JP2686400B2 - えび食品の製造方法 - Google Patents

えび食品の製造方法

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JP2686400B2
JP2686400B2 JP4208727A JP20872792A JP2686400B2 JP 2686400 B2 JP2686400 B2 JP 2686400B2 JP 4208727 A JP4208727 A JP 4208727A JP 20872792 A JP20872792 A JP 20872792A JP 2686400 B2 JP2686400 B2 JP 2686400B2
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隆 小池
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マルコ水産株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水産加工業界等におい
て用いるえび食品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、食品業界等においてその流通性や
食材の取り扱いやすさ等を向上させるために、調理に供
する食材の不要部はその供給側においてあらかじめ取り
除き、調理需要者が直ちに使用できる状態で出荷される
ことが一般化されてきた。
【0003】そして、えびも同様に頭胸部を取り除いた
剥身状態(無頭えび)で多くは供給されているもので、
前記残った頭胸部は廃棄処分か、破砕・乾燥等の加工を
施して魚介類あるいは動物の飼料や色付け等に用いられ
ていた。
【0004】しかし、これらの作業も手数が掛かる上面
倒であるため、そのコストが製品であるえびの肉身値に
はね返ってこれが高価とならざるを得ず、また、廃棄処
分する部位がえびの全体量の半分近くを占めているた
め、資源の無駄な消費となっていたものであった。
【0005】そのため、一部では、可食部を除去したエ
ビの殻を、飲料水に浸漬し、浸漬状態のままで加熱して
濃縮したエビ濃縮液の製造方法が提案されている。(特
開平2-57165 号公報参照)しかしながら、この技術は、
内臓等が付いたエビの殻を飲料水に浸漬させて、頭胸部
の旨味とされるミソや卵がこの水により希釈されてしま
うので、これを取り扱いやすくするために固形化させる
には、長時間高温により煮沸させなければならないもの
であるが、この長時間の加熱調理は前記旨味やえび特有
の芳香が消失されて、極めて商品価値を低下させるもの
であった。
【0006】また、取り外したそのままの状態の頭胸部
からは、殻より前記ミソや卵が十分に取り外すことがで
きないので、殻にミソや卵が多く残存して製品となった
食品の歩留りが悪い。等の様々な問題点を有するもので
あった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記した問題
点を解決するためになされたもので、えびの腹部を取り
除き、残った頭胸部を破砕や圧潰を施して殻や滓と液汁
とに分離し、この液汁を加熱して固形化させることによ
り、廃棄処分とされていた頭胸部を原料として資源の有
効利用ができ、また、該頭胸部の液汁をそのまま加熱す
ることにより、短時間で容易に固形加工ができるえび食
品の製造方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記した目的を達成する
ための本発明の手段は、えびにおける肉身を有した腹部
を取り除き、残った肉身や内臓等を有する頭胸部を破砕
・圧潰した後、殻や滓と液汁とに分離し、この液汁を加
熱して固形化させた、えび食品の製造方法にある。
【0009】
【作用】前記のように構成される本発明は以下に述べる
作用を奏する。えびを用いて、まだ肉身がそのまま付着
している腹部を頭胸部より取り除き、残った該頭胸部
を、その肉身や内臓等がそのまま付着している状態にお
いて所定の破砕手段や圧潰手段により破砕すると、殻内
に包持されていた前記肉身や内臓等が殻の外部へ流出す
る。
【0010】そして、この殻や滓と、肉身や内臓等から
なる液汁とに分離し、この液汁を容器内に収納して加熱
