JP2676641B2 - 立体写真用ハロゲン化銀カラー感光材料と立体カラー写真の画像形成法 - Google Patents

立体写真用ハロゲン化銀カラー感光材料と立体カラー写真の画像形成法

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JP2676641B2 JP2076972A JP7697290A JP2676641B2 JP 2676641 B2 JP2676641 B2 JP 2676641B2 JP 2076972 A JP2076972 A JP 2076972A JP 7697290 A JP7697290 A JP 7697290A JP 2676641 B2 JP2676641 B2 JP 2676641B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、立体感と色再現性に優れた立体写真用ハロ
ゲン化銀カラー感光材料に関し、また立体カラー写真プ
リントまたはスライドをうるための画像形成法に関す
る。
(従来技術) 現在一部の映画やテレビジョンで立体視できる画像に
ついての試みがなされているが、昨今のハロゲン化銀感
光材料の普及に伴い、ハロゲン化銀感光材料を用いてか
かる立体視できる画像を得たいとの要望がある。
立体視できる画像の作り方については、ユークリッド
(Euclid)が「両眼の視差によって遠近感が生れる」こ
とを指摘して以来、いろいろの工夫がされてきた。例え
ば写真技術便覧第20章(863〜881頁)(コロナ社、1987
年発刊)などに記載されている。
気軽に立体視できる写真的方法に、少なくとも二つの
視差をもって撮影した少なくとも二つの写真を、同時に
両眼をもって観賞する方法がある。詳しくは、二つの写
真を、それぞれ左眼と右眼でみて一つの写真として立体
視する方法(2眼ビュアー観賞法)と、撮影光学系にレ
ンチクルを組み入れて撮影した写真または少なくとも二
つの撮影光学系を通して撮影してえた少なくとも二つの
写真オリジナルからの情報をレンチキュラー・シートを
もつハロゲン化銀感光材料に圧縮してプリントして得た
一つの写真として立体視する方法(レンチキュラー写真
観賞法)などがある。
レンチキュラーシートをもつ写真プリントの作り方に
ついてはいくつかの特許に記載がある。例えば米国特許
第1918705号、同2726154号、同3751258号、同3960563
号、同4037950号、同4806407号、特開昭49−29640号、
同62−6245号、及び特公昭58−48890号などに記載があ
る。
レンチキュラー写真観賞法に関する撮影、焼付けまた
は映写、表示法についても多くの記載がある。例えば米
国特許第3852787号、同3895867号、同3953869号、同405
9354号、同4132468号、同4650282号、同4766684号、同4
852972号及び特公昭53−33847号などに記載している。
(本発明が解決しようとする課題) しかし、上記技術に記載の方法により得られる立体視
できる画像は、いわゆる立体感や圧迫感に欠け、十分に
満足できる画像ではなかった。
更に、従来立体写真を撮るには、いわゆる特殊ステレ
オカメラを用いざるを得ず、高価であった。しかも、か
かる特殊ステレオカメラを用いたにも拘わらず、得られ
るカラー画像は色再現性やシャープネスなどが劣り立体
写真としての魅力が乏しかった。
特に、最近のハロゲン化銀感光材料の性能の改良とと
もに、通常のハロゲン化銀感光材料で得られているよう
な高画質で優れた画像を、よりよい立体感をもたせて手
軽に得たいとの要望が高くなっている。
従って、本発明の第1の目的は、前記の立体写真の立
体感を改良することのでき、しかも高画質の立体写真用
ハロゲン化銀カラー感光材料及び立体カラー写真の画像
形成法を提供することにある。
本発明の第2の目的は、いわゆる「写ルンです−Hi」
(富士写真フィルム(株)製、商品名)並の簡便さと容
易さで誰でもいつでも撮影でき、これからさらに高画質
の立体視できる写真(スライド)または写真プリントを
うることのできるハロゲン化銀カラー感光材料及び立体
カラー写真の画像形成法を提供することにある。
本発明の第3の目的は、カラー感光材料から優れた立
体カラー写真スライドまたはプリントを迅速に得ること
できるハロゲン化銀カラー感光材料及び立体カラー写真
の画像形成法を提供することにある。
本発明の第4の目的は、立体感に加えて更に圧迫感の
あるハロゲン化銀感光材料及び立体カラー写真の画像形
成法を提供することにある。
その他の目的は、明細書の記載から明らかであろう。
(課題を解決するための手段) 本発明の上記目的は、下記の立体写真用ハロゲン化銀
カラー感光材料、更に立体カラー写真の画像形成法によ
り達成されることが見出された。
(1) 透明基質の表面にレンチクルの実質的なくりか
えし構造を有するシートの裏面に、マゼンタ発色ハロゲ
ン化銀感光層(MLという)、シアン発色ハロゲン化銀感
光層(CLという)、イエロー発色ハロゲン化銀感光層
(YLという)をこの順序に塗設してなり、更に中間層
(IL)を有してなる立体写真用ハロゲン化銀カラー感光
材料において、下記の一般式〔M〕によって表わされる
マゼンタカプラーを前記のMLに含有し、かつ該MLの発色
色像の分光濃度曲線は、W0.1が190nm以下、かつW0.1/
W0.5が2.3以下であることを特徴とする立体写真用ハロ
ゲン化銀カラー感光材料。
一般式〔M〕 (ここでR1は水素原子または置換基を表わす。Zは窒素
原子を2〜3個含む5員のアゾール環を形成するのに必
要な非金属原子群を表わし、該アゾール環は置換基(縮
合環を含む)を有してもよい。Xは水素原子またはカラ
ー現像主薬の酸化体とのカップリング反応時に離脱可能
な基を表わす。) (2) ILに、下記の一般式〔I〕によって表わされる
化合物を含有することを特徴とする前記(1)に記載の
立体写真用ハロゲン化銀カラー感光材料。
一般式〔I〕 (式〔I〕においてR2ないしR4は同じでも異なっていて
もよく、水素原子又はベンゼン環に置換可能な基であ
る。ただし、R2及びR4のうち少なくともひとつはヒドロ
キシ基、スルホンアミド基又はカルボンアミド基であ
る。Zは水素原子又はアルカリ条件下で脱保護可能な保
護基である。R2ないしR6、OZは共同で環を形成してもよ
い。) (3) 下記のAまたはBの高輝度反射層または支持体
を有する前記(1)に記載の立体写真用ハロゲン化銀カ
ラー感光材料。
A:表面処理酸化チタン白色顔料を12重量%以上含有する
反射層、耐水性樹脂層、または支持体 B:表面全反射率が0.7以上である鏡面反射性または第2
種拡散反射性表面をもつ支持体 (4) 前記(1)の立体写真用ハロゲン化銀感光材料
を、レンチキュラー構造を表面にもつ透明基質シートを
通して露光した後、一連の発色現像処理を180秒以内に
行うことを特徴とする立体カラー写真の画像形成法。
(5) 更にILに前記の一般式(I)で表わされる化合
物を含有することを特徴とする、前記(4)に記載の立
体カラー写真の画像形成法。
従来のハロゲン化銀感光材料に関する文献において立
体写真の画質または立体感の改良に、中核的役割を果た
すハロゲン化銀感光材料の要素について改良を示唆する
記載がなかったが、本発明者らは種々検討の結果、立体
感に優れた立体カラー写真をうるのに、ハロゲン化銀感
光材料に用いる素材や添加剤が中核的役割を果たすこと
を見出し、とくに感材中に含有するピラゾロアゾール系
カプラーから誘導される色像の彩度が、驚くべきことに
立体感に著しく寄与することを見出し本発明に到った。
本発明による立体写真において、黒、青ないし緑系の
色彩の中に、赤系ないし黄色系の色像の彩度を高める
と、赤系ないし黄色系の色像が目により近く、その画像
の遠近感が強調されて観察されるためと推定される。
更に、従来は立体視できる画像を得るのに特殊ステレ
オカメラなど高価な機材を用いざるを得ず、また、得ら
れる立体写真の画質は満足のいくものではなかった。し
かしながら、本発明の立体写真用感光材料を用いること
により、得られる立体写真の画質及び立体感が改良され
るため、今までよりも簡便かつ容易に撮影しても十分に
満足できる立体感のある高画質の立体写真を得ることが
可能となった。
本発明について更に詳細に説明する。
本発明における立体写真とは、撮影光学系にレンチク
ルを組み入れて撮影した写真または少なくとも二つの撮
影光学系を通して撮影してえた少なくとも二つの写真オ
リジナルからの情報をレンチキュラーシートをもつハロ
ゲン化銀感光材料に圧縮してプリントして得た一つの写
真として立体視する、つまりレンチキュラー写真観賞法
に適用される写真である。
レンチキュラー・シートとは、その表面にレンチクル
を配列したシートである。レンチクルとは、小さい凸型
レンズを、かまぼこ状にまたハエの目、状に密に且つ規
則的に配列したシートである。
レンチクルの厚さ、その表面の曲率半径は、用いる材
料の屈折率に依存する。レンチクルの周期または、くり
かえし長さは、レンチクルの画角と屈折率に依存する。
レンチクルのくりかえし長(ピッチ)は、500μm以
下、好ましくは300μmないし50μmで、レンチクルの
厚さまたは、その曲率半径は、400ないし700nm波長光に
よる露光像が実質的に本発明のハロゲン化銀感光層に合
焦するように決定される。レンチキュラーシートの厚み
は、通常1mm以下であるが、300μmないし100μmが好
ましい。レンチクルまたはレンチキュラーシートは、可
視光による屈折率(例えばηd)が1.40より高いのが好
ましく、特に1.40ないし1.70の樹脂から構成されるのが
好ましい。材質が異なる2種またはそれ以上のフィルム
の接合された形態をとることもできる。
レンチクルまたはレンチキュラーシートは、熱可塑性
樹脂を用いて、成形またはカレンダー加工により作るの
がよい。その他、液状モノマーを型に注入して重合反応
を起させて樹脂化して作ることもできる。本発明に用い
られる樹脂は、ポリオレフィン類(とくにポリエチレン
やポリプロピレンが好ましい)、ポリスチレン類(例え
ばポリスチレンやアクリロニトリル・ブタジエン・スチ
レン・樹脂)、ポリ−p−キシリレン類、ポリアクリレ
ート類、ポリメタ・アクリレート類、ポリ塩化ビニール
類、ポリ塩化ビニリデン類、ポリアクリロニトリル類、
ポリビニールエーテル類、ポリエーテル類、ポリカーボ
ネート類、ポリエステル類、ポリアミド類、ポリウレタ
ン類、などで「類」とはホモポリマーやコポリマーを含
む。
さらに具体的には、例えば米国特許第3,148,059号、
同2,763,551号、同3,294,532号、同3,275,494号、同3,4
84,403号、同3,419,408号、英国特許第1133224号、特公
昭46−41116号、同47−14952号、特開昭62−6245号など
に記載されている方法が用いられる。
本発明においては別途に、製造されたレンチキュラー
・シートを、ハロゲン化銀感光層を塗設した支持体の反
対側に、接合させるかまたはレンチキュラーシートを通
して像露光し、カラー現像処理して得た画像形成層(現
像済ハロゲン化銀感光層をいう)の最上部に、接着層を
設けて接合させることが好ましい。またレンチキュラー
・シートそのものを、ハロゲン化銀感光層の支持体とす
ることが好ましい。
レンチキュラーシートの接合方法としては、例えば、
特開昭62−6245号、同49−29640号及び特公昭58−48890
号などに記載の方法も用いられる。
本発明のレンチキュラーシートの接合は、ホットメル
ト形接着剤や重縮合形、無溶剤形接着剤の使用が好まし
い。接着層には、フェノール樹脂類、エポキシ樹脂類、
酢酸ポリビニール類、ポリウレタン類、ポリアクリレー
ト乳剤類、などが用いられる。
レンチクル形成素材の屈折率は、厚さ、レンチクルの
曲率に影響するが、比較的高く(例えば1.50以上で)か
つ、安定なものが好ましい。例えば、塩化ビニリデン樹
脂(屈折率1.60〜1.63)、硬質塩化ビニル樹脂(屈折率
1.52〜1.55)、高密度ポリエチレン(屈折率1.54)、ア
クリル樹脂やメタアクリル樹脂(屈折率1.50〜1.58)な
どである。
本発明のハロゲン化銀カラー感光材料の層の構成は、
好ましくは支持体の上に緑感性ハロゲン化銀感光層(GL
という)、赤感性ハロゲン化銀感光層(RLという)、青
感性ハロゲン化銀感光層(BLという)、中間層(IL)か
らなり、更に好ましくは、処理中に脱色するコロイド銀
や染料などの着色物質を含有させたハレーション防止ま
たはフィルター用親水コロイド層(AHL)を設けるのが
好ましい。各ハロゲン化銀感光層には、イエロー、マゼ
ンタまたはシアン・カラーカプラーと発色々像の褪色防
止剤や一部混色防止剤が含有される。中間層には、該層
の機能によって、本発明の一般式(I)の化合物や紫外
線吸収剤が含有される。
さらに、レンチキュラー写真観賞法に用いる本発明の
立体写真用カラー感光材料の層構成上の好ましい態様
は、第1に前記支持体の裏面(感光層をもつ面と反対
側)にレンチクルを配列してなることにある。支持体と
してレンチキュラー・シートを用いるか、透明支持体に
レンチキュラー・シートを接着して用いてもよい。本発
明は、ML、CL、YLを支持体側(露光側)にこの順番で設
け、更にILを設けることである。例えば、 支持体上の最上層(例えばIL)は、2層または3層か
ら構成されてもよく、AHL、紫外線吸収層、または、白
色顔料含有反射層またはポリマー・ラテックスなどの親
油性ポリマー分散物を含有する耐水性反射層などの接合
をしやすい接着層などを設けることが好ましい。第3に
最下位の感光層と最上位の感光層との距離が、好ましく
は8μmなしい4μm、さらに好ましくは7μmないし
4μmの中に配置されるように薄層化することである。
レンチクルによる、焼付けのときの露光像は、支持体の
近くに設けられた例えばGLとかRLに結像されてボケを少
くするため、そのほか各感光層の現像進行のバランスを
整えるためにも、各感光層は近接して設けられるのがよ
い。
本発明のレンチキュラーシート付きカラー感光材料
は、レンチキュラーシートを通して像露光されたのち、
カラー現像処理され、好ましくは次に反射層とくに耐水
性反射層が接合される。
本発明において立体感をだすべく赤系の彩度を高める
のには、立体写真用ハロゲン化銀カラー感光材料のGL
に、485nmなしい570nmの波長域における分光吸収曲線
が、矩形に近いような発色々像を与えるマゼンタカプラ
ーを用いることが好ましいことがわかった。感光膜にお
ける発色々像の分光濃度(波長・分光濃度)曲線におい
てW0.1が190(nm)以下、W0.1/W0.5が2.3以下好まし
くは2.1以下である。
ここで、W0.1またはW0.5とは、第1図において極大
濃度1.0(または1.0に規格化した極大濃度)を示す分光
濃度曲線の濃度0.5における波長点c1とc2、また濃度0.9
における波長点a1とa2また濃度0.1における波長点b1とb
2を求め、W0.5はc1とc2の波長巾、またW0.1はb1とb2
の波長巾を示した。
立体写真用ハロゲン化銀カラー感光材料に使用できる
マゼンタカプラーとしては、インダゾロン系もしくはシ
アノ・アセチル系や5−ピラゾロン系およびピラゾロト
リアゾール類が挙げられる。が、本発明においては、と
くに一般式〔M〕によって表わされるピラゾロアゾール
系マゼンタカプラーをMLとCLの少なくとも一層に用いる
のが好ましく、特に緑感性ハロゲン化銀乳剤層に用いる
のがより好ましいことが判った。
一般式〔M〕によって表されるマゼンタカプラーの添
加量としては、通常ハロゲン化銀1モル当り0.1〜1.0モ
ル、好ましくは0.1〜0.5モル含有される。
ピラゾロアゾール系マゼンタカプラーは式〔M〕で表
わされる。
式〔M〕 ここでR1は水素原子または置換基を表わす。Zは窒素
原子を2〜3個含む5員のアゾール環を形成するのに必
要な非金属原子群を表わし、該アゾール環は置換基(縮
