JP2685785B2 - 光学活性α−トコトリエノールの製造方法 - Google Patents

光学活性α−トコトリエノールの製造方法

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JP2685785B2 JP5798688A JP5798688A JP2685785B2 JP 2685785 B2 JP2685785 B2 JP 2685785B2 JP 5798688 A JP5798688 A JP 5798688A JP 5798688 A JP5798688 A JP 5798688A JP 2685785 B2 JP2685785 B2 JP 2685785B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、工業的に有用な光学活性α−トコトリエノ
ールの新規な製造方法に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
トコトリエノールはビタミンE同族体の一つであり、
近年その作用が注目されている。トコトリエノールはト
コフェロールと同様にα,β,γ,δの4種類が知られ
ているが、これらのうちα−トコトリエノールが医薬品
などの用途の点から鑑みて最も重要である。
このα−トコトリエノールの中で、天然型の光学活性
d−α−トコトリエノールは下記の構造式(I)を有し
ているが、 この構造式から明らかな如く、クロマン環の2位の位
置に不斉炭素を有していることから、従来光学活性d−
α−トコトリエノールを合成的に得ることは困難であっ
た。
そこで本発明者等は、種々の方法について検討した結
果、一つの有力な方法として(E,E,E)−ゲラニルゲラ
ニオールを出発物質とする方法を完成し、特許出願を行
った(日本特許出願昭和61年第206532号)。
しかしながら、この方法は有力な方法ではあるが、原
料に用いる(E,E,E)−ゲラニルゲラニオールが入手困
難であること、不斉点導入の際に高価な非天然型酒石酸
ジメチルを用いていること、及び鍵反応である〔2.3〕
シグマトロピー転位反応の収率があまりよくないことな
どの問題点を有している。
〔課題を解決するための手段〕
そこで本発明者等は、光学活性d−α−トコトリエノ
ールを合成的に得る工業的な方法について長年鋭意検討
を重ねた結果、出発物質として入手容易な(Z)−モノ
テルペンアルコールの一つであるネロールを用いる工業
的な方法を見出し、本発明を完成した。
本発明方法の概要を説明すれば以下のとおりである。
各工程を更に詳しく説明すれば以下のとおりである。
(第一工程) 式(II)で示される(2R)−6−ヒドロキシ−2−
(4−メチル−3−ペンテニル)−2,5,7,8−テトラメ
チルクロマンのクロマン環の6位の水酸基を保護する工
程である。保護基として通常用いられる基を用いる。例
えば、ベンジル基、メトキシメチル基、エトキシメチル
基、p−ニトロベンジル基、t−ブチルジメチルシリル
基、トリメチルシリル基、トリベンジルシリル基などの
トリ有機シリル基、2−テトラヒドロピラニル基、2−
テトラヒドロフラニル基、1−エトキシエチル基などを
あげることができるが、メトキシメチル基が最も好まし
い。
メトキシメチル基で保護する場合は、通常水酸化ナト
リウムの存在下にクロロメチルメチルエーテルを反応せ
しめる。
(第二工程) 本反応は、式(III)で示される化合物を、例えばト
リクロロイソシアヌル酸を加えてクロル体とした後、ジ
メチルアミンを加えてアミノ化する反応である。
(第三工程) 第二工程で得られたアリルアミン体(IV)を酸化し
て、化合物(V)を得る工程である。
具体的には、例えばアリルアミン体(IV)を塩化メチ
レンに溶解し、炭酸ナトリウムを加えて冷却した後、過
酢酸を加えて反応を行う。この反応は通常−65℃前後で
行うことが好ましい結果を与える。
(第四工程) 得られた化合物(V)を、例えば酢酸に溶解し、亜鉛
末を加えO−N結合を水素化分解して化合物(VI)を得
る工程である。
(第五工程) 得られた化合物(VI)をクロル化する工程である。
好ましい具体例を示せば、s−コリジンを用いて窒素
置換した後、例えば塩化リチウムなどの塩化物を加えて
クロル体とする。
(第六工程) 本反応は、第五工程で得られた化合物(VI)が有する
炭素鎖を伸長する反応である。
具体的には、化合物(VII)にゲラニルスルホン をテトラn−ブチルアンモニウムブロマイドの存在下に
反応せしめる。
(第七工程) 本反応は、脱硫反応である。
具体的には、化合物(IX)にジクロロ〔1,3−ビス
(ジフェニルホスフィノ)プロパン〕パラジウムを加
え、冷却後、例えばリチウムトリエチルボロヒドリド
(LiHBr3)を加えて反応を行う。
(第八工程) 第七工程で得られた化合物(X)の水酸基の保護基を
脱離する反応であり、通常は塩酸など酸の存在下に反応
を行う。
本発明方法において、α−トコトリエノールを製造す
る際に用いる上記の出発物質(IV),(V),(VI),
(VII),(IX),(X)などは、いずれも新規化合物
である。
本発明において出発物質として用いる光学活性体(I
