JP2632203B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JP2632203B2
JP2632203B2 JP1003689A JP1003689A JP2632203B2 JP 2632203 B2 JP2632203 B2 JP 2632203B2 JP 1003689 A JP1003689 A JP 1003689A JP 1003689 A JP1003689 A JP 1003689A JP 2632203 B2 JP2632203 B2 JP 2632203B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は非磁性支持体と磁性層からなる磁気記録媒体
に関するものであり、さらには少なくとも、2層以上の
磁性層を有する磁気記録媒体に関するものであり、特に
ビデオテープに関するものである。
〔従来の技術〕
磁気記録媒体には、高度な特性が要求され、種々の改
良がなされている。これらの特性の1つとしてはS/N比
がある。塗布型の磁気テープのS/N比を良くするために
は強磁性体をバインダー中に均一に分散し、塗布した磁
性層に表面性を平滑にすることが要求される。このよう
な観点から特開昭60−187931では、強磁性体の吸着水分
を0.8wt%以上に調湿することを規定している。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかし、これらの技術においては強磁性体の水分を0.
8wt%以上としているため、分散性、配向性は向上する
が、強磁性体表面の水分と塗布液中のイソシアネート化
合物とが反応することにより、塗布液のポットライフが
低下し、塗布して得た磁気テープの表面性が劣化する。
又、同様な理由からイソシアネート化合物の反応が速く
なり、塗膜の硬化も速くなる。この為実際の製造におい
てはカレンダー成形性が劣化し、磁気テープ表面性が低
下し、必ずしも十分なS/N比が得られなかった。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、上述した問題点を解決すべくなされたもの
であって、非磁性体支持体上に強磁性体を結合剤中に分
散させてなる磁性層を2層以上設けてなる磁気記録媒体
において、上層に吸着水分を0.8wt%以上2.0wt%以下に
調湿した強磁性体を用い、下層に吸着水分が0.8wt%未
満で上層の強磁性体よりも0.1wt%以上吸着水分の少な
い強磁性体を用いたことを特徴とした磁気記録媒体に係
るものである。上層および下層の強磁性体の水分を調整
することで、分散性、カレンダー成形性、ポットライフ
が良好で、表面性がよく、S/N比の良い磁気テープが得
られる。
ここで上層の強磁性体の吸着水分は0.8wt%以上2.0wt
%以下が好ましく、特に0.8wt%以上1.2wt%以下が好ま
しい。0.8wt%未満では、分散性、配向性が劣り、S/N比
が劣化して好ましくなく、2.0wt%より大きいと混練が
不十分になり角型比が低下して好ましくない。又、下層
の強磁性体の吸着水分は0.8wt%未満が好ましく、特に
0.3wt%以上0.8wt%未満で上層の強磁性体よりも0.1wt
%以上吸着水分の少ない方が好ましい。0.8wt%以上で
はイソシアネート化合物の反応性が高まり、ポットライ
フの低下、カレンダー成形性の低下のため表面性が劣化
して好ましくない。このように、本特許では上層は分散
性、配向性を高め、下層はカレンダー成形性、ポットラ
イフ向上により表面性を高めることで、S/N比の高い磁
気記録媒体が得られる。又、上下層の強磁性体の水分の
差が0.1wt%以上ないと上記の効果が明確に出ない。
本発明で用いられる強磁性体としては、特に、制限は
なく、強磁性酸化鉄、コバルト添加の強磁性酸化鉄等の
金属酸化物系、例えば、γ−Fe2O3、Co含有(被着、変
成、ドープ)のγ−Fe2O3、Fe3O4、Co含有(被着、変
