JP2678641B2 - 移動用箱状構造体の緩衝装置 - Google Patents

移動用箱状構造体の緩衝装置

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JP2678641B2 JP63323573A JP32357388A JP2678641B2 JP 2678641 B2 JP2678641 B2 JP 2678641B2 JP 63323573 A JP63323573 A JP 63323573A JP 32357388 A JP32357388 A JP 32357388A JP 2678641 B2 JP2678641 B2 JP 2678641B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、輸送手段を介して輸送される例えば、移動
シエルタ、コンテナ等の移動用箱状構造体を、目的地に
おいて、輸送手段から地上へ下す際、移動用箱状構造体
に加わる衝撃荷重を吸収、緩和して、中に積込まれた機
器類、荷物等を保護するための移動用箱状構造体の緩衝
装置に関する。
「従来の技術」 例えば、移動シエルタ等の移動用箱状構造体は、一般
に、トラック等の車両による輸送手段により目的地に輸
送されている。しかし、目的地が山間僻地等、車両によ
る輸送が極めて困難な場所であったり、或いは、車両輸
送が可能であっても、車両輸送によっては長時間を要
し、その輸送が極めて緊急を要する際等には、ヘリコプ
タを用い、吊下げ輸送が行われている。
ヘリコプタによる吊下げ輸送の場合、目的地におい
て、吊下げられていた移動シエルタ等を地上へ下す際、
通常、吊下げワイヤの繰出し操作は極めてゆっくりなさ
れるため、中に積込まれた機器類、荷物等が一般のもの
の場合にあっては、損傷することは殆どないが、例え
ば、高精度な電子機器、通信機器等が積込まれた通信用
シエルタ等の場合にあっては、接地時、僅かな衝撃荷重
が加わった場合でも、これら機器類が損傷する懸念があ
るため、係る移動シエルタ等をヘリコプタにより輸送す
る際には、移動シエルタ等の四隅下部にそれぞれレオ機
構を備えた緩衝脚を取付け、事故発生の防止が図られて
いた。
「発明が解決しようとする課題」 ところで、このような緩衝脚によって、移動シエルタ
等の中に積込まれた機器類等の損傷を防止する場合にあ
っては、次の問題が指摘されていた。
第1に、目的地が平坦で、これに垂直状態に移動シエ
ルタ等を下した場合には、オレオ機構が完全に働き、接
地に際して緩衝脚に加わる衝撃荷重を、緩衝脚によって
完全に吸収することができるが、目的地が凹凸状若しく
は傾斜状等の場合にあっては、その条件が係る移動シエ
ルタ等を下すことができる許容範囲内の場合でも、接地
した瞬間緩衝脚に、例えば斜め方向に衝撃荷重が加わる
ことがあり、このような場合には、時として緩衝脚が十
分機能せず、機器類が損傷するという事態が生じたり、
また、緩衝脚が損傷することがあった。
第2図に、平坦地に垂直状態に移動シエルタ等を下し
ている場合でも、風等により移動シエルタ等が横揺れす
ることがあり、横揺れした状態で緩衝脚が接地した場合
には、その瞬間緩衝脚には、横方向、斜め方向等に緩衝
荷重が加わるため、緩衝脚が変形したり、時には折れた
りしてその機能を果たさないことがあった。
第3に、このような緩衝脚は、使用頻度が極めて少な
いにもかかわらず、油圧機構のため、常に点検、整備し
ておく必要があり、よって、その作業が極めて面倒であ
った。
第4に、また、係る緩衝脚は、その構造が複雑なた
め、高価であった。
従来の緩衝脚を用いた移動シエルタ等の移動用箱状構
造体の緩衝装置にあっては、このような点が指摘されて
いた。
本発明は、このような実情に鑑み上記従来例の問題点
を解決すべくなされたものであって、移動シエルタ等の
移動用箱状構造体を、例えば、ヘリコプタによる吊下げ
輸送によって輸送する際、目的地の状態が、凹凸状若し
くは傾斜状をなし、しかも、その状態が、移動シエルタ
等を下すことが許容される限界の場所であって、接地
時、例えば、移動シエルタ等に横方向、或いは斜め方向
からも大きな衝撃荷重が加わった場合においても、その
衝撃荷重を吸収し、積込まれた機器類が、損傷するとい
う事態の発生を完全に防止することができ、また、常に
点検、整備を要する等の面倒な作業が不要で、必要に応
じ、何時使用しても、その機能が損なわれることがない
等、取扱いが極めて容易で、しかも、安価であるという
特徴を有する移動シエルタ等の移動用箱状構造体の緩衝
装置を提案することを目的としたものである。
「課題を解決するための手段」 本発明は、上記目的を達成すべくなされたもので、そ
の技術的解決手段は、次のとおりである。
この緩衝装置は、機器類,荷物等を積込みヘリコプタ
等の輸送手段にて輸送される箱状をなす移動用箱状構造
体に取付けられ、該移動用箱状構造体を該輸送手段から
地上に下す際に該移動用箱状構造体に加わる衝撃荷重
を、緩和,吸収する。
そして該緩衝装置は、該移動用箱状構造体の四隅部の
下端部に、それぞれ取付けられる各緩衝部材にて構成さ
れており、該緩衝部材は、外側の消耗クッションと内側
の固定クッションと、を有してなる。
該消耗クッションは、所定圧縮強度のハニカム材にて
形成され、又、該固定クッションは、所定圧縮強度のハ
ニカム材を芯材としたハニカムパネルにて形成され、か
つ、該消耗クッションのハニカム材より該固定クッショ
ンのハニカム材の方が、高い圧縮強度を有してなる。
更に該消耗クッションは、本体部と側部保護部材を備
えてなる。そして該本体部は、そのハニカム材の各セル
のセル軸が鉛直方向に沿って位置すべく配され、相隣る
側面,上面,その他の外面が直交すると共に適宜高さを
