JP2686466B2 - 窒素ガス中の微量不純物の分析方法及びその装置 - Google Patents

窒素ガス中の微量不純物の分析方法及びその装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は窒素ガス中の微量不純物を分析する方法及び
その方法の実施に使用する分析装置に関する。
〔従来の技術〕
近年、産業のハイテク化に伴い、窒素ガスは各種製造
工程のキャリアガス或いは不活性雰囲気ガスとして多用
されており、しかも高純度のものが要求されるようにな
ってきている。このような状況下において、微量の不純
物を分析するため、より高感度な分析計の使用が不可欠
となっている。
従来、窒素ガス中の不純物を、高感度検出器を具備す
る分析装置、例えば光イオン化検出器付きガスクロマト
グラフ分析計やガスクロマト質量分析計を用いて分析す
る場合、主成分である窒素ガスの干渉が大きく、後続す
る他の成分ピークに大きく影響(干渉)し、それら不純
物のピークの検出、測定が不正確になるか或いは不可能
になるという問題があった。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記の問題点を解決するため、コールドトラップパー
ジやカラムスウィッチング等の手法を用いて窒素の干渉
をできるだけ小さくする機構を持たせる等の工夫がなさ
れている。
しかしながら、これらの手法を用いてもなお、窒素成
分の影響を完全に除去することはできず、PPM以下の微
量分析は困難であり、しかも、上記の手法を自動化する
ためには複雑にシーケンスを組み込んだシステムが必要
であり、このため一般に分析時間が長くなる上、設備的
にも大がかりとなるという欠点があった。
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、窒素ガス中
の微量不純物の分析に当って、窒素成分の影響を完全に
除去でき、それにより微量不純物を正確に精度良く分析
することのできる、窒素ガス中の微量不純物の分析方法
及びその装置を提供することを目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は窒素ガス中の微量不純部の分析方法であり、
試料導入部にて採取した試料ガスをキャリアガスにより
分析計に導入して窒素ガス中の微量不純物を分析するに
当り、試料ガスを160℃〜250℃に加熱したTiMn系水素吸
蔵合金に接触させて窒素ガスを吸着除去するようにした
ことを特徴とするものである。
本発明において、上記水素吸蔵合金に窒素ガスを吸着
した際、該合金中から、水素ガスが放出される場合があ
る。これは該合金の活性化処理の際に残留した水素ガス
である。このような場合に本発明は、該放出水素ガス
を、30℃以下のCaNi系又はLaNi系水素吸蔵合金に接触さ
せて吸着除去するものである。
また、本発明は上記方法の実施に使用する分析装置を
含み、この本発明の分析装置は、キャリアガスを導くキ
ャリアガス導管と、試料ガスを採取する試料導入部と、
採取された試料ガスをキャリアガスによって分析計に導
く試料ガス導管とを備えた分析装置において、試料ガス
導管により構成される試料ガス導入経路の途中に、TiMn
系水素吸蔵合金を充填してなる160℃〜250℃に加熱した
窒素除去カラムを設けたことを特徴とするものである。
本発明の分析装置において、上記した放出水素ガスを
除去するため、上記窒素除去カラムのガス出口側に、Ca
Ni系又はLaNi系の水素吸蔵合金を充填してなる30℃以下
の水素除去カラムを設けることができる。
以下、図面を参照して本発明の方法及び装置を説明す
る。
第1図において、1は分析計で、該分析計1には特に
図示しないが高圧ガスボンベが設置され、このボンベよ
