JP2682034B2 - (1r,2s)−シス−2−アミノシクロペンタンカルボン酸の製造方法 - Google Patents
(1r,2s)−シス−2−アミノシクロペンタンカルボン酸の製造方法Info
- Publication number
- JP2682034B2 JP2682034B2 JP63200918A JP20091888A JP2682034B2 JP 2682034 B2 JP2682034 B2 JP 2682034B2 JP 63200918 A JP63200918 A JP 63200918A JP 20091888 A JP20091888 A JP 20091888A JP 2682034 B2 JP2682034 B2 JP 2682034B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- acid
- ester
- cis
- amino
- group
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/55—Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、シス−2−アミノシクロペンタンカルボ
ン酸のラセミ体を光学分割することにより抗菌剤として
有用な(1R,2S)−シス−2−アミノシクロペンタンカ
ルボン酸を製造する方法に関するものである。
ン酸のラセミ体を光学分割することにより抗菌剤として
有用な(1R,2S)−シス−2−アミノシクロペンタンカ
ルボン酸を製造する方法に関するものである。
[従来の技術] (1R,2S)−シス−2−アミノシクロペンタンカルボ
ン酸は新規化合物であり、その製造法は知られていなか
った。
ン酸は新規化合物であり、その製造法は知られていなか
った。
[発明の目的] この発明は、新規化合物である(1R,2S)−シス−2
−アミノシクロペンタンカルボン酸の製造法を提供しよ
うとするものである。
−アミノシクロペンタンカルボン酸の製造法を提供しよ
うとするものである。
[発明の構成] この発明の方法は、 一般式 (式中、Rは保護されたカルボキシ基を意味する。) で示されるシス−2−アミノシクロペンタンカルボン酸
誘導体またはそのアミノ基における反応性誘導体のラセ
ミ体に、アミノ基が保護されたアミノ酸またはそのカル
ボキシ基における反応性誘導体を作用させて、化合物
(II)のアミノ基が前記アミノ酸のカルボキシ基からヒ
ドロキシ基を除いた残基で保護された化合物(II)のL
体を分離した後、該L体化合物のアミノ保護基及びカル
ボキシ保護基を脱離する点に要旨があり、これによって
式(I)で示される(1R,2S)−シス−2−アミノシク
ロペンタンカルボン酸を得るものである。
誘導体またはそのアミノ基における反応性誘導体のラセ
ミ体に、アミノ基が保護されたアミノ酸またはそのカル
ボキシ基における反応性誘導体を作用させて、化合物
(II)のアミノ基が前記アミノ酸のカルボキシ基からヒ
ドロキシ基を除いた残基で保護された化合物(II)のL
体を分離した後、該L体化合物のアミノ保護基及びカル
ボキシ保護基を脱離する点に要旨があり、これによって
式(I)で示される(1R,2S)−シス−2−アミノシク
ロペンタンカルボン酸を得るものである。
[発明の構成の説明] この発明の出発原料となる一般式(II)で示されるシ
ス−2−アミノシクロペンタンカルボン酸誘導体のラセ
ミ体は、公知化合物である。一般式(II)で示される化
合物のRで示される保護されたカルボキシ基としては、
例えばエステル化されたカルボキシ基が挙げられ、ここ
でエステルとしては、例えばメチルエステル、エチルエ
ステル、プロピルエステル、イソプロピルエステル、ブ
チルエステル、イソブチルエステル、第3級ブチルエス
テル、ペンチルエステル、第3級ペンチルエステル、ヘ
キシルエステル、1−シクロプロピルエチルエステル等
の低級アルキルエステル;アセトキシメチルエステル、
プロピオニルオキシメチルエステル、ブチリルオキシメ
チルエステル、バレリルオキシメチルエステル、2−ア
セトキシエチルエステル、2−プロピオニルオキシエチ
ルエステル、ピバロイルオキシメチルエステル等のアル
カノイルオキシ(低級)アルキルエステル;メシルメチ
ルエステル、エタンスルホニルエチルエステル等のアル
カンスルホニルアルキルエステル;2−ヨードエチルエス
テル、2,2,2−トリクロロエチルエステル等のモノ(も
しくはジもしくはトリ)ハロアルキルエステル等の1個
以上の適当な置換基を有する低級アルキルエステル;ビ
ニルエステル、アリルエステル等のアルケニルエステ
ル;エチニルエステル、プロピニルエステル等のアルキ
ニルエステル;ベンジルエステル、4−メトキシベンジ
ルエステル、4−ニトロベンジルエステル、フェネチル
エステル、トリチルエステル、ベンズヒドリルエステ
ル、ビス(4−メトキシフェニル)メチルエステル、3,
4−ジメトキシベンジルエステル、4−ヒドロキシ−3,5
−ジ第3級ブチルベンジルエステル等の1個以上の適当
な置換基を有していてもよいアル(低級)アルキルエス
テル;フェニルエステル、トリルエステル、第3級ブチ
ルフェニルエステル、キシリルエステル、メシチルエス
テル、クメニルエステル等の1個以上の適当な置換基を
有していてもよいアリールエステル;等が挙げられる。
尚一般式(II)で示される公知化合物を合成するに当た
っては、例えばシクロペンテンにクロロスルホニルイソ
シアネートを作用させてDL−シス−2−シクロペンタン
カルボン酸を合成し(イスラエル・ジャーナル・オブ・
ケミストリー、Vol.10,P55〜58、1972年参照)、これに
例えば塩化チオニル等の存在下にメタノール,エタノー
ル,プロパノール,イソプロピルアルコール,ブタノー
ル,イソブチルアルコール,第3級ブチルアルコール等
の低級アルカノールを反応させるとRが低級アルキルエ
ステルでエステル化されたカルボキシである一般式(I
I)の化合物を得ることができる。
ス−2−アミノシクロペンタンカルボン酸誘導体のラセ
ミ体は、公知化合物である。一般式(II)で示される化
合物のRで示される保護されたカルボキシ基としては、
例えばエステル化されたカルボキシ基が挙げられ、ここ
でエステルとしては、例えばメチルエステル、エチルエ
ステル、プロピルエステル、イソプロピルエステル、ブ
チルエステル、イソブチルエステル、第3級ブチルエス
テル、ペンチルエステル、第3級ペンチルエステル、ヘ
キシルエステル、1−シクロプロピルエチルエステル等
の低級アルキルエステル;アセトキシメチルエステル、
プロピオニルオキシメチルエステル、ブチリルオキシメ