I)は、ネロールを出発物質として次のような方法で製
造することが可能である(特願昭61−206533号参照)。
各工程を更に詳しく説明すれば以下の通りである。
(第一工程) ネロール(XI)にエナンシオセレクティブ・オキシデ
ーションの操作を行い、2,3−エポキシ体を得る。
具体的な方法の一例を示せば、ジクロロエタン、トリ
クロロエタンなどのハロゲン系炭化水素中で、ネロー
ル、酒石酸ジエステル体、オルトチタン酸テトライソプ
ロピル、及びt−ブチルハイドロパーオキサイドを−70
〜30℃の温度で酸化を行う。酒石酸エステル体として
は、例えば酒石酸ジエチル、酒石酸ジメチルなどが利用
できる。
(第二工程) 2,3−エポキシ体を還元的に開裂せしめ化合物(XII
I)を得る工程である。還元的に開裂せしめるには、例
えば水素化アルミニウムリチウムを用いれば好結果が得
られる。この際溶媒としては、例えばジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフランなどのエーテル系溶媒を用い、
温度は特に限定されないが、通常は約−10℃〜40℃にお
いて反応を行う。
(第三工程) 本工程は、化合物(XIII)をトシル化し化合物(XI
V)を得る工程である。通常の方法は、ピリジンなどの
存在下、p−トルエンスルホニルクロリドを添加して反
応を行う。
(第四工程) 本工程は、第三工程で得られた化合物(XIV)に金属
ナトリウムの存在下、イソプロピルメルカプタンを添加
してスルフィド(XV)を得る工程である。
(第五工程) アセチル化工程であり、例えば無水酢酸などのアセチ
ル化剤によりアセチル化する。
(第六工程) 本工程は、第五工程で得られた化合物(XVI)に、
〔2.3〕シグマトロピー転位反応により4−アセトキシ
−2,3,5−トリメチルフェノールを反応させる工程であ
る。
(第七工程) 本工程は、第六工程で得られた化合物(XVIII)のイ
ソプロピルチオ基の除去と、脱アセチル化を行う工程で
ある。本工程はラネーニッケルなどを用いて還元的に脱
硫し、水素化アルミニウムリチウムなどを用いて還元的
にアセチル基を除去する方法などで行う。
(第八工程) 本工程は、最終目的物質である光学活性化合物(II)
を得る工程である。具体的には第七工程で得られた化合
物(XIX)をp−トルエンスルホン酸、無水塩化亜鉛な
どを用いて直接環化せしめるか、又は酸化して、 構造式: で表されるキノン体を得た後に、例えばパラジウム/炭
素触媒及びp−トルエンスルホン酸或いは無水塩化亜鉛
等により環化せしめることにより行う。
酸化工程に用いる酸化剤としては、例えば二酸化鉛、
酸化銀、過酸化水素、フレミー塩などを挙げることがで
きるが、要するにヒドロキノン体をキノン体としうるよ
うな酸化剤であればいかなるものでも使用可能である。
〔発明の効果〕
本発明方法によれば、dl−分割を必要とせず、容易に
光学活性α−トコトリエノールを製造することができ
る。
従って、本発明は工業的に光学活性α−トコトリエノ
ールを製造する方法であり、その価値は極めて高いもの
である。
〔実施例〕
以下に実施例を掲げるが、本発明がそれのみに限定さ
れることはないことは言うまでもない。
実施例1 (2S,3R)−2,3−エポキシネロールの合成 Y字管、温度計、注射ずりを備えた300ml4つ口フラス
コに窒素を流しながら、塩化メチレン150mlを加え−20
℃まで冷却した。まずオルトチタン酸イソプロピル4.26
g(15mmol)を加え、次にL−(+)−酒石酸ジエチル
3.40g(16mmol)の塩化メチレン溶液4mlを同温度で3分
間で加えた後、10分間撹拌した。ネロール2.31g(15mmo
l)の塩化メチレン溶液3mlを加え、さらにt−ブチルヒ
ドロペルオキシド(3.35Mの1,2−ジクロロエタン溶液)
9.00ml(30mmol)を同温度で12分間で滴下し、4時間撹
拌した。系内に10%の酒石酸水溶液38mlを加え30分間撹
拌した後、室温に戻し、水層が透き通るまで撹拌し、有
機層と水層を分離した。水層を塩化メチレン抽出し(30
ml×3)、有機層を合わせて洗浄(水)、乾燥後(MgSO
4)、溶媒留去してエーテル100mlを加え0℃まで冷却し
た。1N水酸化ナトリウム水溶液45mlを加え、30分間撹拌
した後、有機層と水層を分離して水層をエーテル抽出し
(30ml×4)、有機層を合わせて洗浄(水、飽和ブライ
ン)、乾燥後(MgSO4)、溶媒留去して粗生成物を2.89g
得た。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル115g、5
〜10%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して上記標題の目
的物2.04gを得た。
収率;80% ▲〔α〕22.5 D▼=−16.3°(c=1.002,CHCl3) IR(neat)cm-1; 3400,2970,1670,1250,1030,860 NMR(CCl4)δ; 1.27(3H,s),1.35〜1.52(2H,m),1.60(3H,s),1.65
(3H,s),1.87〜2.27(2H,m),2.03(1H,t,J=5Hz),3.
