JP4070143B2 - 二重構造の作業筒とトンネルの作業筒先進全断面後退掘削法 - Google Patents

二重構造の作業筒とトンネルの作業筒先進全断面後退掘削法 Download PDF

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本発明は油圧ジャッキで推進できる移動セントル架台に複数基搭載し、地山を部分的に中抜きする中抜掘削装置である二重構造の作業筒であって、両端を開放した鋼製で中空の筒で、外殻作業筒とこれに内接した内殻作業筒の二重構造の作業筒を本体とし、外殻作業筒の先端には、先端円周部の外鈑と内鈑を偶数正多角形に分割、整形した切削部支持鈑に支えられ、切削刃回転軸を介して独立して回転可能な切削刃を装着した切削部を設け、切削部の直後には地山から繰り抜いた土塊を直角に切離すため、ワイヤーソーによる切取り装置を設け、外殻作業筒内部には、駆動力伝達ロッドを装着し、作業筒最後尾には、作業筒機械室筺体を備え、作業筒機械室筺体内には油圧ジャッキを備え、
駆動力伝達ロッドの駆動力は回転切削刃に伝達され回転し、地山から土塊を繰り抜くと同時に、作業筒本体の後端部に設けた作業筒機械室筺体内の油圧ジャッキにより作業筒全体を推進させ、内殻作業筒内に繰抜き土塊を収容し、
切削部直後に設置した土塊切取り装置により、内殻作業筒の端断面の内径円断面部分をワイヤーソーでトンネル軸に直角に、地山から切離し、内殻作業筒を後方へ移送する事により地山を部分的に中抜掘削する二重構造の作業筒である。
この作業により確保された外殻作業筒の内部空間から、掘削に先立ち事前に地質に応じた補助工法を施工し、掘削予定区間の安全性を確保した上で、上部フロアー作業筒を優先して切羽から作業筒毎後退しながら、中抜きされ脆弱になったトンネルの全断面を既存の掘削機械で整形掘削し、その残土を下部フロアーの作業筒を利用した排出路から排出するトンネルの掘削から覆工まで施工できるトンネルの作業筒先進全断面後退掘削工法に関するものである。
通常のトンネル掘削は地山を外側からトンネル軸に沿い奥に向かって、切羽面を片押しで掘削を進めると共に、掘削に伴う大きな地山圧力に対しては、鋼製支保工、ロックボルト等の補助工法により対処している。
軟弱地質における切羽の崩壊等の対処については、様々な対策が必要となるが施工が切羽前面からしか出来ない事が多く、作業の方向性や作業のスペースが限定され、非効率で冗長的な作業となりしばしば難航することがある。
是らに対処するため事前調査に基づく、様々な地質に対応した補助工法を実施しトンネルを完成させている。
また、大型トンネルボーリングマシン(以下TBM)によって、全断面の掘削と同時にコンクリート覆工を実施し、トンネルを完成させている。
従来のトンネル掘削は、地形、地質、地下水位等の条件に応じ、選択された掘削方式により実施され、各種の補助工法や地盤の改良等の対策が併用されると共に条件によっては大型TBMが経済的であるため採用されている。
しかしながら、自然条件が全て把握されている訳でなく、時として異常な出水や偏圧等による予期せぬ事態に遭遇することが多々あり、先線の地質条件把握のための事前調査やこれに基づく補助工法の確定は不可欠な課題である。
また、事前調査に基づく補助工法の施工にあたっては羽口からの片押し作業のため作業の方法や作業空間の確保、安全性、確実性の確認等が大きな課題である。
TBMの採用の場合は、全断面を切削刃で切削し、泥土を後方へ排出している。