合環を含む)を有してもよい。Xは水素原子または現像
主薬の酸化体とのカップリング反応時に離脱可能な基を
表わす。
以下、本カプラーを詳細に説明する。式〔M〕で表わ
されるカプラー骨格のうち好ましい骨格は1H−イミダゾ
〔1,2−〕ピラゾール、1H−ピラゾロ〔1,5−〕〔1,
2,4〕トリアゾール、1H−ピラゾロ〔5,1−〕〔1,2,
4〕トリアゾールおよび1H−ピラゾロ〔1,5−〕テトラ
ゾールであり、それぞれ式〔M−I〕、〔M−II〕、
〔M−III〕および〔M−IV〕で表わされる。
これらの式における置換基R11、R12、R13およびXに
ついて詳しく説明する。
R11は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリー
ル基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ
基、カルボキシ基、アミノ基、アルコキシ基、アリール
オキシ基、アシルアミノ基、アルキルアミノ基、アニリ
ノ基、ウレイド基、スルフアモイルアミノ基、アルキル
チオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニルアミノ
基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スルフアモイ
ル基、スルホニル基、アルコキシカルボニル基、ヘテロ
環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カルバモイルオ
キシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカルボニルア
ミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、スルフイニル基、
ホスホニル基、アリールオキシカルボニル基、アシル
基、アゾリル基を表わし、R11は2価の基でビス体を形
成していてもよい。
さらに詳しくは、R11は各々水素原子、ハロゲン原子
(例えば、塩素原子、臭素原子)、アルキル基(例え
ば、炭素数1〜32の直鎖、または分岐鎖アルキル基、ア
ラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアル
キル基、シクロアルケニル基で、詳しくは、例えばメチ
ル、エチル、プロピル、イソプロピル、t−ブチル、ト
リデシル、2−メタンスルホニルエチル、3−(3−ペ
ンタデシルフエノキシ)プロピル、3−{4−{2−
〔4−(4−ヒドロキシフエニルスルホニル)フエノキ
シ〕ドデカンアミド}フエニル}プロピル、2−エトキ
シトリデシル、トリフルオロメチル、シクロペンチル、
3−(2,4−ジ−t−アミルフエノキシ)プロピル)、
アリール基(例えば、フエニル、4−t−ブチルフエニ
ル、2,4−ジ−t−アミノフエニル、4−テトラデカン
アミドフエニル)、ヘテロ環基(例えば、2−フリル、
2−チエニル、2−ピリミジニル、2−ベンゾチアゾリ
ル)、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、カルボキシ
基、アミノ基、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エト
キシ、2−メトキシエトキシ、2−ドデシルエトキシ、
2−メタンスルホニルエトキシ)、アリールオキシ基
(例えば、フエノキシ、2−メチルフエノキシ、4−t
−ブチルフエノキシ、3−ニトロフエノキシ、3−t−
ブチルオキシカルバモイルフエノキシ、3−メトキシカ
ルバモイル)、アシルアミノ基(例えば、アセトアミ
ド、ベンズアミド、テトラデカンアミド、2−(2,4−
ジ−t−アミノフエノキシ)ブタンアミド、4−(3−
t−ブチル−4−ヒドロキシフエノキシ)ブタンアミ
ド、2−{4−(4−ヒドロキシフエニルスルホニル)
フエノキシ}デカンアミド)、アルキルアミノ基(例え
ば、メチルアミノ、ブチルアミノ、ドデシルアミノ、ジ
エチルアミノ、メチルブチルアミノ)、アニリノ基(例
えば、フエニルアミノ、2−クロロアニリノ、2−クロ
ロ−5−テトラデカンアミノアニリノ、2−クロロ−5
−ドデシルオキシカルボニルアニリノ、N−アセチルア
ニリノ、2−クロロ−5−{α−(3−t−ブチル−4
−ヒドロキシフエノキシ)ドデカンアミド}アニリ
ノ)、ウレイド基(例えば、フエニルウレイド、メチル
ウレイド、N,N−ジブチルウレイド)、スルフアモイル
アミノ基(例えば、N,N−ジプロピルスルフアモイルア
ミノ、N−メチル−N−デシルスルフアモイルアミ
ノ)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、オクチル
チオ、テトラデシルチオ、2−フエノキシエチルチオ、
3−フエノキシプロピルチオ、3−(4−t−ブチルフ
エノキシ)プロピルチオ)、アリールチオ基(例えば、
フエニルチオ、2−ブトキシ−5−t−オクチルフエニ
ルチオ、3−ペンタデシルフエニルチオ、2−カルボキ
シフエニルチオ、4−テトラデカンアミドフエニルチ
オ)、アルコキシカルボニルアミノ基(例えば、メトキ
シカルボニルアミノ、テトラデシルオキシカルボニルア
ミノ)、スルホンアミド基(例えば、メタンスルホンア
ミド、ヘキサデカンスルホンアミド、ベンゼンスルホン
アミド、p−トルエンスルホンアミド、オクタデカンス
ルホンアミド、2−メチルオキシ−5−t−ブチルベン
ゼンスルホンアミド)、カルバモイル(例えば、N−エ
チルカルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル、N−
(2−ドデシルオキシエチル)カルバモイル、N−メチ
ル−N−ドデシルカルバモイル、N−{3−(2,4−ジ
−t−アミルフエノキシ)プロピル}カルバモイル)、
スルフアモイル基(例えば、N−エチルスルフアモイ
ル、N,N−ジプロピルスルフアモイル、N−(2−ドデ
シルオキシエチル)スルフアモイル、N−エチル−N−
ドデシルスルフアモイル、N,N−ジエチルスルフアモイ
ル)、スルホニル基(例えば、メタンスルホニル、オク
タンスルホニル、ベンゼンスルホニル、トルエンスルホ
ニル)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカ
ルボニル、ブチルオキシカルボニル、ドデシルオキシカ
ルボニル、オクタデシルオキシカルボニル)、ヘテロ環
オキシ基(例えば、1−フエニルテトラゾール−5−オ
キシ、2−テトラヒドロピラニルオキシ)、アゾ基(例
えば、フエニルアゾ、4−メトキシフエニルアゾ、4−
ピバロイルアミノフエニルアゾ、2−ヒドロキシ−4−
プロパノイルフエニルアゾ)、アシルオキシ基(例え
ば、アセトキシ)、カルバモイルオキシ基(例えば、N
−メチルカルバモイルオキシ、N−フエニルカルバモイ
ルオキシ)、シリルオキシ基(例えば、トリメチルシリ
ルオキシ、ジブチルメチルシリルオキシ)、アリールオ
キシカルボニルアミノ基(例えば、フエノキシカルボニ
ルアミノ)、イミド基(例えば、N−スクシンイミド、
N−フタルイミド、3−オクタデセニルスクシンイミ
ド)、ヘテロ環チオ基(例えば、2−ベンゾチアゾリル
チオ、2,4−ジ−フエノキシ−1,3,5−トリアゾール−6
−チオ、2−ピリジルチオ)、スルフイニル基(例え
ば、ドデカンスルフイニル、3−ペンタデシルフエニル
スルフイニル、3−フエノキシプロピルスルフイニ
ル)、ホスホニル基(例えば、フエノキシホスホニル、
オクチルオキシホスホニル、フエチルホスホニル)、ア
リールオキシカルボニル基(例えば、フエノキシカルボ
ニル)、アシル基(例えば、アセチル、3−フエニルプ
ロパノイル、ベンゾイル、4−ドデシルオキシベンゾイ
ル)、アゾリル基(例えば、イミダゾリル、ピラゾリ
ル、3−クロロ−ピラゾール−1−イル、トリアゾリ
ル)を表わす。これらの置換基のうち、更に置換基を有
することが可能な基は炭素原子、酸素原子、窒素原子又
はイオウ原子で連結する有機置換基又はハロゲン原子を
更に有してもよい。
これらの置換基のうち、好ましいR11としてはアルキ
ル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、
アルキルチオ基、ウレイド基、ウレタン基、アシルアミ
ノ基を挙げることができる。
R12は、R11について例示した置換基と同様の基であ
り、好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、ヘ
テロ環基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、
スルフアモイル基、スルフイニル基、アシル基およびシ
アノ基である。
またR13は、R11について例示した置換基と同義の基で
あり、好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、
ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキ
ルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニル基、
カルバモイル基、アシル基であり、より好ましくは、ア
ルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アルキルチオ基お
よびアリールチオ基である。
Xは水素原子または芳香族1級アミン発色現像主薬の
酸化体との反応において離脱可能な基を表わすが、離脱
可能な基を詳しく述べればハロゲン原子、アルコキシ
基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アルキルもし
くはアリールスルホニルオキシ基、アシルアミノ基、ア
ルキルもしくはアリールスルホンアミド基、アルコキシ
カルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ
基、アルキル、アリールもしくはヘテロ環チオ基、カル
バモイルアミノ基、5員もしくは6員の含窒素ヘテロ環
基、イミド基、アリールアゾ基などがあり、これらの基
は更にR11の置換基として許容された基で置換されてい
てもよい。
さらに詳しくはハロゲン原子(例えば、フッ素原子、
塩素原子、臭素原子)、アルコキシ基(例えば、エトキ
シ、ドデシルオキシ、メトキシエチルカルバモイルメト
キシ、カルボキシプロピルオキシ、メチルスルホニルエ
トキシ、エトキシカルボニルメトキシ)、アリールオキ
シ基(例えば、4−メチルフエノキシ、4−クロロフエ
ノキシ、4−メトキシフエノキシ、4−カルボキシフエ
ノキシ、3−エトキシカルボキシフエノキシ、3−アセ
チルアミノフエノキシ、2−カルボキシフエノキシ)、
アシルオキシ基(例えば、アセトキシ、テトラデカノイ
ルオキシ、ベンゾイルオキシ)、アルキルもしくはアリ
ールスルホニルオキシ基(例えば、メタンスルホニルオ
キシ、トルエンスルホニルオキシ)、アシルアミノ基
(例えば、ジクロルアセチルアミノ、ヘプタフルオロブ
チリルアミノ)、アルキルもしくはアリールスルホンア
ミド基(例えば、メタンスルホンアミノ、トリフルオロ
メタンスルホンアミノ、p−トルエンスルホニルアミ
ノ)、アルコキシカルボニルオキシ基(例えば、エトキ
シカルボニルオキシ、ベンジルオキシカルボニルオキ
シ)、アリールオキシカルボニルオキシ基(例えば、フ
エノキシカルボニルオキシ)、アルキル、アリールもし
くはヘテロ環チオ基(例えば、ドデシルチオ、1−カル
ボキシドデシルチオ、フエニルチオ、2−ブトキシ−5
−t−オクチルフエニルチオ、テトラゾリルチオ)、カ
ルバモイルアミノ基(例えば、N−メチルカルバモイル
アミノ、N−フエニルカルバモイルアミノ)、5員もし
くは6員の含窒素ヘテロ環基(例えば、イミダゾリル、
ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、1,2−ジヒ
ドロ−2−オキソ−1−ピリジル)、イミド基(例え
ば、スクシンイミド、ヒダントイニル)、アリールアゾ
基(例えば、フエニルアゾ、4−メトキシフエニルア
ゾ)なである。Xはこれら以外に炭素原子を介して結合
した離脱基としてアルデヒド類又はケトン類で4当量カ
プラーを縮合して得られるビス型カプラーの形を取る場
合もある。又、Xは現像抑制剤、現像促進剤など写真的
有用基を含んでいてもよい。好ましいXは、ハロゲン原
子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルもしく
はアリールチオ基、カップリング活性位に窒素原子で結
合する5員もしくは6員の含窒素ヘテロ環基である。
式〔M〕で表わされるマゼンタカプラーの化合物例を
以下に例示するが、これらに限定されるものではい。
式〔M〕で表わされるカプラーの合成法を記載した文
献を以下に挙げる。
式〔M−I〕の化合物は米国特許第4,500,630号な
ど、式〔M−II〕の化合物は米国特許第4,540,654号、
同4,705,863号、特開昭61−65245号、同62−209457号、
同62−249155号など、式〔M−III〕の化合物は特公昭4
7−27411号、米国特許第3,725,067号など、式〔M−I
V〕の化合物は特開昭60−33552号などに記載の方法によ
り合成することができる。
更に、本発明の立体写真用ハロゲン化銀カラー感光材
料は、中間層(IL)に前記一般式〔I〕で表される化合
物を含有することが好ましい。
中間層(IL)、好ましくは一般式〔M〕によって表さ
れるピラゾロアゾール系マゼンタカプラーを用いた感光
層に接近する中間層(IL)に混色防止剤を用いて、処理
後マゼンタ色像に混色が生じるのを防止することによ
り、赤系の色像の彩度が一層高められるため立体感がよ
り増大するものと推定される。
単に、混色防止という目的にとっては、ハイドロキノ
ン誘導体、アミノフェノール誘導体、アミン類、没食子
酸誘導体、カテコール誘導体、アスコルビン酸誘導体、
無呈色カプラー、スルホンアミドフェノール誘導体など
が用いられ得る。しかし、種々検討の結果、下記の一般
式〔I〕によって表される化合物を混色防止剤として用
いることが色像形成能(発色効率や最高発色濃度)、カ
ブリやステインの発生、黒白現像の誘発促進、色像の褪
色性などの欠陥を誘発せず好ましいことが判った。
レンチクルシートを有した立体写真プリントにおいて
は膜厚が厚いとレンチクルシートを通過した光の焦合に
ずれが生じてくるため画像のシャープネスが劣ってしま
う。
しかしながら、本発明においては一般式〔I〕で示さ
れる化合物を用いることで薄層でも十分な混色防止がで
き、シャープネスが良好となる。
GLに接近するILの膜厚を厚く、例えば1.5μm以上に
すると混色は減少する傾向を示す。しかし、本発明にお
いては、GL、RL及びBLが接近して、例えばこれらの中間
層の厚みが8μm以下、好ましくは7μmないし4μm
中にあることが立体感をより一層際立たせる上で好まし
い。
本発明に用いられる混色防止剤は下記一般式〔I〕で
表わされる。
一般式〔I〕 式〔I〕においてR2ないしR6は同じでも異なっていて
もよく、水素原子又はベンゼン環に置換可能な基であ
る。ただし、R2及びR4のうち少なくともひとつはヒドロ
キシ基、スルホンアミド基又はカルボンアミド基であ
る。Zは水素原子又はアルカリ条件下で脱保護可能な保
護基である。R2ないしR6,OZは共同で環を形成してもよ
い。
以下、式〔I〕について更に詳細に説明する。式
〔I〕においてR2ないしR6で表わされる置換基の好まし
い例としては、ハロゲン原子(例えば塩素、臭素)、ヒ
ドロキシ基、スルホ基、カルボキシル基、シアノ基、ア
ルキル基(炭素数1ないし30の直鎖状、分岐状又は環状
のもので、例えばメチル、sec−オクチル、t−オクチ
ル、ヘキサデシル、シクロヘキシル)、アルケニル基
(炭素数1ないし30のもので、例えばアリル、1−オク
テニル)、アルキニル基(炭素数1ないし30のもので、
