JPH0780869B2 - (2r)−6−ヒドロキシ−2−(4−メチル−3−ペンテニル)−2,5,7,8−テトラメチルクロマンの製造方法 - Google Patents

(2r)−6−ヒドロキシ−2−(4−メチル−3−ペンテニル)−2,5,7,8−テトラメチルクロマンの製造方法

Info

Publication number
JPH0780869B2
JPH0780869B2 JP20653386A JP20653386A JPH0780869B2 JP H0780869 B2 JPH0780869 B2 JP H0780869B2 JP 20653386 A JP20653386 A JP 20653386A JP 20653386 A JP20653386 A JP 20653386A JP H0780869 B2 JPH0780869 B2 JP H0780869B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
formula
structural formula
compound represented
added
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP20653386A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6363675A (ja
Inventor
菊正 佐藤
統 宮本
誠一 井上
俊幸 村山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eisai Co Ltd
Original Assignee
Eisai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Eisai Co Ltd filed Critical Eisai Co Ltd
Priority to JP20653386A priority Critical patent/JPH0780869B2/ja
Publication of JPS6363675A publication Critical patent/JPS6363675A/ja
Publication of JPH0780869B2 publication Critical patent/JPH0780869B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Epoxy Compounds (AREA)
  • Pyrane Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、天然型α−トコフェロール、α−トコトリエ
ノールなどを製造するための中間体として有用な(2R)
−6−ヒドロキシ−2−(4−メチル−3−ペンテニ
ル)−2,5,7,8−テトラメチルクロマンの新規な製造方
法に関する。
〔従来の技術及び問題点〕
d−α−トコフェロールは、天然に広く分布しているビ
タミンEの最も代表的なもので、そのもの自体のみなら
ず各種の誘導体は、医薬品、食品、飼料などとして広く
汎用されており、ビタミンEの中でも極めて重要な物質
である。
しかしながら、d−α−トコフェロールは天然物、主と
して植物油から単離しなければならず、工業的に大量生
産するには適さない。即ち、植物油中のd−α−トコフ
ェロールの含量は極めて少量であるために極めて多量の
植物油を必要とし、しかもβ,γ,δ−体などの同族体
との分離精製が必要であり、単離にも困難を伴うという
欠点がある。
そこで、光学活性α−トコフェロール、殊にd−α−ト
コフェロールを化学的に合成しようとする試みは種々な
されている(例えばH.Mayler,O.Islerら、Helv、Chim.A
cta,46,650(1963);J.W.Scott,W,M.Cort,H.Harley,F.
T.Bizzarro,D.R.Panish,G.Sauey,J.A.C.S.51,200(197
4),52,174(1975);Helv,Chim.Acta.59,290(1976);
K.K.Chan,N.COhenら,J.Org.Chem.41,3497,3512(197
6),43,3435(1978)など)が、工業的に有用な方法は
皆無である。
即ち、従来提案されている方法はすべて何れかの時点に
おいて中間物質でdl体の光学分割を必要とする。この光
学分割が必要であることは、この分割により収率が30〜
40%と大幅にダウンするという大きな欠点があり、工業
的な方法と言い難い。
また、クロマン環の2の位置の側鎖に2重結合を含む天
然型α−トコトリエノール類についても同様に合成によ
って得ることが困難である。
〔問題点を解決するための手段〕
そこで本発明者らは、光学活性d−α−トコフェロール
及びd−α−トコトリエノールなどを合成的に得る方法
