JP2685851B2 - 光伝送線路切替用コネクタ - Google Patents

光伝送線路切替用コネクタ

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JP2685851B2
JP2685851B2 JP29953388A JP29953388A JP2685851B2 JP 2685851 B2 JP2685851 B2 JP 2685851B2 JP 29953388 A JP29953388 A JP 29953388A JP 29953388 A JP29953388 A JP 29953388A JP 2685851 B2 JP2685851 B2 JP 2685851B2
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洋 頼成
俊宏 落合
久治 柳川
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、光ファイバよりなる光伝送線路の切替接続
を行えるコネクタに関するものである。
〔従来技術〕
光ファイバよりなる光伝送線路に断線が生じたり、ル
ート変更の必要が生じたりした場合には、光伝送線路の
切替接続を行う必要がある。例えばA線路とB線路が接
続されている状態で、B線路に何等かの障害がおきた場
合には、B線路の代わりにC線路を用意し、A線路とC
線路の接続状態に切り替えることが行われる。
従来、このような切替接続を行う手段としては、光伝
送線路を光コネクタにより接続しておいて、例えば接続
状態にあるA線路端部の光コネクタとB線路端部の光コ
ネクタを切り離して、A線路端部の光コネクタとC線路
端部の光コネクタとの接続状態に切り替えるという方法
が公知である(特開昭63−231308号公報、特開昭63−23
5905号公報等)。
〔課題〕
しかしこのような切替の仕方では、今まで接続状態に
あった光コネクタを切り離し、その一方に別な光コネク
タを接続することになるため、切替作業が面倒であり、
切替に時間がかかるという問題がある。
〔課題の解決手段とその作用〕
本発明は、上記のような従来技術の問題点に鑑み、光
伝送線路の切替接続が簡単、迅速に行えるコネクタを提
供するもので、その構成は、 端面を突き合わされ、端面方向に相対的に移動可能な
第一のフェルールおよび第二のフェルールを備え、 第一のフェルールは所定の軸線間隔をおいて2組のフ
ァイバ挿入孔を有すると共に、その両側に2本ずつのピ
ン嵌合孔を有し、第二のフェルールは1組または上記軸
線間隔と同じ間隔を有する2組のファイバ挿入孔を有す
ると共に、その両側に2本ずつのピン嵌合孔を有してお
り、 上記第一および第二のフェルールのピン嵌合孔は、第
一のフェルールの一方の組のファイバ挿入孔と第二のフ
ェルールの1組のファイバ挿入孔の軸線が一致すると
き、両側1本ずつのピン嵌合孔の軸線が一致し、かつ第
一のフェルールの他方の組のファイバ挿入孔と第二のフ
ェルールの上記1組のファイバ挿入孔の軸線が一致する
とき、他の両側1本ずつのピン嵌合孔の軸線が一致する
ように形成されており、 また上記両側1本ずつのピン嵌合孔には一方のフェル
ールの後方から1対のピンが挿入され、かつ他の両側1
本ずつのピン嵌合孔には他方のフェルールの後方から他
の1対のピンが挿入されており、 各ピンの先端部はそれぞれ先細り(好ましくはテーパ
ー状)に形成されており、 さらに第一および第二のフェルールの上記両側1本ず
つのピン嵌合孔の軸線を一致させたときの他の両側1本
ずつのピン嵌合孔の偏心距離は、一方のフェルールから
他方のフェルールに向けてピンを前進させたときピンの
先端が他方のフェルールの端面に衝突せずに他方のフェ
ルールのピン嵌合孔に入っていける範囲内に(好ましく
はピン嵌合孔の半径より小さく)設定されている、 ことを特徴とするものである。
上記構成によると、第一および第二のフェルールの前
記両側1本ずつのピン嵌合孔に跨がるように1対のピン
を挿入した場合、第一のフェルールの一方の組のファイ
バ挿入孔と第二のフェルールの1組のファイバ挿入孔と
の軸線が一致し、次に上記1対のピンを一方のフェルー
ルに後退させ、他の1対のピンを前進させて第一および
第二のフェルールの他の両側1対ずつのピン嵌合孔に跨
がるように挿入すると、今度は第一のフェルールの他方
の組のファイバ挿入孔と第二のフェルールの上記1組の
ファイバ挿入孔との軸線が一致し、接続状態の切替が行
