JP2679162B2 - ディスクブレーキロータ構造 - Google Patents
ディスクブレーキロータ構造Info
- Publication number
- JP2679162B2 JP2679162B2 JP26650888A JP26650888A JP2679162B2 JP 2679162 B2 JP2679162 B2 JP 2679162B2 JP 26650888 A JP26650888 A JP 26650888A JP 26650888 A JP26650888 A JP 26650888A JP 2679162 B2 JP2679162 B2 JP 2679162B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- disc brake
- brake rotor
- collar
- alloy
- rotor structure
- Prior art date
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- Expired - Lifetime
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Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 （産業上の利用分野） 本発明は、ディスクブレーキロータ構造に関する。
（従来の技術） 例えば自動二輪車の制動装置に用いられるディスクブ
レーキロータは、軽量化を図るため第６図示のようにア
ルミニウムまたはその合金を母材１とし、その表面にス
テンレス鋼板2,2を積層したAl−SUSクラッド鋼板が用い
られるようになっている。
レーキロータは、軽量化を図るため第６図示のようにア
ルミニウムまたはその合金を母材１とし、その表面にス
テンレス鋼板2,2を積層したAl−SUSクラッド鋼板が用い
られるようになっている。
（発明が解決しようとする課題） しかるに上記構成からなるAl−SUSクラッド鋼板によ
り形成されたディスクブレーキロータでは、第７図に部
分拡大断面を示すようにアルミニウム（またはその合
金）からなる母材１とステンレス鋼板2,2との自然電位
が異なるがために積層界面に電蝕3,3が起り、ディスク
ブレーキロータの美観が損なわれるばかりでなく強度低
下をきたす原因ともなりかねない。
り形成されたディスクブレーキロータでは、第７図に部
分拡大断面を示すようにアルミニウム（またはその合
金）からなる母材１とステンレス鋼板2,2との自然電位
が異なるがために積層界面に電蝕3,3が起り、ディスク
ブレーキロータの美観が損なわれるばかりでなく強度低
下をきたす原因ともなりかねない。
上記のクラッド鋼板は実用されて日も浅く、効果的な
防蝕手段が未だ確立されていず、塗料を塗るなどによる
一時的な防蝕が図られているに過ぎない。
防蝕手段が未だ確立されていず、塗料を塗るなどによる
一時的な防蝕が図られているに過ぎない。
しかし塗装によったのでは、ディスクブレーキロータ
に生じる制動時の発熱が500℃以上に達することがある
ため塗装が燃焼してしまい、十分な耐蝕性が保障されな
くなるという問題がある。
に生じる制動時の発熱が500℃以上に達することがある
ため塗装が燃焼してしまい、十分な耐蝕性が保障されな
くなるという問題がある。
本発明はこれに鑑み、アルミニウムまたはその合金と
ステンレス鋼板との積層界面の防蝕を図り、もってディ
スクブレーキロータの美観を損なわないと同時に強度劣
化を防ぐことができるディスクブレーキロータ構造を提
供することを目的としてなされたものである。
ステンレス鋼板との積層界面の防蝕を図り、もってディ
スクブレーキロータの美観を損なわないと同時に強度劣
化を防ぐことができるディスクブレーキロータ構造を提
供することを目的としてなされたものである。
（課題を解決するための手段） 上記従来技術が有する課題を解決するため本発明は、
アルミニウムまたはその合金を母材とし、その表面にス
テンレス鋼板を積層して形成されるディスクブレーキロ
ータにおいて、ディスクブレーキロータの中心に対し環
状に配設される複数個の取付孔内に、亜鉛またはその合
金等の犠牲陽極となり得る材料で形成されたカラーを圧
嵌し、このカラーに取付用ボルトを挿通して車輪に取付
けるようにしたことを特徴とする。
アルミニウムまたはその合金を母材とし、その表面にス
テンレス鋼板を積層して形成されるディスクブレーキロ
ータにおいて、ディスクブレーキロータの中心に対し環
状に配設される複数個の取付孔内に、亜鉛またはその合
金等の犠牲陽極となり得る材料で形成されたカラーを圧
嵌し、このカラーに取付用ボルトを挿通して車輪に取付
けるようにしたことを特徴とする。
（実施例） 以下、本発明の実施例を第１図乃至第５図を参照し、
第６図、第７図と共通する部材については同一符号を用
いて説明する。
第６図、第７図と共通する部材については同一符号を用
いて説明する。
第１図はディスクブレーキロータ４の一例を示すもの
で、アルミニウム（またはその合金）からなる母材１の
表面にステンレス鋼板2,2を積層して形成されたAl−SUS
クラッド鋼板を用いて円環状に形成され、ブレーキパッ
ドが当る範囲Ａより中心側でその中心に対し同芯的に複
