JP2685694B2 - エレベータかご - Google Patents

エレベータかご

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正己 志賀
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三菱電機ビルテクノサービス株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、室内側面が意匠面及
び防護面に変化するエレベータかごに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図6は、例えば実公平3-30388号公報に
記載された従来のエレベータかごを示す斜視図である。
図6において、1、2、3、4はエレベータかご室の天
井、側壁、床、ドアであり、天井1には照明器具が内蔵
されている。5は一方の面が鏡面6になっているパネル
であり、磁石(図示せず)の吸引力によって側壁2に固
定される。7はパネル5を回動自在に支持する回転軸で
ある。回転軸7は、側壁2からある程度離れており、手
摺としても機能する。図6においてはドア4と対向する
側壁は図示されていないが、この側壁も側壁2と同様で
ある。
【0003】次に、図6に示した従来のエレベータかご
の機能について、図7を参照しながら説明する。まず、
通常の使用時においては、図6のようにパネル5は回転
軸7の上方に位置し、鏡面6が室内側を向いており、美
観が保たれている。そして、荷物を運搬する際には、図
7のように、パネル5を回転軸7の回りに回転させて回
転軸7の下方に位置するようにし、パネル5の他方の面
である防護面8が室内側を向くようにする。防護面8は
メラニン化粧板、または鋼板に保護膜や保護シートを取
り付けたものになっている。これにより、荷物や荷物運
搬車が側壁2に当たって損傷させるのを防ぐことができ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のエレベータかご
は、以上のように構成されており、パネル5が側壁2の
一部のみを覆っていたので、側壁2の意匠が分割され連
続性が失われていた。また、回転軸7の存在がじゃまで
あった。このため、かご室内の美観及び機能性が損なわ
れるという課題があった。
【0005】この発明は、上記のような課題を解決する
ためになされたもので、側壁の美観や機能性を損なうこ
となく、側壁の損傷を防止することができるエレベータ
かごを得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
るエレベータかごは、表面が意匠面になっている複数の
取替パネルと、取替パネルの上端をエレベータかご室の
側壁の上部に回動及び横方向へのスライドが可能で着脱
可能に取り付ける上端取付手段と、取替パネルの下端を
側壁の下部に着脱可能に取り付ける下端取付手段とを備
えたものである。
【0007】
【作用】この発明の請求項1に係るエレベータかごにお
いては、取替パネルを用いて側壁を隙間なく覆うことに
よって、かご室内の美観を向上させ、また、取替パネル
を外すことによって、側壁表面の防護面が現れるように
する。
【0008】
【実施例】
実施例1.図1はこの発明の実施例1を示す平面図であ
り、図6、図7と同一または相当部分には同一符号を付
し、その説明は省略する。9a〜9cは、側壁2を覆う
取替パネルであり、その表面は意匠面になっている。側
壁2の表面は荷物等が当たって損傷しても構わない防護
面になっている。図2は、取替パネル9a〜9cの取付
け状態を示す側面図であり、その上端は側壁2の上部
に、下端は側壁2の下部に取付けられる。
【0009】図3は取替パネル9a〜9c上端の取付状
態を示す側面図であり、10は取付金具11によって側
壁2の上部に取付けられた回転スライド軸、12は取替
パネル9a〜9cの上端に取付けられた係合具である。
回転スライド軸10、取付金具11及び係合具12によ
って、上部取付手段が構成される。また、図4は取替パ
ネル9a〜9c下端の取付状態を示す側面図であり、1
3は側壁2の下部に固定された着脱金具、14は取替パ
ネル9a〜9cの下端に固定されナット15が溶着され
た着脱金具、16はナット15と螺合して取替パネル9
a〜9cを側壁2に固定するボルトである。着脱金具1
3、14、ナット15及びボルト16によって下部取付
手段が構成される。
【0010】次に、図1〜図4に示したこの発明の実施
例1の動作について説明する。まず、エレベータの通常
使用時には、取替パネル9a〜9cの上端及び下端は、
図3及び図4のように側壁2に取付けられ、9枚の取替
パネル9a〜9cが側壁2を覆う。このとき、取替パネ
ル9a〜9c表面の意匠面がかご室内の方を向くため、
意匠が分割されることなく、かご室内を優れた美観とす
ることができる。
【0011】エレベータで荷物を運搬する際には、取替
パネル9a〜9cを以下のように外して、表面が防護面
となっている側壁2が現れるようにする。まず、中央の
取替パネル9bのボルト16を外し、取替パネル9bの
下端と床3の隙間に手を入れて、図2の点線のように、
取替パネル9bの下端を手前に持ち上げる。そして、下
端を支えていた手を取替パネル9bの左右に持ち換えた
後、取替パネル9bを上方に引き上げることにより、係
合具12を回転スライド軸10から外す。こうして取替
パネル9bを外し、取替パネル9a、9cのボルト16
を外した後、図5のように取替パネル9a、9cを中央
にスライドさせる。このとき、係合具12が回転スライ
ド軸10の上をスライドする。スライドさせることによ
って、取替パネル9a、9cを側壁2との間に隙間
a、Gc(図5参照)ができるため、取替パネル9a、
9cの左右に手を入れることができ、以後は取替パネル
9bと同様の手順に従って取替パネル9a、9cを外す
ことができる。
【0012】また、取替パネル9a〜9cの取付は以上
の手順を逆に行えばよい。取替パネル9a〜9cはこの
ように着脱されるため、図1に示す隙間Gを非常に小さ
く、あるいは無くすことができ、意匠の連続性を非常に
よく保つことができる。
【0013】なお、実施例1では、図3に示すように回
転スライド軸10が側壁2側に取付けられ、係合具12
が取替パネル9a〜9c側に取付けられているとした
が、逆に、回転スライド軸が取替パネル側に取付けら
れ、係合具が側壁2側に取付けられているとしてもよ
い。但し、この場合には係合具は図3とは逆向きで、上
向きになる。
【0014】
【発明の効果】以上のように、この発明の請求項1に係
るエレベータかごによれば、表面が意匠面になっている
複数の取替パネルと、取替パネルの上端をエレベータか
ご室の側壁の上部に回動及び横方向へのスライドが可能
で着脱可能に取り付ける上端取付手段と、取替パネルの
下端を側壁の下部に着脱可能に取り付ける下端取付手段
とを備えたので、側壁の美観や機能性を損なうことな
く、側壁の損傷を防止することができるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例1を示す平面図である。
【図2】この発明の実施例1を示す側面図である。
【図3】取替パネル上端の取付方法を示す側面図であ
る。
【図4】取替パネル下端の取付方法を示す側面図であ
る。
【図5】取替パネルの動作を示す平面図である。
【図6】従来のエレベータかごの一使用態様を示す斜視
図である。
【図7】従来のエレベータかごの別の使用態様を示す斜
視図である。
【符号の説明】
2 側壁 9a〜9c 取替パネル 10 回転スライド軸 11 取付金具 12 係合具 13、14 着脱金具 15 ナット 16 ボルト

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エレベータかご室の側面が意匠面及び防
    護面に変化するエレベータかごにおいて、 表面が意匠面になっている複数の取替パネルと、 この取替パネルの上端を、前記エレベータかご室の側壁
    の上部に回動及び横方向へのスライドが可能で着脱可能
    に取り付ける上端取付手段と、 前記取替パネルの下端を、前記側壁の下部に着脱可能に
    取り付ける下端取付手段と、を備えたエレベータかご。
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EP3315449A1 (en) * 2016-10-26 2018-05-02 Otis Elevator Company Elevator car wall panels

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