JP2684531B2 - 立坑または構造物基礎杭の築造方法および築造装置 - Google Patents

立坑または構造物基礎杭の築造方法および築造装置

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JP2684531B2
JP2684531B2 JP12432195A JP12432195A JP2684531B2 JP 2684531 B2 JP2684531 B2 JP 2684531B2 JP 12432195 A JP12432195 A JP 12432195A JP 12432195 A JP12432195 A JP 12432195A JP 2684531 B2 JP2684531 B2 JP 2684531B2
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豊 加島
紀夫 近藤
勝光 宮澤
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大豊建設株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、立坑または構造物基礎
杭の築造方法および築造装置に係り、さらに詳しくは圧
気下で縦シールド工法を用いて立坑または構造物基礎杭
を築造する築造方法と、これを実施するための築造装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】図20および図21は縦横(球体)シー
ルド工法により立坑を築造する従来技術を示す工程図で
ある。
【0003】これらの図に示す従来技術では、その図2
0に示すように、立坑の築造予定地にベノト杭100を
打ち込み、ベノト杭100の上にガイドウォール101
を築造する。このガイドウォール101の上に発進架台
102を架設する。この発進架台102にシールド機1
03の機材を持ち込み、シールド機103を組み立て
る。このシールド機103は、カッタビット105およ
び推進ジャッキ106を有する掘削機104、吊り装置
を構成しているリリーフジャッキ107、残土排出設備
として排泥管(図示せず)、残土処理設備として泥水処
理設備(これも図示せず)等を備えている。
【0004】シールド機103を組み立てた後、リフト
ダウン掘進を行う。このリフトダウン掘進は、リリーフ
ジャッキ107を伸ばし、掘削機104をガイドウォー
ル101内に進め、ガイドウォール101をガイドとし
て立坑を築造すべき地中に進入させる。吊り装置が短く
なったときは、リリーフジャッキ107にタイロッド1
08を次々に連結して行く。
【0005】ついで、図21に示すように、初期掘進を
行い、続いて本掘進に移行する。地山を掘削する際、掘
削面を泥水で覆い、掘削機104のカッタビット105
で切削し、掘削機104を推進ジャッキ106により推
進させる。掘削土砂は、残土排出装置としての排泥管に
よりリバース方式で排出し、残土処理設備としての泥水
処理設備により残土と泥水とに分離し、泥水は掘削面に
戻し、残土は坑外に搬出し、産業廃棄物として処分す
る。立坑の掘進に伴い、シールド機103の上方でセグ
メント109を組み立て、セグメント109とガイドウ
ォール101を緊結する。このセグメント109の組み
立て時に、リリーフジャッキ107を盛り替える。セグ
メント109をガイドウォール101に緊結後、発進架
台102と吊り装置を撤去し、ガイドウォール101に
反力を取ってシールド機103を沈下推進させる。
【0006】前記本掘進に続いて、床付け掘進を行う。
この床付け掘進では、さや管110をセグメント109
に固定し、シールド機103の本体だけが掘進し、球体
が露出する位置まで施工する。
【0007】なお、他の従来技術として特開平3−93
996号公報に記載のごとく、アンカケーブルをガイド
としてシールド機を掘進させ、立坑を掘削するようにし
た技術がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記図2
0,図21に示す従来技術では、次のような問題があ
る。 (1)シールド機および付帯設備の設計,製作に長期間
を必要とする。 (2)シールド機,発進架台の重量が大きいため、ベノ
ト杭等の基礎杭を打設する必要がある。 (3)シールド機が泥水式であるため、泥水処理設備を
必要とし、排土を産業廃棄物として処分する必要があ
る。 (4)泥水処理設備を設置するための広い仮設用地を必
要とする。 (5)初期掘進の間、発進架台からシールド機をリリー
フジャッキにより吊り下げているため、セグメントの組
み立て作業時に、リリーフジャッキの盛り替えを必要と
し、この盛り替え作業が煩雑である。 (6)シールド機が泥水式であるため、対応可能な土質
が限定される。つまり、大きい礫,転石等を有する地山
は、掘削不能である。 (7)仮設備費が嵩む。
【0009】本発明は、上記の事情に鑑みなされたもの
で、その目的とするところは、縦シールドの刃口部を既
存のケーソンと同様に設計,製作でき、掘削機を汎用化
でき、発進架台,基礎杭,泥水処理設備等を要せずに施
工でき、掘削土砂を通常の建設残土として処分でき、既
存のケーソン工法,縦シールド工法に比較して施工管理
が容易で、しかも工期を短縮でき、あらゆる土質に対応
でき、遠隔操作による無人化施工が可能であり、簡素な
設備で実施可能な立坑または構造物基礎杭の築造方法を
提供することにある。
【0010】本発明の他の目的は、縦シールドの浮力お
よび沈下時の反力がセグメントとその外周の地山との周
面摩擦力だけでは足りない場合にも、的確に対応し得る
立坑または構造物基礎杭の築造方法を提供することにあ
る。
【0011】また、本発明の他の目的は縦シールドを沈
下推進させるための特別な設備を必要とせずに施工し得
る立坑または構造物基礎杭の築造方法を提供することに
ある。
【0012】さらに、本発明の他の目的は前記本発明方
法を的確に実施し得る立坑または構造物基礎杭の築造装
置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明築造方法では立坑または構造物基礎杭の築造
予定地に、少なくとも下部に作業室2を,その上部には
気甲室4を設けた縦シールド0の刃口部1を設置し、気
甲室4の上方にシャフト53およびマテリアルロック5
4を構築し、気甲室4から作業室2内に掘削機7を導入
し、刃口部1の内部を圧気状態に保持しつつ、掘削機7
により作業室2の底部の地山Gを掘削し、その掘削土砂
を坑外に搬出し、立坑を掘進するとともに、立坑内にお
ける刃口部1の上方にセグメント58を組み立て、縦シ
ールド0を下方へ掘進させ、立坑または構造物基礎杭を
築造して行き、掘削機7のメンテナンスないしは撤去時
には作業室2から気甲室4内に掘削機7を回収し、気甲
室4をほぼ大気圧まで減圧し、その気甲室4内でメンテ
ナンスないしは撤去作業を行うようにしている。
【0014】また、前記目的を達成するため、本発明築
造方法では前記縦シールド0の浮力および沈下時の反力
がセグメント58とその外周の地山との周面摩擦力だけ
では不足する場合には、立坑の上部に反力版48を築造
し、この反力版48により反力荷重を補うようにしてお
り、さらには前記縦シールド0の浮力および沈下時の反
力がセグメント58とその外周の地山との周面摩擦力だ
けでは不足する場合には、縦シールド0の外周の地山に
アースアンカ65を配置しかつ所定深度に定着させ、こ
のアースアンカ65により反力荷重を補うようにしてお
り、さらには前記縦シールド0の浮力および沈下時の反
力がセグメント58とその外周の地山との周面摩擦力だ
けでは不足する場合には、立坑の上部に反力版48を築
造し、さらに反力版48を貫通させて、縦シールド0の
外周の地山にアースアンカ65を配置しかつ所定深度に
定着させ、前記反力版48およびアースアンカ65によ