成、ドープ)のFe3O4、FeOx、Co含有(被着、変成、ド
ープ)のFeOx(X=1.33〜1.50)、CrO2やRn、Te、Sb、
Sr、Fe、Ti、V、Mn、Cr2O3の少なくとも一種類を含むC
rO2等、合金あるいは金属単体系、例えば、金属分が75
重量%以上であり、そして金属分の80重量%以上が少な
くとも1種類の強磁性金属あるいは合金(例、Fe、Co、
Ni、Fe−Co、Fe−Ni、Co−Ni、Co−Ni−Fe、Co−Ni−
P、Co−Ni−Fe−B、Fe−Ni−Zn、Fe−Co−Cr)であ
り、該金属分の20重量%以下の範囲内て他の成分(例、
Al、Si、S、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Cu、Zn、Y、Mo、R
h、Pd、Ag、Sn、Sb、Te、Ba、Ta、W、Re、Au、Hg、P
b、Bi、La、Ce、Pr、Nd、B、P)を含むことのある合
金等、その他の金属系、例えば、窒化鉄、あるいは合金
系に水酸化物または酸化物を含むもの等、更に、これら
系の混合系が挙げられる。
これらの強磁性体を用いた場合の塗布液の含水率は、
0.00〜0.50wt%である。これらの強磁性体は、1wt%以
内でSr、Pb、Mn、Ni、Cd、Cr、Al、Si、Ti、Cu、Zn等の
重金属を含む事が好ましい。これらの強磁性体にアルミ
ナ等を被着、溶融させてもよい。
また本発明に使用する強磁性体としては、板状六方晶
のバリウムフェライトも使用できる。バリウムフェライ
トの粒子サイズは約0.001〜1ミクロンの直径で厚みが
直径の1/2〜1/20である。バリウムフェライトの比重は
4〜6g/ccで、比表面積は1m2/g〜70m2/gである。
これらの強磁性体の表面には後で述べる分散剤、潤滑
剤、帯電防止剤等をそれぞれの目的の為に分散に先立っ
て溶剤中で含浸させて、吸着させてもよい。
特に、強磁性合金粉末の製造方法の例としては、下記
の方法を挙げることができる。
(a)複合有機酸塩(主としてシュウ酸塩)を水素など
の還元性気体で還元する方法: (b)酸化鉄を水素などの還元性気体で還元してFeある
いはFe−Co粒子などを得る方法: (c)金属カルボニル化合物を熱分解する方法: (d)強磁性金属の水溶液に水素化ホウ素ナトリウム、
次亜リン酸塩あるいはヒドラジンなどの還元剤を添加し
て還元する方法: (e)水銀陰極を用い強磁性金属粉末を電解析出させた
のち水銀と分離する方法: (f)金属を低圧の不活性気体中で蒸発させて微粉末を
得る方法: 強磁性合金粉末を使用する場合に、この形状にとくに
制限はないが通常は針状、粒状、サイコロ状、米粒状お
よび板状のものが使用される。この強磁性合金粉末の比
表面積(SBET)は35m2/g以上、好ましくは、40m2/g以
上、更に好ましくは、45m2/g以上である。
上層の強磁性体の抗磁力は下層より大きい方が好まし
く、BET法による比表面積は下層より大きく、平均長軸
径、結晶子サイズは下層より小さい方が好ましい。
さらに、本発明の含水分を強磁性体に与えるには、特
に新しい手法を用いなくとも可能である。それは、例え
ば、コバルト添加の強磁性体酸化鉄を作る工程において
可能である。つまり、酸化鉄磁性粉末にコバルト化合物
を被着し、ついで水洗、濾過、乾燥を行うに当たり、そ
の乾燥工程において、水分を制御することにより可能で
ある。または、後工程として調湿工程を設けることによ
り達成することができる。
又、本発明における含水量は、カールフィッシャー法
による水分測定の原理を用いて測定したものを言う。
又、上層の厚みは1.5μ以下が好ましく、更に好まし
くは、1.0μ以下、最も好ましくは0.5μ以下である。
さらに塗布方式は特願昭62−124631に示されたような
同時重層塗布方式を用いても良い。
本発明の磁性層あるいは所望により設けられるバック
層に使用されるバインダーとしては従来公知の熱可塑性
樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂やこれらの混合物が使
用される。
熱可塑性樹脂としては軟化温度が150℃以下、平均分
子量が10000〜300000、重合度が約50〜2000程度のもの
で、例えば塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル
共重合体、塩化ビニル塩化ビニリデン共重合体、塩化ビ
ニルアクリロニトリル共重合体、アクリル酸エステルア
クリロニトリル共重合体、アクリル酸エステル塩化ビニ
リデン共重合体、アクリル酸エステルスチレン共重合
体、メタクリル酸エステルアクリロニトリル共重合体、
メタクリル酸エステル塩化ビニリデン共重合体、メタク
リル酸エステルスチレン共重合体、ウレタンエラストマ
ー、ナイロン−シリコン系樹脂、ニトロセルロース−ポ
リアミド樹脂、ポリフッカビニル、塩化ビニリデンアク
リロニトリル共重合体、ブタジエンアクリロニトリル共
重合体、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール、セル
ロース誘導体(セルロースアセテートブチレート、セル
ロースダイアセテート、セルローストリアセテート、セ
ルロースプロピオネート、ニトロセルロース、エチルセ
ルロース、メチルセルロース、プロピルセルロース、メ
チルエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、
アセチルセルロース等)、スチレンブタジエン共重合
体、ポリエステル樹脂、クロロビニルエーテルアクリル
酸エステル共重合体、アミノ樹脂、各種の合成ゴム系の
熱可塑性樹脂及びこれらの混合物等が使用される。
熱硬化性樹脂又は反応型樹脂としては塗布液の状態で
は200000以下の分子量であり、塗布、乾燥後に加熱する
ことにより、縮合、付加等の反応により分子量は無限大
のものとのある。又、これらの樹脂のなかで、樹脂が熱
分解するまでの間に軟化又は溶融しないものが好まし
い。具体的には例えばフェノール樹脂、フェノキシ樹
脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン硬化型樹脂、尿素樹
脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、シリコン樹脂、ア
クリル系反応樹脂、エポキシ−ポリアミド樹脂、ニトロ
セルロースメラミン樹脂、高分子量ポリエステル樹脂と
イソシアネートプレポリマーの混合物、メタクリル酸塩
共重合体とジイソシアネートプレポリマーの混合物、ポ
リニステルポリオールとポリイソシアネートとの混合
物、尿素ホルムアルデヒド樹脂、低分子量グリコール/
高分子量ジオール/トリフェニルメタントリイソシアネ
ートの混合物、ポリアミン樹脂、ポリイミン樹脂及びこ
れらの混合物等である。
これらの結合剤の単独又は組合わされたものが使わ
れ、ほかに添加剤が加えられる。磁性層の強磁性体と結
合剤との混合割合は重量比で強磁性体100重量部に対し
て結合剤5〜300重量部の範囲で使用される。バック層
の微粉末と結合剤の混合割合は重量比で微粉末100重量
部に対して結合剤30〜300重量部の範囲で使用される。
添加剤は分散剤、潤滑剤、研磨剤、帯電防止剤、酸化防
止剤、溶剤等がくわえられる。
これらの熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応型樹脂
は、主たる官能基以外に官能基としてカルボン酸、スル
フィン酸、スルフェン酸、スルホン酸、燐酸、硫酸、ホ
スホン、ホスフィン、ホウ酸、硫酸エステル基、燐酸エ
ステル基、これらのアルキルエステル基等の酸性基(こ
れらの酸性基は、Na塩などの形でもよい)、アミノ酸
類;アミノスルホン酸類、アミノアルコールの硫酸また
は燐酸エステル類、イミノ基、イミド基、アミド基、エ
