JP2677699B2 - 高粘度材料の充填方法および充填装置 - Google Patents

高粘度材料の充填方法および充填装置

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JP2677699B2
JP2677699B2 JP2045080A JP4508090A JP2677699B2 JP 2677699 B2 JP2677699 B2 JP 2677699B2 JP 2045080 A JP2045080 A JP 2045080A JP 4508090 A JP4508090 A JP 4508090A JP 2677699 B2 JP2677699 B2 JP 2677699B2
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29BPREPARATION OR PRETREATMENT OF THE MATERIAL TO BE SHAPED; MAKING GRANULES OR PREFORMS; RECOVERY OF PLASTICS OR OTHER CONSTITUENTS OF WASTE MATERIAL CONTAINING PLASTICS
    • B29B9/00Making granules
    • B29B9/12Making granules characterised by structure or composition
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29BPREPARATION OR PRETREATMENT OF THE MATERIAL TO BE SHAPED; MAKING GRANULES OR PREFORMS; RECOVERY OF PLASTICS OR OTHER CONSTITUENTS OF WASTE MATERIAL CONTAINING PLASTICS
    • B29B13/00Conditioning or physical treatment of the material to be shaped

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Basic Packing Technique (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、高粘度材料の充填方法および充填装置に関
し、詳しくは、回転体の釣合修正材として用いる高粘度
材料、所謂パテ材を、回転体へ微量ずつ取り出すために
該パテ材を充填しておくためのサービスタンク(パテタ
ンク)へ充填するための方法および装置に関するもので
ある。
従来の技術 従来、回転体の動的な不釣合を修正するため、回転体
の必要な箇所に付着させて重りとして用いるパテ材は、
回転体を回転させても変形あるいは飛散しないように、
粘度を4000ポイズ(30℃)以上と非常に高くし、かつ、
単にかきまぜたり振りまぜたりすることによってゲルが
流動性のゾルに変わり、これを放置しておくとふたたび
ゲルにもどる性質(チクソトロピー)チクソ性が付与さ
れている。しかも、その使用量は、回転体1個あたり数
mg〜数gと非常に少なく、そのため、回転体への供給
は、パテ材を充填しているサービスタンク(パテタン
ク)からマイクロギヤポンプ等を用いて先端ノズル先端
より微量ずつ吐出させる方法が用いられている。
ところで、上記パテタンク内へのパテ材の充填量は、
上記チクソ性が付与されていること及びマイクロギヤポ
ンプで吐出する方法が採られていること等により、制限
されているため、残量が少なくなれば充填しなければな
らない。しかしながら、パテタンクに単純にパテ材を入
れようとしても粘度が非常に高いため困難である。
そのため、従来は、パテ材をパテタンクに充填するの
に、スプーンやヘラ等の用具を用いたり、あるいは、一
旦ビニール袋等の中に移し、この袋からパテタンク内へ
絞り出す方法、あるいは高圧縮ポンプ等で圧送充填する
方法が採用されている。