チルエステル、バレリルオキシメチルエステル、2−ア
セトキシエチルエステル、2−プロピオニルオキシエチ
ルエステル、ピバロイルオキシメチルエステル等のアル
カノイルオキシ(低級)アルキルエステル;メシルメチ
ルエステル、エタンスルホニルエチルエステル等のアル
カンスルホニルアルキルエステル;2−ヨードエチルエス
テル、2,2,2−トリクロロエチルエステル等のモノ(も
しくはジもしくはトリ)ハロアルキルエステル等の1個
以上の適当な置換基を有する低級アルキルエステル;ビ
ニルエステル、アリルエステル等のアルケニルエステ
ル;エチニルエステル、プロピニルエステル等のアルキ
ニルエステル;ベンジルエステル、4−メトキシベンジ
ルエステル、4−ニトロベンジルエステル、フェネチル
エステル、トリチルエステル、ベンズヒドリルエステ
ル、ビス(4−メトキシフェニル)メチルエステル、3,
4−ジメトキシベンジルエステル、4−ヒドロキシ−3,5
−ジ第3級ブチルベンジルエステル等の1個以上の適当
な置換基を有していてもよいアル(低級)アルキルエス
テル;フェニルエステル、トリルエステル、第3級ブチ
ルフェニルエステル、キシリルエステル、メシチルエス
テル、クメニルエステル等の1個以上の適当な置換基を
有していてもよいアリールエステル;等が挙げられる。
尚一般式(II)で示される公知化合物を合成するに当た
っては、例えばシクロペンテンにクロロスルホニルイソ
シアネートを作用させてDL−シス−2−シクロペンタン
カルボン酸を合成し(イスラエル・ジャーナル・オブ・
ケミストリー、Vol.10,P55〜58、1972年参照)、これに
例えば塩化チオニル等の存在下にメタノール,エタノー
ル,プロパノール,イソプロピルアルコール,ブタノー
ル,イソブチルアルコール,第3級ブチルアルコール等
の低級アルカノールを反応させるとRが低級アルキルエ
ステルでエステル化されたカルボキシである一般式(I
I)の化合物を得ることができる。
本発明においては、上記の様にして合成される一般式
(II)の化合物またはそのアミノ基における反応性誘導
体を出発原料とし、これにアミノ基が保護されたアミノ
酸またはそのカルボキシ基における反応性誘導体を反応
させて一般式(II)におけるアミノ基が該アミノ酸のカ
ルボキシ基からヒドロキシ基を除いた残基(以下アミノ
酸残基という、従ってアミノ酸残基というときは該アミ
ノ酸におけるアミノ基が保護されているものを意味す
る)で保護されたD体化合物とL体化合物の混合物(ラ
セミ体)を得る。これらD体化合物とL体化合物は溶媒
に対する溶解度が相違するので、適切な溶媒を選択すれ
ば効果的に分離できる。例えば溶媒として酢酸エチルや
塩化メチレンを用いた場合にはL体化合物は溶媒中に溶
解するが、D体化合物は溶媒中から析出するので、濾過
によりD体化合物を除去することができる。
(II)の化合物またはそのアミノ基における反応性誘導
体を出発原料とし、これにアミノ基が保護されたアミノ
酸またはそのカルボキシ基における反応性誘導体を反応
させて一般式(II)におけるアミノ基が該アミノ酸のカ
ルボキシ基からヒドロキシ基を除いた残基(以下アミノ
酸残基という、従ってアミノ酸残基というときは該アミ
ノ酸におけるアミノ基が保護されているものを意味す
る)で保護されたD体化合物とL体化合物の混合物(ラ
セミ体)を得る。これらD体化合物とL体化合物は溶媒
に対する溶解度が相違するので、適切な溶媒を選択すれ
ば効果的に分離できる。例えば溶媒として酢酸エチルや
塩化メチレンを用いた場合にはL体化合物は溶媒中に溶
解するが、D体化合物は溶媒中から析出するので、濾過
によりD体化合物を除去することができる。
ここで上記一般式(II)で示される化合物のアミノ基
における反応性誘導体としては、例えば、化合物(II)
とカルボニル化合物との反応によって生成するシッフの
塩基型イミノまたはそのエナミン型互変異性体;化合物
(II)とビス(トリメチルシリル)アセトアミド、トリ
メチルシリルアセトアミド等のようなシリル化合物との
反応によって生成するシリル誘導体;化合物(II)と三
塩化燐またはホスゲンとの反応によって生成する誘導体
等が挙げられる。
における反応性誘導体としては、例えば、化合物(II)
とカルボニル化合物との反応によって生成するシッフの
塩基型イミノまたはそのエナミン型互変異性体;化合物
(II)とビス(トリメチルシリル)アセトアミド、トリ
メチルシリルアセトアミド等のようなシリル化合物との
反応によって生成するシリル誘導体;化合物(II)と三
塩化燐またはホスゲンとの反応によって生成する誘導体
等が挙げられる。
また上記アミノ基が保護されたアミノ酸残基における
アミノ酸としては、グリシン,アラニン,バリン,ロイ
シン,イソロイシン等のモノアミノモノカルボン酸;セ
リン,スレオニン等のオキシアミノ酸;システイン,シ
スチン,メチオニン等のイオウを含むアミノ酸;アスパ
ラギン酸;グルタミン酸等のモノアミノジカルボン酸;
リジン,アルギニン等のジアミノモノカルボン酸;フェ
ニルアラニン,チロシン等の芳香族核をもつアミノ酸;
ヒスチジン,トリプトファン,プロリン,オキシプロリ
ン等の複素環をもつアミノ酸等;が挙げられる。これら
アミノ酸残基の好ましいアミノ保護基としては、ペプチ
ド合成化学において常用されている保護基が挙げられ、
そのようなアミノ保護基の好ましい例としては、アルコ
キシカルボニルまたはシクロアルコキシカルボニル(例
えば第3級ブトキシカルボニル、第3級ペントキシカル
ボニル、シクロヘキシルカルボニル等)、置換または非
置換のフェニル低級アルコキシカルボニル(例えばベン
ジルオキシカルボニル、2−クロロベンジルオキシカル
ボニル等)のようなアラルコキシカルボニル、置換また
は非置換のアリールスルホニル(例えばベンゼンスルホ
ニル、p−トルエンスルホニル等)等が挙げられる。
アミノ酸としては、グリシン,アラニン,バリン,ロイ
シン,イソロイシン等のモノアミノモノカルボン酸;セ
リン,スレオニン等のオキシアミノ酸;システイン,シ
スチン,メチオニン等のイオウを含むアミノ酸;アスパ
ラギン酸;グルタミン酸等のモノアミノジカルボン酸;
リジン,アルギニン等のジアミノモノカルボン酸;フェ
ニルアラニン,チロシン等の芳香族核をもつアミノ酸;
ヒスチジン,トリプトファン,プロリン,オキシプロリ
ン等の複素環をもつアミノ酸等;が挙げられる。これら
アミノ酸残基の好ましいアミノ保護基としては、ペプチ
ド合成化学において常用されている保護基が挙げられ、
そのようなアミノ保護基の好ましい例としては、アルコ
キシカルボニルまたはシクロアルコキシカルボニル(例
えば第3級ブトキシカルボニル、第3級ペントキシカル