り反力荷重を補うようにしている。
【0015】また、前記目的を達成するため、本発明築
造方法では前記掘削された立坑内における刃口部1の上
方に、前記セグメント58に代えて現場打ちコンクリー
トにより立坑または構造物基礎杭の本体81を構築し、
この本体81の自重を利用して刃口部1を沈下推進させ
るようにしており、さらには前記掘削された立坑内にお
ける刃口部1の上方に、前記セグメント58に代えて現
場打ちコンクリートにより立坑または構造物基礎杭の本
体81を構築し、この本体81の内部に水ないしは荷重
ブロックを入れ、前記本体81の自重および水荷重ない
しはブロック荷重を利用して刃口部1を沈下推進させる
ようにしている。
【0016】また、前記目的を達成するため、本発明築
造装置では少なくとも下部に作業室2を,その上部に気
甲室4を有する刃口部1と、掘削機7と,この掘削機7
を通過させ得る開口部27およびこの開口部27を開閉
するためのボトムハッチ33を有する回転テーブル26
と,この回転テーブル用の回転駆動装置28と,前記掘
削機7を回転テーブル26の開口部27を通じて刃口部
1の作業室2と気甲室4間に移動させる掘削機回収装置
とを備えた掘削装置と、前記刃口部1の内部に圧縮空気
を供給し,圧気状態を形成する圧気設備と、前記刃口部
1の沈下推進手段と、前記刃口部1の気甲室4の上部に
架設された支持スラブ42と,これの上部に構築された
シャフト53およびマテリアルロック54と、前記刃口
部1の上方に設置されたセグメント組み立て用のエレク
タ47とを配備している。
【0017】また、前記目的を達成するため、本発明築
造装置では前記縦シールド0の上方に、縦シールド0の
ガイド版兼反力版48を築造し、この反力版48により
縦シールド0の浮力および沈下推進時の反力荷重を補う
ように構成しており、さらには前記縦シールド0の外周
の地山にアースアンカ65を配置しかつ所定深度に定着
させ、このアースアンカ65により縦シールド0の浮力
および沈下推進時の反力荷重を補うように構成してお
り、さらには前記縦シールド0の上方に、縦シールド0
のガイド版兼反力版48を築造するとともに、前記反力
版48を貫通させて縦シールド0の外周の地山にアース
アンカ65を配置しかつ所定深度に定着させ、前記反力
版48およびアースアンカ65により縦シールド0の浮
力および沈下推進時の反力荷重を補うように構成してい
る。
【0018】
【作用】本発明築造方法では、立坑または構造物基礎杭
の築造予定地に、少なくとも下部に作業室2を,その上
部には気甲室4を設けた縦シールド0の刃口部1を設置
する。気甲室4の上方にシャフト53およびマテリアル
ロック54を構築する。気甲室4から作業室2内に掘削
機7を導入する。刃口部1の内部を圧気状態に保持しつ
つ、掘削機7により作業室2の底部の地山Gを掘削し、
その掘削土砂を坑外に搬出し、立坑を掘進する。さら
に、立坑内における刃口部1の上方にセグメント58を
組み立て、縦シールド0を下方へ掘進させ、立坑または
構造物基礎杭を築造して行く。そして、掘削機7のメン
テナンスないしは撤去時には作業室2から気甲室4内に
掘削機7を回収し、気甲室4をほぼ大気圧まで減圧し、
その気甲室4内でメンテナンスないしは撤去作業を行う
ようにしている。
【0019】このように、本発明築造方法では縦シール
ド0の刃口部1に設けられた気甲室4から作業室2へ掘
削機7を導入し、作業室2の底部の地山Gを掘削し、刃
口部1を沈下推進させ、立坑を掘進するようにしている
が、前記刃口部1を既存のケーソンと同様に設計,製作
することができるし、掘削機7を例えば大きさの異なる
刃口部にも広く使用できるように汎用化を図ることが可
能となる。また、発進架台等の設備を架設することなく
縦シールド0を発進させることができるし、縦シールド
自体を軽量化でき、発進架台等の設備を必要としないの
で、その分軽量化を図り得るので、基礎杭を打設するこ
となく施工することができる。また、縦シールド0の刃
口部1を圧気状態に保持しつつ、刃口部1の作業室2の
底部の地山Gを掘削する圧気工法での掘削であるため、
泥水処理設備等を必要とせずに施工できるし、掘削土砂
を通常の建設残土として処分することができ、これに伴
い産業廃棄物を発生させずに済む。また、セグメント5
8の組み立て時、掘削機を吊っているタイロッドの盛り
替え作業等の煩雑な作業や待ち時間がないため、施工管
理が容易で、しかも工期を短縮することができる。ま
た、刃口部1の作業室2の底部の地山Gを掘削機7で掘
削し、刃口部1を沈下推進させる縦シールド工法を採っ
ているため、あらゆる土質にも対応できるし、遠隔操作
による無人化施工が可能である。さらに、特別な発進架
台,基礎杭,泥水処理設備等を必要とせず、掘削土砂の
搬出も、排泥管によるリバース方式に比較して簡単な設
備で施工できるし、圧気状態を生成する設備も比較的簡
単なもので足りる等の点で、設備の簡素化を図ることが
できる。
【0020】また、本発明築造方法では縦シールド0の
浮力および沈下時の反力がセグメント58とその外周の
地山との周面摩擦力だけでは不足する場合には、立坑の
上部に反力版48を構築し、この反力版48により反力
荷重を補うようにしており、さらには縦シールド0の浮
力および沈下時の反力がセグメント58とその外周の地
山との周面摩擦力だけでは不足する場合には、縦シール
ド0の外周の地山にアースアンカ65を配置しかつ所定
深度に定着させ、このアースアンカ65により反力荷重
を補うようにしており、またさらには縦シールド0の浮
力および沈下時の反力がセグメント58とその外周の地
山との周面摩擦力だけでは不足する場合には、立坑の上
部に反力版48を築造し、さらに反力版48を貫通させ
て、縦シールド0の外周の地山にアースアンカ65を配
置しかつ所定深度に定着させ、前記反力版48およびア
ースアンカ65により反力荷重を補うようにしているの
で、そのいずれも縦シールド0の浮力および沈下時の反
力がセグメント58とその外周の地山との周面摩擦力だ
けでは足りない場合にも、的確に対応することができ
る。
【0021】また、本発明築造方法では前記掘削された
立坑内における刃口部1の上方に、前記セグメント58
に代えて現場打ちコンクリートにより立坑または構造物
基礎杭の本体81を構築し、この本体81の自重を利用
して刃口部1を沈下推進させるようにしており、さらに
は前記現場打ちコンクリートにより構築された立坑また
は構造物基礎杭の本体81の内部に水ないしは荷重ブロ
ックを入れ、前記本体81の自重および水荷重ないしは
ブロック荷重を利用して刃口部1を沈下推進させるよう
にしているので、そのいずれも縦シールド0を沈下推進
させるための特別な設備を必要とせずに施工することが
できる。
【0022】また、本発明築造装置では縦シールド0の
刃口部1と、掘削装置と、圧気設備と、刃口部1の沈下
推進手段と、支持スラブ42,シャフト53およびマテ
リアルロック54と、エレクタ47とを配備している。
【0023】そして、刃口部1には少なくとも下部に作
業室2を、その上部に気甲室4を設けている。前記刃口
部1を立坑または構造物基礎杭の築造予定地に設置す
る。
【0024】前記掘削装置は、掘削機7と、この掘削機
7を通過させ得る開口部27およびこの開口部27を開
閉するためのボトムハッチ33を有する回転テーブル2
6と、この回転テーブル用の回転駆動装置28と、掘削
機7を回転テーブル26の開口部27を通じて刃口部1
の作業室2と気甲室4間に移動させる掘削機回収装置と
を備えている。そこで、前記掘削機7を刃口部1の気甲
室4に持ち込み、掘削機回収装置に連結する。また、回
転テーブル26の開口部27に設けられたボトムハッチ
33を開け、掘削機回収装置を介して掘削機7を気甲室
4から作業室2内に送り込み、使用状態にセットする。
【0025】ついで、前記圧気設備から刃口部1に圧縮