例えばプロパルギル)、アラルキル基(炭素数7ないし
30のもので、例えば1,1−ジメチル−1−フェニルメチ
ル、3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニルメ
チル)、アリール基(炭素数6ないし30のもので、例え
ばフェニル、ナフチル)、ヘテロ環基(酸素、窒素、硫
黄、リン、セレン、又はテルルを少なくともひとつ含む
3員ないし12員環のもので、例えばフルフリル、2−ピ
リジン、モルホリノ、1−テトラゾリル、2−セレナゾ
リル)、アルコキシ基(炭素数1ないし30のもので、例
えばメトキシ、メトキシエトキシ、ヘキサデシロキシ、
イソプロポキシ、アリロキシ)、アリーロキシ基(炭素
数6ないし30のもので、例えばフェノキシ、4−ノニル
フェノキシ)、アルキルチオ基(炭素数1ないし30のも
ので、例えばブチルチオ、ドデシルチオ、2−ヘキシル
デシルチオ、ベンジルチオ)、アリールチオ基(炭素数
6ないし30のもので、例えばフェニルチオ)、カルボン
アミド基(炭素数1ないし30のもので、例えばアセタミ
ド、2−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシ)ブタン
アミド、ベンズアミド、3,5−ビス(2−ヘキシルデカ
ンアミド)ベンズアミド)、スルホンアミド基(炭素数
1ないし30のもので、例えばメタンスルホンアミド、4
−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシ)ブタンスルホ
ンアミド、ベンゼンスルホンアミド、4−ドデシロキシ
ベンゼンスルホンアミド)、ウレイド基(炭素数2ない
し30のもので、例えばN′−オクタデシルウレイド、
N′−〔3−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシ)プ
ロピル〕ウレイド、N′−(4−シアノフェニル)ウレ
イド、N′−(2−テトラデシロキシフェニル)ウレイ
ド)、アルコキシカルボニルアミノ基(炭素数2ないし
30のもので、例えばベンジロキシカルボニルアミノ、エ
トキシカルボニルアミノ)、アリーロキシカルボニルア
ミノ基(炭素数7ないし30のもので、例えばフェノキシ
カルボニルアミノ)、アシロキシ基(炭素数1ないし30
のもので、例えばアセトキシ、ジクロロアセトキシ、4
−オキソペンタノイルオキシ、2−(2,4−ジ−t−ペ
ンチルフェノキシ)ヘキサノイルオキシ、ベンゾイルオ
キシ、ニコチノイルオキシ)、スルファモイルアミノ基
(炭素数1ないし30のもので、例えばN′−ベンジル−
N′−メチルスルファモイルアミノ、N′−フェニルス
ルファモイルアミノ)、スルホニルオキシ基(炭素数1
ないし30のもので、例えばメチルスルホニルオキシ、フ
ェニルスルホニルオキシ)、カルバモイル基(炭素数1
ないし30のもので、例えばN−ドデシルカルバモイル、
N−〔3−(2,4−ジ−t−ペンチルフェノキシ)プロ
ピル〕カルバモイル、N−〔2−クロロ−5−(1−ド
デシロキシカルボニルエチロキシカルボニル)フェニ
ル〕カルバモイル)、スルファモイル基(炭素数0ない
し30のもので、例えばエチルスルファモイル、ヘキサデ
シルスルファモイル、4−(2,4−ジ−t−ペンチルフ
ェノキシ)ブチルスルファモイル、フェニルスファモイ
ル)、アシル基(炭素数1ないし30のもので、例えばア
セチル、オクタデカノイル、ベンゾイル)、スルホニル
基(炭素数1ないし30のもので、例えばメチルスルホニ
ル、オクタデシルスルホニル、フェニルスルホニル、4
−ドデシルフェニルスルホニル)、アルコキシカルボニ
ル基(炭素数2なしい30のもので、例えばエトキシカル
ボニル、ドデシロキシカルボニル、ベンジロキシカルボ
ニル)、アリーロキシカルボニル基(炭素数7ないし30
のもので、例えばフェノキシカルボニル)があげられ
る。これらの基は、これまで述べた基で更に置換されて
いてもよい。
次に、式〔I〕のZについて説明する。Zは水素原子
又はアルカリ条件下で脱保護可能な保護基である。Zの
保護基の例としては、アシル基(例えばアセチル、クロ
ロアセチル、シクロロアセチル、ベンゾイル、4−シア
ノベンゾイル、4−オキソペンタノイル)、オキシカル
ボニル基(例えばエトキシカルボニル、フェノキシカル
ボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル)、カ
ルバモイル基(例えばN−メチルカルバモイル、N−
(4−ニトロフェニル)カルバモイル、N−(2−ピリ
ジル)カルバモイル、N−(1−イミダゾリル)カルバ
モイル)、さらに特開昭59−197037号、同59−201057
号、同59−108776号、米国特許第4,473,547号に記載さ
れている保護基があげられる。OZ、R2ないしR6で共同し
て環を形成する場合、好ましくはOZとR2、R2とR3、R3
R4、R4とR5、R5とR6又はR6とOZが結合して、飽和あるい
は不飽和の4ないし8員からなる炭素環もしくはヘテロ
環を形成するものである。この場合、例えば以下のもの
があげられる。ここで*印は〔I〕式のベンゼン環に結
合する位置を表わす。
式〔I〕で示される化合物は、ビス体、トリス体、オ
リゴマー又はポリマーなどを形成してもよい。式〔I〕
のR2ないしR6の有する炭素数の合計は8以上が好まし
い。
式〔I〕のうち好ましくは以下に示す式〔II〕〜
〔V〕である。
一般式〔II〕 式〔II〕においてXはヒドロキシ基又はスルホンアミ
ド基であり、R2、R3、R5、R6はそれぞれ式〔II〕のそれ
と同義である。
一般式〔III〕 式〔III〕においてXはヒドロキシ基又はスルホンア
ミド基であり、R2ないしR5は式〔I〕のそれと同義であ
る。
一般式〔IV〕 式〔IV〕においてXはヒドロキシ基又はスルホンアミ
ド基であり、Yはカルバモイル基、オキシカルボニル
基、アシル基又はスルホニル基であり、R3、R4は式
〔I〕のそれと同義である。
一般式〔V〕 式〔V〕においてR51ないしR58は式〔I〕のR2と同義
であり、R59ないしR62は水素原子、アルキル基、アリー
ル基、ヘテロ環基であり、nは0ないし50の整数であ
る。
式〔II〕において、R2、R3、R5、R6として好ましくは
水素原子、ハロゲン原子、スルホ基、アルキル基、エー
テル基、チオエーテル基、カルボンアミド基、スルホン
アミド基、ウレイド基、スルホニル基、カルバモイル
基、アシル基であり、さらに好ましくは水素原子、ハロ
ゲン原子、スルホ基、アルキル基、カルボンアミド基、
スルホンアミド基、スルホニル基であり、最も好ましく
は、R2及びR5のいずれか一方がアルキル基、カルボンア
ミド基、スルホンアミド基で他方が水素原子、ハロゲン
原子、スルホ基、スルホニル基、アルキル基の場合であ
る。Xとして好ましくはヒドロキシ基である。
式〔III〕において、R2ないしR5として好ましくは水
素原子、アルキル基、エーテル基、チオエーテル基、カ
ルボンアミド基、スルホンアミド基、ウレイド基、スル
ホニル基、カルバモイル基、オキシカルボニル基、アシ
ル基であり、さらに好ましくは水素原子、アルキル基、
エーテル基、チオエーテル基、カルボンアミド基、スル
ホンアミド基であり、最も好ましくは水素原子、アルキ
ル基、エーテル基の場合である。R3、R4として好ましく
は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、エーテル基で
あり、更に好ましくは水素原子、アルキル基であり、最
も好ましくは水素原子である。Xとして好ましくはヒド
ロキシ基である。
式〔IV〕において、Xとして好ましくはヒドロキシ基
であり、Yとして好ましくはカルバモイル基、オキシカ
ルボニル基である。
式〔V〕において、R51ないしR58として好ましくは水
素原子、ハロゲン原子、アルキル基、エーテル基、チオ
エーテル基、カルボンアミド基、スルホンアミド基、ス
ルホニル基、アシル基、カルバモイル基であり、更に好
ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、カルボ
ンアミド基、スルホンアミド基、エーテル基、チオエー
テル基であり、最も好ましくは水素原子、ハロゲン原
子、アルキル基、カルボンアミド基である。n=0のと
き、R52、R54としてはアルキル基、カルボンアミド基、
スルホンアミド基が好ましい。nが0以外の時は、
R52、R54は水素原子が好ましい。nは0又は20ないし50
の整数が好ましい。
本発明による一般式〔I〕で示される化合物の具体例
を以下にあげるが、これらに限定されるわけではない。
本発明による式〔I〕で示される化合物は以下に示す
特許及びそこで引用された特許に記載された方法及びそ
れに準ずる方法によって合成することができる。
式〔II〕で示される化合物のうち、モノアルキル置換
ハイドロキノンが米国特許第2,360,290号、同2,419,613
号、同2,403,721号、同3,960,570号、同3,700,453号、
特開昭49−106329号、同50−156438号に、ジ置換アルキ
ルハイドロキノンが、米国特許第2,728,659号、同2,73
2,300号、同3,243,294号、同3,700,453号、特開昭50−1
56438号、同53−9528号、同53−55121号、同54−29637
号、同60−55339号に、ハイドロキノンスルホネート類
が、米国特許第2,701,197号、特開昭60−172040号、同6
1−48855号、同61−48856号に、アミドハイドロキノン
類が、米国特許第4,198,239号、同4,732,845号、特開昭
62−150346号、同63−309949号に、電子吸引性基を有す
るハイドロキノン類が、特開昭55−43521号、同56−109
344号、同57−22237号、同58−21249号に記載されてい
る。
式〔III〕で示される化合物が、米国特許第4,447,523
号、同4,525,451号、同4,530,899号、同4,584,264号、
同4,717,651号、特開昭59−220733号、同61−169845
号、特公昭62−1386号、西独特許第2,732,971号に、式
〔IV〕で示される化合物が、米国特許第4,474,874号、
同4,476,219号、特開昭59−133544号に、式〔V〕で示
される化合物が、米国特許第2,710,801号、同2,816,028
号、同4,717,651号、特開昭57−17949号、同61−169844
号、特願昭62−294676号、同62−294681号、同62−2586
96号、同63−25483号、同63−234895号、同63−217290
号、同63−240699号に記載されている。
また、ハイドロキノンのアルカリプレカーサーとして
は、米国特許第4,443,537号、特開昭59−108776号に記
載がある。
本発明の式〔I〕で示される化合物は、感材中の層、
例えば感光性乳剤層(青感層、緑感層および赤感層)ま
たはそれらの隣接層(例えば、異なる感色性乳剤層に隣
接する中間層および実質的に同一の感光性乳剤層にはさ
まれた中間層など)、保護層、ハレーション防止層、そ
の他の非感光性層などに含有させることができるが、好
ましくは感色性の異なる乳剤層にはさまれた中間層に含
有させる。
本発明の化合物の添加量は、中間層、アンチハレーシ
ョン層および保護層の場合には1×10-7〜1×10-2mol/
m2であり、好ましくは1×10-6〜3×10-3mol/m2、より
好ましくは1×10-5〜1×10-3mol/m2である。ハロゲン
化銀乳剤層の場合には、その層に含有されるハロゲン化
銀1モル当たり1×10-4〜1mol、好ましくは3×10-4
3×10-1mol、より好ましくは1×10-3〜1×10-1molで
ある。
本発明の式〔I〕で示される化合物は混色(色カブ
リ)防止する性能に優れ、かつ保存中、現像中または現
像後において着色物の生成、カブリや感度の変化、色像
の退色などの副作用が小さい。また、少ない添加量で有
効であり、薄層化できる。
本発明においては、更に、より立体的な画像を得るた
めに、赤系の色像の彩度(彩さの程度)を高めることが
有効であり、更に立体カラー写真に反射層または反射支
持体を接合することにより、赤ないし黄色系の色像の明
度(感覚属性)を、他の例えば青や緑色系の色像に対し
て相対的に高めることができ、それにより驚くべき立体
感、むしろ「迫力感」を生み出すことができることが判
った。
この迫力感は発色色像、特にイエローないしマゼンタ
色像を透明にすること、更には、立体写真を透明または
半透明ポジ像として観賞することにより達成されると思
われる。しかし、立体反射画像の観賞には、この方法を
用いることは難しい。半透明反射ポジ像として透明ポジ
像と反射ポジ像を兼用することはできるが、中途半端な
立体感しか得られない。
本発明に用いられる反射層または反射支持体として、
高い輝度の反射性表面をもつ反射層または反射支持体
(高輝度反射層という)が挙げられる。
高輝度反射層として(その1);表面処理酸化チタン
白色顔料を12重量%以上含有する親水性コロイド層、ま
たは耐水性樹脂層または支持体を用いる。
本発明において硬化剤とともに用いる親水性保護コロ
イドとしては、例えばゼラチン、変性ゼラチン、ゼラチ
ン誘導体やゼラチンと他のポリマーとのグラフトポリマ
ーなどが用いられ、またこれとアルブミンやカゼインな
どの蛋白質;ヒドロキシエチルセルローズ、カルボキシ
メチルセルローズやセルローズ硫酸エステル類のような
セルローズ誘導体;デキストラン、アルギン酸ソーダや
澱粉誘導体などの糖誘導体;ポリビニールアルコール、
部分アセタール化ポリビニールアルコール、ポリ−N−
ビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、アクリル酸ま
たはメタアクリル酸共重合体やポリビニルピラゾールな
どのホモポリマーやコポリマーを組合せて用いることが
できる。特に好ましくは、親水性コロイドとしてゼラチ
ンを用い、ゼラチンはいわゆる石灰処理ゼラチン、酸処
理ゼラチンおよび酵素処理ゼラチンなどである。迅速処
理上特に好ましくはその分子量分布の巾が狭いものであ
る。
ゼラチンの分子量分布は、GPC法(ゲルパーミエーシ
ョン・クロマトグラフィー)により測定することができ
る。高分子量成分の占める割合が12重量%以上、好まし
くは14重量%以上を含有するゼラチンが好ましい。GPC
法については、特開昭62−87952号明細書の本文および
実施例−1に記載されている。
本発明に用いられる耐水性樹脂とは、吸水率(重量
%)が0.5、好ましくは0.1以下の樹脂で、例えばポリア
ルキレン(ポリエチレン、ポリプロピレン、やそのコポ
リマー)、ビニール・ポリマーやそのコポリマー(ポリ
スチレン、ポリアクリレートやそのコポリマー)やポリ
エステルやそのコポリマーなどである。好ましくは、ポ
リアルキレン樹脂で、低密度ポリエチレン、高密度ポリ
エチレン、ホリプロピレン及びそのブレンド品が用いら
れる。必要に応じて蛍光増白剤、酸化防止剤、帯電防止
剤、剥離剤などが添加される。この場合、樹脂層の厚み
は約5なしい200μmとくに好ましくは10ないし40μm
であり、通常白色顔料を溶融混合法などにより混練して
溶融押出機に顔料を通して溶融押出しラミネートする。
また例えば特開昭57−27257号、同昭57−49946号や同
昭61−262738号明細書に記載のように、重合可能な炭素
−炭素2重結合を1分子中に1個以上もつ不飽和有機化
合物、例えばメタアクリル酸エステル系化合物、特開昭
61−262738号明細書に一般式で表わされたジントリーま
たはテトラ−アクリル酸エステルなどを用いることがで
きる。この場合、基質上に塗布したあと、電子線照射に
より硬化させ、耐水性樹脂層とする。白色顔料などはこ
の不飽和有機化合物中に分散する。また他の樹脂を混合
して分散することもできる。
高輝度反射層(その2)としては、表面全反射率が0.
