JP2682309B2 - 光学系切換式カメラ - Google Patents

光学系切換式カメラ

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JP2682309B2
JP2682309B2 JP3316177A JP31617791A JP2682309B2 JP 2682309 B2 JP2682309 B2 JP 2682309B2 JP 3316177 A JP3316177 A JP 3316177A JP 31617791 A JP31617791 A JP 31617791A JP 2682309 B2 JP2682309 B2 JP 2682309B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、主光学系と副光学系と
を備え、例えば、主光学系のみでは広角撮影、主光学系
と副光学系とを合成した場合は望遠撮影をするよう焦点
距離を切換可能な撮影光学系を備えるとともに、撮影光
学系の焦点距離の切換に対応して倍率を切換可能なファ
インダ光学系を備えた光学系切換式カメラに関する。 【0002】 【従来の技術】光学作用を切換可能であるとともに切換
状態においても焦点調節のための光学作用調整変位動作
可能な撮影光学系を有する光学系切換式カメラでは、撮
影光学系の焦点距離の切換と、それに応じたファインダ
光学系の切換とが必要であり、従来のこのような光学系
切換式カメラとしては、実開昭58−96523号公報
に開示されたものがある。すなわち、同公報には、いわ
ゆる110型カメラでボデーに厚みがあり、同時に複数
のファインダレンズを光路へ挿入または離脱させるもの
が開示されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の技術は、110型カメラを対象としているも
のであるため、スペースが十分にあるので関連部材の配
置が容易であるが、35mm判カメラではボデーが薄く
なるので従来の技術をそのまま応用することができず、
狭いスペースでもファインダ光学系を構成する光学素子
の配列を変えられるようにすることが必要であるのに、
これを可能にする技術は未だ存在しなかった。 【0004】本発明の目的は、撮影光学系の焦点距離の
切換に応じたファインダ光学系の切換をするための機構
を狭いスペースに合理的に配置することができるように
した光学系切換式カメラを提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めの本発明の要旨とするところは以下の各発明に存す
る。 1 焦点距離を切換可能な撮影光学系(3、4)と; 少なくとも第1、第2の光学系(56、57)を含み、
前記撮影光学系(3、4)の焦点距離の切換えに対応し
て倍率を切換可能なファインダ光学系(5、6)と; 前記第1、第2の光学系(56、57)をそれぞれ可動
に保持する第1、第2の保持部材(55、58)と; 前記撮影光学系(3、4)の焦点距離の切換えに連動し
て回転し、この回転動作によって前記第1、第2の保持
部材(55、58)をそれぞれ作動させて、前記第2の
光学系(57)のファインダ光路内での挿入状態を維持
させながら、少なくとも前記第1の光学系(56)のみ
をファインダ光路内から退避させるように、前記第1、
第2の光学系(56、57)を切換え駆動する回転体
(53)と;を有し、 前記回転体(53)の回転位相に基づき前記第1、第2
の光学系(56、57)の配列を切り換えることを特徴
とする光学系切換式カメラ。 2 前記回転体(53)には、その上面にカム溝(5
4)が刻設され、周縁に起動歯(53b)、この起動歯
から一枚分歯を切り欠いて連続する駆動歯(53c)、
摺接縁(53d)が形成されており、この回転体(5
3)の回転動作に基づき、少なくともこれらカム溝(5
4)、起動歯(53b)、駆動歯(53c)を介して、
前記第1、第2の光学系(56、57)の配列を切り換
えることを特徴とする、項1に記載の光学系切換式カメ
ラ。 3 前記撮影光学系の焦点距離が望遠状態にあるときに
前記第1の光学系(56)がファインダ光路内に挿入さ
れ、この状態で被写体側から前記第1の光学系(5
6)、第2の光学系(57)の順にそれぞれが配列さ
れ、前記撮影光学系の焦点距離が前記望遠状態から広角
状態へと切換えられることに応じて、前記カム溝(5
4)、起動歯(53b)、駆動歯(53c)を介して、
前記第1の光学系(56)をファインダ光路内から退避
させるとともに、前記第2の光学系(57)をファイン
ダ光路内で直進運動によって変位させることを特徴とす
る、項1に記載の光学系切換式カメラ。 【0006】 【作用】本発明によれば、撮影光学系の焦点距離を切り
換えると、それにに対応してファインダ光学系の倍率が
切り換わる。切り換えは、撮影光学系の焦点距離の切り
換えに連動して回転体が回転し、この回転体の回転位相
に基づきファインダ光学系を構成する光学素子の配列が
切り換わることによりなされる。 【0007】 【実施例】以下、図面に基づき本発明の一実施例を説明
する。 【0008】第1図および第2図に示すように、カメラ
本体1 の後面に焦点距離選択部材2が設けられるととも
に、カメラ本体1 の内側には、図示省略した防塵カバー
に連動するスイッチSW1 と焦点距離選択部材2 に連動す
るスイッチSW2 とが設けられている。 【0009】カメラ本体1 の前面側には、主光学系3 が
その光軸方向(図中左右方向)に変位可能に、すなわち
繰り込み、繰り出し可能に設けられている。カメラ本体
1 の内部には、副光学系4 が、主光学系3 の光束すなわ
ち撮影光束に挿入した位置と該光束から退避した位置と
の間で主光学系3 の光軸を横切る方向(第1図中上下方