空気を供給し、刃口部1を圧気状態に生成する。
【0026】かかる状態で、掘削機7および回転テーブ
ル用の回転駆動装置28を遠隔操作により操作し、刃口
部1の作業室2の底部の地山Gを掘削し、その掘削土砂
を作業室2からボトムハッチ33,回転テーブル26の
開口部27,気甲室4,シャフト53,マテリアルロッ
ク54を通過させて坑外に搬出する。
【0027】前記掘削作業を繰り返し、作業室2の底部
の地山Gを所定深さまで掘削した後、ジャッキ等の沈下
推進手段により刃口部1を沈下推進させる。
【0028】ついで、気甲室4の上部に架設された支持
スラブ42の上方にセグメントピースを持ち込み、刃口
部1の上部にセグメント58を組み立てる。
【0029】しかして、縦シールド0の浮力および沈下
時の反力を、セグメント58とその外周の地山との周面
摩擦力で受け止める。
【0030】このようにして、刃口部1の作業室2の底
部の地山Gを掘削し、刃口部1を沈下推進させ、セグメ
ント58を組み立て、立坑または構造物基礎杭を築造し
て行く。
【0031】また、掘削機7のメンテナンス時には掘削
機回収装置により、掘削機7を作業室2から気甲室4内
に回収し、ボトムハッチ33を閉め、シャフト53およ
びマテリアルロック54を通じて気甲室4内をほぼ大気
圧まで減圧し、メンテナンス作業を行う。
【0032】さらに、掘削機7を撤去する場合は、圧気
設備を停止させたうえで、前記メンテナンス時と同様の
要領で掘削機7を回収した後、撤去作業を行う。
【0033】以上の作用により、本発明築造装置によれ
ば前記本発明築造方法を的確に実施することができる。
【0034】また、本発明築造装置では前記縦シールド
0の上方に、縦シールド0のガイド版兼反力版48を築
造し、この反力版48により縦シールド0の浮力および
沈下推進時の反力荷重を補うように構成し、さらには前
記縦シールド0の外周の地山にアースアンカ65を配置
しかつ所定深度に定着させ、このアースアンカ65によ
り縦シールド0の浮力および沈下推進時の反力荷重を補
うように構成し、またさらには前記縦シールド0の上方
に、縦シールド0のガイド版兼反力版48を築造すると
ともに、前記反力版48を貫通させて縦シールド0の外
周の地山にアースアンカ65を配置しかつ所定深度に定
着させ、前記反力版48およびアースアンカ65により
縦シールド0の浮力および沈下推進時の反力荷重を補う
ように構成しているので、縦シールド0の浮力および沈
下時の反力がセグメント58とその外周の地山との周面
摩擦力だけでは足りない場合にも、反力荷重を的確に補
い、施工することができる。
【0035】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0036】図1〜図9は本発明の第1実施例を示すも
ので、図1は施工状態における縦断面図、図2は図1の
A−A線切断拡大断面図、図3および図4は図2のB−
B線およびC−C線断面図、図5は回転テーブル用の回
転駆動装置部分の拡大断面図、図6は縦シールドの刃口
部の作業室の底部の地山の掘削過程を示す図、図7は掘
削機の回収過程を示す図、図8は図7のD−D線断面
図、図9は図7に続く掘削機の回収過程を示す図であ
る。
【0037】これらの図に示す第1実施例では縦シール
ド0の刃口部1と、掘削装置と、圧気設備(図示せず)
と、支持スラブ42と、刃口部1の沈下推進手段である
沈下推進ジャッキ44と、セグメント組み立て用の足場
45およびエレクタ47と、ガイド版兼反力版48およ
び反力受け桁49と、土砂バケット51と、シャフト5
3およびマテリアルロック54と、裏込め注入装置(図
示せず)と、油圧ユニット60と、制御盤61等を用い
て施工するようにしている。
【0038】前記刃口部1の躯体は、PCコンクリート
等で形成されている。この刃口部1には、図1および図
2に示すように、下方から上方に向かって順次、作業室
2と、作業室スラブ3と、気甲室4と、気甲室スラブ5
と、鋼製の外殻体6とが設けられている。
【0039】前記掘削装置は、図1,図3および図4に
示すように、掘削機7と、回転テーブル26と、回転テ
ーブル用の回転駆動装置28と、掘削機回収装置36と
を備えている。
【0040】前記掘削機7は、ベース部8と、回転体支
持部9と、上下・回転シャフト10と、これに連結され
た取り付け台座11と、この取り付け台座11に取り付
けられかつ操作用ジャッキ13により操作されるリンク
アーム12と、このリンクアーム12に枢着されかつ操
作用ジャッキ15により操作されるテレスコブーム14
と、このテレスコブーム14に取り付けられた反転機構
16と、この反転機構16にリンク機構を介して取り付
けられた掘削バケット17と、前記ベース部8上に設置
された複数本で一組をなす上下スライドジャッキ18
と、これら上下スライドジャッキ18の上端部により支
持された保持部19と、この保持部19に取り付けられ
かつ上下・回転シャフト10を回転駆動する回転駆動モ
ータ20と、これに連結されたピニオン21と、前記上
下・回転シャフト10の上端部に取り付けられかつピニ
オン21にかみ合わされたギヤ22とを備えて構成され
ている。
【0041】前記ベース部8は、回転テーブル26上に
設けられたガイド部に沿って、開口部27の長手方向に
スライド可能に設置されている。また、ベース部8はジ
ャッキ(図示せず)により位置を固定し得るようになっ
ている。
【0042】前記回転体支持部9には、一側部に凸部
9′が設けられている。この凸部9′は、後述の回転テ
ーブル26の開口部27の一側部に載置されるようにな
っている。そして、回転体支持部9は前記開口部27に
挿入されかつ開口部27の肩部27′に凸部9′を載置
させた状態で、ジャッキ(図示せず)により固定される
ようになっている。
【0043】前記上下・回転シャフト10は、上下スラ
イドジャッキ18により上下方向に操作され、また回転
駆動モータ20,ピニオン21,ギヤ22とによる回転
駆動部により回転操作され、取り付け台座11に取り付
けられている部材を上下動および回転操作するようにな
っている。
【0044】前記リンクアーム12は、操作用ジャッキ
13により操作され、テレスコブーム14および掘削バ
ケット17を上下動させる。
【0045】前記テレスコブーム14は、掘削バケット
17を突き出しまたは引き込める。
【0046】前記反転機構16は、掘削バケット17を
360°回転させる。
【0047】前記回転テーブル26は、図1〜図5に示
すように、ころがり軸受25を介してベースリング23
に回転可能に取り付けられている。前記ベースリング2
3は、円周方向に複数本取り付けられたアンカボルト2
4により作業室スラブ3上に固定されている。また、回
転テーブル26には開口部27が形成されている。さら
に、回転テーブル26は回転駆動装置28に連結されて
いる。
【0048】前記開口部27は、図2に示すように、回
転テーブル26の直径方向の一端部から他端部に向かっ
て細長いコ字型に形成されている。この開口部27の一
端部には、図1,図3および図4に示すように、一端部
に肩部27′が設けられている。この肩部27′には、
掘削機7の回転体支持部9に設けられた凸部9′が載置
されるようになっている。また、開口部27の下部側に
はボトムハッチ33が取り付けられている。
【0049】前記回転テーブル26の回転駆動装置28
は、図5に示すように、固定ベース29と、これに取り
付けられた回転駆動モータ30と、この回転駆動モータ
30に連結されたピニオン31と、前記ベースリング2
3の外周に固定されかつ前記ピニオン31とかみ合うリ
ングギヤ32とを有して構成されている。そして、この
回転駆動装置28は回転駆動モータ30によりピニオン
31を回転させると、ピニオン31がリングギヤ32の
周りに移動し、回転テーブル26を回転させるようにな
っている。
【0050】前記作業室スラブ3の内周面と回転テーブ