り圧出されるキャリアガスを矢印A方向に送出するため
キャリアガス導管2が配管され、該キャリアガス導管2
は試料導入部3に接続されている。キャリアガスとして
は通常、ヘリウムが用いられる。
試料導入部3は試料ガスを矢印B方向に流すための試
料ガス流通管4と、ループ状に曲成された試料採取管5
とを備え、六方バルブ6を回すことによって、試料ガス
流通管4と試料採取管5とを連通、非連通の状態に切り
換えることができるようになっている。
7は試料ガス導管で、該試料ガス導管7は試料導入部
3で採取された試料ガスをキャリアガスによって分析計
1に導くための案内通路であり、試料導入部と分析計1
との間に配管されている。この試料ガス導管7によって
構成される試料ガス導入経路8の途中に窒素除去カラム
9が設けられている。
即ち、窒素除去カラム9は六方バルブ10を介して試料
ガス導管7に接続され、六方バルブ10を回すことによ
り、窒素除去カラム9と試料ガス導管7とを連通、非連
通の状態に切り換えることができるようになっている。
11はラインフィルター、12はヒーターである。
窒素除去カラム9はTiMn系水素吸蔵合金を充填してな
るもので、カラムの形状はU字管に限らず、直線状の管
でもよく、その他、種々の形状のものが可能である。ま
た、その大きさも任意であり、カラムの固定概念からく
る大きさに限定される訳ではない。更に、このような窒
素除去カラム9は複数設けることもできる。このように
複数設けた場合には、切換弁を設置し、1つの窒素除去
カラムの使用が終了した時、弁を切換えて他方の窒素除
去カラムをガス流路を連通させるようにすればよい。
13は、窒素除去カラムの水素吸蔵合金の活性化処理に
当って、水素ガスを流すための水素ガス流通管であり、
該水素ガス流通管13は六方バルブ10に接続されている。
18は六方バルブ10と窒素除去カラム9とを接続するバル
ブ接続管である。14は水素ガス供給口、15は水素ガス排
出口であり、16、17はそれぞれストップバルブである。
窒素除去カラムに充填されるTiMn系の水素吸蔵合金は
水素吸着能がある他、窒素吸着能にも優れる。このよう
なTiMn系の水素吸蔵極金としては、例えばTiMn1.5やTiM
n2及びそれらの改良型即ち、Ti及びMnの2種金属以外に
第3、第4成分を混合した改良型の合金を用いることが
できる。後者の改良型合金は温度特性、圧力特性、耐久
性、経済性の点においてTiMn1.5やTiMn2よりも優れてい
るため、できれば改良型の合金を用いることが好まし
い。このような改良型合金として、 一般式: TinZr(1-n)MnmCrCu(1-m)(但し、1>n>0.55、1>m
>0.7) で表されるもの、或いは一般式: TinZr(1-n)MnmA(2-m-k)BK(但し、1>n>0.55、1.9>
m>1.4、(2−m)>k>0、AとBはそれぞれCu、A
l、V、Cr、Moなど) で表されるものを用いることができる。
具体的には、例えば、 Ti0.66Zr0.34Mn0.8CrCu0.2 Ti0.6Zr0.4Mn1.9Cu0.1Al0.2 Ti0.8Zr0.2Mn1.7Mo0.3 Ti0.7Zr0.3Mn0.8CrCu0.2 等が挙げられる。
TiMn系水素吸蔵合金の活性化処理を行なった際、活性
化処理に用いた水素ガスが完全には除去されず、僅かな
がら上記合金中に残留する場合がある。このような場
合、上記合金を用いて窒素吸着を行なったとき、その残
留水素ガスが放出され、この放出された水素ガスによっ
て分析の精度に悪影響が及ぼされるという問題がある。
もっとも、その影響の度合いは分析法によって異なり、
例えばガスクロマトグラフィーによる場合には放出水素
ガスによる影響を大きく受けるが、ガスクロマト質量分
析法による場合はほとんどその影響を受けないといって
よい。
従って、活性化処理の際、水素ガスが完全に除去され