について長年研究を重ねてきた。
本発明は、この目的のために有用と考えられる中間体で
ある次の構造式(I)を有する(2R)−6−ヒドロキシ
−2−(4−メチル−3−ペンテニル)−2,5,7,8−テ
トラメチルクロマンの合成方法を提供するものである。
即ち本発明は、 構造式: で表されるネロールをエナンシオセレクティブ・オキシ
デーション(enantioselective oxidation)を行い、 構造式: で表されるエポキシ体を得、次いで該化合物を還元的に
開裂せしめ、 構造式: で示される化合物を得、次いで該化合物をトシル化し
て、 構造式: 〔式中Tsはトシル基 を表す。
以下同様〕 で表される化合物を得、次いで該化合物を金属ナトリウ
ムの存在下イソプロピニルメルカプタンと反応させて、 構造式: で表される化合物を得、次いで該化合物をアセチル化し
て、 構造式: で表される化合物を得、次いで該化合物を4−アセトキ
シ−2,3,5−トリメチルフェノールと反応させて、 構造式: で表される化合物を得、次いで該化合物をラネーニッケ
ルと反応させ、更に脱アセチル化して、 構造式: で表される化合物を得、次いで該化合物を直接環化せし
めるか、又は酸化してキノン体を得た後に還化せしめる
ことを特徴とする、 構造式: で表される(2R)−6−ヒドロキシ−2−(4−メチル
−3−ペンテニル)−2,5,7,8−テトラメチルクロマン
の製造方法に係るものである。
本発明の合成方法の大略を図解すれば次の通りである。
各工程を更に詳しく説明すれば以下の通りである。
(第1工程) ネロール(II)にエナンシオセレクティブ・オキシデー
ションの操作を行い、2,3−エポキシ体を得る。
具体的な方法の一例を示せば、ジクロロエタン、トリク
ロロエタンなどのハロゲン系炭化水素中で、ネロール、
酒石酸ジエステル体、オルトチタン酸テトライソプロピ
ル、及びt−ブチルハイドロパーオキサイドを−70〜30
℃の温度で酸化を行う。酒石酸エステル体としては、例
えば酒石酸ジエチル、酒石酸ジメチルなどが利用でき
る。
(第2工程) 2,3−エポキシ体を還元的に開裂せしめ化合物(IV)を
得る工程である。還元的に開裂せしめるには、例えば水
素化アルミニウムリチウムを用いれば好結果が得られ
る。この際溶媒としては、例えばジエチルエーテル、テ
トラヒドロフランなどのエーテル系溶媒を用い、温度は
特に限定されないが、通常は約−10℃〜40℃において反
応を行う。
(第3工程) 本工程は、化合物(IV)をトシル化し化合物(V)を得
る工程である。通常の方法は、ピリジンなどの存在下、
p−トルエンスルホニルクロリドを添加して反応を行
う。
(第4工程) 本工程は、第3工程で得られた化合物(V)に金属ナト
リウムの存在下、イソプロピルメルカプタンを添加して
スルフィドを得る工程である。
(第5工程) アセチル化工程であり、例えば無水酢酸などのアセチル
化剤によりアセチル化する。
(第6工程) 本工程は、第5工程で得られた化合物(VII)に、4−
アセトキシ−2,3,5−トリメチルフェノールを反応させ
る工程である。
(第7工程) 本工程は、第6工程で得られた化合物(IX)のイソプロ
ピルチオ基の除去と、脱アセチル化を行う工程である。
本工程はラネーニッケルなどを用いて還元的に脱硫し、
水素化アルミニウムリチウムなどを用いて還元的にアセ
チル基を除去する方法などで行う。
(第8工程) 本工程は、最終目的物質である光学活性化合物(I)を
得る工程である。具体的には第7工程で得られた化合物
(X)をp−トルエンスルホン酸、無水塩化亜鉛などを
用いて直接環化せしめるか、又は酸化して、 構造式: で表されるキノン体を得た後に、例えばパラジウム/炭
素触媒及びp−トルエンスルホン酸或いは無水塩化亜鉛
等により環化せしめることにより行う。
酸化工程に用いる酸化剤としては、例えば二酸化鉛、酸
化銀、過酸化水素、フレミー塩などを挙げることができ
るが、要するにヒドロキノン体をキノン体としうるよう
な酸化剤であればいかなるものでも使用可能である。
〔発明の効果〕
本発明によって得られる(2R)−6−ヒドロキシ−2−
(4−メチル−3−ペンテニル)−2,5,7,8−テトラメ
チルクロマンは、天然型d−α−トコフェロール、d−
α−トコトリエノールを製造する際の中間体であり、本
中間体から容易にd−α−トコフェロール、d−α−ト
コトリエノールに導くことができる。この方法によれ
ば、dl分割を必要とせず、工業的に高収率で天然型の光
学活性α−トコフェロール及びα−トコトリエノールを
製造できる方法であり、従って本発明の価値は極めて高
いものである。
〔実施例〕
以下に実施例を掲げるが、本発明がそれのみに限定され
ることがないことはいうまでもないことである。
実施例1 (2S,3R)−2,3−エポキシネロールの合成 窒素雰囲気下にて、−20℃に冷却した塩化メチレン150m
