JP2684393B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JP2684393B2 JP63261577A JP26157788A JP2684393B2 JP 2684393 B2 JP2684393 B2 JP 2684393B2 JP 63261577 A JP63261577 A JP 63261577A JP 26157788 A JP26157788 A JP 26157788A JP 2684393 B2 JP2684393 B2 JP 2684393B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は複数の磁性層を有する磁気記録媒体に関す
る。特に、本発明は電磁変換特性の改良された強磁性合
金粉末を磁性層に含有する磁気記録媒体に関する。
〔従来の技術及びその課題〕 従来ビデオテープ、オーディオテープ等の磁気記録媒
体としては、強磁性酸化鉄粉末、強磁性金属粉末等を結
合剤中に分散した磁性層を比磁性支持体に塗設した物が
広く用いられている。特に強磁性金属粉末は抗磁力が高
く、高密度記録に適している。
近年、このような磁気記録媒体の高密度記録化と共
に、高品位な画質、音質の要求がますます高くなってお
り、電磁変換特性の改良、特にC/Nを上げ、バイアスノ
イズを下げるなどが必要になってきている。このために
は、強磁性粉末を小さくして単位体積当りの磁性体の数
を増やす必要があると共に磁性層の表面性を良くする必
要がある。
又、特開昭54−145104、特開昭58−56231、特開昭60
−256917のように磁性層を多層化して上層に強磁性金属
合金粉末を用い、下層に酸化鉄系の強磁性粉末を用いて
機能を分離することで電磁変換特性を向上させた例もあ
る。
例えば、特開昭58−56231号では、上層の磁性層にBET
法による比表面積(SBET)が35〜80m2/gの金属磁性粉末
を用いHcが500〜900 Oeにし、一方下層の磁性層にBET法
による比表面積が18〜30m2/gの酸化物磁性材料粉末を用
い、そのHc、Brを規定したものを提案しているが、これ
は磁性層表面部に比表面積の大きい金属磁性粉末を分布
させるとバイアスノイズが低減し、磁性層内部に比表面
積の小さい酸化物磁性材料粉末を分布させると全帯域に
わたり再生出力が大きくなるとしている。しかしなが
ら、特開昭58−56231号はオーデイオテープを前提に考
えているため、このような組合せになるが、ビデオテー
プや8mmテープでは高域と低域のバランスをとることが
必須であると共に高画質、高音質を達成するため、高密
度記録ができると共に磁性層は更に平滑にし電磁変換特
性(出力、S/Nなど)を改良する必要があった。ところ
が下層の磁性層のSBETが18〜30m2/gの様に小さい(粗粒
子)とノイズがかなりあり、かつ表面性も十分でなくビ
デオ用としては十分でなかった。このためキャリア近傍
ノイズが高くなっていた。又、下層の充填度が低くなり
電磁変換特性が劣化した。
又、メタル層では出力が出る分散性が悪く表面が充分
に平滑でないためノイズが高くC/Nが向上しない。本発
明の目的は、ノイズが低くC/Nが向上した電磁変換諸特
性の良好な磁気記録媒体を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、この問題点を解決するために、一般に
金属粉末に比べ分散性が良く平滑な磁性層を与える比表
面積を規定したコバルト含有酸化鉄を下層に用い、その
上に強磁性金属粉末を含有する磁性層を設けることでテ
ープ磁性層の表面性を高める事が出来た。ここでテープ
磁性層の表面性は下層単独の表面性におおきく左右され
ることがわかっている。
即ち本発明は、比磁性支持体上に強磁性粉末を結合剤
