JP2686886B2 - バインダー樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

バインダー樹脂組成物の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種プラスチック類や
各種金属,紙,木材,コンクリート等の基材に対して適
用できる、塗料,プライマー及び印刷インキ又は接着剤
用のバインダー樹脂組成物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】塩素化ポリプロピレンや塩素化ポリエチ
レン及び塩化ゴム等の塩素化ポリオレフィン類は、安価
な溶剤に容易に溶解すること、その溶液は塗布,噴霧、
浸漬等の作業が容易で速乾性であること、溶液から得ら
れる塗膜は耐酸性,耐アルカリ性,耐候性,難燃性が優
れること、塩素含有率が5〜50wt%の範囲のものは
難付着性のポリオレフィン系樹脂に対し良好な付着性を
示すこと等優れた性質を有するため、極めて有用な変性
樹脂として多方面で実用されている。例えば、塗料,プ
ライマー,印刷インキ,フィルムやシートのコート剤,
接着剤等である。
【0003】しかし、これらの塩素化ポリオレフィン類
はほぼ共通して以下のような欠点があり、その用途面で
種々の困難や制限を生じている。即ち、これ等はその塗
膜の耐溶剤性が乏しいこと、膜の強度が不十分なこと、
塩素含有率の高いものは脆くて可塑剤を多量に併用せね
ばならぬこと、塩素含有率の低いものは軟化温度が低い
ため熱水程度の条件下でも塗膜が剥離脱落してしまった
り、極性物質表面への親和性が乏しく、金属,木材等の
付着性に難点がある等の欠点を有している。
【0004】これらの欠点を改良するため、塩素化ポリ
オレフィンを変性する方法が種々提案されている。例え
ば、難付着性のポリオレフィン系樹脂成型物用の塗料や
接着剤として、特開昭58−71966号公報にアクリ
ル系単量体と塩素化ポリオレフィンを共重合した組成物
や、特開昭59−27968号公報に水酸基を有するア
クリル系単量体等と塩素化ポリオレフィンを共重合させ
た塩素化ポリオレフィン変性水酸基含有アクリル共重合
体に、イソシアネート化合物を配合して成る組成物や、
特開昭62−59372号公報に塩素化ポリオレフィン
と液状ゴムの存在下で、水酸基を有するアクリル系単量
体等と共重合した水酸基含有アクリル変性塩素化ポリオ
レフィン及びイソシアネート化合物を主成分として成る
組成物等がある。しかしこれらの組成物は、本質的に塩
素化ポリオレフィンとアクリル系単量体等との反応性が
悪いため、共重合しても白濁や二層分離を生じ、均一で
透明な溶液が得られない。又、塗膜が硬く耐衝撃性や耐
屈曲性が劣りバランスの取れた塗膜とは言い難い。
【0005】一方、食品包装用として包装内容物を保護
するために、ポリプロピレン(以下PPと称す),ポリ
エチレン(以下PEと称す),ポリエチレンテレフタレ
ート(以下PETと称す),ナイロン(以下NYと称
す)等の各フィルムがラミネートによる複合フィルムと
して用いられている。これら包装用に使用されるラミネ
ート用インキは、フィルムの種類により数多くのインキ
を使い分けていたが、今日では該ラミネート用インキは
2種類に大別されるようになってきている。即ち、専ら
PPフィルムに用いられる塩素化PPと塩素化エチレン
酢酸ビニル共重合体を主たるバインダーとするインキ組
成物と、専らPET,NYフィルムに用いられるウレタ
ン樹脂を主たるバインダーとするインキ組成物である。
【0006】前者の塩素化PPと塩素化エチレン酢酸ビ
ニル共重合体を主たるバインダーとするインキ組成物
は、例えば特公昭60−31670号公報に示されてい
る。この組成物は未処理PPフィルムに対してインキの
接着性が良好であるとともに、PPエクストリュージョ
ンラミネート方式でラミネート印刷した場合でも良好な
接着性を示す、しかしPET,NY等のフィルムに対し
ては接着性に乏しく、これらのフィルムにはラミネート
用印刷インキとして適さない。
【0007】後者のウレタン系樹脂を主たるバインダー