備えた角柱状をなす。又、該側部保護部材は、そのハニ
カム材の各セルのセル軸が水平方向に沿って位置すべく
配され、該本体部の相隣る2側面に添着されると共に、
該本体部より高い高さを備え上端部が該本体部の上面よ
り突出した、適宜横厚さの壁状をなす。
又、該固定クッションは、床部と壁部を備えてなる。
そして該床部は、そのハニカム材の各セルのセル軸が鉛
直方向に沿って位置すべく配され、相隣る側面,上面,
その他の外面が直交すると共に低い高さの角柱状をな
す。又、該壁部は、そのハニカム材の各セルのセル軸が
水平方向に沿って位置すべく配され、該床部の相隣る2
側面上に面一に沿いつつ、該床部の上面端部上に立設さ
れている。
該消耗クッションと固定クッションとの関係は、該固
定クッションの床部が、該消耗クッションの本体部上に
位置すると共に、該固定クッションの床部の相隣る2側
面およびその上の該壁部の相隣る2側面が、該消耗クッ
ションの側部保護部材の上部と対応位置すべく、設定さ
れている。
かつ、該緩衝部材と該移動用箱状構造体との関係は、
該緩衝部材が、該消耗クッションを外側とし該固定クッ
ションを内側としつつ、該移動用箱状構造体の四隅部の
下端部に、取付手段にて取付けられる。
そして、このような取付けに際し、該消耗クッション
の本体部が、該固定クッションの床部を介し、該移動用
箱状構造体の隅部の下端部の下面を、支承すべく対向位
置して覆うべく設定される。又、該消耗クッションの側
部保護部材が、該固定クッションの壁部を介し、該移動
用箱状構造体の隅部の下端部の相隣る2側面を、対向位
置して覆うべく設定されること、を特徴とする。
「作用」 本発明は、上記手段よりなるので、以下の如く作用す
る。すなわち、例えば、高精度な機器類等が積込まれた
移動シエルタ等の移動用箱状構造体を、ヘリコプタによ
る吊下げ輸送により輸送するにあたって、緩衝装置を構
成する緩衝部材を、適宜取付手段を介して、その四隅下
部にそれぞれ取付けた状態において、移動用箱状構造体
は、その隅部下面が、消耗クッションを構成するハニカ
ム材の圧縮強度より高い圧縮強度を有するハニカム材を
芯材としたハニカムパネルにより形成された固定クッシ
ョンの床部を介して、各セルのセル軸が鉛直方向に沿っ
て位置すべく、所定の圧縮強度を有するハニカム材によ
り所定の高さの柱状に形成された消耗クッションの本体
部によって覆われていると共に、また、隅部の両側壁面
下端部が、消耗クッションを構成するハニカム材の圧縮
強度より高い圧縮強度を有するハニカム材を芯材とした
ハニカムパネルにより形成された固定クッションの壁部
を介して、各セルのセル軸が水平方向に沿って位置すべ
く、所定の圧縮強度を有するハニカム材により適宜厚さ
に形成され、本体部より突出する態様に設けられた側部
保護部材によって覆われた状態となっている。
ところで、ハニカム材は、そのセル軸方向に、ハニカ
ム材を圧縮するよう作用する衝撃荷重が加わった際に
は、ハニカム材に圧縮応力が生じ、この応力が一定の大
きさ(ハニカム材、すなわち、セル壁の圧縮強度)に達
するとセル壁の座屈が始まる。一旦、セル壁の座屈が始
まった以後は、セル壁の座屈開始前のハニカム材の圧縮
強度より可なり小さく、かつ、略一定の圧縮強度によっ
てセル壁の座屈が続いて進行し、このセル壁の座屈によ
りハニカム材に加わった衝撃荷重を吸収すると共に、セ
ル軸方向の長さの略75%が座屈するまでその吸収作用が
持続するという特性を有している。それ故、セル壁の座
屈により衝撃荷重を吸収する度合は一定で、かつ、セル
壁の座屈による永久歪によって衝撃荷重を吸収するた
め、反撥作用が生ずることもない。また、セル壁の座屈
は、ハニカム材が圧縮強度に達すまでに加わった衝撃荷
重より可なり小さな衝撃荷重によって進行するので、ハ
ニカム材には、ハニカム材の圧縮強度以上の衝撃荷重が
加わることはない。
したがって、緩衝部材における消耗クッションを形成
するハニカム材は、所定の圧縮強度、すなわち、移動シ
エルタ等に積込まれた機器類等の許容G値より、その値
が小さい圧縮強度を有するハニカム材を用い、消耗クッ
ションの本体部については、その高さが適宜高さ、すな
わち、目的地の状態が、凹凸状若しくは傾斜状であっ
て、しかも、その状態が、移動シエルタ等を下すことが
許容される限界の場所に、移動シエルタ等を下した際に
も、最初に接地した緩衝部材における消耗クッションの
本体部のセル壁の座屈が継続して進行している間に、最
後に接地した緩衝部材における消耗クッションの本体部
のセル壁の座屈が始まることができる高さを有し、ま
た、消耗クッションの側部保護部材については、その厚
さが適宜厚さ、すなわち、目的地において、移動シエル
タ等を地上へ下す途中で、風等により移動シエルタ等が
横揺れし、しかも、その度合が、許容される限界となる
ような状況下でなされ、接地時、移動シエルタ等の下端
隅部に横方向、斜め方向等から大きな緩衝荷重が加わっ
た際にも、そのセル壁の座屈によって加わった緩衝荷重
を十分に吸収することができる厚さを備えるようにする
ことによって、目的地上空まで輸送された移動シエルタ
等を、地上へ下す際、その目的地が平坦でない場合にお
いても、先ず、最初に接地した緩衝部材における消耗ク
ッションの本体部の下面に衝撃荷重が加わり、この荷重
がハニカム材の圧縮強度に達した時点でセル壁の座屈が
始まり、以後、セル壁の座屈により衝撃荷重を吸収す
る。そして、最初に接地した緩衝部材における消耗クッ
ションの本体部の座屈が或程度進行した時点で、次に接
地した緩衝部材における消耗クッションの本体部のセル
壁の座屈が始まり、この消耗クッションの本体部に加わ
った衝撃荷重を吸収する。このようにして、順次、緩衝
