JP2685567B2 - ロータリ圧縮機 - Google Patents

ロータリ圧縮機

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JP2685567B2 JP1033554A JP3355489A JP2685567B2 JP 2685567 B2 JP2685567 B2 JP 2685567B2 JP 1033554 A JP1033554 A JP 1033554A JP 3355489 A JP3355489 A JP 3355489A JP 2685567 B2 JP2685567 B2 JP 2685567B2
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    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C29/00Component parts, details or accessories of pumps or pumping installations, not provided for in groups F04C18/00 - F04C28/00
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ロータリ圧縮機に係り、冷凍,空調用の密
閉形電動圧縮機に適用しサイレンサ構造を改良するのに
好適なロータリ圧縮機に関するものである。
〔従来の技術〕
従来の装置について、第6図ないし第10図を参照して
説明する。
第6図は、従来の一実施例であるロータリ圧縮機の縦
断面図、第7図(a)は、第6図の下ベアリングの断面
図、第7図(b)は、平板の斜視図、第8図は、第7図
の部品の変形を示す説明図、第9図は、サイレンサ室の
圧力変動を示す線図、第10図は、平板の変形によるガス
漏れを示す説明図である。
従来のロータリ圧縮機は、第6図に示すように、密閉
容器14内の上部に電動機部1,下部に圧縮機機構部2を収
納し、容器内底部に潤滑油13を貯溜している。電動機部
1は、固定子1bと回転子1aとから成り、圧縮機構部2
は、シリンダ3,上ベアリング6,下ベアリング7′,ロー
ラ4,ベーン5と,電動機部1の動力を伝達するクランク
シャフト10から構成されている。
下ベアリング7′は、プレート部7a、その外周に設け
側壁7b、およびボス部7cからなり、平板8′を側壁7bと
ボス部7cの端面にねじなどによって締結することによっ
てサイレンサ室16′を閉塞して形成し吐出ガスによる騒
音を低下するように構成されている。
図中、11,12はカウンタウエイト、15は吐出弁を示
す。
このような構造のロータリ圧縮機については、実開昭
58−175296号公報に開示されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術のロータリ圧縮機には2つの問題点があ
った。
すなわち、圧縮作動室の吐出ポート側となる軸受に係
る下ベアリング7′は、通常鉄系焼結金属であり、精度
は一般に良好とは言えない。そこで、第7図(a)に示
すように、下ベアリング7′の取付面A,内径面B,取付面
Cは機械加工によって仕上げている。同様に、第7図
(b)に示すように、平板8′はプレス品であり、取付
面の精度を良くするため取付面Dも機械加工によって高
精度に仕上げている。
取付面C,Dを仕上げる理由は、それぞれの取付面の平
面度が十分に良好でないと、第8図(a)に示すように
取付面Aが破線に示す変形をしたり、第8図(b)に示
すように、取付面C,D間にすき間が発生して吐出ガスが
漏れ出すことになるため、それらを防止するためであ
る。しかし、取付面C,Dを機械加工によって仕上げるこ
とは多大な工数がかかり原価が上昇してしまうという問
題があった。
第9図は、サイレンサ室16′内の圧力変動を示す線図
で、密閉容器14の内部の平均圧力、すなわち吐出圧力よ
り高圧になる場合があることがわかる。その吐出圧力に
対する差圧をΔPとする。
第10図に示すように、平板8′は差圧ΔPが作用する
ため、平板8′が弾性変形し、サイレンサ室16′内の吐
出ガスが矢印のように密閉容器内に漏れ出し、騒音,振
動が増大するとともに、漏れ出したガスが密閉容器14の
底部に貯溜した潤滑油13をフォーミングさせ、摺動部へ
の給油を阻害し、信頼性を低下させるという問題があっ
た。
上記後者の問題点は、取付面C,Dを仕上げることによ
って解決されない。
本発明は、上記従来技術における課題を解決するため
になされたもので、軸受のプレート部の変形を防止で
き、側壁の端面、平板の各取付面を特に精度良く仕上加
工しなくてもサイレンサ室からのガスの漏出を防止で
き、また、サイレンサ室の圧力変動が発生した場合でも