l中へオルトチタン酸テトライソプロピル4.26g(15mmo
l)とL−(+)−酒石酸ジエチル3.40g(16mmol)を加
え、同温度で10分間攪拌した。次にネロール2.31g(15m
mol)を加え、t−ブチルハイドロパーオキサイドの1,2
−ジクロロエタン溶液(3.35M)9.0ml(2.69g,30mmol)
を同温度で12分間かけて滴下し、4時間攪拌した。その
後10%酒石酸水溶液38mlを加え、同温度で30分間攪拌し
てから室温まで上昇させた。有機層を分離し、水層を塩
化メチレンで抽出し、抽出液と先の有機層を合わせて、
水洗、乾燥(MgSO4)後、溶媒を留去して粗生成物6.77g
を得た。これをエーテル100mlに溶解し、0℃にて1N水
酸化ナトリウム水溶液45mlを加えて30分間攪拌した。水
層をエーテル抽出し、抽出液をはじめの有機層と合わせ
て洗浄(水、飽和食塩水)、乾燥(MgSO4)後、溶媒留
去して粗生成物2.89gを得た。これをカラムクロマトグ
ラフィー(シリカゲル115g、溶離液10%酢酸エチル/ヘ
キサン)で精製して目的の(2S,3R)−2,3−エポキシネ
ロール2.04g(収率94%)を得た。
〔α〕D 16=−17.0°(C=1.9,CHCl3),80%ee(NMRに
よる) nD 25=1.4622 ir(neat)cm-1:3410,2960,1670,1030,860nmr(CCl4
δ:1.33(3H,s),1.42〜1.50(2H,m),1.62(3H,s),1.
68(3H,s),1.92〜2.17(2H,m),2.92(1H,t,J=5Hz),
3.68(1H,s),3.81(2H,d,J=5Hz),5.08(1H,t,J=6H
z) 実施例2 (3R)−3,7−ジメチル−6−オクテン−1,3−ジオール
の合成 窒素雰囲気下にて無水テトラヒドロフラン300mlに水素
化アルミニウムリチウム8.1g(0.21mol)を懸濁し、(3
R)−2,3−エポキシネロール26.7g(0.16mol)のテトラ
ヒドロフラン溶液100mlを1時間かけて滴下し、10分間
還流した。0℃に冷却し、50%テトラヒドロフラン水溶
液40mlを滴下して残存還元剤を失活させ、2N塩酸390ml
を加えた。有機層を分離し、水層をエーテル抽出(5
回)し、抽出液を先の有機層と合わせて洗浄(飽和食塩
水)、乾燥(MgSO4)後、溶媒を留去して目的化合物27.
0g(収率定量的)を得た。これはTLC,IR及びNMRスペク
トルにより純品と確認した。
〔α〕D27=−2.79°(C=2.2,CHCl3) nD 25=1.4699 ir(neat)cm-1:3340,2920,1670,1110,1050,1020,820 nmr(CCl4)δ:1.17(3H,s),1.41〜2.21(6H,m),1.60
(3H,s),1.67(3H,s),3.75(2H,t,J=6Hz),4.40(1
H,bs),4.67(1H,bs),5.10(1H,t,J=6Hz) 実施例3 (3R)−3−ヒドロキシ−3,7−ジメチル−6−オクテ
ニルトシラートの合成 (3R)−3,7−ジメチル−6−オクテン−1,3−ジオール
15.6g(91mmol)をピリジン30mlに溶解し、0℃にてp
−トルエンスルホニルクロリド23.4g(123mmol)を40分
かけて加え、同温度で1.5時間攪拌した。反応液を氷水2
00mlにあけ、有機層を分離し、水層をエーテルを抽出
し、抽出液を先の有機層と合わせて洗浄(2N塩酸、飽和
食塩水)、乾燥(MgSO4)後、溶媒を留去して目的化合
物26.7g(収率定量的)を得た。これはTLC,NMR及びIRス
ペクトルで純品であることを確認した。
ir(neat)cm-1:3540,3450,2970,1600,1500,1360,1190,
1175,955,815 nmr(CCl4)δ:1.07(3H,s),1.30(4H,m),1.52(3H,
s),1.60(3H,s),1.74〜2.11(2H,m),2.33(3H,s),
2.51(1H,s),4.07(2H,t,J=6Hz),4.94(1H,t,J=6H
z),7.19(2H,d,J=8Hz),7.63(2H,d,J=8Hz) 実施例4 (3R)−1−イソプロピルチオ−3,7−ジメチル−6−
オクテン−3−オールの合成 メタノール110mlに金属ナトリウム1.6g(69mg atom)を
加えて溶解させ、イソプロピルメルカプタン5.26g(69m
mol)を滴下し、室温で30分間攪拌した。(3R)−3−
ヒドロキシ−3,7−ジメチル−6−オクテニルトシラー
ト20.5g(63mmol)のメタノール(50ml)溶液を室温に
て40分かけて滴下し、更に50℃で1.5時間攪拌した。室
温に冷却して水320mlにあけ、塩析し、エーテル抽出
(6回)、洗浄(0.1N水酸化ナトリウム、飽和食塩
水)、乾燥(MgSO4)後、濃縮して粗生成物15.5gを得