とするインキ組成物は、特開昭62−15336号公
報、特開昭62−153367号公報で示されるよう
に、PET及びNYなどの極性を有するフィルムに対し
ては良好な接着性を示すが、未処理PPフィルムに対し
てはまったく付着性がなく、PPエクストリュージョン
ラミネート方式による印刷は不可能である。
【0008】PPエクストリュージョンラミネート方式
による印刷や、PET,NYフィルム等のラミネート印
刷の両方に適するインキ用樹脂としては、特開昭64−
85226号公報,特開昭64−85227号公報,特
開平1−252606号公報,特開平1−292020
号公報,特開平4−18470号公報,特開平4−77
511号公報等で提案されている。
【0009】これ等の提案は、塩素化PPをラジカル重
合性二重結合を有する各種官能基含有モノマー或はオリ
ゴマー又はポリマー等で反応させた後、ウレタン化した
ポリウレタン変性塩素化PPに関するものである。しか
しこの方法も、前述したように塩素化PPとラジカル重
合性二重結合を有する化合物との反応性が悪いため、得
られた反応物は白濁や二層分離を生じ、均一で透明な溶
液は得られない、又、この種のラジカル反応では塩素化
PPの各分子に均等に官能基を導入することが困難であ
る。即ち、塩素化PPの各分子に官能基を導入しようと
すれば、官能基を2個以上有する塩素化PPのセグメン
トが生じ、ウレタン化反応時にゲル化する恐れがある。
又、塩素化PPの各分子に2個のみ官能基を導入しよう
とすれば、官能基が導入されない塩素化PPのセグメン
トが存在するため、得られた反応液は白濁や二層分離を
生じ良好なインキ用樹脂とはなり難い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な問題を、塩素化ポリオレフィンを変性することにより
解決したものであり、従来の塩素化ポリオレフィン変性
物より遥かに優れる、塗料,プライマー,印刷インキ又
は接着剤等のバインダー樹脂を提供することを目的とす
る。又、塩素化ポリオレフィンを変性するに際し、均一
で透明な塩素化ポリオレフィンの変性物を得る製造方法
を提供することも目的とする。
【0011】本発明者らは本発明に先立ち、酸化処理し
た塩素化ポリオレフィンを、イソシアネート基,エポキ
シ基又は水酸基を有する架橋剤によって架橋することを
特徴とした「酸化変性塩素化ポリオレフィンの架橋物と
その製法」なる発明を特願平4−102119号で既に
提案した。しかしながらこの方法は、架橋剤を添加し架
橋塗膜を形成することで塗膜の改善を図っているため、
本来バインダー樹脂に必要な、柔軟性,外観,耐久性等
の諸物性が劣り、必ずしもバランスの取れたバインダー
樹脂とは言い難かった。
【0012】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者等は更に
検討を加えた結果、ポリオレフィンの塩素化反応中に、
空気,酸素,オゾンより選ばれた少なくとも1種又は2
種以上を用いて酸化処理した塩素化ポリオレフィン
(I)と、高分子ポリオール(II)、有機ジイソシア
ネート(III)、及び鎖伸長剤を反応させて更に要す
れば反応停止剤を添加して得られるバインダー樹脂組成
物が、上記目的を達成することを見出し、本発明を成す
に至った。
【0013】本発明に用いられる酸化処理した塩素化ポ
リオレフィン(I)は、結晶性ポリプロピレン,非晶性
ホリプロピレン,ポリブテン−1,ポリペンテン−1,
4−メチルペンテン−1,低密度又は高密度ポリエチレ
ン,エチレン−プロピレン共重合物,エチレン−プロピ
レン−ジエン共重合物,天然ゴム,ポリイソプレン等の
ポリオレフィン類を、水又は四塩化炭素或はクロロホル
ムの如き媒体に分散又は溶解し、ラジカル発生触媒或は
紫外線の照射下において、加圧又は常圧下で50〜12
0℃の温度範囲で塩素化を行い、最初からか、途中から
か、或は塩素化の末期に、空気,酸素又はオゾンをガス
状塩素と同時、又は別々、或は交互に吹き込むことによ
って得られる。
【0014】酸化処理した塩素化ポリオレフィン(I)
の酸化の進行は、赤外分光光度計で測定した1730c
