JP2688613B2 - 張弦梁床構造 - Google Patents

張弦梁床構造

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、建築物の新規な床構造に関するものであ
る。
(従来技術と発明が解決すべき課題) 従来の床構造は、一般的に床、小梁、大梁及び柱で構
成され、小梁及び大梁が曲げモーメント及び剪断力によ
り床荷重(固定荷重、積載荷重、積雪荷重)を柱まで伝
達するものであった。
従って、柱間隔を増大させることは機能的、経済的及
び材料等に関して制約があり、困難であるという問題を
有していた。
一方、従来の屋根構造に用いられてきた張弦梁構造
は、ケーブル等の引張材によるプレストレス導入により
梁材の応力と変形とを制御する点に最大の特徴がある。
即ち、該張弦梁構造は、第7図に示す例の如く、所定
間隔をおいて対向立設された一対の柱体1、1間に梁2
を架設するとともに、該梁2の下側位置においてケーブ
ル3を前記柱体1、1間に張設し、梁2とケーブル3と
を略中央部で補助部材4により連結してなるものが代表
的であり、梁2及びケーブル3と一対の柱体1、1との
接合部は、例えば一方がピン支点5で他方がローラー支
点6になっている。
よって、梁2の自重によりケーブル3に生じる張力を
梁2自体に軸力として負担させることができ、また、い
わゆる自碇式であるからアンカーが不要であり、さらに
ケーブル3に対する所定のプレストレスの導入により、
梁2に対して最適な応力分布を得ることが可能となる等
の利点を有するものである。
そこで、本発明は上記効果が、付加荷重に比較して固
定荷重が大きい程、あるいはスパンが大きい程増大する
点に着目し、RC造の床補強や鉄骨大スパン架構に床構造
として利用することを目的として提案されたものであ
る。
(問題点を解決するための手段) 上記目的を達成するため本発明に係る張弦梁床構造に
おいては、所定間隔をおいて対向立設された一対の支持
部材間に梁を架設するとともに、該梁の下側位置におい
て引張材を前記支持部材間に張設し、梁と引張材とを略
中央部で少なくとも1個所以上束部材により連結してな
る張弦梁床構造において、前記引張材の両端は着脱自在
に前記支持部材に接合されており、前記束部材は、その
上端が前記梁に着脱自在に係合し、該束部材の下端には
少なくとも1個以上のリング部材が一体に固着されて、
該リング部材が前記引張材に当接配置されており、リン
グ部材は、所定の締付部材によりあらかじめ鉛直方向へ
の突出変形が可能となっていることを特徴とするもので
ある。なお、前記締付部材は、前記リング部材に対して
水平方向に貫通、装着されたボルトとナットとで構成す
るのが好適である。
(実施例) 以下、本発明の好適な実施例を図面により説明する。
第1図乃至第5図は本発明の一実施例を示すもので、
本実施例に係る張弦梁床構造は、大梁10、引張材11及び
束部材12で構成されている。
前記大梁10は、対向立設された支持部材としての柱1
3、13間に架設されており、大梁10の下側位置において
前記引張材11を前記柱13、13間に張設し、大梁10と引張
材11とを略中央部で2個所、束部材12により鉛直方向に
連結して張弦梁ろ構成してなるものである。
なお、本実施例における大梁10は、柱13に少なくとも
一方の端部がローラー支持状態になるように載置接合さ
れている。
また、本実施例では、大梁10は所定断面のH形鋼で構
成され、また、引張材11は、所定径の鉄筋で構成されて
おり、さらに、第3図に示すように引張材11は2本、水
平方向に平行配置されている。
しかして、前記束部材12は、第2図及び第3図に示す
ように、その上端が前記大梁10に着脱自在に係合してい
る。
即ち、本実施例では第2図(a)に示すように束部材
12と接合する位置において前記大梁10に下方が開口した
嵌合用ボックス14が固着、垂下されており、一方、束部
材12の本体部15は丸型鋼管で形成されていて、その上端
15aには、前記嵌合用ボックス14に嵌合しうる連結プレ
ート16が一体に固着形成されている。
よって、施工時には、大梁10側の嵌合用ボックス14に
束部材12の連結プレート16を嵌挿することにより、着脱
可能に大梁10と束部材12の上部とを接合しうるようにな
っている。
また、束部材12の下端には、リング部材17が一体に固
着され、該リング部材17が前記引張材11に当接配置され
ており、リング部材17は、所定の締付部材18によりあら