向)に変位可能に設けられている。 【0010】カメラ本体1 の上部には、第1ファインダ
光学系5 と第2ファインダ光学系6とより成る複数のフ
ァインダ光学系がファインダ収納部1aに収納して設けら
れている。 【0011】前記スイッチSW1 は、前記防塵カバーが主
光学系3 を覆っているときOFF となり、主光学系3 の前
面を開いているときONになるように設定されている。ま
た前記スイッチSW2 は、焦点距離選択部材2 が望遠位置
にあるときONとなり、広角位置にあるときOFF となるよ
うに設定されている。 【0012】第3図は、本実施例の主光学系変位機構お
よびファインダ系切換機構を示す斜視図である。 【0013】同図は、主光学系3 が繰出位置にある時の
状態を示している。台板10の中央部には撮影光束が通過
する開口10a が設けられており、その前方には一点鎖線
で示した絞り兼シャッター装置11と主光学系3 とが固設
されている。台板10の上方裏面にはモータ12が固設され
ている。その回転軸の両端は、モータ12のケーシングの
両端面を貫通してそれぞれ突出している。回転軸の一端
にはベベルギヤ12a (第4図に図示)が固設されてい
る。このベベルギヤ12a には台板10に軸支されたベベル
ギヤ13がかみ合い、このギヤ13の平歯の部分には同じく
台板に軸支されたギヤ14がかみ合っている。ギヤ14の中
央には貫通孔が開けられており、この貫通孔にはギヤ14
の回転中心を軸心とするめねじが切られている。 【0014】このめねじには、案内軸15に切られたおね
じが螺合している。案内軸15は、光軸方向に延びてお
り、末端はカメラ本体1 の基板 1c に固設され、先端は
台板10の貫通孔10b に軸方向摺動可能に挿入されてい
る。モータ12の回転軸の他端にはベベルギヤ12b が固設
されている。このベベルギヤ12b には台板10に中止され
たベベルギヤ16がかみ合い、このギヤ16の平歯の部分に
は台板10に中止されたギヤ列17の入力ギヤ17a がかみ合
っている。 【0015】ギヤ列17の出力ギヤ17b の中央には貫通孔
が開けられており、この貫通孔にはギヤ17b の回転中心
を軸心とするめねじが切られている。このめねじには、
案内軸18に切られたおねじが螺合している。案内軸18
は、光軸方向に延びており、末端はカメラ本体の基板1c
に固設され、先端は台板10の貫通孔10c に軸方向摺動可
能に挿入されている。 【0016】モータの一定量回転に対するギヤ14,17b
の回転の量と方向は等しくなるように設定されており、
またギヤ14と案内軸15の螺合と、ギヤ17b と案内軸18の
螺合の条件も等しく設定されている。基板1cには光軸方
向に延びる案内軸19も植設されている。案内軸19は、台
板10の裏面に突設された張出部10d の貫通孔10e と台板
10の貫通孔10f とに軸方向摺動可能に挿入されている。 【0017】このような構成なので、モータ12が回転す
ると、ギヤ14と案内軸15の螺合と、ギヤ17b と案内軸18
の螺合により、台板10は光軸に対して垂直を保ったまま
光軸方向に平行移動し、それに固設された主光学系3、
絞り兼シャッター装置11は、繰出位置と繰込位置との間
を光軸方向に変位する。 【0018】台板10の右側面にはプリント基板20が固設
されている。このプリント基板20の表面には、導体ラン
ド20a 〜20c が設けられており、これらにはカメラ本体
に固設された3つの摺動接片21〜23がそれぞれ摺動可能
となっている。摺動接片21と導体ランド20a とでスイッ
チSW3 を、摺動接片22と導体ランド20b とでスイッチSW
4 を、摺動接片23と導体ランド20c とでスイッチSW5 を
それぞれ構成している。スイッチSW3 は主光学系3が繰
込位置にある時、スイッチSW4 は繰出位置にある時、ス
イッチSW5 は繰込位置と繰出位置の中間にある時それぞ
れOFF となる。 【0019】スイッチSW3 、SW4 はリミットスイッチと
して働き、主光学系3が繰込位置または繰出位置まで変
位してくるとモータ12の給電を断つ。スイッチSW5 は、
主光学系3が上記両位置の中間の位置にあって、フィル
ム面に被写体像を形成不可能な時に、シャッターレリー
ズが出来ないようにするためのスイッチであり、後述の
シャッター制御回路31(第8図に図示)への給電を断つ
ためのスイッチである。 【0020】尚フィルム24は、基板1cに開けられた撮影
開口1dの後方に配設される。 【0021】第4図は、台板10の裏面に配設された副光
学系装脱機構の斜視図である。 【0022】同図において、台板10の裏面には減速ギヤ
列25とカムギヤ26と駆動部材27とが軸支されており、駆
動部材27には副光学系4が保持されている。減速ギヤ列
25の入力ギヤ25a は、上記ベベルギヤ13の平歯部分とか
み合っており、減速ギヤ列25の最終ギヤ25b はカムギヤ
26とかみ合っている。カムギヤ26と駆動部材27とは同軸
であって、両者はカムギヤ26の端面に設けられた正面カ
ム26a を介して結合されている。 【0023】減速ギヤ列25の減速比は、次のように設定
されている。すなわち主光学系3が繰出位置にある時
は、副光学系4を撮影光束中に挿入した挿入位置(実線
で図示)に置き、主光学系3が繰込位置にある時は、副
光学系4を撮影光束から退避させた退避位置(2点鎖線
で図示)に置くようになっている。 【0024】第5図は、副光学系装脱機構の断面図を示
している。 【0025】同各図において、開口10a の前方の台板10
には主光学系3と絞り兼シャッター装置11が固設され、
開口10a の後方には、副光学系4の位置決め手段28が形
成されている。位置決め手段28は、主光学系3の光軸を
軸心とする内筒面28a 、すりばち状の案内面28b 、主光