このため切削に強大な馬力を要し、反力による地山へ及ぼす影響も大きく、TBMの挙動の制御が複雑となり設備が大型化、複雑化している。
又全断面の切削のため排泥量が多く、その処理に多額の費用を要する等TBM採用に当たっては、地質条件、設備規模の決定、経済性が大きな課題である。
上記課題を達成するために、トンネルの計画法線、縦横断計画に合致した施工基面に、基礎台座の形状に合わせ掘削した溝に、埋めるように基礎台座を埋設し、大きな荷重、反力に抵抗できるように定着する。
この基礎台座に中抜掘削装置である作業筒を装填した移動セントルを、ガイドベアリング等で移動し、据付けると共に固定ボルトで固着し掘削を開始する。
切羽土塊を部分的に中抜きする中抜掘削装置である二重構造の作業筒は、両端を開放した鋼製で中空の筒状で、筒の外鈑と内鈑を、軸及び円周方向に一定間隔に補強腹鈑で補強し、機械掘削作業が可能な空間を確保した外殻作業筒とこれに内接した内殻作業筒からなる2重構造の作業筒とし、外殻作業筒の外鈑と内鈑との空間に、作業筒機械室筺体の駆動モーターからの駆動力を伝達する伝達ロッドを配置し、駆動力伝達ロッドを軸方向に一定間隔に配置された2枚一組の補強腹鈑の間に配置し、これに直角に交わる円周方向補強腹鈑に取付けたベアリングを介して固定する。
伝達ロッドと伝達ロッドの間に、先端掘削部で切削された岩砕、泥土を後方へ移送する排泥管を設置する。
また、内殻作業筒の移動を容易にするため、荷重のかかる断面下半分の軸方向補強腹鈑の上部に、内殻作業筒に接するよう棒状のベアリングを設置する。
内殻作業筒は切取られた土塊を収容し、後方へ移送するための容器であり土塊の重量に耐えられる様、軸及び円周方向補強腹鈑により十分に補強する。
外殻作業筒の先端には、先端円周部の外鈑と内鈑を偶数正多角形に分割、整形した切削部支持鈑に支えられ、切削刃回転軸を介して独立して回転可能な切削刃を装着した切削部を設ける。
作業筒機械室筺体内の油圧ジャッキの推進力により、鏡面の土塊に偶数多角形の切削刃を押付け、切削刃の刃厚分だけ繰り抜くように切削し、偶数正多角形に繰り抜かれた筒状の地山土塊は切削と同時に推進力により作業筒全体を推進させ内殻作業筒内部に収納される。
土塊の切削を行う切削刃の駆動力は、駆動力伝達ロッドの駆動力が駆動力伝達ロッドに刻まれた伝達ロッド先端歯車により駆動力遊星歯車に伝達されて回転方向が90度変換され、該駆動力伝達遊星歯車の駆動力が切削刃の刃先にきざまれた歯形を介して、切削刃に伝達され土塊の切削を行なう。
これらの動力伝達機構を保護するため,機構の空間を補強スペーサーで埋め、切削刃支持鈑に締付けボルトで固定し、強固に一体化する。
切削部の直後には地山から繰り抜いた土塊を直角に切離すため、ワイヤーソーによる土塊切取り装置を設け、内殻作業筒の端断面の内径円断面部分をワイヤーソーでトンネル軸に直角に地山から切離す。
切取り装置は切削部の直後に、円周方向補強腹鈑で区切った設置空間を設け、留め金具を兼ねたシャーピンで定着されたワイヤーソーを収納する。
使用に際しては、ワイヤソー駆動モーターが駆動し、ワイヤーソーが回転する事により、シャーピンを破断、そして更に土塊をトンネル軸に直角に切断する。
切断の進行によりワイヤソーが弛んで余った部分を遊ばせる収容部が必要であり、巻き取るための弛取装置を設ける。
弛取装置は、固定滑車と移動滑車を複数個、向い合せに組合せ、この間に本体ワイヤソーを抱き込んだ伸縮可能な櫛状部を主構造とし、この挙動を制御するため装置を誘導レールに納める。