すると固形化するもので、このものは、そのまま食した
り、他の食品に添加・混合して調味や香り付けとして用
いられる。
【0011】
【実施例】次に、本発明に関するえび食品の製造方法の
実施の一例を説明する。
【0012】本発明実施例において用いられる原料のえ
びは、例えば、ホッコクアカエビ(甘えび)が適してい
るものであるが、他の可食えびであればその種類は問わ
ないものである。
【0013】通常、遠洋漁業や養殖等において漁獲され
たものは、鮮度保持のためにその場で急速凍結されるも
のであるから、この加工前にはあらかじめ解凍する必要
があるもので、味を落としたり、ドリップ等が溶出しな
いように自然解凍することが好ましく、一般的には、15
℃の比較的低温により12時間程度掛けてゆっくり解凍す
る。
【0014】あるいは、生のままで水揚げされて可食部
の腹部を直ちに出荷あるいは出荷準備する場合は、頭胸
部と腹部とを分離した後、本実施例に使用する頭胸部
は、加工に適する一定量に蓄溜されるまで一次保存され
るものであるから、この鮮度保持等からこの保存時は−
40℃程度に一旦凍結されるものであり、加工に当たって
は前記要領であらかじめ解凍がなされる。
【0015】こうして、加熱処理されてない状態のえび
における肉身を有した腹部を取り除いて、解凍済である
残った肉身や内臓等を有する頭胸部は、慣用のミートチ
ョッパー等の破砕手段により5〜10mm程度となるように
破砕され、殻と肉身や内臓等の液汁状になったものとが
混在する状態にされる。
【0016】この作業は、頭胸部における殻の内部から
肉身や内臓等、すなわち、ミソ(脳ミソ)や卵部の分離
や採り出しを後工程において容易にさせるもので、頭胸
部が破砕しないそのままの状態であるともちろんのこ
と、これが大きい破砕状態であると、丸まった殻形状の
内側等にえび食品の製造に必要な前記内容物が絡まった
りして、この内容物の分離や採り出しに不都合を来すも
のであり、また、細かく破砕すると、内容物内へ破砕さ
れた殻や滓が混入して、食したときそれが口に当たり食
感を低下させるものであるから、前記した範囲内におい
ての破砕が好ましい。
【0017】なお、前記は破砕手段以外にミソや卵等を
採り出す手段として圧潰手段が採用されるもので、例え
ば、昇降運動する押圧盤と受盤との間に前記頭胸部を連
続または回分式に供給することにより、前記した破砕手
段と同様な効果が得られるもので、更に、頭胸部から高
歩留りでミソや卵等の分離・採り出しが行なえるもので
あれば任意のものが用いられるものである。
【0018】そして、前記工程により破砕されたものは
容器に集められ、分離・分別工程に送られるもので、脱
水機、例えば、槽内に収納袋を内蔵した遠心分離機内へ
前記容器内の破砕物を移し替え、そのうち、液汁状のの
ものは、その遠心力により、前記袋から飛出して機械に
おける槽の内周に移動し、下部の取出口より回収されて
この取出口に接続した容器に溜められ、また、殻や滓等
の不要部は漕内の袋に残存するのでこれら殻や滓と液汁
との分離がなされる。
【0019】前記回収された液汁は、次の固形工程に移
されるもので、この装置は例えば、慣用の二重回転釜を
用いるものであり、この内釜に前記液汁を収容し、加熱
媒体である蒸気を前記内釜と外釜の間に供給して、液汁
を焦がさないように撹拌しながら液汁を沸騰させる。
【0020】液汁が沸騰したら20〜40分間このままの状
態で該液汁を煮詰めると、次第に前記肉身や内臓等、す
なわち、ミソや卵部は沸騰に伴って固まり出し、所定の
大きさの塊状となって非固形物である液体内に浮遊す
る。
【0021】前記した煮沸時間が経過した後、直ちに、
前記釜よりざる等の分離器付きの容器へ取り出すと、こ
の分離器には、前記煮沸により固形化したえび食品が残
るので、これをチョッパー等の粉砕機に掛けて0.1 〜3
mm程度のペースト状に加工するもので、ざるの網目を通
過した液状のものは容器内に収容される。
【0022】なお、このえび食品は、固形状態のそのま
まで食することができるものであるから、この状態で出
荷する場合は、前記粉砕工程は必要ないが、他の食品、
例えば、練製品やソーセージ等の成形途中において、本
考案実施例において成形されたえび食品を添加・混合す
るときは、前記した粉砕工程により細かく破砕したもの