部材における消耗クッションの本体部が接地し、最初に
接地した緩衝部材における消耗クッションの本体部の座
屈が継続している間に、最後に接地した緩衝部材におけ
る消耗クッションの本体部のセル壁の座屈が始まるた
め、各緩衝部材における消耗クッションの本体部に加わ
った衝撃荷重は、それぞれ緩衝部材における消耗クッシ
ョンの本体部を形成するハニカム材のセル壁の座屈によ
って吸収される。
また、接地時、移動シエルタ等の下端隅部に横方向、
斜め方向等の衝撃荷重が加わった場合にも、その衝撃荷
重は、緩衝部材における消耗クッションの側部保護部材
を形成するハニカム材のセル壁の座屈によって吸収され
る。
よって、移動シエルタ等に積込まれた機器類等には、
当初、衝撃荷重が加わることがあるが、その衝撃荷重の
値は、機器類の許容G値より小さいので、積込まれた機
器類等が損傷することはない。
また、衝撃荷重を吸収するための消耗クッションが、
固定クッションによって全面的に支持されているため、
例えば、移動シエルタ等の構造が、緩衝部材を取付ける
下端隅部にスキッド、隅金具等が突出して存在する構造
のものの場合であっても、極めて安定した状態に取付け
ることができると共に、取付けに際し、或いは、消耗ク
ッションに衝撃荷重が加わった際等にも、消耗クッショ
ンにおける移動シエルタ等と対向する側の一部が変形、
破損等して、衝撃荷重を吸収するための有効ストローク
が損なわれる等の事態が生ずることはない。
また、接地時、例えば、先端の尖ったものが消耗クッ
ションに衝突し、万一、これを突破る等の事態が生じた
場合にも、固定クッションにおいて、可なりの衝撃荷重
を吸収するため、移動シエルタ等が、大きな損傷を被る
ことはない。
このように本発明に係る移動用箱状構造体の緩衝装置
は、それを構成する緩衝部材が、消耗クッションと固定
クッションとからなっているので、 第1に、移動シエルタ等を下す目的地が平坦でなく、
例えば、目的地の状態が、凹凸状若しくは傾斜状であっ
て、しかも、その状態が、シエルタ等を下すことが許容
される限界の場所に下した場合であっても、その機能を
十分果たすことができる。
第2に、下す際、風等により移動シエルタ等が横揺れ
し、接地時、移動シエルタ等に横方向、斜め方向等の衝
撃荷重が加わった場合にも、積込まれた機器類等が損傷
することはない。
第3に、点検、整備の必要がなく、必要に応じ、何時
使用しても、その機能が損なわれることがない等、取扱
いが極めて容易である。
第4に、移動シエルタ等の輸送時、このような緩衝装
置を用いる場合は、主として、積込まれた機器類等が高
精度のもので、その許容G値が小さい場合に限られるも
ので、特に、使用毎に使捨ての消耗クッションが圧縮強
度の小さいハニカム材を用いることが可能であり、もっ
て、例えば、低廉なペーパハニカム材により緩衝部材の
主要部たる消耗クッションを成形することができるた
め、緩衝装置は極めて安価である。
さらに、第5に、取付部に凹凸部が存在する移動シエ
ルタ等の場合であっても、緩衝部材を安定した状態に取
付けることができる。また、このような構造の移動シエ
ルタ等に取付けた場合にも、凹凸部によって消耗クッシ
ョンの一部が変形、損傷されることはなく、したがっ
て、その有効ストロークが損なわれることがないので、
特に、緩衝部材中に占める割合の大きい消耗クッション
を必要最少限の大きさに形成することができるため、緩
衝部材の輸送、保管等が容易である。
第6に、移動シエルタ等を下す際、万一、何らかの事
故により、消耗クッションの一部が突破られる等の事態
が生じた場合にも、移動シエルタ等は、固定クッション
によって保護されているので、大きな損傷を被ることは
ない。
「実施例」 以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて説明す
る。
第1図は、支持部材を取付けた状態の緩衝部材の一部
破断斜視図、第2図は、消耗クッションの一部破断斜視
図、第3図は、第1図のIII−III線に沿った矢視拡大断
面図、第4図は、移動シエルタに緩衝装置を取付けた状
態を示す斜視説明図である。
先ず、移動シエルタの概略について説明する。
図において、1は移動シエルタであり、この移動シエ
ルタ1は箱状をなし、上下、左右、および前後の端縁に
設けられた骨組たるフレーム枠2に、両側壁3と頂壁4
と底壁5および前後の端面部には、それぞれ端部側壁6
が固定的に組付けられてなっている。そして、図示例の
移動シエルタ1にあっては、一方の端部側壁6に出入口
(図示せず)が設けられ、この出入口を開閉するための
扉7が取付けられている。
なお、9は移動シエルタ1の各隅部に設けられた隅金
具である。
そして、この移動シエルタ1内には、例えば、高精度
な電子機器、通信機器等の機器類(図示せず)が積込ま
れている。
移動シエルタ1は概略このようになっている。
次に、緩衝装置を構成する緩衝部材等について説明す
る。
11は緩衝装置10を構成する緩衝部材であり、この緩衝
部材11は、消耗クッション12と固定クッション20とから
なっている。
消耗クッション12は、以下の如くなっている。この消
耗クッション12は本体部13と側部保護部材15とからな
り、共に所定の圧縮強度、すなわち、移動シエルタ1に
積込まれた機器類(図示せず)の許容G値より、その値
が小さい圧縮強度を有するペーパハニカム材14、16によ
りそれぞれ形成されている。そして本体部13は、各セル
14aのセル軸が鉛直方向に沿って位置していると共に、
セル14aの端面によって移動シエルタ1の隅部下面を支
承することが可能な断面積を有し、かつ、適宜高さ、す
なわち、後述の緩衝部材11を取付けた移動シエルタ1
を、例えば、ヘリコプタ(図示せず)による吊下げ輸送
