JP2679185B2 - 無線選択呼び出し信号受信機 - Google Patents

無線選択呼び出し信号受信機

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、無線選択呼び出し信号受信機におけるデコ
ーダに関し、特に、無線選択呼び出し信号中のプリアン
ブルを短時間で検出できるプリアンブル検出回路に関す
る。
[従来の技術] 従来の無線選択呼び出し信号受信機は、第2図に示す
ように、受信部201、デコーダ部202、報知部203より構
成されている。受信部201はバッテリセービング制御信
号CONTにより間欠的に動作し、消費電力の低減を図って
いる。デコーダ部202は受信部201において復調により得
られた受信データDATAを処理し、受信データDATAから自
受信機宛のアドレスを検出するとアドレス検出パルスAD
ETを出力する。報知部203はアドレス検出パルスADETが
入力されるとスピーカ、LED等により報知動作を行う。
選択呼び出し信号のフォーマットは、例えばCCIRで勧
告されているように(CCIR RPC No.1,POCSAGコードとも
呼ばれる)、第6図のように“1",“0"信号の繰り返さ
れるプリアンブル(PA)に続く任意個数のバッチで構成
されている。1バッチは1つの同期信号(SC)と8つの
フレームとを含んでいる。アドレス信号は予め定められ
たフレーム中のコードワードとして送られる。
以上説明した選択呼び出し信号は受信するため、デコ
ーダ部202(第2図)は、第3図に示すように、ビット
同期回路301、プリアンブル検出回路302、同期信号検出
回路303、アドレス検出回路304、受信制御回路305によ
り構成されている。
従来のプリアンブル検出回路は、例えば第4図に示す
ように、Dフリップフロップ401〜404によるシフトレジ
スタとANDゲート406で構成されていた。すなわち、ビッ
ト同期回路301(第3図)で抽出したクロックCLKの1位
相でのみ受信データDATAをサンプリングし、プリアンブ
ル検出動作を行なっていた。
次に、従来の選択呼び出し信号受信機のデコーダ部20
2(第2図)の動作について説明する。デコーダの動作
は、プリアンブルサーチモード、同期信号サーチモー
ド、アドレスサーチモードの3つの状態に分けられる。
第5図(a)を参照すると、プリアンブルPAサーチモ
ードでは、一定周期で受信部をONとする(CONT=
“1")。この時、第3図に示したビット同期回路301、
プリアンブル検出回路302が起動される(起動信号BENA
=起動信号PAENA=“1")。ビット同期回路301は受信信
号に同期するようにクロックの位相修正を行う。プリア
ンブル検出回路302は受信データDATAをビット同期回路3
01の出力するクロックCLKでサンプリングし、プリアン
ブルPAの有無をチェックする。
プリアンブルが検出されると(プリアンブル検出パル
スPADET=“1")、デコーダ部202(第2図)は同期信号
SCサーチモードに移る。この時、受信制御回路305は受
信部201(第2図)を連続動作させるとともに、同期信
号検出回路303を起動する(起動信号SCENA=“1")。同
期信号検出回路303が同期信号を検出すると(同期信号
検出パルスSCDET=“1")フレーム同期が確立し、デコ
ーダ部202はアドレスサーチモードに移る。
アドレスサーチモードでは受信制御回路305は自受信
機に割り当てられたフレームのタイミングで間欠的に受
信部201を動作させると共に、アドレス検出回路304を起
動する(起動信号AENA=“1")。ビット同期回路301は
長いデータの途中でビート同期が外れないように、アド
レスサーチモードでも受信部201がONの時起動される
が、雑音によりクロック位相が乱されないように、通
常、クロック位相修正の時定数は短く設定される(BMOD
E=“0")。アドレス検出回路304は予め定められた自己
のアドレスを検出するとアドレス検出パルスを出力する
(ADET=“1")。アドレス検出パルスにより報知部203
(第2図)が起動され、スピーカ、LED等により呼び出
しがあったことを報知する。
一定回数(例えば2回)連続して同期信号を検出でき
なかった場合、あるいは一定回数連続してアドレスの符
号誤りを検出したときフレーム同期外れと判断し、プリ
アンブルPAサーチモードに復帰する。また、プリアンブ
ルを検出したときもフレーム同期外れと判断し、同期信
号SCサーチモードに復帰する(特願昭61−1974号参
照)。
[発明が解決しようとする課題] 従来の無線選択呼び出し信号受信機のデコーダでは、
上述したようにプリアンブル検出回路302はビット同期
回路301の出力するクロックの1位相でのみプリアンブ
ルのチェックを行なっていた。したがって、プリアンブ
ルサーチモードではまずビット同期引き込みを行い、ビ
ット同期確立後にプリアンブルを検出するためプリアン
ブル検出までに時間がかかる。言い換えれば、受信部を
間欠動作させるとき、受信機ONの時間(第5図(a)の
TBS)をビット同期に必要な時間分長くとらなければな
らず、バッテリセービング効率が良くないという欠点が