中に分散させてなる磁性層を2層以上設けてなる磁気記
録媒体において、最上層の強磁性粉末が抗磁性合金粉末
であり、下層(最上層を除く層をいう。)の磁性層の強
磁性粉末はBET法による非表面積が35m2/g以上で、かつ
平均長軸径が0.25μ未満かつ結晶子サイズが350Å未満
のコバルト含有酸化鉄であり、下層および最上層の結合
剤は官能基を含有する事を特徴とする磁気記録媒体であ
る。
(本発明の作用・効果) 本発明の特徴とするところは上層の磁性層に強磁性合
金粉末を用いているが、これにより高域特性即ち高画質
を達成でき高Bm(最大磁束密度)と高Br(残留磁束密
度)特性がえられる。
そして、下層の磁性層に酸化粉末を用いることにより
強磁性合金粉末に比べ分散性が良く表面性が改良されて
いるためである。更に、ここで用いる強磁性体の平均長
軸径は0.25μ未満、結晶子サイズは350Å未満とするこ
とが好ましい。強磁性体は微粒子にすると、表面性が改
良される。そのためノイズが低下し、それに伴ってS/N
も向上した。
また、微粒子の方がノイズが改良されると共に充填度
が向上し、磁性層密度が向上して電磁変換特性が改良さ
れた。
〔発明の詳細な記述〕
上層に用いられる強磁性合金粉末としては、強磁性合
金粉末中の金属分が75重量%上であり、そして金属分の
80重量%以上が少なくとも1種類の強磁性金属あるいは
合金(例、Fe、Co、Ni、Fe−Co、Fe−Ni、Co−Ni、Co−
Ni−Fe)であり、該金属分の20重量%以下の範囲内で他
の成分(例、Al、Si、S、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Cu、Z
n、Y、Mo、Rh、Pd、Ag、Sn、Sb、Te、Ba、Ta、W、R
e、Au、Hg、Pb、Bi、La、Ce、Pr、Nd、B、P)を含む
ことのある合金や、窒化鉄等を上げることができる。ま
た、上記強磁性金属が少量の水、水酸化物または酸化物
を含むものなどであってももよい。またこれらの強磁性
金属粉末の製造方法は既に公知であり、本発明で用いる
強磁性粉末の代表例である強磁性合金粉末についてもこ
れら公知の方法に従って製造することができる。
すなわち、強磁性合金粉末の製造方法の例としては、
下記の方法を挙げることができる。
(a) 複合有機酸塩(主としてシュウ酸塩)を水素な
どの還元性気体で還元する方法: (b) 酸化鉄を水素などの還元性気体で還元してFeあ
るいはFe−Co粒子などを得る方法: (c) 金属カルボニル化合物を熱分解する方法: (d) 強磁性金属の水溶液に水素化ホウ素ナトリウ
ム、次亜リン酸塩あるいはヒドラジンなどの還元剤を添
加して還元する方法: (e) 水銀陰極を用い強磁性金属粉末を電解析出させ
たのち水銀と分離する方法: (f)金属を低圧の不活性気体中で蒸発させて微粉末を
得る方法: 強磁性合金粉末を使用する場合に、その形状にとくに
制限はないが通常は針状、粒状、サイコロ状、米粒状お
よび板状のものなどが使用される。これ等の方法により
得た金属粉末は空気に接すると急速酸化を生じ、好まし
くないい。従って、徐酸化により表面に酸化物の層を形
成せしめ安定化する徐酸化の方法を用いることが好まし
く、この方法には不活性ガス中に、金属粉末を有機溶剤
に浸漬せしめた後溶剤を空気中で蒸発乾燥する方法、不
活性ガス中に、酸素分圧の低い酸素と不活性ガスの混合
ガスを通じ酸素分圧を徐々に増してゆき、最終的に空気
を流す方法などがある。
最上層磁性体の抗磁力は600 Oe以上5000 Oe以下が好
ましく、特に1000 Oe以上2000 Oe以下が好ましい。約59
0 Oe以下は短波長領域の電磁変換特性が低下して好まし
くなく、約5010 Oe以上は通常のヘッドでは記録できな
くなるので好ましくない。又、BET法による比表面積は3
0m2/g以上、平均長軸径は、0.5μ以下、結晶子サイズは
