JP2677180B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP2677180B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体装置の製造方法
に関し、特に層間接続を有する配線の形成方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来の半導体装置の製造方法の例として
は、ザ・エレクトロケミカル ソサエテイ・エクステン
デッド・アブストラクツ ボリューム93−1、199
3年、482頁(The Electrochemic
al Society Extended Abstr
acts, Vol. 93−1, 1993, p
p.482−483)に記載されているように、半導体
装置上に設けた絶縁膜の上に高融点金属化合物膜を形成
し、有機アルミニウムを用いた気相化学成長により、こ
の高融点金属化合物膜上にアルミニウム膜を形成する方
法がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来例では、
気相化学成長で形成するアルミニウム膜の膜厚が増加す
るにしたがって、アルミニウム膜表面の平滑性が劣化す
る。このため、配線として必要な膜厚では凹凸の多い荒
れた膜となり、リソグラフィーの分解能を劣化させる。
したがって、微細な配線パターンを形成できず、配線間
の短絡や配線の断線などを引き起こし、半導体装置の生
産性を著しく低下させるという欠点がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の半導体装置の製
造方法は、接続孔が開口された絶縁膜を表面に有する半
導体基板上に一層のアルミニウム膜を形成する工程にお
いて、前記絶縁膜上及び前記接続孔の内壁にチタン膜あ
るいはチタン合金膜を形成する工程と、厚さが0.2μ
m以下のアルミニウム膜を有機アルミニウムガスを用い
た気相化学成長法により形成する工程と、前記有機アル
ミニウムガスを流さないで前記半導体基板を昇温して、
前記アルミニウム膜の下層膜中のチタンを拡散させ、前
記アルミニウム膜の表面に析出させる昇温工程と、前記
昇温工程後に前記アルミニウム膜上に有機アルミニウム
ガスを用いた気相成長法により厚さが0.2μm以下の
アルミニウム膜を形成する気相成長工程を有し、前記昇
温工程とその後の気相成長工程を複数回行うことを特徴
とし、特に前記昇温工程の最高温度を300℃以上で5
00℃以下にすると、効果が著しい。
【0005】
【作用】半導体装置の基板表面をチタンあるいは窒化チ
タン、チタンタングステンなどの膜で覆った後、有機ア
ルミニウムを用いた気相化学成長を行う。有機アルミニ
ウムは水素ガスでバブリングして反応室に導入する。気
相化学成長の条件は基板温度170℃、全圧1Torr
である。すると、下地であるチタンや窒化チタンなどの
チタン化合物の膜中に含まれるチタンを核として、アル
ミニウム膜が堆積する。気相化学成長で堆積したアルミ
ニウム膜の表面形状は、膜厚の増加にしたがって劣化す
るが、膜厚が0.2μm以下ではリソグラフィーに対し
て十分に平滑であった。ここで、有機アルミニウムの供
給を中断し、半導体装置の基板を400℃で10分間加
熱すると、下地膜中に含まれる一部のTiが拡散し、ア
ルミニウム膜表面に析出してくる。つづいて、再び有機
アルミニウムを用いた気相化学成長を行うと、このTi
を核として平滑な表面形状のアルミニウム膜が堆積する
ことを初めて見いだした。ただし、二度目に堆積するア
ルミニウム膜も、膜厚の増加に従って表面の平滑性が劣
化したが、二度目に堆積させるアルミニウム膜の膜厚が
一度目と同じく0.2μm以下では、リソク゛ ラフィー
に十分な平滑性を有するアルミニウム膜が得られた。所
望の厚さのアルミニウム膜を得るには、このように薄い
膜を形成する気相化学成長の工程と次の気相化学成長工
程でアルミニウムの核となるTiの拡散のための昇温工
程を繰り返せばよいことを見いだした。
【0006】
【実施例】次に本発明の実施例について図面を参照して
説明する。図1は実施例の主要工程における半導体装置
の断面図である。本実施例はシリコン集積回路における
配線工程に適用した場合を例示する。図2は実施例の主
要工程における半導体装置の基板温度と有機アルミニウ
ムの供給の時間変化を示す図である。
【0007】標準的な集積回路製作方法を用いて形成し
た、接続孔形成前の構造を有する基板を図1(a)に示
す。図において、1はシリコン基板、2は酸化シリコン