学系3の光軸と直交する当接面28c とから成る。この位
置決め手段28には、副光学系4を一体的に保持する保持
筒4aが係合可能であって、該係合時に副光学系4の光軸
は繰出位置にある主光学系3の光軸に合わせられ、かつ
副光学系4は該光軸方向の所定位置に位置づけられる。
この光軸合わせは保持筒4aの前側端面4bから突設した小
筒4cが位置決め手段28の内筒面28a に挿入されることに
より成され、光軸方向の位置づけは保持筒4aの端面4bが
位置決め手段28の当接面28c に当接することにより成さ
れる。 【0026】駆動部材27は、台板10に植設された固定軸
10g に、軸受部27a を介して軸方向に摺動可能に軸支さ
れている。駆動部材27には副光学系4を遊嵌状態で収容
する円周溝27b が形成されている。副光学系4の保持筒
4aの外周には全周にわたって鍔4dが設けられており、内
周溝27b と鍔4dとの間には、コイルばね29が挿入されて
いる。 【0027】このばね29は、挿入位置にもたらされた副
光学系4を位置決め手段28と当接する方向に付勢する働
きをする。軸10g にはカムギヤ26も軸支されており、こ
の端面に形成された正面カム26a には駆動部材27の一端
に設けられた摺接部27c が摺接可能である。軸10g には
軸受部27a を挟むように鍔10h ,10iが固設されており、
鍔10h と駆動部材27との間にはばね30が挿入されてい
る。ばね30は、駆動部材27の摺接部27c をカム26a に押
しつけるか、または軸受部27a の前端面を鍔10iに押し
つける働きをする。 【0028】台板10には駆動部材27の自由端27d を係止
する係止部材10j,10k が植設されており、係止部材10j
は副光学系4が挿入位置にもたらされた時に駆動部材27
の揺動を係止し、係止部材10k は副光学系4が退避位置
にもたらされた時に駆動部材27の揺動を係止する。また
係止部材10k の末端付近には、退避位置にもたらされた
副光学系4の小筒4cが遊嵌状態で落ち込む円孔 10lが設
けられている。 【0029】第5図は、副光学系4が挿入位置にあっ
て、かつ位置決め手段28と係合した完全挿入位置にある
時の状態を示している。副光学系4はその他に次の各位
置をとる。すなわち、挿入位置にはあるが、正面カム26
a に押し上げられて位置決め手段28には係合しない不完
全挿入位置、円孔10l 上にはあるが、その小筒4cが正面
カム26a に押し上げられて円孔10l に落ち込んでいない
不完全退避位置、小筒4cが円孔10l に落ち込んだ完全退
避位置である。 【0030】第6図は、カム26a のカム線図を示してい
る。カム26a は、回転角Θが0からΘ1 にかけて揚程が
0で変化しない第1平坦区間Aと、Θ1 からΘ2 にかけ
て揚程hが0からh1まで直線的に増加する第1斜面区間
Bと、Θ2 からΘ3 にかけて揚程hがh1で変化しない第
2平坦区間Cと、Θ3 から360 ゜にかけて揚程hがh1か
ら0まで直線的に減少する第2斜面区間Dとから成る。 【0031】カム26a は、副光学系4に対して3つの作
用をする。第1は、副光学系4を完全挿入位置と不完全
挿入位置との間で主光学系3の光軸方向に変位させる作
用である。第2は、副光学系4を不完全挿入位置と不完
全退避位置との間で主光学系3の光軸を横切る方向に変
位させる作用である。第3は、副光学系4を不完全退避
位置と完全退避位置との間で主光学系3の光軸方向に変
位させる作用である。詳しくは後述する。 【0032】第3図には、ファインダ光学系切換機構が
示されている。第1ファインダ光学系5は挿入位置にあ
る。 【0033】同図に示すように、台板10の裏面にラック
51が立設され、ラック51は、基板1cに基端が植設される
とともに台板10に前部が遊嵌された案内軸51a に案内さ
れている。 【0034】ラック51に刻設されたラック歯51b には、
伝達部材52の下端に固設されたピニオン52a が噛み合わ
され、伝達部材52の上端の平歯車52b がカムプレート53
に固設された減速歯車53a に噛み合わされている。 【0035】このように、カムプレート53は撮影光学系
の焦点距離の切り換えに連動して回転する回転体であっ
て、その上面にカム溝54が刻設され、周縁に起動歯53b
と起動歯53b から一枚分歯を切り欠いて連続する駆動歯
53c および摺接縁53d が形成されている。 【0036】カムプレート53に近接して切換駆動部材55
が揺動軸55a を介してファインダ収納部1aに枢支されて
設けられている。切換駆動部材55は、カムプレート53の
起動歯53b,駆動歯53c に対応した起動歯55b,駆動歯55c
を有する扇形部55d と、揺動軸55a の周囲に形成された
略放射方向の第1カム面55e および、円周面である第2
カム面55f とより成るカム部55g と、揺動軸55a から放
射状に延ばされた揺動アーム55h とより成る。 【0037】そして、揺動アーム55h の先端から上方に
延ばされた支持アーム55i の先端には第1対物レンズ56
が固着され、この第1対物レンズ56が第1ファインダ光
学系をなしている。切換駆動部材55はファインダ収納部
1aに突設されたピンとの間に張設されたばね55j により
第3図上方より見て時計方向に付勢されている。 【0038】第2ファインダ光学系をなす第2対物レン
ズ57は、揺動軸57a を介して直進枠58に揺動可能に枢支
され、直進枠58は、ファインダ収納部1a内でファインダ
光路の光軸方向に直進移動可能に支持されている。第2
対物レンズ57から下方に突設された係止ピン57b と直進
枠58から下方に突設された係止ピン58a との間にはばね
58b が張設され、第2対物レンズ57は第3図上方より見
て時計方向に付勢され係止ピン57b が直進枠58の下辺58