100〜300Åが好ましい。上記の条件外ではノイズが高く
なり、C/Nが低下して好ましくない。さらに飽和磁化:
σsは100以上150以下が好ましい。下層のコバルト含有
酸化鉄は、CoドープまたはCo固溶酸化鉄、Ca被着酸化鉄
等のCo変成酸化鉄を包含し、該酸化鉄として、FeOx(x
は好ましくは1.33≦x≦1.5である)が挙げられる。
該Co含有酸化鉄のBET法による比表面積は35m2/g以上
が好ましく、約35m2/g未満では磁性粉末の充填度が低く
なり、磁束密度が低下し、電磁変換特性が劣化し、さら
には強磁性体が十分に微粒子化されていないため磁気テ
ープの表面性が十分に平滑化されず好ましくない。さら
に同様な理由から平均長軸径は0.25μ未満、結晶子サイ
ズは350Å未満が好ましい。
下層の抗磁力は600 Oe以上1500 Oe以下の範囲で、最
上層の抗磁力の1.1〜0.4倍が好ましく、特に1.0〜0.6倍
が好ましい。約1.2倍以上では長波長領域の電磁変換特
性が劣り、約0.3倍以下では短波長領域の電磁変換特性
が劣るので好ましくない。また、σsは70以上80以下が
このましい。
最上層の厚みは2μ以下が好ましく、特に1μ以下が
好ましい。最上層の厚さが約2.1μ以上では重層の効果
が小さくなるので好ましくない。
本発明の上下磁性層あるいは所望により設けられるバ
ック層に使用されるバインダーとしては従来公知の熱可
塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂やこれらの混合物
が使用される。
熱可塑性樹脂としては軟化温度が150℃以下、平均分
子量が10000〜300000、重合度が約50〜2000程度のもの
で、例えば塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル
共重合体、塩化ビニル塩化ビニリデン共重合体、塩化ビ
ニルアクリロニトリル共重合体、アクリル酸エステルア
クリロニトリル共重合体、アクリル酸エステル塩化ビニ
リデン共重合体、アクリル酸エステルスチレン共重合
体、メタクリル酸エステルアクリロニトリル共重合体、
メタクリル酸エステル塩化ビニリデン共重合体、メタク
リル酸エステルスチレン共重合体、ウレタンエラストマ
ー、ナイロン−シリコン系樹脂、ニトロセルロース−ポ
リアミド樹脂、ポリ弗化ビニル、塩化ビニリデンアクリ
ロニトリル共重合体、ブタジエンアクリロニトリル共重
合体、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール、セルロ
ース誘導体(セルロースアセテートブチレート、セルロ
ースダイアセテート、セルローストリアセテート、セル
ロースプロピオネート、ニトロセルロース、エチルセル
ロース、メチルセルロース、プロピルセルロース、メチ
ルエチルセルロース、カルボキシルメチルセルロース、
アセチルセルロース等)、スチレンブタジエン共重合
体、ポリエステル樹脂、クロロビニルエーテルアクリル
酸エステル共重合体、アミノ樹脂、各種の合成ゴム系の
熱可塑性樹脂及びこれらの混合物等が使用される。
熱硬化性樹脂又は反応型樹脂としては塗布液の状態で
は200000以下の分子量であり、塗布、乾燥後に加熱する
ことにより、縮合、付加等の反応により分子量は無限大
のものとなる。又、これらの樹脂のなかで、樹脂が熱分
解するまでの間に軟化又は溶融しないものが好ましい。
具体的には例えばフェノール樹脂、フェノキシ樹脂、エ
ポキシ樹脂、ポリウレタン硬化型樹脂、尿素樹脂、メラ
ミン樹脂、アルキッド樹脂、シリコン樹脂、アクリル系
反応樹脂、エポキシ−ポリアミド樹脂、ニトロセルロー
スメラミン樹脂、高分子量ポリエステル樹脂とイソシア
ネートプレポリマーの混合物、メタクリル酸塩共重合体
とジイソシアネートプレポリマーの混合物、ポリエステ