この装置の端部から巻取用ワイヤーを伸ばし、一定の張力を超えるとON,OFF出来るバネスイッチ持った巻取用ステッピングモーターに繋ぎ、櫛状部の間隔を広げこの部分に駆動しながら余分なワイヤーソーを収納する。
一度切断を終えた場合は、土塊を排除し、ワイヤーソーを設置し直す。
作業筒の坑口側最後尾には作業筒機械室筐体を設け、作業筒機械室筐体内には油圧ジャッキを備え、トンネルの掘削刃の駆動力、作業筒の推進、後退を行なう動力を発生させる。
作業筒機械室筐体は移動セントル作業架台の鋼製支柱間に合わせ方形の筺体とし、剛性を高め外殻作業筒と一体化するための補強スチッフナーで筺体と剛結する。
その4隅に駆動力伝達ロッドを駆動する駆動モーターを設置し、また左右の架台支柱と接する側の、補強スチッフナーと補強スチッフナー間に、着脱出来る取付ボルトを介して、推進(又は後退)用の油圧ジャッキを設置し、反力部材と連結する。
上記の油圧ジャッキの反力部材として、作業架台の支柱間を軸方向に反力伝達スチフナーで連結し剛性高め、これに着脱出来る取付ボルトを介して油圧ジャッキの頭部(又は端部)を取付け、架台全体で大きな反力に抵抗させる。
作業筒機械室筐体の坑口側端部には取付金具で中空の方形筺体の閉鎖扉を設ける。
閉鎖扉の内部には、吸泥ポンプを内蔵した集泥槽を設置し、この中に取付ヘッドで繋いだ排泥管を導入する。
また動力伝達ロッドの中心部を貫通する高圧水供給管に対して、取付ヘッドで繋ぎ高圧水を供給する。
推進(後退)動力の制御、切削刃の回転、高圧水の供給、集泥槽からの排泥はすべて、扉に設置された操作盤の操作により行う。
これらの電動力、高圧水道、排泥は架台支柱に付随して設置した給電、給水、排泥施設により供給または排出する。
基礎台座の上に置かれる移動セントルは、ガイドベアリン等で移動出来、定着ボルトで台座に固定出来る作業架台とする。
移動セントルは上部と下部の作業フロアーの2階建とし、土塊等の大きな荷重に耐えるようH型鋼の支柱、縦梁桁、横梁桁、アーチリブで構成し、外周をスキンプレートで覆い、各階は梁桁に鋼床鈑を架設した剛性の大きな作業架台とする。
上部作業フロア‐の中央部坑口側一区画には、上部作業フロアーへのアプローチとしての重量に耐える昇降エレベーターを設置する。
各階の作業筒装填区画レーンにボールベアリングで前後左右に移動可能で定着ボルトで固定出来、作業筒の安定と縦移動を容易にするための作業筒誘導受けレールを敷設する。
最大推進長の1行程推進を完了し、内殻作業筒を後方へ移送するために、下部作業架台の直後まで引き込み線を敷設し、下部作業フロアーの高さに合わせた作業筒移送貨車に作業筒受けレールを介して積込み、トンネル外の土塊処理区画へ移送する。
土捨場における排土のために、移送された内殻作業筒を、直径で2葉に分解して排土したり、組立のため円周方向補強腹鈑に複数の分解継手を設け、ボルトにより着脱出来る構造とする。
内殻作業筒排出後の外殻作業筒内で、地山及び鏡面へのロックボルトの打設、各種注入工事、各種の補助工法を実施出来る様、ロックボルト打設機、各種注入機、ロードカッターバックホー等を自走で搬入し、機器の作業足場を固定する構造とする。
また、ロックボルトの打設や各種注入工法、凍結工法等の補助工法の作業が作業筒全体に亘る場合に対応するため、外殻作業筒にはロックボルト打設を念頭に置き、ネジコミ式の多目的の多用途作業孔を設ける。