えることになる。
特に本発明では、各ピンの先端部を先細りに形成し、
第一および第二のフェルールの両側1本ずつのピン嵌合
孔の軸線を一致させたときの他の両側1本ずつのピン嵌
合孔の偏心距離を、一方のフェルールから他方のフェル
ールに向けてピンを前進させたときピンの先端が他方の
フェルールの端面に衝突せずに他方のフェルールのピン
嵌合孔に入っていける範囲内に設定したので、単に一方
の対のピンを後退させ、他方の対のピンを前進させるだ
けで、第一および第二のフェルールの突き合わせ状態の
切替が可能となる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明す
る。
図−1ないし図−5は本発明の一実施例に係る光伝送
線路切替用コネクタの基本構成を示す。図において、11
は第一のフェルール、21は第二のフェルールで、これら
は端面を突き合わされ、端面方向に相対的に移動可能に
配置されている。
第一のフェルール11は、2組のファイバ挿入孔12A・1
2Bを有している。各組のファイバ挿入孔12A・12Bはそれ
ぞれ同一平面に4本のファイバ挿入孔を所定のピッチで
配列したものである。一方の組のファイバ挿入孔12Aは
他方の組のファイバ挿入孔12Bの斜め上方にあり、両者
の軸線間隔は図−4(a)に示すようにdとなってい
る。またファイバ挿入孔12A・12Bの両側にはそれと平行
に2本ずつのピン嵌合孔13A・13B・13C・13Dが形成され
ている。これらのピン嵌合孔のうち、両側1本ずつピン
嵌合孔13A・13Cは一方の組のファイバ挿入孔12Aと同じ
平面に、他の両側1本ずつのピン嵌合孔13B・13Dは他方
の組のピン嵌合孔12Bと同じ平面に形成されている。
また第二のフェルール21は1組のファイバ挿入孔22を
有している。この1組のファイバ挿入孔22も、同一平面
に4本のファイバ挿入孔を上記と同じピッチで配列した
ものである。ファイバ挿入孔22の両側にはそれと平行に
2本ずつのピン嵌合孔23A・23B・23C・23Dが形成されて
いる。これらのピン嵌合孔はファイバ挿入孔22と同じ平
面に形成されている。図−4では第二のフェルール21の
ファイバ挿入孔22およびピン嵌合孔23A〜23Dが点線で示
されている。
第一のフェルール11のピン嵌合孔13A〜13Dと第二のフ
ェルール21のピン嵌合孔23A〜23Dの位置関係は次のよう
になっている。すなわち図−4(a)に示すように第一
のフェルール11の一方の組のファイバ挿入孔12Aと第二
のフェルール21のファイバ挿入孔22の軸線が一致すると
き、両側1本ずつのピン嵌合孔13A・13Cと23A・23Cの軸
線が一致し、かつ同図(c)に示すように第一のフェル
ール11の他方の組のファイバ挿入孔12Bと第二のフェル
ールのファイバ挿入孔22の軸線が一致するとき、他の両
側1本ずつのピン嵌合孔13B・13Dと23B・23Dの軸線が一
致するようになっている。その結果、両フェルールの両
側1本ずつのピン嵌合孔13A・13Cと23A・23Cの軸線を一
致させたときの、他の両側1本ずつのピン嵌合孔13B・1
3Dと23B・23Dの軸線のズレ(偏心距離)は、図−4
(a)に示すように、第一のフェルールの2組のファイ
バ挿入孔12A・12Bの軸線間隔dと等しくなる。もちろん
ズレの方向も同一になる。この偏心距離dはピン嵌合孔
の半径より小さく設定されている。
また図−1および図−2に示すように、第一のフェル
ール11の両側1本ずつのピン嵌合孔13B・13Dにはその後
方から1対のピン31B・31Dが挿入され、第二のフェルー
ル21の他の両側1本ずつのピン嵌合孔23A・23Cにはその
後方から他の1対のピン31A・31Cが挿入されている。図
示の状態は第二のフェルール21側から挿入されたピン31
A・31Cが第一のフェルール11のピン嵌合孔13A・13C内に
達し、ピン嵌合孔13A・13Cと23A・23Cの軸線が一致した
状態である。
各ピン31A〜31Dは先端にそれぞれ先細りのテーパー部
32を有している。ピン31A・31Cと31B・31Dは、先端のテ
ーパー部32を軸線方向にラップさせた状態で、図−5に
示すように、その後端を一体物のピンホルダ34に固定さ
れている。つまり4本のピン31A〜31Dは一体となってピ
ンホルダ34と共に軸線方向に移動可能である。
また第一のフェルール11と第二のフェルール21とは端
面を突き合わせた状態で、図−5に示すようにハウジン