ない場合において、ガスクロマトグラフ分析の場合には
窒素吸着時の放出水素ガスを何らかの手段により取り除
いてやる必要があるが、ガスクロマト質量分析の場合に
は必ずしも放出水素ガスを取り除く必要はなく、放出水
素ガスの除去は必要に応じて行なえばよい。
第2図は、放出水素ガスを除去できるようにした装置
の一例を示すものであって、窒素除去カラム9のガス出
口側に水素除去カラム19を接続したものである。該水素
除去カラムにはCaNi系又はLaNi系の水素吸蔵合金が充填
されている。20は六方バルブ、21は六方バルブ20と水素
除去カラム19とを接続するバルブ接着管、22は窒素除去
カラム9と水素除去カラム19とを接続するためのカラム
接続管、23は窒素除去カラム9の水素吸蔵合金と共にこ
の水素除去カラム19の水素吸蔵合金をも活性化処理する
ために設けた水素ガス流通管、24は2つの六方バルブ1
0、20間をつなぐ試料ガス導管である。
水素除去カラム19に充填される水素吸蔵合金はCaNi系
又はLaNi系であり、CaNi系としては例えばCaNi5を用い
ることができ、LaNi系としては例えばLaNi5を用いるこ
とができる。LaNi5も第3、第4成分を混合した改良型
合金とすることにより、反応時の水素分圧をある度コン
トロールすることができ、水素分圧が低くても水素の吸
着が可能となる。
CaNi5は第3、第4成分を混合しなくても充分低い水
素分圧から水素と選択的に反応し、LaNi5に第3、第4
成分を混合したものと同等の性能を有する。このCaNi5
はLaNi5ほどの耐久性はないが、LaNi5より安価であると
いう利点がある。
LaNi5の改良型合金として、 一般式:LaNinAl(5-n) (但し、4.5>n>4) で表されるものを用いることができ、具体的には、例え
ば、LaNi4.5Al0.5等が挙げられる。上記一般式におい
て、Laの代わりにミッシュメタル(Mm)を用いたもの、
及びAlの代わりにMn、Crを用いたもの、例えば、MmNi
4.7Al0.3やMmNi4.5Cr0.3Al0.2Ta0.02も同様に用いるこ
とができる。窒素ガス中の微量不純物には、アルゴン、
クリプトン、キセノン、メタン、エタン等があり、本発
明はこれらの微量ガス成分を測定するものである。
〔作用〕
次に、本発明の作用について説明する。
本発明の第1図に示す分析装置を用いるに当っては、
まず最初に窒素除去カラム9における水素吸蔵合金の活
性化処理を行う。この活性化処理の一例を示すと、まず
六方バルブ10を操作して水素ガス流通管13とバルブ接続
管18とが連通した状態にし、水素ガス排出口15に真空ポ
ンプを接続し、バルブ17を開け、系内の空気を排気す
る。次に、バルブ17を閉じ、バルブ16を開け、系内に水
素ガス(1〜2kg/cm2・G)を水素ガス供給口14より導
入する。系内のパージを完全にするために以上の操作を
更に1〜2回繰り返す。バルブ16を閉じ、バルブ17を開
け系内を減圧(1〜10torr)にした後、ヒーター12の電
源をONにし、温度コントローラーを140℃に設定して、
窒素除去カラム9を少なくとも30分間加熱する(脱水素
過程)、 次に、ヒーター12の電源をOFFにし、窒素除去カラム
9を40℃以下に冷却した後、バルブ17を閉じ、バルブ16
を開け、水素ガスを導入する。圧力を5〜6kg/cm2・G
までに昇圧させ約30分間、上記カラム9の水素吸蔵合金
に水素を充分吸蔵させる(水素吸蔵過程)。充分に水素
吸蔵合金を活性化させるために以上の操作を2〜3回繰
り返す。水素吸蔵合金を活性化した後、バルブ16を閉
じ、バルブ17を開け、系内の水素ガスを排気すると共
に、上記カラム9を段階的に250℃まで昇温させ、1〜
2時間脱気する。
このよにして活性化処理を完了した後、上記カラム9