により輸送して下す際、目的地の状態が、凹凸状若しく
は傾斜状であって、しかも、その状態が、移動シエルタ
1を下すことが許容される限界の場所でも、最初に接地
した本体部13を形成するペーパハニカム材14のセル壁14
bの座屈が継続して進行している間に、最後に接地した
本体部13を形成するペーパハニカム材14のセル壁14bの
座屈が始まることができる高さを備えた四角柱状に形成
されている。
なお、本体部13の形状は、断面四角形の柱状に限定さ
れるものではなく、断面直角三角形、二辺が直角な略扇
形状等であってもよい。
また、側部保護部材15は、各セル16aのセル軸が水平
方向に沿って位置していると共に、本体部13の高さより
高い高さを有し、かつ、適宜厚さ、すなわち、移動シエ
ルタ1を地上へ下す途中で、例えば、移動シエルタ1が
風等により横揺れし、その度合が、許容される限界の状
況下で下した際、接地時、移動シエルタ1に横方向、斜
め方向等から加わる衝撃荷重を、側部保護部材15を形成
するペーパハニカム材16のセル壁16bの座屈によって十
分吸収することができる厚さに形成されている。
そして、この側部保護部材15は、その上端部が本体部
13の上面、すなわち、上部セル端面より突出する態様
に、本体部13における直交する外側面に、それぞれ接着
等により添着されていると共に、側部保護部材15の互い
の当接面間も接着剤等により接合されている。
なお、17は本体部13、側部保護部材15を形成するペー
パハニカム材14、16の各セル14a、16aの開口端面に添着
されたクラフト紙からなる表面保護部材である。
したがって、この実施例によれば、消耗クッション12
におけるペーパハニカム材14、16の各セル14a、16aの開
口端面が、表面保護部材17によって保護されているの
で、消耗クッション12の取付時、また保管時等に、一部
のセル壁14b、16bの端部が変形、破損等して消耗クッシ
ョン12の緩衝機能が損なわれる等の事態が生ずることは
ない。
なお、上述の実施例においては、ペーパハニカム材1
4、16によって消耗クッション12の本体部13、側部保護
部材15を形成する構成について説明したが、消耗クッシ
ョン12を形成するハニカム材の材質については、ペーパ
ハニカム材に限定されるものではなく、要するに、その
圧縮強度の値が、移動シエルタ1内に積込まれた機器類
の制限G値より小さければ、他の材質の基材で形成され
たハニカム材であってもよい。
また、固定クッション20は、以下の如くなっている。
すなわち、固定クッション20は、それぞれ消耗クッショ
ン12を構成するハニカム材14、16の圧縮強度より高い圧
縮強度を有し、適宜厚さを備えたアルミハニカム材21を
芯材とし、その両面に、例えば、アルミ材製の表面板22
を添着してなるハニカムパネル23により、消耗クッショ
ン12における本体部13の上面露出部と略同一形状、寸法
に形成された床部24と、この床部24の直交する外側縁に
沿って、それぞれ垂直状に立設され、側部保護部材15の
内面を覆うことができる高さを有する壁部25とからなっ
ている。
すなわち固定クッション20は、このような床部24と壁
部25を備えてなる。そして、この固定クッション20の床
部24は、各図面上からも明らかなように、更に、消耗ク
ッション12の本体部13のペーパーハニカム材14との圧縮
強度の比較上からも明らかなように、そのハニカムパネ
ル23の芯材たるアルミハニカム材21の各セルのセル軸
が、鉛直方向に沿って位置すべく配されており、相隣る
側面,上面,その他の外面が直交すると共に低い高さの
角柱状をなす。
又、この固定クッション20の壁部25は、各図面上から
も明らかなように、更に、消耗クッション12の側部保護
部材15のペーパーハニカム材16との圧縮強度の比較上か
らも明らかなように、そのハニカムパネル23の芯材たる
アルミハニカム材21の各セルのセル軸が、水平方向に沿
って位置すべく配されており、床部24の相隣る2側面上
に面一に沿いつつ、床部24の上面端部上に立設されてい
る。
なお、26は固定クッション20の内表面に一体的に添設
された支持部材であり、この支持部材26は、固定クッシ
ョン20を構成するハニカムパネル23の表面板22の厚さよ
り、可なり厚い板厚を備えた例えば、アルミ板等の軽金
属板で形成されていると共に、固定クッション20の床部
24および各壁部25の内表面を覆うことが可能な形状、大
きさに形成されている。また、この支持部材26の内表面
にはゴム、発泡プラスチック材等の弾性材よりなるクッ
ション材27が添着されている。
したがって、この実施例によれば、第1図に示す如
く、固定クッション20の床部24を消耗クッション12の本
体部13上に載置せしめると共に、壁部25の外面が側部保
護部材15の内面に当接する位置関係に、消耗クッション
12上に固定クッション20を重ねた状態において、緩衝部
材11の各取付面は、クッション材27が添着された支持部
材26によって覆れているので、後述の取付手段により支
持部材26介して緩衝部材11を移動シエルタ1の各下端隅
部に取付けた際、例えば、その移動シエルタ1が、隅部
取付部に移動シエルタ1の下面両側端部に移動シエルタ
1の長手方向に沿って位置すべく設けられたスキッド8
(第5図、第6図参照)、また、隅金具9およびその取
付ボルト等が突出して存在し、しかも、その突出状態が
一様でない構造のものの場合であっても、クッション材
27が突出部と当接するよう添着された支持部材26を介し
て緩衝部材11を取付けることができるので、極めて安定
的に取付けることができると共に、その取付けも容易で
ある。
また、取付けられた緩衝部材11は支持部材26によって
支持されているので、接地時、例えば、先端の尖ったも