c に当接して正面を向いて保持されている。 【0039】さらに、第2対物レンズ57の下端面に突設
された係合ロッド57c が下方に延び、その先端が切換駆
動部材55のカム部55g に係合している。前記ラック51,
伝達部材52,カムプレート53,切換駆動部材55,係合ロ
ッド57c 等が第2ファインダ光学系切換手段を構成して
いる。 【0040】カムプレート53のカム溝54には、揺動レバ
ー59に突設された従動ピン59a が係合している。揺動レ
バー59は基端部が枢軸59b を介してファインダ収納部1a
に枢支され、枢軸59b よりさらに端に突設されたピン59
c とファインダ収納部1aに固設されたピン1bとの間に揺
動レバー59を望遠位置と広角位置とに保持するターンオ
ーバばね59d が張設されている。カムプレート53のカム
溝54は、従動ピン59aを動作させない第1円周溝54a
と、従動ピン59a を移動させ、揺動レバー59を揺動させ
る駆動溝54b と、従動ピン59a を動作させない第2円周
溝54c とにより構成されている。 【0041】揺動レバー59の先端には、略U字形の割り
溝59e が形成され、割り溝59e には、直進枠58から後方
に突設された直動連結アーム58d から下方に延設された
縦動ロッド58e の先端部が係合している。 【0042】第8図は、本実施例の光学系3,4 を駆動す
るためのモータ制御回路を示している。 【0043】同図において、モータ12は3つの給電回路
で駆動される。 【0044】第1の経路は、電源Eの正極ースイッチSW
3 ースイッチSW7aーモータ12ースイッチSW7bー電源Eの
負極の経路である。この経路で給電がなされることによ
り、モータ12は回転し、主光学系3を繰込位置へ変位さ
せると共に副光学系4を退避位置に変位させる。 【0045】第2の経路は、電源Eの正極ースイッチSW
4 ースイッチSW8aーモータ12ースイッチSW8bー電源Eの
負極の経路である。この経路で給電がなされることによ
り、モータ12は第1の経路の時とは逆方向に回転して、
主光学系3を繰出位置へ変位させると共に副光学系4を
挿入位置に変位させる。 【0046】ここでスイッチSW7a,SW7b,SW8a,SW8bは、
後述の論理回路40(第9図に図示)によって開閉制御さ
れる半導体スイッチである。 【0047】第3の経路は、自動焦点調節・シャッター
制御回路31とモータ12とを結ぶ経路であって、この制御
回路31の出力によりモータ12は生逆転して、光学系を光
軸方向に前後させ、焦点を合致させる。 【0048】この制御回路31の給電路には、直列接続さ
れたスイッチSW1a、SW5 が挿入されている。スイッチSW
1aは、上記スイッチSW1 によって制御され、これと同相
で開閉される半導体スイッチであって、図示省略した防
塵カバーが開位置にある時だけONとなる。スイッチSW5
は主光学系3が繰出位置と繰込位置とにある時(副光学
系4が完全挿入位置と完全退避位置とにある時)だけON
となる。これらにより防塵カバーや光学系3,4 が撮影に
不適当な位置にある時に自動焦点調節やシャッターが動
作することが防がれる。 【0049】第9図は、第8図のモータ制御回路の動作
を制御する論理回路40を示している。この論理回路40
は、一対の入力端子40a,40b と一対の出力端子 40c,40
d とを備えている。入力端子40a は上記スイッチSW1 と
接地抵抗の間に、入力端子40bは上記スイッチSW2 と接
地抵抗の間に、出力端子40c は上記スイッチSW7a、SW7b
の制御端子に、出力端子40d は上記スイッチSW8a、8bの
制御端子にそれぞれ接続されている。入力端子40a は、
スイッチSW1 がONの時、すなわち防塵カバーが開位置に
ある時にHighレベルとなり、スイッチSW1 がOFF の時、
すなわち防塵カバーが閉位置にある時にLow レベルとな
る。入力端子40b は、スイッチSW2 がONの時、すなわち
焦点距離選択部材2が望遠位置にある時にHighレベルと
なり、スイッチSW2 がOFF の時、すなわち焦点距離選択
部材2が広角位置にある時にLowレベルとなる。出力端
子40c は、 Highレベルの時上記スイッチSW7a,SW7b を
共にONにし、Low レベルの時共にOFF にする。出力端子
40d は、Highレベルの時上記スイッチSW8a,SW8bを共に
ONにし、Low レベルの時共にOFF にする。 【0050】論理回路40の入力端子40a は、イクスクル
ーシブオア回路40e の一方の入力端子とノア回路40f の
一方の入力端子とに接続されている。入力端子40b は、
イクスクルーシブオア回路40e の他方の入力端子とノア
回路40f の他方の入力端子とに接続されている。両回路
40e,40f の出力端子は、オア回路40g の両入力端子にそ
れぞれ接続されている。オア回路40g の出力端子は、論
理回路40の出力端子40c とインバータ40h の入力端子と
に接続され、インバータ40h の出力端子は、論理回路40
の出力端子40d に接続されている。 【0051】下表には、防塵カバーの位置、焦点距離選
択部材2の位置、これらの位置によって切り換わる、ス
イッチSW1,SW2 の状態、論理回路40の入力端子40a,40b,
出力端子40c,40d のレベル、スイッチSW7a,SW7b,SW8a,S
W8b の状態、主光学系3、副光学系4の位置の関係がま
とめてある。 【0052】 【表1】【0053】(1)第1図に示すように、防塵カバーが
開位置に、焦点距離選択部材2が望遠位置にあって、主
光学系3が既に繰出位置にある時は、スイッチSW1,SW2
は共にONの状態にあるので、論理回路40の入力端子40a,
40b は共にHighレベルとなる。イクスクルーシブオア回