膜、3はチタン膜である。続いて図1(b)に示すよう
に前記基板1の全面にジメチルアルミニウムハイドライ
ドを用いた気相化学成長により、第1のアルミニウム膜
4を形成する。ジメチルアルミニウムハイドライドは流
量300sccmの水素ガスでバブリングして、2分
間、反応室に導入する。気相化学成長条件は、基板温度
170℃、全圧1Torrである。この時の半導体装置
の基板温度と有機アルミニウムの供給のようすを図2の
期間1に示す。続いて、ジメチルアルミニウムハイドラ
イドの導入を中断し、基板温度を400℃に昇温し10
分間保持する。この時の基板温度と有機アルミニウムの
供給の様子を期間2に示す。すると、図1(c)に示す
ように、下地チタン膜3のうち一部のチタン原子が拡散
し、第1のアルミニウム膜4の表面にTi5が析出す
る。図2の期間3に示すように、半導体装置の基板温度
の冷却期間3を経て、再び同じ条件でジメチルアルミニ
ウムハイドライドを用いた気相化学成長を行うと、図1
(d)に示すようにTi5を核として厚さ0.1μmの
第2のアルミニウム膜6が堆積する。引続き、昇温工程
と気相化学成長工程を3回繰り返し、0.5μmの厚さ
で平滑な表面形状の第3のアルミニウム膜7を形成でき
る。
【0008】本実施例では下地としてチタン膜を用いた
場合を例示したが、窒化チタン、チタンタングステン、
チタンシリサイドなどのチタン化合物膜を用いても同様
の効果が得られる。
【0009】有機アルミニウム原料としては例示したジ
メチルアルミニウムハイドライド(CH32 AlHの
他に、ジエチルアルミニウムハイドライド(C25
2 AlH、トリイソブチルアルミニウム Al(i−C
493 、トリメチルアミンアラン AlH3 N(C
33 、トリエチルアミンアラン AlH3 N(C2
53 、ジメチルエチルアミンアランAlH3 N(C
32 (C25 )これらの混合物などを用いても同
様の効果がある。
【0010】さらに気相化学成長条件はアルミニウムの
成長がおこる範囲内で任意に選ぶことができる。
【0011】また、半導体装置基板の昇温温度として4
00℃の場合を例示したが、チタンの拡散が実効的な時
間で起こる300℃以上で、下層にアルミニウム配線が
あっても影響を与えない500℃以下の温度範囲で、任
意に選ぶことができる。
【0012】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、平滑な表
面形状を有する厚いアルミニウム膜を形成できることに
より、リソグラフィーの分解能を劣化させないので、ア
ルミニウム配線の短絡や断線がなくなり半導体装置の歩
留まりが向上するので、半導体装置の生産コストを低減
できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の主要工程を示す断面図であ
る。
【図2】本発明の実施例の半導体装置の基板温度と有機
アルミニウムの供給の時間変化を示す図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板 2 酸化シリコン膜 3 チタン膜 4 第1のアルミニウム膜 5 チタン 6 第2のアルミニウム膜 7 第3のアルミニウム膜

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接続孔が開口された絶縁膜を表面に有す
    る半導体基板上にアルミニウム膜を形成する工程であっ
    て、前記絶縁膜上及び前記接続孔の内壁にチタン膜ある
    いはチタン合金膜を形成する工程と、有機アルミニウム
    ガスを用いた気相化学成長法により厚さが0.2μm以
    下のアルミニウム膜を形成する気相成長工程と、前記有
    機アルミニウムガスを流さず前記半導体基板を昇温し
    て、前記アルミニウム膜の下層膜中のチタンを拡散さ
    せ、前記アルミニウム膜の表面に析出させる昇温工程
    と、前記昇温工程後に前記アルミニウム膜上に有機アル
    ミニウムガスを用いた気相成長法により厚さが0.2μ
    m以下のアルミニウム膜を形成する気相成長工程を有
    し、前記昇温工程とその後の気相成長工程を複数回行う
    ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記昇温工程での最高温度を300℃以
    上で500℃以下にすることを特徴とする請求項1記載
    の半導体装置の製造方法。
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