JP2686775B2 - パチンコ店の売上管理装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、パチンコ店における売上管理装置に関す
る。

〔従来の技術〕 パチンコ店では、売上の管理を行うために、各パチン
コ機毎の入玉数および出玉数がそれぞれ計数され、玉数
情報がパチンコ機の稼働状態等を管理する中央コンピュ
ータへ伝送され、その玉数情報に基づいて中央コンピュ
ータで売上の把握がなされている。

また、パチンコ機が設置された島には、例えば２台の
パチンコ機に対して１台の玉貸機が設置され、その玉貸
機による売上金額の情報も、中央コンピュータへ伝統さ
れていて、パチンコ玉の玉数情報に基づく売上とは別
に、実際の売上として把握されている。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかし、上記のように、２台のパチンコ機に対して１
台の割上で設けられた玉貸機からの売上金額の情報は、
パチンコ機２台に対するものであるため、玉貸機におけ
る売上が各パチンコ機に対してどのような間係を有する
かを、確実に把握することは困難である。また、場合に
よっては、その玉貸機の売上は対応する２台のパチンコ
機の売上とは無関係であることがある。従って、各パチ
ンコ機１台毎の稼働状態および玉数に基づく売上と、実
際の売上との関係を正確に把握することができないとい
う問題がある。

本発明は、パチンコ機毎の実際の売上を確実に把握す
ることができるパチンコ店の売上管理装置を提供するこ
とを第１の目的とする。また、パチンコ機の稼働状態と
実際の売上との関係を正確に把握することができること
を第２の目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

本発明のパチンコ店の売上管理装置は、挿入された紙
幣を識別するための紙幣識別制御、投入された硬貨を判
別するための硬貨判別制御、前記紙幣識別制御による識
別結果および前記硬貨判別制御による判別結果に応じ
て、パチンコ玉を貸出して対応するパチンコ機のみに所
定数直接供給するパチンコ玉貸出制御を行うパチンコ玉
貸機がパチンコ機に対して１対１で設けられ、 前記各パチンコ機には、入賞玉数、はずれ玉数および
前記入賞玉数によって払い出される景品玉数が計数され
る玉計数装置に付設され、 前記玉貸機からの貸玉および前記景品玉は玉受け皿に
供給されるように構成し、 前記玉計数装置および玉貸機のそれぞれは、ホールの
中央コンピュータに接続され、前記玉貸機は、少なくと
も紙幣および硬貨の投入金額情報に基づいて売上情報を
前記中央コンピュータに出力し、 前記中央コンピュータにおいて、前記玉計数装置によ
る入賞玉数、はずれ玉数および前記入賞玉数によって払
い出される景品玉数に基づいて各パチンコ機の稼働状態
が管理され、かつ前記玉貸機からの売上金額が対応する
パチンコ機の売上金額として把握され、各パチンコ機の
前記稼働状態と売上金額との関係の管理を行うようにし
た、 ことを技術的手段とする。

〔作用および発明の効果〕

本発明では、遊技者がパチンコ機で遊技を行う場合に
は、遊技しようとするパチンコ機に対応して設けられた
玉貸機へ紙幣を投入する。すると、パチンコ玉は、玉貸
機に対応するパチンコ機のみへ供給される。玉貸機の売
上金額は、情報伝送手段によって検知され、玉貸機の売
上金額情報として売上管理手段へ伝送される。従って、
売上管理手段では、伝送された売上金額情報を玉貸機と
対応したパチンコ機の売上として確実に把握することが
できる。

また、パチンコ機に玉数伝送手段が備えられ、玉数伝
送手段によって計数されたパチンコ機の入玉数と出玉数
の玉数情報が、売上金額情報とともに売上管理手段に伝
統されると、パチンコ機の稼働状態と実際の売上金額と
の関係を把握することができ、ホール経営にとってきわ
めて便利であるとともに、遊技者の不正を確実に発見で
きる。

〔実施例〕

次に本発明を実施例に基づいて説明する。

パチンコ店内の島１には、第２図に示すとおり、複数
のパチンコ機10が列設され、各パチンコ機10の上方に
は、各パチンコ機10に対応して複数の玉貸機20かそれぞ
れ設置されている。

各玉貸機20の正面には、千円札を挿入するための紙幣
挿入口21と、百円硬貨および五百円硬貨を投入するため
の硬貨投入口22と、さらに不良硬貨の返却および釣銭硬
貨の払出しのための返却口23がそれぞれ設けられてい
る。

また、玉貸機20には、千円札を挿入した場合に、五百
円あるいは千円のいずれかを貸玉金額としてそれぞれ選
択指定するための貸玉金額選択スイッチ24、25が設けら
れ、遊技者の好みに応じて貸玉金額が選択される。