ルポリオールとポリイソシアネートとの混合物、尿素ホ
ルムアルデヒド樹脂、低分子量グリコール/高分子量ジ
オール/トリフェニルメタントリイソシアネートの混合
物、ポリアミン樹脂、ポリイミン樹脂及びこれらの混合
物等である。
これらの結合剤の単独又は組合わされたものが使わ
れ、ほかに添加剤が加えられる。磁性層の強磁性粉末と
結合剤との混合割合は重量比で強磁性粉末100重量部に
対して結合剤5〜300重量部の範囲で使用される。添加
剤は分散剤、潤滑剤、研磨剤、帯電防止剤、酸化防止
剤、溶剤等がくわえられる。
これらの熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂
は、主たる官能基以外に官能基としてカルボン酸、スル
フィン酸、スルフィン酸、スルホン酸、燐酸、硫酸、ホ
スホン、ホスフィン、ホウ酸、硫酸エステル基、燐酸エ
ステル基、これらのアルキルエステル基等の酸性基(こ
れらの酸性基は、Na塩などの形でもよい)、アミノ酸
類;アミノスルホン酸類、アムノアルコールの硫酸また
は燐酸エステル類、アルキルベタイン型等の両性類基、
アミノ基、イミノ基、イミド基、アミド基、エポキシ
基、等また、水酸基、アルコキシル基、チオール基、ハ
ロゲン基、シリル基、シロキサン基を通常1種以上6種
以内含み、各々の官能基は樹脂1gあたり1×10-6eq〜1
×10-2eq含む事が好ましい。
本発明にもちいるポリイソシアネートとしては、トリ
レンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシ
リレンジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシ
アネート、o−トルイジンジイソシアネート、イソホロ
ンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシア
ネート、イソホロンジイソシアネート等のイソシアネー
ト類、又当該イソシアネート類とポリアルコールとの生
成物、又イソシアネート類の縮合に依って生成した2〜
15量体のポリイソシアネート等を使用することができ
る。これらポリイソシアネート類の平均分子量は、100
〜20000のものが好適である。これらポリイソシアネー
トの市販されている商品名としては、コロネートL、コ
ロネートHL、コロネート2030、コロネート2031、ミリオ
ネートMR、ミリオネートMTL(日本ポリウレタン(株)
製)、タケネートD−102、タケネートD−110N、タケ
ネートD−200、タケネートD−202、タケネート300S、
タケネート500(武田薬品(株)製)、スミジュールT
−80、スミジュール44S、スミジュールPF、スミジュー
ルL、スミジュールN、デスモジュールL、デスモジュ
ールIL、デスモジュールN、デスモジュールHL、デスモ
ジュールT65、デスモジュール15、デスモジュールR、
デスモジュールRF、デスモジュールSL、デスモジュール
Z4273(住友バイエル社製)等があり、これらを単独若
しくは硬化反応性の差を利用して二つ若しくはそれ以上
の組み合わせによって使用することができる。又、硬化
反応を促進する目的で、水酸基(ブタンジオール、ヘキ
サンジオール、分子量が1000〜10000のポリウレタン、
水等)、アミノ基(モノメチルアミン、ジメチルアミ
ン、トリメチルアミン等)を有する化合物や金属酸化物
の触媒を併用する事も出来る。これらの水酸基やアミノ
基を有する化合物は多官能である事は望ましい。これら
のポリイソシアネートはバインダー総量の5〜40wt%で
用いることが好ましい。
本発明に使用する分散剤としては、カプリル酸、カル
ピン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ス
テアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、エライジン酸、リ
ノール酸、リノレン酸、ステアロール酸等の炭素数10〜
26個の脂肪酸(R1COOH、R1は炭素数9〜25個のアルキル
基)、前記の脂肪酸のアルカリ金属(Li、Na、K、NH4 +
など)またはアルカリ土類金属(Mg、Ca、Ba等)、Cu、
Pb等から成る金属石鹸、上記脂肪酸の脂肪酸アミド;レ
シチン等が使用される。この他に炭素数4以上の高級ア
ルコール(ブタノール、オクチルアルコール、ミリスチ
ルアルコール、ステアリルアルコール)及びこれらの硫
酸エステル、燐酸エステル、アミン化合物等も使用可能
である。また、ポリアルキレンオキサイド及びこれらの
硫酸エステル、燐酸エステル、アミン化合物等やスルホ
琥珀酸、スルホ琥珀酸エステル等も使用可能である。こ
れらの化合物にはバインダーとの相溶性や特性を変える
ためにSi、Fの置換基を導入することも可能である。こ
れらの分散剤は通常一種類以上で用いられ、一種類の分
散剤は結合剤100重量部に対して0.005〜20重量部の範囲
で添加される。これら分散剤の使用方法は、強磁性粉末
や比磁性微粉末の表面に予め被着させても良く、また分
散途中で添加してもよい。
そのほかに分散剤として好ましい化合物としては、カ
ルボン酸、燐酸エステル等の界面活性剤やフッ素系界面
活性剤フロラードFC95、FC129、FC430、FC431を用いる
事ができる。
本発明の磁性層あるいはバック層に使用される潤滑
剤、酸化防止剤としては、二流化モリブデン、窒化硼
酸、弗化黒鉛、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化珪
素、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、二硫化タングステ
ン等の無機微粉末、アクリルスチレン系樹脂微粉末、ベ
ンゾグアナミン系樹脂微粉末、メラミン系樹脂微粉末、
ポリオレフィン系樹脂微粉末、ポリエステル系樹脂微粉
末、ポリアミド系樹脂微粉末、ポリイミド系樹脂微粉
末、ポリ弗化エチレン系樹脂微粉末等の樹脂微粉末、シ
リコンオイル、脂肪酸変性シリコンオイル、グラファイ
ト、弗化アルコール、ポリオレフィン(ポリエチレンワ
ックス等)、ポリグリコール(ポリエチレンオキシドワ
ックス等)、テトラフルオロエチレンオキシドワック
ス、ポリテトラフルオログリコール、パーフルオロ脂肪
酸、パーフルオロ脂肪酸エステル、パーフルオロアルキ
ル硫酸エステル、パーフルオロアルキル燐酸エステル、
アルキル燐酸エステル、ポリフェニルエーテル、炭素数
10〜20の一塩基性脂肪酸と炭素数3〜12個の一価のアル
コールもしくは二価のアルコール、三価のアルコール、
四価のアルコール、六価のアルコールのいずれか1つも
しくは2つ以上とから成る脂肪酸エステル類、炭素数10
個以上の一塩基性脂肪酸と該脂肪酸の炭素数と合計して
炭素数が11〜28個と成る一価〜六価のアルコールから成
る脂肪酸エステル類等の有機化合物潤滑剤が使用でき
る。又、炭素数8〜22の脂肪酸或いは脂肪酸アミド、脂
肪族アルコールも使用できる。これら有機化合物潤滑剤
の具体的な例としては、カプリル酸ブチル、カプリル酸
オクチル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ブチル、ラウ
リン酸オクチル、ミリスチン酸エチル、ミリスチン酸ブ
チル、ミリスチ酸オクチル、パルミチン酸エチル、パル
ミチン酸ブチル、パルミチン酸オクチル、ステアリン酸
エチル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸オクチル、
ステアリン酸アミル、アンヒドロソルビタンモノステア
レート、アンヒドロソルビタンジステアレート、アンヒ