あった。
また、第5図(a)で示すように、データバーストが
短い間隔で連続して送られるとき(第5図(a)のT
1〈〈バッチ長)、通常2つのバースト間ではビット位
相が異なっている。このため、第7図(a)に示すよう
に、受信部の特性の偏りによりプリアンブルのデューテ
ィが50%でないとき、第4図に示した従来のプリアンブ
ル検出回路では第2のデータバーストのプリアンブルを
受信できない場合がある。この場合、第5図(a)に示
す第2のデータバーストに含まれるアドレス(A3)を受
信できないことがある。
[課題を解決するための手段] 本発明の無線選択呼び出し信号受信機のデコーダ部
は、受信信号に同期したクロックを抽出するビット同期
回路と、プリアンブル信号を検出し、プリアンブル検出
パルスを出力するプリアンブル検出回路と、同期信号を
検出し、同期信号検出パルスを出力する同期信号検出回
路と、予め定められた自己のアドレス信号を検出し、ア
ドレス検出パルスを出力するアドレス検出回路と、前記
プリアンブル検出パルス、同期信号検出パルス、アドレ
ス検出パルスを入力とし、前記受信部の間欠受信動作を
制御するためのバッテリセービング制御信号と前記ビッ
ト同期回路、プリアンブル検出回路、同期信号検出回
路、アドレス検出回路を制御するための制御信号とを出
力する受信制御回路とを含み、前記プリアンブル検出回
路は、前記ビット同期回路で抽出されたクロックの複数
の位相でプリアンブルをチェックし、少なくとも1つの
位相でプリアンブルが検出された時、前記プリアンブル
検出パルスを出力する回路を有している。
[実施例] 以下に本発明の一実施例を図面を参照して説明する。
本発明による無線選択呼び出し信号受信機は、第2図
に示したものと同様の構成のものに適用され、本発明の
要部であるデコーダ部も概略的に言えば第3図に示した
ものと同じ構成をとる。
しかし、第3図に示したプリアンブル検出回路につい
て言えば、後述するように、本発明によるものは第4図
に示したものとまったく異なる。
以上の理由で実施例の説明は第2図、第3図をも参照
して行う。
本発明によるプリアンブル検出回路は、例えば第1図
に示すように、Dフリップフロップ101〜104による第一
のシフトレジスタとDフリップフロップ105〜108で構成
される第二のシフトレジスタと、ANDゲート110,111、OR
ゲート112で構成されている。すなわち、本発明による
プリアンブル検出回路はビット同期回路301(第3図)
で抽出されたクロックCLKの1位相で受信データをサン
プリングする従来のプリアンブル検出回路に加えて、ビ
ット同期回路301で抽出されたクロックCLKと108゜異な
った位相で受信データをサンプリングしてプリアンブル
検出動作を行なう回路を有し、いずれかの位相でプリア
ンブルを検出したとき、プリアンブル検出パルス(PADE
T)を出力するようにしている。
次に、本発明の一実施例の選択呼び出し信号受信機の
デコーダ部の動作について説明する。デコーダの動作
は、プリアンブルサーチモード、同期信号サーチモー
ド、アドレスサーチモードの3つの状態に分けられる。
第5図(b)を参照すると、プリアンブルサーチモー
ドでは、一定周期で受信部201をONとする(バッテリセ
ービング制御信号CONT=“1")。この時、ビット同期回
路301、プリアンブル検出回路302が起動される(起動信
号BENA=起動信号PAENA=“1")。
受信部201をONとする時間(TBS)は、従来の受信機に
おける受信部ONの時間(TBS′)より短くすることがで
きる(TBS<TBS′)。ビット同期回路301は受信データD
ATAに同期するようクロックCLKの位相修正を行う。プリ
アンブル検出回路302は受信データをビット同期回路301
の出力するクロックCLKの2つの位相(クロックCLKの立
ち上がりエッジおよび立ち下がりエッジ)でサンプリン
グし、プリアンブルの有無をチェックする。
プリアンブルが検出されると(プリアンブル検出パル
スPADET=“1")、デコーダ部202は同期信号サーチモー
ドに移る。この時、受信制御回路305は受信部201を連続
動作させるとともに、同期信号検出回路303を起動する
(起動信号SCENA=“1")。同期信号検出回路303が同期
信号を検出すると(同期信号検出パルスSCDET=“1")
フレーム同期が確立し、デコーダ部202はアドレスサー
チモードに移る。
アドレスサーチモードでは、受信制御回路305は自受
信機に割り当てられたフレームのタイミングで間欠的に
受信部201を動作させると共に、アドレス受信回路304を
起動する(起動信号AENA=“1")。ビット同期回路301
は長いデータの途中でビット同期が外れないように、ア
ドレスサーチモードでも受信部201がONの時起動される
が、雑音により位相が乱されないように、通常クロック
位相修正の時定数は短く設定される(BMODE=“0")。
アドレス受信回路304は予め定められた自己のアドレス
を検出するとアドレス検出パルスを出力する(ADET=
“1")。アドレス検出パルス(ADET)により報知203が
起動され、スピーカ、LED等により呼び出しがあったこ