−1付近の吸収が増大することで判断できる、又、酸
化の程度は、下式の尺度によって測定した官能基指数に
より確認でき、本発明を実施するには該官能基指数は1
以上であることが好ましい。
【0015】酸化した塩素化ポリオレフィン(I)の塩
素含有率は、低すぎても高すぎても溶液状態が悪くなる
ため、5〜75wt%の範囲で使用するのが好ましい。
又、塩素含有率が5〜50wt%のものは、難付着性の
ポリオレフィン系樹脂に対し良好な付着性を示す。一
方、塩素含有率が50〜75wt%のものは、極性を有
する素材に対し付着性が良好であるとともに、耐紫外線
性にも優れる。
【0016】本発明に用いられる高分子ポリオール(I
I)としては、ポリエーテルポリオールやポリエステル
ポリオール等があり、ポリエーテルポリオールとして
は、例えばポリエチレングリコール,ポリプロピレング
リコール,ポリテトラメチレングリコール,ポリカーボ
ネートジオール類、ビスフェノールAに酸化エチレンや
酸化プロピレンを付加して得られるグリコール類等があ
る、ポリエステルポリオールとしては、アジピン駿,マ
レイン酸,コハク酸,フマル酸,フタル酸,セバシン酸
等のジカルボン酸とエチレングリコール,ネオペンチル
グリコール,1,8−オクタメチレンジオール等のグリ
コールを重縮合させて得られるアジペート類があり、例
えばポリエチレンアジペート,ポリブチレンアジペー
ト,ポリヘキサメチレンアジペート等である。又、ラク
トンの開環重合によって得られるポリカプロラクトンジ
オール類も使用できる。
【0017】本発明に用いられる有機ジイソシアネート
(III)としては、芳香族や脂肪族及び脂環族のジイ
ソシアネート類があり、例えばトリレンジイソシアネー
ト,キシレンジイソシアネート,1,5−ナフタレンジ
イソシアネート,1,4−テトラメチレンジイソシアネ
ート,1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート,2,
2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート,
イソホロンジイソシアネート,4,4−ジシクロヘキシ
ルメタンジイソシアネート,1,4−シクロヘキシルジ
イソシアネート等がある。
【0018】本発明に用いられる鎖伸長剤としてのジア
ミンの代表的なものとしては、エチレンジアミン、プロ
ピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、2,2,4
−トリメチルヘキサメチレンジアミン、イソホロンジア
ミン、4,4−ジシクロヘキシルメタンジアミン等があ
る。
【0019】本発明に用いられる反応停止剤としては、
メタノール,エタノール,イソプロパノール等のモノア
ルコール類や、モノエチルアミン,n−プロピルアミ
ン,n−ブチルアミン等のモノアミン類がある。又、エ
タノールアミン,プロパノールアミン,ブタノールアミ
ン等のアミノアルコール類も使用できる。
【0020】本発明のバインダー樹脂を得るための反応
方法は、塩素化ポリオレフィン(I)と高分子ポリオー
ル(II)と有機ジイソシアネート(III)をイソシ
アネート基過剰な条件で反応させれば良いが、鎖伸長剤
を用い更に高分子量化する。又、得られたプレポリマー
の末端イソシアネート基の反応を停止させるために反応
停止剤を用いてもよい。反応溶剤としては、トルエン,
キシレン等の芳香族系溶剤、酢酸エチル,酢酸プロピ
ル,酢酸ブチル等のエステル系溶剤、メチルエチルケト
ン,メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、エタノ
ール,イソプロパノール,n−ブタノール等のアルコー
ル系溶剤を単独又は混合して使用できる。
【0021】本発明のバインダー樹脂は、硬化剤として
イソシアネート化合物を配合することにより、耐ガソリ
ン性、耐湿性、耐候性、耐熱水性(ボイル、レトルト
性)等、塗料やインキに必要な塗膜物性を向上させるこ
とができる。この際用いるイソシアネート化合物として
は、上記した有機ジイソシアネート類が使用できるが、