グ35内に配置され、コイルバネ36・37により突き合わせ
状態を保たれている。ピンホルダ34はハウジング35にガ
イドされて軸線方向にスライド可能である。
次に上記構成のコネクタの使用方法を説明する。第一
のフェルール11の1組のファイバ挿入孔12Aには第一の
テープ状光ファイバ心線38Aの4心の光ファイバが挿入
固定され、他の組のファイバ挿入孔12Bには第二のテー
プ状光ファイバ心線38Bの光ファイバが挿入固定され
る。一方、第二のファイバ挿入孔21のファイバ挿入孔22
には第三のテープ状光ファイバ心線38Cの光ファイバが
挿入固定される。第一および第二のフェルール11・21の
端面が突き合わされ、図−1および図−2のようにピン
嵌合孔13A・13Cと23A・23Cに跨がるようにピン31A・31C
が挿入された状態では、図−4(a)に示すように第一
のフェルール11の上の組のファイバ挿入孔12Aと第二の
ファイバ挿入孔21のファイバ挿入孔22との軸線が一致
し、第一の光ファイバ心線38Aと第三の光ファイバ心線3
8Cとが接続されることになる。
この接続状態を切り替えるには、ピン31A〜31Dを同時
に図−2において左方へ移動させていけばよい。この過
程で、ピン31B・31Dの先端が両フェルール11・21の境目
にきたときには、ピン嵌合孔13B・13Dと23B・23Dの偏心
距離dがピン嵌合孔の半径以下になっていて(図−4
(a)参照)、しかもピンの先端が先細りのテーパーに
なっているため、ピン31B・31dの先端は、第二のフェル
ール21の端面に衝突することなく、ピン嵌合孔23B・23D
に侵入していく。このため第一と第二のフェルール11・
21はピン31B・31D先端のテーパー部32がピン嵌合孔23B
・23Dに侵入するに従い、相対位置が偏心方向に次第に
ずれ(図−4(b)参照)、ピン31B・31Dがピン嵌合孔
23B・23Dに完全に挿入されると、図−4(c)に示すよ
うに第一のフェルール11の下の組のファイバ挿入孔12B
と第二のファイバ挿入孔21のファイバ挿入孔22との軸線
が一致し、第二の光ファイバ心線38Bと第三の光ファイ
バ心線38Cとが接続されることになる。これで切替完了
である。逆の切替の場合はピンを逆方向に移動させれば
よい。
次に本発明の他の実施例を図−6ないし図−9を参照
して説明する。図−6ないし図−9において図−1ない
し図−5の各部に対応する部分にはそれと同じ符号が付
してある。この実施例のコネクタが前記実施例と異なる
点は、 第一のフェルール11の一方の組のファイバ挿入孔12A
と他方の組のファイバ挿入孔12Bとが同一平面に所定の
ピッチで1本おきに並ぶように形成されていること、 両側のピン嵌合孔13A〜13Dもファイバ挿入孔12A・12B
と同一平面に形成されていること、 第一のフェルール11と第二のフェルール21の構造が同
一であること(第二のフェルール21は第一のフェルール
11と同じものを左右反対に配置したもの)、 両フェルールのピン嵌合孔は、第一のフェルール11の
一方の組のファイバ挿入孔12Aと第二のフェルール21の
一方の組のファイバ挿入孔22Aの軸線が一致するとき、
内側の1本ずつのピン嵌合孔13B・13Cと23B・23Cの軸線
が一致し(図−7(a)、図−8(a)参照)、かつ第
一のフェルール11の他方の組のファイバ挿入孔12Bと第
二のフェルール21の上記1組のファイバ挿入孔22Aの軸
線が一致するとき、外側の1本ずつのピン嵌合孔13A・1
3Dと23A・23Dの軸線が一致するように形成されているこ
と(図−7(b)、図−8(b)参照)、である。
この実施例では第二のフェルール21にも2組のファイ
バ挿入孔22A・22Bが形成されているが、その一方22Bは
使用していない。
上記以外の構成および作用は前記実施例と実質的に同
じであるので説明を省略する。
以上の実施例では、一方のフェルールから他方のフェ
ルールに向けてピンを前進させたときピンの先端が他方
のフェルールの端面に衝突せずに他方のフェルールのピ
ン嵌合孔に入っていけるようにするため、ピンの先端部
をテーパー状とし、第一および第二のフェルールの両側
1本ずつのピン嵌合孔の軸線を一致させたときの他の両
側1本ずつのピン嵌合孔の偏心距離dを、ピン嵌合孔の
半径より小さくしたが、本発明はこれに限られるもので
はなく、例えば図−10に示すようにピン31の先端部に片
側斜面部39を形成しておけば、前記の偏心距離dをピン