ポキシ基、等また、水酸基、アルコキシル基、チオール
基、ハロゲン基、シリル基、シロキサン基を通常1種以
上6種以内含み、各々の官能基は樹脂1gあたり1×10-6
eq〜1×10-2eq含む事が好ましい。
本発明にもちいるポリイソシアネートとしては、トリ
レンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシ
リレンジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシ
アネート、o−トルイジンジイソシアネート、イソホロ
ンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシア
ネート、イソホロンジイソシアネート等のイソシアネー
ト類、又当該イソシアネート類とポリアルコールとの生
成物、又イソシアネート類の縮合に依って生成した2〜
15量体のポリイソシアネート等を使用することができ
る。これらポリイソシアネート類の平均分子量は、100
〜20000のものが好適である。これらポリイソシアネー
トの市販されている商品名としては、コロネートL、コ
ロネートHL、コロネート2030、コロネート2031、ミリオ
ネートMR、ミリオネートMTL(日本ポリウレタン(株)
製)、タケネートD−102、タケネートD−110N、タケ
ネートD−200、タケネートD−202、タケネート300S、
タケネート500(武田薬品(株)製)、スミジュールT
−80、スミジュール44S、スミジュールPF、スミジュー
ルL、スミジュールN、デスモジュールL、デスモジュ
ールIL、デスモジュールN、デスモジュールHL、デスモ
ジュールT65、デスモジュール15、デスモジュールR、
デスモジュールRF、デスモジュールSL、デスモジュール
Z4273(住友バイエル社製)等があり、これらを単独若
しくは硬化反応性の差を利用して二つ若しくはそれ以上
の組み合わせによって使用することができる。又、硬化
反応を促進する目的で、水酸基(ブタンジオール、ヘキ
サンジオール、分子量が1000〜10000のポリウレタン、
水等)、アミノ基(モノメチルアミン、ジメチルアミ
ン、トリメチルアミン等)を有する化合物や金属酸化物
の触媒を併用する事も出来る。これらの水酸基やアミノ
基を有する化合物は多官能である事が望ましい。これら
のポリイソシアネートはバインダー総量の5〜40wt%で
用いることが好ましい。
本発明に使用する分散剤としては、カプリル酸、カプ
リン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ス
テアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、エライジン酸、リ
ノール酸、リノレン酸、ステアロール酸等の炭素数10〜
26個の脂肪酸(R1COOH、R1は炭素数9〜25個のアルキル
基)、前記の脂肪酸のアルカリ金属(Li、Na、K、NH4
等)またはアルカリ土類金属(Mg、CaBa等)、Cu、Pb
等から成る金属石鹸、上記脂肪酸の脂肪酸アミド;レシ
チン等が使用される。この他に炭素数4以上の高級アル
コール(ブタノール、オクチルアルコール、ミリスチル
アルコール、ステアリルアルコール)及びこれらの硫酸
エステル、燐酸エステル、アミン化合物等も使用可能で
ある。また、ポリアルキレンオキサイド及びこれらの硫
酸エステル、燐酸エステル、アミン化合物等やスルホ琥
珀酸、スルホ琥珀酸エステル等も使用可能である。これ
らの化合物にはバインダーとの相溶性や特性を変えるこ
とからSi、Fの置換基を導入することも可能である。こ
れらの分散剤は通常一種類以上で用いられ、一種類の分
散剤は結合剤100重量部に対して0.005〜20重量部の範囲
で添加される。これら分散剤の使用方法は、強磁性体や
非磁性微粉末の表面に予め被着させても良く、また分散
途中で添加してもよい。
このほかに分散剤として好ましい化合物としては、カ