た。これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル400
g)で精製して目的物14.2g(収率98%)を得た。
〔α〕D 27=−0.75°(C=3.7,CHCl3) nD 30=1.4851 ir(neat)cm-1:3400,2960,1150,920,830 nmr(CCl4)δ:1.15(3H,s),1.25(6H,d,J=6.8Hz),
1.38〜1.54(4H,m),1.51(3H,s),1.65(3H,s),1.81
〜2.24(2H,m),2.56(2H,t,J=5Hz),2.68(1H,s),2.
76(1H,hept,J=6.8Hz),5.08(1H,t,J=6Hz) 実施例5 (3R)−3−アセトキシ−3,7−ジメチル−6−オクテ
ニルイソプロピルスルフィドの合成 (3R)−1−イソプロピルチオ−3,7−ジメチル−6−
オクテン−3−オール13.9g(60mmol)と無水酢酸8.01g
(78mmol)を混合し、室温にてp−トルエンスルホン酸
一水和物344mg(1.8mmol)を20分間で加えた。同温度で
30分間攪拌し、反応液を水150mlにあけ、有機層を分離
し、水層をエーテル抽出し、抽出液を先の有機層と合わ
せて洗浄(飽和炭酸水素ナトリウム、水、飽和食塩水)
し、乾燥(MgSO4)後、溶媒を留去して粗生成物16.6gを
得た。これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル50
0g)で精製して目的物15.6g(収率95%)を得た。
〔α〕D 17=−2.02°(C=3.3,CHCl3) ir(neat)cm-1:2960,1730,1240 nmr(CCl4)δ:1.20(6H,d,J=6.8Hz),1.38(3H,s),
1.58(3H,s),1.65(3H,s),1.82〜2.17(6H,m),1.89
(3H,s),2.32〜2.60(2H,m),2.86(1H,hept,J=6.8H
z),5.07(1H,t,J=6Hz) 実施例6 (3′R)−2−(3−アセトキシ)−1−イソプロピ
ルチオ−3,7−ジメチル−6−オクテニル)−4−アセ
トキシ−3,5,6−トリメチルフェノールの合成 4−アセトキシ−2,3,5−トリメチルフェノール3.53g
(18mmol)、(3R)−3−アセトキシ−3,7−ジメチル
−6−オクテニルイソプロピルスルフィド1.65g(6mmo
l)及びs−コリジン1.10g(9mmol)を塩化メチレン23m
lに溶解し、−50℃にて塩化スルフリル0.98g(7mmol)
を2分間で滴下し、同温度で15分間攪拌後、トリエチル
アミン3.68g(36mmol)の塩化メチレン(13ml)溶液を
1.5分間で滴下し、同温度で30分攪拌した。その後徐々
に室温まで上昇させ、反応液を氷冷した1N塩酸90mlにあ
け、有機層を分離し、水層をエーテル抽出した。抽出液
と先の有機層を合わせ、洗浄(飽和炭酸水素ナトリウ
ム、飽和食塩水)、乾燥(MgSO4)後、溶媒を留去し、
カラムクロマトグラフィー(シリカゲル220g、溶離液5
%酢酸エチル/ヘキサン)で分離して目的物945mg(収
率42%)を得た。
〔α〕D 17=−13.1°(C=1.2,CHCl3) ir(neat)cm-1:3240,2970,1760,1730,1365,1240,1200 nmr(CDCl3)δ:1.09(3H,d,J=7Hz),1.21(3H,d,J=7
Hz),1.31(3H,s)1.51(3H,s),1.61(3H,s),1.68(4
H,m),1.82(3H,s),1.94(2H,m),2.00(3H,s),2.14
(6H,s),2.25(3H,s),2.46〜3.03(1H,m),4.57(1H,
t,J=6Hz),4.93(1H,bs),7.57(1H,s) 実施例7 (3′R)−2−(3−アセトキシ−3,7−ジメチル−
6−オクテニル)−4−アセトキシ−3,5,6−トリメチ
ルフェノールの合成 新しく調製したラネーニッケル(W4)3.6gにエタノール
10mlを加えて10分間加熱還流し、冷後、上で得た(3′
R)−2−(3−アセトキシ−1−イソプロピルチオ−
3,7−ジメチル−6−オクテニル)−4−アセトキシ−
3,5,6−トリメチルフェノール286mg(0.62mmol)のエタ
ノール(5ml)溶液を加え、50℃で30分間攪拌した。冷
後セライトを通して反応液を濾過し、溶媒を留去し、目
的物229mg(収率95%)を得た。これはTLC及びNMRスペ
クトルによりほぼ純粋であることを確認した。
nmr(CCl4)δ:1.40(3H,s),1.57(3H,s),1.63(3H,
s),1.57〜1.92(6H,m),1.92(12H,s),2.18(3H,s),
2.37(2H,bs),5.00(1H,bs),5.52(1H,s) 実施例8 (2R)−6−ヒドロキシ−2(4−メチル−3−ペンテ