これらの有機ジイソシアネート類を、ビューレット体、
イソシアヌレート体、トリメチロールプロパンアダクト
体等のイソシアネート誘導体に変性して用いるのがより
好ましい。
【0022】本発明のバインダー樹脂は、そのままコー
ティングして用いても良いが、顔料,溶剤,その他の添
加剤を加え混練,分散し塗料やインキとして用いること
ができる。又、該バインダー樹脂はそれだけでバランス
の取れた塗膜物性を示すが、必要であれば、アルキッド
樹脂,アクリル樹脂,ポリアクリルポリオール,ポリエ
ステル樹脂,ポリエステルポリオール,ポリエーテル樹
脂,ポリエーテルポリオール,ポリウレタン樹脂,塩素
化ポリオレフィン等を更に添加して用いても差し支えな
い。
【0023】
【作用】本発明の特徴とするところは、ポリオレフィン
を塩素化反応中に、空気,酸素,オゾン等で酸化処理す
ることにより、塩素化ポリオレフィンに官能基を導入
し、この官能基が有機ジイソシアネートと反応すること
を応用し、高分子ポリオール等でウレタン変性すること
にある。この方法によれば、塩素化ポリオレフィン中に
確実にウレタン鎖を導入することが可能であるため、得
られたバインター樹脂は均一で透明な溶液となるものと
考えられる。
【0024】塩素化ポリオレフィンに導入される官能基
は明かではないが、酸化処理の過程でカルボニル基,カ
ルボキシル基,酸クロール基,パーオキサイド基,パー
オキサイドクロール基等の生成が考えられる。又、ポリ
オレフィンの切断反応時に官能基が生成されるものと考
えられるため、これらの官能基は塩素化ポリオレフィン
分子の末端に導入されるものと思われる。分子の末端に
官能基が導入された塩素化ポリオレフィンを、有機ジイ
ソシアネートと高分子ポリオールでウレタン化反応した
場合、得られたバインダー樹脂は網状高分子とはなら
ず、良好な粘性を有する直鎖状の高分子となるものと考
えられる。
【0025】更に、鎖伸長剤を用いて高分子量化するこ
とによって、得られた組成物が凝集性や柔軟性を有する
ことができる。鎖伸長剤としてジオールを用いると水酸
基とイソシアネートの反応によりウレタン結合(−NH
COO−)を生成し、ウレタン結合は条件によっては更
にイソシアネートと反応しアロファネート結合を生成す
る。又、鎖伸長剤としてジアミンを用いると、アミンと
イソシアネートの反応により尿素結合(−NHCONH
−)を生成し、更に尿素結合の活性水素とイソシアネー
トが反応し、ビューレット結合を生成するのである。こ
のように、生成したウレタン結合や尿素結合は、−NH
と−CO間の水素結合により強靭な皮膜を形成すると同
時に、高極性を有するため接着性に大きく寄与すると考
えられる。
【0026】
【実施例】次に本発明を実施例により更に詳細に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0027】(試作例) メルトインデックスが14g/10min(測定法:A
STM D1238−62T)のアイソタクチックPP
4kgを四塩化炭素80リットルに加圧下で均一に溶解
し、100〜110℃の温度で紫外線を照射しつつ塩素
ガスを吹き込み塩素化を行った。塩素含有率が約20w
t%に達した時、塩素ガスを塩素/空気の容積比が約1
0/90となる混合ガスに切り替え、酸化処理を行いつ
つゆるやかに塩素化を行った。酸化処理の途中で上記の
官能基指数を赤外分光光度計で追跡しながら、官能基指
数が11.5で塩素含有率が27.3wt%と31.2
wt%の試料を抜き取り、四塩化炭素を留去し、トルエ
ン置換し、不揮発分が50wt%の酸化処理した塩素化
PPを得た。
【0028】(実施例) 試作例で得た酸化処理した塩素化PP(塩素含有率2
7.3wt%、官能基指数11.5、不揮発分50wt
%)180g、商品名プラクセルL−220AL(ダイ
セル化学工業(株)製、カプロラクトン系高分子ジオー
ル、分子量2,000)210g、イソホロンジイソシ
アネート47.8gを攪拌機と温度計とモノマーを還流
するための冷却管を取り付けたフラスコ中に投入し、温
度85℃で数時間反応させた後50℃まで冷却し、トル
エン329.8g、メチルエチルケトン335.8gを