多用途作業孔は、一定間隔で多数必要であるため断面の脆弱化を招くこれを防ぐため多用途作業孔周辺には外殻作業筒の外鈑,内鈑に添接した補強鈑を設ける。
補助工法を完了した作業筒においては、作業筒を後退させながら、中抜きして脆くなった鏡面土塊をロードカッターによる突き崩し、整形掘削、バックホー等による掘削土の集積積込み作業、クレーンによる鋼製支保工や基礎台座の組立等目的の作業を実施する。
本発明は以上説明したとおり構成されているので、以下のような効果を発揮する。
本発明における作業筒は、前述の小断面で2重構造の堅固な鋼製の筒状で、切削部先端には独立して回転し切削できる切削部を設けており、従来のシールド掘削機の様に大きな地山圧力に抗して自ら回転し筒全体面積を掘削するのでなく、偶数正多角形の刃厚分だけ切削するのみであるため、地山に余分な影響を与えず、力を作用点に集中させ最小仕事で最大効果を達成でき飛躍的な省力化が図れる。
偶数正多角形の筒状に切削した土塊はそのまま内殻作業筒に収納し、一定長毎に土塊切取り装置で切離され、坑外の土塊処理区画へ移送、解体されるため、岩石の場合1.5倍にものぼる
掘削土の体積変化率を最小限に止め、掘削及び残土処理コストの削減、作業スペースの最小化を図り、効率的な作業を実施出来る。
内殻作業筒に収納された土塊は、地山先線の地質サンプルであり、トンネル断面の全体に亘って詳細な地質データ−が得られ、想定される事態に対するあらゆる危険性を察知し、迅速に補助工法の検討、決定ができ、安全で施工基面が構造的に確保された作業筒内から、機械施工を主体にした補助工法を実施し、地山を早期に安定させる事が出来る。
このように、トンネル工事の省エネルギー化、省人化、工場化が促進されトンネル施工運営における安全性の向上、効率的、経済的で恒常的な進捗を図れる効果がある。
移動セントルに搭載された、複数の中抜き掘削装置である二重構造の作業筒は
作業筒機械室筐体の推進用油圧ジャッキの作動により、作業筒が推進し切削刃を鏡面に押し付けると同時に、駆動モーターの回転力が駆動力伝達ロッドを介し、回転切削刃を回転させる。
このとき、駆動力伝達ロッドの中心部に設けた、高圧水管から高圧水を鏡面土塊及び切削刃に噴射し、切削のきっかけを作ると共に回転切削刃の潤滑を促し切削部が鏡面土塊を偶数正多角形の刃形どおりに繰抜き、作業筒の推進と同時に繰抜土塊が内殻作業筒に順次収納される。
切削汚泥は、切削刃の互に向い合う方向の回転力により呼び込まれ、隣り合う切削刃の間に設置された排泥管付近に導かれ、吸引ポンプの吸引力により集泥槽に集められ総排泥管から排水溝へ、さらに坑外の沈殿池ヘ排出する。
各作業筒を推進し最大長まで推進出来た作業筒から、土塊切取装置により鏡面土塊からトンネル軸に直角に切り離し、土塊を収納した重い内殻作業筒を受けレール、昇降エレベーターを介して慎重に内殻作業筒運搬貨車に積込み、坑外へ送出する事で鏡面土塊が部分的に中抜きされ、外殻作業筒の内空断面である掘削作業空間を確保する。
移動セントルに装填された中抜掘削装置である作業筒は、夫々独立して作動できる。
各作業筒の掘削速度は、遭遇する地質に左右され差異が生じるが、先に推進を終え、内殻作業筒の送出を完了した作業筒から作業計画に沿って、各作業車を作業筒内へ自走で搬入させ、所定の位置に固定し、地質に応じた補助工法を実施し掘削予定区間の安全性を事前に確保する。
