JP2686446B2 - 低温焼成セラミック焼結体 - Google Patents
低温焼成セラミック焼結体Info
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- JP2686446B2 JP2686446B2 JP63122387A JP12238788A JP2686446B2 JP 2686446 B2 JP2686446 B2 JP 2686446B2 JP 63122387 A JP63122387 A JP 63122387A JP 12238788 A JP12238788 A JP 12238788A JP 2686446 B2 JP2686446 B2 JP 2686446B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は低温焼成セラミック焼結体に関する。
(従来の技術) 電子機器の小型軽量化、多機能化、高性能化にともな
い半導体素子の高集積化、高性能化が進展し、それとと
もに半導体素子を搭載するセラミックパッケージやセラ
ミック基板などの回路基板の一層の特性向上が要求され
ている。
い半導体素子の高集積化、高性能化が進展し、それとと
もに半導体素子を搭載するセラミックパッケージやセラ
ミック基板などの回路基板の一層の特性向上が要求され
ている。
半導体素子を搭載する回路基板に要求される特性とし
ては、低熱膨張率であること、低誘電率であること、低
抵抗導体の使用が可能であること等が挙げられる。
ては、低熱膨張率であること、低誘電率であること、低
抵抗導体の使用が可能であること等が挙げられる。
ここで、低熱膨張率であるとは回路基板と半導体素子
(シリコン)との熱膨張率の相違に起因する熱的な歪み
を小さくすることであり、回路基板の熱膨張係数をシリ
コンの熱膨張係数(3.5×10-6/℃)に近い値にすること
である。
(シリコン)との熱膨張率の相違に起因する熱的な歪み
を小さくすることであり、回路基板の熱膨張係数をシリ
コンの熱膨張係数(3.5×10-6/℃)に近い値にすること
である。
また、低誘電率であることは基板材料の誘電率を低く
して信号が伝播する際の遅延時間を短縮させることを目
的とする。
して信号が伝播する際の遅延時間を短縮させることを目
的とする。
また、低抵抗導体を用いることは回路配線の抵抗値を
低くして信号の伝送損失を小さくすることを目的として
いる。従来もっとも一般的な基板材料として用いられて
いるアルミナは緻密化して焼成させるためには1500℃以
上の焼成温度が必要であり、したがって基板材料として
アルミナを用いる場合は同時焼成用の導体材料としてM
o、W等の高融点金属が用いられる。しかしながら、こ
れらMo、Wは導体抵抗が高いため配線の抵抗値が高くな
り信号の伝送損失が大きいという問題点がある。
低くして信号の伝送損失を小さくすることを目的として
いる。従来もっとも一般的な基板材料として用いられて
いるアルミナは緻密化して焼成させるためには1500℃以
上の焼成温度が必要であり、したがって基板材料として
アルミナを用いる場合は同時焼成用の導体材料としてM
o、W等の高融点金属が用いられる。しかしながら、こ
れらMo、Wは導体抵抗が高いため配線の抵抗値が高くな
り信号の伝送損失が大きいという問題点がある。
また一方、低抵抗金属であるAg、Ag−Pd合金、Cu、Au
等を導体材料として用いる場合はこれら金属が低融点金
属であるため、基板材料は1000℃程度以下の低温で焼成
できるものであることが要求される。
等を導体材料として用いる場合はこれら金属が低融点金
属であるため、基板材料は1000℃程度以下の低温で焼成
できるものであることが要求される。
(発明が解決しようとする課題) 従来、導体材料としてAg、Ag−Pd合金、Cu、Au等の低
抵抗金属を用いることのできる低温焼成セラミックとし
て、ガラスにアルミナ、ムライト、フォルステライトな
どの添加材料が添加されたガラス複合系、および結晶化
ガラス系、非ガラス材料系等の低温焼成セラミックが提
供されている。
抵抗金属を用いることのできる低温焼成セラミックとし
て、ガラスにアルミナ、ムライト、フォルステライトな