ボニル、シクロヘキシルカルボニル等)、置換または非
置換のフェニル低級アルコキシカルボニル(例えばベン
ジルオキシカルボニル、2−クロロベンジルオキシカル
ボニル等)のようなアラルコキシカルボニル、置換また
は非置換のアリールスルホニル(例えばベンゼンスルホ
ニル、p−トルエンスルホニル等)等が挙げられる。
さらにアミノ基が保護されたアミノ酸のカルボキシ基
における反応性誘導体としては、酸ハライド、酸無水
物、活性アミド、活性エステル等が挙げられる。それら
の好適な例としては、酸塩化物;酸アジド;例えばジア
ルキル燐酸、フェニル燐酸、ジフェニル酸、ジベンジル
酸、ハロゲン化燐酸等の置換された燐酸、ジアルキル亜
燐酸、亜硫酸、例えばメタンスルホン酸、エタンスルホ
ン酸のアルカンスルホン酸、チオ硫酸、アルキル炭酸、
例えばピバリン酸、ペンタン酸、イソペンタン酸、2−
エチル酪酸、酢酸またはトリクロロ酢酸等の脂肪族カル
ボン酸または例えば安息香酸等の芳香族カルボン酸のよ
うな酸との混合酸無水物;対称酸無水物;イミダゾー
ル、ジメチルピラゾール、トリアゾールまたはテトラゾ
ールとの活性化アミド;または活性化エステル例えばシ
アノメチルエステル、メトキシメチルエステル、ジメチ
ルイミノメチル[(CH3)2N+=CH−]エステル、ビニルエ
ステル、プロパルギルエステル、p−ニトロフェニルエ
ステル、2,4−ジニトロフェニルエステル、トリクロロ
フェニルエステル、ペンタクロロフェニルエステル、メ
シルフェニルエステル、フェニルアゾフェニルエステ
ル、フェニルチオエステル、p−ニトロフェニルチオエ
ステル、p−クレジルチオエステル、カルボキシメチル
チオエステル、ピラニルエステル、ピリジルエステル、
ピペリジルエステル、8−キノリルチオエステル、また
はN,N−ジメチルヒドロキシルアミン、1−ヒドロキシ
−2−(1H)−ピリドン、N−ヒドロキシスクシンイミ
ド、N−ヒドロキシフタルイミドまたは1−ヒドロキシ
−6−クロロ−1H−ベンゾトリアゾールとのエステル等
が挙げられる。これらの反応性誘導体は使用すべきアミ
ノ酸の種類によって、それらの中から任意に選択するこ
とができる。
における反応性誘導体としては、酸ハライド、酸無水
物、活性アミド、活性エステル等が挙げられる。それら
の好適な例としては、酸塩化物;酸アジド;例えばジア
ルキル燐酸、フェニル燐酸、ジフェニル酸、ジベンジル
酸、ハロゲン化燐酸等の置換された燐酸、ジアルキル亜
燐酸、亜硫酸、例えばメタンスルホン酸、エタンスルホ
ン酸のアルカンスルホン酸、チオ硫酸、アルキル炭酸、
例えばピバリン酸、ペンタン酸、イソペンタン酸、2−
エチル酪酸、酢酸またはトリクロロ酢酸等の脂肪族カル
ボン酸または例えば安息香酸等の芳香族カルボン酸のよ
うな酸との混合酸無水物;対称酸無水物;イミダゾー
ル、ジメチルピラゾール、トリアゾールまたはテトラゾ
ールとの活性化アミド;または活性化エステル例えばシ
アノメチルエステル、メトキシメチルエステル、ジメチ
ルイミノメチル[(CH3)2N+=CH−]エステル、ビニルエ
ステル、プロパルギルエステル、p−ニトロフェニルエ
ステル、2,4−ジニトロフェニルエステル、トリクロロ
フェニルエステル、ペンタクロロフェニルエステル、メ
シルフェニルエステル、フェニルアゾフェニルエステ
ル、フェニルチオエステル、p−ニトロフェニルチオエ
ステル、p−クレジルチオエステル、カルボキシメチル
チオエステル、ピラニルエステル、ピリジルエステル、
ピペリジルエステル、8−キノリルチオエステル、また
はN,N−ジメチルヒドロキシルアミン、1−ヒドロキシ
−2−(1H)−ピリドン、N−ヒドロキシスクシンイミ
ド、N−ヒドロキシフタルイミドまたは1−ヒドロキシ
−6−クロロ−1H−ベンゾトリアゾールとのエステル等
が挙げられる。これらの反応性誘導体は使用すべきアミ
ノ酸の種類によって、それらの中から任意に選択するこ
とができる。
こうして分離された、保護されたアミノ酸残基によっ
てアミノ基が保護されたL体化合物を、アミノ保護基並
びにカルボキシ保護基の脱離反応に付すと、目的化合物
である(1R,2S)−シス−2−アミノシクロペンタンカ
ルボン酸を得ることができる。
てアミノ基が保護されたL体化合物を、アミノ保護基並
びにカルボキシ保護基の脱離反応に付すと、目的化合物
である(1R,2S)−シス−2−アミノシクロペンタンカ
ルボン酸を得ることができる。
上記アミノ保護基並びにカルボキシ保護基の脱離反応
は、加水分解,還元等の慣用の方法により実施すること
ができる。加水分解には酸,塩基,ヒドラジン等を使用
する方法が含まれ、これらの方法は脱離される保護基の
種類によって適宜選択される。
は、加水分解,還元等の慣用の方法により実施すること
ができる。加水分解には酸,塩基,ヒドラジン等を使用
する方法が含まれ、これらの方法は脱離される保護基の
種類によって適宜選択される。
酸を用いる加水分解に使用される酸としては、例えば
ギ酸、トリフルオロ酢酸、ベンゼンスルホン酸、p−ト
ルエンスルホン酸、塩酸等の有機および無機の酸が挙げ
られるが、これらのうち特に好ましいのは、ギ酸、トリ
フルオロ酢酸、塩酸等の様に減圧蒸留の如き慣用手段に
よって反応混合物から容易に除去できる低融点溶媒であ
る。
ギ酸、トリフルオロ酢酸、ベンゼンスルホン酸、p−ト
ルエンスルホン酸、塩酸等の有機および無機の酸が挙げ
られるが、これらのうち特に好ましいのは、ギ酸、トリ
フルオロ酢酸、塩酸等の様に減圧蒸留の如き慣用手段に
よって反応混合物から容易に除去できる低融点溶媒であ
る。
これらの酸は脱離されるアミノ保護基の種類に応じて
適宜選択され、反応は無溶媒下もしくは溶媒の存在下の
いずれでも実施できる。好適な溶媒としては水、親水性
有機溶媒もしくはそれらの混合溶媒等が挙げられる。尚
トリフルオロ酢酸を用いた脱離反応はアニソールの存在
下に行ってもよい。
適宜選択され、反応は無溶媒下もしくは溶媒の存在下の
いずれでも実施できる。好適な溶媒としては水、親水性
有機溶媒もしくはそれらの混合溶媒等が挙げられる。尚
トリフルオロ酢酸を用いた脱離反応はアニソールの存在
下に行ってもよい。
塩基を用いる加水分解に使用される塩基としては、例
えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アル
カリ金属;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の
水酸化アルカリ土類金属;炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム等の炭酸アルカリ金属;炭酸マグネシウム、炭酸カル
