊な結晶化ガラスとアルミナとを
組み合わせたことにある。本発明の製法は、それら2点
を採用したことによって、従来法における欠点を解消さ
せるようにしたものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
SiO2はガラスの骨格をなすものであり、ガラス成分合
計の1/3程度が必要で、具体的には20〜50wt%が好まし
い。SiO2が20wt%未満ではガラスの強度が低下し、50wt
%を超えるとガラスの溶融温度が高くなり、いずれも好
ましくない。
ZnOは焼成時にガラスが結晶化するさいの核となるも
ので、その配合量が8wt%未満では核が少ないため、焼
成体に非晶質ガラスが残留して反りの原因となり、逆に
30wt%を超えるとガラス化温度が高くなり、ガラス粉末
の製造が困難になり、いずれも好ましくない。
B2O3はガラス化の温度を下げる効果があり、8〜30wt
%が好ましい。8wt%未満では該温度を下げる効果がな
く、また30wt%を超えると焼成体にフクレが発生しやす
くなる。
PbOもB2O3と同じような効果があるが、多いと導体く
われの原因となるので、配合量は0〜40wt%が好まし
い。
またアルカリ土類金属酸化物とアルカリ金属酸化物の
配合量はそれぞれ1〜10wt%、0.05〜10wt%の範囲内で
ガラス化温度を下げる効果があるが、いずれも10wt%を
超えると誘電率が大きくなり、絶縁性が低下するので好
ましくない。
なお、アルカリ金属酸化物は、誘電損失を考慮すれ
ば、できるだけ少ない方がよいが、零ではガラスが結晶
化しない。
以上説明した結晶化ガラスと配合するアルミナは特に
限定するものではなく、通常市販されているものを使用
すればよい。
アルミナと結晶化ガラスとの配合割合において、結晶
化ガラスの割合が30wt%未満では焼成したさい結晶化ガ
ラス相の不足のため焼成体がポーラスとなり、逆に70wt
%を超えると焼成体の強度は低下し、熱膨張係数は高く
なるので共に好ましくない。
〔実施例〕
実施例1〜16、比較例1〜13 純薬SiO2、B2O3、ZnO、PbO、CaCO3およびNa2CO3を用
い、それら化合物をガラス粉末としたとき、表1に示す
組成になるように各化合物を配合し、混合した。それぞ
れの混合物を1400℃で溶融後、融液を水中に落下させて
急冷し、ガラス塊を得た。得たガラス塊を乳鉢で粗砕
後、振動ミル(媒体はZrO2ボール)で粉砕して、ガラス
粉末(平均粒径1〜3μm)を得た。
得られた各ガラス粉末はAl2O3粉末(昭和電工社製、
「AL−45−1」平均粒径約2μm)と表1に示す割合に
配合し、さらにバインダとしてPVB(ポリビニルブチラ
ール)、可塑剤としてDBP(ジブチルフタレート)およ
び溶剤としてエタノールを配合し、スラリーを製造し
た。そのスラリーをドクターブレード法によって厚さ0.
12mmのシートを作製した。
得られたシートを裁断し、10枚積層したのち、その積
層体を80℃で、10分間面プレスした。次いで350℃、60
分間加熱して脱バインダーを行なったのち、引き続き85
0℃、15分間焼成した。得られた多層焼成体(基板)の
寸法はほぼ10×40×1mmであった。
各焼成体について、常温3点曲げ強度試験(スパン30
mm)を測定したのち、その破断片の一つを10×10×1mm
の寸法に加工し、0〜500℃における熱膨張係数を測定
し、得られたそれぞれの結果を同表に併記した。
また、もう一つの破断片はそのままX線回折を行な
い、ガラス粉末の結晶化の有無を調べた。その結果、比
較例9を除いて各片はZnAl2O4、Na2ZnSiO4等の化合物を
主とする結晶が生成されていたことが確認された。
なお、比較例2、4、8および12は焼成体がポーラス
状になったり、あるいは膨張したりして、満足なものが
得られなかった。
〔発明の効果〕 本発明で得られたセラミック基板は、曲げ強度が21〜
29kgf/mm2で機械的強度高く、かつ熱膨張係数が3.1〜3.
9×10-6/℃とシリコンに近く、そのうえ低温で焼成で
きるため経済的にも有利であるので、電子工業用部品の
分野でのセラミック基板として有用である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミナ粉末と、焼成したさい結晶化する
    ガラス粉末との混合物をシート成形し、乾燥し、積層し
    たのち、低温焼成してつくるセラミック多層基板の製造
    方法において、該ガラス粉末の組成が SiO2 20〜50wt% ZnO 8〜30 〃 B2O3 8〜30 〃 PbO 0〜40 〃 アルカリ土類金属酸化物 1〜10 〃 アルカリ金属酸化物 0.05〜10 〃 からなり、かつアルミナ粉末と該ガラス粉末との配合割
    合が30〜70wt%:70〜30wt%であることを特徴とするセ
    ラミック多層基板の製造方法
JP1046477A 1988-04-27 1989-03-01 セラミック多層基板の製造方法 Expired - Lifetime JP2689270B2 (ja)

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