内殻作業筒の送出を完了し、補助工法を完了した区間については、作業計画に従って上部フロア‐作業筒の後退を優先させ、作業筒全体を後退させながらスペースを確保し、先ず下部作業フロアーにバックホーによる掘削土の集積、積込み、ベルトコンベアーによる掘削土の排送作業ルートを確保する。
そして上部作業フロアーから中抜きして脆くなった土塊を、整形掘削が施工できるバックホー、ロードカッターにより突き崩し、後退により確保された下部フロアーの空洞スペースへ、掘削土を自由落下させ掘削を進め、更にロードカッターなどにより断面の整形掘削を施す。
断面の整形掘削を終了させた区間については、クレーン等による鋼製支保工の設置や基礎台座を組立、一連の作業工程を機械化されて効率的で、計画通りの進捗速度で作業が遂行される。
作業筒の推進と後退は、作業筒機械室筐体側面補強スチフナーと反力を得るためのH型鋼支柱間の補強スチフナーを結合するよう、互い違いに着脱可能な取付けボルトを介して、シリンダーヘッド又はピストンヘッドを取付け、油圧ジャッキの伸長又は収縮の推力により駆動する。
そしてピストンの働長分毎に、取付けボルトを着脱し匍匐して前後進出来る。
実施例について図面を参照して説明すると、図1において、は標準的なトンネルの横断図を示す。
図2に示す実施例では、掘削装置の本体である移動セントルの横断図であり、2階建てで、5本の作業筒を装着する。
そして、大きな荷重のかかる2階の作業筒については、直下にH型鋼支柱7を配して荷重を支えている。
移動セントルの骨格は縦横の桁梁とH型鋼支柱7、アーチリブ6を剛結し、周囲を覆工コンクリート打設の為、数センチ上下に可動出来るスキンプレート5で覆い水密性と剛性を高める。
図3に示す実施例は、作業筒の配置図であり、対策工法の施工事例として、ロックボルト14の施工位置の概念を示めす。
図4に示す実施例は、作業筒の断面図であり、中空の筒状で互いに接する外殻作業筒9と内殻作業筒10の2重構造を示めす。
外殻作業筒外版33と外殻作業筒内鈑31の先端部を八分割し、二組が対になってハの字状に向い合い、外殻作業筒9の円周を正八角形に整形した切削刃支持鈑20で、5段に積層された切削刃17を切削刃回転軸19を介して貫くように束ね、下部切削刃保護版23と切削刃締付けボルト24で固定している。
C−C断面部の作業筒は大きな荷重を支える必要性から、縦横断方向に一定の間隔で2枚一組の外殻作業筒腹鈑32,内殻作業筒腹鈑29で補強しており、この空間に駆動力伝達ロッド25および排泥管36を配置する。
又、外殻作業筒腹鈑32に内殻作業筒10に接するよう移動用ベアリング34を設ける。
B−B断面部については駆動力が、駆動力伝達ロッド25に刻まれた伝達ロッド先端歯車37により、駆動力伝達遊星歯車26に伝達され、回転方向が90度変換する。
A−A断面部については、駆動力伝達遊星歯車26回転力が切削刃17の刃先に刻まれた歯形を介して切削刃17に伝達されている。
図5に示す実施例は先端切削部の断面図であり、外殻作業筒9の先端部を外殻作業筒外鈑33と外殻作業筒内鈑31で切削刃17を包むように整形した切削刃支持鈑20で挟み、切削刃回転軸19で貫き、切削刃ベアリング21で回転を円滑にすると共に切削刃支持スペーサー22で間隔を保持し、上部、下部切削刃保護鈑23で切削刃締め付けボルト24を介して着脱出来るよう固定している。
図6に示す実施例は先端切削部側面透図であり、中心に高圧水管35を持ち、先端に伝達ロッド先端歯車37を刻んだ駆動力伝達ロッド25により、駆動力が駆動力伝達遊星歯車26を介して切削刃17に伝達されており、これら一連の切削機構を保護するため、切削刃支持版固定スペーサー49を噛ませ切削刃支持版20に切削刃支持版取付ボルト46で固定している。