各パチンコ機10の裏側の島１内には、貨幣搬送装置２
が配置され、各玉貸機20において正貨と識別され排出さ
れる貨幣は、貨幣搬送装置２によって島１の端部に設置
された貨幣収納装置３へ搬送され、収納される。

これらの各パチンコ機10の玉受け皿11とそれぞれ対応
した各玉貸機20との間には、各玉貸機20から供給される
貸玉が、対応したパチンコ機10のみへ直接供給されるよ
うに、図示しないパチンコ玉供給パイプが接続されてい
る。

また各パチンコ機10および各玉貸機20へは、各島１毎
に配設された図示しないパチンコ玉供給設備からパチン
コ玉がそれぞれ供給され、パチンコ機10の玉受け皿11に
は、入賞玉数や貸玉金額に応じた数のパチンコ玉が供給
される。

なお、各パチンコ機10におけるはずれ玉は、図示しな
い玉回収設備によって回収され、玉揚送装置を介して、
再び玉供給設備へ循環する。

各パチンコ機10には、各パチンコ機10における入賞玉
数およびはずれ玉数、また入賞玉によって排出される景
品玉数をそれぞれ計数するパチンコ玉計数装置12がそれ
ぞれ備えられている。

パチンコ玉計数装置12は、第１図に示すとおり、計数
信号伝送用ケーブル４によってパチンコ店のカウンター
内あるいは事務処理室等に設置された中央コンピュータ
100と接続されており、パチンコ玉の移動に伴って各玉
数を常に計数して、玉数情報として中央コンピュータ10
0へ伝送する。

各玉貸機20は、パチンコ玉計数装置12と同様に、金額
信号伝送用ケーブル５によって中央コンピュータ100と
それぞれ接続されていて、各玉貸機20には、第３図に示
すとおり、検銭部30、釣銭部40、紙幣識別部50、玉切り
部60および制御部70の各機能部か設けられている。

検銭部30は、第４図に示すとおり、硬貨投入口22を上
端とする傾斜した硬貨通路26を有し、硬貨通路26には、
硬貨投入口22から投入された硬貨の外径を識別するため
の外径センサ31、32、硬貨の材質を識別するために高周
波電流で駆動されるコイルと対にされて設けられた磁気
センサ33、34、正貨であることが判別されたとき、正貨
排出口27から貨幣搬送装置２へ硬貨が排出されたことを
検知するための通過検知センサ35が順に設けられてい
る。また磁気センサ33、34と、通過検知センサ35との間
の硬貨通路26には、正貨でないことが判別されたとき、
硬貨を返却口23へ返却するために硬貨の通路を変更する
返却用ソレノイド36が設けられている。

釣銭部40としては、投入された硬貨が五百円硬貨であ
る場合に、その一部を必要に応じて釣銭として保留する
ために硬貨の通路を切替える通路切替ソレノイド41が、
第４図に示すとおり、返却用ソレノイド36と通過検知セ
ンサ35との間に設けられ、通路切替ソレノイド41が駆動
されると、硬貨は釣銭保留部28が保留される。

釣銭保留部28には、保留された五百円硬貨の保留枚数
を検知するための位置センサ42、43とが設けられてい
る。ここでは、最大保留枚数が10枚に設定されていて、
位置センサ42によって保留枚数が10枚であることが検知
され、位置センサ43によって保留枚数が０枚であること
が検知される。

また、釣銭部40には、保留された五百円硬貨を返却口
23へ払出すための払出装置44と、払出しを検知するため
の払出検知センサ45とが設けられている。

紙幣識別部50には、紙幣挿入口21から挿入された紙幣
を内部へ搬送するとともに、識別結果が千円札の場合に
は貨幣搬送装置２へ搬出し、識別結果が千円札以外の場
合には紙幣挿入口21へ返却する搬送装置51、紙幣の寸法
を検知するための位置センサ52、53、54、紙幣表面の印
刷パターンおよび印刷による磁気パターンをそれぞれ検
知する識別センサ55、56、および磁気センサ57、58、さ
らに印刷パターンを識別するための光源となるLED点灯
回路59が設けられている。

玉切り部60には、パチンコ玉供給設備から供給される
パチンコ玉を計数するための計数用センサ61、供給され
たパチンコ玉がすべて排出されて玉切り部60内のパチン
コ玉がなくなったことを検知するためのパチンコ玉セン
サ62、識別結果に応じて供給されるパチンコ玉を所定数
ずつ区切り、各パチンコ機10へ供給する玉切り装置60が
設けられている。

制御部70は、玉貸機20において、検銭部30、釣銭部4
0、紙幣識別部50および玉切り部60、次のとおり総合的
に制御する。

次に第５図のフローチャートを用い、その動作を説明
する。括弧の中の記号はフローチャートの各ステップを
示し、ＹまたはＮは、検定を行うステップにおける肯定
または否定を示す。