のが緩衝部材11に衝突し、万一その衝突物が消耗クッシ
ョン12を突破り、さらに固定クッション20をも突破るよ
うな事態が生じた場合にも、その衝撃をクッション材27
によって緩和すると共に、移動シエルタ1は支持部材26
により保護されているため、移動シエルタ1が損傷する
ことはない。
上述の実施例においては、固定クッション20をアルミ
ハニカム材を芯材としたハニカムパネルで形成した構成
について説明したが、固定クッション20を形成するハニ
カムパネル23の例えば芯材を構成するハニカム材の材質
等、実施例に限定されるものではない。また、支持部材
26の材質、構成等についても実施例に限定されるもので
はなく、例えば、その構成について、固定クッション20
の床部24の適宜部位に、それぞれ床部24の上面に開口す
るようインサートナットを埋設すると共に、一方支持部
材26における床部24の各インサートナットとそれぞれ対
応する部位に取付ねじ挿通孔を穿設し、取付ねじを介し
て支持部材26を固定クッション20に対して着脱可能に設
けるようにしてもよい。
係る構成によれば、例えば、各隅部取付部に凹凸部が
存在した構造の移動シエルタ1の場合等、支持部材26を
介さなくとも固定クッション20を全面的に隅部取付部に
当接せしめることが可能な構造の移動シエルタ1の場合
であって、支持部材26が不要の場合には、支持部材26を
取外した状態で用いることができるので、緩衝部材11が
軽量となり、その取扱いが容易となる。
また、上述の実施例においては、消耗クッション12
と、固定クッション20が別個に形成された構成について
説明したが、例えば、固定クッション20を構成するハニ
カムパネル23の成形時、予め、ハニカム材の一方の面
に、支持部材として機能する厚さを有する表面板22を添
着してハニカムパネル23を成形する等、消耗クッション
12と固定クッション20とを一体形成してもよい。係る構
成によれば、別個に形成した支持部材26を固定クッショ
ン20に添設する必要がなくなるため、その成形が容易と
なると共に、取付時等、緩衝部材11の取扱いが容易とな
る。
更に、各図面上および以上述べたところからも、明ら
かなように、消耗クッション12と固定クッション20との
関係は、次のようになっている。すなわち、固定クッシ
ョン20の床部24が、消耗クッション12の本体部13上に位
置すると共に、固定クッション20の床部24の相隣る2側
面およびその上の壁部25の相隣る2側面が、消耗クッシ
ョン12の側部保護部材15の上部と対応位置すべく、設定
されている。
かつ、このような消耗クッション12と固定クッション
20よりなる緩衝部材11と、移動用箱状構造体たる移動シ
ェルタ1との関係は、各図面上および以上述べたところ
からも明らかなように、次のようになっている。すなわ
ち、消耗クッション12を外側とし固定クッション20を内
側としつつ、移動用箱状構造体たる移動シェルタ1の四
隅部の下端部に、それぞれ取付手段を用いて取付けられ
ている。
緩衝装置10を構成する緩衝部材11等はこのようになっ
ている。
次に、緩衝部材11等の取付手段について説明する。
第5図は、緩衝部材等の取付手段を示す一部破断正面
図である。
図において、31は上部取付ブラケット、32は下部取付
ブラケットであり、これらブラケット31、32は、それぞ
れ先端部に後述の取付ベルト30のフック33を掛止するた
めの掛止孔(図示せず)が穿設されている。
そして、この上部ブラケット31は、実施例において
は、移動シエルタ1に支持部材26が固定クッション20に
添設された状態の緩衝部材11を取付けるにあたって、固
定クッション20に添設された支持部材26を、移動シエル
タ1の下端隅部に対して所定の位置関係、すなわち、移
動シエルタ1の隅部下面に突出して設けられたスキッド
8の下面に、固定クッション20の床部24上に位置する支
持部材26のクッション材27を当接状態に位置させると共
に、隅部に設けられた隅金具9の外面に、固定クッショ
ン20の壁部25に添って位置する支持部材26のクッション
材27を圧接状態に位置させた状態において、緩衝部材11
の上方部に、所定間隔を存して位置すべく、端部側壁6
および側壁3上にそれぞれ二個ずつ配設されている。
また、下部取付ブラケット32は、支持部材26が固定ク
ッション20に添設された緩衝部材11を前記位置関係に移
動シエルタ1の下端隅部に位置させた状態において、緩
衝部材11の内側端部と所定間隔を存した移動シエルタ1
の下面における前記上部取付ブラケット31と対応する部
位にそれぞれ配設されている。
なお、30は取付ベルト、30aは固定側ベルト、30bは調
節側ベルト、34はバックルである。
したがって、緩衝装置10の使用時、支持部材26が固定
クッション20に添設された状態の緩衝部材11を移動シエ
ルタ1に取付けるにあたっては、先ず、調節側ベルト30
bの先端に取付けられたフック33を、それぞれ下部取付
ブラケット32の掛止孔(図示せず)に掛止させ、次に、
支持部材26が固定クッション20に添設された状態の緩衝
部材11を、前記位置関係に移動シエルタ1の下端隅部に
位置させた後、この状態を維持しつつ取付ベルト30を消
耗クッション12の外周面に沿って掛渡すと共に、固定側
ベルト30aの先端に取付けられたフック33を、下部取付
ブラケット32と対応する位置関係に配設された上部取付
ブラケット31の掛止孔(図示せず)にそれぞれ掛止さ
せ、最後にバックル34に係止されている調節側ベルト30
bの端部を調節して取付ベルト30により緩衝部材11を緊
締するすることによって、緩衝部材11は支持部材26を介
して移動シエルタ1の所定位置に強固に取付けられる。