シウム等の炭酸アルカリ土類金属;炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素アルカリ金属;酢酸
ナトリウム、酢酸カリウム等の酢酸アルカリ金属;燐酸
カルシウム、燐酸マグネシウム等の燐酸アルカリ土類金
属;燐酸水素2ナトリウム、燐酸水素2カリウム等の燐
酸水素アルカリ金属;等の無機塩基の他、トリメチルア
ミン、トリエチルアミン等のトリアルキルアミン、ピコ
リン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリン、
1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナン−5−エン、1,4
−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,5−ジアザビシ
クロ[5.4.0]ウンデカン−5−エン等の有機塩基が挙
げられる。塩基を用いた加水分解は、通常、水、親水性
有機溶媒またはそれらの混合溶媒中で行なわれる。
えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸化アル
カリ金属;水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等の
水酸化アルカリ土類金属;炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム等の炭酸アルカリ金属;炭酸マグネシウム、炭酸カル
シウム等の炭酸アルカリ土類金属;炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウム等の炭酸水素アルカリ金属;酢酸
ナトリウム、酢酸カリウム等の酢酸アルカリ金属;燐酸
カルシウム、燐酸マグネシウム等の燐酸アルカリ土類金
属;燐酸水素2ナトリウム、燐酸水素2カリウム等の燐
酸水素アルカリ金属;等の無機塩基の他、トリメチルア
ミン、トリエチルアミン等のトリアルキルアミン、ピコ
リン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリン、
1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナン−5−エン、1,4
−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,5−ジアザビシ
クロ[5.4.0]ウンデカン−5−エン等の有機塩基が挙
げられる。塩基を用いた加水分解は、通常、水、親水性
有機溶媒またはそれらの混合溶媒中で行なわれる。
還元的脱離方法は、例えばトリクロロエトキシカルボ
ニルの様なハロアルコキシカルボニル基、ベンジルオキ
シカルボニルの様な置換もしくは非置換アラルコキシカ
ルボニル基、2−ピリジルメトキシカルボニル等の様な
保護基の脱離に際して効果的に適用される。好適な還元
法としては、例えば、水素化ほう素ナトリウム等の様な
水素化ほう素アルカリ金属による還元;すず、亜鉛、鉄
などの金属またはこの金属と金属塩化合物(例えば塩化
第一クロム、酢酸第一クロムなど)との混合物と酢酸、
プロピオン酸塩、塩酸などの有機または無機酸との組合
せによる還元;ならびに接触還元等が挙げられる。接触
還元法に用いられる好適な触媒としは慣用のもの、たと
えばラネーニッケル、酸化白金、パラジウム/炭素など
が例示される。
ニルの様なハロアルコキシカルボニル基、ベンジルオキ
シカルボニルの様な置換もしくは非置換アラルコキシカ
ルボニル基、2−ピリジルメトキシカルボニル等の様な
保護基の脱離に際して効果的に適用される。好適な還元
法としては、例えば、水素化ほう素ナトリウム等の様な
水素化ほう素アルカリ金属による還元;すず、亜鉛、鉄
などの金属またはこの金属と金属塩化合物(例えば塩化
第一クロム、酢酸第一クロムなど)との混合物と酢酸、
プロピオン酸塩、塩酸などの有機または無機酸との組合
せによる還元;ならびに接触還元等が挙げられる。接触
還元法に用いられる好適な触媒としは慣用のもの、たと
えばラネーニッケル、酸化白金、パラジウム/炭素など
が例示される。
反応温度は特に限定されず、例えば上述したアミノ保
護基の種類、脱離方法の種類等に応じて適宜選択される
が、冷却下、室温ないしやや加温程度の緩和な条件で反
応を行うのが好ましい。
護基の種類、脱離方法の種類等に応じて適宜選択される
が、冷却下、室温ないしやや加温程度の緩和な条件で反
応を行うのが好ましい。
ところで上記説明では一般式(II)におけるアミノ基
が前記アミノ酸残基で保護されたL体化合物を、そのま
まアミノ保護基及びカルボキシ保護基の脱離反応に付し
たが、この脱離反応において、アミノ酸残基におけるア
ミノ保護基が前記脱離反応の進行に伴なってアミノ酸残
基から脱離することがあり、この場合はアミノ酸が遊離
して目的化合物層(目的化合物が溶媒に溶解していると
きはその溶液)中に混入するとう結果を招く。これによ
って目的化合物の分離操作(前記遊離アミノ酸の除去操
作)が厄介になると共に、収率の低下を招くこともあ
る。
が前記アミノ酸残基で保護されたL体化合物を、そのま
まアミノ保護基及びカルボキシ保護基の脱離反応に付し
たが、この脱離反応において、アミノ酸残基におけるア
ミノ保護基が前記脱離反応の進行に伴なってアミノ酸残
基から脱離することがあり、この場合はアミノ酸が遊離
して目的化合物層(目的化合物が溶媒に溶解していると
きはその溶液)中に混入するとう結果を招く。これによ
って目的化合物の分離操作(前記遊離アミノ酸の除去操
作)が厄介になると共に、収率の低下を招くこともあ
る。
そこで一般式(II)におけるアミノ基が、前記アミノ
酸残基で保護されたL体化合物を、一旦、アミノ酸残基
のアミノ基を保護しているアミノ保護基だけの脱離反応
に付した後、保護基のとれた遊離アミノ酸残基のアミノ
基をフェニルイソチオシアネート等を作用させることに
よって安定性の高いN−フェニルチオカルバニル基に変
換し、その後、アミノ保護基とカルボキシ保護基の同時
脱離反応(例えばエドマン分解)に付す様に構成しても
よい。
酸残基で保護されたL体化合物を、一旦、アミノ酸残基
のアミノ基を保護しているアミノ保護基だけの脱離反応
に付した後、保護基のとれた遊離アミノ酸残基のアミノ
基をフェニルイソチオシアネート等を作用させることに
よって安定性の高いN−フェニルチオカルバニル基に変
換し、その後、アミノ保護基とカルボキシ保護基の同時
脱離反応(例えばエドマン分解)に付す様に構成しても
よい。
これによってアミノ酸残基におけるアミノ保護基の分
解を避けることができ、目的化合物層への遊離アミノ酸
の混入を防止することができる。