路40e,ノア回路40f の出力端子はLow レベルとなり、オ
ア回路40g の出力端子もLow レベルとなる。論理回路40
の出力端子40c,40d はそれぞれLow,Highレベルとなる。
これにより第8図に示すスイッチSW7a,SW7b はOFF とな
り、スイッチSW8a,SW8b はONとなる。主光学系3は繰出
位置にあるので、第3図に示すようにスイッチSW3,SW4,
SW5 は、それぞれON,OFF,ON の状態にある。スイッチSW
7a,SW7b がOFF であるから上記第1の経路は形成され
ず、スイッチSW4 がOFF であるから上記第2の経路も形
成されない。 【0054】この場合、主光学系3は繰出位置で、副光
学系4は第5図に示すように位置決め手段28と完全に係
合した完全挿入位置でそれぞれ静止しており、両光学系
により合成光学系が構成され、その焦点距離は望遠の領
域になる。スイッチSW1a,SW5は共にONであるから、自動
焦点調節・シャッター制御回路31は作動可能状態にあ
り、望遠光学系での撮影が可能である。第1図は、この
時の状態を示している。 【0055】撮影開始操作に伴いモータ12は第3の経路
で給電を受けて回転し、光学系3,4を望遠領域の至近か
ら無限遠の間で光軸方向に変位させ、焦点調節を行わせ
る。この望遠領域における焦点調節のためのモータ12の
回転の間、駆動部材27の軸受部27a の前端面が、ばね30
の付勢力により鍔10i に当接しているため、駆動部材27
の摺接部27c は、カム26a の第1平坦区間Aと対向して
いるだけで接触はしない。従って摺接部27c がモータ12
の負荷となることはない。 【0056】また、ファインダ光学系も、第2対物レン
ズ57の前に第1対物レンズ56が位置していて第10図およ
び第14図(A) に示すような望遠状態になっている。 【0057】望遠撮影の焦点調節のため主光学系3,副光
学系4 ともに台板10が前後に変位し、それによりカムプ
レート53が回動する場合、直進枠58の縦動ロッド58e は
揺動レバー59の割り溝59e の一方の内壁とファインダ収
納部1aに設けられた案内溝1fの後端との間に挾持されて
固定され、カムプレート53の起動歯53b と切換駆動部材
55の起動歯55b とは離間し、揺動レバー59の縦動ピン59
a はカムプレート53のカム溝54の第1円周溝54a の範囲
内で移動し、かつ、第1円周溝54a の側壁に縦動ピン59
a が接触しないようになっているので、ファインダ光学
系が動作して切り変えられたり振動することはない。 【0058】(2)第1図に示す状態から焦点距離選択
部材2を広角位置に切り換えると、スイッチSW2 がOFF
の状態になり、論理回路40の入力端子40b がLow レベル
となる。イクスクルーシブオア回路40e の出力端子はHi
ghレベルとなるので、オア回路40g の出力端子はHighレ
ベルに反転し、論理回路40の出力端子40c,40d はそれぞ
れHigh、Low レベルに反転する。これにより第8図に示
すスイッチSW7a, SW7bはONとなり、スイッチSW8a,SW8b,
はOFF となる。主光学系3は繰出位置にあるので、第3
図に示すようにスイッチSW3,SW4,SW5 は、それぞれON,
OFF,ONの状態にあり、スイッチSW7a,SW7b がONであるか
ら上記第1の経路が形成されて、モータ12が起動する。
従って主光学系3は繰出位置から繰込位置に向けて変位
しはじめる。 【0059】副光学系4は、このモータ12の初期の回転
で位置決め手段28と係合する完全挿入位置(第5図に図
示)から光軸方向に変位して、これに係合しない不完全
挿入位置に変位する。この光軸方向の変位は、カム26a
が第3図に示す状態から時計方向に回転して第1斜面区
間Bで駆動部材27の摺接部27c を押し上げることによる
ものである。副光学系4が不完全挿入位置に至って位置
決め手段28との係合を解くと駆動部材27は、光軸を横切
る方向に揺動可能となるので、続くモータ12の回転に伴
い、摺接部27c は第1斜面区間Bに押されて主光学系3
の光軸を横切る面内を時計方向に揺動する。 【0060】この際副光学系4の小筒4cの端面が、主光
学系3の光軸に対して直角な、台板10の裏面10m 上を摺
接しながら同方向に揺動する。主光学系3が繰込位置に
近づくと、駆動部材27の自由端27d は係止部材10k に当
接し、その揺動を阻止され、副光学系4は円孔10l に挿
入しない不完全退避位置に到達する。その後もモータ12
は回転を継続するので、駆動部材27の摺接部27c は、カ
ム26a の第1斜面区間Bを昇りつめ、第2平坦区間Cに
到達する。引続いて摺接部27c は、第2斜面区間Dを滑
り下りるが、その途中で受軸部27a の前端面が鍔10i に
当接するので、摺接部27c は、カム26a から離れ、第1
平坦区画Aと対向するが、接触しない状態に至る。これ
に伴う駆動部材27の光軸方向の変位により、副光学系4
の小筒4cは、台板10の円孔10l に挿入され、保持筒4aの
端面4bは円孔10l の縁に当接して完全退避位置に至る。
この時、主光学系3は、繰込位置に到達している。 【0061】なお、軸受部27a の前端面が鍔10i に当接
することにより駆動部材27が光軸方向の変位を停止した
後に、副光学系4を円孔10l に挿入させる付勢力は、ば
ね29が供給する。 【0062】主光学系3が繰込位置に到達すると、第4
図に示すスイッチSW3,SW4,SW5 は、それぞ
れOFF,ON, の状態になる。スイッチSW3 がOFF になる
と、上記第1の経路は断たれ、モータ12への給電は停止
される。従って主光学系3は繰込位置で、副光学系4は
完全退避位置でそれぞれ静止するので、光学系は主光学