この実施例における緩衝部材11等の取付手段はこのよ
うになっている。
次に、取付手段の他の例について説明する。
第6図は、緩衝部材等の他の取付手段を示す一部破断
側面図である。
図において、35は取付部材であり、この取付部材35
は、前記支持部材26と略同一の板厚を備えたアルミ板等
の軽金属板を用い、その底面部35aが、固定クッション2
0の床部24と略同一大きさ、形状に形成されていると共
に、直交する外側縁に立設され側面部35bの高さが、固
定クッション20の壁部25の高さより可なり高い高さに形
成されている。そして、側面部35bの外側上部における
両端部には、それぞれ取付ベルト30を掛止するための上
部取付ブラケット31と取付ボルト固定ブラケット37とが
配設されていると共に、側面部35bと対向する底面部35a
の縁部上における前記上部取付ブラケット31と対応する
部位には、それぞれ先端が突出する態様に下部取付ブラ
ケット32が配設されている。また、底面部35aには、取
付部材35を固定クッション20に所定の位置関係に重ねた
状態において、固定クッション20の床部24の適宜部位
に、床部24の上面に開口するよう埋設されたインサート
ナット40とそれぞれ対応する部位には、ねじ挿通孔38が
穿設されている。なお、27は取付部材35の内表面に添着
されたクッション材である。
41は取付ボルト支持ブラケットであり、この取付ボル
ト支持ブラケット41は、取付部材35の底面部35a上に添
着されたクッション材27を、移動シエルタ1の隅部下面
に当接位置させ、かつ、側面部35b上に添着されたクッ
ション材27を、移動シエルタ1の隅部両側壁3、6の下
端部に圧接状態に位置させた状態において、取付ボルト
固定ブラケット37の上部に位置すると共に、取付ボルト
支持ブラケット41に頭部が揺動可能に支持された取付ボ
ルト36の下端ねじ部の先端が、取付ボルト固定ブラケッ
ト37の先端部に穿設されたボルト挿通孔(図示せず)に
挿通可能な位置関係となるべく、側壁3、端部側壁6上
にそれぞれ二個ずつ配設されている。
なお、他の構成等については、前記実施例(第5図)
と同一部材には同一符号を付し、その説明を省略する。
したがって、この実施例においては、緩衝装置10の使
用時、各緩衝部材11を移動シエルタ1に取付けるにあた
っては、先ず、固定クッション20の床部24上に取付部材
35を所定の位置関係に重ねた後、底面部35aのねじ挿通
孔38に挿通されたねじ39を床部24に埋設されたインサー
トナット40に螺合せしめることによって、取付部材35に
固定クッション20を取付る。次に、固定クッション20が
取付けられた取付部材35を、略前記位置関係に移動シエ
ルタ1の下端隅部に位置させ、取付ボルト36の先端部を
取付ボルト固定ブラケット37のボルト挿通孔(図示せ
ず)にそれぞれ挿通した後、各取付ボルト36の先端に螺
合されたナット42を締付けることにより、取付ボルト支
持ブラケット41に頭部が支持されている各取付ボルト36
によって、取付部材35は、移動シエルタ1の下端隅部に
おける所定位置に強固に取付られる。
次に、取付ベルト30における調節側ベルト30bの先端
に取付けられたフック33を、それぞれ下部取付ブラケッ
ト32の掛止孔(図示せず)に掛止させた後、消耗クッシ
ョン12を所定の位置関係に固定クッション20に当接さ
せ、この状態を維持しつつ取付ベルト30を消耗クッショ
ン12の外周面に沿って掛渡すと共に、固定側ベルト30a
の先端に取付けられたフック33を、下部取付ブラケット
32と対応する位置関係に配設された上部取付ブラケット
31の掛止孔(図示せず)にそれぞれ掛止させ、次に、バ
ックル34に係止されている調節側ベルト30bの端部を調
節して取付ベルト30により消耗クッション12を緊締する
ことによって、消耗クッション12は固定クッション20、
取付部材35を順次介して移動シエルタ1に取付けられ
る。
よって、この実施例における取付手段によれば、複数
の取付ボルト36を介して移動シエルタ1の下端隅部に、
強固、かつ、安定的に取付けられた取付部材35を介して
緩衝部材11を取付けることができるので、緩衝部材11
を、極めて強固、かつ、安定的に取付けることができ
る。
緩衝部材11等の取付手段はこのようになっていてい
る。
以上が構成等の説明である。
以下、作動等について説明する。
今、移動シエルタ1を、例えば、ヘリコプタによる吊
下げ輸送により目的地に輸送するにあたっては、 先ず、移動シエルタ1の四隅下部に、それぞれ緩衝部
材11等を所定の位置関係に取付ける。
緩衝部材11等が取付けられた移動シエルタ1は、その
各隅部の下面が、クッション材27、支持部材26若しくは
取付部材35、固定クッション20の床部24を順次介して消
耗クッション12の本体部13によって、また、各隅部の両
側壁3、6の下端部が、クッション材27、支持部材26若
しくは取付部材35、固定クッション20の壁部25を順次介
して消耗クッション12の側部保護部材15によって覆われ
た状態となっていると共に、消耗クッション12の本体部
13および側部保護部材15は、それぞれ固定クッション2
0、支持部材26若しくは取付部材35等によって、全面的
に支持された状態となっている。
このような状態に、緩衝装置10が取付られた移動シエ
ルタ1は、ヘリコプタにより吊下げられて目的地の上空
まで輸送される。
目的地の上空まで輸送された移動シエルタ1は、吊下
げられたワイヤを繰出すことによって目的地に下され
る。
そこで、第1に、緩衝部材11における消耗クッション
12の本体部13の下面が接地した瞬間、この本体部13を形
成しているペーパハニカム材14には、そのセル軸方向に
ペーパハニカム材14を圧縮するよう作用する衝撃荷重が