数個（図では４個）の取付孔5,5…が環状配置に穿設さ
れており、この取付孔5,5…によりディスクブレーキロ
ータ４を車輪のハブに取付けることができるようになっ
ている。6,6…は冷却用の孔である。
で、アルミニウム（またはその合金）からなる母材１の
表面にステンレス鋼板2,2を積層して形成されたAl−SUS
クラッド鋼板を用いて円環状に形成され、ブレーキパッ
ドが当る範囲Ａより中心側でその中心に対し同芯的に複
数個（図では４個）の取付孔5,5…が環状配置に穿設さ
れており、この取付孔5,5…によりディスクブレーキロ
ータ４を車輪のハブに取付けることができるようになっ
ている。6,6…は冷却用の孔である。
上記取付孔5,5…には、犠牲陽極となり得る材料、好
ましくは亜鉛又はその合金により円筒状に形成されたカ
ラー７が圧嵌めされている。このカラー７は、第４図に
示すようにディスクブレーキロータ４の厚さに等しい長
さＬを有するもののほか、第５図に示すように一端にワ
ッシャ８を一体に形成したものが用いられる。
ましくは亜鉛又はその合金により円筒状に形成されたカ
ラー７が圧嵌めされている。このカラー７は、第４図に
示すようにディスクブレーキロータ４の厚さに等しい長
さＬを有するもののほか、第５図に示すように一端にワ
ッシャ８を一体に形成したものが用いられる。
この取付孔5,5…内に圧嵌めされたカラー7,7…に取付
用のボルト９が挿通されて車輪に取付けられる。このボ
ルト９は全面にダクロ処理が施されている。
用のボルト９が挿通されて車輪に取付けられる。このボ
ルト９は全面にダクロ処理が施されている。
したがって取付孔5,5…内に圧嵌めされたカラー７が
犠牲陽極となって溶損するので、ディスクブレーキロー
タ４のインタ面Al母材１の電蝕が防止される。そのた
め、第５図示のようにカラー７にワッシャ８を一体的に
設けた場合には、その溶損によってボルト９の締付力が
弱まることから、そのワッシュ８の消耗期間を考慮して
定期的にカラー７を交換することが望ましい。
犠牲陽極となって溶損するので、ディスクブレーキロー
タ４のインタ面Al母材１の電蝕が防止される。そのた
め、第５図示のようにカラー７にワッシャ８を一体的に
設けた場合には、その溶損によってボルト９の締付力が
弱まることから、そのワッシュ８の消耗期間を考慮して
定期的にカラー７を交換することが望ましい。
上記のカラー７を取付孔5,5…に圧入してディスクブ
レーキロータ４について、塩水噴霧72時間、恒温恒湿槽
放置96時間の処置を２サイクルにわたって腐蝕試験した
ところ、母材１とステンレス鋼板2,2との積層界面にお
ける腐蝕は殆ど認めらなかった。
レーキロータ４について、塩水噴霧72時間、恒温恒湿槽
放置96時間の処置を２サイクルにわたって腐蝕試験した
ところ、母材１とステンレス鋼板2,2との積層界面にお
ける腐蝕は殆ど認めらなかった。
以上説明したように本発明によれば、犠牲陽極となり
得る材料で形成されたカラーをディスクブレーキロータ
の取付孔に圧嵌めし、このカラーにボルトを挿通して取
付けるようにしたことによりクラッド鋼板の端部におけ
る耐蝕性が得られるので、ディスクブレーキロータの端
面の損傷がなく、強度劣化も防止することができる。ま
たカラーを取付孔に圧入するだけでよいため、例えば塗
装による防蝕手段に較べ防蝕加工に費やす工数が大巾に
軽減され、安価になるなどの種々の効果がある。
得る材料で形成されたカラーをディスクブレーキロータ
の取付孔に圧嵌めし、このカラーにボルトを挿通して取
付けるようにしたことによりクラッド鋼板の端部におけ
る耐蝕性が得られるので、ディスクブレーキロータの端
面の損傷がなく、強度劣化も防止することができる。ま
たカラーを取付孔に圧入するだけでよいため、例えば塗
装による防蝕手段に較べ防蝕加工に費やす工数が大巾に
軽減され、安価になるなどの種々の効果がある。
第１図は本発明によるディスクブレーキロータの一実施
例を示す斜視図、第２図は同正面図、第３図は同取付状
態を示す部分断面図、第４図は第３図におけるカラーの
一例を示す断面図、第５図は第４図のカラーにワッシャ
を一体に形成した場合の断面図、第６図はディスクブレ
ーキロータの素材であるAl−SUSクラッド鋼板の部分斜
視図、第７図は従来の電蝕状態を示す説明図である。 １……母材、２……ステンレス鋼板、４……ディスクブ
レーキロータ、５……取付孔、７……カラー、８……ワ
ッシャ、９……ボルト。
例を示す斜視図、第２図は同正面図、第３図は同取付状
態を示す部分断面図、第４図は第３図におけるカラーの
一例を示す断面図、第５図は第４図のカラーにワッシャ
を一体に形成した場合の断面図、第６図はディスクブレ
ーキロータの素材であるAl−SUSクラッド鋼板の部分斜
視図、第７図は従来の電蝕状態を示す説明図である。 １……母材、２……ステンレス鋼板、４……ディスクブ
レーキロータ、５……取付孔、７……カラー、８……ワ
ッシャ、９……ボルト。
Claims (1)
- 【請求項１】アルミニウムまたはその合金を母材とし、
その表面にステンレス鋼板を積層して形成されるディス
クブレーキロータにおいて、ディスクブレーキロータの
中心に対し環状に配設される複数個の取付孔内に、亜鉛
またはその合金等の犠牲陽極となり得る材料で形成され
たカラーを圧嵌し、このカラーに取付用ボルトを挿通し