解を避けることができ、目的化合物層への遊離アミノ酸
の混入を防止することができる。
上記アミノ酸残基におけるアミノ基を保護するアミノ
保護基の脱離方法としては、前記した加水分解や還元等
の慣用の方法のうちから保護基の種類に応じた適当な方
法を採用すればよいが、好ましくは、ギ酸,塩酸,トリ
フルオロ酢酸等による加水分解が推奨され、反応は水,
アセトン,クロロホルム,塩化メチレン,テトタヒドロ
フラン等の溶媒中で室温乃至加温の緩和な条件下で行な
えばよい。
保護基の脱離方法としては、前記した加水分解や還元等
の慣用の方法のうちから保護基の種類に応じた適当な方
法を採用すればよいが、好ましくは、ギ酸,塩酸,トリ
フルオロ酢酸等による加水分解が推奨され、反応は水,
アセトン,クロロホルム,塩化メチレン,テトタヒドロ
フラン等の溶媒中で室温乃至加温の緩和な条件下で行な
えばよい。
製造例1 塩化チオニル(13ml)を−15〜−5℃のメタノール
(50ml)中へ滴下した。混合液を同温度下に10分間攪拌
し、これにシス−2−アミノシクロペンタンカルボン酸
の塩酸塩(5g)を加えた。混合液を室温で1.5時間攪拌
し、有機溶媒を減圧留去すると、シス−2−アミノシク
ロペンタンカルボン酸のメチルエステルの塩酸塩(5.05
g)が得られた。
(50ml)中へ滴下した。混合液を同温度下に10分間攪拌
し、これにシス−2−アミノシクロペンタンカルボン酸
の塩酸塩(5g)を加えた。混合液を室温で1.5時間攪拌
し、有機溶媒を減圧留去すると、シス−2−アミノシク
ロペンタンカルボン酸のメチルエステルの塩酸塩(5.05
g)が得られた。
mp:120〜123℃ IR(Nujol):1715,1595,1555cm-1 NMR(D2O,δ):1.68〜2.32(6H,m),3.11〜3.33(1H,
m),3.78(3H,s),3.82〜4.02(1H,m) 元素分析 C7H14ClNO2 計算値;C:46.80,H:7.85,N:7.80,Cl:19.73 分析値:C:46.39,H:7.64,N:7.76,Cl:19.32 製造例2 シス−2−アミノシクロペンタンカルボン酸のメチル
エステルの塩酸塩(15g)を酢酸エチル(200ml)と塩化
メチレン(100ml)の混液に加え、得られた懸濁液に、
N−第3級ブトキシカルボニル−L−フェニルアラニン
(22.15g)及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和
物(11.28g)を室温下に加えた。混合液に氷冷下1−エ
チル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイ
ミド(14.26g)を加え、同温度で30分間攪拌した。得ら
れた反応混合液に水を加え、分取した有機層にさらに水
を加え、次いで1N塩酸でpH2に調整した。有機層を分取
し、水,5%炭酸水素ナトリウム水溶液及び塩化ナトリウ
ム飽和水溶液で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し
た。有機溶媒を減圧留去して得た残留物を、50〜60℃の
温度下で酢酸エチル(90ml)に溶解した後、室温で15時
間放置した。放置中に析出した沈殿物を濾取すると、
(1S,2R)−N−(N−第3級ブトキシカルボニル−L
−フェニルアラニル)−シス−2−アミノシクロペンタ
ンカルボン酸のメチルエステル(9.8g)が得られた。本
品は参考例1の原料にまわし、濾液の方を実施例1の原
料に供した。
m),3.78(3H,s),3.82〜4.02(1H,m) 元素分析 C7H14ClNO2 計算値;C:46.80,H:7.85,N:7.80,Cl:19.73 分析値:C:46.39,H:7.64,N:7.76,Cl:19.32 製造例2 シス−2−アミノシクロペンタンカルボン酸のメチル
エステルの塩酸塩(15g)を酢酸エチル(200ml)と塩化
メチレン(100ml)の混液に加え、得られた懸濁液に、
N−第3級ブトキシカルボニル−L−フェニルアラニン
(22.15g)及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和
物(11.28g)を室温下に加えた。混合液に氷冷下1−エ
チル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイ
ミド(14.26g)を加え、同温度で30分間攪拌した。得ら
れた反応混合液に水を加え、分取した有機層にさらに水
を加え、次いで1N塩酸でpH2に調整した。有機層を分取
し、水,5%炭酸水素ナトリウム水溶液及び塩化ナトリウ
ム飽和水溶液で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し
た。有機溶媒を減圧留去して得た残留物を、50〜60℃の
温度下で酢酸エチル(90ml)に溶解した後、室温で15時
間放置した。放置中に析出した沈殿物を濾取すると、
(1S,2R)−N−(N−第3級ブトキシカルボニル−L
−フェニルアラニル)−シス−2−アミノシクロペンタ
ンカルボン酸のメチルエステル(9.8g)が得られた。本
品は参考例1の原料にまわし、濾液の方を実施例1の原
料に供した。
mp:132〜134℃ ▲[α]20 D▼=+45.6°(C=1,C2H5OH) IR(Nujol):3330,3310,1715,1680,1640cm-1 NMR(CDCl3,δ):1.28〜2.03(6H,m),1.41(9H,s),
2.78〜3.14(1H,m),3.01(2H,d,J=8Hz),3.58(3H,
s),4.12〜4.55(2H,m),5.11(1H,d,J=8Hz),6.21(1
H,d,J=8Hz),7.27(5H,s) 元素分析 C21H30N2O5 計算値;C:64.60,H:7.74,N:7.17 分析値;C:64.38,H:7.58,N:3.13 実施例1 製造例2の最終工程で回収された濾液を減圧乾固し、
残留物を30〜35℃のエーテルに溶解して室温下に15時間
放置した。得られた沈殿物を濾取すると、(1R,2S)−
N−(N−第3級ブトキシカルボニル−L−フェニルア
ラニル)−シス−2−アミノシクロペンタンカルボン酸
のメチルエステル(9.8g)が得られた。
2.78〜3.14(1H,m),3.01(2H,d,J=8Hz),3.58(3H,
s),4.12〜4.55(2H,m),5.11(1H,d,J=8Hz),6.21(1
H,d,J=8Hz),7.27(5H,s) 元素分析 C21H30N2O5 計算値;C:64.60,H:7.74,N:7.17 分析値;C:64.38,H:7.58,N:3.13 実施例1 製造例2の最終工程で回収された濾液を減圧乾固し、