が使用上便利であり、また、調味料として使用する場合
も簡便に用いられるものであって、このように二次加工
されるときの大きさは適宜その使用に応じて選定される
ものである。
【0023】こうして細かく粉砕されたえび食品は、一
旦、自然冷却か、あるいは、5℃程度に調整された冷蔵
庫内に収容されて冷却する。
【0024】冷却を終えたものは、包装工程に移送され
るもので、所定に計量されて袋等の容器へ充填され密封
包装されるものであり、この包装シールを終了したもの
は、−30〜−45℃に調整された冷凍室内において凍結さ
れるもので、その凍結がなされたものは所定数量に梱包
・箱詰めされて、再び前記温度による凍結保管がなされ
逐次必要量が出荷される。
【0025】また、前記した分離・分別工程において分
離機の袋内に残存している殻や滓には、まだえび食品の
原料となる液汁が付着しているので、分離機内において
加水し、再び、前記固形工程における二重回転釜へ収容
して同様の煮沸加工を行なえば、残った前記肉身や内臓
等、すなわち、ミソや卵部は沸騰に伴って固まり出すの
で、先に製造したえび食品へ加えれば一層歩留りが良好
となる。
【0026】なお、この固形工程において固形化したえ
び食品が分離して後に残った液状物は、煮釜へ収容して
煮沸し煮詰めるとえびエキスが抽出されるもので調味液
等に利用できる。
【0027】次に、前記した本発明実施例方法による製
造したえび食品の例を述べる。
【0028】水揚げされた生の状態のホッコクアカエビ
をその頭胸部と腹部とに分け、このうちの頭胸部を一旦
容器内に収容して10Kgを得た。
【0029】この頭胸部を出口側において5分目のスリ
ットを有するミートチョッパーのホッパー内へ投入し、
該チョッパーを駆動するとこのスリットから10mmに破砕
された殻や滓が押し出され、これに伴って肉身や内臓部
等は潰されて液状をなして該スリットから繰り出され、
その下部に待機させた樽容器内に順次収納された。
【0030】この破砕物を遠心分離機に5分かけると、
殻や滓が分離機内の袋に残り、肉身やミソ,卵等からな
る液汁が7Kg得られた。
【0031】この液汁を二重回転釜へ入れて蒸気により
加熱したところ、20分で沸騰し始め更に加熱を続けると
この液汁中のミソや卵が固まりだし、30分後には釜全体
へ固形物が広がって浮遊し液とこの固形物3Kgとに分離
された。
【0032】この固形物をざる容器にあけて液切りを
し、5℃の冷蔵庫に15分保存した後取り出したところ、
外観は茶褐色を呈していて柔らかく、食するとカニミソ
風で美味であった。
【0033】また、これを3厘目のスリットを有するミ
ートチョッパーのホッパー内へ投入して2mm角状に粉砕
して、魚肉による擂り身に10重量%混入させて蒲鉾を成
形したところ、軽いえび風味がして滋味良好であった。
【0034】
【発明の効果】前述したように本発明のえび食品の製造
方法は、えびの頭胸部をそのまま潰して液汁を取り出
し、これを所定の固形工程にかけるため、えび本来の風
味や色沢を過剰な加熱により消失することがないので、
極めて商品価値の高いえび食品が簡単な工程により得ら
れると共に、頭胸部から旨味のあるミソや卵が簡単でほ
ぼ全体を取り外すことができ、製品の歩留りが大幅に向
上する。
【0035】更に、従来廃棄処分されていた不要部の頭
胸部を用いることにより資源の有効利用が計れる。等の
格別な効果を奏するものである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 えびにおける肉身を有した腹部を取り除
    き、残った肉身や内臓等を有する頭胸部を破砕・圧潰し
    た後、殻や滓と液汁とに分離し、この液汁を加熱して固
    形化させたことを特徴とするえび食品の製造方法。
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JP2022049366A (ja) * 2020-09-16 2022-03-29 日本ハイドロパウテック株式会社 分解処理食品素材の製造方法、及び当該製造方法により得られた分解処理食品素材を添加する風味を改善する方法

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