ドロソルビタントリステアレート、アンヒドロソルビタ
ンテトラステアレート、アンヒドロソルビタンエチレン
オキシドモノステアレート、オレイルオレート、オレイ
ルアルコール、ラウリルアルコール等が有り単独若しく
は組合わせて使用出来る。また本発明に使用される潤滑
剤としては所謂潤滑油添加剤も単独若しくは組合わせて
使用出来、酸化防止剤(アルキルフェノール等)、錆ど
め剤(ナフテン酸、アルケニルコハク酸、ジラウリルフ
ォスフェート等)、油性剤(ナタネ油、ラルリルアルコ
ール等)、極圧剤(ジベンジルスルフィド、トリクレジ
ルフォスフェート、トリブチルホスファイト等)、清浄
分散剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、泡どめ剤等が
ある。これらの潤滑剤は結合剤100重量部に対して0.05
〜20重量部の範囲で添加される。
本発明に用いる磁性層あるいはバック層の研磨剤とし
ては一般に使用される研磨作用若しくは琢磨作用をもつ
材料でα−アルミナ、γ−アルミナ、α−γ−アルミ
ナ、熔融アルミナ、炭化ケイ素、酸化クロム、酸化セリ
ウム、コランダム、人造ダイヤモンド、α−酸化鉄、ザ
クロ石、エメリー(主成分:コランダムと磁鉄鉱)、ガ
ーネット、ケイ石、窒化ケイ素、窒化硼素、炭化モリブ
デン、炭化硼素、炭化タングステン、チタンカーバイ
ド、クオーツ、トリポリ、ケイソウ土、ドロマイト等
で、主としてモース硬度6以上より好ましくはモース硬
度8以上の材料が1乃至4種迄の組合わせで使用され
る、これらの研磨剤は平均粒子サイズが0.005〜5ミク
ロンの大きさのものが使用され、特に好ましくは0.01〜
2ミクロンである。これらの研磨剤は結合剤100重量部
に対して0.01〜20重量部の範囲で添加される。
本発明の分散、混練、塗布の際に使用する有機溶媒と
しては、任意の比率でアセトン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロ
ン、テトラヒドロフラン等のケトン系;メタノール、エ
タノール、プロパノール、ブタノール、イソブタルアル
コール、イソプロピルアルコール、メチルシクロヘキサ
ノールなどのアルコール系;酢酸メチル、酢酸エチル、
酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、乳酸
エチル、酢酸グリコールモノエチルエーテル等のエステ
ル系;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、グリコ
ールジメチルエーテル、グリコールモノエチルエーテ
ル、ジオキサンなどのエーテル系;ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、クレゾール、クロルベンゼン、スチレン
などのタール系(芳香族炭化水素);メチレンクロライ
ド、エチレンクロライド、四塩化炭素、クロロホルム、
エチレンクロルヒドリン、ジクロルベンゼン等の塩素化
炭化水素、N,N−ジメチルホルムアルデヒド、ヘキサン
等のものが使用できる。
混練の方法には特に制限はなく、また各成分の添加順
序などは適宜設定することができる。磁性塗料およびバ
ック層塗料の調製には通常の混練機、例えば、二本ロー
ルミル、三本ロールミル、ボールミル、ペブルミン、ト
ロンミル、サンドグラインダー、ゼグバリ(Szegvar
i)、アトライター、高速インペラー、分散機、高速ス
トーンミル、高速度衝撃ミル、ディスパー、ニーダー、
高速ミキサー、リボンブレンダー、コニーダー、インテ
ンシブミキサー、タンブラー、ブレンダー、ディスパー
ザー、ホモジナイザー、単軸スクリュー押し出し機、二
軸スクリュー押し出し機、及び超音波分散機などを用い
ることができる。混練分散に関する技術の詳細は、T.C.