58(2H,d,J=5Hz),3.92(1H,s),5.00(1H,t,J=6.5H
z) 実施例2 (2S,3R)−2,3−エポキシネリルアセテート 20mlナスフラスコに(2S,3R)−2,3−エポキシネロー
ル270mg(1.6mmol)、無水酢酸1.5ml(16mmol)、ピリ
ジン1.5ml(10mmol)を加え、8.5時間室温で撹拌した。
メタノール2mlを加えた後、水5mlにあけ、有機層と水層
を分離し、水層をエーテル抽出し(2ml×4)、有機層
を合わせて洗浄(2N塩酸、水、飽和ブライン)、乾燥後
(MgSO4)、溶媒留去した。得られた粗生成物をカラム
クロマトグラフィー(シリカゲル6g、溶出液;10%酢酸
エチル/ヘキサン)で精製して上記標題の目的物290mg
を得た。
収率;95%,80%e.e. IR(neat)cm-1; 2960,1740,1230,1030,880 NMR(CCl4)δ; 1.31(3H,s),1.40〜1.55(2H,m),1.64(3H,s),1.71
(3H,s),1.91〜2.29(2H,m),2.06(3H,s),2.81(1H,
t,J=6Hz),3.92(1H,dd,J=6Hz,12Hz),4.22(1H,dd,J
=6Hz,12Hz),5.12(1H,t,J=6.6Hz) 実施例3 (3R)−3,7−ジメチル−6−オクテン−1,3−ジオール アリーン冷却器、温度計、滴下ロート、窒素球を備え
た500ml4つ口フラスコにテトラヒドロフラン100mlを入
れ、水素化リチウムアルミニウム2.58g(68mmol)を加
え懸濁させた。0℃まで冷却し、(2R,3R)−2,3−エポ
キシネロール8.43g(49.5mmol)のテトラヒドロフラン
溶液40mlを滴下し、10分間還流させ0℃まで冷却し、水
−テトラヒドロフラン(1:1)16mlで過剰の水素化リチ
ウムアルミニウムをクエンチした。2N塩酸150mlを加え
有機層を分離して、水層をエーテル抽出し(130ml×
4)、有機層を合わせて洗浄(飽和ブライン)、乾燥後
(MgSO4)、溶媒留去して上記標題の目的物を8.28g得
た。なお、これはTLC,IR,NMRスペクトルにより純粋であ
ることを確認した。
収率;97% ▲〔α〕27 D▼=−2.79°(c=2.19,CHCl3) IR(neat)cm-1; 3330,2920,1120,1060,830 NMR(CCl4)δ; 1.17(3H,s),1.32〜2.33(6H,m),1.59(3H,s),3.72
(2H,t,J=7Hz),4.40(2H,s),5.03(1H,t,J=6Hz) 実施例4 (3R)−3,7−ジメチル−3−ヒドロキシ−6−オクテ
ニルトシレート 塩化カルシウム管を備えた50mlナスフラスコに(3R)
−3,7−ジメチル−6−オクテン−1,3−ジオール7.98g
(46mmol)、ピリジン15mlを加え0℃に冷却し、トシル
クロライド11.5g(60mmol)を少量ずつ加えた。同温度
で1.5時間撹拌し、氷冷した水110mlにあけ、有機層を分
離した。水層をエーテル抽出し(60ml×4)、有機層を
合わせて洗浄(2N塩酸、水、飽和ブライン)、乾燥後
(MgSO4)、溶媒留去して上記標題の目的物を15.1g得
た。なお、これはTLC,IR,NMRスペクトルにより純粋であ
ることを確認した。
収率;quant. IR(neat)cm-1; 3550,2980,1600,1360,1190,1180,960,820 NMR(CCl4)δ; 1.10(3H,s),1.23〜2.10(6H,m),1.55(3H,s),1.63
(3H,s),2.17(3H,s),2.50(1H,s),4.43(2H,t,J=7
Hz),4.97(1H,t,J=7Hz),7.20(2H,d,J=8Hz),7.61
(2H,d,J=8Hz) 実施例5 (3R)−3,7−ジメチル−3−ヒドロキシ−6−オクテ
ニル イソプロピルスルフィド アリーン冷却器、温度計、滴下ロートを備えた500ml4
つ口フラスコにメタノール140mlを入れ、金属ナトリウ
ム2.12g(92mg原子)を溶解させイソプロピルメルカプ
タン7.03g(92mmol)を加えた後、室温で30分間撹拌し
た。(3R)−3,7−ジメチル−3−ヒドロキシ−6−オ
クテニルトシレート27.4g(84mmol)のメタノール溶液6
0mlを室温で45分間で滴下し、50℃で2時間撹拌した。
水400mlにあけエーテル抽出し(230ml×4)、洗浄(1N
水酸化ナトリウム水溶液、飽和ブライン)、乾燥後(Mg
SO4)、溶媒留去して粗生成物18.5gを得た。カラムクロ
マトグラフィー(シリカゲル600g)で精製して上記標題
の目的物を17.4g得た。
収率;90% ▲〔α〕27 D▼=−0.75°(c=3.73,CHCl3) IR(neat)cm-1; 3420,2970,1160,920,840 NMR(CCl4)δ; 1.16(3H,s),1.25(6H,d,J=7Hz),1.37〜2.21(6H,
m),1.60(3H,s),1.65(3H,s),2.40〜2.57(2H,m),
2.47(1H,s),2.88(1H,hept.,J=7Hz),5.07(1H,t,J
=6Hz) 実施例6 (3R)−3−アセトキシ−3,7−ジメチル−6−オクテ
ニル イソプロピルスルフィド 100mlナスフラスコに(3R)−3,7−ジメチル−3−ヒ
ドロキシ−6−オクテニル イソプロピルスルフィド9.