ル26の外周面間には、図5に示すように、シール部材
34が介装されている。また、作業室スラブ3の内周面
と回転テーブル26の底面間には、同じく図5に示すよ
うに、シール付きスラストベアリング35が設けられて
いる。
【0051】前記ボトムハッチ33は、閉じた状態で平
面から見て長方形に形成され、回転テーブル26の開口
部27の下部側に、観音開き型に開閉可能に取り付けら
れている。また、ボトムハッチ33は操作用ジャッキ
(図示せず)により開閉操作される。
【0052】前記掘削機回収装置36は、図1,図3〜
図5に示すように、掘削機7のベース部8の上面の外側
端部寄りに固定された支持部37と、この支持部37に
ヒンジ39を介して連結されたアーム部38と、前記ベ
ース部8上に設置されかつアーム部38を操作する差し
上げジャッキ41とを備えて構成されている。前記アー
ム部35の他端部には、結合ピン40を介して掘削機7
の回転体支持部9が結合されている。そして、この掘削
機回収装置36は回転テーブル26の開口部27に設け
られた肩部27′から掘削機7の回転体支持部9に設け
られた凸部9′を外したうえで、差し上げジャッキ41
を伸ばし、アーム部37をヒンジ39を回転中心として
引き上げ方向に回転させることにより、回転体支持部9
を介して掘削機7を回転テーブル26の開口部27を通
じて刃口部1の作業室2から気甲室4内に回収し得るよ
うに構成されている。
【0053】なお、図1,図3および図4に掘削機7の
掘削作業状態を実線で示し、図1および図3に気甲室4
内に回収した状態を仮想線で示す。
【0054】前記圧気設備は、刃口部1の作業室2の底
部の地山Gの掘削時に、刃口部1に圧縮空気を供給し、
所定の圧気状態を形成するようにしている。
【0055】前記支持スラブ42は、鋼製またはPCコ
ンクリート製とされている。また、支持スラブ42は気
甲室スラブ5の上面に設置され、アンカボルト43によ
り固定されている。
【0056】前記刃口部1の沈下推進ジャッキ44は、
図1から分かるように、円周方向に等間隔をおいて複数
基配置され、気甲室スラブ5の上面に設置されている。
これらの沈下推進ジャッキ44は、その上方に組み立て
られたセグメント58および反力受け桁49を介して反
力版48に反力を取って刃口部1を沈下,推進させる。
【0057】前記セグメント組み立て用の足場45は、
図1に示すように、支持スラブ42上に架設されてい
る。
【0058】前記エレクタ47は、図1に示すように、
前記足場45の上方に架設されたエレクタ取り付け台4
6上に設置されている。
【0059】前記ガイド版兼反力版48は、地表面側に
鉄筋コンクリート,鋼鉄等で築造されている。
【0060】前記反力受け桁49は、図1に示すよう
に、リング状に形成され、反力版48の内面にアンカボ
ルト50により固定されている。
【0061】前記土砂バケット51は、図6に示すワイ
ヤロープ52を介して、坑外のクレーン等の荷役機械
(図示せず)に連携されており、掘削機7の掘削バケッ
ト17から掘削土砂を受け取り、坑外に搬出するように
なっている。
【0062】前記シャフト53は、図1に示すように、
支持スラブ42上に構築されている。
【0063】前記マテリアルロック54は、図1に示す
ように、シャフト53の上部に連設されている。このマ
テリアルロック54には、上部ハッチ55と、下部ハッ
チ56とが設けられている。
【0064】前記裏込め注入装置は、組み立てられたセ
グメント58とその外周の地山Gとの間に、セグメント
58のグラウトホールから裏込め注入材59を注入す
る。
【0065】前記油圧ユニット60と制御盤61とは、
掘削機7,これの上下・回転駆動部,回転テーブル26
の回転駆動装置28等を制御すべく設置されている。
【0066】次に、前記縦シールドによる立坑または構
造物基礎杭の施工について説明する。
【0067】まず、立坑または構造物基礎杭の築造予定
地に、縦シールド0のガイド版兼反力版48を鉄筋コン
クリートまたは鋼鉄等で築造する。
【0068】ついで、前記反力版48の内面をガイドと
して、縦シールド0の刃口部1の刃口を設置する。この
刃口部1の刃口には、不等沈下を防ぐため、皿板(図示
せず)を敷く。
【0069】刃口部1の刃口を設置後、1ロット目とし
て作業室スラブ3を鉄筋コンクリートまたは鋼鉄等で構
築し、作業室2を確保する。次に、2ロット目として、
気甲室4の側壁と気甲室スラブ5を鉄筋コンクリートま
たは鋼鉄等で構築する。気甲室4と気甲室スラブ5を構
築後、1ロット目の構築で用いた支保工を解体撤去す
る。ついで、刃口部1の気甲室4に掘削装置を持ち込
み、組み立てる。
【0070】掘削装置を組み立てるには、作業室スラブ
3の所定位置にベースリング23と、回転テーブル26
と、これの回転駆動装置28とを取り付け、回転テーブ
ル26の開口部27の下部側にボトムハッチ33を取り
付ける。
【0071】次に、掘削機7のベース部8を回転テーブ
ル26の上面における開口部27の一端部側に設置す
る。前記ベース部8の上面には、掘削機回収装置33の
支持部37と、差し上げジャッキ41とが設けられてお
り、前記支持部37にはヒンジ39を介してアーム部3
8の一端部が連結されている。そこで、前記アーム部3
8の他端部に、結合ピン40により掘削機7の回転体支
持部9を結合する。その後、掘削機7のベース部8を所
定位置まで前進させ、この状態で掘削機回収装置36の
差し上げジャッキ41を縮め、アーム部38を刃口部1
の作業室2側に向かって回転させ、掘削機7を気甲室4
から回転テーブル26の開口部27,ボトムハッチ33
を通して作業室2内へ持ち込む。ついで、掘削機7のベ
ース部8を後退させ、掘削機7の回転体支持部9に設け
られた凸部9′を、回転テーブル26の開口部27の一
端部に設けられた肩部27′上に載置し、この状態で当
該ジャッキによりベース部8および回転体支持部9を位
置固定する。
【0072】また、気甲室スラブ5の上面に外殻体6
と、刃口部1の沈下推進手段としての複数基の沈下推進
ジャッキ44と、支持スラブ42とを配置し、それぞれ
固定する。
【0073】また、前記支持スラブ42上にはセグメン
ト組み立て用の足場45と、エレクタ取り付け台46と
を架設する。前記足場45上には、シャフト53と、下
部ハッチ55および上部ハッチ56を有するマテリアル
ロック54とを架設する。前記エレクタ取り付け台46
上には、エレクタ47を設置する。
【0074】前記反力版48の内側には、リング状の反
力受け桁49を取り付ける。
【0075】さらに、刃口部1の予め決められた個所
に、油圧ユニット60や制御盤61を配置し、それぞれ
所要機器と接続する。
【0076】このように各部材をセットしたうえで、縦
シールド0の刃口部1の作業室2の底部の地山Gの掘
削,沈下推進,セグメント58の組み立て工程に移行す
るもので、以下工程順に説明する。
【0077】縦シールド0の刃口部1の作業室2の底部
の地山Gの掘削,沈下推進作業は、初期掘削時を除い
て、原則として圧気状態で行うものとする。圧気状態を
形成するには、圧気設備から刃口部1の内部に圧縮空気
を供給することによって行う。
【0078】刃口部1の作業室2の底部の地山Gの掘削
作業中は、回転テーブル26の開口部27の下部側に取
り付けられたボトムハッチ33を開けておく。
【0079】そして、掘削機7の操作用ジャッキ13に
よりリンクアーム12を操作し、操作用ジャッキ15に
よりテレスコブーム14を操作し、上下スライドジャッ
キ18により上下・回転シャフト10を上下動させ、回
転駆動モータ20,ピニオン21およびギヤ22により
上下・回転シャフト10を回転させ、掘削バケット17
のショベル機能により、図6に示すように、刃口部1の
作業室2の底部の地山Gを掘削する。さらに、回転駆動
装置28により回転テーブル26を回転させ、掘削機7