どの添加材料が添加されたガラス複合系、および結晶化
ガラス系、非ガラス材料系等の低温焼成セラミックが提
供されている。
しかしながら、前記ガラス複合系は、特性的にはガラ
スおよび添加材料の種類を適宜選択することにより誘電
率を低下させることができ、熱膨張係数をシリコンの熱
膨張係数に近い値まで近づけ得るものではあるが、ガラ
ス複合材料は全く別々の熱処理を経て得られるガラスと
添加材料とを使用するため、原料粉末を得るまでにガラ
スを得るための熱処理と添加材料を得るための熱処理と
の少なくとも2回の熱処理が必要であること、また、ガ
ラスおよび添加材料の粒度および両者の混合状態を厳密
に管理する必要があり、これらが適切でない場合は焼結
体中に空孔が多数残ってしまうなど均質な焼結体が得に
くいという製造上の問題点がある。また、ガラス複合材
料は一般的に抗折強度が低いという問題点がある。
スおよび添加材料の種類を適宜選択することにより誘電
率を低下させることができ、熱膨張係数をシリコンの熱
膨張係数に近い値まで近づけ得るものではあるが、ガラ
ス複合材料は全く別々の熱処理を経て得られるガラスと
添加材料とを使用するため、原料粉末を得るまでにガラ
スを得るための熱処理と添加材料を得るための熱処理と
の少なくとも2回の熱処理が必要であること、また、ガ
ラスおよび添加材料の粒度および両者の混合状態を厳密
に管理する必要があり、これらが適切でない場合は焼結
体中に空孔が多数残ってしまうなど均質な焼結体が得に
くいという製造上の問題点がある。また、ガラス複合材
料は一般的に抗折強度が低いという問題点がある。
一方、結晶化ガラス系、非ガラス材料系は前記ガラス
複合系とは異なり、コーディエライトを主結晶とする結
晶化ガラスまたはBaSn(BO3)2のように単一成分から
成るので均質な焼結体を得ることができる。しかしなが
ら、これらは単一成分であるため成分の選択余地がな
く、所望の誘電率、熱膨張系数等の特性を満足するもの
は得られていない。
複合系とは異なり、コーディエライトを主結晶とする結
晶化ガラスまたはBaSn(BO3)2のように単一成分から
成るので均質な焼結体を得ることができる。しかしなが
ら、これらは単一成分であるため成分の選択余地がな
く、所望の誘電率、熱膨張系数等の特性を満足するもの
は得られていない。
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、製造工程が簡素でかつ
1000℃以下の温度で均質で緻密な組織が得られ、特性的
には誘電率が低く、熱膨張係数がシリコンの値に近く、
抗折強度が実用上問題のない値を有する低温焼成セラミ
ック焼結体を得ることのできる低温焼成セラミック焼結
体の製造方法を提供しようとするものである。
あり、その目的とするところは、製造工程が簡素でかつ
1000℃以下の温度で均質で緻密な組織が得られ、特性的
には誘電率が低く、熱膨張係数がシリコンの値に近く、
抗折強度が実用上問題のない値を有する低温焼成セラミ
ック焼結体を得ることのできる低温焼成セラミック焼結
体の製造方法を提供しようとするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は上記目的を達成するため次の構成をそなえ
る。
る。
すなわち、Si成分がSiO2に換算して40重量%以上60重
量%未満、Al成分がAl2O3に換算して15重量%以上35重
量%未満、B成分がB2O3に換算して5重量%以上25重量
%未満、Ba成分がBaOに換算して4重量%以上25重量%
未満の範囲内で実質的に100重量%となる化学組成の混
合物を仮焼し粉砕した原料粉末を成形し焼成して成り、
また前記原料粉末を成形して750℃〜1000℃の焼成温度
で焼成して成り、また前記混合物の仮焼温度を1100℃〜
1650℃として得たことを特徴とし、また焼結体の構成相
がムライト相と非晶質相、あるいはムライト相、コラン
ダム相および非晶質相から成ることを特徴とする。
量%未満、Al成分がAl2O3に換算して15重量%以上35重
量%未満、B成分がB2O3に換算して5重量%以上25重量
%未満、Ba成分がBaOに換算して4重量%以上25重量%
未満の範囲内で実質的に100重量%となる化学組成の混