26g(40mmol)、無水酢酸5.33g(52mmol)を入れ、p−
トルエンスルホン酸一水和物0.23g(1.2mmol)を加えた
後、室温で1時間撹拌した。反応液を水110mlにあけ、
有機層と水層を分離した後、水層をエーテル抽出し(60
ml×4)、有機層を合わせて洗浄(飽和NaHCO3水溶液、
水、飽和ブライン)、乾燥後(MgSO4)、溶媒留去して
粗生成物10.7gを得た。カラムクロマトグラフィー(シ
リカゲル330g、15〜40%塩化メチレン/ヘキサン)で精
製して上記標題の目的物を10.4g得た。
収率;95% ▲〔α〕17 D▼=−2.02°(c=3.34,CHCl3) IR(neat)cm-1; 2960,1730,1240,830 NMR(CDCl3)δ; 1.26(6H,d,J=6.8Hz),1.44(3H,s),1.60(3H,s),1.
68(3H,s),1.72〜2.18(6H,m),1.98(3H,s),2.38〜
2.62(2H,m),2.94(1H,hept.,J=6.8Hz),5.09(1H,
m) 実施例7 2−(3′−アセトキシ−3′,7′−ジメチル−1′−
イソプロピルチオ−6′−オクテニル)−3,5,6−トリ
メチルヒドロキノン−4−アセテート (A法) Y字管、注射ずり、30ml側管付滴下ロート、100ml4つ
口フラスコを予め加熱乾燥し、窒素を流しながら室温ま
で冷却し、トリメチルヒドロキノン−4−アセテート3.
53g(18mmol)を塩化メチレン15mlに溶かし、3−アセ
トキシ−3,7−ジメチル−6−オクテニル イソプロピ
ルスルフィド1.65g(6mmol)の塩化メチレン溶液8ml、
s−コリジン1.10g(9mmol)を加えた後、−50℃まで冷
却した。塩化スルフリル0.98g(7mmol)を滴下し、同温
度で15分間撹拌後、トリエチルアミン3.68g(36mmol)
の塩化メチレン溶液13mlを1.5分間で滴下、同温度で30
分間撹拌して徐々に室温に戻した。反応液を氷冷した1N
塩酸90mlにあけ有機層を分離し、水層をエーテル抽出し
(50ml×4)、有機層を合わせて洗浄(飽和NaHCO3水溶
液、飽和ブライン)、乾燥後(MgSO4)、溶媒留去して
粗生成物5.24gを得た。カラムクロマトグラフィー(シ
リカゲル220g、溶出液;5%酢酸エチル/ヘキサン)で精
製して上記標題の目的物0.90gを得た。
収率;40% (B法) Y字管、30ml3つ口フラスコ、100ml4つ口フラスコを
予め加熱乾燥し、窒素を流しながら室温まで冷却し、ト
リメチルヒドロキノン−4−アセテート2.91g(15mmo
l)を塩化メチレン15mlに溶かし、3−アセトキシ−3,7
−ジメチル−6−オクテニルイソプロピルスルフィド1.
36g(5mmol)、s−コリジン0.72g(6mmol)を加え−40
℃まで冷却した。塩化スルフリル0.81g(6mmol)を滴下
し、同温度で10分間撹拌した後、この反応液を予め−30
℃まで冷却したトリエチルアミン5.06g(50mmol)の塩
化メチレン溶液10mlにそそぎ、徐々に0℃まで上昇させ
た。反応液を氷冷した2N塩酸70mlにあけ有機層を分離
し、水層をクロロホルム抽出し(20ml×3)、有機層を
合わせて洗浄(NaHCO3水溶液)、乾燥後(MgSO4)、溶
媒留去して粗生成物を得た。カラムクロマトグラフィー
(シリカゲル300g、溶出液;5%酢酸エチル/ヘキサン)
で精製して上記標題の目的物を1.20g得た。
(改良法) B法と同様に反応操作を行い、トリエチルアミンの塩
化メチレン溶液にそそぎ、徐々に0℃まで上昇させた。
反応液を減圧濾過して塩を濾別し、濾液を水にあけ有機
層を分離した。水層をエーテル抽出し(20ml×2)、有
機層を合わせて乾燥後(MgSO4)、溶媒留去して粗生成
物6gを得た。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル60
g、溶出液;5%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して上記
標題の目的物を1.64g得た。
収率;71% IR(neat)cm-1; 3180,2930,1760,1730,1240,830 NMR(CDCl3)δ; 1.09,1.21(6H,each d,J=7Hz),1.31(3H,s),1.51(3
H,s),1.61(3H,s),1.68(4H,m),1.82(3H,s),1.94
(2H,m),2.00(3H,s),2.14(6H,s),2.25(3H,s),2.
