JP2676935B2 - 絶縁ゲートバイポーラトランジスタ - Google Patents

絶縁ゲートバイポーラトランジスタ

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はバイポーラトランジスタのベースを同一半導
体基板に形成されたMOSFETによって駆動する絶縁ゲート
バイポーラトランジスタ(以下IGBTと記す)に関する。
〔従来の技術〕
IGBTは電力用たて型MOSFETとバイポーラトランジスタ
の特徴を合わせもった素子で第1図に示すような構造を
もっている。シリコン基板はN-ベース層2の一方の側に
Nバッファ層3を介してP+コレクタ層4が設けられたも
のである。N-ベース層2の他方の表面部にはPベース層
5が設けられ、その中に対向するN+ソース層領域6およ
び両層にまたがるP+層領域7が形成されている。ソース
層領域6とN-ベース層2との間にnチャネルを形成する
ため、その上に多結晶シリコンよりなるゲート8が絶縁
膜9を介して設けられ、ゲート端子Gに接続されてい
る。絶縁膜9の開口部ではエミッタ端子Eに接続された
エミッタ電極10がP+層領域7およびソース層領域6に接
触している。また、反対側のコレクタ層4にはコレクタ
端子Cと接続されたコレクタ電極11が接触している。第
2図はこのようなIGBTの等価回路を示し、MOSFET21によ
ってPNPバイポーラトランジスタ22のベースを駆動する
構成となっている。第1図の各層の導電形を逆にするこ
とにより、NPNバイポーラトランジスタのベースをMOSFE
Tで駆動するpチャネルIGBTを構成することもできる。
このようなIGBTは次のような特徴をもち、有望な電力
用半導体装置として開発がすすめられている。
(1)オン電圧が低い (2)スイッチ速度が速い (3)電圧駆動ができる このIGBTの重要な特性としてオン電圧Vonと素子破壊
耐量があげられる。Vonの定義はいくつかあるが、現在
最も普及していると思われるものは、第3図に示すよう
にIGBT31のゲート32にエミッタ33に対して15Vのゲート
電圧VGを直流電源35により印加して、電流計36を通じて
コレクタに定格電流Icを流したときのコレクタの電圧降
下としてVonを定義する方法である。通常このVonは2〜
4V程度である。この特性は、当然ながら低ければ低い程
望ましい。一方、第4図に示すようにコレクタ34,エミ
ッタ33の間に電源37,負荷38を接続したIGBT31がオン状
態のとき、事故等で負荷側が点線39で示すように電源37
に短絡してしまうと、素子に電源電圧が直接印加され
る。このときは素子に流れる電流Ipは、素子自身の制限
する電流によって決まり、素子は、外部回路が短絡事故
を検知して素子をオフするまで、破壊しないで持ちこた
えなければならない。このような保護の行える最低必要
な時間は10μsといわれている。この条件を満たすとき
に流れる電流Ipが素子の破壊耐量をあらわす。第5図は
IGBTの出力特性を示し、Icoは素子の定格電流,VCE0は素
子の定格電圧である。図からわかるように、Vonは素子
の非飽和領域での特性であり、Ipは完全な飽和領域での
特性から決まる。
これらは、以下のように見積もることができる。今、
MOSFETに流れる電流をID,MOSFETのドレイン電流をVD,MO
SFETの総チャネル幅をW,MOSFETのチャネル長をL,MOSFET
のしきい値電圧をVT,MOSFETの酸化膜容量をCox,電子の
表面移動度をμとしたとき、通常のMOSFETの出力特性
の式から次の関係が得られる。
一方、バイポーラトランジスタのベース増幅率をβと
すると、次の関係が得られる。
ここでバイポーラトランジスタのコレクタ,ベース間
のpn接合のビルトイン電圧をVBiとすると、VD+VBiV
onであるから、次のように表現できる。
さらに飽和時には次のようになる。
(3),(4)式より次の関係が得られる。
Ip/Ic=(VG−VT)/2(Von−VBi) ……(5) 以上の式は公知である。