合物を仮焼し粉砕した原料粉末を成形し焼成して成り、
また前記原料粉末を成形して750℃〜1000℃の焼成温度
で焼成して成り、また前記混合物の仮焼温度を1100℃〜
1650℃として得たことを特徴とし、また焼結体の構成相
がムライト相と非晶質相、あるいはムライト相、コラン
ダム相および非晶質相から成ることを特徴とする。
(発明の概要) 本発明の低温焼成セラミック焼結体は、Si、Al、B、
Baの酸化物、もしくは焼成時に分解してSi、Al、B、Ba
の酸化物になる化合物を、Si成分がSiO2に換算して40重
量%以上60重量%未満、Al成分がAl2O3に換算して15重
量%以上35重量%未満、B成分がB2O3に換算して5重量
%以上25重量%未満、Ba成分がBaOに換算して4重量%
以上25重量%未満の範囲内で実質的に100重量%となる
化学組成になるように秤量、調合し、この混合物を1100
℃〜1650℃で仮焼し、得られた仮焼物を粉砕して粉体に
形成し、この粉体を所定形状に成形して、750℃〜1000
℃で焼成することによって得られる。
Baの酸化物、もしくは焼成時に分解してSi、Al、B、Ba
の酸化物になる化合物を、Si成分がSiO2に換算して40重
量%以上60重量%未満、Al成分がAl2O3に換算して15重
量%以上35重量%未満、B成分がB2O3に換算して5重量
%以上25重量%未満、Ba成分がBaOに換算して4重量%
以上25重量%未満の範囲内で実質的に100重量%となる
化学組成になるように秤量、調合し、この混合物を1100
℃〜1650℃で仮焼し、得られた仮焼物を粉砕して粉体に
形成し、この粉体を所定形状に成形して、750℃〜1000
℃で焼成することによって得られる。
上記焼成体用粉体を成形し焼成して得られた焼結体の
構成相は、非晶質相とムライト相、あるいは非晶質相、
ムライト相及びコランダム相の混合相であるが、抗折強
度の高い焼結体を得るためには焼結体中にできるだけ多
く結晶相が生成される方が望ましい。したがって、でき
るだけ多くの結晶相が生成されるように出発原料のシリ
カ源、アルミナ源の種類及び仮焼条件を選択する。
構成相は、非晶質相とムライト相、あるいは非晶質相、
ムライト相及びコランダム相の混合相であるが、抗折強
度の高い焼結体を得るためには焼結体中にできるだけ多
く結晶相が生成される方が望ましい。したがって、でき
るだけ多くの結晶相が生成されるように出発原料のシリ
カ源、アルミナ源の種類及び仮焼条件を選択する。
具体的には、シリカ源及びアルミナ源として粒径1μ
m以下のSiO2、Al2O3を使用して、仮焼温度を1100℃〜1
450℃とすると焼結体の結晶相はムライト単一相となり
抗折強度が高い焼結体が得られる。
m以下のSiO2、Al2O3を使用して、仮焼温度を1100℃〜1
450℃とすると焼結体の結晶相はムライト単一相となり
抗折強度が高い焼結体が得られる。
なお、シリカ源及びアルミナ源として粒径1μm以下
のSiO2、Al2O3を用い、仮焼温度を1650℃とした場合は
結晶相はムライト単一相にはなるが、焼結体中の結晶相
の生成量が上記例にくらべて少なく抗折強度が低下す
る。
のSiO2、Al2O3を用い、仮焼温度を1650℃とした場合は
結晶相はムライト単一相にはなるが、焼結体中の結晶相
の生成量が上記例にくらべて少なく抗折強度が低下す
る。
また、シリカ源として1μm以下のSiO2、アルミナ源
として粒径3μm以下のコランダムを使用して仮焼温度
を1100℃とすると、焼結体の結晶相はムライト相とコラ
ンダム相の混合相になり、焼結体の抗折強度は結晶相が
ムライト単一相の焼結体より高くなったが、熱膨張係数
も大きくなった。
として粒径3μm以下のコランダムを使用して仮焼温度
を1100℃とすると、焼結体の結晶相はムライト相とコラ
ンダム相の混合相になり、焼結体の抗折強度は結晶相が
ムライト単一相の焼結体より高くなったが、熱膨張係数
も大きくなった。
前述したように、本発明に係る低温焼成セラミック焼
結体は、出発原料となる各化合物を所定の配合比で混合
した後、いったん仮焼し、仮焼して得られた仮焼物を粉
砕して低温焼成用の粉体を形成し、この粉体を成形し焼