系3のみで構成され、その焦点距離は広角の領域にな
る。またスイッチSW1,SW5 は共にONであるから、自動焦
点調節・シャッター制御回路31は作動可能状態にあり、
広角光学系での撮影が可能である。 【0063】撮影開始操作に伴いモータ12は第3の経路
で給電を受けて回転し、主光学系3を広角領域の至近か
ら無限遠の間で光軸方向に変位させ、焦点調節を行わせ
る。この広角領域における焦点調節のためのモータ12の
回転の間、駆動部材27の摺接部27c は、第1平坦区間A
と対向するだけで接触しないので駆動部材27が動くこと
はなく、副光学系4は完全退避位置に留まっている。 【0064】そして、上記状態の転換に応じてファイン
ダ光学系はファインダ光学系切換機構により次のように
切り換えられる。すなわち、第1ファインダ光学系5 が
挿入位置から退避位置に移動される。 【0065】望遠状態から広角状態に切り換えられるた
め台板10は大きく後退するので、ラック51が大きく後退
し、ラック歯51b,ピニオン52a,平歯車52b,起動歯53b の
経路によりカムプレート53が大きく回動される。それに
より起動歯53b が切換駆動部材55の扇形部55d の起動歯
55b を押し、さらに駆動歯53c と駆動歯55c とが噛み合
う、起動歯53b と駆動歯53c との間および起動歯55b と
駆動歯55c との間は一枚分歯が欠かれているので、干渉
することなく円滑に噛み合いをはじめる。 【0066】すると第11図に示すように、切換駆動部
材55が回動されるので、第1カム面55e に係合ロッド57
c の先端部が押され、第2対物レンズ57は揺動軸57a を
中心にして第3図上方から見て反時計方向に設定角度だ
け回動し、係合ロッド57c の先端部が第2カム面55f に
至ると第2対物レンズ57は一定の角度に保持される。第
2対物レンズ57の角度変位に同調して、第1対物レンズ
56は切換駆動部材55とともにカム部55g を中心に弧を描
き、第2対物レンズ57が正面を向いているときの端をか
すめて移動し第12図および第14図(B)に示す状態に
なる。 【0067】その後揺動レバー59の従動ピン59a はカム
溝54の第1円周溝54a から駆動溝54b の領域に達する。
すると、揺動レバー59は枢軸59b を中心にして第3図上
方より見て時計方向に回動し、それにより、割り溝59e,
従動ロッド58e,直動連結アーム58d を介して直進枠58が
前方に押される。直進枠58が前方に押されると、係合ロ
ッド57c の先端部が切換駆動部材55の第2カム面55f か
ら外れるので、第2対物レンズ57は元のように正面を向
きカム部55g と干渉することなく直進枠58および第2対
物レンズ57は第1対物レンズ56といれかわって元の第1
対物レンズ56の位置に押し出され、揺動レバー59はター
ンオーバばね59d により広角位置に反転保持され第13
図および第14図(C)に示す状態になり広角用のファイ
ンダ光学系になる。 【0068】広角状態において、焦点調節のためカムプ
レート53が回動されても縦動ピン59a は直進枠58の縦動
ロッド58e は揺動レバー59の割り溝59e の内壁とファイ
ンダ収納部1aに設けられた案内溝1fの前端との間に挾持
されて固定され、揺動レバー59の従動ピン59a はカムプ
レート53のカム溝54の第2円周溝54c の範囲内で移動
し、かつ、第2円周溝54c の側壁に従動ピン59a が接触
しないようになっていて、縦動ピン59a がカム溝54の第
2円周溝54c の領域内で移動するので揺動レバー59が揺
動することはなく、切換駆動部材55の扇形部55d の駆動
歯55c の端はカムプレート53の摺接縁53d に摺接してい
るので、第2対物レンズ57が変位することはなく、安定
して保持されている。 【0069】第7図は、台板10の繰り出し量と撮影光学
系およびファインダ光学系の切換状態との関係を示す線
図であり、撮影光学系の状態Xとファインダ光学系の状
態Yとを対応させ、望遠状態をW,広角状態をTであら
わしたものである。 【0070】同図に示すように、台板10の繰り出し量が
小さい領域(a) では、撮影光学系,ファインダ光学系と
も対応して安定した広角状態にあり、領域(a) 内で台板
10は無限遠∞と広角状態での至近距離Nとの間で移動可
能である。状態を切り換る操作をすると、領域(b) を介
して両光学系とも望遠状態に向け変位し、領域(c) では
安定した望遠状態になり、領域(c) 内で無限遠∞と望遠
状態での至近距離Nとの間で移動可能である。望遠状態
から広角状態に切り換えられる場合も同様である。 【0071】(3)望遠状態から防塵カバーを開位置か
ら閉位置に向けて変位させると、スイッチSW1 がOFF に
なり、論理回路40の入力端子40a がLow レベルとなり、
イクスクルーシブオア回路40e の出力端子はHighレベル
となる。以下の動作は(2)と同様で、焦点距離選択部
材2 が望遠位置にあるにもかかわらず主光学系3は繰出
位置から繰込位置に向けて変位し、副光学系4は完全挿
入位置から完全退避位置に向けて変位する。主光学系3
が繰込位置に変位すると、防塵カバーを閉位置まで変位
させることが可能となる。防塵カバーが閉位置に到達す
るとスイッチSW1と同相のスイッチSW1aは、OFF となる
から、自動焦点調節・シャッター制御回路31への給電は
断たれ、撮影は不可能となる。 【0072】同様にファインダ光学系においても、前記
望遠位置から広角位置への切り換えがなされることにな
る。 【0073】(4)広角状態から防塵カバーを閉位置に
変位させると、スイッチSW1 と同相のスイッチSW1aは、
OFF となるから、自動焦点調節・シャッター制御回路31
への給電は断たれ、撮影は不可能となる。 【0074】(5)広角状態から焦点距離選択部材5 を