PATTON著(テー.シー.パットン)“Paint Flow and P
igment Dispersion"(ペイント フロー アンド ピグ
メント ディスパージョン)1964年John Wiley & Sons
社発行(ジョン ウイリー アンド サンズ)や田中信
一著「工業材料」25巻37(1977年)などや当該書籍の引
用文献に記載されており、連続処理の為これらの混練分
散機を適宜組み合わせ送液し塗布する。また、米国特許
第2581414号及び同第2855156号などの明細書にも記載が
ある。本発明においても上記の書籍や当該書籍の引用文
献などに記載された方法に準じて混練分散を行い磁性塗
料およびバック層塗料を調製することができる。
磁性層の形成は上記の組成などを任意に組合せて有機
溶媒に溶解し、塗布溶液として支持体上に塗布・乾燥す
る。テープとして使用する場合には支持体の厚み2.5〜1
00ミクロン程度、好ましくは3〜70ミクロン程度が良
い。ディスクもしくはカード状の場合は厚みが0.03〜10
mm程度であり、ドラムの場合は円筒状で用いる事も出来
る。素材としてはポリエチレンテレフタレート、ポリエ
チレンナフタレート等のポリエステル類、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン等ポリオレフィン類、セルローストリ
アセテート、セルロースダイアテート等のセルロース誘
導体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル
系樹脂類、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリスルホ
ン等のプラスチックのほかにアルミニウム、銅等の金
属、ガラス等のセラミックス等も使用出来る。これらの
支持体は塗布に先立って、コロナ放電処理、プラズマ処
理、下塗処理、熱処理、除塵埃処理、金属蒸着処理、ア
ルカリ処理をおこなってもよい。これら支持体に関して
は例えは西独特許3338854A、特開昭59−116926号、米国
特許4388368号;三石幸夫著、「繊維と工業」31巻p50〜
55、1975年などに記載されている。
支持体上へ前記の磁性層ならびにバック層を塗布する
方法としてはエアードクターコート、ブレードコート、
エアナイフコート、スクイズコート、含浸コート、リバ
ースロールコート、トランスファーロールコート、グラ
ビアコート、キスコート、キャストコート、スプレイコ
ート、バーコート、スピンコート等が利用出来、その他
の方法も可能であり、これらの具体的説明は浅倉書店発
行の「コーティング工業」253頁〜277頁(昭和46.3.20.
発行)に詳細に記載されている。特に、本発明の場合、
下層用塗布液と上層用塗布液を湿潤状態で重畳して塗布
するいわゆるウエットオンウエット塗布方式が好まし
い。
ウエットオンウエット方式としては特開昭61−139929
号公報に記載の塗布方法を用いることができる。
また、上記の強磁性粉末と結合剤の分散方法および支
持体への塗布方法などの詳細は特開昭54−46011号およ
び同54−21805号等の各公報に記載されている。
このような方法により、支持体上に塗布された磁性層
は必要により層中の磁性粉末を直ちに乾燥しながら所望
の方向へ配向させる処理を施したのち、形成した磁性層
を乾燥する。このときの支持体の搬送速度は、通常10m/
分〜1000m/分でおこなわれ、乾燥温度が20℃〜130℃で
制御される。又必要により表面平滑化加工を施したり、
所望の形状に裁断したりして、本発明の磁気記録体を製
造する。これらの製造方法はフイラーの表面処理、混練
・分散、塗布、熱処理、カレンダー、放射線照射(EB)
処理、表面研磨処理、裁断の工程を連続して行う事が好
ましい。また必要に応じて幾つかに工程を分ける事がで
きる。これらの工程においては、温度、湿度が制御さ
れ、温度は10℃〜130゜、湿度は空気中の水分量で表す
と、5mg/m3〜20mg/m3である。
以下に本発明を実施例により具体的に説明する。ここ
に示す成分、割合、操作順序等は本発明の精神から逸脱
しない範囲において変更しうるものであることは本業界
に携わるものにとっては容易に理解されることである。
従って、本発明は下記の実施例に制御されるべきでは
ない。尚、実施例及び比較例中の部は重量部をしめす。