成して得られる。前記仮焼物は仮焼の段階でガラス化お
よびムライト化が起こり、前記粉体はこの仮焼物を粉砕
することによって得られるから、得られた粉体は前記ガ
ラス複合系等で用いられる原料粉末等にくらべて混合状
態の不均質性がなく、これを用いて焼成することにより
はるかに均質な焼結体が得られる。また、上記のように
混合物を仮焼することにより、結晶相が分散した粉末を
得ることができるため、製造工程の簡素化が実現でき
る。
結体は、出発原料となる各化合物を所定の配合比で混合
した後、いったん仮焼し、仮焼して得られた仮焼物を粉
砕して低温焼成用の粉体を形成し、この粉体を成形し焼
成して得られる。前記仮焼物は仮焼の段階でガラス化お
よびムライト化が起こり、前記粉体はこの仮焼物を粉砕
することによって得られるから、得られた粉体は前記ガ
ラス複合系等で用いられる原料粉末等にくらべて混合状
態の不均質性がなく、これを用いて焼成することにより
はるかに均質な焼結体が得られる。また、上記のように
混合物を仮焼することにより、結晶相が分散した粉末を
得ることができるため、製造工程の簡素化が実現でき
る。
得られた焼結体は、誘電率が1MHzで6以下と低く、ま
た熱膨張係数もシリコンの熱膨張係数に近く、焼結体中
に結晶相を多く存在させることにより高い抗折強度を有
する。
た熱膨張係数もシリコンの熱膨張係数に近く、焼結体中
に結晶相を多く存在させることにより高い抗折強度を有
する。
また、同時焼成で導体をメタライズする場合は、上記
粉体を成形した成形体上にAg、Ag−Pd合金、Cu、Au、Ni
などの誘電材料を含む導電性ペーストを用いて回路パタ
ーンを印刷し、導電材料に応じた雰囲気を選択して、75
0℃〜1000℃で焼成すると良い。導電材料にCu、Niなど
を選んだ場合にはこれらの酸化を防ぐために非酸化性雰
囲気中で焼成することが望ましい。
粉体を成形した成形体上にAg、Ag−Pd合金、Cu、Au、Ni
などの誘電材料を含む導電性ペーストを用いて回路パタ
ーンを印刷し、導電材料に応じた雰囲気を選択して、75
0℃〜1000℃で焼成すると良い。導電材料にCu、Niなど
を選んだ場合にはこれらの酸化を防ぐために非酸化性雰
囲気中で焼成することが望ましい。
なお、多層セラミック基板の製造方法にはセラミック
基板上に導体層および絶縁層をそれぞれ印刷して焼成を
繰り返す厚膜印刷法と、導体層が印刷されたグリーンシ
ートを積層して焼成するグリーンシート法があるが、こ
れらいずれの場合も上述した製法が適用できる。
基板上に導体層および絶縁層をそれぞれ印刷して焼成を
繰り返す厚膜印刷法と、導体層が印刷されたグリーンシ
ートを積層して焼成するグリーンシート法があるが、こ
れらいずれの場合も上述した製法が適用できる。
以下、本発明の好適な実施例を詳細に説明する。
〔実施例1〕 アルミニウムイソプロポキシドとメチルシリケートを
溶媒中で均一に混合した溶液に濃アンモニア水を加え、
PH10〜11で加水分解を行い、得られた粒径1μm以下の
Al2O3とSiO2の混合粉末、Ba(NO3)2、H3BO4を表1試
料番号1〜14の組成になるように秤量し、これらに溶媒
を加えボールミルにて24時間混合した後、乾燥、造粒
し、1100℃にて1時間仮焼した。この仮焼によりムライ
ト相が生成した。
溶媒中で均一に混合した溶液に濃アンモニア水を加え、
PH10〜11で加水分解を行い、得られた粒径1μm以下の
Al2O3とSiO2の混合粉末、Ba(NO3)2、H3BO4を表1試
料番号1〜14の組成になるように秤量し、これらに溶媒
を加えボールミルにて24時間混合した後、乾燥、造粒
し、1100℃にて1時間仮焼した。この仮焼によりムライ
ト相が生成した。
これら仮焼物に溶媒を加え、振動ミルにて24時間粉砕
後、乾燥、造粒して粉体を形成した。そして、この粉体
を静水圧加圧法により成形し、板状および柱状の成形体
を作成した。
後、乾燥、造粒して粉体を形成した。そして、この粉体
を静水圧加圧法により成形し、板状および柱状の成形体
を作成した。
ついで、この成形体を空気中にて表2試料番号1〜14
に示した各温度で焼成して焼結体を得た。
に示した各温度で焼成して焼結体を得た。
得られた焼結体のかさ密度、熱膨張係数、誘電率およ