リング状弾性体の弾性変形でサイレンサ室からのガスの
漏出を防止しうるロータリ圧縮機を提供することを、そ
の目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的は、クランクシャフトによりこの電動機部に
連結され、このクランクシャフトを支持すると共に圧縮
作動室の吐出ポート側となる軸受を備えた圧縮機構部を
収納する密閉容器と、前記軸受に設けられ前記吐出ポー
トを有するプレート部と、このプレート部の外周に設け
られ前記圧縮作動室から離れる方向へ突出する周壁と、
この周壁の半径方向内側に設けられたボス部と、前記周
壁の端面にねじにより締め付け固定された平板とを備
え、前記プレート部、前記周壁内周、前記ボス部外周、
及び前記平板とからサイレンサ室を形成するロータリ圧
縮機において、前記ボス部の先端側部分の径を小さくす
るように形成された環状の段部と、前記平板に設けられ
前記ボス部の小径部分と嵌合する穴と、前記段部と前記
平板との間に装着された小径部から大径部へ皿状に傾斜
する皿バネ座金とを備え、前記皿バネ座金は前記皿バネ
座金の小径部が前記軸受のボス部に形成された前記段部
側に位置するように配置されることにより達成される。
〔作用〕
上記技術的手段による働きは下記のとおりである。
ボス部とプレート部と側壁部とを一体化したベアリン
グは、クランクシャフトを支持するとともに、平板で閉
塞することによりサイレンサ室を形成する。
ボス部に段部を設け、段部と平板との間に皿バネ座金
を装着し、ガスシールの役目を果たし総合的にコンパク
トな構造を達成している。
〔実施例〕
以下、本発明の各実施例を第1図ないし第5図を参照
して説明する。
第1図は、本発明の一実施例に係るロータリ圧縮機の
縦断面図、第2図は、第1図の下ベアリング部を示す要
部断面図、第3図は、本実施例に係る皿ばね座金の拡大
断面図、第4図は、リング状弾性体の形態を示す部品
図、第5図は、皿ばね座金の装着の向きを説明する要部
断面図である。第1図中、第6図と同一符号のものは同
等部分を示す。
第1図に示すロータリ圧縮機は、密閉容器14内の上部
に固定子1bと回転子1aとからなる電動機部1,下部に上ベ
アリング6,シリンダ3,ローラ4,ベーン5,下ベアリング7,
クランクシャフト10からなる圧縮機構部を収納してい
る。
ここで、下ベアリング7は、クランクシャフト10を支
持し、シリンダ3,ローラ4,ベーン5で構成される圧縮作
動室の吐出ポート側となる軸受である。この下ベアリン
グ7は、プレート部7a,その外周に設ける側壁7b,および
ボス部7cからなり、平板8とで閉塞されたサイレンサ室
16を形成している。
冷媒ガスは圧縮機構部2で所定の圧力まで昇圧され、
前記サイレンス室16に流入し、その後密閉容器14の内部
へ移動する。
第2図に、下ベアリング7周辺の要部構造を示す。
ボス部7cに、前記側壁7bの下端面より前記プレート7a
側へ後退する位置に段部20を設けて小径部21を形成して
いる。
一方、平板8の中央部に、前記ボス部の小径部21に嵌
入しうるほぼ同一径の穴23が設けてあり、この穴23を小
径部21に挿入し、側壁7bの端面にねじ24によって締結し
ている。
段部20と平板8との間には、リング状弾性体に係る皿
ばね座金22を装着している。皿ばね座金22は、第3図に
示すように内径部25から外径部26へ皿状に傾斜を有して
いる。そしてこの皿ばね座金22は、第2図に示すよう
に、内径部25がボス部7cの段部20側に位置するように装
着される。
段部20と平板8との間に装着する部材としては、リン
グ状弾性体であればシールの機能は果たせるので、種々
の形状および形態が考えられる。
表1は種々の形態に対して検討した結果を示す。ま
た、表1における形態(イ)〜(ニ)を第4図(イ)〜
(ニ)に示す。
表1において、機能の「下ベアリングの変形」は、第
8図(a)に示すようにA面の変形の程度で定量化し実
用的に最大変形量5μm以下を○とした。「シール性」
は、運転時のサイレンサ室16からのガス漏れを目視で判
断し、漏れのないものを○とした。「耐薬品性」は、冷
媒および潤滑油中に部品を所定温度(高温)に浸漬した
のちの変形,抽出物の有無で判断する機能で異常のない
ものを○とした。「騒音」および「経済性他」について
は、不具合の無いものを○とした。
ここで、○は良好、×は問題あり、△は、○と×の中
間の評価を示す。
表1に示す形態(イ)〜(ニ)のうち、すべての機能
が○のものは「皿ばね座金」であった。
第2図に示す実施例を採用したときの効果について説
明する。
段部20と平板8との間に設置するリング状弾性部材を
皿ばね座金としたので実用性の高い構造を実現させてい
る。特に、皿ばね座金22の内径25を段部20側へ来るよう