ニル)−2,5,7,8−テトラメチルクロマンの合成 水素化アルミニウムリチウム128mg(3.4mmol)をエーテ
ル11mlに懸濁し、窒素雰囲気下、0℃にて(3′R)−
4−アセトキシ−2−(3−アセトキシ−3,7−ジメチ
ル−6−オクテニル)−3,5,6−トリメチルフェノール2
20mg(0.56mmol)のエーテル(5ml)溶液を滴下した
後、室温で2時間攪拌した。再び0℃に冷却し、水1ml
を徐々に加えて過剰の還元剤を失活させ、更に2N塩酸15
mlを加え、有機層を分離し、水層を塩化メチレンで抽出
し、抽出液を先の有機層と合わせ、洗浄(水、チオ硫酸
ナトリウム水溶液、飽和食塩水)し、乾燥(MgSO4
後、溶媒を留去し、粗生成物を173mg得た。
次にこの粗生成物173mg(0.56mmol)を窒素雰囲気下で
ベンゼン10mlに溶解し、p−トルエンスルホン酸一水和
物12mg(0.06mmol)を加え、50℃で1時間、更に70℃で
1.5時間攪拌した。水10mlを加えて有機層を分離し、水
層を塩化メチレンで抽出した。抽出液と先の有機層を合
わせ、洗浄(飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和
食塩水)し、乾燥(MgSO4)、濃縮して粗生成物168mgを
得た。これをカラムクロマトグラフィー(シリカゲル9
g、溶離液0.5%酢酸エチル/ヘキサン)で精製して目的
物6−クロマノール147mg(収率91%)を得た。
ir(neat)cm-1:3430,2930,1260,1210,1160,1080,855 nmr(CCl4)δ:1.18(3H,s),1.43〜1.77(4H,m),1.55
(3H,s),1.61(3H,s),2.00(11H,s),2.48(2H,t,J=
7Hz),4.07(1H,),5.00(1H,t,J=6Hz) ms(m/e)288(M+) 〔α〕D 14=1.28°(C=0.7,CHCl3

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】構造式: で表されるネロールをエナンシオセレクティブ・オキシ
    デーション(enantioselective oxidation)を行い、 構造式: で表されるエポキシ体を得、次いで該化合物を還元的に
    開裂せしめ、 構造式: で示される化合物を得、次いで該化合物をトシル化し
    て、 構造式: 〔式中Tsはトシル基 を表す。以下同様〕 で表される化合物を得、次いで該化合物を金属ナトリウ
    ムの存在下イソプロピルメルカプタンと反応させて、 構造式: で表される化合物を得、次いで該化合物をアセチル化し
    て、 構造式: で表される化合物を得、次いで該化合物を4−アセトキ
    シ−2,3,5−トリメチルフェノールと反応させて、 構造式: で表される化合物を得、次いで該化合物をラネーニッケ
    ルと反応させ、更に脱アセチル化して、 構造式: で表される化合物を得、次いで該化合物を直接環化せし
    めるか、又は酸化してキノン体を得た後に環化せしめる
    ことを特徴とする、 構造式: で表される(2R)−6−ヒドロキシ−2−(4−メチル
    −3−ペンテニル)−2,5,7,8−テトラメチルクロマン
    の製造方法。
JP20653386A 1986-09-02 1986-09-02 (2r)−6−ヒドロキシ−2−(4−メチル−3−ペンテニル)−2,5,7,8−テトラメチルクロマンの製造方法 Expired - Lifetime JPH0780869B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20653386A JPH0780869B2 (ja) 1986-09-02 1986-09-02 (2r)−6−ヒドロキシ−2−(4−メチル−3−ペンテニル)−2,5,7,8−テトラメチルクロマンの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20653386A JPH0780869B2 (ja) 1986-09-02 1986-09-02 (2r)−6−ヒドロキシ−2−(4−メチル−3−ペンテニル)−2,5,7,8−テトラメチルクロマンの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6363675A JPS6363675A (ja) 1988-03-22
JPH0780869B2 true JPH0780869B2 (ja) 1995-08-30

Family

ID=16524945