び抗折強度を表2に示す。
び抗折強度を表2に示す。
前述したようにセラミック基板材料は1000℃以下の焼
成温度で緻密化し、熱膨張係数がシリコンの値に近いこ
と、誘電率が低いこと、抗折強度が実用上問題ないこと
が要求されていることから、判定基準は次に示す通りと
した。
成温度で緻密化し、熱膨張係数がシリコンの値に近いこ
と、誘電率が低いこと、抗折強度が実用上問題ないこと
が要求されていることから、判定基準は次に示す通りと
した。
焼成温度:1000℃以下 熱膨張係数:4.5×10-6/℃以下(30〜400℃) 誘電率:6以下(1MHz) 抗折強度:8kgf/mm2以上 この判定基準にしたがうと、SiO2が40重量%未満ある
いは60重量%以上とすると抗折強度が8kgf/mm2より小さ
くなり好ましくない。
いは60重量%以上とすると抗折強度が8kgf/mm2より小さ
くなり好ましくない。
また、Al2O3が15重量%未満では抗折強度が8kgf/mm2
より小さくなり好ましくない。また、Al2O3が35重量%
以上では焼成温度が1000℃よりも高くなり好ましくな
い。
より小さくなり好ましくない。また、Al2O3が35重量%
以上では焼成温度が1000℃よりも高くなり好ましくな
い。
また、B2O3が5重量%未満では焼成温度が1000℃より
も高くなり好ましくない。また、25重量%以上の場合は
抗折強度が8kgf/mm2より小さくなり好ましくない。
も高くなり好ましくない。また、25重量%以上の場合は
抗折強度が8kgf/mm2より小さくなり好ましくない。
また、BaOが4重量%未満あるいは25重量%以上の場
合は、抗折強度が8kgf/mm2より小さくなり好ましくな
い。
合は、抗折強度が8kgf/mm2より小さくなり好ましくな
い。
以上より、原材料の混合物の好ましい化学組成として
はSi成分がSiO2に換算して40重量%以上60重量%未満、
Al成分がAl2O3に換算して15重量%以上35重量%未満、
B成分がB2O3に換算して5重量%以上25重量%未満、Ba
成分がBaOに換算して4重量%以上25重量%未満の範囲
内で実質的に100重量%となるものである。
はSi成分がSiO2に換算して40重量%以上60重量%未満、
Al成分がAl2O3に換算して15重量%以上35重量%未満、
B成分がB2O3に換算して5重量%以上25重量%未満、Ba
成分がBaOに換算して4重量%以上25重量%未満の範囲
内で実質的に100重量%となるものである。
〔実施例2〕 表1の試料番号1と同じ組成となるように配合したAl
2O3(ただし、粒径3μm以下のコランダム粉末)とSiO
2(粒径1μm以下)の混合粉末を用い、他の条件は実
施例1と同じにした試料(試料番号15)を作成した。こ
の試料についてかさ密度、熱膨張係数、誘電率および抗
折強度を測定した結果を表2(試料番号15)に示す。
2O3(ただし、粒径3μm以下のコランダム粉末)とSiO
2(粒径1μm以下)の混合粉末を用い、他の条件は実
施例1と同じにした試料(試料番号15)を作成した。こ
の試料についてかさ密度、熱膨張係数、誘電率および抗
折強度を測定した結果を表2(試料番号15)に示す。
本実施例の焼結体の構成相はムライト相、コランダム
相、非晶質相であった。誘電率は試料番号1とほぼ同じ
値を示したが、抗折強度、熱膨張係数は試料番号1に比
べていずれも高い値を示した。
相、非晶質相であった。誘電率は試料番号1とほぼ同じ
値を示したが、抗折強度、熱膨張係数は試料番号1に比
べていずれも高い値を示した。
〔実施例3〕 表1の試料番号と同じ原材料を用い、仮焼温度のみを
1650℃とし、他の操作は実施例1と同じとして試料(試
料番号16)を作成した。かさ密度、熱膨張係数、誘電率
および抗折強度の測定結果をを表2(試料番号16)に示
す。
1650℃とし、他の操作は実施例1と同じとして試料(試
料番号16)を作成した。かさ密度、熱膨張係数、誘電率
および抗折強度の測定結果をを表2(試料番号16)に示
す。
本実施例の焼結体の構成相はムライト相と非晶質相で
あったが、ムライト生成量は試料番号1より少なかっ
た。誘電率は試料番号1とほぼ同じ値を示したが、抗折
強度は試料番号1と比べ低い値を示し、熱膨張係数は高