7以上である鏡面反射性または第2種拡散反射性表面を
もつ反射層であり、好ましくは金属表面が好しい。例え
ば、欧州特許第253390A−2号、特開昭63−24247号、特
開平1−178964号、同1−185551号明細書などに記載し
た金属表面をもつ層または支持体を用いるのがよい。金
属表面上には、エポキシ化合物を含有する耐水性樹脂層
を設けるのがよい。
本発明の鏡面反射性または第2種拡散反射性表面は、
入射光に対する反射光強度の角度分布に指向性があり、
立体写真を観察する視角、例えば写真の法線方向に対し
て0゜ないし30゜好しくは0゜ないし20゜の領域に反射
光を集束させることができる。
鏡面反射性とは、表面が平滑で、光の正反射の法則に
従う反射性をいい、好ましくはその全反射率が0.5以
上、好ましくは0.7以上のものを言う。用いる部材の表
面が平滑面であると鏡面であるのに対し、第2種拡散反
射性とは、その表面に凹凸を与えるか、その表面を微細
に分割して、向く表面の角度の分散化によって得た拡散
反射性を言う。これが第2種拡散反射性を「小さい鏡面
反射性」の集合という理由である。とくに、視覚が0゜
〜30゜、とくに0゜〜20゜において強い拡散反射光を与
える表面がよい。
2種拡散性の表面の凹凸は、粗さ0.1μm以上の周波
数として、0.1ないし2000箇/mmとくに0.1〜600箇/mmが
よく、また中心面に対する三次元平均粗さ(SRa)が0.1
〜2.0μm、好ましくは0.1〜1.2μmがよい。中心面に
対する周波数や平均粗さは、支持体の断面を、切片とし
てきりとり、電子顕微鏡を用いて観察、測定するか、ま
たは表面の形状を三次元粗さ測定器、例えば小坂研究所
(株式会社)製MODEL SE3AKなどを用いて測定すること
ができる。
本発明の第2種拡散反射性の表面はその全反射率が42
0ないし680nmの波長域で0.5以上、好ましくは0.7ないし
1.00である。全反射率は、例えば日立製作所製カラー・
アナライザー307型分光光度計を用いて測定できる。支
持体の表面部に用いる部材は、例えばF.Benfordら著、
J.Opt.Soc.Amer.誌、32巻174ないし184頁(1942年)に
示されるような、銀、アルミニウム、マグネシウムやそ
の合金が挙げられる。平滑な表面状態での反射率が0.5
以上の金属やその合金が本発明の支持体として用いられ
る。とくにアニミニウムやその合金が好ましい。これら
の金属の表面は、金属プレートや金属薄膜を他の基質の
上に設けて得ることができる。
金属プレートは、当該金属を溶融圧延処理により得る
ことができる。さらに薄く、例えば1ないし100μm程
度に圧延して当該金属箔を得ることが出来る。本発明に
よる支持体は、基質の上に当該金属薄膜をラミネートし
て得られる。基質と金属薄膜の間にアンカー層を設けて
も良い。また整面された基質、例えばフィルムとかポリ
エチレン・ラミネート紙などの上に直接、または整面さ
れたアンカー層の上に当該金属部材を真空蒸着法、スパ
ッタリング法、イオンプレーティング法、電着法あるい
は無電解メッキなどで知られている方法により1層また
は2層以上薄膜を設けてもよい。好ましくは真空蒸着法
である。薄膜の厚みは500Åないし1μm、好ましくは1
000Åないし0.5μmが好ましい。
高輝度反射層(その1)は、カラー感光材料の最上層
またはその上に設けることができる。焼付け像露光のあ
と、高輝度反射層(その1)を通して各感光層をカラー
現像処理することもできる。好ましくは、レンチキュラ
ーシートを通して焼付け像露光のあと、カラー現像処理
して得た発色像の最上層に高輝度反射層(その1)を設
けるのがよい。高輝度反射層(その2)は、反射層その
ものまたは反射層を予め設けた支持体を、発色像の最上
層に接合するのがよい。接合するには、接着剤として例
えばエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリ酢酸ビニル溶
液型樹脂、ポリウレタン樹脂、酢酸ビニル−アクリル酸
系共重合体などを用い、ホットメルト型、コーティング
型、ラミネート型また超音波接着法などの接着法を適用
できる。反射層を担持する支持体としては、通常、写真
感光材料に用いる紙、ポリオレフィン層ラミネート紙
や、支持体の基質としてセルローズ・アセテートフィル
ム、ポリエステルフィルム、ポリカーボネートフィルム
などが用いられる。
本発明の立体写真用ハロゲン化銀カラー感光材料は、
オリジナル・フィルムを得るのに用いられる撮影用感光
材料が、カラーネガ型か、カラー反転ポジ型か、直接カ
ラーポジ型かに対応してネガ型カラー感光材料、カラー
反転感光材料または直接カラーポジ型感光材料を用いる
ことができる。好ましくはネガ型カラー感光材料であ
る。
本発明に用いられる好ましいハロゲン化銀乳剤は、実
質的に沃化銀を含まない塩臭化銀乳剤もしくは塩化銀乳
剤である。実質的に「沃化銀を含まない」とは、平均沃
化銀含有率が1モル%以下、好ましくは0.2モル%以下
のものをいう。塩臭化銀もしくは塩化銀乳剤にはハロゲ
ン化銀以外の銀塩(各種の有機銀塩)を含むことができ
る。
また、それらの粒子サイズ分布は変動係数(粒子サイ
ズ分布の標準偏差を平均粒子サイズで除したもの)20%
以下、望ましくは15%以下の所謂単分散なものが好まし
い。このとき、広いラチチュードを得る目的で上記の単
分散乳剤を同一層にブレンドして使用することや、重層
塗布することも好ましく行われる。
写真乳剤に含まれるハロゲン化銀粒子の形状は、立方
体、十四面体あるいは八面体のような規則的な(regula
r)結晶形を有するもの、球状、板状などのような変則
的な(irregular)結晶形を有するもの、あるいはこれ
らの複合形を有するものを用いることができる。また、
種々の結晶形を有するものの混合したものからなってい
ても良い。本発明においてはこれらの中でも上記規則的
な結晶形を有する粒子を50%以上、好ましくは70%以
上、より好ましくは90%以上含有するのが良い。
また、これら以外にも平均アスペクト比(円換算直径
/厚み)が5以上、好ましくは8以上の平板状粒子が投
影面積として全粒子の50%を越えるような乳剤も好まし
く用いることができる。
本発明に用いる塩臭化銀乳剤は、P.Glafkides著Chimi
e et Phisique Photographique(Paul Montel社刊、196
7年)、G.F.Duffin著Photographic Emulsion Chemistry
(Focal Press社刊、1966年)、V.L.Zelikman et al著M
aking and Coating Photographic Emuldion(Focal Pre
ss社刊、1964年)などに記載された方法を用いて調製す
ることができる。すなわち、酸性法、中性法、アンモニ
ア法等のいずれでも良く、また可溶性銀塩と可溶性ハロ
ゲン塩を反応させる形式としては、片側混合法、同時混
合法、およびそれらの組み合わせなどのいずれの方法を
用いても良い。粒子を銀イオン過剰の雰囲気の下におい
て形成させる方法(所謂逆混合法)を用いることもでき
る。同時混合法の一つの形式としてハロゲン化銀の生成
する液相中のpAgを一定に保つ方法、すなわち所謂コン
トロールド・ダブルジェット法を用いることもできる。
この方法によると、結晶形が規則的で粒子サイズが均一
に近いハロゲン化銀乳剤を得ることができる。
本発明に用いるハロゲン化銀乳剤は、その乳剤粒子形
成もしくは物理熟成の過程において種々の多価金属イオ
ン不純物を導入することができる。使用する化合物の例
としては、カドミウム、亜鉛、鉛、銅、タリウムなどの
塩、あるいは第VIII族元素である鉄、ルテニウム、ロジ
ウム、パラジウム、オスミウム、イリジウム、白金など
の塩もしくは錯塩を挙げることができる。特に上記第VI
II族元素は好ましく用いることができる。これ等の化合
物の添加量は目的に応じて広範囲にわたるがハロゲン化
銀1モルに対して10-9〜10-2モルが好ましい。
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、通常化学増
感および分光増感を施される。
化学増感法については、不安定硫黄化合物の添加に代
表される硫黄増感、金増感に代表される貴金属増感、あ
るいは還元増感などを単独もしくは併用して用いること
ができる。化学増感に用いられる化合物については、特
開昭62−215272号公報明細書の第18頁右下欄〜第22頁右
上欄に記載のものが好ましく用いられる。
分光増感は、本発明の感光材料における各層の乳剤に
対して所望の光波長域に分光感度を付与する目的で行わ
れる。本発明においては目的とする分光感度に対応する
波長域の光を吸収する色素−分光増感色素を添加するこ
とで行うことが好ましい。このとき用いられる分光増感
色素としては例えば、F.M.Harmer著Heterocyclic compo
unds Cyanine dyes and related compounds(John Wile
y & Sons〔New York,London〕社刊、1964年)に記載さ
れているものを挙げることができる。具体的な化合物の
例ならびに分光増感法は、前出の特開昭62−215272号公
報明細書の第22頁右上欄〜第38頁に記載のものが好まし
く用いられる。
本発明に用いるハロゲン化銀乳剤には、感光材料の製
造工程、保存中あるいは写真処理中のかぶりを防止す
る、あるいは写真性能を安定化させる目的で種々の化合
物あるいはそれ等の前駆体を添加することができる。こ
れらの化合物の具体例は前出の特開昭62−215272号公報
明細書の第39頁〜第72頁に記載のものが好ましく用いら
れる。
本発明に用いる乳剤は、潜像が主として粒子表面に形
成される所謂表面潜像型乳剤、あるいは潜像が主として
粒子内部に形成される所謂内部潜像型乳剤のいずれのタ
イプのものであっても良い。
本発明がカラー感光材料に適用される場合、該カラー
感光材料には芳香族アミン系発色現像薬の酸化体とカッ
プリングしてそれぞれイエロー、マゼンタ、シアンに発
色するイエローカプラー、マゼンタカプラー及びシアン
カプラーが通常用いられる。
本発明において好ましく使用されるシアンカプラー、
マゼンタカプラーおよびイエローカプラーは、下記一般
式(C−I)、(C−II)、(M−V)および(Y)で
示されるものである。
一般式(C−I) 一般式(C−II) 一般式(M−V) 一般式(Y) 一般式(C−I)および(C−II)において、R0、R2
およびR4は置換もしくは無置換の脂肪族、芳香族または
複素環基を表し、R3、R5およびR6は水素原子、ハロゲン
原子、脂肪族基、芳香族基またはアシルアミノ基を表
し、R3はR2と共に含窒素の5員環もしくは6員環を形成
する非金属原子群を表してもよい。Y1、Y2は水素原子ま
たは現像主薬の酸化体とのカップリング反応時に離脱し
うる基を表す。nは0又は1を表す。
一般式(C−II)におけるR5としては脂肪族基である
ことが好ましく、例えば、メチル、エチル、プロピル、
ブチル、ペンタデシル、tert−ブチル、シクロヘキシ
ル、シクロヘキシルメチル、フェニルチオメチル、ドデ
シルオキシフェニルチオメチル、ブタンアミドメチル、
メトキシメチルなどを挙げることができる。
前記一般式(C−I)または(C−II)で表わされる
シアンカプラーの好ましい例は次の通りである。
一般式(C−I)において好ましくはR0はアリール
基、複素環基であり、ハロゲン原子、アルキル基、アル
コキシ基、アリールオキシ基、アシルアミノ基、アシル
基、カルバモイル基、スルホンアミド基、スルファモイ
ル基、スルホニル基、スルファミド基、オキシカルボニ
ル基、シアノ基で置換されたアリール基であることがさ
らに好ましい。
一般式(C−I)においてR3とR2で環を形成しない場
合、R2は好ましくは置換もしくは無置換のアルキル基、
アリール基であり、特に好ましくは置換アリールオキシ
置換のアルキル基であり、R3は好ましくは水素原子であ
る。
一般式(C−II)において好ましいR4は置換もしくは
無置換のアルキル基、アリール基であり、特に好ましく
は置換アリールオキシ置換のアルキル基である。
一般式(C−II)において好ましいR5は炭素数2〜15
のアルキル基および炭素数1以上の置換基を有するメチ
ル基であり、置換基としてはアリールチオ基、アルキル
チオ基、アシルアミノ基、アリールオキシ基、アルキル
オキシ基が好ましい。
一般式(C−II)においてR5は炭素数2〜15のアルキ
ル基であることがさらに好ましく、炭素数2〜4のアル
キル基であることが特に好ましい。
一般式(C−II)において好ましいR6は水素原子、ハ
ロゲン原子であり、塩素原子およびフッ素原子が特に好
ましい。一般式(C−I)および(C−II)において好
ましいY1およびY2はそれぞれ、水素原子、ハロゲン原
子、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ
基、スルホンアミド基である。
一般式(M−V)において、R7およびR9はアリール基
を表し、R8は水素原子、脂肪族もしくは芳香族のアシル
基、脂肪族もしくは芳香族のスルホニル基を表し、Y3
水素原子または離脱基を表す。R7およびR9のアリール基
(好ましくはフェニル)に許容される置換基は、置換基
R1に対して許容される置換基と同じであり、2つ以上の
置換基があるときは同一でも異なっていてもよい。R8
好ましくは水素原子、脂肪族のアシル基またはスルホニ
ル基であり、特に好ましくは水素原子である。好ましい
Y3はイオウ、酸素もしくは窒素原子のいずれかで離脱す
る型のものであり、例えば米国特許第4,351,897号や国
際公開WO88/04795号に記載されているようなイオウ原子
離脱型は特に好ましい。
一般式(Y)において、R01はハロゲン原子、アルコ
キシ基、トリフルオロメチル基またはアリール基を表
し、R02は水素原子、ハロゲン原子またはアルコキシ基
を表す。Aは−NHCOR03、−NHSO2−R03−、−SO2NH
R03、−COOR03を表わす。但し、R03とR04はそれぞれアルキル基、アリ
ール基またはアシル基を表す。Y5は離脱基を表す。R02
とR03、R04の置換基としては、R0に対して許容された置
換基と同じであり、離脱基Y5は好ましくは酸素原子もし
くは窒素原子のいずれかで離脱する型のものであり、窒
素原子離脱型が特に好ましい。
一般式(C−I)、(C−II)、(M−V)および
(Y)で表わされるカプラーの具体例を以下に列挙す
る。
上記一般式(C−I)〜(Y)で表されるカプラー
は、感光層を構成するハロゲン化銀乳剤層中に、通常ハ
ロゲン化銀1モル当たり0.1〜1.0モル、好ましくは0.1
〜0.5モル含有される。
本発明において、前記カプラーを感光層に添加するた
めには、公知の種々の技術を適用することができる。通
常、オイルプロテクト法として公知の水中油滴分散法に
より添加することができ、溶媒に溶解した後、界面活性
剤を含むゼラチン水溶液に乳化分散させる。あるいは界
面活性剤を含むカプラー溶液中に水あるいはゼラチン水
溶液を加え、転相を伴って水中油滴分散物としてもよ
い。またアルカリ可溶性のカプラーは、いわゆるフィッ
シャー分散法によっても分散できる。カプラー分散物か
ら、蒸留、ヌードル水洗あるいは限外濾過などの方法に
より、低沸点有機溶媒を除去した後、写真乳剤と混合し
てもよい。
このようなカプラーの分散媒としては誘電率(25℃)
2〜20、屈折率(25℃)1.5〜1.7の高沸点有機溶媒およ
び/または水不溶性高分子化合物を使用するのが好まし
い。
高沸点有機溶媒として、好ましくは次の一般式(A)
〜(E)で表される高沸点有機溶媒が用いられる。
一般式(A) 一般式(B) W1−COO−W2 一般式(C) 一般式(D) 一般式(E) W1−O−W2 (式中、W1、W2及びW3はそれぞれ置換もしくは無置換の
アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリー
ル基又はヘテロ環基を表わし、W4はW1、OW1またはS−W
1を表わし、nは、1ないし5の整数であり、nが2以
上の時はW4は互いに同じでも異なっていてもよく、一般
式(E)において、W1とW2が縮合環を形成してもよ
い)。
本発明に用いうる高沸点有機溶媒は、一般式(A)な
いし(E)以外でも融点が100℃以下、沸点が140℃以上
の水と非混和性の化合物で、カプラーの良溶媒であれば
使用できる。高沸点有機溶媒の融点は好ましくは80℃以
下である。高沸点有機溶媒の沸点は、好ましくは160℃
以上であり、より好ましくは170℃以上である。
これらの高沸点有機溶媒の詳細については、特開昭62
−215272号公開明細書の第137頁右下欄〜144頁右上欄に
記載されている。
また、これらのカプラーは前記の高沸点有機溶媒の存
在下でまたは不存在下でローダブルラテックスポリマー
(例えば米国特許第4,203,716号)に含浸させて、また
は水不溶性且つ有機溶媒可溶性のポリマーに溶かして親
水性コロイド水溶液に乳化分散させる事ができる。
好ましくは国際公開WO88/00723号明細書の第12頁〜30
頁に記載の単独重合体または共重合体が用いられ、特に
アクリルアミド系ポリマーの使用が色像安定化等の上で
好ましい。
本発明を用いて作られる感光材料は、色カブリ防止剤
として、ハイドロキノン誘導体、アミノフェノール誘導
体、没食子酸誘導体、アスコルビン酸誘導体などを含有
してもよい。
本発明の感光材料には、種々の褪色防止剤を用いるこ
とができる。即ち、シアン、マゼンタ及び/又はイエロ
ー画像用の有機褪色防止剤としてはハイドロキノン類、
6−ヒドロキシクロマン類、5−ヒドロキシクマラン
類、スピロクロマン類、p−アルコキシフェノール類、
ビスフェノール類を中心としたヒンダードフェノール
類、没食子酸誘導体、メチレンジオキシベンゼン類、ア
ミノフェノール類、ヒンダードアミン類およびこれら各
化合物のフェノール性水酸基をシリル化、アルキル化し
たエーテルもしくはエステル誘導体が代表例として挙げ
られる。また、(ビスサリチルアルドキシマト)ニッケ
ル錯体および(ビス−N,N−ジアルキルジチオカルバマ
ト)ニッケル錯体に代表される金属錯体なども使用でき
る。
有機褪色防止剤の具体例は以下の特許の明細書に記載
されている。
ハイドロキノン類は米国特許第2,360,290号、同第2,4
18,613号、同第2,700,453号、同第2,701,197号、同第2,
728,659号、同第2,732,300号、同第2,735,765号、同第
3,982,944号、同第4,430,425号、英国特許第1,363,921
号、米国特許第2,710,801号、同第2,816,028号などに、
6−ヒドロキシクロマン類、5−ヒドロキシクマラン
類、スピロクロマン類は米国特許第3,432,300号、同第
3,573,050号、同第3,574,627号、同第3,698,909号、同
第3,764,337号、特開昭52−152225号などに、スピロイ
ンダン類は米国特許第4,360,589号に、p−アルコキシ
フェノール類は米国特許第2,735,765号、英国特許第2,0
66,975号、特開昭59−10539号、特公昭57−19765号など
に、ヒンダードフェノール類は米国特許第3,700,455
号、特開昭52−72224号、米国特許4,228,235号、特公昭
52−6623号などに、没食子酸誘導体、メチレンジオキシ
ベンゼン類、アミノフェノール類はそれぞれ米国特許第
3,457,079号、同第4,332,886号、特公昭56−21144号な
どに、ヒンダードアミン類は米国特許第3,336,135号、
同第4,268,593号、英国特許第1,326,889号、同第1,354,
313号、同第1,410,846号、特公昭51−1420号、特開昭58
−114036号、同第59−53846号、同第59−78344号など
に、金属錯体は米国特許第4,050,938号、同第4,241,155
号、英国特許第2,027,731(A)号などにそれぞれ記載
されている。これらの化合物は、それぞれ対応するカラ
ーカプラーに対し通常5ないし100重量%をカプラーと
共乳化して感光層に添加することにより、目的を達成す
ることができる。シアン色素像の熱および特に光による
劣化を防止するためには、シアン発色層およびそれに隣
接する両側の層に紫外線吸収剤を導入することがより効
果的である。
紫外線吸収剤としては、アリール基で置換されたベン
ゾトリアゾール化合物(例えば米国特許第3,533,794号
に記載のもの)、4−チアゾリドン化合物(例えば米国
特許第3,314,794号、同第3,352,681号に記載のもの)、
ベンゾフェノン化合物(例えば特開昭46−2784号に記載
のもの)、ケイヒ酸エステル化合物(例えば米国特許第
3,705,805号、同第3,707,395号に記載のもの)、ブタジ
エン化合物(米国特許第4,045,229号に記載のもの)、
あるいはベンゾオキサドール化合物(例えば米国特許第
3,406,070号同3,677,672号や同4,271,307号にに記載の
もの)を用いることができる。紫外線吸収性のカプラー
(例えばα−ナフトール系のシアン色素形成カプラー)
や、紫外線吸収性のポリマーなどを用いてもよい。これ
らの紫外線吸収剤は特定の層に媒染されていてもよい。
なかでも前記のアリール基で置換されたベンゾトリア
ゾール化合物が好ましい。
また前述のカプラーと共に、特に下記のような化合物
を使用することが好ましい。特にピラゾロアゾールカプ
ラーとの併用が好ましい。
即ち、発色現像処理後に残存する芳香族アミン系現像
主薬と化学結合して、化学的に不活性でかつ実質的に無
色の化合物を生成する化合物(F)および/または発色
現像処理後に残存する芳香族アミン系発色現像主薬の酸
化体と化学結合して、化学的に不活性でかつ実質的に無
色の化合物を生成する化合物(G)を同時または単独に
用いることが、例えば処理後の保存における膜中残存発
色現像主薬ないしその酸化体とカプラーの反応による発
色色素生成によるステイン発生その他の副作用を防止す
る上で好ましい。
化合物(F)として好ましいものは、p−アニシジン
との二次反応速度定数k2(80℃のトリオクチルホスフェ
ート中)が1.0/mol・sec〜1×10-5/mol・secの範
囲で反応する化合物である。なお、二次反応速度定数は
特開昭63−158545号に記載の方法で測定することができ
る。
k2がこの範囲より大きい場合、化合物自体が不安定と
なり、ゼラチンや水と反応して分解してしまうことがあ
る。一方、k2がこの範囲より小さければ残存する芳香族
アミン系現像主薬と反応が遅く、結果として残存する芳
香族アミン系現像主薬の副作用を防止することができな
いことがある。
このような化合物(F)のより好ましいものは下記一
般式(F I)または(F II)で表すことができる。
一般式(F I) R1−(A)−X 一般式(F II) 式中、R1、R2はそれぞれ脂肪族基、芳香族基、または
ヘテロ環基を表す。nは1または0を表す。Aは芳香族
アミン系現像薬と反応し、化学結合を形成する基を表わ
し、Xは芳香族アミン系現像薬と反応して離脱する基を
表わす。Bは水素原子、脂肪族基、芳香族基、ヘテロ環
基、アシル基、またはスルホニル基を表し、Yは芳香族
アミン系現像主薬が一般式(F II)の化合物に対して付
加するのを促進する基を表す。ここでR1とX、YとR2
たはBとが互いに結合して環状構造となってもよい。
残存芳香族アミン系現像主薬と化学結合する方式のう
ち、代表的なものは置換反応と付加反応である。
一般式(F I)、(F II)で表される化合物の具体例
については、特開昭63−158545号、同第62−283338号、
欧州特許公開298321号、同277589号などの明細書に記載
されているものが好ましい。
一方、発色現像処理後に残存する芳香族アミン系現像
主薬の酸化体と化学結合して、化学的に不活性でかつ無
色の化合物を生成する化合物(G)のより好ましいもの
は下記一般式(G I)で表わすことができる。
一般式(G I) R−Z 式中、Rは脂肪族基、芳香族基またはヘテロ環基を表
わす。Zは求核性の基または感光材料中で分解して求核
性の基を放出する基を表わす。一般式(G I)で表わさ
れる化合物はZがPearsonの求核性nCH3I値(R.G.Pearso
n,et al.,J.Am.Chem.Soc.,90,319(1968))が5以上の
基か、もしくはそれから誘導される基が好ましい。
一般式(G I)で表される化合物の具体例については
欧州公開特許第255722号、特開昭62−143048号、同62−
229145号、特願昭63−136724号、特開平1−57259号、
欧州特許公開298321号、同277589号などに記載されてい
るものが好ましい。
また前記の化合物(G)と化合物(F)との組合せの
詳細については欧州特許公開277589号に記載されてい
る。
本発明に用いて作られた感光材料には、親水性コロイ
ド層にフィルター染料として、あるいはイラジエーショ
ンやハレーションの防止その他種々の目的で水溶性染料
や写真処理によって水溶性となる染料を含有していても
よい。このような染料には、オキソノール染料、ヘミオ
キソノール染料、スチリル染料、メロシアニン染料、シ
アニン染料及びアゾ染料が包含される。なかでもオキソ
ノール染料、ヘミオキソノール染料及びメロシアニン染
料が有用である。
本発明の感光材料の乳剤層に用いることのできる結合
剤または保護コロイドとしては、ゼラチンを用いるのが
有利であるが、それ以外の親水性コロイド単独あるいは
ゼラチンと共に用いることができる。
本発明においてゼラチンは石灰処理されたものでも、
酸を使用して処理されたものでもどちらでもよい。ゼラ
チンの製法の詳細はアーサー・ヴアイス著、ザ・マクロ
モレキュラー・ケミストリー・オブ・ゼラチン(アカデ
ミック・プレス、1964年発行)に記載がある。
本発明に用いる透明支持体としては通常、写真感光材
料に用いられているセルロースナイトレートフィルムや
ポリエチレンテレフタレートなどの透明フィルムが使用
できる。
本発明に使用する「反射支持体」とは、反射性を高め
てハロゲン化銀乳剤層に形成された色素画像を鮮明にす
るものをいい、このような反射支持体には、支持体上に
酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、硫酸カルシウ
ム等の光反射物質を分散含有する疎水性樹脂を被覆した
ものや光反射性物質を分散含有する疎水性樹脂を支持体
として用いたものが含まれる。例えば、バライタ紙、ポ
リエチレン被覆紙、ポリプロピレン系合成紙、反射層を
併設した、或は反射性物質を併用する透明支持体、例え
ばガラス板、ポリエチレンテレフタレート、三酢酸セル
ロースあるいは硝酸セルロースなどのポリエステルフィ
ルム、ポリアミドフィルム、ポリカーボネートフィル
ム、ポリスチレンフィルム、塩化ビニル樹脂等がある。
その他の反射型支持体として、鏡面反射性または第2
種拡散反射性の金属表面をもつ支持体を用いることがで
きる。金属表面は可視波長域における分光反射率が0.5
以上のものがよく、また金属表面を粗面化または金属粉
体を用いて拡散反射性にするのがよい。該金属としては
アルミニウム、錫、銀、マグネシウムまたはその合金な
どを用い、表面は圧延、蒸着、或いはメッキなどで得た
金属板、金属箔、または金属薄層の表面であってよい。
なかでも、他の基質に金属を蒸着して得るのがよい。金
属表面の上には、耐水性樹脂とくに熱可塑性樹脂層を設
けるのが好ましい。本発明の支持体の金属表面をもつ側
の反対側には帯電防止層を設けるのがよい。このような
支持体の詳細については、例えば、特開昭61−210346
号、同63−24247号、同63−24251号や同63−24255号な
どに記載されている。
これらの支持体は使用目的によって適宜選択できる。
光反射性物質としては、界面活性剤の存在下に白色顔
料を充分に混練するのがよく、また顔料粒子の表面を2
〜4価のアルコールで処理したものを用いるのが好まし
い。
白色顔料微粒子の規定された単位面積当りの占有面積
比率(%)は、最も代表的には観察された面積を、相接
する6μm×6μmの単位面積に区分し、その単位面積
に投影される微粒子の占有面積比率(%)(Ri)を測定
して求めることが出来る。占有面積比率(%)の変動係
数は、Riの平均値()に対するRiの標準偏差sの比s/
によって求めることが出来る。対象とする単位面積の
個数(n)は6以上が好ましい。従って変動係数s/は によって求めることが出来る。
本発明において、顔料の微粒子の占有面積比率(%)
の変動係数は0.15以下とくに0.12以下が好ましい。0.08
以下の場合は、実質上粒子の分散性は「均一である」と
いうことができる。
また、更に立体感を向上させるために、撮影用カラー
感光材料から得たオリジナルフィルムとプリント用カラ
ー感光材料の分光感度分布に係わる焼付けシステムとし
て、プリント用カラー感光材料の各感光層とくにGLにつ
いての露光の混色度(β)または平均混色度(γ)を減
少させることが好ましい。これらは、少くとも2眼のレ
ンズをもつ感光材料包装ユニットを用いて撮影してえた
オリジナル・フィルムの色像の分光透過率、焼付け光源
の分光エネルギー分布またはプリント用カラー感光材料
の感光層の分布感度分布に依存する。
焼付けに於ける混色度(β)または平均混色度(γ)
には、例えば欧州特許EP第295716A2号明細書に記載の方
法により求めることができる。撮影用カラー感光材料の
被写体に、一般に色再現性を評価するのに用いる有彩色
18色と無彩色6色からなるマクベスカラーチャートを用
いる。例えばC.S.M.MaCamyら著、(J.Appl.Phot.Eng.)