発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記した従来の充填方法では、タンク
への充填時に同時に多量の空気が取り込まれてしまうた
め、マイクロギヤポンプ等でパテ材のような高粘度材料
を吐出する場合には下記の現象が生じる。
空気だけが吐出し、材料(パテ材)が吐出しない状態
が起こる。
タンク内に取り込まれた、また、もともと取り込まれ
ている空気の存在により、材料の無吐出時の前後におい
て、材料の吐出量にバラツキが生じる。
材料吐出時、材料内の空気が圧縮されているので、吐
出圧力を零にしても圧縮空気の残圧作用によって材料が
ノズル先端より押し出される。
材料中への空気の取り込み量の変動に伴って、材料の
吐出量がバラツク。
上記のように、タンク内に取り込まれた空気の存在に
より、材料の吐出量が所定吐出量に対してバラツイた
り、無吐出状態になったり、不要な時に吐出したりする
と、回転体の動的釣合修正作業自体がうまくいかなくな
る問題が生じる。
上記問題を解決するため、タンク内を負圧にして高粘
度材料をタンク内に吸引する方法が提案されている(特
開昭58−183402、特開昭63−33202)。
しかしながら、上記した従来提供されている方法にお
いても、下記の問題がある。
a)パテ材等の高粘度材料を調合する時に混入した、即
ち、初めから混入している空気を除去することは出来な
い。
b)タンク内を負圧にして吸引する場合、最大ゲージ圧
力はマイナス1気圧が限界であり4000ポイズ以上の高粘
度の材料には使用できない。
本発明は、上記した従来の問題を解消することを目的
とし、回転体の動的釣合修正材であるパテ材のような高
粘度でチクソ性のある材料をタンク内に空気を混入させ
ずに充填し得るようにし、かつ、該タンク内に充填した
材料を所要量だけ精度良く吐出できるようにするもので
ある。
課題を解決するための手段 上記目的を達成するために、本発明は、原料用タンク
内のチクソ性を有する高粘度材料を充填用タンク内に充
填する方法であって、上記充填用タンクに排気用アダプ
ターを取付けて、該排気用アダプターを介して充填用タ
ンクを真空ポンプと接続し、充填用タンクの内部を排気
して減圧状態とし、上記原料用タンクを加圧して内部の
上記高粘度材料を加圧による圧縮状態とすると共に、上
記高粘度材料を吐出用ノズルで細長くして上記減圧状態
の上記充填用タンク内に押し出し、上記充填用タンクに
取付けたバイブレータにより上記減圧状態の充填用タン
クに振動を付与することを特徴とする高粘度材料の充填
方法を提供するものである。
また、本発明は、チクソ性を有する高粘度材料が貯蔵
された原料用タンクと、上記原料用タンクに取り付けら
れ上記高粘度材料を加圧状態で押し出す加圧ピストン
と、上記原料用タンクに設けた吐出口に接続され、上記
加圧ピストンによって押し出される上記高粘度材料を細
長くする多数の吐出穴を有する吐出用ノズルと、上記吐
出用ノズルで細長くされた上記高粘度材料が充填される
充填用タンクと、該充填用タンクに取り付けられ上記吐
出用ノズルが接続される排気用アダプターと、上記充填
用タンクに上記排気用アダプターを介して接続され、上
記充填用タンク内部を排気して減圧状態とする真空ポン
プと、上記充填用タンクに減圧状態で振動を付与するバ
イブレータとを備えることを特徴とする高粘度材料の充
填装置を提供するものである。
作用 上記充填装置および方法を用い、高粘度材料の充填時
に充填用タンクを減圧する一方、原料用タンクを加圧し
て、減圧と加圧とを併用して原料用タンクから充填用タ
ンクへ高粘度材料を細長くして供給することにより、充
填用タンク内に新たに空気を取り込む事なく充填出来る
と共に、原料用タンク内の材料中に前以て含まれている
空気も取り出すことができ、しかも4000ポイズ以上の非
常に粘度の高い材料の充填も容易に、かつ、短時間で効
率よく行うことが出来る。
また、本発明の充填方法及び装置では、上記のように
充填用タンクにバイブレータにより振動を付与している
ため、充填用タンク内に充填された高粘度材料はこの振
動により均一にされる。また、この振動により充填用タ