を200℃に設定し、その状態に保持する。
第2図に示す装置における活性化処理も上記と同様で
ある。この場合、水素ガス供給口14より系内に導入され
た水素ガスは、水素ガス流通管13−バルブ接続管18−窒
素除去カラム9−カラム接続管22−バルブ接続管21−水
素除去カラム19という経路を経て、2つのカラム9、19
に供給される。また脱水素過程においては、系内は、窒
素除去カラム9−バルブ接続管18−カラム接続管22−バ
ルブ接続管21−水素除去カラム19−水素ガス流通管23−
水素ガス排出口15の経路方向に吸引され、脱気される。
活性化処理終了後、水素除去カラム19は冷却して室温で
放置する。
次に、活性化処理終了後の操作について説明する。
第1図に示す装置において、六方バルブ10を切り換え
て、窒素除去カラム9を試料ガス導管7と連通状態に
し、水素ガス流通管13とは非連通の状態にする。高圧ガ
スボンベよりキャリアガス(通常、ヘリウムガス)をキ
ャリアガス導管2内に送り込む。この状態においてキャ
リアガス導管2と試料ガス採取管5とは非連通の状態に
ある。
一方、試料ガス連通管4には試料ガスである窒素ガス
を流しておく、次いで、六方バルブ6を切り換えて、試
料ガス採取管5をキャリアガス導管2と連通させ、試料
ガス流通管4とは非連通の状態にさせる。この状態にお
いて、試料ガス採取管5内の試料ガスはキャリアガスに
よって試料ガス導管7に送り出され、バルブ接続管18を
経て窒素除去カラム9内に流入する。試料ガスとしての
窒素ガスは上記カラム内のTiMn系水素吸蔵合金に吸着さ
れる。しかし、窒素ガス中の不純物ガスであるアルゴ
ン、クリプトン、キセノン、メタン、エタン等のガスは
上記水素吸蔵合金に吸着されないので、不純物ガスのみ
が窒素除去カラム9を通過して試料ガス導管7を経て分
析計1の系内に流入する。
第2図に示す装置の場合も上記と同様であるが、た
だ、放出水素ガスの除去機構を有するので、その機構に
ついて次に説明する。即ち、同装置において、窒素除去
カラム9で窒素ガスを吸着した際、該カラム9の水素吸
蔵合金により残留水素ガスが放出された場合には、該放
出水素ガスはカラム接続管22を経て水素除去カラム19内
に流入し、該カラム19内のCaNi系又はLaNi系の水素吸蔵
合金に吸着される。アルゴン、クリプトン等の窒素ガス
中の不純物ガスは該水素吸蔵合金に吸着されず、従って
不純物ガスのみが水素除去カラム19を通過して試料ガス
導管7を経て分析計1の系内に流入する。
上記のように、窒素ガスは分析計の系内に流入する前
の過程で窒素除去カラム内の水素吸蔵合金に吸着除去さ
れるため、不純物ガス成分のピークに対する干渉が起こ
らず、不純物ガス成分の検出が可能となる。また、第2
図に示す装置によれば、窒素ガス吸着の際に放出される
水素ガスは水素除去カラム内の水素吸蔵合金に吸着除去
されるので、正確な且つ精度の良い分析が可能となる。
本発明において、活性化処理は、水素吸臓時には室
温、脱水素時には80℃〜150℃が、また脱水素のための
減圧条件は1〜10torrが好ましい。窒素除去カラム9の
温度は160℃〜250℃、水素除去カラム19の温度は30℃以
下である。
本発明において各カラム9、19に充填される水素吸蔵
合金は再生が可能である。この再生のための処理として
は、水素の吸蔵、放出という前述した活性化処理と同様
の処理を行えばよい。
〔発明の効果〕
本発明は試料ガスをキャリアガスにより分析計に導入
して窒素ガス中の微量不純物を分析するに当たり、試料
ガスを160℃〜250℃に加熱したTiMn系水素刷蔵合金に接
触させて窒素ガスを吸着除去するようにしたので、主成
分であれ窒素のピークが出現せず、その結果、不純物ガ
ス成分のピークに対する干渉が起こらず、不純物ガス成
分の検出、測定が可能となり、しかもその検出、測定を