2巻95ないし99頁(1976年版)などに記載している。
マクベスカラーシャートiを撮影してえたカラー・ネ
ガの色材の分光透過率分布をTi(λ)、カラープリント
感光材料の緑感層(GL)の分光感度分布をS(λ)とし
焼付光源のエネルギー分布をP(λ)とすると緑感層
(GL)がうけとる露光量は、カラーチャートiについて
下式(I) で与えられる。
通常、カラープリント感光材料は、中濃度の無彩色が
プリント上である定められた濃度に仕上がるように焼付
けるので、その基準として無彩色チャート(iが22、光
学濃度が約0.7)の露光量E22が1.0として、他のチャー
トの露光量Eiを求めると、下式(2)で定義されるHiに
よって基準の無彩色に比してチャートiの色の露光量Ei
が多いか少いか表わすことができる。
Hi=Ei/E22 ……(2) 緑感層(GL)の主極大感度波長を、その理想的分光感
度分布として中心に5nmの巾だけ感度を有するデルタ関
数形の分光感度分布を設定し、そのHiをHi0とおく。下
式(3)で定義されるαはチャートiの色の露光量の
理想からの偏位の大きさを表わすことになる。
αi=Hi/Hi0 ……(3) そこでチャートiの色の混色度βiを次式(4)のよ
うに定義することができる。
βi=αi−1.0 ……(4) 下式(5)に示すように、チャートiの色の混色度β
iのマクベスの有彩色のチャート18色の平均をとり、こ
れを緑感層の平均混色度γと定義することができる。
青感層(BL)、赤感層(RL)の平均混色度もそれぞれ
実効波長域を390nm〜500nmと570nm〜740nmに代えて同様
に定義され、容易に求めることができる。
本発明においては、緑感性ハロゲン化銀感光層(GL)
の平均混色度が、0.13以下好ましくは0.10以下とするが
よい。
本発明のカラー写真感光材料は、カラー現像、漂白定
着、水洗処理(または安定化処理)が施されるのが好ま
しい。漂白と定着は前記のような一浴でなくて別個に行
ってもよい。
本発明に使用されるカラー現像液中には、公知の芳香
族第一級アミンカラー現像主薬を含有する。好ましい例
はp−フェニレンジアミン誘導体であり、代表例を以下
に示すがこれらに限定されるものではない。
D−1 N,N−ジエチル−p−フェニレンジアミン D−2 2−アミノ−5−ジエチルアミノトリエン D−3 2−アミノ−5−(N−エチル−N−ラウリル
アミノ)トルエン D−4 4−〔N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチ
ル)アミノ〕アニリン D−5 2−メチル−4−〔N−エチル−N−(β−ヒ
ドロキシエチル)アミノ〕アニリン D−6 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−
〔β−(メタンスルホンアミド)エチル〕−アニリン D−7 N−(2−アミノ−5−ジエチルアミノフェニ
ルエチル)メタンスルホンアミド D−8 N,N−ジメチル−p−フェニレンジアミン D−9 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−メ
トキシエチルアニリン D−10 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−β
−エトキシエチルアニリン D−11 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−β
−ブトキシエチルアニリン 上記p−フェニレンジアミン誘導体のうち特に好まし
くは4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−〔β−
(メタンスルホンアミド)エチル〕−アニリン(例示化
合物D−6)である。
また、これらのp−フェニレンジアミン誘導体は硫酸
塩、塩酸塩、亜硫酸塩、p−トルエンスルホン酸塩など
の塩であってもよい。該芳香族第一級アミン現像主薬の
使用量は現像液当り好ましくは約0.1g〜約20g、より
好ましくは約0.5g〜約10gの濃度である。
本発明の実施にあたっては、実質的にベンジルアルコ
ールを含有しない現像液を使用することが好ましい。こ
こで実質的に含有しないとは、好ましくは2ml/以下、
更に好ましくは0.5ml/以下のベンジルアルコール濃度
であり、最も好ましくは、ベンジルアルコールを全く含
有しないことである。
本発明に用いられる現像液は、亜硫酸イオンを実質的
に含有しないことがより好ましい。亜硫酸イオンは、現
像主薬の保恒剤としての機能と同時に、ハロゲン化銀溶
解作用及び現像主薬酸化体と反応し、色素形成効率を低
下させる作用を有する。このような作用が、連続処理に
伴う写真特性の変動の増大の原因の1つと推定される。
ここで実質的に含有しないとは、好ましくは3.0×10-3
モル/以下の亜硫酸イオン濃度であり、最も好ましく
は亜硫酸イオンを全く含有しないことである。但し、本
発明においては、使用液に調液する前に現像主薬が濃縮
されている処理剤キットの酸化防止に用いられるごく少
量の亜硫酸イオンは除外される。
本発明に用いられる現像液は亜硫酸イオンを実質的に
含有しないことが好ましいが、さらにヒドロキシルアミ
ンを実質的に含有しないことがより好ましい。これは、
ヒドロキシルアミンが現像液の保恒剤としての機能と同
時に自身が銀現像活性を持ち、ヒドロキシルアミンの濃
度の変動が写真特性に大きく影響すると考えられるため
である。ここでいうヒドロキシルアミンを実質的に含有
しないとは、好ましくは5.0×10-3モル/以下のヒド
ロキシルアミン濃度であり、最も好ましくはヒドロキシ
ルアミンを全く含有しないことである。
本発明に用いられる現像液は、前記ヒドロキシルアミ
ンや亜硫酸イオンに替えて有機保恒剤を含有することが
より好ましい。
ここで有機保恒剤とは、カラー写真感光材料の処理液
へ添加することで、芳香族第一級アミンカラー現像主薬
の劣化速度を減じる有機化合物全般を指す。即ち、カラ
ー現像主薬の空気などによる酸化を防止する機能を有す
る有機化合物類であるが、中でも、ヒドロキシルアミン
誘導体(ヒドロキシルアミンを除く。以下同様)、ヒド
ロキサム酸類、ヒドラジン類、ヒドラジド類、フェノー
ル類、α−ヒドロキシケトン類、α−アミノケトン類、
糖類、モノアミン類、ジアミン類、ポリアミン類、四級
アンモニウム塩類、ニトロキシラジカル類、アルコール
類、オキシム類、ジアミド化合物類、縮環式アミン類な
どが特に有効な有機保恒剤である。これらは、特開昭63
−4235号、同63−30845号、同63−21647号、同63−4465
5号、同63−53551号、同63−43140号、同63−56654号、
同63−58346号、同63−43138号、同63−146041号、同63
−44657号、同63−44656号、米国特許第3,615,303号、
同2,494,903号、特開昭52−143020号、特公昭48−30496
号などに開示されている。
その他保恒剤として、特開昭57−44148号及び同57−5
3749号に記載の各種金属類、特開昭59−180588号記載の
サリチル酸類、特開昭54−3532号記載のアルカノールア
ミン類、特開昭56−94349号記載のポリエチレンイミン
類、米国特許第3,746,544号等記載の芳香族ポリヒドロ
キシ化合物等を必要に応じて含有しても良い。特にトリ
エタノールアミンのようなアルカノールアミン類、ジエ
チルヒドロキシルアミンのようなジアルキルヒドロキシ
ルアミン、ヒドラジン誘導体あるいは芳香族ポリヒドロ
キシ化合物の添加が好ましい。
前記の有機保恒剤のなかでもヒドロキシルアミン誘導
体やヒドラジン誘導体(ヒドラジン類やヒドラジド類)
が特に好ましく、その詳細については、特開平1−9795
3号、同1−186939号、同1−186940号、同1−187557
号などに記載されている。
また前記のヒドロキシルアミン誘導体またはヒドラジ
ン誘導体とアミン類を併用して使用することが、カラー
現像液の安定性の向上、しいては連続処理時の安定性向
上の点でより好ましい。
前記のアミン類としては、特開昭63−239447号に記載
されたような環状アミン類や特開昭63−128340号に記載
されたようなアミン類やその他特開平1−186939号や同
1−187557に記載されたようなアミン類が挙げられる。
本発明においてカラー現像液中に塩素イオンを3.5×1
0-2〜1.5×10-1モル/含有することが好ましい。特に
好ましくは、4×10-2〜1×10-1モル/である。塩素
イオン濃度が1.5×10-1〜10-1モル/より多いと、現
像を遅らせるという欠点を有し、迅速で最大濃度が高い
という本発明の目的を達成する上で好ましくない。ま
た、3.5×10-2モル/未満では、カブリを防止する上
で好ましくない。
本発明において、カラー現像液中に臭素イオンを3.0
×10-5モル/〜1.0×10-3モル/含有することが好
ましい。より好ましくは、5.0×10-5〜5×10-4モル/
である。臭素イオン濃度が1×10-3モル/より多い
場合、現像を遅らせ、最大濃度及び感度が低下し、3.0
×10-5モル/未満である場合、カブリを十分に防止す
ることができない。
ここで塩素イオン及び臭素イオンは現像液中に直接添
加されてもよく、現像処理中に感光材料から現像液に溶
出してもよい。
カラー現像液に直接添加される場合、塩素イオン供給
物質として、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アン
モニウム、塩化リチウム、塩化ニッケル、塩化マグネシ
ウム、塩化マンガン、塩化カルシウム、塩化カドミウム
が挙げられるが、そのうち好ましいものは塩化ナトリウ
ム、塩化カリウムである。
また、現像液中に添加されている蛍光増白剤から供給
されてもよい。
臭素イオンの供給物質として、臭化ナトリウム、臭化
カリウム、臭化アンモニウム、臭化リチウム、臭化カル
シウム、臭化マグネシウム、臭化マンガン、臭化ニッケ
ル、臭化カドミウム、臭化セリウム、臭化タリウムが挙
げられるが、そのうち好ましいものは臭化カリウム、臭
化ナトリウムである。
現像処理中に感光材料から溶出する場合、塩素イオン
や臭素イオンは共に乳剤から供給されてもよく、乳剤以
外から供給されても良い。
本発明に使用されるカラー現像液は、好ましくはpH9
〜12、より好ましくは9〜11.0であり、そのカラー現像
液には、その他に既知の現像液成分の化合物を含ませる
ことができる。
上記pHを保持するためには、各種緩衝剤を用いるのが
好ましい。緩衝剤としては、炭酸塩、リン酸塩、ホウ酸
塩、四ホウ酸塩、ヒドロキシ安息香酸、グリシル塩、N,
N−ジメチルグリシン塩、ロイシン塩、ノルロイシン
塩、グアニン塩、3,4−ジヒドロキシフェニルアラニン
塩、アラニン塩、アミノ酪酸塩、2−アミノ−2−メチ
ル−1,3−プロパンジオール塩、バリン塩、プロリン
塩、トリスヒドロキシアミノメタン塩、リシン塩などを
用いることができる。特に炭酸塩、リン酸塩、四ホウ酸
塩、ヒドロキシ安息香酸塩は、溶解性、pH9.0以上の高p
H領域での緩衝能に優れ、カラー現像液に添加しても写
真性能面への悪影響(カブリなど)がなく、安価である
といった利点を有し、これらの緩衝剤を用いることが特
に好ましい。
これらの緩衝剤の具体例としては、炭酸ナトリウム、
炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、リ
ン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸二ナトリ
ウム、リン酸二カリウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カ
リウム、四ホウ酸ナトリウム(ホウ砂)、四ホウ酸カリ
ウム、o−ヒドロキシ安息香酸ナトリウム(サリチル酸
ナトリウム)、o−ヒドロキシ安息香酸カリウム、5−
スルホ−2−ヒドロキシ安息香酸ナトリウム(5−スル
ホサリチル酸ナトリウム)、5−スルホ−2−ヒドロキ
シ安息香酸カリウム(5−スルホサリチル酸カリウム)
などを挙げることができる。しかしながら本発明は、こ
れらの化合物に限定されるものではない。
該緩衝剤のカラー現像液への添加量は、0.1モル/
以上であることが好ましく、特に0.1モル/〜0.4モル
/であることが特に好ましい。
その他、カラー現像液中にはカルシウムやマグネシウ
ムの沈澱防止剤として、あるいはカラー現像液の安定性
向上のために、各種キレート剤を用いることができる。
例えば、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢
酸、エチレンジアミン四酢酸、N,N,N−トリメチレンホ
スホン酸、エチレンジアミン−N,N,N′,N′−テトラメ
チレンスルホン酸、トランスシロヘキサンジアミン四酢
酸、1,2−ジアミノプロパン四酢酸、グリコールエーテ
ルジアミン四酢酸、エチレンジアミンオルトヒドロキシ
フェニル酢酸、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカル
ボン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン
酸、N,N′−ビス(2−ヒドロキシベンジル)エチレン
ジアミン−N,N′−ジ酢酸等が挙げられる。
これらのキレート剤は必要に応じて2種以上併用して
も良い。
これらのキレート剤の添加量はカラー現像液中の金属
イオンを封鎖するのに充分な量であれば良い。例えば1
当り0.1g〜10g程度である。
カラー現像液には、必要により任意の現像促進剤を添
加できる。
現像促進剤としては、特公昭37−16088号、同37−598
7号、同38−7326号、同44−12380号、同45−9019号及び
米国特許第3,813,247号等に表わされるチオエーテル系
化合物、特開昭52−49829号及び同50−15554号に表わさ
れるp−フェニレンジアミン系化合物、特開昭50−1377
26号、特公昭44−30074号、特開昭56−156826号及び同5
2−43429号等に表わされる4級アンモニウム塩類、米国
特許第2,494,903号、同3,128,182号、同4,230,796号、
同3,253,919号、特公昭41−11431号、米国特許第2,482,
546号、同2,596,926号及び同3,582,346号等に記載のア
ミン系化合物、特公昭37−16088号、同42−25201号、米
国特許第3,128,183号、特公昭41−11431号、同42−2388
3号及び米国特許第3,532,501号等に表わされるポリアル
キレンオキサイド、その他1−フェニル−3−ピラゾリ
ドン類、イミダゾール類、等を必要に応じて添加するこ
とができる。
本発明においては、必要に応じて、任意のカブリ防止
剤を添加できる。カブリ防止剤としては、塩化ナトリウ
ム、臭化カリウム、沃化カリウムの如きアルカリ金属ハ
ロゲン化物及び有機カブリ防止剤が使用できる。有機カ
ブリ防止剤としては、例えばベンゾトリアゾール、6−
ニトロベンズイミダゾール、5−ニトロイソインダゾー
ル、5−メチルベンゾトリアゾール、5−ニトロベンゾ
トリアゾール、5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−
チアゾリル−ベンズイミダゾール、2−チアゾリルメチ
ル−ベンズイミダゾール、インダゾール、ヒドロキシア
ザインドリジン、アデニンの如き含窒素ヘテロ環化合物
を代表例としてあげることができる。
本発明に適用されうるカラー現像液には、蛍光増白剤
を含有するのが好ましい。蛍光増白剤としては、4,4′
−ジアミノ−2,2′−ジスルホスチルベン系化合物が好
ましい。添加量は0〜5g/好ましくは0.1g〜4/であ
る。
又、必要に応じてアルキルスルホン酸、アリールスル
ホン酸、脂肪族カルボン酸、芳香族カルボン酸等の各種
界面活性剤を添加しても良い。
本発明に適用されうるカラー現像液の処理温度は20〜
50℃好ましくは30〜40℃である。処理時間は20秒〜5分
好ましくは30秒〜2分である。補充量は少ない方が好ま
しいが、感光材料1m2当たり20〜600mlが適当であり、好
ましくは50〜300mlである。更に好ましくは60ml〜200m
l、最も好ましくは60ml〜150mlである。
次に本発明に適用されうる脱銀工程について説明す
る。脱銀工程は、一般には、漂白工程−定着工程、定着
工程−漂白定着工程、漂白工程−漂白定着工程、漂白定
着工程等いかなる工程を用いても良い。
以下に本発明に適用されうる漂白液、漂白定着液及び
定着液を説明する。
漂白液又は漂白定着液において用いられる漂白剤とし
ては、いかなる漂白剤も用いることができるが、特に鉄
(III)の有機錯塩(例えばエチレンジアミン四酢酸、
ジエチレントリアミン五酢酸などのアミノポリカルボン
酸類、アミノポリホスホン酸、ホスホノカルボン酸およ
び有機ホスホン酸などの錯塩)もしくはクエン酸、酒石
酸、リンゴ酸などの有機酸;過硫酸塩;過酸化水素など
が好ましい。
これらのうち、鉄(III)の有機錯塩は迅速処理と環
境汚染防止の観点から特に好ましい。鉄(III)の有機
錯塩を形成するために有用なアミノポリカルボン酸、ア
ミノポリホスホン酸、もしくは有機ホスホン酸またはそ
れらの塩を列挙すると、エチレンジアミン四酢酸、ジエ
チレントリアミン五酢酸、1,3−ジアミノプロパン四酢
酸、プロピレンジアミン四酢酸、ニトリロ三酢酸、シク
ロヘキサンジアミン四酢酸、メチルイミノ二酢酸、イミ
ノ二酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、などを
挙げることができる。これらの化合物はナトリウム、カ
リウム、チリウム又はアンモニウム塩のいずれでも良
い。これらの化合物の中で、エチレンジアミン四酢酸、
ジエチレントリアミン五酢酸、シクロヘキサンジアミン
四酢酸、1,3−ジアミノプロパン四酢酸、メチルイミノ
二酢酸の鉄(III)錯塩が漂白力が高いことから好まし
い。これらの第2鉄イオン錯塩は錯塩の形で使用しても
良いし、第2鉄塩、例えば硫酸第2鉄、塩化第2鉄、硝
酸第2鉄、硝酸第2鉄アンモニウム、燐酸第2鉄などと
アミノポリカルボン酸、アミノポリホスホン酸、ホスホ
ノカルボン酸などのキレート剤とを用いて溶液中で第2
鉄イオン錯塩を形成させてもよい。また、キレート剤を
第2鉄イオン錯塩を形成する以上に過剰に用いてもよ
い。鉄錯体のなかでもアミノポリカルボン酸鉄錯体が好