ンク内のチクソ性を有する高粘度材料の粘度が低下する
ため、仮に材料内に減圧空孔が発生しても気泡を上昇さ
せて高粘度材料内から除去することができる。
実施例 以下、本発明を図面を参照して説明する。
まず、本発明の概略的な構成と作用原理を第1図およ
び第2図により説明する。
図中、1は原料用タンク、2は充填用タンクであり、
充填用タンク2の上部に排気用アダプター3を取り付
け、該排気用アダプター3内に原料用タンク1の底面に
気密を保持して取り付けた充填用ノズル4を挿入してい
る。
上記排気用アダプター3には真空ポンプ5を接続し、
充填用タンク2内を数mmHgの負圧の状態にし、該充填用
タンク2内の空気を排気していると共に、充填される材
料、即ち、高粘度材料Mが空気を取り込まないで充填さ
れる状態に保たれている。該状態において、上記原料用
タンク1内の高粘度材料Mをピストン6で加圧してノズ
ル4より排気用アダプター3内に押し出している。
上記構成としていることにより、まず、ノズル4より
押し出された高粘度材料M中に空気Aが取り込まれてい
た場合、空気Aもピストン6の加圧力により圧縮されて
いるためノズル4から負圧状態の排気用アダプター3内
に出ると同時に急激に体積が膨張し、高粘度材料Mの外
へ噴出する。この噴出した空気Aは真空ポンプ5によっ
て外部に排気される。これを繰り返すことにより、高粘
度材料M中に最初から含まれていた空気Aは順次除去さ
れる。
一方、ノズル4から押し出された高粘度材料M、即
ち、ノズル4を通って細長くなって供給された高粘度材
料Mは、上記空気Aの急激な膨張により細かくされて、
充填用タンク2内に下方へ重力により落下する。又、高
粘度材料Mが空気を含まない場合は、そのまま充填用タ
ンク2内に落下し、堆積していく。しかも、この高粘度
材料Mの充填時、充填用タンク2の内部は真空ポンプ5
により排気されているから、高粘度材料M中に空気を取
り込むことはない。
上記充填用タンク2内に堆積した高粘度材料Mの間に
減圧空孔Hが生じた場合、該充填用タンク2から高粘度
材料Mの吐出時に、作用させる加圧力により自然消滅さ
せることが出来る。即ち、第2図に示すように、回転体
(図示せず)の動的釣合修正時、高粘度材料Mを充填し
た充填用タンク2をマイクロギヤポンプ7と吐出ノズル
8を設置した吐出機9上に設置する一方、加圧ピストン
10を充填用タンク2内を加圧するようにセットする。上
記ピストン10で加圧しながらマイクロギヤポンプ7を回
転し、充填用タンク2の底面に設けている材料押出部2a
より高粘度材料Mをノズル8を通して吐出している。該
吐出作用時に、上記減圧空孔Hはピストン10の加圧力お
よびマイクロギヤポンプ7の回転により自然消滅する。
このように、加圧しながら減圧した充填用タンク内に
高粘度材料Mを充填しているため、充填用タンク2内の
負圧がゲージ圧でマイナス1気圧程度であっても、4000
ポイズ以上の高粘度の材料を、充填用タンク内に空気を
取り込むことなく吸引して充填することが出来る。しか
も、高粘度材料中に最初から含まれる空気を除去出来る
と共に、該タンク内に堆積された材料中に生じる減圧空
孔も除去出来る。
次に、第3図以下に示す本発明に係わる充填装置の具
体的実施例について説明する。
架台11の下段ベースプレート11a上にエアーシリンダ1
2を設置し、その上向きに突出したロッド12aの先端に充
填タンク用のリフトプレート13を固定している。該リフ
トプレート13にはリニアブッシュ14を取り付け、該リニ
アブッシュ14をベースプレート11aに突設したリニアシ
ャフト15に摺動自在に嵌合し、リフトプレート13の昇降
時のガイドを行っている。上記リフトプレート13の上面
にはセットプレート16を設け、該セットプレート16上に
着脱自在に充填用タンク20がセットされる。該充填用タ
ンク20の上部には排気用アダプター21をパッキン22によ
りシールして取り付け、該排気用アダプター21を架台11
に設置された真空ポンプ23と真空ホース24を介して着脱
自在に接続するようにしている。また、上記セットプレ
ート16にはバイブレータ17を取り付け、充填用タンク20