加え、更にイソホロンジアミン12gで鎖伸長反応を行
った。冷却後イソプロピルアルコール84gを添加し、
均一で透明なバインダー樹脂(不揮発分30wt%)を
得た。
【0029】次に該バインダー樹脂でインキを調整し、
コーティングロッド#4で未処理PPフィルム、コロナ
放電処理PPフィルム、PETフィルム、NYフィルム
にそれぞれ塗工し、24時間室温で乾燥した後、セロフ
ァン粘着テープを用いセロテープ剥離試験及びヒートシ
ール強度試験を行った。結果を表1に示す。尚、インキ
の配合処方は表2に示す。
【0030】(比較例−1) 商品名スーパークロン803MW(塩素化ポリプロピレ
ン、塩素含有率29.5wt%、不揮発分20wt%、
山陽国策パルプ(株)製)と商品名スーパークロンBX
(塩素化エチレン酢酸ビニル共重合体、塩素含有率18
wt%、不揮発分20wt%、山陽国策パルプ(株)
製)の混合物で実施例−1と同様な試験を行った。結果
を表1に示す。
【0031】(比較例−2) 商品名サンブレンIB−450(ポリウレタン樹脂,不
揮発分30wt%,三洋化成化学工業(株)製)で実施
例−1と同様な試験を行った。結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】・セロテープ剥離試験 インキ塗工面にセロファン粘着テープを張りつけ、一気
に剥したときの塗工面の剥離状態で判定した。 ・ヒートシール強度試験 インキ塗工面を重ね合わせて、110℃−1kg/cm
で1秒間の圧着条件でヒートシールを行い、24時間
後テンシロンにて180゜剥離強度試験を行った。(引
張り速度50mm/min)
【0034】
【表2】
【0035】 ・スーパークロン803MW及びスーパークロンBXは
トルエン溶液。サンブレンIB−450はメチルエチル
ケトン/イソプロピルアルコール=2/1溶液。 ・二酸化チタン(石原産業(株)製,ルチル型 R−8
20) ・カーミン6BN(東洋インキ製造(株),アゾ系有機
顔料) ・練肉条件:サンドミルで2時間混練
【0036】
【発明の効果】(表1の結果より)比較例1の塩素化P
P/塩素化エチレン酢酸ビニル共重合体系のインキ用バ
インター樹脂はPPフィルムに対して良好な付着性を示
すが、PET,NYフィルムには付着性がなく実用強度
にほど遠い。又、比較例2のポリウレタン系のバインダ
ー樹脂はPET,NYフィルムには付着するが、PPフ
ィルムに対しては接着強度が十分でない。本発明品はP
PフィルムにもPET,NYフィルムにも接着性良好な
汎用性の高いインキ用バインダー樹脂であることが分か
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 175/04 C09J 175/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィンの塩素化反応中に、空
    気、酸素、オゾンより選ばれた少なくとも1種又は2種
    以上を用いて酸化処理した塩素化ポリオレフィン(I)
    と、高分子ポリオール(II)及び有機ジイソシアネー
    ト(III)を反応させた後、鎖伸長剤としてジアミン
    反応させることを特徴とするバインダー樹脂組成物の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 ポリオレフィンの塩素化反応中に、空
    気、酸素、オゾンより選ばれた少なくとも1種又は2種
    以上を用いて酸化処理した塩素化ポリオレフィン(I)
    と、高分子ポリオール(II)及び有機ジイソシアネー
    ト(III)を反応させた後、鎖伸長剤としてジアミン
    反応させ、更に反応停止剤を添加することを特徴とす
    るバインダー樹脂組成物の製造方法。
  3. 【請求項3】 酸化処理した塩素化ポリオレフィン
    (I)の塩素含有率が5〜75wt%である請求項1又
    は2記載のバインダー樹脂組成物の製造方法。
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