望遠位置に切り換えると、スイッチSW2 がONの状態にな
り、論理回路40の入力端子40a,40b は共にHighレベルと
なる。イクスクルーシブオア回路40e,ノア回路40f の出
力端子は共にLow レベルとなるので、オア回路40g の出
力端子はLow レベルに反転し、論理回路40の出力端子40
c,40d はそれぞれLow, Highレベルに反転する。これに
より第8図に示すスイッチSW7a、SW7bはOFF となり、ス
イッチSW8a、SW8bはONとなる、主光学系3は繰込位置に
あるので、スイッチSW3,SW4,SW5 は、それぞれOFF,ON,O
N の状態にある。スイッチSW8a,SW8b がONであり、スイ
ッチSW4 がONであるから上記第2の経路が形成されて、
モータ12が(2)の時と逆方向に回転しはじめる。従っ
て主光学系3は繰込位置から繰出位置に向けて変位しは
じめる。 【0075】このモータ12の初期の回転で、副光学系4
は、完全退避位置から光軸方向に変位して円孔10l から
脱し、不完全退避位置(第8図に図示)に変位する。こ
の光軸方向の変位は、カム26a が回転して第2斜面区画
Dで駆動部材27の摺接部27cを押し上げることによるも
のである。副光学系4が円孔10l から脱すると駆動部材
27は、主光学系3の光軸を横切る方向に揺動可能とな
る。続くモータ12の回転に伴い摺接部27c は、第2斜面
区間Dにより該光軸を横切る方向に押されるので、駆動
部材27は同方向に揺動し、副光学系4の小筒4cの端面が
台板10の裏面10m上を滑りながら、不完全退避位置から
不完全挿入位置に向かう。主光学系3が繰出位置に近づ
くと、駆動部材27の自由端27d は係止部材10j に当接
し、その揺動を阻止され、副光学系4は不完全挿入位置
で停止する。その後もモータ12は回転を継続するので、
駆動部材27の摺接部27c は、カム26a の第2斜面区間D
を昇りつめ、第2平坦区間Cに到達する。 【0076】引続いて摺接部27c は、第1斜面区間Bを
滑り下りるが、その途中で軸受部27a の前端面が鍔10i
に当接するので、摺接部27c はカム26a から離れ、第1
平坦区間Aと対向するが接触しない状態に至る。これに
伴う駆動部材27の光軸方向に変位により、副光学系4の
保持筒4aの小筒4cは、位置決め手段28の案内面28b に当
接した後、これに案内されて案内面28a に挿入され、保
持筒4aの端面4bは位置決め手段28の当接面28c に当接
し、第5図に示す完全挿入位置に至って副光学系4に位
置決めが完了する。この時主光学系3は、繰出位置に到
達している。 【0077】なお軸受部27a が鍔10i と当接することに
より駆動部材27が光軸方向の変位を停止した後に、副光
学系4を位置決め手段28に係合させる付勢力は、ばね29
が供給する。 【0078】主光学系3が繰出位置に到達すると、
(1)で説明したようにスイッチSW3,SW4,SW5 は、それ
ぞれON,OFF,ONの状態になる。スイッチSW4 がOFF にな
ると、上記第2の経路は断たれ、モータ12への給電は停
止される。従って第1図に示すように、主光学系3は繰
出位置で、副光学系4は完全挿入位置でそれぞれ静止
し、合成光学系が構成され、その焦点距離は望遠の領域
になる。またスイッチSW1a,Sw5は共にONであるから、自
動焦点調節・シャッター制御回路31は作動可能状態にあ
り、望遠光学系での撮影が可能である。 【0079】上記切換動作に応じてファインダ光学系
は、広角状態から望遠状態へ切り換えられる。 【0080】すなわち、主光学系3 および副光学系4 が
望遠状態に切り換えられるとき、台板10が大きく前進す
るので、前記とは逆にカムプレート53が大きく回転す
る。それにより揺動レバー59の縦動ピン59a がカム溝54
の第2円周溝54c から駆動溝54b に至り、第13図およ
び第14図(C) に示す状態から揺動レバー59は反時計方
向に回動し、第2対物レンズ57および直進枠58を後方に
引き戻す。 【0081】第2対物レンズ57および直進枠58が後退す
ると係合ロッド57c の先端部が切換駆動部材55のカム部
55g の第2カム面55f に当接し、第2対物レンズ57は揺
動軸57a を中心に角度的に傾いた状態に保持された第1
2図および第14図(B) に示す状態になる。 【0082】それに同調して、駆動歯53c が駆動歯55c
に噛み合い、切換駆動部材55が時計方向に回動され、第
1対物レンズ56が揺動軸55a を中心に弧を描いて時計方
向に回動し、第11図および第14図(A) に示す状態に
なる。次に係合ロッド57c の先端部はカム部55g の第1
カム面55e に至り、最終的に第2対物レンズ57は正面を
向き、直進枠58は第2対物レンズ57の正面前方に復帰し
第10図に示す望遠状態になる。 【0083】(6)望遠状態で防塵カバーをかぶせた状
態から防塵カバーを開位置に向けて変位させると、スイ
ッチSW1 がONの状態になり、論理回路40の入力端子40a,
40b は共にHighレベルとなる。以下は(5) で述べた動
作と同じである。 【0084】上記実施例によれば、撮影光学系の切換お
よび、ファインダ光学系の切換と、焦点調節とを一つの
モータの回転を逐次利用することによりできるようにし
たから、単一の駆動源で複数の駆動を行なうことがで
き、カメラを小型化することができるという利点があ
る。 【0085】第15図は本発明の他の実施例を示してお
り、前記実施例において、第1対物レンズ56にいれかわ
って第2対物レンズ57が前進するようにしたのに対し、
単に第1対物レンズが逃げるようにしたものである。 【0086】すなわち、第15図(A) は広角状態をあら