に振動を与えるようにしている。
架台11の中段のセンタープレート11bにはノズル25を
貫通して設置し、かつ、該センタープレート11bの下面
側に上記ノズル25が貫通したストッパープレート26を取
り付け、該ストッパープレート26に対して上記排気用ア
ダプター21が上昇時に圧接するようにしている。上記ノ
ズル25は第8図に示すように、先端吐出口に多数の吐出
穴25Aを有する形状であり、第7図に示すように、これ
らの吐出穴25Aより材料を細長く押し出し、それから空
気Aの膨張により細かくして充填用タンク20内に供給す
るようにしている。尚、上記多数の吐出穴25Aを設ける
代わりに格子穴を有するメッシュ体を取り付けても良
い。尚、ノズル25の内径は材料の粘度および充填速度に
応じて適宜に設定される。
一方、センタープレート11bの上面側には、原料タン
ク用リフター30を設置し、該リフター30上にパテプレー
ト31を介して原料用タンク32をノックピン33からなる固
定治具で所定位置にセットするようにしている。該原料
用タンク32は底面中央に穴をあけたペール缶(円筒型容
器)からなるものであり、セット時に上記穴に上記ノズ
ル25が嵌合するように置いており、かつ該穴とノズル25
の間からタンク内に充填した材料が漏れるのを防止する
ために、穴の回りにOリング35を備えたリングベース36
を原料用タンク32の底部に前以てセットしている。ま
た、該原料用タンク32には、内部に原料を充填した状態
で、上部に加圧用ピストン37をセットしており、該ピス
トン37にゴムパッキン38を取り付け、原料用タンク32の
気密を保持した状態で摺動可能としている。さらに、該
ピストン37の上面にはプッシャー係止用の左右一対のフ
ック40をホルダー41にピン42で回転自在に支持して取り
付けると共に、スプリングプランジャ43により付勢して
取り付けている。
上記加圧ピストン37を押圧するためのエアーシリンダ
45は架台11のセンタープレート11bより突設したシャフ
ト46の上端に取り付けたトッププレート11cに搭載して
いる。該エアーシリンダ45の下向きのピストンロッド47
の下端にプッシャー50を取り付けていると共に、ピスト
ンロッド47に連結板48を介してリニアシャフト49を連結
している。該リニアシャフト49にはパテ詰め容量調整ド
ック51を取り付けるようにする一方、トッププレート11
cより突設したステー52にリミットスイッチ53を取り付
けている。
尚、上記原料タンク用リフター30は、原料用タンク32
の重量自体約25〜30kg以上あり、かつ、底部にパテ吐出
穴が開いており、該原料用タンク32を所定の位置に置く
ことは困難であるため設けている。即ち、他の設備で原
料用タンク32を所定の高さに持ち上げ、パテプレート31
上に置き、該パテプレート31の下面に取り付けたローラ
により、所定の位置までスライドさせ、位置決めを行っ
た後に、原料タンク用リフター30を下降して原料用タン
ク32とパテプレート31の間の気密を保持する構造として
いる。
また、上記リミットスイッチ53はドック51の作用位置
に応じて開閉し、充填用タンク20への高粘度材料(パ
テ)の充填量をコントロールすると共に充填作業を自動
化するために設けている。即ち、充填用タンク20へパテ
を入れ過ぎると、パテ材が排気用アダプター21の内部ま
で詰まり、最悪の場合、真空ポンプ23にまでパテが入っ
てしまうことになるが、このような不具合を上記リミッ
トスイッチ53の設置により防止している。
次に、上記装置による充填方法を説明する。
まず、原料タンク用リフター30にパテプレート31を載
せ、該パテプレート31に原料用タンク32をセットする。
該原料用タンク32には前以て加圧ピストン37をセットし
ている。ついで、リフター30を下降し、原料用タンク32
内にノズル25をセットする。
次に、ベースプレート11a側のリフトプレート13のセ
ットプレート16上に充填用タンク20をセットし、該充填
用タンク20の上部に排気用アダプター21を取り付ける。
該排気用アダプター21を真空ポンプ23と真空ホース24を