を刃口部1の作業室2内で移動させることによって、刃
口部1の作業室2の底部の隅々まで掘削することができ
る。
【0080】掘削土砂は、掘削機7の掘削バケット17
により、刃口部1の作業室2内で待機中の土砂バケット
51の上方まで運び、反転機構16により掘削バケット
17を反転させ、土砂バケット51に投入する。
【0081】前記掘削装置の各部の操作は、坑外の操縦
室(図示せず)からの指令により、すべて遠隔操作によ
って行う。
【0082】土砂バケット51が一杯になったら、坑外
に配備されたクレーン等の荷役機械によって、土砂バケ
ット51をシャフト53およびマテリアルロック54内
を通して引き上げる。このとき、土砂バケット51がマ
テリアルロック54内に入ったら、下部ハッチ55を閉
じ、マテリアルロック54内を減圧し、上部ハッチ56
を開き、土砂バケット51を坑外まで引き上げ、土砂ホ
ッパ(図示せず)に掘削土砂を投棄する。
【0083】掘削土砂を土砂ホッパに投棄した後、土砂
バケット51をマテリアルロック54に送り、上部ハッ
チ56を閉じ、マテリアルロック54内を圧気し、下部
ハッチ55を開け、土砂バケット51をマテリアルロッ
ク54からシャフト53を通じて降下させ、刃口部1の
作業室2内に持ち込む。
【0084】刃口部1の作業室2の底部の地山Gを所定
深さまで掘削後、気甲室スラブ5上に複数基設置された
沈下推進ジャッキ44を伸ばし、当初は反力受け桁49
に反力を取って縦シールド0の刃口部1を沈下推進させ
る。初期掘削時には、縦シールド0が傾斜しやすいの
で、作業室2内の圧気圧とバランスを取りながら慎重に
沈下させる必要がある。また、刃口部1から圧縮空気が
極力漏れないように、刃先を地山Gに食い込ませる。縦
シールド0の刃口部1を所定深さまで沈下推進させた
後、セグメント58の組み立てを行う。
【0085】セグメント58の組み立てに当たっては、
坑外に配備された例えば走行クレーン(図示せず)によ
り坑内にセグメントピースを吊り降ろし、エレクタ47
で把持する。そして、セグメントピースを組み付ける位
置の沈下推進ジャッキ44を縮め、エレクタ47により
セグメントピースを当該位置に組み付け、ボルトで接合
し組み立てて行く。キーセグメントは、軸方向より挿入
して組み立てる。
【0086】セグメント58を組み立て後、セグメント
58とその外周の地山との間に、セグメント58のグラ
ウトホールを通じて裏込め注入材59を注入する。この
裏込め注入材59には、付着力のよいセメント系のもの
を用いる。この裏込め注入材59を注入することによっ
て、周辺地盤のゆるみを防止し、かつセグメント58の
周面摩擦力を増強することができる。
【0087】セグメント58を組み立てた後は、縦シー
ルド0の浮力および沈下推進時の反力は、主にセグメン
ト58とその外周の地山との周面摩擦力により受け止め
る。しかし、縦シールド0の沈下検討の結果、縦シール
ド0の浮力および沈下時の反力がセグメント58とその
外周の地山との周面摩擦力だけでは不足する場合には、
この実施例では立坑の上部に築造された反力版48に、
沈下推進ジャッキ44,セグメント58および反力受け
桁49を介して反力を伝達し、反力荷重を補う。
【0088】以上説明したように、掘削機7による刃口
部1の作業室2の底部の地山Gの掘削,土砂バケット5
1による掘削土砂の搬出および投棄,沈下推進ジャッキ
44による縦シールド0の刃口部1の沈下推進,セグメ
ント58の組み立て作業を繰り返し行うことによって、
所定深度の立坑または構造物基礎杭を築造することがで
きる。
【0089】刃口部1の作業室2の底部の地山Gの掘削
途中で、掘削機7のメンテナンスを必要とする場合に
は、次のように行う。
【0090】まず、掘削機7の回転体支持部9を回転テ
ーブル26に固定しているジャッキ(図示せず)を解放
する。同掘削機7のベース部8を固定しているジャッキ
(これも図示せず)を伸ばし、図7に矢印aで示すよう
に、ベース部8を回転テーブル26のセンタ方向に前進
させる。掘削機回収装置36のアーム部38を伸ばし、
回転テーブル26の開口部27の一端部に設けられた肩
部27′から、掘削機7の回転体支持部9に設けられた
凸部9′を外し、掘削機7の回転体支持部9を回転テー
ブル26から離脱させる。
【0091】掘削機7の回転体支持部9を回転テーブル
26から離脱させた後、掘削機回収装置36の差し上げ
ジャッキ41を伸ばし、アーム部38を上方に向かって
回転させ、掘削機7を引き上げる。このとき、掘削機7
が回転テーブル26の開口部27に接触しないように、
ベース部8を後退させ、アーム部38を縮め、掘削機7
の上下スライドジャッキ18を伸ばす。また、掘削機7
のリンクアーム12,反転機構16および掘削バケット
17も操作し、掘削機7が回転テーブル26の開口部2
7に接触しないようにする。
【0092】このようにして、図9に示すごとく、掘削
機7を刃口部1の作業室2から気甲室4内に回収する。
掘削機7を気甲室4内に回収後、ボトムハッチ33を閉
じ、圧気を遮断し、気甲室4内をほぼ大気圧まで減圧
し、気甲室4内に作業員が入り、掘削機7のメンテナン
スを行う。
【0093】立坑または構造物基礎杭を築造後、各部材
を撤去する場合は、マテリアルロック54,シャフト5
3,エレクタ47,エレクタ取り付け台46,セグメン
ト組み立て用の足場45,沈下推進ジャッキ44,支持
スラブ42等の気甲室スラブ5より上方の部材を撤去す
る。その後、油圧ユニット60や制御盤61を外して撤
去する。また、掘削機7を前述のメンテナンスの場合と
同様の工程で気甲室4内に回収し、掘削機7を回転テー
ブル26,掘削機回収装置36から切り離し、その掘削
機7,掘削機回収装置36,回転テーブル26,回転テ
ーブル用の回転駆動装置28を撤去する。
【0094】以上説明した第1実施例によれば、次のよ
うな効果がある。 (1)縦シールド0の刃口部1に設けられた気甲室4か
ら作業室2へ掘削機7を導入し、作業室2の底部の地山
Gを掘削し、刃口部1を沈下推進させ、立坑を掘進する
ようにしているが、前記刃口部1を既存のケーソンと同
様に設計,製作することができるし、掘削機7を例えば
大きさの異なる刃口部にも広く使用できるように汎用化
を図ることが可能となる。 (2)発進架台等の設備を架設することなく縦シールド
0を発進させることができるし、縦シールド自体を軽量
化でき、発進架台等の設備を必要としないので、その分
軽量化を図り得るので、基礎杭を打設することなく施工
することができる。 (3)縦シールド0の刃口部1を圧気状態に保持しつ
つ、刃口部1の作業室2の底部の地山Gを掘削する圧気
工法での掘削であるため、泥水処理設備等を必要とせず
に施工できるし、掘削土砂を通常の建設残土として処分
することができ、これに伴い産業廃棄物を発生させずに
済む。 (4)セグメント58の組み立て時、掘削機を吊ってい
るタイロッドの盛り替え作業等の煩雑な作業や待ち時間
がないため、施工管理が容易で、しかも工期を短縮する
ことができる。 (5)刃口部1の作業室2の底部の地山Gを掘削機7で
掘削し、刃口部1を沈下推進させる縦シールド工法を取
っているため、あらゆる土質にも対応できるし、遠隔操
作による無人化施工が可能である。 (6)特別な発進架台,基礎杭,泥水処理設備等を必要
とせず、掘削土砂の搬出も、排泥管によるリバース方式
に比較して簡単な設備で施工できるし、圧気状態を生成
する設備も比較的簡単なもので足りる等の点で、設備の
簡素化を図ることができる。 (7)縦シールド0の浮力および沈下時の反力がセグメ
ント58とその外周の地山との周面摩擦力だけでは不足
する場合には、立坑の上部に反力版48を構築し、この
反力版48により反力荷重を補うようにしているので、
縦シールド0の浮力および沈下時の反力がセグメント5
8とその外周の地山との周面摩擦力だけでは足りない場
合においても、的確に対応することができる。