加わる。本体部13に衝撃荷重が加わった際、本体部13を
形成しているペーパハニカム材14の圧縮応力が生じる
が、この応力が一定の大きさ、すなわち、ペーパハニカ
ム材14の圧縮強度に達するまでは本体部13は緩衝材とし
て機能せず、本体部13に加わったこの衝撃荷重は固定ク
ッション20を介して支持部材26若しくは取付部材35に伝
えられる。しかし、この衝撃荷重は、ここにおいて、支
持部材26若しくは取付部材35に添着されたクッション材
27によって緩和され、移動シエルタ1を介して積込まれ
た機器類に伝えられる。したがって、機器類には、この
衝撃荷重が加わるが、この衝撃荷重の値は、積込まれた
機器類の許容G値より小さい値に設定されている本体部
13を形成しているペーパハニカム材14の圧縮強度の値よ
りも、さらに小さいため、この伝わった衝撃荷重によっ
て機器類が損傷することはない。また、本体部13を形成
しているペーパハニカム材14が圧縮強度に達するとセル
壁14bの座屈が始まる。そして、一旦、セル壁14bの座屈
が始まると、その後は、セル壁14bの座屈開始前のペー
パハニカム材14の圧縮強度より可なり小さい圧縮強度に
よってセル壁14bの座屈が進行し、このセル壁14bの座屈
により本体部13に加わった衝撃荷重を吸収するため、セ
ル壁14bの座屈が始まった以後は、積込まれた機器類に
衝撃荷重が加わることは全くない。
また、移動シエルタ1を下す目的地の状態が、凹凸状
若しくは傾斜状であって、しかも、その状態が、移動シ
エルタ1を下すことが許容される限界の場所であって
も、消耗クッション12の本体部13の高さが、最初に接地
した本体部13を形成しているペーパハニカム材14のセル
壁14bの座屈が続いて進行している間に、最後に接地し
た本体部13を形成しているペーパハニカム材14のセル壁
14bの座屈が始まることができる高さに設定されている
ので、このような場所に下した際にも、積込まれた機器
類に許容G値以上の衝撃荷重が加わることはない。
第2に、移動シエルタ1を下す際、下す途中で、例え
ば、風等により移動シエルタ1が横揺れし、しかも、そ
の度合が、許容される限界となるような状況下でなさ
れ、接地時、移動シエルタ1の下端隅部に、横方向、斜
め方向等の大きな衝撃荷重が加わった際にも、この衝撃
荷重は、消耗クッション12の側部保護部材15を形成して
いるペーパハニカム材16のセル壁16bの座屈により吸収
されるため、このような状況下で下した際にも、積込ま
れた機器類に許容G値以上の衝撃荷重が加わることはな
い。
第3に、緩衝装置10を構成する緩衝部材11が、固定ク
ッション20を形成するハニカムパネル23と、消耗クッシ
ョン12を形成するペーパハニカム材14、16からなってい
るので、点検、整備等の必要がなく、必要に応じ、何時
使用しても、その機能が損なわれることがないので、そ
の取扱いが極めて容易である。
第4に、移動シエルタ1の輸送時、このような緩衝装
置10を用いる場合は、主として、積込まれた機器類が高
精度で、その許容G値が小さい場合に限られ、もって、
特に、使用毎に使捨ての消耗クッション12が、低廉なペ
ーパハニカム材14、16を用いて成形することができるの
で、緩衝装置10は極めて安価である。
第5に、緩衝装置10を使用する移動シエルタ1が、例
えば、緩衝部材11を取付ける下端隅部に、スキッド8、
隅金具9およびその取付ボルトが突出している等、そこ
に凹凸部が存在している構造のものの場合であっても、
緩衝部材11が、消耗クッション12と、この消耗クッショ
ン12を全面的に支持すべき位置関係に位置する固定クッ
ション20とからなり、しかも、支持部材26若しくは取付
部材35を介して移動シエルタ1に取付けられるようにな
っているため、緩衝部材11の取付けが容易で、かつ、強
固に取付けることができると共に、取付けに際し、或い
は、緩衝部材11に衝撃荷重が加わった際等、凹凸部によ
って消耗クッション12の一部が変形、損傷されることは
なく、したがって、その有効ストロークが損なわれるこ
とがないので、緩衝部材11中に占める割合の大きい消耗
クッション12を必要最少限の大きさに形成することがで
きるため、緩衝部材11の輸送、保管が容易である。
第6に、接地時、例えば、先端の尖ったものが緩衝部
材11に衝突し、万一、その衝突部が消耗クッション12を
突破り、さらに固定クッション20をも突破るような事態
が生じた場合にも、その衝撃はクッション材27によって
緩和されると共に、移動シエルタ1は、支持部材26若し
くは取付部材35により保護されているため、移動シエル
タ1が損傷することはない。
以上が作動等の説明である。
以上、本発明に係る移動用箱状構造体の緩衝装置につ
いて、移動シエルタ1に用いた例について説明したが、
用いる移動用箱状構造体は移動シエルタ1に限定される
ものではなく、例えば、コンテナ等、他の移動用箱状構
造体であってもよい。
「発明の効果」 以上、詳述した如く、本発明に係る移動用箱状構造体
の緩衝装置によれば、移動用箱状構造体を、例えば、ヘ
リコプタによる吊下げ輸送によって輸送する際、目的地
の状態が、凹凸状若しくは傾斜状をなし、しかも、その
状態が、移動用箱状構造体を下すことが許容される限界
の場所であって、その上、接地時、例えば、移動箱状構
造体に横方向、或いは斜め方向からも大きな衝撃荷重が
加わった場合にも、それらの衝撃荷重を吸収することが
可能で、もって、積込まれた機器類、荷物等に、その許
容G値以上の衝撃荷重が加わり、これらが損傷するとい
う事故の発生を完全に防止することができ、また、常
に、点検、整備を要する等の面倒な作業が不要で、必要
に応じ、何時使用しても、その機能が損なわれることが