ましく、その添加量は0.01〜1.0モル/、好ましくは
0.05〜0.50モル/である。
漂白液、漂白定着液及び/またはこれらの前浴には、
漂白促進剤として種々の化合物を用いることができる。
例えば、米国特許第3,893,858号明細書、ドイツ特許第
1,290,812号明細書、特開昭53−95630号公報、リサーチ
ディスクロージャー第17129号(1978年7月号)に記載
のメルカプト基またはジスルフィド結合を有する化合物
や、特公昭45−8506号、特開昭52−20832号、同53−327
35号、米国特許3,706,561号等に記載のチオ尿素系化合
物、あるいは沃素、、臭素イオン等のハロゲン化物が漂
白力に優れる点で好ましい。
その他、本発明に適用されうる漂白液又は漂白定着液
には、臭化物(例えば、臭化カリウム、臭化ナトリウ
ム、臭化アンモニウム)または塩化物(例えば、塩化カ
リウム、塩化ナトリウム、塩化アンモニウム)または沃
化物(例えば、沃化アンモニウム)等の再ハロゲン化剤
を含むことができる。必要に応じ硼砂、メタ硼酸ナトリ
ウム、酢酸、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム、亜燐酸、燐酸、燐酸ナトリウム、クエン酸、ク
エン酸ナトリウム、酒石酸などのpH緩衝能を有する1種
類以上の無機酸、有機酸およびこれらのアルカリ金属ま
たはアンモニウム塩または、硝酸アンモニウム、グアニ
ジンなどの腐蝕防止剤などを添加することができる。
漂白定着液又は定着液に使用される定着剤は、公知の
定着剤、即ちチオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸アンモニウ
ムなどのチオ硫酸塩;チオシアン酸ナトリウム、チオシ
アン酸アンモニウムなどのチオシアン酸塩;エチレンビ
スチオグリコール酸、3,6−ジチア−1,8−オクタンジオ
ールなどのチオエーテル化合物およびチオ尿素類などの
水溶性のハロゲン化銀溶解剤であり、これらを1種ある
いは2種以上混合して使用することができる。また、特
開昭55−155354号に記載された定着剤と多量の沃化カリ
ウムの如きハロゲン化物などの組み合わせからなる特殊
な漂白定着液等も用いることができる。本発明において
は、チオ硫酸塩特にチオ硫酸アンモニウム塩の使用が好
ましい。1あたりの定着剤の量は、0.3〜2モルが好
ましく、更に好ましくは0.5〜1.0モルの範囲である。漂
白定着液又は定着液のpH領域は、3〜10が好ましく、更
には5〜9が特に好ましい。
又、漂白定着液には、その他各種の蛍光増白剤や消泡
剤あるいは界面活性剤、ポリビニルピロリドン、メタノ
ール等の有機溶媒を含有させることができる。
漂白定着液や定着液は、保恒剤として亜硫酸塩(例え
ば、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、亜硫酸アンモ
ニウム、など)、重亜硫酸塩(例えば、重亜硫酸アンモ
ニウム、重亜硫酸ナトリウム、重硫酸カリウム、な
ど)、メタ重亜硫酸塩(例えば、メタ重亜硫酸カリウ
ム、メタ重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸アンモニウ
ム、など)等の亜硫酸イオン放出化合物を含有するのが
好ましい。これらの化合物は亜硫酸イオンに換算して約
0.02〜0.05モル/含有させることが好ましく、更に好
ましくは0.04〜0.40モル/である。
保恒剤としては、亜硫酸塩の添加が一般的であるが、
その他、アルコルビン酸や、カルボニル重亜硫酸付加
物、あるいは、カルボニル化合物等を添加しても良い。
更には緩衝剤、蛍光増白剤、キレート剤、消泡剤、防
カビ剤等を必要に応じて添加しても良い。
定着又は漂白定着等の脱銀処理後、水洗及び/又は安
定化処理をするのが一般的である。
水洗工程での水洗水量は、感光材料の特性(例えばカ
プラー等使用素材による)や用途、水洗水温、水洗タン
クの数(段数)、向流、順流等の補充方式、その他種々
の条件によって広範囲に設定し得る。このうち、多段向
流方式における水洗タンク数と水量の関係は、ジャーナ
ル・オブ・ザ・ソサエティ・オブ・モーション・ピクチ
ャー・アンド・テレヴィジョン・エンジニアズ(Journa
l of the Society of Motion Picture and Television
Engineers)第64巻、p.248〜253(1955年5月号)に記
載の方法で、もとめることができる。通常多段向流方式
における段数は2〜6が好ましく、特に2〜4が好まし
い。
多段向流方式によれば、水洗水量を大巾に減少でき、
例えば感光材料1m2当たり0.5〜1以下が可能であ
り、本発明の効果が顕著であるが、タンク内での水の滞
留時間増加により、バクテリアが繁殖し、生成した浮遊
物が感光材料に付着する等の問題が生じる。この様な問
題の解決策として、特開昭62−288838号に記載のカルシ
ウム、マグネシウムを低減させる方法を、極めて有効に
用いることができる。また、特開昭57−8542号に記載イ
ソチアゾロン化合物やサイアベンダゾール類、同61−12
0145号に記載の塩素化イソシアヌール酸ナトリウム等の
塩素系殺菌剤、特開昭61−267761号に記載のベンゾトリ
アゾール、銅イオンその他堀口博著「防菌防黴の化学」
(1986年)三共出版、衛生技術会編「微生物の減菌、殺
菌、防黴技術」(1982年)工業技術会、日本防菌防黴学
会編「防菌防黴剤事典」(1986年)、に記載の殺菌剤を
用いることもできる。
更に、水洗水には、水切り剤として界面活性剤や、硬
化軟化剤としてEDTAに代表されるキレート剤を用いるこ
とができる。
以上の水洗工程に続くか、又は水洗工程を経ずに直接
安定液で処理することも出来る。安定液には、画像安定
化機能を有する化合物が添加され、例えばホルマリンに
代表されるアルデヒド化合物や、色素安定化に適した膜
pHに調製するための緩衝剤や、アンモニウム化合物があ
げられる。又、液中でのバクテリアの繁殖防止や処理後
の感光材料に防黴性を付与するため、前記した各種殺菌
剤や防黴剤を用いることができる。
更に、界面活性剤、蛍光増白剤、硬膜剤を加えること
もできる。本発明の感光材料の処理において、安定化が
水洗工程を経ることなく直接行われる場合、特開昭57−
8543号、同58−14834号、同60−220345号等に記載の公
知の方法を、すべて用いることができる。
その他、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホ
ン酸、エチレンジアミン四メチレンホスホン酸等のキレ
ート剤、マグネシウムやビスマス化合物を用いることも
好ましい態様である。
脱銀処理後用いられる水洗液または安定化液としてい
わゆるリンス液も同様に用いられる。
水洗工程又は安定化工程の好ましいpHは4〜10であ
り、更に好ましくは5〜8である。温度は感光材料の用
途・特性等で種々設定し得るが、一般には15〜45℃好ま
しくは20〜40℃である。時間は任意に設定できるが短か
い方が処理時間の低減の見地から望ましい。好ましくは
15秒〜1分45秒更に好ましくは30秒〜1分30秒である。
補充量は、少ない方がランニングコスト、排出量減、取
扱い性等の観点で好ましい。
具体的な好ましい補充量は、感光材料、単位面積あた
り前浴からの持込み量の0.5〜50倍、好ましくは3〜40
倍である。または感光材料1m2当り1以下、好ましく
は500lm以下である。また補充は連続的に行っても間欠
的に行ってもよい。
水洗及び/又は安定化工程に用いた液は、更に、前工
程に用いることもできる。この例として多段向流方式に
よって削減して水洗水のオーバーフローを、その前浴の
漂白定着浴に流入させ、漂白定着浴には濃縮液を補充し
て、廃液量を減らすことがあげられる。
(実施例) 次に本発明の実施例について説明する。
(2眼レンズ付きカラー感光材料包装ユニットの作成) 特開昭64−544号明細書に記載したような製造方法に
準じ、また、本出願人による平成2年2月21日出願の実
用新案明細書(6件)〔考案の名称:ケンズ付きフイル
ムユニット,考案者名:後成明,大村紘,田中農(6件
共通)〕の記載に準じて、しかし次のように構成を変え
て、2眼レンズ付きカラー感光材料包装ユニットを作成
した。
予め未露光の感光フィルムを回巻し、収納する第1収
納室と、撮影後パトローネに巻きとり収納する第2収納
室をもち、その間に同一の光学系をもつ二つの開口部を
設ける。該光学系に、焦点距離が34mmの撮影レンズ、絞
り値(F値)が11の絞り、さらにシャッター速度が1/10
0秒のレンズ・シャッターが認定され、感光フィルムの
感光面の規制面がその曲率半径125mmの円弧になるよう
に設定されている。二つの該光学系の光軸間の距離は62
mmであった。シャッター・ボタンは、二つの光学系に連
動し、巻きとりノブは共通し、1コマ撮影ごと約105mm
移動し固定する。ファインダーは二つの光学系のほぼ中
央部に設置された。
該光学系の撮影可能距離は無限遠から至近距離1mであ
った。
該包装ユニットに収納する撮影用カラー感光材料は、
次のようにして作成した。
下塗り処理を施した三酢酸セルローズフィルム支持体
に次に示す各層を多層塗布し、乾燥した。(各成分に対
応する数字は、g/m2単位で表した塗布量を示し、ハロゲ
ン化銀については、銀換算の塗布量を示す。ただし増感
色素については、同一層のハロゲン化銀1モルに対する
塗布量をモル単位で示す。) 第1層(ハレーション防止層) 黒色コロイド銀 銀 0.18 ゼラチン 1.40 第2層(中間層) 2,5−ジ−t−ペタデシルハイドロキノン 0.18 EX−1 0.07 EX−3 0.02 EX−12 0.002 U−1 0.06 U−2 0.08 U−3 0.10 HBS−1 0.10 HBS−2 0.02 ゼラチン 1.04 第3層(第1赤感乳剤層) 乳剤A 銀 0.25 乳剤B 銀 0.25 増感色素I 6.9×10-5 増感色素II 1.8×10-5 増感色素III 3.1×10-4 EX−2 0.335 EX−10 0.020 U−1 0.070 U−2 0.050 U−3 0.070 HBS−1 0.060 ゼラチン 0.87 第4層(第2赤感乳剤層) 乳剤G 銀 1.0 増感色素I 5.1×10-5 増感色素II 1.4×10-5 増感色素III 2.3×10-4 EX−2 0.400 EX−3 0.050 EX−10 0.015 U−1 0.070 U−2 0.050 U−3 0.070 ゼラチン 1.30 第5層(第3赤感乳剤層) 乳剤D 銀 1.60 増感色素I 5.4×10-5 増感色素II 1.4×10-5 増感色素III 2.4×10-4 EX−3 0.010 EX−4 0.080 EX−2 0.097 HBS−1 0.22 HBS−2 0.10 ゼラチン 1.63 第6層(中間層) EX−5 0.040 HBS−1 0.020 ゼラチン 0.80 第7層(第1緑感乳剤層) 乳剤A 銀 0.15 乳剤B 銀 0.15 増感色素V 3.0×10-5 増感色素VI 1.0×10-4 増感色素VII 3.8×10-4 EX−6 0.260 EX−1 0.021 EX−7 0.030 EX−8 0.025 HBS−1 0.100 HBS−3 0.010 ゼラチン 0.63 第8層(第2緑感乳剤層) 乳剤C 銀 0.45 増感色素V 2.1×10-5 増感色素VI 7.0×10-5 増感色素VII 2.6×10-4 EX−6 0.094 EX−8 0.018 EX−7 0.026 HBS−1 0.160 HBS−3 0.008 ゼラチン 0.50 第9層(第3緑感乳剤層) 乳剤E 銀 1.2 増感色素V 3.5×10-5 増感色素VI 8.0×10-5 増感色素VII 3.0×10-4 EX−13 0.015 EX−11 0.100 EX−1 0.025 HBS−1 0.25 HBS−2 0.10 ゼラチン 1.54 第10層(イエローフィルター層) 黄色コロイド銀 銀 0.05 EX−5 0.08 HBS−1 0.03 ゼラチン 0.95 第11層(第1青感乳剤層) 乳剤A 銀 0.08 乳剤B 銀 0.07 乳剤F 銀 0.07 増感色素VIII 3.5×10-4 EX−9 0.721 EX−8 0.042 HBS−1 0.28 ゼラチン 1.10 第12層(第2青感乳剤層) 乳剤G 銀 0.45 増感色素VIII 2.1×10-4 EX−9 0.154 EX−10 0.007 HBS−1 0.05 ゼラチン 0.78 第13層(第3青感乳剤層) 乳剤H 銀 0.77 増感色素VIII 2.2×10-4 EX−9 0.20 HBS−1 0.07 ゼラチン 0.69 第14層(第1保護層) 乳剤I 銀 0.20 U−4 0.11 U−5 0.17 HBS−1 0.05 ゼラチン 1.00 第15層(第2保護層) ポリメチルメタクリレート粒子(直径 約1.5μm)0.5
4 S−1 0.20 ゼラチン 1.20 各層には上記の成分の他に、ゼラチン硬化剤H−1や
界面活性剤を添加した。
第1表に乳剤の組成等を示す。
撮影用カラー感光材料に用いた化合物の化学溝を以下
に示す。
HBS−1 トリクレジルホスフェート HBS−2 ジ−n−ブチルフタレート 得た撮影用カラー感光材料は、135サイズに裁断し、1
0コマ撮影できるように長さ約120cmに切断して、一端を
回巻し第1収納室に他端をスプールに接合し135サイズ
のパトローネに入れ第2収納室に収納した。さらに裏ブ
タを光密接合し、さらに外装した。
屋外で、主要被写体を約3.6に位置させて撮影したあ
と、富士写真フィルム(株)製フジカラースーパーHG−
400用のカラー標準処理CN−16Qにより、ミニラボチャン
ピオン23S処理機を用いて現像処理してカラーネガ・オ
リジナルを得た。
主要被写体には、マクベスチャートをもつ女性と草花
(No.1)また、赤、オレンジ色や白色の花が咲くコスモ
ス畑の風景(No.2)などを用いた。
(本発明のマゼンタ・カプラーの感光膜中の分光吸収特
性の評価) ポリエチレンテレフタレート透明フィルムをコロナ放
電処理した後下塗り済みの支持体の上に次の組成の感光
層と保護層を設けた試料No.1ないしNo.18およびNo.Aを
得た。
(試料の組成) 透明支持体 ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚
み約200μm、屈折率1.65) 第1層(感光層) 塩臭化銀乳剤(AgBr平均含有率90モル%、立方体 平均
粒子径0.36μm) 銀換算値 ……8×10-3モル/m2 ゼラチン ……3.5g/m2 カプラー 第2表に示す ……1×10-3モル/m2 第2層(保護層) ゼラチン ……1.3g/m2 (各層のゼラチン硬化剤として、1−オキシ−3,5−ジ
クロロ−s−トリアジンナトリウム塩を使用) 各試料に富士写真フィルム(株)製、FWH型感光計
(光源の色温度3200゜K)を用いて、マゼンタ画像の分
光濃度の最大値が1.0になるように露光量を調整して露
光し、次のカラー処理工程−1、及び次に示す組成の処
理液を用いて処理した。
処理済み試料(ストリップス)について色像の可視波
長域における分光濃度曲線を得た。第1図に試料No.A
(実線)と試料No.3について得たものを示す。その極大
吸収波長λmax、半値巾W0.5、濃度0.9と0.1の波長巾W
0.9とW0.1を第2表に示す。
カラー現像処理工程−1 処理工程 温 度 時 間 カラー現像 37℃ 3分30秒 漂白定着 33℃ 1分30秒 水 洗 24〜34℃ 3分 乾 燥 70〜80℃ 1分 各処理液の組成は以下の通りである。
カラー現像液 水 800ml ジエチレントリアミン五酢酸 1.0g ニトリロ三酢酸 2.0g ベンジルアルコール 15ml ジエチレングリコール 10ml 亜硫酸ナトリウム 2.0g 臭化カリウム 1.0g 炭酸カリウム 30 g N−エチル−N−(β−メタンスル ホンアミドエチル)−3−メチル −4−アミノアニリン硫酸塩 4.5g ヒドロキシルアミン硫酸塩 3.0g蛍光増白剤(WHITEX 4B,住友化学製) 1.0g 水を加えて 1000ml pH(25℃) 10.25 漂白定着液 水 400ml チオ硫酸アンモニウム(70%) 150ml 亜硫酸ナトリウム 18g エチレンジアミン四酢酸鉄(III) アンモニウム 55gエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 5g 水を加えて 1000ml pH(25℃) 6.70 第2表に各試料の分光吸収特性を示す。
第1図において、極大濃度1.0(または1.0に規格化し
た極大濃度)を示す分光濃度曲線の濃度0.5における波
長点C1とC2、また濃度0.9における波長点a1とa2また濃
度0.1における波長点b1とb2を求めた。W0.5はC1とC2
波長巾、W0.9はa1とa2またはW0.1はb1とb2の波長巾で
ある。第1図実線は、試料No.A、破線は試料No.3につい
てえた分光濃度曲線である。
第1図および第2表の結果から、本発明のマゼンタカ
プラーを用いるとシャープな吸収曲線を示す、すなわ
ち、短波側副吸収(イエロー混色)と、長波側副吸収
(シアン混色)が少ないマゼンタ色像がえられることが
判る。
実施例−1 (レンチキュラー・シートの作成) レンチキュラー・シートA ポリメチルメタアクリレート(屈折率ηdが1.492)
を用い、ピッチ0.30mm、レンチキュラーレンズの曲率半
径が0.31mm、厚さ0.70mmのシートを作成しAとした。
レンチキュラー・シートB ポリカーボネート(屈折率ηdが約1.600)を用い、
ピッチ0.30mm、レンチキュラー・レンズの曲率半径を0.
26mm、厚さ0.45mmのレンチキュラーシートBを得た。
各レンチキュラーシートAまたはBは、ハロゲン化銀
カラー感光材料の透明支持体の、その感光層を設ける面
に対し反対の面にエポキシ系接着剤を用いて接着して使
用した。本実施例においては透明支持体に、ポリエチレ
ンテレフタレート・フィルム(厚み200μm、その光屈
折率(ηd)1.65)を用いた。
(レンチキュラー写真観賞法による感光材料試料の作
成) マゼンタカプラー分散物; マゼンタカプラー(ExM)を10g、色像安定剤(Cpd−
2)を0.6g、色像安定剤(Cpd−3)を6.0g、色像安定
剤(Cpd−4)を0.3g、色像安定剤(Cpd−8)を0.8g、
色像安定剤(Cpd−9)を1.4g、溶媒(Solv−2)を20.