又、切削刃支持版固定スペーサー49と外殻作業筒腹版38との間に、土塊切取装置を設け、2基のワイヤーソー駆動モーター39でワイヤーソー47を駆動し、固定滑車42と移動滑車41を複数個向い合せに組合せ、この間に本体ワイヤソーを抱き込んだ、伸縮可能な櫛状部を主構造とした巻取り装置設けており、この挙動を制御するためワイヤーソー弛取誘導レール44に納めている。
その櫛状部の端部から巻取り用ワイヤーを伸ばし、一定の張力を超えるとON,OFF出来るバネスイッチ持ったワイヤーソー弛取モーター43に繋ぎ、櫛状部の間隔を広げ、この部分に余分なワイヤソー47を収納する。
一度切断を終えた場合は、土塊を排除し、ワイヤソー47を設置し直す。
図7に示す実施例は、作業筒駆動機械室横断図であり、作業筒機械室筺体54は剛性を高めるため外殻作業筒9と一体化するための筺体補剛スチッフナー55で筺体と連結する。
その4隅に掘削部の駆動力を発生する駆動モーター50を設置し、また左右の架台支柱と接する側の隣り合う筺体補剛スチッフナー55との間に、着脱出来る油圧ジャッキ取付ボルト59を介して、推進(又は後退)用の作業筒油圧ジャッキ60を設置する。
油圧ジャッキ60の反力部材として、H形鋼支柱7の間を3枚一組の反力伝達スチフナー56で連結し剛性高め、この間に着脱出来る油圧ジャッキ取付ボルト59を介して油圧ジャッキの頭部(又は端部)を取付け、架台全体で大きな反力に抵抗させる。
また、各階の梁桁に作業筒鋼床版桁58を連結し、作業筒の荷重を支えると共に、作業筒の移動の為移動用ベアリング34を持った作業筒誘導受レール57を設け移動の円滑を図る。
図8に示す実施事例は、作業筒閉鎖扉断面図であり、作業筒機械室筺体54の最後尾に閉鎖扉取付金具61を介して開閉でき、閉鎖扉ハンドル85で閉鎖できるよう取付ている。作業フロアーの水密性を図るとともに、外殻作業筒9に収納された高圧水管35への高圧水の供給、集泥菅から汚泥の収集のため、吸泥ポンプ65を持った集泥槽66を備え、総排泥管63から排水溝4へ排出する。
図9の実施事例は作業筒閉鎖扉のD−D断面図であり、扉開閉に伴う接続の破断が起きないように適応できるよう、フレキシブルホースと連結した集泥菅取付ヘッド68および高圧水取付ヘッド69を介して外殻作業筒9と接続している。
外部からの電力、高圧水用水道水の供給、コンピューター等への制御信号等もこの扉から供給する。
図10の実施例は作業筒閉鎖扉の立体図である。
図11の実施例は作業筒の立体図である。
作業筒最後尾には、作業筒機械室筺体54を備え、駆動モーター50の動力を駆動力伝達歯車51、伝達ロッド後部歯車52を介し、駆動力伝達ロッド25に伝達されている。
また、3枚一組の筺体補剛スチフナー55と、反力伝達スチフナー56の間を油圧ジャッキ60で、油圧ジャッキ取付ボルト59を介して連結している。
運転作業部と切削作業部の境界には作業筒支持環状受枠70で作業筒を支持し作業筒隔離壁71で地山と隔離しており、先端の切削刃17を正八角形の回転切削刃支持版20で支えている。
図12の実施例は作業筒先進後退全断面掘削工法の全体概要図である。
図13の実施例は、作業筒先進後退全断面掘削工法の作業工程図である。
図14の実施例は、多用途作業孔の立体図である。
連続した削孔で構造が弱体化するため多用途作業孔支持版87を添接し、これに削孔しネジ状の多用途作業孔蓋86で内側から閉じている。