ルボン酸、燐酸エステル等の界面活性剤やフッ素系界面
活性剤フロラードFC95、FC129、FC430、FC431を用いる
事ができる。
本発明の磁性層あるいはバック層に使用される潤滑
剤、酸化防止剤としては、二硫化モリブデン、窒化硼
酸、弗化黒鉛、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化硅
素、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、二硫化タングステ
ン等の無機微粉末、アクリルスチレン系樹脂微粉末、ベ
ンゾグアナミン系樹脂微粉末、メラミン系樹脂微粉末、
ポリオレフィン系樹脂微粉末、ポリエステル系樹脂微粉
末、ポリアミド系樹脂微粉末、ポリイミド系樹脂微粉
末、ポリ弗化エチレン系樹脂微粉末等の樹脂微粉末、シ
リコンオイル、脂肪酸変性シリコンオイル、グラファイ
ト、弗化アルコール、ポリオレフィン(ポリエチレンワ
ックス等)、ポリグリコール(ポリエチレンオキシドワ
ックス等)、テトラフルオロエチレンオキシドワック
ス、ポリテトラフルオログリコール、パーフルオロ脂肪
酸、パーフルオロ脂肪酸エステル、パーフルオロアルキ
ル硫酸エステル、パーフルオロアルキル燐酸エステル、
アルキル燐酸エステル、ポリフェニルエーテル、炭素数
10〜20の一塩基性脂肪酸と炭素数3〜12個の一価のアル
コールもしくは二価のアルコール、三価のアルコール、
四価のアルコール、六価のアルコールのいずれか1つも
しくは2つ以上とから成る脂肪酸エステル類、炭素数10
個以上の一塩基性脂肪酸と該脂肪酸の炭素数と合計して
炭素数が11〜28個と成る一価〜六価のアルコールから成
る脂肪酸エステル類等の有機化合物潤滑剤が使用でき
る。又、炭素数8〜22の脂肪酸或いは脂肪酸アミド、脂
肪族アルコールも使用できる。これら有機化合物潤滑剤
の具体的な例としては、カプリル酸ブチル、カプリル酸
オクチル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ブチル、ラウ
リン酸オクチル、ミリスチン酸エチル、ミリスチン酸ブ
チル、ミリスチ酸オクチル、パルミチン酸エチル、パル
ミチン酸ブチル、パルミチン酸オクチル、ステアリン酸
エチル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸オクチル、
ステアリン酸アミル、アンヒドロソルビタンモノステア
レート、アンヒドロソルビタンジステアレート、アンヒ
ドロソルビタントリステアレート、アンヒドロソルビタ
ンテトラステアレート、アンヒドロソルビタンエチレン
オキシドモノステアレート、オレイルオレート、オレイ
ルアルコール、ラウリルアルコール等が有り単独若しく
は組合わせ使用出来る。また本発明に使用される潤滑剤
としては所謂潤滑油添加剤も単独若しくは組合わせで使
用出来、酸化防止剤(アルキルフェノール等)、錆どめ
剤(ナフテン酸、アルケニルコハク酸、ジラウリルフォ
スフェート等)、油性剤(ナタネ油、ラウリルアルコー
ル等)、極圧剤(ジベンジルスルフィド、トリクレジル
フォスフェート、トリブチルホスファイト等)、清浄分
散剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、泡どめ剤等があ
る。これらの潤滑剤は結合剤100重量部に対して0.05〜2
0重量部の範囲で添加される。
また、酸化防止剤としてはベンゾトリアジン、ベンゾ
チアゾール、ベンゾジアジン、EDTA等の複素環化合物、
複素化合物を用いる事ができる。
本発明に用いる帯電防止剤としてはグラファイト、カ
ーボンブラック、カーボンブラックグラフトポリマー、
酸化錫−酸化アンチモン、酸化錫、酸化チタン−酸化錫
−酸化アンチモン、等の導電性粉末;サポニン等の天然
界面活性剤;アルキレンオキサイド系、グリセリン系、
グリシドール系、多価アルコール、多価アルコールエス