わしており、第1対物レンズ60は凹レンズである。望遠
状態にするには、第15図(B) に示すように第2対物レ
ンズ57を第1対物レンズ60の移動軌跡から退避させるべ
く傾動させてから第1対物レンズ60を弧を描いて変位さ
せ、第1対物レンズ60が逃げた後に第15図(C) に示す
ように第2対物レンズ57を正面に向くよう復帰させるも
のである。 【0087】 【発明の効果】本発明に係る光学式切換式カメラによれ
ば、(1)撮影光学系の焦点距離の切換えに連動して回
転する回転体を設け、この回転体の回転位相に基づきフ
ァインダ光学系の配列が切り換わるようにしたから、回
転体を配置することでファインダ光学系の切換え機構を
構成することができ、最小のスペースで済み、35mm判
カメラ等の小型カメラにも容易に搭載することができ
る。(2)回転体によりファインダ光学系を切り換える
ので、動作が円滑で効率がよく、確実に動作する。
(3)撮影光学系の焦点距離の切換えに連動して、第2
の光学系のファインダ光路内での挿入状態を維持させな
がら、第1の光学系(56)のみをファインダ光路内か
ら退避させるので、これら第1、第2の光学系の小さな
動きにより効果的に光学系が切り換えられ、光学性能が
よくかつ小さなスペースに切換え機構を納めることがで
きる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施例を示すカメラの垂直断面図で
ある。 【図2】本発明の一実施例を示すカメラの水平断面図で
ある。 【図3】本発明の一実施例を示すカメラの内部機構の斜
視図である。 【図4】本発明の一実施例を示すカメラの撮影光学系切
換機構の斜視図である。 【図5】本発明の一実施例を示すカメラの撮影光学系切
換機構の要部断面図である。 【図6】本発明の一実施例を示すカメラの撮影光学系切
換機構のカム線図である。 【図7】カメラの台板の繰り出し量と撮影光学系および
ファインダ光学系の切換状態との関係を示す線図であ
る。 【図8】光学系駆動用モータ制御回路図である。 【図9】モータ制御回路の動作を制御する論理回路図で
ある。 【図10】望遠状態のファインダ光学系切換機構の平面
図である。 【図11】中間状態のファインダ光学系切換機構の平面
図である。 【図12】中間状態のファインダ光学系切換機構の平面
図である。 【図13】広角状態のファインダ光学系切換機構の平面
図である。 【図14】ファインダ光学系の切換状態を示す説明図で
ある。 【図15】他の実施例のファインダ光学系の切換状態を
示す説明図である。 【符号の説明】 1 …カメラ本体 1a…ファインダ収納部 3
…主光学系 4 …副光学系 10…台板 12
…モータ 26…カムギヤ 27…駆動部材 51
…ラック 53…カムプレート 55…切換駆動部材 56
…第1対物レンズ 57…第2対物レンズ

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.焦点距離を切換可能な撮影光学系(3、4)と; 少なくとも第1、第2の光学系(56、57)を含み、
    前記撮影光学系(3、4)の焦点距離の切換えに対応し
    て倍率を切換可能なファインダ光学系(5、6)と; 前記第1、第2の光学系(56、57)をそれぞれ可動
    に保持する第1、第2の保持部材(55、58)と; 前記撮影光学系(3、4)の焦点距離の切換えに連動し
    て回転し、この回転動作によって前記第1、第2の保持
    部材(55、58)をそれぞれ作動させて、前記第2の
    光学系(57)のファインダ光路内での挿入状態を維持
    させながら、少なくとも前記第1の光学系(56)のみ
    をファインダ光路内から退避させるように、前記第1、
    第2の光学系(56、57)を切換え駆動する回転体
    (53)と;を有し、 前記回転体(53)の回転位相に基づき前記第1、第2
    の光学系(56、57)の配列を切り換えることを特徴
    とする光学系切換式カメラ。 2.前記回転体(53)には、その上面にカム溝(5
    4)が刻設され、周縁に起動歯(53b)、この起動歯
    から一枚分歯を切り欠いて連続する駆動歯(53c)、
    摺接縁(53d)が形成されており、この回転体(5
    3)の回転動作に基づき、少なくともこれらカム溝(5
    4)、起動歯(53b)、駆動歯(53c)を介して、
    前記第1、第2の光学系(56、57)の配列を切り換
    えることを特徴とする、請求項1に記載の光学系切換式
    カメラ。 3.前記撮影光学系の焦点距離が望遠状態にあるときに
    前記第1の光学系(56)がファインダ光路内に挿入さ
    れ、この状態で被写体側から前記第1の光学系(5
    6)、第2の光学系(57)の順にそれぞれが配列さ
    れ、前記撮影光学系の焦点距離が前記望遠状態から広角
    状態へと切換えられることに応じて、前記カム溝(5
    4)、起動歯(53b)、駆動歯(53c)を介して、
    前記第1の光学系(56)をファインダ光路内から退避
    させるとともに、前記第2の光学系(57)をファイン
    ダ光路内で直進運動によって変位させることを特徴とす
    る、請求項1に記載の光学系切換式カメラ。
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Citations (1)

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JP2546460B2 (ja) 1991-11-01 1996-10-23 株式会社ニコン 光学系切換式カメラ

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