46〜3.03(1H,m),4.57(1H,t,J=6Hz),4.93(1H,m),
7.57(1H,s) 実施例8 (3′R)−2−(3′−アセトキシ−3′,7′−ジメ
チル−1′−イソプロピルチオ−6′−オクテニル)−
3,5,6−トリメチルヒドロキノン−4−アセテート 実施例7に記載した改良法と同様の操作により上記標
題の目的物を1.84g得た。
収率;79% ▲〔α〕17 D▼=−13.1°(c=1.18,CHCl3) 実施例9 (3′R)−2−(3′−アセトキシ−3′,7′−ジメ
チル−6−オクテニル)−3,5,6−トリメチルヒドロキ
ノン−4−アセテート アリーン冷却器、温度計を備えた50ml2つ口フラスコ
にエタノール20ml、ラネーニッケル(W4)9gを加え、20
分間還流した。室温に戻した後、実施例8で得られた転
位生成物0.84g(1.8mmol)のエタノール溶液10mlを加え
て45分間撹拌した。セライトを通して触媒を濾過し、溶
媒留去して粗生成物を得た。これをカラムクロマトグラ
フィー(シリカゲル35g、溶出液;5%酢酸エチル/ヘキ
サン)で精製して上記標題の目的物を0.63g得た。
収率;89% ▲〔α〕26 D▼=+15.4°(c=2.72,CHCl3) IR(neat)cm-1; 3500,2930,1760,1730,1210,1070,840 NMR(CDCl3)δ; 1.48(3H,s),1.61(3H,s),1.69(3H,s),1.75〜1.98
(6H,m),2.03(3H,s),2.05(3H,s),2.07(3H,s),2.
13(3H,s),2.33(3H,s),2.58(2H,t,J=8Hz),5.09
(1H,m),5.34(1H,s) 実施例10 (2R)−6−ヒドロキシ−2−(4′−メチル−3′−
ペンテニル)−2,5,7,8−テトラメチルクロマン 温度計と窒素球を備えた200ml4つ口フラスコにジエチ
ルエーテル45mlを入れ、水素化リチウムアルミニウム0.
59g(16mmol)を加え懸濁させた。0℃に冷却し、実施
例9で得られた脱硫体2.03g(5.2mmol)のジエチルエー
テル溶液8mlを滴下し、室温で1時間撹拌した。再び0
℃に冷却し、水5mlを少量ずつ加えて過剰の水素化リチ
ウムアルミニウムをクエンチした後、2N塩酸70mlを加
え、有機層を分離した。水層をエーテル抽出し(20ml×
3)、有機層を合わせて洗浄(亜二チオン酸ナトリウム
水溶液、飽和ブライン)、乾燥後(MgSO4)、溶媒留去
して粗生成物1.59gを得た。
アリーン冷却器、温度計、窒素球を備えた100ml4つ口
フラスコに粗生成物1.59g(5.2mmol)を入れベンゼン30
mlに溶解させて、さらにp−トルエンスルホン酸一水塩
99mg(0.52mmol)を加えた。55℃で2時間撹拌した後、
水30mlを加え有機層を分離した。水層をエーテル抽出し
(15ml×3)、有機層を合わせて洗浄(飽和NaHCO3水溶
液、飽和ブライン)、乾燥後(MgSO4)、溶媒留去して
粗生成物を得た。カラムクロマトグラフィー(シリカゲ
ル45g、溶出液;1%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して
上記標題の目的物を1.39g得た。
収率;93% 融点;48.5〜50℃ ▲〔α〕28 D▼=−4.71°(c=1.40,CHCl3) IR(KBr)cm-1; 3430,2920,1260,1080,855 NMR(CDCl3)δ; 1.24(3H,s),1.54(2H,m),1.60(3H,s),1.67(3H,
s),1.77(2H,t,J=7Hz),1.99(2H,m),2.10(6H,s),
2.14(3H,s),2.60(2H,t,J=7Hz),4.29(1H,s),5.12
(1H,t,J=7Hz) 実施例11 (2R)−6−アセトキシ−2−(4′−メチル−3′−
ペンテニル)−2,5,7,8−テトラメチルクロマン 塩化カルシウム管を備えた50mlナスフラスコに実施例
10で得た(2R)−6−クロマノール309mg(1.1mmol)、
無水酢酸219mg(2.1mmol)、さらにp−トルエンスルホ
ン酸一水塩6mg(0.03mmol)を加え、室温で1時間撹拌
した。メタノール1.5mlを加え、水20mlにあけ有機層を
分離した。水層をエーテル抽出し(10ml×3)、有機層
を合わせて洗浄(飽和NaHCO3水溶液、飽和ブライン)、
乾燥後(MgSO4)、溶媒留去して粗生成物355mgを得た。
これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル18g、溶
出液;1%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して上記標題の
目的物を326mg得た。
収率;92% IR(neat)cm-1; 2940,1755,1210,1080,850 NMR(CDCl3)δ; 1.20(3H,s),1.58(3H,s),1.64(3H,s),1.90(3H,
s),1.96(3H,s),2.07(3H,s),2.17(3H,s),1.41〜
2.33(6H,m),2.38(2H,t,J=7Hz),5.10(1H,m) 実施例12 (2S)−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルク
ロマン−2−イル)プロピオンアルデヒド ガラス管、塩化カルシウム管、温度計を備えた30ml3
つ口フラスコに実施例11で得た(2R)−6−アセトキシ
クロマン320mg(0.97mmol)、塩化メチレン5mlを加え、
−60℃まで冷却しオゾン酸素(3.6mg/lガス)を8.5l/h
で1時間流した。その後、窒素でオゾンを追い出し、同
温度でジメチルスルフィド120mg(1.94mmol)を加えて
徐々に室温に戻し、水20mlにあけ有機層を分離した。水
層をエーテル抽出し(7ml×3)、有機層を合わせて洗
浄(水、飽和ブライン)、乾燥後(MgSO4)、溶媒留去
して粗生成物343mgを得た。これをカラムクロマトグラ
フィー(シリカゲル16g)で精製して上記標題の目的物
を178mg得た。
収率;60% (オゾン基準 収率91%) IR(neat)cm-1; 2930,2720,1745,1720,1215,1195,1080 NMR(CDCl3)δ; 1.21(3H,s),1.77(2H,t,J=6.8Hz),1.84〜1.97(2H,
m),1.97(3H,s),2.01(3H,s),2.30(3H,s),2.60(4
H,m),9.74(1H,t,J=1.6Hz) 実施例13 (2S)−(6−アセトキシ−2,5,7,8−テトラメチルク
ロマン−2−イル)プロピオンアルデヒドエチレンアセ
タール モレキュラーシーブス4A入りトラップ球、ジムロート
を備えた50mlナスフラスコに、実施例12で得た(2S)−
アルデヒド体150mg(0.49mmol)、ベンゼン15ml、エチ
レングリコール37mg(0.59mmol)、さらにp−トルエン
スルホン酸一水塩6mg(0.03mmol)を加えて2時間還流
した。室温に戻して洗浄(1N Na2CO3水溶液、水)、乾
燥後(MgSO4)、溶媒留去して粗生成物166mgを得、カラ
ムクロマトグラフィー(シリカゲル6g、溶出液;10%酢
酸エチル/ヘキサン)で精製して上記標題の目的物を14
3mg得た。
収率;84% 融点;131〜132℃ NMR(CDCl3)δ; 1.24(3H,s),1.76(4H,m),1.78(2H,t,J=6.6Hz),1.