介して接続する。
その後、シリンダ12のロッド12aを上昇させ、充填用
タンク20および排気用アダプター21を上昇させ、排気用
アダプター21をストッパープレート26に密着させる。つ
いで、エアーシリンダ45を作動させてロッド47を下降
し、プッシャー50を加圧ピストン37の上面に取り付けた
フック40に係止し、かつ、パテ詰め容量調整ドック51を
セットする。
上記した状態とした後、真空ポンプ23を作動させて排
気用アダプター21および充填用タンク20内を排気する。
該排気が十分に行われたのち、エアーシリンダ45を作動
させ、ロッド47を下降させて加圧ピストン37を下降させ
ると共に、バイブレータ17を作動させる。
上記加圧ピストン37の下降により、原料用タンク32内
は加圧されて、充填した高粘度材料(パテ材)はノズル
25より排気用アダプター21内により押し出される。尚、
その際の加圧力は、本実施例の場合、0.1〜5kg/cm2が好
ましい。
上記したエアーシリンダ45と、真空ポンプ23の作動に
より加圧と減圧とを併用することにより、原料用タンク
32内の原料を充填用タンク20内に充填する。その際、ノ
ズル25により押し出される高粘度材料Mは細長く押し出
され、それから空気Aの膨張により細かくなって落下す
る。さらに、バイブレータ17により充填用タンク20に振
動を与えているため、充填用タンク20内の材料中に生じ
やすい減圧空孔の発生を防止でき、かつ、気泡を上昇さ
せて排気用アダプター21より排出出来る。
上記作動により原料用タンク32内の材料の充填用タン
ク20へ充填が終了すると、真空ポンプ23、バイブレータ
17を停止する。ついで、シリンダ12のロッド12aを下降
してリフトプレート13を下降し、充填用タンク20を取り
外す。
尚、上記実施例には用いられていないが、原料用タン
ク32を加熱する手段を設けて、材料の押し出しを容易と
しても良い。
第9図は他の実施例を概略的に示すものであり、充填
用タンク20の昇降機構としてモータ100により作動する
ジャッキ101を用いている。他の機構は前記実施例と略
同様であるため、同一符号を付して説明を省略する。
《実験例1》 原料用タンク32として20ペール缶を用い、高粘度材
料Mとして粘度4500ポイズ(30℃)の回転体動的釣合修
正パテ材を、アルミ円筒(φ125、長さ350)の充填用タ
ンク20に、エアーシリンダ45の空気圧を3kg/cm2で充填
した。
その結果、わずか3分で、空気の取り込みもなく、原
料用タンクから充填用タンク内に原料の充填が出来た。
《実験例2》 比重2.1g/cm3のパテ材を1kg/minの充填速度で原料用
タンクから充填用タンクへ注入し、注入後のパテ材の体
積に対する空気の含有率を3%以下にする場合のパテ粘
度とノズル径との関係を調べた。
その結果は第10図に示す通りであり、粘度が4000ポイ
ズの場合はノズル径を20mmとすることが好ましいことが
判明した。
《実験例3》 比重2.1g/cm3、パテ粘度4500ポイズ、チクソ指数2.0
のパテ材を大気圧中で、充填速度 1kg/minで注入した場合の、ノズル径の変化とパテ材
の体積に対する空気の含有率(Vo1.%)を調べた。
その結果は第11図に示す通りであり、空気の含有率を
3%とするには、ノズル径が20mmであることが好ましい
ことが判明した。
発明の効果 以上の説明より明らかなように、本発明に係る高粘度
材料の充填装置および充填方法を用いると、原料用タン
クから充填用タンクへ材料を充填する際に、新たな空気
の取り込みがなく、しかも、原料用タンクに充填してい
る材料に最初から含まれている空気を取り除きながら充
填用タンクに材料を充填することが出来る。このように
充填用タンクの内部および該充填用タンク内に充填され
る高粘度材料の内部に残存する空気を無くすことが出来
るため、該充填用タンクから微少ずつ材料を吐出する吐
出作業時に生じていた従来の問題を解消することが出来
る。即ち、充填用タンク内に空気が残在していた場合に
生じる吐出量のバラツキ、空吐出の発生といった現象が
なくなり、結果的に供給量の精度を高めることが出来、