以下本発明を実施例を用いて説明する。
塗布液 A Co−γ−FeOx (x=1.45、抗磁力、SBET、平均長軸径、結晶子サイズ
は表−1を参照) 100部 塩酢ビ共重合体(官能基0.25%含有、重合度400:表−
1に記載) 15部 ポリエステルポリウレタン (スルホン酸基0.1%含有) 5部 ポリイソシアネート(コロネートL) 6.7部 ミリスチン酸(工業用) 2部 ブチルスチアレート(工業用) 1部 導電性カーボン(10nm) 3部 メチルエチルケトン/シクロヘキサノン=7/3溶剤 適量 塗布液 B 金属磁性粉末(抗磁力=15000e、SBET=48m2/g) 100部 塩酢ビ共重合体(スルホン酸基0.25%含有) 15部 ポリエステルポリウレタン(スルホン酸基0.1%含
有) 5部 ポリイソシアネート(コロネートL) 6.7部 ミリスチン酸(工業用) 2部 ブチルスチアレート(工業用) 1部 α−アルミナ(粒径0.1μ) 3部 部導電性アーボン(10nm) 1部 部 メチルエチルケトン/シクロヘキサノン=7/3溶剤 適量 上記の組成物を充分に混合、分散し、磁性塗布液とし
て、厚み14μのポリエチレンテレフタレート支持体上に
乾燥厚みが上層0.6μ、下層3.2μになるように塗布し、
乾燥後に表面平滑化を行い、1/2インチにスリットし、
試料1〜38を得、比較として更に、塗布液A又はBのみ
を用いた単層の試料39、40を同様に得た。
得られた試料を以下の方法でその電磁変換特性を評価
しその結果を表−1に示した。
Y−S(高域変換特性)……50%whiteの映像信号を基
準録画電流で記録し、その再生出力のエンベロープの平
均値をオシロスコープで測定し、(1)式より算出し
た。
C−S(低域変換特性)……カラー一色信号の映像信号
を基準録画電流で記録し、上記と同様な方法で算出し
た。
再生出力感度(dB)=20log10V/V0 ……(1) V:平均値 V0:「単層(メタル塗布液A)」の平均値 Y−S/N……シバソク性ノイズメーター(925R)を使用
し、基準テープを「単層(メタル:塗布液A)とし、S/
N比の差を求めた。ハイパスフィルター10KHz、ローパス
フィルター4.2MHzでノイズレベルを測定した。
C−S/N……シバソク性ノイズメーター(925R)を使用
し、ハイパスフィルター10KHz、ローパスフィルター500
KHzAMでおこなった。「単層(メタル:塗布液A)」を
基準(0dB)として比較した。
Ra……小坂研究所製表面粗さ計SE3AKを用いた。測定方
法はJISB0601で規定される中心線平均粗さ(Ra)(単
位:nm)を算出した。この時カットオフは0.25mm。
以上の結果より明らかな如く、本発明のサンプルはY
−S,C−S,Y−S/N,C−S/Nが共にすぐれ、高域、低域共に
優れた電磁変換特性が得られ、又表面性(Ra)も良好な
ものが得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 稲波 博男 神奈川県小田原市扇町2丁目12番1号 富士写真フイルム株式会社内 (72)発明者 小川 博 神奈川県小田原市扇町2丁目12番1号 富士写真フイルム株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−139337(JP,A) 特開 昭58−17539(JP,A) 特開 昭63−102036(JP,A) 特開 昭63−96728(JP,A) 特開 昭63−187418(JP,A) 特開 昭63−187419(JP,A) 特開 昭60−157724(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性支持体上に強磁性粉末を結合剤中に
    分散させてなる磁性層を2層以上設けてなる磁気記録媒
    体において、最上層の強磁性粉末が強磁性合金粉末であ
    り、下層の磁性層の強磁性粉末はBET法による比表面積
    が35m2/g以上で、かつ平均長軸径が0.25μ未満かつ結晶
    子サイズが350Å未満のコバルト含有酸化鉄であり、下
    層および最上層の結合剤は官能基を含有する事を特徴と
    する磁気記録媒体。
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