テル、アルキルフェノールEO付加体等のノニオン界面活
性剤;高級アルキルアミン類、環状アミン、ヒダントイ
ン誘導体、アミドアミン、エステルアミド、第四級アン
モニウム塩類、ピリジンそのほかの複素環類、ホスホニ
ウムまたはスルホニウム類、等のカチオン界面活性剤;
カルボン酸、スルホン酸、燐酸、硫酸エステル基、燐酸
エステル基などの酸性基を含むアニオン界面活性剤;ア
ミノ酸類;アミノスルホン酸類、アミノアルコールの硫
酸または燐酸エステル類、アルキルベタイン型等の両性
界面活性剤等が使用される。これらの界面活性剤は単独
または混合して添加しても良い。また、これらの界面活
性剤は磁気記録媒体の表面に1mg/m2〜550mg/m2オーバー
コートしても良い。磁気記録媒体における、これらの界
面活性剤の使用量は、強磁性体100重量部当たり0.01〜1
0重量部である。これらは帯電防止剤として用いられる
ものであるが、時としてそのほかの目的、例えば分散、
磁気特性の改良、潤滑性の改良、塗布助剤として適用さ
れる場合もある。
本発明に用いる磁性層あるいはバック層の研磨剤とし
ては一般に使用される研磨作用若しくは琢磨作用をもつ
材料で、α−アルミナ、γ−アルミナ、α−γ−アルミ
ナ、熔融アルミナ、炭化硅素、酸化クロム、酸化セリウ
ム、コランダム、人造ダイヤモンド、α−酸化鉄、ザク
ロ石、エメリー(主成分:コランダムと磁鉄鉱)、ガー
ネット、硅石、窒化硅素、炭化モリブデン、炭化硼素、
炭化タングステン、チタンカーバイド、クオーツ、トリ
ポリ、珪藻土、ドロマイト等で、主としてモース硬度6
以上より好ましくはモース硬度8以上の材料が1内至4
種迄の組合わせで使用される、これらの研磨剤は平均粒
子サイズが0.005〜5ミクロンの大きさのものが使用さ
れ、特に好ましくは0.01〜2ミクロンである。これらの
研磨剤は結合剤100重量部に対して0.01〜20重量部の範
囲で添加される。
本発明の分散、混練、塗布の際に使用する有機溶媒と
しては、任意の比率でアセトン、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロ
ン、テトラヒドロフラン等のケトン系;メタノール、エ
タノール、プロパノール、ブタノール、イソブチルアル
コール、イソプロピルアルコール、メチルシクロヘキサ
ノールなどのアルコール系;酢酸メチル、酢酸エチル、
酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸イソプロピル、乳酸
エチル、酢酸グリコールモノエチルエーテル等のエステ
ル系;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、グリコ
ールジメチルエーテル、グリコールモノエチルエーテ
ル、ジオキサンなどのエーテル系;ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、クレゾール、クロルベンゼン、スチレン
などのタール系(芳香族炭化水素);メチレンクロライ
ド、エチレンクロライド、四塩化炭素、クロロホルム、
エチレンクロルヒドリン、ジクロルベンゼン等の塩素化
炭化水素、N,N−ジメチルホルムアルデヒド、ヘキサン
等のものが使用できる。
混練の方法には特に制限はなく、また各成分の添加順
序などは適宜設定することができる。磁性塗料およびバ
ック層塗料の調製には通常の混練機、例えば、二本ロー
ルミル、三本ロールミル、ボールミル、ペブルミル、ト
ロンミル、サンドグラインダー、ゼグバリ(Szegvar
i)、アトライター、高速インペラー、分散機、高速ス
トーンミル、高速度衝撃ミル、ディスパー、ニーダー、
高速ミキサー、リボンブレンダー、コニーダー、インテ
ンシブミキサー、タンブラー、ブレンダー、ディスパー
サー、ホモジナイザー、単軸スクリュー押し出し機、二
軸スクリュー押し出し機、及び超音波分散機などを用い
ることができる。混練分散に関する技術の詳細は、T.C.