い値を示した。
あったが、ムライト生成量は試料番号1より少なかっ
た。誘電率は試料番号1とほぼ同じ値を示したが、抗折
強度は試料番号1と比べ低い値を示し、熱膨張係数は高
い値を示した。
表2に示す各測定値の単位は次のとおりである。
焼成温度[℃]、かさ密度[g/cm3]、熱膨張係数
[×10-6/℃]、抗折強度[kgf/mm2] (発明の効果) 本発明の低温焼成セラミック焼結体は低温焼成によっ
て得ることができるから、導体材料として低融点金属で
あるAg、Ag−Pd合金、Cu、Au等の低抵抗金属を使用する
ことができる。また、混合物を仮焼した仮焼物から粉体
を形成し、この粉体を用いて焼成するから均質で緻密な
焼結体となる。また、製造に際しては1回の熱処理で済
み製造工程が簡素化できる。また、特性的にはシリコン
の熱膨張係数に近い値を有するとともに低誘電率を有す
る等の優れた特性を有する。
[×10-6/℃]、抗折強度[kgf/mm2] (発明の効果) 本発明の低温焼成セラミック焼結体は低温焼成によっ
て得ることができるから、導体材料として低融点金属で
あるAg、Ag−Pd合金、Cu、Au等の低抵抗金属を使用する
ことができる。また、混合物を仮焼した仮焼物から粉体
を形成し、この粉体を用いて焼成するから均質で緻密な
焼結体となる。また、製造に際しては1回の熱処理で済
み製造工程が簡素化できる。また、特性的にはシリコン
の熱膨張係数に近い値を有するとともに低誘電率を有す
る等の優れた特性を有する。
また、混合物を1100℃〜1650℃で仮焼し、焼成するこ
とにより焼結体中に結晶相を分散することができ、さら
にできるだけ多くの結晶相を分散することにより抗折強
度の高い焼結体が得られる等の著効を奏する。
とにより焼結体中に結晶相を分散することができ、さら
にできるだけ多くの結晶相を分散することにより抗折強
度の高い焼結体が得られる等の著効を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大橋 優喜 愛知県名古屋市西区庄内通5―6 コー ポ庄内102 (72)発明者 栗原 孝 長野県長野市大字栗田字舎利田711番地 新光電気工業株式会社内 (72)発明者 岩井 昇一 長野県長野市大字栗田字舎利田711番地 新光電気工業株式会社内 (72)発明者 若林 信一 長野県長野市大字栗田字舎利田711番地 新光電気工業株式会社内 審査官 米田 健志
Claims (4)
- 【請求項1】Si成分がSiO2に換算して40重量%以上60重
量%未満、Al成分がAl2O3に換算して15重量%以上35重
量%未満、B成分がB2O3に換算して5重量%以上25重量
%未満、Ba成分がBaOに換算して4重量%以上25重量%
未満の範囲内で実質的に100重量%となる化学組成の混
合物を仮焼し粉砕した原料粉末を成形し焼成して成る低
温焼成セラミック焼結体。 - 【請求項2】原料粉末を成形して750℃〜1000℃の焼成
温度で焼成して成る請求項1記載の低温焼成セラミック
焼結体。 - 【請求項3】混合物の仮焼温度を1100℃〜1650℃として
得た請求項1記載の低温焼成セラミック焼結体。 - 【請求項4】焼結体の構成相がムライト相と非晶質相、
あるいはムライト相、コランダム相および非晶質相から
成る請求項1記載の低温焼成セラミック焼結体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63122387A JP2686446B2 (ja) | 1988-05-19 | 1988-05-19 | 低温焼成セラミック焼結体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63122387A JP2686446B2 (ja) | 1988-05-19 | 1988-05-19 | 低温焼成セラミック焼結体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01290556A JPH01290556A (ja) | 1989-11-22 |
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