97(3H,s),2.01(3H,s),2.08(3H,s),2.32(3H,s),
2.61(2H,t,J=6.6Hz),3.73〜3.89(2H,m),3.93〜4.0
8(2H,m),4.87(1H,m) 実施例14 (2S)−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルク
ロマン−2−イル)プロピオンアルデヒドエチレンアセ
タール 温度計、窒素球を備えた30ml3つ口フラスコにジエチ
ルエーテル6ml、水素化リチウムアルミニウム22mgを加
え懸濁させた。0℃まで冷却し、実施例13で得た(2S)
−アセタール体135mg(0.36mmol)のジエチルエーテル
−塩化メチレン溶液4mlを滴下し、室温で40分間撹拌し
た。再び0℃まで冷却し水1mlで過剰の水素化リチウム
アルミニウムをクエンチし、2N塩酸8mlを加えて有機層
を分離した。水層をエーテル抽出し(7ml×3)、有機
層を合わせて洗浄(水)、乾燥後(MgSO4)、溶媒留去
して粗生成物を得た。これをカラムクロマトグラフィー
(シリカゲル4g、溶出液;10%酢酸エチル/ヘキサン)
で精製して上記標題の目的物を113mg得た。
収率;95% 融点;102.5〜104℃ IR(KBr)cm-1; 3480,2920,1240,1130,920 NMR(CDCl3)δ; 1.23(3H,s),1.75(4H,m),1.79(2H,t,J=7Hz),2.10
(6H,s),2.14(3H,s),2.61(2H,t,J=7Hz),3.73〜3.
88(2H,m),3.93〜4.08(2H,m),4.29(1H,s),4.86(1
H,m) 実施例15 (2S)−(6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルク
ロマン−2−イル)プロピオンアルデヒド ジムロートを備えた20mlナスフラスコに実施例14で得
た(2S)−アセタール体110mg(0.36mmol)、アセトン8
ml、1N塩酸180μlを加え、4時間還流した。室温まで
戻し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液2mlを加えて有機
層を分離した。水層をエーテル抽出し(6ml×3)、有
機層を合わせて洗浄(飽和NaHCO3水溶液、水)、乾燥後
(MgSO4)、溶媒留去して粗生成物を得た。これをカラ
ムクロマトグラフィー(シリカゲル4g)で精製して上記
標題の目的物を76mg得た。
収率;81% 融点;88〜89.5℃ ▲〔α〕21 D▼=−13.4°(c=1.15,C6H6),79%e.
e. 〈文献値〉 融点;90.5〜92.5℃ ▲〔α〕25 D▼=−17.02°(c=0.9398,C6H6) 実施例16 (2R)−6−メトキシメトキシ−2−(4−メチル−3
−ペンテニル)−2,5,7,8−テトラメチルクロマン 塩化カルシウム管を備えた50mlナスフラスコに実施例
10で得た6−クロマノール1.62g(5.6mmol)を入れ、テ
トラヒドロフラン16ml、ジメチルスルホキシド0.32mlに
溶解させ、水素化ナトリウム(55%)を0.49g(11mmo
l)加え、室温で30分間反応させた後、クロロメチルメ
チルエーテル0.95g(11mmol)を滴下して0.5時間撹拌し
た。反応液を水にあけ有機層を分離して、水層を塩化メ
チレン抽出し、有機層を合わせて洗浄(飽和ブライ
ン)、乾燥後(MgSO4)、溶媒留去して粗生成物を得
た。これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル30
g、溶出液;2%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して上記
標題の目的物を1.83g得た。
収率;98% IR(neat)cm-1; 2920,1260,1160,1050,980 NMR(CDCl3)δ; 1.24(3H,s),1.54(2H,m),1.58(3H,s),1.67(3H,
s),1.77(2H,t,J=7Hz),2.09(3H,s),2.14(3H,s),
2.18(3H,s),2.57(2H,t,J=7Hz),3.60(3H,s),4.84
(2H,s),5.12(1H,m) 実施例17 (2R)−2−(3−N,N−ジメチルアミノ−4−メチル
−4−ペンテニル)−6−メトキシメトキシ−2,5,7,8
−テトラメチルクロマン 20mlナスフラスコに実施例16で得たメトキシメチルエ
ーテル体0.60g(1.8mmol)を入れ、ヘキサン3.5mlに溶
かし、氷浴で冷却してトリクロロイソシアヌル酸0.11g
(0.48mmol)を加え、3.5時間撹拌した。反応液を濾過
して有機層を洗浄(Na2S2O3水溶液、飽和ブライン)、
乾燥後(MgSO4)、溶媒留去してクロル体0.66gを得た。
30mlナスフラスコにクロル体0.43g(2mmol)を入れ、
エタノール6mlに溶かし、50%ジメチルアミン水溶液3.4
mlを加えて室温で6日間撹拌した。溶媒留去後、1N水酸
化ナトリウム水溶液5mlにあけ、酢酸エチル抽出して乾
燥後(MgSO4)、溶媒留去し、粗生成物を得た。これを
カラムクロマトグラフィー(シリカゲル8g、溶出液;50
%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して上記標題の目的物
を0.22g得た。
収率;60% IR(neat)cm-1; 2920,1660,1240,1160,1050,980 NMR(CDCl3)δ; 1.21(3H,s),1.44〜1.93(6H,m),1.68(3H,s),2.08
(3H,s),2.14(3H,s),2.18(3H,s),2.21(6H,s),2.