残留物を30〜35℃のエーテルに溶解して室温下に15時間
放置した。得られた沈殿物を濾取すると、(1R,2S)−
N−(N−第3級ブトキシカルボニル−L−フェニルア
ラニル)−シス−2−アミノシクロペンタンカルボン酸
のメチルエステル(9.8g)が得られた。
mp:112〜115℃ ▲[α]20 D▼=−63.0°(C=1,C2H5OH) IR(Nujol):3350,3330,1730,1690,1650cm-1 NMR(CDCl3,δ):1.41(9H,s),1.48〜2.18(6H,m),
2.78〜3.03(1H,m),3.04(2H,d,J=8Hz),3.60(3H,
s),4.18〜4.58(2H,m),4.97(1H,d,J=8Hz),6.64(1
H,d,J=8Hz),7.24(5H,s) 元素分析 C21H30N2O5 計算値;C:64.60,H:7.74,N:7.17 分析値;C:64,38,H:7.58,N:7.13 実施例2 (1R,2S)−N−(N−第3級ブトキシカルボニル−
L−フェニルアラニル)−シス−2−アミノシクロペン
タンカルボン酸のメチルエステル(0.5g)を、4N塩酸の
1,4−ジオキサン溶液(2.5ml)に室温下に加え、同温度
で15分間攪拌した。有機溶媒を減圧留去して得た残留物
に、酢酸エチルと水を加え、5%炭酸水素ナトリウム水
溶液でpH7に調整した。有機層を分取し、塩化ナトリウ
ム飽和水溶液で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥
し、さらに溶媒を減圧留去すると、(1R,2S)−N−
(L−フェニルアラニル)−シス−2−アミノシクロペ
ンタンカルボン酸のメチルエステル(0.283g)が得られ
た。
2.78〜3.03(1H,m),3.04(2H,d,J=8Hz),3.60(3H,
s),4.18〜4.58(2H,m),4.97(1H,d,J=8Hz),6.64(1
H,d,J=8Hz),7.24(5H,s) 元素分析 C21H30N2O5 計算値;C:64.60,H:7.74,N:7.17 分析値;C:64,38,H:7.58,N:7.13 実施例2 (1R,2S)−N−(N−第3級ブトキシカルボニル−
L−フェニルアラニル)−シス−2−アミノシクロペン
タンカルボン酸のメチルエステル(0.5g)を、4N塩酸の
1,4−ジオキサン溶液(2.5ml)に室温下に加え、同温度
で15分間攪拌した。有機溶媒を減圧留去して得た残留物
に、酢酸エチルと水を加え、5%炭酸水素ナトリウム水
溶液でpH7に調整した。有機層を分取し、塩化ナトリウ
ム飽和水溶液で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥
し、さらに溶媒を減圧留去すると、(1R,2S)−N−
(L−フェニルアラニル)−シス−2−アミノシクロペ
ンタンカルボン酸のメチルエステル(0.283g)が得られ
た。
mp:96〜101℃ ▲[α]23 D▼=−119.5°(C=1,CHCl3) IR(Nujol):3310,1730,1650,1530cm-1 NMR(DMSO−d6,δ):1.30〜2.03(6H,m),2.76〜3.20
(3H,m),3.25〜3.47(1H,m),3.52(3H,s),4.10〜4.5
2(1H,m),7.22(5H,s),7.78(1H,d,J=8Hz) 実施例3 (1R,2S)−N−(L−フェニルアラニル)−シス−
2−アミノシクロペンタンカルボン酸のメチルエステル
(3.7g)をエタノール(8.2ml)に溶解し、これにフェ
ニルイソチオシアネート(2.3ml)を加え、室温下に10
分間攪拌した。反応終了後、混合液にエーテルを加え、
得られた沈殿物を濾取すると、(1R,2S)−N−(N−
フェニルチオカルバミル−L−フェニルアラニル)−シ
ス−2−アミノシクロペンタンカルボン酸のメチルエス
テル(3.11g)が得られた。
(3H,m),3.25〜3.47(1H,m),3.52(3H,s),4.10〜4.5
2(1H,m),7.22(5H,s),7.78(1H,d,J=8Hz) 実施例3 (1R,2S)−N−(L−フェニルアラニル)−シス−
2−アミノシクロペンタンカルボン酸のメチルエステル
(3.7g)をエタノール(8.2ml)に溶解し、これにフェ
ニルイソチオシアネート(2.3ml)を加え、室温下に10
分間攪拌した。反応終了後、混合液にエーテルを加え、
得られた沈殿物を濾取すると、(1R,2S)−N−(N−
フェニルチオカルバミル−L−フェニルアラニル)−シ
ス−2−アミノシクロペンタンカルボン酸のメチルエス
テル(3.11g)が得られた。
mp:171〜172℃ ▲[α]24 D▼=−66.8°(C=1,CHCl3) IR(Nujol):3320,1715,1645,1630cm-1 NMR(CDCl3,δ):1.35〜2.11(6H,m),2.61〜3.28(3
H,m),3.56(3H,s),4.15〜4.52(1H,m),4.95〜5.29
(1H,m),6.95〜7.43(10H,m),7.52(1H,d,J=8Hz),
8.09(1H,d,J=8Hz),9.66(1H,br,s) 元素分析 C23H27N3O3S 計算値;C:64.92,H:6.39,N:9.87,S:7.53 分析値;C:65.00,H:6.55,N:9.83,S:7.56 実施例4 (1R,2S)−N−(N−フェニルチオカルバミル−L
−フェニルアラニル)−シス−2−アミノシクロペンタ
ンカルボン酸のメチルエステル(2.47g)をトリフルオ
ロ酢酸(25ml)に溶解し、室温下に10分間攪拌した後、
有機溶媒を減圧留去した。残留物に塩化メチレン(20m
l)と水(10ml)を加え、水溶液層を分取した。水溶液
層に濃塩酸(15ml)を加え、70〜80℃に加温して30分間
保持した。混合液から溶媒を減圧留去した後、アセトン
(15ml)を加えた。得られた沈殿物を濾取すると、(1
R,2S)−シス−2−アミノシクロペンタンカルボン酸の
塩酸塩(0.46g)が得られた。
H,m),3.56(3H,s),4.15〜4.52(1H,m),4.95〜5.29
(1H,m),6.95〜7.43(10H,m),7.52(1H,d,J=8Hz),
8.09(1H,d,J=8Hz),9.66(1H,br,s) 元素分析 C23H27N3O3S 計算値;C:64.92,H:6.39,N:9.87,S:7.53 分析値;C:65.00,H:6.55,N:9.83,S:7.56 実施例4 (1R,2S)−N−(N−フェニルチオカルバミル−L
−フェニルアラニル)−シス−2−アミノシクロペンタ