ここで例えば、定格電圧600V,定格電流50Aの素子の場
合のIc=50A,Von3V,VBi1V,VG=15V,VT=3Vを代入す
ると、Ip=150Aとなる。この関係は我々の試作した素子
の実際値で確認された。
〔発明が解決しようとする課題〕
前述のように、素子特性としては、Vonが小さい方が
良い。そのためには、(3)式からわかるように、同じ
Icに対しWを大きくするか、Lを小さくすればよいこと
がすぐに考えつく。Wを大きくするということは微細な
パターンにしたり、あるいはチップ面積を増加すること
により実現できる。一方、Lを小さくすることはチャネ
ル長を短くすることで、これはウエハプロセスにおける
拡散条件を変えることにより実現できる。しかし、Von
を下げるために、Wを大きくしたり、Lを小さくする
と、(4)式からわかるようにIpも大きくなってしま
う。Ipが大きくなると、負荷短絡時にもちこたえられる
時間が短くなることが、我々の研究により明らかになっ
ている。第6図は前述の定格電圧600V,定格電流50Aのn
チャネルIGBTにおいて得られたもので、横軸twは短絡し
てから素子破壊するまでの時間,たて軸はIpであり、V
CEは400V,周囲温度は150℃である。図からわかるよう
に、破壊は2種類の異なる領域に分けられる。IIの領域
は熱破壊によるもので、電流・電圧損失により発生した
熱により温度が300℃を超え、半導体が真性領域に入っ
て破壊するものである。Iの領域は全く別の理由による
もので、IGBTでよく議論されるラッチアップが原因とな
っている。ラッチアップは、第1図におけるN+ソース層
領域6,Pベース層5およびNベース層2からなる寄生NPN
トランジスタの動作を誘発して電流制御ができなくなる
現象である。Ipが大きくなるにつれてtwが小さくなるこ
とはpチャネルIGBTではさらに著しい。第7図はpチャ
ネルIGBTにおいて、Ipと破壊時間tw10μs以上確保でき
る印加電圧VCEとの関係を線71で示した。この図からも
わかるようにIpを減少させることは破壊耐量において極
めて有効な手段である。
本発明の目的は、このように破壊耐量を高めるために
Ipを高めるとともに、他の重要な特性であるVonのでき
るだけ小さい値を確保できるIGBTを提供することにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕 上記の目的を達成するために、本発明は、高不純物濃
度の第一導電型コレクタ層と低不純物濃度の第二導電型
ベース層を有する半導体基板の第一導電型ベース層の反
コレクタ層側表面部に第一導電型ベース層、このベース
層の表面部に高不純物濃度の第二導電型ソース領域がそ
れぞれ選択的に形成され、このソース領域と第二導電型
ベース層にはさまれた第一導電型ベース層のチャネル形
成領域の表面上にゲート絶縁膜を介してゲートが備えら
れ、コレクタ層にコレクタ電極が、ソース領域および第
一導電型のベース層双方にソース電極がそれぞれ接触す
るIGBTにおいて、定格コレクタ電流をIc,ゲート印加電
極をVG,オン電圧をVon,コレクタ層,ベース層間のpn接
合のビルトイン電圧をVBi,初期の短絡電流をIp1とした
とき、チャネル形成領域にチャネルを形成するためのし
きい値電圧VT1以上とし、基準のしきい電圧VT0を得るときのチャネル
長をL0としたときにチャネル長L1以下とするものとする。
〔作用〕
本発明は、(3)式においてIcが(VG−VT)の1乗に
比例する一方、(4)式においてIpが(VG−VT)の2乗
に比例するという事実を利用しようとするものである。
すなわち、(VG−VT)を小さくしたとき、Ipの方がIc
り急速に小さくなる。そこで、VTを大きくしてVGに近づ
け、Ipを小さくしながら、チャネル長Lを小さくしてIc
の減少をおさえる、逆に言えばVonの上昇をおさえるわ
けである。このことを式で説明すると(5)式から次の
式が得られる。