【0095】次に、図10〜図13は本発明の第2実施
例を示すもので、図10は縦シールドの刃口部の横断平
面図、図11は図10のE−E線断面図、図12および
図13は掘削機を刃口部の気甲室へ回収する工程の説明
図である。
【0096】これらの図に示す第2実施例は、前記第1
実施例とは掘削機回収装置が異なっている。
【0097】すなわち、この第2実施例における掘削機
回収装置63は、回転テーブル26上に設置された掘削
機回収用ジャッキ64を有して構成されている。前記掘
削機回収用ジャッキ64は、図10から分かるように、
掘削機7のベース部8の四隅角部に当たる位置に設置さ
れており、これら4本の掘削機回収用ジャッキ64に前
記ベース部8が固定されている。
【0098】前記掘削機回収用ジャッキ64は、掘削機
7の使用時には回転テーブル26の開口部27の肩部2
7′に、掘削機7の回転体支持部9の凸部9′を載置し
た状態で、回転テーブル26に掘削機7を固定してい
る。
【0099】そして、刃口部1の作業室2から気甲室4
内に掘削機7を回収する場合には、掘削機7の上下・回
転シャフト10の回転駆動部である回転駆動モータ2
0,ピニオン21,ギヤ22を介して上下・回転シャフ
ト10を回転させ、図12に示すように、掘削機7を回
転テーブル26の開口部27の長手方向に位置合わせす
る。
【0100】ついで、図13から分かるように、掘削機
回収用ジャッキ64を伸ばし、掘削機7を引き上げる。
このとき、掘削機7が回転テーブル26の開口部27に
接触しないように、リンクアーム12,反転機構16お
よび掘削バケット17も操作する。
【0101】さらに、掘削機7の上下スライドジャッキ
18を伸ばして掘削機7を引き上げ、刃口部1の作業室
2から気甲室4内に掘削機7を回収する。
【0102】この第2実施例の他の構成,作用は、前記
第1実施例と同じであり、効果も同様である。
【0103】ついで、図14および図15は本発明の第
3実施例を示すもので、図14は縦シールドの刃口部の
作業室の底部の地山の掘削,刃口部の上方へのセグメン
トピースの吊り降ろし状態を示す縦断面図、図15は縦
シールドの反力の受け止め状態を示す縦断面図である。
【0104】これらの図に示す第3実施例では、縦シー
ルド0の浮力および沈下時の反力を補うために、ガイド
版兼反力版48と、アースアンカ65および反力受けジ
ャッキ67とを用いている。また、セグメントピース5
7の吊り降ろしのために、門型クレーン70を配備して
いる。
【0105】前記アースアンカ65は、縦シールド0の
円周方向に間隔をおいて複数本配置されている。各アー
スアンカ65は、ガイド版兼反力版48を貫通して地山
Gの所定深度まで伸びている。各アースアンカ65の地
山Gに挿入された端部は、例えばコンクリートで固めら
れた定着部66により固定されている。アースアンカ6
5の本数,長さ,所要定着長および所要定着力は、所要
反力から算定する。
【0106】前記反力受けジャッキ67は、アースアン
カ65に対応させて前記反力版48上に設置されてい
る。各反力受けジャッキ67には、当該アースアンカ6
5の上端部が緊結されており、その緊結部を符号68で
示す。
【0107】この第3実施例においても、前記反力版4
8の内側に、アンカボルト50を介してリング状の反力
受け桁49が取り付けられている。
【0108】前記門型クレーン70は、門型に製作され
かつレール72に沿って移動可能に設置された橋脚71
と、この橋脚71の横ビームに走行可能に支持されたク
ラブ73と、このクラブ73からワイヤロープ74を介
して吊り下げられたフック75とを有して構成されてい
る。
【0109】この第3実施例では、図14に示すよう
に、門型クレーン70のクラブ73にワイヤロープ74
を介して吊り下げられたフック75に、セグメントピー
ス57を吊り下げ、橋脚71を平面上の縦方向に走行さ
せ、クラブ73を平面上の横方向に走行させ、セグメン
トピース57を刃口部1の気甲室スラブ5の上方に設置
されたエレクタ47に対応する位置に移動させ、エレク
タ47にセグメントピース57を引き渡す。エレクタ4
7は、そのセグメントピース57を把持し、組み付ける
べき位置に差し出す。このとき、セグメントピース57
を組み付けるべき位置の沈下推進ジャッキ44を縮め、
その位置にセグメントピース57を組み付け、ボルトで
結合し、セグメント58を組み立てる。
【0110】この第3実施例においても、縦シールド0
の浮力および沈下時の反力は、主に組み立てられたセグ
メント58とその外周の地山との周面摩擦力で受け止め
る。しかし、前記周面摩擦力だけでは反力が不足する場
合において、この第3実施例では沈下推進ジャッキ4
4,セグメント58,反力受け桁49,反力版48で反
力荷重を補う一方、アースアンカ65,反力受けジャッ
キ67によっても反力荷重を補う。
【0111】これにより、縦シールド0の浮力および沈
下時の反力がセグメント58とその周辺の地山との周面
摩擦力だけでは足りない場合にも、より一層的確に補う
ことができる。
【0112】この第3実施例の他の構成,作用および効
果は、前記第1実施例と同様である。
【0113】続いて、図16は本発明の第4実施例を示
す縦断面図である。
【0114】この第4実施例では、立坑または構造物基
礎杭の築造予定地に、鉄筋コンクリートによりガイドウ
ォール76を築造している。
【0115】縦シールド0の外周に等間隔をおいて、複
数本のアースアンカ65を配置し、各アースアンカ65
の下端部を定着部66を介して所定深度に定着し、各ア
ースアンカ65の途中をガイドウォール76に貫通させ
ている。
【0116】縦シールド0の刃口部1を、ガイドウォー
ル76の内面をガイドとして設置し、刃口部1の作業室
2の底部の地山Gを掘削する。
【0117】一方、刃口部1の気甲室スラブ5の上方に
おいて、地上側でセグメントを1ロットずつ組み立て、
筒型の本体78を構築する。
【0118】セグメントにより本体78を1ロット構築
した後、本体78の上面に反力受け桁77を載置し、こ
の反力受け桁77の上面に、アースアンカ65に対応さ
せて反力受けジャッキ67を設置し、各アースアンカ6
5を当該反力受けジャッキ67に緊結する。その緊結部
を符号68で示す。
【0119】反力受けジャッキ67にアースアンカ65
を緊結した後、反力受けジャッキ67を伸ばし、アース
アンカ65に反力を取って本体78および刃口部1を沈
下推進させる。
【0120】以上の作業を繰り返して行い、所定深度の
立坑または構造物基礎杭を築造する。
【0121】この第4実施例では、縦シールド0の浮力
および沈下時の反力がセグメントで構築された本体78
とその外周との周面摩擦力だけでは足りない場合に、ア
ースアンカ65により反力荷重を補うことができる。そ
して、反力受けジャッキ67を縦シールド0の沈下推進
と、反力荷重の補充に兼用している。
【0122】この第4実施例の他の構成,作用および効
果は、前記第1実施例と同様である。
【0123】さらに、図17は本発明の第5実施例を示
す縦断面図である。
【0124】この第5実施例では、地上および刃口部1
の気甲室スラブ5上に固定された支持スラブ42の上方
に足場80を架設している。
【0125】縦シールド0の刃口部1の作業室2の底部
の地山Gを掘削し、刃口部1を沈下させた後、足場80
を利用して現場打ちコンクリートにより筒型の本体81
を構築する。
【0126】前記本体81を構築後、本体81とその外
周の地山との間に、滑材注入および裏込め材注入を行
う。その滑材および裏込め注入材を符号82で示す。
【0127】この第5実施例では、縦シールド0を刃口
部1および現場打ちコンクリートで構築した本体81の
自重で沈下推進させる。
【0128】また、必要により本体81の内部に水を注
入し、刃口部1,本体81の自重および水荷重を利用し
て縦シールド0を沈下推進させるようにしてもよい。さ