て車輪に取付けるようにしたことを特徴とするディスク
ブレーキロータ構造。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26650888A JP2679162B2 (ja) | 1988-10-22 | 1988-10-22 | ディスクブレーキロータ構造 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26650888A JP2679162B2 (ja) | 1988-10-22 | 1988-10-22 | ディスクブレーキロータ構造 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02113134A JPH02113134A (ja) | 1990-04-25 |
| JP2679162B2 true JP2679162B2 (ja) | 1997-11-19 |
Family
ID=17431884
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP26650888A Expired - Lifetime JP2679162B2 (ja) | 1988-10-22 | 1988-10-22 | ディスクブレーキロータ構造 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2679162B2 (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1619405A1 (en) | 2004-07-21 | 2006-01-25 | Shimano Inc. | Bicycle disc brake rotor |
| EP1627809A2 (en) | 2004-08-19 | 2006-02-22 | Shimano Inc. | Bicycle disk brake rotor with laminated components having differing thicknesses |
| US7784594B2 (en) | 2007-10-02 | 2010-08-31 | Shimano Inc. | Brake pad assembly for a bicycle disc brake |
| US8365881B2 (en) | 2003-07-11 | 2013-02-05 | Shimano, Inc. | Bicycle disk brake apparatus with laminated components |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4627346B2 (ja) * | 2000-03-31 | 2011-02-09 | 本田技研工業株式会社 | ブレーキディスク |
| DE102012219840B4 (de) * | 2012-10-30 | 2016-03-17 | Saf-Holland Gmbh | Bremsscheibe |
-
1988
- 1988-10-22 JP JP26650888A patent/JP2679162B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8365881B2 (en) | 2003-07-11 | 2013-02-05 | Shimano, Inc. | Bicycle disk brake apparatus with laminated components |
| EP1619405A1 (en) | 2004-07-21 | 2006-01-25 | Shimano Inc. | Bicycle disc brake rotor |
| US7416060B2 (en) | 2004-07-21 | 2008-08-26 | Shimano Inc. | Bicycle disc brake rotor |
| US7424938B2 (en) | 2004-07-21 | 2008-09-16 | Shimano Inc. | Bicycle disc brake rotor |
| EP1627809A2 (en) | 2004-08-19 | 2006-02-22 | Shimano Inc. | Bicycle disk brake rotor with laminated components having differing thicknesses |
| JP2006057843A (ja) * | 2004-08-19 | 2006-03-02 | Shimano Inc | 自転車用ディスクブレーキロータ |
| US7784594B2 (en) | 2007-10-02 | 2010-08-31 | Shimano Inc. | Brake pad assembly for a bicycle disc brake |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02113134A (ja) | 1990-04-25 |
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