ない等、その取扱いが極めて容易で、しかも、使用毎に
使捨ての消耗クッションが、低廉なペーパハニカム材等
によって成形することができるため、緩衝装置は極めて
安価である。さらには、隅部取付部が平でなく、そこに
凹凸部が存在する移動用箱状構造体の場合であっても、
緩衝部材の取付が容易であると共に、安定的に取付ける
ことができ、なおかつ、移動用箱状構造体を下す際、万
一、何らかの事故により、消耗クッションの一部が突破
られる等の事態が生じた場合にも、移動用箱状構造体
は、固定クッションによって保護されているので、大き
な損傷を被むることはない。
このように、この種従来例に存した問題点が一掃され
る等、本発明の発揮する効果は顕著にして大なるものが
ある。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すもので、第1図は、支持部
材を取付けた状態の緩衝部材の一部破断斜視図、第2図
は、消耗クッションの一部破断斜視図、第3図は、第1
図のIII−III線に沿った矢視拡大断面図、第4図は、移
動シエルタに緩衝装置を取付けた状態を示す斜視説明
図、第5図は、緩衝部材等の取付手段を示す一部破断正
面図、第6図は、緩衝部材等の他の取付手段を示す一部
破断側面図である。 1……移動シエルタ、2……フレーム枠、3……側壁、
4……頂壁、5……底壁、6……端部側壁、7……扉、
10……緩衝装置、11……緩衝部材、12……消耗クッショ
ン、13……本体部、14……ペーパハニカム材(本体
部)、14a……セル、14b……セル壁、15……側部保護部
材、16……ペーパハニカム材(側部保護部材)、16a…
…セル、16b……セル壁、17……表面保護部材、20……
固定クッション、21……アルミハニカム材、22……表面
板、23……ハニカムパネル、24……床部、25……壁部、
26……支持部材、27……クッション材、30……取付ベル
ト、30a……固定側ベルト、30b……調節側ベルト、31…
…上部取付ブラケット、32……下部取付ブラケット、33
……フック、34……バックル、35……取付部材、36……
取付ボルト、37……取付ボルト固定ブラケット、38……
ねじ挿通孔、39……ねじ、40……インサートナット、41
……取付ボルト支持ブラケット、42……ナット。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機器類,荷物等を積込みヘリコプタ等の輸
    送手段にて輸送される箱状をなす移動用箱状構造体に取
    付けられ、該移動用箱状構造体を該輸送手段から地上に
    下す際に該移動用箱状構造体に加わる衝撃荷重を、緩
    和,吸収する緩衝装置10であって、 該緩衝装置10は、該移動用箱状構造体の四隅部の下端部
    に、それぞれ取付けられる各緩衝部材11にて構成され、
    該緩衝部材11は、外側の消耗クッション12と内側の固定
    クッション20とを有してなり、 該消耗クッション12は、所定圧縮強度のハニカム材にて
    形成され、又、該固定クッション20は、所定圧縮強度の
    ハニカム材を芯材としたハニカムパネル23にて形成さ
    れ、かつ、該消耗クッション12のハニカム材より該固定
    クッション20のハニカム材の方が、高い圧縮強度を有
    し、 更に該消耗クッション12は、本体部13と側部保護部材15
    を備えてなり、該本体部13は、そのハニカム材の各セル
    のセル軸が鉛直方向に沿って位置すべく配され、相隣る
    側面,上面,その他の外面が直交すると共に適宜高さを
    備えた角柱状をなし、又、該側部保護部材15は、そのハ
    ニカム材の各セルのセル軸が水平方向に沿って位置すべ
    く配され、該本体部13の相隣る2側面に添着されると共
    に、該本体部13より高い高さを備え上端部が該本体部13
    の上面より突出した、適宜横厚さの壁状をなし、 又、該固定クッション20は、床部24と壁部25を備えてな
    り、該床部24は、そのハニカム材の各セルのセル軸が鉛
    直方向に沿って位置すべく配され、相隣る側面,上面,
    その他の外面が直交すると共に低い高さの角柱状をな
    し、又、該壁部25は、そのハニカム材の各セルのセル軸
    が水平方向に沿って位置すべく配され、該床部24の相隣
    る2側面上に面一に沿いつつ、該床部24の上面端部上に
    立設されており、 該消耗クッション12と固定クッション20との関係は、該
    固定クッション20の床部24が、該消耗クッション12の本
    体部13上に位置すると共に、該固定クッション20の床部
    24の相隣る2側面およびその上の該壁部25の相隣る2側
    面が、該消耗クッション12の側部保護部材15の上部と対
    応位置すべく、設定され、 かつ、該緩衝部材11と該移動用箱状構造体との関係は、
    該緩衝部材11が、該消耗クッション12を外側とし該固定
    クッション20を内側としつつ、該移動用箱状構造体の四
    隅部の下端部に取付手段にて取付けられ、 このような取付けに際し、該消耗クッション12の本体部
    13が、該固定クッション20の床部24を介し、該移動用箱
    状構造体の隅部の下端部の下面を、支承すべく対向位置
    して覆い、 又、該消耗クッション12の側部保護部材15が、該固定ク
    ッション20の壁部25を介し、該移動用箱状構造体の隅部
    の下端部の相隣る2側面を、対向位置して覆うべく、設
    定されること、 を特徴とする移動用箱状構造体の緩衝装置。
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