電源を投入すると（S01）、不要データの消去、ワー
クエリアの設定等の初期設定が行われる（S02）。装置
が硬貨検銭処理あるいは釣銭処理の硬貨処理動作中でな
いときは（S11−Ｎ）、紙幣挿入のチェックを行い（S1
2）、紙幣挿入のときは（S13−Ｙ）、紙幣識別部50にお
いて挿入された紙幣が千円札かどうかをチェックし（S2
1）、千円札以外のときは（S22−Ｎ）、紙幣を紙幣挿入
口21へ戻し（S23）、結合子Ａを介してステップ11に戻
る。

千円札のときには（S22−Ｙ）、貸玉金額選択スイッ
チ24,25のいずれかが押され、1000円のオーダーのとき
は（S24−Ｎ）、1000円の入金処理を行って（S27），紙
幣を貨幣搬送装置２へ排出し（S28＞、ステップ42にお
いて釣銭要求があるか否かを判別する。

500円のオーダーのときは（S24−Ｙ）、釣銭の保留枚
数を調べ、位置センサ43で検知されないときには（S25
−Ｎ）、表示回路77aを駆動して図示しない釣銭切れラ
ンプを点灯するとともに、挿入された千円札を紙幣挿入
口21へ戻す（S23）。このとき、小型スピーカまたはデ
ィスプレイによって遊技者に釣銭がないので1000円のオ
ーダーでもよいかどうかを問いかけ、よい場合には貸玉
金額選択スイッチ25で1000円のオーダーを選択してもら
い、キヤンセルする場合にはキヤンセルスイッチを押し
てもらうようにしてもよい。釣銭の保留があるときは
（S25−Ｙ＞、釣銭要求フラグをセットし（S26）、以下
ステップ27へ移行する。

硬貨処理動作中の場合で（S11−Ｙ）、釣銭払出中の
場合には（S40−Ｙ）、ステップ42以降の釣銭処理が行
われる。釣銭払出中でなく（S40−Ｎ）、硬貨が入金さ
れた場合には（S41−Ｙ）、外径センサ31,32によって硬
貨の外径を検知し、続けて磁気センサ33、34によって材
質を判別し、この結果を総合して硬貨の判別を行う（S5
1）。

硬貨が100円または500円以外の場合には（S52−
Ｎ）、返却用ソレノイド36が駆動され、硬貨を返却口23
返却し（S53）、ステップ42へ移行する。硬貨が100円の
場合には（S52−ＹかつS54−Ｙ）、100円の入金処理を
行い（S55）、返却用ソレノイド36および通路切替ソレ
ノイド41は駆動されず、硬貨を貨幣搬送装置２へ排出し
（S56）、ステップ42へ移行する。

硬貨が500円の場合には（S52−ＹかつS54−Ｎ）、百
円硬貨５枚分の入金処理を行い（S57）、釣銭保留部28
に保留された五百円硬貨の枚数をチェックし、保留枚数
が10枚のときには（S58−Ｙ）、上記と同様にして硬貨
を貨幣搬送装置２へ排出する（S56）。保留された五百
円硬貨が９枚以下の場合には（S58−Ｎ＞、位置センサ4
2で検知されず、通路切替ソレノイド41だけが動作し
て、返却用ソレノイド36は動作しないので、五百円硬貨
は釣銭保留部28に保留され（S59）、ステップ42へ移行
する。なお、ステップ41において、硬貸が入金されない
と判別された場合には（S41−Ｎ）、ステップ42へ移行
する。

ステップ42において釣銭要求がある場合には（S42−
Ｙ）、払出処理が行われ（S61）、五百円硬貨の払出し
が検知されるまで（S62−Ｙ＞釣銭部40の払出装置44が
作動する。釣銭要求がない場合には（S42−Ｙ）、ステ
ップ70へ移行し、貸玉処理が行われる。

ステップ70では、玉出要求があるか否かが判別され、
玉出要求がある場合には（S70−Ｙ）、要求金額に応じ
て（S71およびS72）、玉切り部60が駆動され、要求金額
が100円の場合には（S71−Ｙ）、100円分の玉を出し（S
73）、500円の場合には（S71−ＮかつS72−Ｙ）、500円
分の玉を出し（S74）、1000円の場合には（S71−Ｎかつ
S72−Ｎ）、1000円分の玉を出し（S75）、それぞれ対応
するパチンコ機10の玉受け皿11へ供給し、結合子Ａを介
してステップ11へ戻る。

なお、釣銭が払出されたことが、払出検知センサ45に
よって検知されるまでに、新たに紙幣が挿入された場合
には、搬送装置51は駆動されず紙幣は玉貸機20内へ受け
付けられない。また、硬貨が投入されても同様に受け付
けられず、返却用ソレノイド36が駆動されて硬貨は返却
される。