に皿を伏せた形に位置させたので、ボス部での外径を拡
大することなく、したがって、サイレンサ室16の体積を
縮少しなくても良く構造となっている。
仮に、第5図に示すように、皿ばね座金22′の内径を
平板8側に来るように笠を仰向けた形に配置した場合ボ
ス、部7c′での外径を皿ばね座金22′の外径部26(第3
図参照)より大とする必要があり、その分、サイレンサ
室16の体積が小さくなる。したがって、第2図に示すよ
うに皿ばね座金22の内径部25を段部20側へ来るようにし
た配置が有効である。
皿ばね座金の材料は、析出硬化系のステンレス鋼を使
用すると高い精度を保持できるばかりでなく、180℃程
度の温度雰囲気においてへたりを実用上十分小さくする
ことができる効果がある。
本実施例によれば、ボス部とプレート部と該プレート
部の外周に設ける側壁とによって構成されるベアリング
を有し、前記ボス部は前記側壁の端面より前記プレート
側へ後退した位置に小径部を形成する段部を有し、中央
部に前記小径部とほぼ同一径の穴を設けた平板を前記側
壁の端面に取付け、前記ベアリングと前記平板とにより
サイレンサ室を形成し、前記段部と平板の間にリング状
弾性体を装着したので、前記側壁の端面、前記平板の取
付面を精度よく仕上加工しなくても前記サイレンサ室か
らのガスの漏出を防止でき、前記プレート部の変形を防
止できる。
また、前記サイレンサ室内の圧力変動が発生した場合
でも前記リンズ状弾性体の弾性変形により前記サイレン
サ室からのガスの漏出を防止できる。
さらに、前記リング状弾性体を皿ばね座金としたので
下ベアリングの変形、シール性、耐薬品性、騒音、経済
性のほかに関し実用上もっとも優れた構造とできる効果
がある。
さらに、皿ばね座金の内径部が、ベアリングのボス部
の段部側に位置するように装着したので、サイレンサ室
の大きさを確保でき騒音低域の効果を有する。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本発明によれば、軸受のプレート
部の変形を防止でき、側壁の端面、平板の各取付面を特
に精度良く仕上加工しなくてもサイレンサ室からのガス
の漏出を防止でき、また、サイレンサ室の圧力変動が発
生した場合でも皿バネ座金の弾性変形でサイレンサ室か
らのガスの漏出を防止しうるロータリ圧縮機を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例に係るロータリ圧縮機の縦
断面図、第2図は、第1図の下ベアリング部を示す要部
断面図、第3図は、本実施例に係る皿ばね座金の拡大断
面図、第4図は、リング状弾性体の形態を示す部品図、
第5図は、皿ばね座金の装着の向きを説明する要部断面
図、第6図は、従来の一実施例であるロータリ圧縮機の
縦断面図、第7図(a)は、第6図の下ベアリングの断
面図、第7図(b)は、平板の斜視図、第8図は、第7
図の部品の変形を示す説明図、第9図は、サイレンサ室
の圧力変動を示す線図、第10図は、平板の変形によるガ
ス漏れを示す説明図である。 1……電動機部、2……圧縮機構部、6……上ベアリン
グ、7……下ベアリング、7a……プレート部、7b……側
壁、7c……ボス部、8……平板、10……クランクシャフ
ト、14……密閉容器、16……サイレンサ室、20……段
部、21……小径部、22……皿ばね座金、23……穴、25…
…内径部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クランクシャフトによりこの電動機部に連
    結され、このクラクシャフトを支持すると共に圧縮作動
    室の吐出ポート側となる軸受を備えた圧縮機構部を収納
    する密閉容器と、前記軸受に設けられ前記吐出ポートを
    有するプレート部と、このプレート部の外周に設けられ
    前記圧縮作動室から離れる方向へ突出する周壁と、この
    周壁の半径方向内側に設けられたボス部と、前記周壁の
    端面にねじにより締め付け固定された平板とを備え、前
    記プレート部、前記周壁内周、前記ボス部外周、及び前
    記平板とからサイレンサ室を形成するロータリ圧縮機に
    おいて、前記ボス部の先端側部分の径を小さくするよう
    に形成された環状の段部と、前記平板に設けられ前記ボ
    ス部の小径部分と嵌合する穴と、前記段部と前記平板と
    の間に装着された小径部から大径部へ皿状に傾斜する皿
    バネ座金とを備え、前記皿バネ座金は前記皿バネ座金の
    小径部が前記軸受のボス部に形成された前記段部側に位
    置するように配置されたロータリ圧縮機。
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