かじめ鉛直方向への突出変形が可能となっている。
即ち、リング部材17は、本実施例では所定長さに切断
された丸型鋼管を水平方向に両端開口部が面するように
配置構成されており、本体部15の下端とリング部材17の
側面とが溶着等の手段により固着されている。
また、前記締付部材18は、前記リング部材17に対して
水平方向に貫通、装着されたボルト19と3個のナット2
0、21、22とで構成されている。
なお、ナット20は、リング部材17の内面に当接してボ
ルト19に螺合しており、他のナット21、22は、ダブルナ
ットとしてリング部材17の内面に当接して、ボルト19に
螺合している。
よって、締付部材18のダブルナット21、22を締付ける
ことにより、リング部材17はあらかじめ鉛直方向(第2
図(a)における上下方向)に突出変形した楕円形状と
することが可能となっている。
次に、リング部材17と引張材11との接合部では、第3
図は示すように一対の引張材11、11をUボルト23とナッ
ト24とでリング部材17に脱着可能に接合するようにして
おり、ナット24を締付けることにより、束部材12と引張
材11とはピン支持状態で接合されるようになっている。
しかして、本実施例に係る張弦梁床構造の施工にあた
っては、まず、柱13、大梁10等の主架構を施工し、その
後に鉄筋材からなる引張材11を第1図に示すように一対
の束部材12の位置であらかじめ折曲しておいて、本実施
例では柱13近傍の大梁10両端位置に引張材11の両端部を
第4図に示すように固定する。
即ち、大梁10の両端位置には取付プレート25が各々固
着されており、引張材11の端部11aは、該取付プレート2
5に形成された取付孔を貫通してダブルナット26により
固定されている。
なお、ダブルナット26による締付は、単に引張材11の
両端部11aを止め付ける程度の締付力で行えばよく、従
来のようにプレストレスを導入する必要はないものであ
る。
次に、第5図(a)に示すように、締付部材18のダブ
ルナット21、22を締付けて、リング部材17を水平方向に
押圧して、図示の如く鉛直方向に楕円形をなして突出す
るような形状となるまで変形させる。
この変形により、リング部材17は引張材11を押圧し
て、該引張材11に所定のプレストレスを導入することが
できる。
また、上部大梁10の上に図示しない床等が形成され、
大梁10、束部材12を介してリング部材17に上部より所定
の鉛直荷重が作用した際には、第5図(b)に示すよう
に、リング部材17は上部と下部が若干押圧変形された形
状となる。
第6図は、リング部材の上記した変形態様を示す説明
図であり、図中実線で表示したのが、締付部材18による
締付前の形状、点線で示したのが締付部材18による締付
後の形状、一点鎖線で示したのが上部から鉛直荷重が作
用した際の形状を各々示している。
かかる構成からなる本実施例においては、上記した一
般的な張弦梁の有する作用効果を奏しうる他に、まず、
引張材11へのプレストレス導入、及び解除作業の効率化
がある。
即ち、締付部材18によりリング部材17を上下方向の締
付変形させることにより、容易かつ迅速に引張材11にプ
レストレスを導入することができ、また、締付部材18の
ナット21、22を緩めることにより、前記プレストレスの
解除も容易になすことができるものである。
また、引張材11に導入する張力の大きさをリング部材
17に対する締付力の強弱によって調節することにより、
床面の応力分布、変形量を制御することが可能であるた
め、従来の床構造では実現が困難であった大スパン構造
が経済的に形成できる。
つぎに、施工面では、従来の床構造はコンクリート打
設時に支保工等の仮設材が必要であり、この仮設材撤去
時には、床スラブの自重による応力及び変形が生じる等
の問題がある。
ところが、本実施例に係る張弦梁床構造を採用すれ
ば、仮設化が不要であることや、コンクリート打設時に
自重に相当する変形が生じているため、コンクリート硬
化後の応力のみが横架材11や柱15等の構造設計対象とな
ることなどの利点もある。
また、大梁10側の嵌合用ボックス14に束部材12の連結
プレート16を嵌挿することにより、着脱可能に大梁10と
束部材12の上部とを接合しうるようになっているため、
本実施例に係る引張材11と束部材12とを、床施工時の仮
設材としても利用することができる。
即ち、大梁10上に例えば床コンクリートを打設する設