嵌合孔13・23の半径以上(直径未満)にすることも可能
である。
またピン31の先端が一方のフェルール11のピン嵌合孔
13から他方のフェルール21のピン嵌合孔23に入り易くす
るには(または前記偏心距離dを大きくするには)、図
−11に示すように、他方のピン嵌合孔13の入口に外向き
に広がる内面テーパー部40を形成することも有効な手段
である。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、ピンを軸線方向
に移動させるだけで光伝送線路の切替を行うことがで
き、切替接続をきわめて簡単に、かつ迅速に行えるとい
う優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
図−1は本発明の一実施例に係る光伝送線路切替用コネ
クタの基本構成を示す斜視図、図−2および図−3は同
コネクタの水平断面図および垂直断面図、図−4(a)
〜(c)は同コネクタによる光伝送線路の切替過程を示
す説明図、図−5は同コネクタの全体構成を示す平面
図、図−6は本発明の他の実施例に係るコネクタの基本
構成を示す斜視図、図−7(a)(b)は同コネクタの
切替前と切替後の状態を示す水平断面図、図−8(a)
(b)は同じく切替前と切替後の端面突き合わせ状態を
示す説明図、図−9は同コネクタの全体構成を示す平面
図、図−10および図−11は本発明のコネクタにおけるピ
ンとピン嵌合孔の関係の他の例を示す断面図である。 11:第一のフェルール、21:第二のフェルール、12A・12B
・22・22A・22B:ファイバ挿入孔、13A〜13D・23A〜23D:
ピン嵌合孔、31A〜31D:ピン、32:先端テーパー部、34:
ピンホルダ、35:ハウジング、38A〜38c:テープ状光ファ
イバ心線。
フロントページの続き (72)発明者 頼成 洋 千葉県市原市八幡海岸通6 古河電気工 業株式会社千葉事業所内 (72)発明者 落合 俊宏 千葉県市原市八幡海岸通6 古河電気工 業株式会社千葉事業所内 (72)発明者 柳川 久治 千葉県市原市八幡海岸通6 古河電気工 業株式会社千葉事業所内

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】端面を突き合わされ、端面方向に相対的に
    移動可能な第一のフェルールおよび第二のフェルールを
    備え、 第一のフェルールは所定の軸線間隔をおいて2組のファ
    イバ挿入孔を有すると共に、その両側に2本ずつのピン
    嵌合孔を有し、第二のフェルールは1組または上記軸線
    間隔と同じ間隔を有する2組のファイバ挿入孔を有する
    と共に、その両側に2本ずつのピン嵌合孔を有してお
    り、 上記第一および第二のフェルールのピン嵌合孔は、第一
    のフェルールの一方の組のファイバ挿入孔と第二のフェ
    ルールの1組のファイバ挿入孔の軸線が一致するとき、
    両側1本ずつのピン嵌合孔の軸線が一致し、かつ第一の
    フェルールの他方の組のファイバ挿入孔と第二のフェル
    ールの上記1組のファイバ挿入孔の軸線が一致すると
    き、他の両側1本ずつのピン嵌合孔の軸線が一致するよ
    うに形成されており、 また上記両側1本ずつのピン嵌合孔には一方のフェルー
    ルの後方から1対のピンが挿入され、かつ他の両側1本
    ずつのピン嵌合孔には他方のフェルールの後方から他の
    1対のピンが挿入されており、 各ピンの先端部はそれぞれ先細りに形成されており、 さらに第一および第二のフェルールの上記両側1本ずつ
    のピン嵌合孔の軸線を一致させたときの他の両側1本ず
    つのピン嵌合孔の偏心距離は、一方のフェルールから他
    方のフェルールに向けてピンを前進させたときピンの先
    端が他方のフェルールの端面に衝突せずに他方のフェル
    ールのピン嵌合孔に入っていける範囲内に設定されてい
    る、 ことを特徴とする光伝送線路切替用コネクタ。
  2. 【請求項2】請求項1記載のコネクタであって、各組の
    ファイバ挿入孔は複数本からなり、一つのフェルール内
    では一つの平面に一方の組のファイバ挿入孔と他方の組
    のファイバ挿入孔とが1本おきに配列されるように形成
    されていることを特徴とするもの。
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