PATTON著(テー.シー.パットン)“Paint Flow and P
igment Dispersion"(ペイント フロー アンド ピグ
メント ディスパージョン)1964年John Wiley & Sons
社発行(ジョン ウイリー アンド サンズ)や田中信
一著「工業材料」25巻37(1977)などや当該書籍の引用
文献に記載されており、連続処理の為これらの混練分散
機を適宜組み合わせ送液し塗布する。また、米国特許第
2581414号及び同第2855156号などの明細書にも記載があ
る。本発明においても上記の書籍や当該書籍の引用文献
などに記載された方法に準じて混練分散を行い磁性塗料
およびバック層塗料を調製することができる。
磁性層の形成は上記の組成などを任意に組合せて有機
溶媒に溶解し、塗布溶液として支持体上に塗布・乾燥す
る。テープとして使用する場合には支持体の厚み2.5〜1
00ミクロン程度、好ましくは3〜70ミクロン程度が良
い。ディスクもしくはカード状の場合は厚みが0.03〜10
mm程度であり、ドラムの場合は円筒状で用いる事も出来
る。素材としてはポリエチレンテレフタレート、ポリエ
チレンナフタレート等のポリエステル類、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン等ポリオレフィン類、セルローストリ
アセテート、セルロースダイアセテート等のセルロース
誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニ
ル系樹脂類、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリスル
ホン等のブラスチックのほかにアルミニウム、銅等の金
属、ガラス等のセラミックス等も使用出来る。これらの
支持体は塗布に先立って、コロナ放電処理、プラズマ処
理、下塗処理、熱処理、除塵埃処理、金属蒸着処理、ア
ルカリ処理をおこなってもよい。
支持体上へ前記の磁性層ならびにバック層を塗布する
方法としてはエアードクターコート、ブレードコート、
エアナイフコート、スクイズコート、含浸コート、リバ
ースロールコート、トランスファーロールコート、グラ
ビアコート、キスコート、キャストコート、スプレイコ
ート、バーコート、スピンコート等が利用出来、その他
の方法も可能であり、これらの具体的説明は浅倉書店発
行の「コーテイング工業」253頁〜277頁(昭和46.3.20.
発行)に詳細に記載されている。特に、磁性層が多層構
造の場合、下層用塗布液と上層用塗布液を湿潤状態重畳
して塗布するいわゆるウエットオンウエット塗布方式が
好ましい。
ウエットオンウエット方式としては特開昭61−139929
号公報に記載の塗布方法を用いることができる。
また、上記の強磁性粉末と結合剤の分散方法および支
持体への塗布方法などの詳細は特開昭54−46011号およ
び同54−21805号等の各公報に記載されている。
このような方法により、支持体上に塗布された磁性層
は必要により層中の強磁性粉末を直ちに乾燥しながら所
望の方向へ配向させる処理を施したのち、形成した磁性
層を乾燥する。このときの支持体の搬送速度は、通常10
m/分〜1000m/分でおこなわれ、乾燥温度が20℃〜130℃
で制御される。又必要により表面平滑化加工を施した
り、所望の形状に裁断したりして、本発明の磁気記録体
を製造する。これらの製造方法はフイラーの表面処理、
混練・分散、塗布、熱処理、カレンダー、放射線照射
(EB)処理、表面研磨処理、裁断の工程を連続して行う
事が好ましい。また必要に応じて幾つかに工程を分ける
事ができる。
これらの工程においては、温度、湿度が制御され、温
度は10℃〜130゜、湿度は空気中の水分量で表すと、5mg
/m3〜20mg/m3である。これらは、例えば、特公昭40−23
625号公報、特公昭39−28368号公報、米日特許第347396
0号明細書、等にしめされている。又、特公昭41−13181
号公報にしめされる方法はこの分野における基本的、且
つ重要な技術と考えられている。
以下に本発明を実施例により更に具体的に説明する。
ここに示す成分、割合、操作順序等は本発明の精神から
逸脱しない範囲において変更しうるものであることは本