図15の実施は作業筒構造立体図である。内殻作業筒の端部には、内殻作業筒連結環90を配し、中空の筒内には軸方向に内殻作業筒腹版29とこれに直角に交わる円周方向に作業筒円周腹版38を配し、分割線92で2葉に分割しまた組立てるため、作業筒円周腹版38の間に分解・組立継手ロッド96嵌込み、固定ボルト97で連結している。
又、外殻作業筒の端部には、外殻作業筒連結環93を設け、駆動力伝達ロッド25の連結、排泥管の接続のため、連結カップリング94を配しこれを締付ける連結カップリング締付孔95を備えている。
トンネル地山が有用な岩石の場合は、一定規模の切出寸法を持つため、素材としての高付加価値化が図れる。
本発明の主体である移動セントルは、二階建ての強固な鋼構造の架台であり、地山に挿入される作業筒も堅固で機能的な設計が可能であるため、坑内作業の安全性の向上はもとより、機械化による作業のオートメーション化が促進され、トンネル建設コストの削減が図れる。
トンネルの標準横断図である。 移動セントル断面図である。 ロックボルト施工概念図である。 作業筒断面図である。 先端切削部縦断面図である。 先端切削部側面透視図である。 作業筒駆動機械室横断図である。 作業筒閉鎖扉断面図である。 作業筒閉鎖扉D−D断面図である。 作業筒閉鎖扉立体図である。 作業筒全体立体図である。 作業筒先進後退全断面掘削工法全体概要図である。 作業筒先進後退全断面掘削工法模式図である。 多用途作業孔立体図である。 作業筒構造立体図である
符号の説明
0 建築限界線
1 歩道部
2 路肩部
3 車道部
4 排水溝
5 スキンプレート
6 セントルアーチリブ
7 H型鋼支柱
8 上部床版梁桁
9 外殻作業筒
10 内殻作業筒
11 駆動モーター収納部
12 下部床版梁桁
13 基礎台座
14 ロックボルト
15 ロックボルト施工線
16 ロックボルト打込位置
17 切削刃
18 上部切削刃保護鈑
19 切削刃回転軸
20 切削刃支持鈑
21 切削刃ベアリング
22 切削刃支持スペーサー
23 下部切削刃保護鈑
24 切削刃締付ボルト
25 駆動力伝達ロッド
26 駆動力伝達遊星歯車
27 遊星歯車回転軸
28 内殻作業筒内鈑
29 内殻作業筒腹鈑
30 内殻作業筒外鈑
31 外殻作業筒内鈑
32 外殻作業筒腹鈑
33 外殻作業筒外鈑
34 移動用ベアリング
35 高圧水管
36 排泥管
37 伝達ロッド先端歯車
38 外殻作業筒円周腹鈑
39 ワイヤソー駆動モーター
40 ワイヤソー繰出・引込口
41 移動滑車
42 固定滑車
43 ワイヤソー弛取モーター
44 ワイヤソー弛取誘導レール
45 ワイヤソー弛取装置
46 切削刃支持版取付ボルト
47 ワイヤソー
48 ワイヤソーシャーピン
49 切削刃支持鈑固定スペーサー
50 駆動モーター
51 駆動力伝達歯車
52 伝達ロッド後部歯車
53 駆動モーター回転軸
54 作業筒機械室筐体
55 筐体補剛スチフナー
56 反力伝達スチフナー
57 作業筒誘導受レール
58 作業筒鋼床版桁
59 油圧ジャッキ取付ボルト
60 油圧ジャッキ(推進・後退)
61 閉鎖扉取付金具
62 閉鎖扉筐体
63 総排泥管
64 高圧水供給管
65 吸泥ポンプ
66 集泥槽
67 集泥管
68 集泥管取付ヘッド
69 高圧水管取付ヘッド
70 作業筒支持環状受枠
71 作業筒隔離壁
72 H型鋼製支保工
73 羽口止アンカー
74 羽口止ロックボルト