30〜2.81(3H,m),3.61(3H,s),4.80(1H,s),4.86(3
H,s) 実施例18 (2R,E)−2−(5−N,N−ジメチルアミノオキシ−4
−メチル−3−ペンテニル)−6−メトキシメトキシ−
2,5,7,8−テトラメチルクロマン 塩化カルシウム管を備えた50ml3つ口フラスコに実施
例17で得たアリルアミンを0.32g(0.85mmol)入れ、塩
化メチレン12mlに溶かし、炭酸ナトリウム0.18g(1.7mm
ol)を加え−65℃まで冷却した。同温度で40%過酢酸0.
32g(1.7mmol)を加え、1時間撹拌後0℃までゆっくり
昇温させ亜硫酸ナトリウム0.16g(1.27mmol)の5ml水溶
液を加えた。有機層を分離後、水層に食塩を加え酢酸エ
チルで抽出して、乾燥後(MgSO4)、40〜50℃に加熱し
て1時間反応させた。溶媒留去して得られた粗生成物を
カラムクロマトグラフィー(シリカゲル5.5g、溶出液;8
%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して上記標題の目的物
を0.20g得た。
収率;61% IR(neat)cm-1; 2900,1210,860 NMR(CDCl3)δ; 1.25(3H,s),1.66(3H,s),1.50〜1.86(4H,m),2.09
(3H,s),2.14(3H,s),2.18(3H,s),2.57(6H,s),2.
54〜2.66(2H,m),3.61(3H,s),4.04(2H,s),4.85(2
H,s),5.44(1H,t,J=6.3Hz) 実施例19 (2R,E)−2−(5−ヒドロキシ−4−メチル−3−ペ
ンテニル)−6−メトキシメトキシ−2,5,7,8−テトラ
メチルクロマン 10mlナスフラスコに実施例18で得たアリルオキシアミ
ン0.19g(0.49mmol)を入れ、酢酸−水(1:1)5.4mlに
溶かして亜鉛末0.90g(14mmol)を加えた。室温で40時
間撹拌した後、亜鉛末を濾別し、濾液をエーテル抽出、
洗浄(飽和NaHCO3水溶液、飽和ブライン)、乾燥後(Mg
SO4)、溶媒留去して粗生成物を得た。これをカラムク
ロマトグラフィー(シリカゲル4.7g、溶出液;10%酢酸
エチル/ヘキサン)で精製して上記標題の目的物を0.12
g得た。
尚、上記の亜鉛末としては、亜鉛末を5%塩酸中、数
分間撹拌した後濾過し、さらに洗浄(蒸留水×3、メタ
ノール×3、エーテル×3)したものを使用した。
収率;73% IR(neat)cm-1; 3350,2900,1240,1160,1060,850 NMR(CDCl3)δ; 1.26(3H,s),1.58(1H,s),1.65(3H,s),1.51〜1.65
(2H,m),1.80(2H,t,J=7Hz),2.09(3H,s),2.14(3
H,s),2.18(3H,s),2.59(2H,t,J=7Hz),3.61(3H,
s),3.97(2H,s),4.85(2H,s),5.40(1H,m) 実施例20 (2R,E)−2−(5−クロロ−4−メチル−3−ペンテ
ニル)−6−メトキシメトキシ−2,5,7,8−テトラメチ
ルクロマン 10mlナスフラスコに実施例19で得た(E)−アリルア
ルコール体120mg(0.34mmol)、s−コリジン92mg(0.7
5mmol)を入れ窒素置換した。さらに塩化リチウム29mg
(0.69mmol)のジメチルホルムアミド溶液1.5mlを加え
氷浴で冷却した後、塩化メタンスルホニル79mg(0.69mm
ol)を加えて氷浴で冷却したまま3.5時間撹拌した。反
応液を30mlの氷水にあけ、エーテル抽出、洗浄(飽和Cu
(NO32水溶液、飽和NaHCO3水溶液、水)、乾燥後(Mg
SO4)、溶媒留去して上記標題の目的物を126mg得た。こ
のものはTLC,IR,NMRにより純品であると確認した。
収率;quant. IR(neat)cm-1; 2920,1250,1160,1060,800,750,680 NMR(CDCl3)δ; 1.24(3H,s),1.72(3H,s),1.57〜1.88(4H,m),2.07
(3H,s),2.13(3H,s),2.16(3H,s),2.47(2H,m),2.