回転体の動的釣合修正作業を正確に行うことが出来る。
さらに、スプーンやヘラを用いて充填していた従来方
法と比較して、充填時の材料ロスが少なくなり、かつ、
充填時間も従来と比較して大幅に短縮でき、効率のよい
高粘度材料の充填作業を行うことが出来る。
さらにまた、高粘度材料がエポキシ系の樹脂等のよう
に、作業者にかぶれや湿疹を発生しやすい材料であるた
め、従来は作業者が手袋を着用したり、保護クリームを
使用したりしていたが、本発明によれば作業者が材料に
触れる機会が非常に少ないため、上記のような作業者の
対策を不要とすることが出来る等の効果も有するもので
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係わる充填装置および該装置を用いた
充填方法の原理を説明するための概略図、第2図は本発
明に係わる充填装置を用いて充填した充填用タンクの一
使用例の概略図、第3図は充填装置の一実施例を示す正
面図、第4図は第3図の側面図、第5図は第3図の下半
部の拡大図、第6図は第3図の上半部の拡大図、第7図
はノズル取付部分の拡大図、第8図はノズル吐出口部分
の拡大図、第9図は充填装置の他の実施例を示す正面
図、第10図および第11図は実験例の結果を示す線図であ
る。 1、32……原料用タンク、 2、20……充填用タンク、 3、21……排気用アダプター、 4、25……ノズル、 5、23……真空ポンプ、 6、37……加圧ピストン、 12、45……シリンダ、 M……高粘度材料、A……空気、H……減圧空孔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 賢二 静岡県湖西市梅田390番地 アスモ株式 会社内 (72)発明者 中島 敏勝 静岡県湖西市梅田390番地 アスモ株式 会社内 (72)発明者 小田 正人 静岡県湖西市梅田390番地 アスモ株式 会社内 (56)参考文献 特開 昭50−20884(JP,A) 特開 昭57−187872(JP,A) 特開 昭63−223265(JP,A) 実開 昭62−25601(JP,U) 実開 平1−152706(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原料用タンク内のチクソ性を有する高粘度
    材料を充填用タンク内に充填する方法であって、 上記充填用タンクに排気用アダプターを取付けて、該排
    気用アダプターを介して充填用タンクを真空ポンプと接
    続し、充填用タンクの内部を排気して減圧状態とし、 上記原料用タンクを加圧して内部の上記高粘度材料を加
    圧による圧縮状態とすると共に、上記高粘度材料を吐出
    用ノズルで細長くして上記減圧状態の上記充填用タンク
    内に押し出し、 上記充填用タンクに取付けたバイブレータにより減圧状
    態で上記充填用タンクに振動を付与することを特徴とす
    る高粘度材料の充填方法。
  2. 【請求項2】チクソ性を有する高粘度材料が貯蔵された
    原料用タンクと、 上記原料用タンクに取り付けられ上記高粘度材料を加圧
    状態で押し出す加圧ピストンと、 上記原料用タンクに設けた吐出口に接続され、上記加圧
    ピストンによって押し出される上記高粘度材料を細長く
    する多数の吐出穴を有する吐出用ノズルと、 上記吐出用ノズルで細長くされた上記高粘度材料が充填
    される充填用タンクと、 該充填用タンクに取り付けられ上記吐出用ノズルが接続
    される排気用アダプターと、 上記充填用タンクに上記排気用アダプターを介して接続
    され、上記充填用タンク内部を排気して減圧状態とする
    真空ポンプと、 上記充填用タンクに減圧状態で振動を付与するバイブレ
    ータと を備えることを特徴とする高粘度材料の充填装置。
JP2045080A 1990-02-26 1990-02-26 高粘度材料の充填方法および充填装置 Expired - Lifetime JP2677699B2 (ja)

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