Ip=Ic(VG−VT)/2(Von−VBi) ……(6) Ipを所期のIp1以下にするにはMOSFET部分のしきい値V
T1を次のようにすればよい。
この場合、VT1を大きくすることによりオン電圧ある
いはIcを変化させないためには基準の小さいVT0に対す
るチャネル長LをL0としたとき、(3)式から次のよう
になる。
これより所定のIcに対しオン電圧を大きくしないため
には次の関係を得る。
〔実施例〕 前述のように定格電圧600V,Ic=50A,Von3V,VBi1
V,VG=15V,VT=3Vの素子ではIp=150Aになった。twを長
くするためにVpを80%、すなわち120Aに減少させようと
すると、(7)式から次の値が得られた。
VT1≧5.4V これによって20μsより長いtwが得られた。VT=3Vの
素子ではチャネル長L0は8mmであったが、その素子とVc
やVonを変化させないようにするには(9)式から次の
関係が得られた。
L1≦6.4μm 別の実施例として、第7図に示したpチャネルIGBTに
おいてはVT=3VのときのIpは点線72で示した200A程度と
なり、印加電圧VCE=400Vではとても10μsはもたな
い。それどころか、VCEをいくらか低くしても10μsは
もたないことがわかる。そこで、定格電流50Aの素子で
矢印に示すように400VのVCEでIp=100Aを達成するため
に、(7)式から次の値を得た。
VT1≧7V そして、チャネル長は(9)式より次のようにすれば
よい。
このようにして、オン電圧Vonを上昇させずにIpを減
少させることができ、短絡時の破壊を防止することが可
能である。
〔発明の効果〕
本発明によれば、MOSFETとバイポーラトランジスタと
を組合わせたIGBTの破壊耐量を減少させるために短絡電
流を小さくしようとするとオン電圧が上昇する問題を、
MOSFET部分のしきい値電圧を高めるとともにそれに対応
してチャネル長を小さくすることにより解決することが
でき、破壊耐量が大きく、他の特性もすぐれたIGBTを提
供することにある。
【図面の簡単な説明】
第1図はnチャネルIGBTの要部断面図、第2図はnチャ
ネルIGBTの等価回路図、第3図はオン電圧の模式図、第
4図は負荷短絡時の模式図、第5図はIGBTの出力特性線
図、第6図はnチャネルIGBTにおける短絡電流と破壊す
るまでの時間との関係線図、第7図はpチャネルIGBTに
おける破壊するまでの時間が10μsのときの短絡電流お
よび印加電圧の関係を示す線図である。 1:シリコン基板、2:Nベース層、4:P+コレクタ層、5:Pベ
ース層、6:N+ソース層領域、8:ゲート、9:絶縁膜、10:
エミッタ電極、11:コレクタ電極。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高不純物濃度の第一導電型コレクタ層と低
    不純物濃度の第二導電型ベース層を有する半導体基板の
    第二導電型ベース層の反コレクタ層側表面部に第一導電
    型ベース層、このベース層の表面部に高不純物濃度の第
    二導電型ソース領域がそれぞれ選択的に形成され、この
    ソース領域と第二導電型ベース層にはさまれた第一導電
    型ベース層のチャネル形成領域の表面上にゲート絶縁膜
    を介してゲートが備えられ、コレクタ層にコレクタ電極
    が、ソース領域および第一導電型のベース層双方にソー
    ス電極がそれぞれ接触するものにおいて、定格コレクタ
    電流をIc,ゲート印加電圧をVG,オン電圧をVon,コレクタ
    層,ベース層間のpn接合のビルトイン電圧をVBi,初期の
    短絡電流をIp1としたとき、チャネル形成領域にチャネ
    ルを形成するためのしきい値電圧VT1以上とし、基準のしきい電圧VT0を得るときのチャネル
    長をL0としたときにチャネル長L1以下とすることを特徴とする絶縁ゲートバイポーラトラ
    ンジスタ。
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