75 鏡面
76 ロックボルト打設機
77 断面整形掘削機
78 バックホー
79 重量物昇降機
80 上部フロア−
81 ベルトコンベア−
82 土砂運搬車
83 作業筒運搬車
84 引込線レール
85 閉鎖扉ハンドル
86 多用途作業孔蓋
87 多用途作業孔蓋支持鈑
88 止めネジ
89 覆工コンクリート
90 内殻作業筒連結環
91 内殻作業筒連結ボルト孔
92 分割線
93 外殻作業筒連結環
94 連結カップリング
95 連結カップリング締付孔
96 分解・組立継手ロッド
97 固定ボルト

Claims (3)

  1. 移動セントルに搭載し地山を部分的に中抜きする中抜掘削装置である二重構造の作業筒であって、両端を開放した鋼製で中空の筒で、外殻作業筒とこれに内接した内殻作業筒の二重構造の作業筒を本体とし、
    外殻作業筒の先端には、先端円周部の外鈑と内鈑を偶数正多角形に分割、整形した切削部支持鈑に支えられ、切削刃回転軸を介して独立して回転可能な切削刃を装着した切削部を設け、切削部の直後には地山から繰り抜いた土塊を直角に切離すため、ワイヤーソーによる切取り装置を設け、外殻作業筒内部には、駆動力伝達ロッドを装着し、作業筒最後尾には、作業筒機械室筺体を備え、作業筒機械室筺体内には油圧ジャッキを備え、
    駆動力伝達ロッドの駆動力は回転切削刃に伝達され、地山から土塊を繰り抜くと
    同時に、作業筒本体の後端部に設けた作業筒機械室筺体内の油圧ジャッキにより作業筒全体を推進させ、内殻作業筒内に繰抜き土塊を収容し、
    切削部直後に設置した土塊切取り装置により、内殻作業筒の端断面の内径円断面部分をワイヤーソーでトンネル軸に直角に、地山から切離し、内殻作業筒を後方へ移送する事により地山を部分的に中抜きすることを特徴とする二重構造の作業筒。
  2. 請求項1に記載した二重構造の作業筒に使用する外殻作業筒であって、作業筒は、鋼製で中空の筒状とし、
    筒の外鈑と内鈑を、軸方向および円周方向に一定間隔に補強腹鈑で補強し、外鈑と内鈑との空間に、作業筒機械室筺体内の駆動モーターからの駆動力を伝達する駆動力伝達ロッドを配置し、
    外殻作業筒の先端には、先端円周部の外鈑と内鈑を偶数正多角形に分割、整形した切削部支持鈑に支えられ、切削刃回転軸を介して独立して回転可能な切削刃を装着した切削部を設け、
    駆動力伝達ロッドの駆動力は、駆動力伝達ロッドに刻まれた伝達ロッド先端歯車により駆動力遊星歯車に伝達されて回転方向が90度変換され、該駆動力伝達遊星歯車の駆動力が切削刃の刃先にきざまれた歯形を介して、切削刃に伝達されることを特徴とする外殻作業筒
  3. 移動セントルに請求項1の地山土塊の中抜掘削装置である二重構造の作業筒を複数基搭載し、
    外殻作業筒で地山を筒状に繰り抜き、同時に繰抜き土塊を内部に収容した内殻作業筒を後方へ移送する事で地山を中抜きし
    その空間である外殻作業筒内部の施工基盤から、掘削に先立ち事前に地質に応じた補助工法を施工し、
    掘削予定区間の安全性を確保した上で、上部フロアーの作業筒を優先して切羽から作業筒毎後退しながら、脆弱になったトンネルの全断面を既存の掘削機械で整形掘削し、その残土を下部フロアーの作業筒を利用した搬出路から排出する、トンネルの掘削から覆工まで、施工できるトンネルの作業筒先進全断面後退掘削工法
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