挿入された紙幣が偽幣または千円札以外の紙幣である
場合には、搬送装置51によって紙幣挿入口21から返却す
る。

また、何等かの原因で、パチンコ玉供給設備からパチ
ンコ玉が玉貸機20へ供給されず、パチンコ玉センサ62に
よってパチンコ玉が検知されない場合には、紙幣および
硬貨はともに玉貸機20に受け付けられず、すべて返却さ
れる。

さらに、制御部70では、上記の各制御において識別さ
れた硬貨および紙幣の金額を示す投入（挿入）金額情
報、投入された五百円硬貨が保留されたことを示す保留
金額情報、保留されていた五百円硬貨を払出したことを
示す払出金額情報、これらの情報に基づいて求められる
売上金額情報を、それぞれ中央コンピュータ100へ伝送
する。

中央コンピュータ100は、各玉貸機20の制御部70によ
って伝送される投入（挿入）金額情報、保留金額情報、
払出金額情報、売上金額情報の各情報によって、各玉貸
機20における売上状態を管理する。また、中央コンピュ
ータ100は、各パチンコ機10に備えられた玉計数装置12
から伝送される、各パチンコ機10における入賞玉数およ
びはずれ玉数、また入賞玉によって排出される景品玉数
の各計数情報に基づいて、各パチンコ機10における稼動
状態を管理する。

以上の構成により、本実施例のパチンコ店の売上管理
装置では、遊技者によって各玉貸機20へ貨幣が投入され
ると、各玉貸機20からは、常にそれぞれ対応するパチン
コ機10のみへパチンコ玉が供給される。またその際、投
入された金額、貸玉の金額、釣銭の払出金額、売上金額
は、中央コンピュータ100に伝送される。

従って、各玉貸機20から貸し出されたパチンコ玉の売
上金額は、対応するパチンコ機10の売上として常に把握
でき、個々のパチンコ機10についてその売上状態を管理
することができる。また、各玉計数装置12からの各玉数
情報によって各パチンコ機10の稼働状態が同時に把握さ
れるため、各パチンコ機10の売上金額と稼動状態との関
係を把握でき、適正な管理を行うことができる。また、
売上金として貨幣搬送装置２へ排出された貨幣につい
て、各紙幣、各硬貨別の数を把握することもできる。さ
らに、玉貸機20内の釣銭の保留状態も同時に把握するこ
とができ、釣銭切れが発生する前に、釣銭の補充をする
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のパチンコ機の売上管理装置の実施例の
概略を示すブロック図、第２図は本実施例の島を示す正
面図、第３図は本実施例の玉貸機の機能構成を示すブロ
ック図、第４図は本実施例の玉貸機における検銭部およ
び釣銭部の構成を示す概略側面図、第５図は本実施例の
玉貸機の作動を示すフローチャートである。 図中、10……パチンコ機、12……パチンコ玉計数装置
（玉数伝送手段）、20……玉貸機、70……制御部（情報
伝送手段）、100……コンピュータ（売上管理手段）。

フロントページの続き (72)発明者 辻 常明 神奈川県川崎市川崎区元木１―11―１ 池上通信機株式会社川崎工場内 (56)参考文献 特開 昭62−379（ＪＰ，Ａ) 特開 昭53−69739（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−11187（ＪＰ，Ａ)

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】挿入された紙幣を識別するための紙幣識別
   制御、投入された硬貨を判別するための硬貨判別制御、
   前記紙幣識別制御による識別結果および前記硬貨判別制
   御による判別結果に応じて、パチンコ玉を貸出して対応
   するパチンコ機のみに所定数直接供給するパチンコ玉貸
   出制御を行うパチンコ玉貸機がパチンコ機に対して１対
   １で設けられ、 前記各パチンコ機には、入賞玉数、はずれ玉数および前
   記入賞玉数によって払い出される景品玉数が計数される
   玉計数装置に付設され、 前記玉貸機からの貸玉および前記景品玉は玉受け皿に供
   給されるように構成し、 前記玉計数装置および玉貸機のそれぞれは、ホールの中
   央コンピュータに接続され、前記玉貸機は、少なくとも
   紙幣および硬貨の投入金額情報に基づいて売上情報を前
   記中央コンピュータに出力し、 前記中央コンピュータにおいて、前記玉計数装置による
   入賞玉数、はずれ玉数および前記入賞玉数によって払い
   出される景品玉数に基づいて各パチンコ機の稼働状態が
   管理され、かつ前記玉貸機からの売上金額が対応するパ
   チンコ機の売上金額として把握され、各パチンコ機の前
   記稼働状態と売上金額との関係の管理を行うようにし
   た、 ことを特徴とするパチンコ店の売上管理装置。