らに、本体81の内部に水の代わりに荷重ブロックを入
れ、ブロック荷重を利用して縦シールド0を沈下推進さ
せるようにしてもよい。
【0129】この第5実施例の他の構成,作用および効
果は、前記第1実施例と同様である。
【0130】次に、図18および図19は本発明により
築造された立坑または構造物基礎杭の色々な形状を示す
横断平面図である。
【0131】その図18に示す立坑または構造物基礎杭
83は、単独で横断面円形に築造されている。
【0132】なお、図18に示す形状に限らず、例えば
横断面矩形や横断面長円形に築造してもよい。
【0133】図19に示す立坑または構造物基礎杭84
は、横断面矩形の2連形に築造されており、隔壁85で
区画されている。
【0134】なお、立坑または構造物基礎杭を2連形に
築造する場合において、例えば横断面長円形に築造して
もよい。
【0135】さらに、本発明では立坑または構造物基礎
杭を、3連形以上に築造してもよい。
【0136】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
記載の発明では立坑または構造物基礎杭の築造予定地
に、少なくとも下部に作業室2を,その上部には気甲室
4を設けた縦シールド0の刃口部1を設置し、気甲室4
の上方にシャフト53およびマテリアルロック54を構
築し、気甲室4から作業室2内に掘削機7を導入し、刃
口部1の内部を圧気状態に保持しつつ、掘削機7により
作業室2の底部の地山Gを掘削し、その掘削土砂を坑外
に搬出し、立坑を掘進するとともに、立坑内における刃
口部1の上方にセグメント58を組み立て、縦シールド
0を下方へ掘進させ、立坑または構造物基礎杭を築造し
て行き、掘削機7のメンテナンスないしは撤去時には作
業室2から気甲室4内に掘削機7を回収し、気甲室4を
ほぼ大気圧まで減圧し、その気甲室4内でメンテナンス
ないしは撤去作業を行うようにしているので、縦シール
ド0の刃口部1を既存のケーソンと同様に設計,製作で
き、掘削機を汎用化でき、発進架台,基礎杭,泥水処理
設備等を要せずに施工でき、掘削土砂を通常の建設残土
として処分でき、既存のケーソン工法,縦シールド工法
に比較して施工管理が容易で、しかも工期を短縮でき、
あらゆる土質に対応でき、遠隔操作による無人化施工が
可能であり、簡素な設備で実施できるいう効果がある。
【0137】また、本発明の請求項2記載の発明では、
前記縦シールド0の浮力および沈下時の反力がセグメン
ト58とその外周の地山との周面摩擦力だけでは不足す
る場合には、立坑の上部に反力版48を築造し、この反
力版48により反力荷重を補うようにしているので、縦
シールド0の浮力および沈下時の反力がセグメントとそ
の外周の地山との周面摩擦力だけでは足りない場合に
も、的確に対応し得る効果がある。
【0138】また、本発明の請求項3記載の発明では、
前記縦シールド0の浮力および沈下時の反力がセグメン
ト58とその外周の地山との周面摩擦力だけでは不足す
る場合には、縦シールド0の外周の地山にアースアンカ
65を配置しかつ所定深度に定着させ、このアースアン
カ65により反力荷重を補うようにしているので、本発
明においても縦シールド0の浮力および沈下時の反力が
セグメントとその外周の地山との周面摩擦力だけでは足
りない場合にも、的確に対応し得る効果がある。
【0139】また、本発明の請求項4記載の発明では、
前記縦シールド0の浮力および沈下時の反力がセグメン
ト58とその外周の地山との周面摩擦力だけでは不足す
る場合には、立坑の上部に反力版48を築造し、さらに
反力版48を貫通させて、縦シールド0の外周の地山に
アースアンカ65を配置しかつ所定深度に定着させ、前
記反力版48およびアースアンカ65により反力荷重を
補うようにしているので、縦シールド0の浮力および沈
下時の反力がセグメントとその外周の地山との周面摩擦
力だけでは足りない場合にも、より一層的確に対応し得
る効果がある。
【0140】また、本発明の請求項5記載の発明では、
前記掘削された立坑内における刃口部1の上方に、前記
セグメント58に代えて現場打ちコンクリートにより立
坑または構造物基礎杭の本体81を構築し、この本体8
1の自重を利用して刃口部1を沈下推進させるようにし
ているので、縦シールド0を沈下推進させるための特別
な設備を必要とせずに施工し得る効果がある。
【0141】また、本発明の請求項6記載の発明では、
前記掘削された立坑内における刃口部1の上方に、前記
セグメント58に代えて現場打ちコンクリートにより立
坑または構造物基礎杭の本体81を構築し、この本体8
1の内部に水ないしは荷重ブロックを入れ、前記本体8
1の自重および水荷重ないしはブロック荷重を利用して
刃口部1を沈下推進させるようにしているので、本発明
においても縦シールド0を沈下推進させるための特別な
設備を必要とせずに施工し得る効果がある。
【0142】また、本発明の請求項7記載の発明では、
少なくとも下部に作業室2を,その上部に気甲室4を有
する刃口部1と、掘削機7と,この掘削機7を通過させ
得る開口部27およびこの開口部27を開閉するための
ボトムハッチ33を有する回転テーブル26と,この回
転テーブル用の回転駆動装置28と,前記掘削機7を回
転テーブル26の開口部27を通じて刃口部1の作業室
2と気甲室4間に移動させる掘削機回収装置とを備えた
掘削装置と、前記刃口部1の内部に圧縮空気を供給し,
圧気状態を形成する圧気設備と、前記刃口部1の沈下推
進手段と、前記刃口部1の気甲室4の上部に架設された
支持スラブ42と,これの上部に構築されたシャフト5
3およびマテリアルロック54と、前記刃口部1の上方
に設置されたセグメント組み立て用のエレクタ47とを
配備しているので、前記本発明築造方法を的確に実施し
得る効果がある。
【0143】また、本発明の請求項8記載の発明では、
前記縦シールド0の上方に、縦シールド0のガイド版兼
反力版48を築造し、この反力版48により縦シールド
0の浮力および沈下推進時の反力荷重を補うように構成
しているので、縦シールド0の浮力および沈下時の反力
がセグメントとその外周の地山との周面摩擦力だけでは
足りない場合にも、的確に対応し得る効果がある。
【0144】さらに、本発明の請求項9記載の発明で
は、前記縦シールド0の外周の地山にアースアンカ65
を配置しかつ所定深度に定着させ、このアースアンカ6
5により縦シールド0の浮力および沈下推進時の反力荷
重を補うように構成しているので、本発明においても縦
シールド0の浮力および沈下時の反力がセグメントとそ
の外周の地山との周面摩擦力だけでは足りない場合に、
的確に対応し得る効果がある。
【0145】さらにまた、本発明の請求項10記載の発
明では、前記縦シールド0の上方に、縦シールド0のガ
イド版兼反力版48を築造するとともに、前記反力版4
8を貫通させて縦シールド0の外周の地山にアースアン
カ65を配置しかつ所定深度に定着させ、前記反力版4
8およびアースアンカ65により縦シールド0の浮力お
よび沈下推進時の反力荷重を補うように構成しているの
で、縦シールド0の浮力および沈下時の反力がセグメン
トとその外周の地山との周面摩擦力だけでは足りない場
合にも、より一層的確に対応し得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すもので、施工状態に
おける縦断面図である。
【図2】図1のA−A線切断拡大断面図である。
【図3】図2のB−B線断面図である。
【図4】図2のC−C線断面図である。
【図5】第1実施例における回転テーブル用の回転駆動
装置部分の拡大断面図である。
【図6】第1実施例において、縦シールドの刃口部の作
業室の底部の地山の掘削過程を示す図である。
【図7】掘削機の回収過程を示す図である。
【図8】図7のD−D線断面図である。
【図9】図7に続く掘削機の回収過程を示す図である。