精度良く正確に行うことができるという効果がある。
本発明の分析装置は窒素除去カラムを系内に接続する
という簡単な構造で済むので、装置的に大掛かりとなら
ず、コスト的にも安価であるという利点がある。
また、本発明は窒素除去カラムのガス出口側にCaNi系
又はLaNi系水素吸蔵合金を充填した30℃以下の水素除去
カラムを設けることによって、窒素吸着時に窒素除去カ
ラム内のTiMn系水素吸蔵合金から残留水素ガスが放出さ
れた場合でも、該水素ガスを確実に吸着除去することが
でき、その結果、水素ガスによる影響(干渉)を取り除
くことができ、正確且つ精度のよい分析を可能にすると
いう効果を奏する。
〔実施例〕
実施例1、比較例1 第1図に示す本発明装置を用いて下記条件にて窒素ガ
ス中に不純物の分析を行った。分析計はガスクロマト質
量分析計を用いた。
1)ガスクロマト質量分析装置:島津製作所製、 QP−300A 使用条件は次に通りである。
ガスクロマトグラフ: カラム:モレキュラーシーブ 5A 60/80メッシュ、3m
×4mmSUS カラム温度:70℃ キャリアガス:ヘリウム 25ml/min 試料ガス量:1.5ml 質量分析計 イオン源:70eV 温度:インターフェース・・・150℃、 イオン源・・・200℃ 2)窒素除去カラム 水素吸蔵合金:Ti0.66Zr0.34Mn0.8CrCu0.2(4〜16#) 操作温度:250℃ メタン(200ppm)、エタン(200ppm)を含む窒素ガス
(2.00ml)を第1図に示す分析装置を用いて分析した
(実施例1)。比較のため、試料ガスを窒素除去カラム
に通さず、直接、分析計に導入した場合についても同様
に分析した(比較例1)。結果を第3図、第4図に示
す。
第3図は実施例1の結果を示すクロマトグラム、第4
図は比較例1の結果を示すクロマトグラムである。第4
図から明らかなように、試料ガスを窒素除去カラムに通
さず、直接分析した場合は、主成分の窒素ピークによる
干渉が極めて大きく、分析対象成分のメタン及びエタン
のピークが観察されないことが判る。
これに対し、第5図から明らかなように、試料ガスを
窒素除去カラムに通して分析した場合は、窒素のピーク
が完全に除去され、窒素に基づく干渉がなくなるため、
微量のメタン、エタンのピークは正常なピーク形状を示
し、検出されていることが判る。この結果、これらの微
量成分も正確な分析が可能であることが明らかとなっ
た。
実施例2、比較例2 第2図に示す本発明装置を用いて下記条件にて窒素ガ
ス中の不純物の分析を行った。分析計はガスクロマトグ
ラフ分析計を用いた。
1)ガスクロマトグラフ分析装置:日立製作所製、 GC−263−30、PID付き 使用条件は次に通りである。
カラム:モレキュラーシーブ 5A 60/80メッシュ、3m
×4mmSUS カラム温度:70℃ キャリアガス:ヘリウム 50ml/min 放電用ガス:ヘリウム 40ml/min 放電印加電圧:750V 試料ガス量:1.5ml 2)窒素除去カラム 水素吸蔵合金:Ti0.66Zr0.34Mn0.8CrCu0.2(4〜16#) 操作温度:250℃ 3)水素除去カラム 水素吸蔵合金:CaNi5 操作温度:室温(25℃) アルゴン(6.0ppm)、クリプトン(6.0ppm)、キセノ
ン(6.0ppm)を含む窒素ガス(1.20ml)を第2図に示す
分析装置を用いて分析した(実施例2)。比較のため、
試料ガスを窒素除去カラム及び水素除去カラムに通さ
ず、直接、分析計に導入した場合について同様に分析し
た(比較例2)。結果を第5図、第6図に示す。
第5図は実施例2の結果を示すクロマトグラム、第6
図は比較例2の結果を示すクロマトグラムである。これ
らの結果によれば、試料ガスを窒素除去カラム及び水素
除去カラムに通さず、直接分析した場合は、主成分の窒
素ピークによる干渉が大きく出て、クリプトンのピーク
が窒素のピークに隠れた形となって観察できないが(第
6図)、試料ガスを上記2つのカラムに通して分析した
場合は、窒素のピークが完全に除去され、窒素に基づく
干渉がなくなり、アルゴン、キセノンと共にクリプトン
のピークも観察されることが判る(第5図)。
しかも、第5図によれば、アルゴン、クリプトン、キ
セノンノいずれも正常なピーク形状を示しており、その
上、バックグランドが平坦で安定していることが判る。
これらの点が、上記微量成分も正確且つ精度の良い分析
が可能であることが明らかとなった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明分析装置の実施例を示す略図、第2図は
本発明装置の他の実施例を示す略図、第3図、第4図は
それぞれ、ガスクロマト質量分析に適用した場合の実施
例、比較例における不純物含有窒素ガスのガスクロマト
グラムを示す図、第5図、第6図はそれぞれ、クロマト
グラフ分析に適用した場合の実施例、比較例における不
純物含有窒素ガスのクロマトグラムを示す図である。 1……分析計、2……キャリアガス導管 3……試料導入部、7……試料ガス導管 8……試料ガス導入経路、9……窒素除去カラム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−9701(JP,A) 特開 昭62−167201(JP,A) 実開 昭59−71169(JP,U)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料導入部にて採取した試料ガスをキャリ
    アガスにより分析計に導入して窒素ガス中の微量不純物
    を分析するに当たり、試料ガスを160℃〜250℃に加熱し
    たTiMn系水素吸蔵合金に接触させて窒素ガスを吸着除去
    するようにしたことを特徴とする窒素ガス中の微量不純
    物の分析方法。
  2. 【請求項2】試料導入部にて採取した試料ガスをキャリ
    アガスにより分析計に導入して窒素ガス中の微量不純物
    を分析するに当たり、試料ガスを160℃〜250℃に加熱し
    たTiMn系水素吸蔵合金に接触させて窒素ガスを吸着除去
    すると共に、この窒素ガス吸着時に前記水素吸蔵合金か
    ら放出される水素ガスを、30℃以下のCaNi系又はLaNi系
    の水素吸蔵合金により吸着除去するようにしたことを特
    徴とする窒素ガス中の微量不純物の分析方法。
  3. 【請求項3】キャリアガスを導くキャリアガス導管と、
    試料ガスを採取する試料導入部と、採取された試料ガス
    をキャリアガスによって分析計に導く試料ガス導管とを
    備えた分析装置において、試料ガス導管により構成され
    る試料ガス導入経路の途中に、TiMn系水素吸蔵合金を充
    填してなる160℃〜250℃に加熱した窒素吸着カラムを設
    けたことを特徴とする窒素ガス中の微量不純物の分析装
    置。
  4. 【請求項4】キャリアガスを導くキャリアガス導管と、
    試料ガスを採取する試料導入部と、採取された試料ガス
    をキャリアガスによって分析計に導く試料ガス導管とを
    備えた分析装置において、試料ガス導管により構成され
    る試料ガス導入経路の途中に、TiMn系水素吸蔵合金を充
    填してなる160℃〜250℃に加熱した窒素吸着カラムを設
    けると共に、該窒素除去カラムのガス出口側に、CaNi系
    又はLaNi系の水素吸蔵合金を充填してなる30℃以下の水
    素除去カラムを設けたことを特徴とする窒素ガス中の微
    量不純物の分析装置。
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