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20653386A Expired - Lifetime JPH0780869B2 (ja) 1986-09-02 1986-09-02 (2r)−6−ヒドロキシ−2−(4−メチル−3−ペンテニル)−2,5,7,8−テトラメチルクロマンの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0780869B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6363675A (ja) 1988-03-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5391769A (en) Method of preparing 3-DPA-lactone
JPH0788376B2 (ja) 光学活性α−トコトリエノ−ルの製造方法
Torrance et al. New monoterpenes from Artemisia filifolla. Structure, synthesis, rearrangements and biosynthesis
CN114105932B (zh) 一种(2R,4’R,8’R)-α-生育酚的立体选择性全合成方法
US4789750A (en) 2-(trimethyl-tridecenyl)-tetramethylchroman intermediates for vitamin E
JPH0780869B2 (ja) (2r)−6−ヒドロキシ−2−(4−メチル−3−ペンテニル)−2,5,7,8−テトラメチルクロマンの製造方法
US4150050A (en) 3,6-Dioxo-1,4-cyclohexadien-1-yl-butandate esters
US4016178A (en) Synthesis of vitamin E
NAKATA et al. A total synthesis of (±)-warburganal
JPH0118910B2 (ja)
MASAKI et al. Regio-and stereoselective terminal allylic carboxymethylation of gem-dimethyl olefins. Synthesis of biologically important linear degraded terpenoids
Cantrell Reactivity of photochemically excited 3-acylthiophenes, 3-acylfurans, and the formylthiophenes and furans
US4000169A (en) Asymmetric synthesis of optically active compounds
HU189582B (en) Process for preparing 7-/4-substituted cyclopent-2-en-1-on-2-yl/-hept-2-trans-enoates, 2-arylthio-alkane-dicarboxylic acids and furyl derivatives thereof
US4853472A (en) Vitamin E intermediates
US4879395A (en) Vitamin E intermediate
US4205001A (en) Inversion process
US5216177A (en) Method of preparing trans-3,4-disubstituted-γ-lactones
JPH0717629B2 (ja) 光学活性α−トコフエロ−ルの製造方法
US4882441A (en) Lower-alkyl or aryl-sulfonyl unsaturated tacopherols
EP0528044B1 (en) Process for producing 4-substituted gamma- lactone, and the so produced novel substances.
US5329053A (en) Process for the manufacture of known odorants
EP1897874B1 (en) Method for producing 2,5,7,8-tetraethyl-2-(2'-carboxyethyl)-6-acetoxyromane-precursor-$g(a)-sens
JP2888250B2 (ja) 光学活性なヘキサデカン誘導体及びその製造方法
Horiguchi et al. Enzymatic synthesis of (S)-2-(6-benzyloxy-2, 5, 7, 8-tetramethyl-2-chromanyl) ethanol, intermediate for the synthesis of vitamin E