【図10】本発明の第2実施例を示すもので、縦シール
ドの刃口部の横断平面図である。
【図11】図10のE−E線断面図である。
【図12】第2実施例において、掘削機の回収過程を示
す図である。
【図13】図12に続く掘削機の回収過程を示す図であ
る。
【図14】本発明の第3実施例を示すもので、縦シール
ドの刃口部の作業室の底部の地山の掘削,刃口部の上方
へのセグメントピースの吊り降ろし状態を示す縦断面図
である。
【図15】図14に続いて縦シールドの反力の受け止め
状態を示す縦断面図である。
【図16】本発明の第4実施例を示す縦断面図である。
【図17】本発明の第5実施例を示す縦断面図である。
【図18】本発明により築造された横断面円形の単独の
立坑または構造物基礎杭の横断平面図である。
【図19】本発明により築造された横断面矩形で2連形
の立坑または構造物基礎杭の横断平面図である。
【図20】従来技術における施工過程を示す図である。
【図21】図20に続く施工過程を示す図である。
【符号の説明】
0 縦シールド 1 縦シールドの刃口部 2 刃口部内の作業室 4 刃口部内の気甲室 7 掘削機 26 回転テーブル 27 回転テーブルに形成された開口部 28 回転テーブルの回転駆動装置 33 ボトムハッチ 36 掘削機回収装置 42 支持スラブ 44 沈下推進手段である沈下推進ジャッキ 45 セグメント組み立て用の足場 47 セグメント組み立て用のエレクタ 48 ガイド版兼反力版 49 反力受け桁 51 土砂バケット 53 シャフト 54 マテリアルロック 58 セグメント 63 掘削機回収装置 65 アースアンカ 66 アースアンカの定着部 67 アースアンカの反力受けジャッキ 76 ガイドウォール 77 反力受け桁 78 セグメントで構築された筒型の本体 81 現場打ちコンクリートで構築された筒型の本体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新谷 哲朗 東京都中央区新川1丁目24番4号 大豊 建設株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−85093(JP,A) 特公 昭60−38516(JP,B2) 実公 平3−55639(JP,Y2)

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 立坑または構造物基礎杭の築造予定地
    に、少なくとも下部に作業室2を,その上部には気甲室
    4を設けた縦シールド0の刃口部1を設置し、気甲室4
    の上方にシャフト53およびマテリアルロック54を構
    築し、気甲室4から作業室2内に掘削機7を導入し、刃
    口部1の内部を圧気状態に保持しつつ、掘削機7により
    作業室2の底部の地山Gを掘削し、その掘削土砂を坑外
    に搬出し、立坑を掘進するとともに、立坑内における刃
    口部1の上方にセグメント58を組み立て、縦シールド
    0を下方へ掘進させ、立坑または構造物基礎杭を築造し
    て行き、掘削機7のメンテナンスないしは撤去時には作
    業室2から気甲室4内に掘削機7を回収し、気甲室4を
    ほぼ大気圧まで減圧し、その気甲室4内でメンテナンス
    ないしは撤去作業を行うことを特徴とする立坑または構
    造物基礎杭の築造方法。
  2. 【請求項2】 前記縦シールド0の浮力および沈下時の
    反力がセグメント58とその外周の地山との周面摩擦力
    だけでは不足する場合には、立坑の上部に反力版48を
    築造し、この反力版48により反力荷重を補うことを特
    徴とする請求項1記載の立坑または構造物基礎杭の築造
    方法。
  3. 【請求項3】 前記縦シールド0の浮力および沈下時の
    反力がセグメント58とその外周の地山との周面摩擦力
    だけでは不足する場合には、縦シールド0の外周の地山
    にアースアンカ65を配置しかつ所定深度に定着させ、
    このアースアンカ65により反力荷重を補うことを特徴
    とする請求項1記載の立坑または構造物基礎杭の築造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記縦シールド0の浮力および沈下時の
    反力がセグメント58とその外周の地山との周面摩擦力
    だけでは不足する場合には、立坑の上部に反力版48を
    築造し、さらに反力版48を貫通させて、縦シールド0
    の外周の地山にアースアンカ65を配置しかつ所定深度
    に定着させ、前記反力版48およびアースアンカ65に
    より反力荷重を補うことを特徴とする請求項1記載の立
    坑または構造物基礎杭の築造方法。
  5. 【請求項5】 前記掘削された立坑内における刃口部1
    の上方に、前記セグメント58に代えて現場打ちコンク
    リートにより立坑または構造物基礎杭の本体81を構築
    し、この本体81の自重を利用して刃口部1を沈下推進
    させることを特徴とする請求項1記載の立坑または構造
    物基礎杭の築造方法。
  6. 【請求項6】 前記掘削された立坑内における刃口部1
    の上方に、前記セグメント58に代えて現場打ちコンク
    リートにより立坑または構造物基礎杭の本体81を構築
    し、この本体81の内部に水ないしは荷重ブロックを入
    れ、前記本体81の自重および水荷重ないしはブロック
    荷重を利用して刃口部1を沈下推進させることを特徴と
    する請求項1記載の立坑または構造物基礎杭の築造方
    法。
  7. 【請求項7】 少なくとも下部に作業室2を,その上部
    に気甲室4を有する刃口部1と、 掘削機7と,この掘削機7を通過させ得る開口部27お
    よびこの開口部27を開閉するためのボトムハッチ33
    を有する回転テーブル26と,この回転テーブル用の回
    転駆動装置28と,前記掘削機7を回転テーブル26の
    開口部27を通じて刃口部1の作業室2と気甲室4間に
    移動させる掘削機回収装置とを備えた掘削装置と、 前記刃口部1の内部に圧縮空気を供給し,圧気状態を形
    成する圧気設備と、 前記刃口部1の沈下推進手段と、 前記刃口部1の気甲室4の上部に架設された支持スラブ
    42と,これの上部に構築されたシャフト53およびマ
    テリアルロック54と、 前記刃口部1の上方に設置されたセグメント組み立て用
    のエレクタ47と、を配備していることを特徴とする立
    坑または構造物基礎杭の築造装置。
  8. 【請求項8】 前記縦シールド0の上方に、縦シールド
    0のガイド版兼反力版48を築造し、この反力版48に
    より縦シールド0の浮力および沈下推進時の反力荷重を
    補うように構成したことを特徴とする請求項7記載の立
    坑または構造物基礎杭の築造装置。
  9. 【請求項9】 前記縦シールド0の外周の地山にアース
    アンカ65を配置しかつ所定深度に定着させ、このアー
    スアンカ65により縦シールド0の浮力および沈下推進
    時の反力荷重を補うように構成したことを特徴とする請
    求項7記載の立坑または構造物基礎杭の築造装置。
  10. 【請求項10】 前記縦シールド0の上方に、縦シール
    ド0のガイド版兼反力版48を築造するとともに、前記
    反力版48を貫通させて縦シールド0の外周の地山にア
    ースアンカ65を配置しかつ所定深度に定着させ、前記
    反力版48およびアースアンカ65により縦シールド0
    の浮力および沈下推進時の反力荷重を補うように構成し
    たことを特徴とする請求項7記載の立坑または構造物基
    礎杭の築造装置。
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