0gと酢酸エチル25mlを混合して50℃にて溶解し、この溶
液を20%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム11mlと
混合した20%ゼラチン水溶液158mlに添加し、ホモジナ
イザーを用いて高速撹拌し、乳化分散物を得た。
シアンカプラー分散物; 色像安定剤(Cpd−7)を13.5g、シアンカプラー(Ex
C)を10g、色像安定剤(Cpd−6)を5.5g、溶媒(Solv
−6)を6.5gと酢酸エチル20mlを混合して50℃にて溶解
し、この溶液を10%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリ
ウム21mlと混合した20%ゼラチン水溶液195mlに添加
し、ホモジナイザーを用いて高速撹拌し、乳化分散物を
得た。
イエローカプラー分散物; イエローカプラー(ExY)19.1gおよび色像安定剤(Cp
d−1)4.4および(Cpd−7)1.8gに酢酸エチル27.2cc
および溶媒(Solv−3)と(Solv−6)各4.1gを加え溶
解し、この溶液を10%ドデシルベンゼンスルホン酸ナト
リウム8ccを含む10%ゼラチン水溶液135ccに乳化分散さ
せた。
(ハロゲン化銀乳剤の作り方) 乳剤BL−1; 塩臭化銀乳剤(臭化銀含量70モル%、立方体、平均粒
子径0.65μm、変動係数0.08のものと、平均粒子径0.52
μm、変動係数0.06のものと1:3の割合(Agモル比)で
混合し硫黄増感した。
増感色素S−Iを、銀1モル当り5.0×10-4モル添加
し吸着させた。
1−(5−メチルウレイドフェニル)−5−メルカプ
トテトラゾールを夫々ハロゲン化銀1モル当り、4.0×1
0-6モル、また2−メチル−5−t−オクチルハイドロ
キノンをハロゲン化銀1モル当り8×10-3モルを添加、
また4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザ
インデンをハロゲン化銀1モル当り1.2×10-2モル添加
した。
同様にして、RL−1、GL−1、BL−2、RL−2、GL−
2の塩臭化銀乳剤を得た。
第3表に各塩化銀乳剤の組成を示す。
各層のゼラチン硬化剤としては1−オキシ−3,5−ジ
クロロ−s−トリアジンナトリウム塩を用いた。
各乳剤の分光増感色素として下記のもの用いた。
青感性乳剤(BL−1とBL−2) (ハロゲン化銀1モル当たり5.0×10-4モル) 緑感性乳剤(GL−1とGL−2) (ハロゲン化銀1モル当たり4.0×10-4モル) および (ハロゲン化銀1モル当たり7.0×10-5モル) 赤感性乳剤(RL−1とRL−2) (ハロゲン化銀1モル当たり0.9×10-4モル) 赤感性乳剤に対しては、下記の化合物をハロゲン化銀
1モル当り2.6×10-3モル添加した。
また青感性乳剤(BL−1とBL−2)、緑感性乳剤(GL
−1、GL−2)、赤感性乳剤(RL−1とRL−2)に対
し、1−(5−メチルウレイドフェニル)−5−メルカ
プトテトラゾールをそれぞれハロゲン化銀1モル当たり
4.0×10-6モル、3.0×10-5モル、1.0×10-5モルまた2
−メチル−5−t−オクチルハイドロキノンをそれぞれ
ハロゲン化銀1モル当たり8×10-3モル、2×10-2
ル、2×10-2モル添加した。
また青感性乳剤(BL−1とBL−2)、緑感性乳剤(GL
−1、GL−2)に対し、4−ヒドロキシ−6−メチル−
1,3,3a,7−テトラザインデンをそれぞれハロゲン化銀1
モル当たり、1.2×10-2モル、1.1×10-2モル添加した。
イラジエーション防止のために乳剤層に下記の染料を
添加した。
第4表に試料No.11,No.101の各層の組成を示す。ただ
し、第4表中の「→」は同左を意味する。
各、カラー感光材料の試料の作成に用いた化合物の化
学構造を示す。
(Solv−3)溶媒 O=PO−C9H19(iso)〕 比較試料No.A:試料No.11の第2層において、乳剤GL−1
の銀量を0.45(4.2×10-3モル)とし、ExMの代りに前記
の比較用カプラーEx−14を0.33g/m2使用した他は同様に
して得た。
比較試料No.B:試料No.Aにおいて第3層と第1層のCpd−
5と第2層のCpd−2とCpd−4を用いず、他は同様にし
て得た。
試料No.12ないしNo.20:第5表(その1)に示すように
第2層のExMの代りに本発明のマゼンタ・カプラーを同
一モル量(0.54×10-3モル)加えて、或いは第1層と第
3層のCpd−5の代りに本発明の化合物を用い、他は試
料No,11と同様にして得た。
ただし、第5表中の「→」は同左を意味する。
比較試料No.C:試料No.101の乳剤GL−2の銀量を0.22g/m
2(2.0×10-3モル)とし、ExMに代ってEx−14を0.21g/m
2用いた他は同様にしてえた。
比較試料No.D:試料No.Cにおいて第3層と第1層のCpd−
5と第2層とCpd−2とCpd−4を用いず、他は同様にし
てえた。
試料No.102ないしNo.107;第5表(その2)に示すよう
に、第2層のExMを、本発明のマゼンタ・カプラーをNo,
101と同一モル量(0.34×10-3モル)加え、第1層、第
3層のCpd−5、第2層のCpd−4に代って本発明の化合
物を用いた他は同様にして得た。
カラー現像処理工程−2 処理工程 温度 時間 補充液 タンク容量 カラー現像 35℃ 45秒 161ml 17 漂白定着 30〜35℃ 45秒 215ml 17 リンス 30〜35℃ 20秒 − 10 リンス 30〜35℃ 20秒 − 10 リンス 30〜35℃ 20秒 350ml 10 乾燥 70〜80℃ 60秒 * 補充量は感光材料1m2あたり (リンス→への3タンク向流方式とした。) 各処理液の組成は以下の通りである。
漂白定着液(タンク液と補充液は同じ) 水 400ml チオ硫酸アンモニウム(70%) 100ml 亜硫酸ナトリウム 17g エチレンジアミン四酢酸鉄(III)アンモニウム 55g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム 5g臭化アンモニウム 40g 水を加えて 1000ml pH(25℃) 6.0 リンス液(タンク液と補充液は同じ) イオン交換水(カルシウム、マグネシウムは各々3ppm
以下) 作成された各試料について、透明支持体の裏面に、エ
ポキシ系接着剤を用いてレンチキュラーシートAまたは
Bを接着して、レンチキュラーシート付き立体カラー写
真感光材料を得た。
(立体写真の焼付け、現像処理) 前記より得たプリント用カラーネガオリジナルから、
特公昭53−33847号明細書の第4図に示されたものと同
様な機構をもつ立体写真画引伸し装置を用い、画面サイ
ズ117mm×82.5mm、明視距離が約30cmになるよう、前記
のカラー写真感光材料の試料シートにレンチキュラーシ
ートを通して焼付けた。
その後、前記に示すカラー現像処理工程1または2を
通して、シート現像処理した。但し、感光材料試料No.1
1〜20、AとBはカラー現像処理工程2または3を通し
たのでは、発色並びに脱銀が充分でなかった。
カラー写真感光材料の試料No.101ないし107、CとD
は次のようなカラー現像処理工程−3に通してカラー現
像処理工程−1に通したと同等の画質を、うることがで
きる。
カラー現像処理工程−3処理工程 温度 時間 発色現像 45℃ 14秒 漂白定着 45℃ 14秒 リンス1 38℃ 6秒 リンス2 38℃ 6秒 リンス3 38℃ 6秒 乾燥 90℃ 13秒 発色現像液、漂白定着液の組成およびリンス液は処理
工程2に用いたものと同じである。
処理して得られた立体カラー写真のカラー画像を有す
る側の最上層表面に反射性表面を合わせて次に示す反射
支持体をエポキシ系接着剤を用いて貼り合わせた。
(第2種拡散反射性支持体WP−4の作成) 欧州特許第253390A−2号および米国特許第4851327号
明細書に記載の方法に準じて作成した。即ち、基体とし
て、平均粒径3μmのシリカを2%充填した25μmのポ
リエチレンテレフタレートフィルムを真空蒸着装置内に
配置し真空度10-5torrのもとで真空蒸着を行って、基体
の表面に膜厚が600オングストロームのアルミニウム蒸
着膜を形成した。表面全反射率は可視域において0.82で
あった。
次に示す組成の耐水性接着層を酢酸エチルで希釈して
5g/m2になるように塗布して、乾燥した。
塩化ビニル/塩化ビニリデン/酢酸/ビニル/無水マレ
イン酸の共重合体 (重量比66/10/20/4) ……56 トリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンの
付加物 ……37 エポキシ化脂肪酸アルキルエステル(分子量350) ……
7 次に、LBSP20部、LBKP80部からなる材木パルプをディ
スクリファイナーにより、カイディヲンフリーネス300c
cまで叩解し、ステアリン酸ナトリウム1.0部、アニオン
ポリアクリルアミド0.5部、硫酸アルミニウム1.5部、ポ
リアミドポリアミンエピクロルヒドリン0.5部、アルキ
ルケテンダイマー0.5部を、いずれも木材パルプに対す
る絶乾重量比で添加し、長網抄紙機により秤量160g/m2
の紙を抄造した。
密度はアシンキャレンダーにより1.0g/cm2とした。こ
の原紙をコロナ放電処理した後低密度ポリエチレン(M1
=7g/10分、密度0.923g/cc)を押出しコーティングによ
り、厚さが30μmとなるよう、ポリエチレン樹脂層を形
成した。次いで基体の他の表面(裏面)をコロナ放電処
理した後、その上に、高密度ポリエチレン(M1=8g/10
分、密度0.950g/cc)を押出しコーティングして、厚さ3
0μmのポリエチレン樹脂層を形成し、両面ポリエチレ
ンラミネート紙を作成した。
次に、前述したアルミニウム蒸着フィルムの裏面側
(蒸着面と反対の面)に下記組成のポリウレタン系二液
タイプの接着剤を乾燥後で3g/m2となるように塗布し100
℃で2分間乾燥し この塗布面と、両面ポリエチレンラミネート紙の低密度
ポリエチレン面とを合わせ、80℃、圧力20kg/cmで加熱
圧着を行いWP−4をえた。
第2図(b2)にその構成を示す。
(白色顔料含有樹脂層をもつ反射支持体WP−1〜3の作
成) 白色顔料を第6表に示すように含有したポリエチレン
層を前記と同様にしてえた原紙にラミネートした反射支
持体をえた。
第2図(b1)にWP−1の構成を示す。
(レンチキュラー型立体写真プリントの評価) 明視距離30cm(ないし40cm)において、立体写真プリ
ントの画像を、立体視感(奥ゆき感)、画像の彩度につ
いて目視により評価した。
評価基準 5……とくに優れている 4……優れている 3……良好 2……劣る 立体感は撮影カラーオリジナルNo.1の人物などの奥ゆ
き感、No.2のコスモスの花の奥ゆき感を、彩度は撮影カ
ラー・オリジナルNo.1のマクベス・カラーチャート、N
o.2のコスモスの花の赤ないし黄色系の彩度について、
パネラー3名により評価した。第7表にその結果を示
す。
第2図(a)に、レンチキュラーシートA付き感光材
料試料No.11の層構成を示す。
本発明の式〔M〕のマゼンタカプラーを用いた試料の
方が、従来から慣用されている5−ピラゾロン系マゼン
タカプラーを用いた試料よりも、彩度が顕著に高くなる
こと、また彩度と並行して立体感も顕著に高くなること
がわかる。そして、これらの効果は、反射支持体として
WP−1やWP−2のような支持体を用いるよりも、WP−3
やWP−4、特にWP−4のような支持体を用いる方がもっ
と顕著に得られることがわかる。
更に、第2表に示したマゼンタ発色色素の分光特性と
第7表の結果の比較から、立体感を高めるには、マゼン
タ発色色素の分光吸収特性曲線に於いて、低いW0.1
とW0.1/W0.5値を与えるマゼンタカプラーを用いるのが
良い(結局、式〔M〕で示されるカプラーを用いるのが
良い)ことがわかる。
(本発明の効果) 本発明におけるレンチキュラー写真鑑賞法は、従来の
立体写真プリントに比して、格別に立体感に優れた立体
写真を得ることができる。カプラーの構造の選択、従来
の混色防止剤として知られる化合物との組合せ使用、更
に反射層の工夫により、いっそう効果的に達成できるこ
とが判った。立体画像における優れた立体感、更には優
れた色再現性の忠実度及び画像のシャープネスは、画像
の彩度と明度さらに画像の透明度の色彩感覚における相
乗作用によるものと思われる。
また、2眼レンズ付き撮影機能を備えたカラー感光材
料包装ユニットを用いることによって誰でも、いつで
も、容易かつ安価に高画質の立体写真を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、発色々像の分光濃度曲線およびW0.1、W0.5
およびW0.9の求め方の説明図である。 第2図(a)は、レンチキュラー付き感光材料、第2図
(b1)と(b2)反射性支持体の層構成をそれぞれ模式的
に説明する図である。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基質の表面にレンチクルの実質的なく
    りかえし構造を有するシートの裏面に、マゼンタ発色ハ
    ロゲン化銀感光層(MLという)、シアン発色ハロゲン化
    銀感光層(CLという)、イエロー発色ハロゲン化銀感光
    層(YLという)をこの順序に塗設してなり、更に中間層
    (IL)を有してなる立体写真用ハロゲン化銀カラー感光
    材料において、下記の一般式〔M〕によって表わされる
    マゼンタカプラーを前記のMLに含有し、かつ該MLの発色
    色像の分光濃度曲線は、W0.1が190nm以下、かつW0.1/
    W0.5が2.3以下であることを特徴とする立体写真用ハロ
    ゲン化銀カラー感光材料。 一般式〔M〕 (ここでR1は水素原子または置換基を表わす。Zは窒素
    原子を2〜3個含む5員のアゾール環を形成するのに必
    要な非金属原子群を表わし、該アゾール環は置換基(縮
    合環を含む)を有してもよい。Xは水素原子またはカラ
    ー現像主薬の酸化体とのカップリング反応時に離脱可能
    な基を表わす。)
  2. 【請求項2】ILに、下記の一般式〔I〕によって表わさ
    れる化合物を含有することを特徴とする請求項(1)に
    記載の立体写真用ハロゲン化銀カラー感光材料。 一般式〔I〕 (式〔I〕においてR2ないしR4は同じでも異なっていて
    もよく、水素原子又はベンゼン環に置換可能な基であ
    る。ただし、R2及びR4のうち少なくともひとつはヒドロ
    キシ基、スルホンアミド基又はカルボンアミド基であ
    る。Zは水素原子又はアルカリ条件下で脱保護可能な保
    護基である。R2ないしR6、OZは共同で環を形成してもよ
    い。)
  3. 【請求項3】下記のAまたはBの高輝度反射層または支
    持体を有する請求項(1)に記載の立体写真用ハロゲン
    化銀カラー感光材料。 A:表面処理酸化チタン白色顔料を12重量%以上含有する
    反射層、耐水性樹脂層、または支持体 B:表面全反射率が0.7以上である鏡面反射性または第2
    種拡散反射性表面をもつ支持体
  4. 【請求項4】請求項(1)の立体写真用ハロゲン化銀感
    光材料を、レンチキュラー構造を表面にもつ透明基質シ
    ートを通して露光した後、一連の発色現像処理を180秒
    以内に行うことを特徴とする立体カラー写真の画像形成
    法。
  5. 【請求項5】更にILに前記の一般式(I)で表わされる
    化合物を含有することを特徴とする、請求項(4)に記
    載の立体カラー写真の画像形成法。
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