とを報知する。
一定回数(例えば2回)連続して同期信号を検出でき
なかった場合、あるいは一定回数連続してアドレスの符
号誤りを検出したときフレーム同期外れと判断し、プリ
アンブルPAサーチモードに復帰する。また、プリアンブ
ルを検出したときもフレーム同期外れと判断し、同期信
号SCサーチモードに復帰する。
第7図(b)を参照すると、第1のデータバーストと
第2のデータバーストが連続して送られ、2つのデータ
バースト間でビート同期がずれている。また受信部の特
性の偏りのためプリアンブルのデューティがずれている
場合、本発明のプリアンブル検出回路ではクロックの立
ち上がりでサンプルするとシフトレジスタには従来と同
じく全て“0"がとりこまれプリアンブルを検出できな
い。しかし,クロックの立ち下がりでサンプリングする
シフトレジスタには正しく“1",“0",…データが取込ま
れるためプリアンブルの検出が行われる(PADET=
1)。上述のように、アドレスサーチモードでプリアン
ブルを検出すると同期信号サーチモードに移るため、第
5図(b)に示すように、第2のデータバーストにも正
しく同期することができる。したがって、従来のデコー
ダと異なり、第2のデータバーストに含まれるアドレス
(A3)をも確実に検出することができる。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明は、無線選択呼び出し信
号受信機のデコーダにおいて、プリアンブル検出回路は
ビット同期回路が抽出したクロックの複数の位相でプリ
アンブルをチェックし、少なくとも1つの位相でプリア
ンブルが検出された時、プリアンブル検出パルスを出力
することにより、ビット同期がとれていなくてもプリア
ンブルを検出できる。このことにより、バッテリセービ
ング効率を高めることができ、また、データバーストを
連続して送られた場合も確実に受信できるという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例によるプリアンブル検出回路
のブロック図、第2図は本発明が適用される一般的な選
択呼び出し信号受信機のブロック図、第3図は本発明が
適用される選択呼び出し信号受信機のデコーダのブロッ
ク図、第4図は従来のプリアンブル検出回路のブロック
図、第5図は従来の選択呼び出し信号受信機のデコーダ
の動作を説明するタイムチャート(図(a))と本発明
の一実施例における選択呼び出し信号受信機のデコーダ
の動作を説明するタイムチャート(図(b))とを示し
た図、第6図は選択呼び出し信号のフォーマット例(CC
IR No.1コード)を示した図、第7図は従来(図
(a))及び本発明(図(b))のプリアンブル検出回
路の動作を示すタイムチャート。 DATA:受信データ、CLK:クロック、CONT:バッテリセービ
ング制御信号、BENA:ビット同期回路起動信号、BMODE:
ビット同期回路位相修正モード制御信号、PAENA:プリア
ンブル検出回路起動信号、PADET:フプリアンブル検出パ
ルス、SCENA:同期信号検出回路起動信号、SCDET:同期信
号検出パルス、AENA:アドレス検出回路起動信号、ADET:
アドレス検出パルス。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プリアンブル信号、同期信号、アドレス信
    号とを含む選択呼び出し信号を間欠的に受信する受信部
    と、該受信部により復調された信号を処理するデコーダ
    部と、該デコーダ部において自受信機宛のアドレスを検
    出したとき報知する報知部とを備えた無線選択呼び出し
    信号受信機において、前記デコーダ部は、受信信号に同
    期したクロックを抽出するビット同期回路と、プリアン
    ブル信号を検出し、プリアンブル検出パルスを出力する
    プリアンブル検出回路と、同期信号を検出し、同期信号
    検出パルスを出力する同期信号検出回路と、予め定られ
    た自己のアドレス信号を検出し、アドレス検出パルスを
    出力するアドレス検出回路と、前記プリアンブル検出パ
    ルス、同期信号検出パルス、アドレス検出パルスを入力
    とし、前記受信部の間欠受信動作を制御するためのバッ
    テリセービング制御信号と前記ビット同期回路、プリア
    ンブル検出回路、同期信号検出回路、アドレス検出回路
    を制御するための制御信号とを出力する受信制御回路と
    を含み、前記プリアンブル検出回路は、前記ビット同期
    回路で抽出されたクロックの複数の位相でプリアンブル
    をチェックし、少なくとも1つの位相でプリアンブルが
    検出された時、前記プリアンブル検出パルスを出力する
    ことを特徴とする無線選択呼び出し信号受信機。
JP63306837A 1988-12-06 1988-12-06 無線選択呼び出し信号受信機 Expired - Fee Related JP2679185B2 (ja)

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