計となっている場合には、該床コンクリートの打設、硬
化が完了するまで、本実施例に係る張弦梁床構造を形成
しておいて、上部荷重を合理的に処理し、床コンクリー
トの硬化後に、仮設材としての引張材11と束部材12を除
去することができる。
ここで、引張材11は上記した端部のダブルナット26を
解除することにより、取付プレート25から簡単に取外す
ことができ、また、束部材12は、下部の締付部材18を締
付前の状態まで緩め、上部の大梁10側の嵌合用ボックス
14から束部材12側の連結プレート16を取外すことにより
容易に除去することができるものである。
なお、上記実施例では、束部材12の下端に1個のリン
グ部材17を一体に固着した例を示したが、該リング部材
17を複数個鉛直方向に連続配置してもよく、導入すべき
プレストレスの大きさに応じて設置すべき個数を調整す
ればよい。即ち、個数が多くなるほどより大きいプレス
トレスを導入しうることとなるものである。
また、引張材11は、本実施例では鉄筋にて成形されて
いるが、この他にも設計条件等に応じてケーブルや形鋼
等を使用することも可能である。
また、本発明は上記実施例に限定されることなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形例が可能な
ことは言うまでもない。
(発明の効果) 本発明は上述した如く構成されており、引張材の両端
を着脱自在に支持部材に接合し、束部材は、その上端を
前記梁に着脱自在に係合し、該束部材の下端には少なく
とも1個以上のリング部材を一体に固着し、該リング部
材を前記引張材に当接配置し、リング部材は、所定の締
付部材によりあらかじめ鉛直方向への突出変形が可能と
することにより、引張材へのプレストレス導入、及び解
除作業が格段に効率化され、複雑かつ大規模な設備、作
業を必要とすることなく、大スパン床構造が低コストで
実現できる。
また、引張材と束部材とが着脱自在であることから、
床施工時の仮設材としても利用することができる等、種
々の有用な効果を奏しうるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第5図は本発明の一実施例を示すものであ
り、第1図は本実施例に係る張弦梁床構造の概略構成を
示す要部概念図、第2図(a)及び第3図は各々束部材
の上下と他部材との接合態様を示す要部説明図、第2図
(b)は嵌合用ボックスの構成を示す説明図、第4図は
引張材端部の構成を示す説明図、第5図(a)及び第5
図(b)は各々リング部材の作用を示す説明図、第6図
はリング部材の変形態様を示す概念図、第7図は従来の
張弦梁構造を示す説明図である。 10……梁(大梁)、11……引張材、 12……束部材、 13……支持部材(柱)、 14……嵌合用ボックス、 15……束部材本体部、 16……連結プレート、 17……リング部材、 18……締付部材、 23……Uボルト、 25……取付プレート、 26……ダブルナット。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定間隔をおいて対向立設された一対の支
    持部材間に梁を架設するとともに、該梁の下側位置にお
    いて引張材を前記支持部材間に張設し、梁と引張材とを
    略中央部で少なくとも1個所以上束部材により連結して
    なる張弦梁床構造において、前記引張材の両端は着脱自
    在に前記支持部材に接合されており、前記束部材は、そ
    の上端が前記梁に着脱自在に係合し、該束部材の下端に
    は少なくとも1個以上のリング部材が一体に固着され
    て、該リング部材が前記引張材に当接配置されており、
    リング部材は、所定の締付部材によりあらかじめ鉛直方
    向への突出変形が可能となっていることを特徴とする張
    弦梁床構造。
  2. 【請求項2】前記締付部材は、前記リング部材に対して
    水平方向に貫通、装着されたボルトとナットとで構成さ
    れている特許請求の範囲第1項に記載の張弦梁床構造。
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JP2013083088A (ja) * 2011-10-11 2013-05-09 Sumitomo Mitsui Construction Co Ltd 張弦梁
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