業界に携わるものにとっては容易に理解されることであ
る。
従って、本発明は下記の実施例に制限されるべきでは
ない。尚、実施例及び比較例中の部は重量部をしめす。
(実施例) 塗布液 A (上層) コバルト含有酸化鉄(水分は第1表) 100 部 (抗磁力:690エルステッド、平均長軸径:0.2μ、結晶子
サイズ:330オングストローム) 塩化ビニル酢酸ビニル共重合体 15 部 (カルボキシル基0.5%含有、重合度420) ポリエステルポリウレタン 5 部 (カルボキシル基0.3%含有) ポリイソシアネート(コロネートL) 6.7部 オレイン酸 2 部 ブチルステアレート 1 部 導電性カーボン(0.05μ) 3 部 α−アルミナ(0.4μ) 3 部 メチルエチルケトン/シクロヘキサン=7/3溶剤200 部 塗布液 a (下層) コバルト含有酸化鉄(水分は第1表) 100 部 (抗磁力:640エルステッド、平均長軸径:0.24μ、結晶
子サイズ:450オングストローム) 塩化ビニル酢酸ビニル共重合体 15 部 (カルボキシル基0.5%含有、重合度420) ポリエステルポリウレタン 5 部 ポリイソシアネート(コロネートL) 6.7部 オレイン酸 2 部 ブチルステアレート 1 部 導電性カーボン(0.05μ) 3 部 メチルエチルケトン/シクロヘキサノン=7/3溶剤200
部 上記2つの塗料のそれぞれについて、各成分を連続ニ
ーダで混練したのち、サンドミルを用いて分散させた。
得られた分散液にポリイソシアネートを第1層の塗布液
には5部、第2層の塗布液には6部を加え、さらにそれ
ぞれに酢酸ブチル40部を加え、1μmの平均孔径を有す
るフィルターを用いて濾過し、第1磁性層形成用および
第2磁性層形成用の塗布液をそれぞれ調整した。
得られた第1磁性層用塗布液を、乾燥後の厚さが3.0
μmになるようにさらにその直後にその上に第2磁性層
の厚さが1.0μmなるように、厚さ15μmのポリエチレ
ンテレフタレート支持体上に同時重層塗布をおこない、
両層がまだ湿潤状態にあるうちに3000Gの磁力をもつコ
バルト磁石と1500Gの磁力を持つソレノイドにより配向
させた乾燥後、金属ロールのみから構成される7段のカ
レンダで温度120℃にて処理を行い、1/2インチの幅にス
リットし、ビデオテープを製造した。このようにして得
られたテープをサンプルNo.1〜13としその特性を第1表
に示した。
尚サンプルNo.14,15は乾燥後の厚さが4.0μmになる
ように第1表の如く単層の磁性層を設けた。
上層角型比: 上層単層のテープを作成し、振動式試料型磁束計(東
英工業製)を用い、Hm 5KOeでBr/Bmを求めた。
ビデオS/N: シバソク製ノイズメーター(925c)を使用し、基準テ
ープを比較例7とし、S/N比の差を求めた。ハイパスフ
ィルター10KHz、ローパスフィルター4MHzでノイズレベ
ルを測定した。
使用したVTRは松下NV−8300である。
Ra: 小坂研究所製表面粗さ計SE3AKを用いた測定方法はJIS
B0601で規定される中心線平均粗さRaを算出した。なお
Cut offは0.25mmで行った。
第1表に示す如く、本発明のビデオテープは、角型比
が高く、ビデオS/Nも良好でかつ、表面粗さ(Ra)も小
さいものが得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 博 神奈川県小田原市扇町2丁目12番1号 富士写真フイルム株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−187931(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非磁性支持体上に強磁性体を結合剤中に分
    散させて磁性層を2層以上設けてなる磁気記録媒体にお
    いて、上層に吸着水分を0.8wt%以上2.0wt%以下に調湿
    した強磁性体を用い、下層に吸着水分が0.8wt%未満で
    上層の強磁性体より0.1wt%以上吸着水分の少ない強磁
    性体を用いたことを特徴とした磁気記録媒体。
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