ンカルボン酸のメチルエステル(2.47g)をトリフルオ
ロ酢酸(25ml)に溶解し、室温下に10分間攪拌した後、
有機溶媒を減圧留去した。残留物に塩化メチレン(20m
l)と水(10ml)を加え、水溶液層を分取した。水溶液
層に濃塩酸(15ml)を加え、70〜80℃に加温して30分間
保持した。混合液から溶媒を減圧留去した後、アセトン
(15ml)を加えた。得られた沈殿物を濾取すると、(1
R,2S)−シス−2−アミノシクロペンタンカルボン酸の
塩酸塩(0.46g)が得られた。
mp:156〜157℃ ▲[α]20 D▼=−5.6°(C=1,H2O) IR(Nujol):3350,3250,1710,1640,1590 1500cm-1 NMR(D2O,δ):1.48〜2.43(6H,m),2.90〜3.33(1H,
m),3.67〜4.03(1H,m) 実施例5 (1R,2S)−シス−2−アミノシクロペンタンカルボ
ン酸の塩酸塩(200mg)を室温下に水(10ml)に溶解
し、ダイヤイオンSA10A(OH-型:三菱化成社製)を加え
てpH5.7に調整した。残留物を濾去して得た水溶液層か
ら溶媒を減圧留去すると、(1R,2S)−シス−2−アミ
ノシクロペンタンカルボン酸(110ml)が得られた。
m),3.67〜4.03(1H,m) 実施例5 (1R,2S)−シス−2−アミノシクロペンタンカルボ
ン酸の塩酸塩(200mg)を室温下に水(10ml)に溶解
し、ダイヤイオンSA10A(OH-型:三菱化成社製)を加え
てpH5.7に調整した。残留物を濾去して得た水溶液層か
ら溶媒を減圧留去すると、(1R,2S)−シス−2−アミ
ノシクロペンタンカルボン酸(110ml)が得られた。
mp:199〜200℃(分解) ▲[α]20 D▼=−8.9°(C=1,H2O) IR(Nujol):3300〜3400,2200,1640cm-1 NMR(D2O,δ):1.52〜2.30(6H,m),2.67〜3.05(1H,
m),3.47〜3.87(1H,m) 元素分析 C6H11NO2 計算値;C:55.80,H:8.58,N:10.84 分析値;C:55.52,H:8.44,N:10.65 この化合物の上記データは、基準試料(WS7562)と同
定された。
m),3.47〜3.87(1H,m) 元素分析 C6H11NO2 計算値;C:55.80,H:8.58,N:10.84 分析値;C:55.52,H:8.44,N:10.65 この化合物の上記データは、基準試料(WS7562)と同
定された。
参考例1 (1S,2R)−N−(N−第3級ブトキシカルボニル−
L−フェニルアラニル)−シス−2−アミノシクロペン
タンカルボン酸のメチルエステル(5g)を原料として実
施例2と同様に処理すると、(1S,2R)−N−(L−フ
ェニルアラニル)−シス−2−アミノシクロペンタンカ
ルボン酸のメチルエステル(3.01g)が得られた。
L−フェニルアラニル)−シス−2−アミノシクロペン
タンカルボン酸のメチルエステル(5g)を原料として実
施例2と同様に処理すると、(1S,2R)−N−(L−フ
ェニルアラニル)−シス−2−アミノシクロペンタンカ
ルボン酸のメチルエステル(3.01g)が得られた。
mp:72〜74℃ ▲[α]20 D▼=+75.0°(C=1,C2H5OH) IR(Film):3400,3310,1730,1640,1505cm-1 NMR(CDCl3,δ):1.31〜2.19(6H,s),2.73〜3.06,(3
H,s),3.22〜3.48(2H,m),3.54(3H,s),7.21(5H,
s),7.70(1H,d,J=8Hz) 元素分析 C16H22N2O3 計算値;C:66.19,H:7.64,N:9.65 分析値;C:66.26,H:7.52,N:9.58 参考例2 (1S,2R)−N−(L−フェニルアラニル)−シス−
2−アミノシクロペンタンカルボン酸のメチルエステル
(2.5g)を原料として実施例3と同様に処理すると、
(1S,2R)−N−(N−フェニルチオカルバミル−L−
フェニルアラニル)−シス−2−アミノシクロペンタン
カルボン酸のメチルエステル(3.58g)が得られた。
H,s),3.22〜3.48(2H,m),3.54(3H,s),7.21(5H,
s),7.70(1H,d,J=8Hz) 元素分析 C16H22N2O3 計算値;C:66.19,H:7.64,N:9.65 分析値;C:66.26,H:7.52,N:9.58 参考例2 (1S,2R)−N−(L−フェニルアラニル)−シス−
2−アミノシクロペンタンカルボン酸のメチルエステル
(2.5g)を原料として実施例3と同様に処理すると、
(1S,2R)−N−(N−フェニルチオカルバミル−L−
フェニルアラニル)−シス−2−アミノシクロペンタン
カルボン酸のメチルエステル(3.58g)が得られた。
mp:125〜127℃ ▲[α]20 D▼=+16.5°(C=1,CHCl3) IR(Nujol):3290,1735,1710,1675,1660cm-1 NMR(DMSO−d6,δ):1.27〜2.07(6H,m),2.78〜3.18
(3H,m):3.58(3H,s),4.08〜4.47(1H,m),4.93〜5.2
5(1H,m),6.91〜7.59(10H,m),7.60(1H,d,J=8Hz),
8.02(1H,d,J=8Hz),9.79(1H,br,s) 参考例3 (1S,2R)−N−(N−フェニルチオカルバミル−L
−フェニルアラニル)−シス−2−アミノシクロペンタ
ンカルボン酸のメチルエステル(2.56g)を原料とし
て、実施例4と同様に処理すると、(1S,2R)−シス−
2−アミノシクロペンタンカルボン酸の塩酸塩(359m
g)が得られた。
(3H,m):3.58(3H,s),4.08〜4.47(1H,m),4.93〜5.2
5(1H,m),6.91〜7.59(10H,m),7.60(1H,d,J=8Hz),
8.02(1H,d,J=8Hz),9.79(1H,br,s) 参考例3 (1S,2R)−N−(N−フェニルチオカルバミル−L
−フェニルアラニル)−シス−2−アミノシクロペンタ
ンカルボン酸のメチルエステル(2.56g)を原料とし
て、実施例4と同様に処理すると、(1S,2R)−シス−
2−アミノシクロペンタンカルボン酸の塩酸塩(359m
g)が得られた。
mp:156〜157℃ ▲[α]20 D▼=+4.6°(C=1,H2O) IR(Nujol):3360,3230,1715,1650cm-1 NMR(D2O,δ):1.52〜2.33(6H,m),2.81〜3.33(1H,
m),3.72〜4.01(1H,m) 参考例 (1S,2R)−シス−2−アミノシクロペンタンカルボ