58(2H,t,J=7Hz),3.57(3H,s),3.96(2H,s),4.80
(2H,s),5.50(1H,t,J=7Hz) 実施例21 (2R,3′E,7′E)−6−メトキシメトキシ−2,5,7,8−
テトラメチル−2−(6′−p−トルエンスルホニル−
トリデカ−3′,7′,11′−トリエニル−4′,8′,12′
−トリメチル)−クロマン 実施例20で得た(E)−クロル体126mg(0.34mmo
l)、ゲラニルスルホン200mg(0.69mmol)、50%水酸化
ナトリウム水溶液0.44gを混ぜ、テトラn−ブチルアン
モニウムブロマイド8mg(0.024mmol)を加えてメカニカ
ルスターラーにより1.5時間激しく撹拌した。反応液に
水10mlを加え、エーテル抽出、洗浄(飽和ブライン)、
乾燥後(MgSO4)、溶媒留去して粗生成物を得た。これ
をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル6g、溶出液;1
0%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して上記標題の目的
物を179mg得た。
収率;84% IR(neat)cm-1; 2920,1600,1300,1140,810 NMR(CDCl3)δ; 1.20(6H,s),1.50(3H,s),1.59(3H,s),1.68(3H,
s),1.64(2H,m),1.75(2H,t,J=6.6Hz),1.90(6H,
m),2.06(3H,s),2.13(3H,s),2.17(3H,s),2.43(3
H,s),2.56(2H,t,J=6.6Hz),2.73〜2.94(2H,m),3.6
1(3H,s),3.70〜3.83(1H,m),4.84(2H,s),4.90〜5.
23(3H,m),7.28(2H,d,J=8.3Hz),7.71(2H,d,J=8.3
Hz) 実施例22 (2R,3′E,7′E)−6−メトキシメトキシ−2,5,7,8−
テトラメチル−2−(トリデカ−3′,7′,11′−トリ
エニル−4′,8′,12′−トリメチル)クロマン 30mlナスフラスコに実施例21で得たカップリング体17
5mg(0.28mmol)、ジクロロ〔1.3−ビス(ジフェニルホ
スフィノ)プロパン〕パラジウム(II)13mg(0.022mmo
l)を入れ、テトラヒドロフラン14mlを加えて窒素置換
し、0℃まで冷却した。0℃でリチウムトリエチルボロ
ヒドリド(1.0Mテトラヒドロフラン溶液)1.4ml(1.4mm
ol)を加え、室温に戻して3時間撹拌した後、水を20ml
加えて過剰のリチウムトリエチルボロヒドリドをクエン
チした。反応液をエーテル抽出、洗浄(飽和ブライ
ン)、乾燥後(MgSO4)、溶媒留去して粗生成物を得
た。これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル1.5
g、溶出液;5%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して上記
標題の目的物を115mg得た。
収率;87% IR(neat)cm-1; 2900,1250,1160,1060 NMR(CDCl3)δ; 1.25(3H,s),1.59(9H,s),1.68(3H,s),1.79(2H,t,
J=6.8Hz),1.43〜1.86(2H,m),2.00(10H,m),2.09
(3H,s),2.14(3H,s),2.18(3H,s),2.59(2H,t,J=
6.8Hz),3.61(3H,s),4.85(2H,s),5.11(1H,m) 実施例23 (2R,3′E,7′E)−α−トコトリエノール 10mlナスフラスコに実施例22で得たα−トコトリエノ
ールメトキシメチルエーテル体110mg(0.23mmol)を入
れ、イソプロピルアルコール3.5mlに溶かし、4N塩酸0.6
mlを加え室温で20時間撹拌した。反応液を水20mlにあ
け、エーテル抽出、洗浄(水)、乾燥後(MgSO4)、溶
媒留去して粗生成物を得た。これをカラムクロマトグラ
フィー(シリカゲル2g、溶出液;1%酢酸エチル/ヘキサ
ン)で精製して上記標題の(2R,3′E,7′E)−α−ト
コトリエノールを93mg得た。
収率;93% ▲〔α〕23 D▼=−4.53°(c=1.61,CHCl3),79%e.
e. 〈文献値〉 ▲〔α〕25 D▼=−5.71°(c=1.01155,CHCl3) IR(neat)cm-1;3450 NMR(CDCl3)δ; 1.26(3H,s),1.59(9H,s),1.68(3H,s),1.80(2H,t,
J=7Hz),2.00(3H,s),2.11(3H,s),2.16(3H,s),2.
00〜2.16(12H,m),2.61(2H,t,J=7Hz),4.18(1H,
s),5.13(3H,m)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中、Rは水酸基の保護基を示す) で表される化合物を脱硫反応せしめて、次の一般式 (式中、Rは前記の意味を有する) で表される化合物を得、次いで得られた化合物の水酸基
    の保護基を脱離することを特徴とする下記の構造式
    (I)で表される光学活性α−トコトリエノールの製造
    方法。
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