ン酸の塩酸塩(300mg)を原料として実施例5と同様に
処理すると、(1S,2R)−シス−2−アミノシクロペン
タンカルボン酸(112mg)が得られた。
m),3.72〜4.01(1H,m) 参考例 (1S,2R)−シス−2−アミノシクロペンタンカルボ
ン酸の塩酸塩(300mg)を原料として実施例5と同様に
処理すると、(1S,2R)−シス−2−アミノシクロペン
タンカルボン酸(112mg)が得られた。
mp:198〜199℃(分解) ▲[α]20 D▼=+8.3°(C=1,H2O) IR(Nujol):1640,1540,1460cm-1 NMR(D2O,δ):1.57〜2.18(6H,s),2.71〜2.99(1H,
m),3.57〜3.82(1H,m)
m),3.57〜3.82(1H,m)
Claims (1)
- 【請求項1】一般式 (式中、Rは保護されたカルボキシ基を意味する) で示されるシス−2−アミノシクロペンタンカルボン酸
誘導体またはそのアミノ基における反応性誘導体のラセ
ミ体に、アミノ基が保護されたアミノ酸またはそのカル
ボキシ基における反応性誘導体を作用させて、化合物
(II)のアミノ基が前記アミノ酸のカルボキシ基からヒ
ドロキシ基を除いた残基で保護された化合物(II)のL
体を分離した後、該L体化合物のアミノ保護基及びカル
ボキシ保護基を脱離することを特徴とする(1R,2S)−
シス−2−アミノシクロペンタンカルボン酸の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63200918A JP2682034B2 (ja) | 1988-08-11 | 1988-08-11 | (1r,2s)−シス−2−アミノシクロペンタンカルボン酸の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63200918A JP2682034B2 (ja) | 1988-08-11 | 1988-08-11 | (1r,2s)−シス−2−アミノシクロペンタンカルボン酸の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0249758A JPH0249758A (ja) | 1990-02-20 |
JP2682034B2 true JP2682034B2 (ja) | 1997-11-26 |
Family
ID=16432440
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63200918A Expired - Fee Related JP2682034B2 (ja) | 1988-08-11 | 1988-08-11 | (1r,2s)−シス−2−アミノシクロペンタンカルボン酸の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2682034B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH05220288A (ja) * | 1991-07-26 | 1993-08-31 | Juki Corp | ミシンの針糸制御装置 |
-
1988
- 1988-08-11 JP JP63200918A patent/JP2682034B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0249758A (ja) | 1990-02-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN1092662C (zh) | 头孢菌素合成 | |
JPH09505601A (ja) | インドリル基含有化合物類および成長ホルモン放出を促進するためのそれらの使用 | |
JP2002504917A (ja) | ピリミジン−2,4,6−トリオン誘導体、その製造方法及びこの化合物を含有する医薬 | |
US20220089522A1 (en) | Method of preparing a don prodrug from l-glutamic acid | |
JPH07304770A (ja) | 新規ベンゾアゼピノン誘導体 | |
KR101152898B1 (ko) | 디펩티딜 펩티다아제-ⅳ 저해제 및 중간체의 개량된 제조방법 | |
JPS6139313B2 (ja) | ||
Hsiao et al. | Synthesis of N-(Tert-butoxycarbonyl)-3-(4-thiazoIyl)-L-alanine | |
JP2682034B2 (ja) | (1r,2s)−シス−2−アミノシクロペンタンカルボン酸の製造方法 | |
US20050154211A1 (en) | Large scale synthesis of 1,2,4- and 1,3,4- oxadiazole carboxylates | |
JP3132167B2 (ja) | デプシペプチド誘導体の製造法 | |
JP3285398B2 (ja) | ウレタン化合物の製造方法 | |
US20040101864A1 (en) | Chemical process | |
JP2000154198A (ja) | 環状デプシペプチドの固相合成方法及びその中間体 | |
JP3888402B2 (ja) | 光学活性N−カルボベンゾキシ−tert−ロイシンの製造法 | |
JP5152180B2 (ja) | バラシクロビルの製造方法 | |
JP3089996B2 (ja) | 光学活性ピペラジン誘導体の製造方法および製造の中間体 | |
CN1202901A (zh) | 具有金属肽酶抑制活性的膦酸衍生物 | |
JPS6028988A (ja) | ペプチドの製造方法 | |
JP3265378B2 (ja) | 異種の光学活性なα−アミノ酸からなるN,N´−エチレン架橋したジペプチドおよびそれらの合成法 | |
JP2013095735A (ja) | フェノキシカルボニル基の脱離方法 | |
JPH0786102B2 (ja) | 光学活性な6−(4−イミダゾリルメチル)−3−置換−2,5−ピペラジンジオンの製造法 | |
JPH0339078B2 (ja) | ||
JPH0925293A (ja) | ヒスチジル−ヒドロキサム酸誘導体 | |
JPH06211847A (ja) | 光学活性なD−N−ピペロニル−2−アミノ−(ベンゾ[b]チオフェン−3−イル)−プロピオニルアミドの製造法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |