JP2676288B2

JP2676288B2 - 真空包装装置

Info

Publication number: JP2676288B2
Application number: JP33668491A
Authority: JP
Inventors: 忠志酒井
Original assignee: Hoshizaki Electric Co Ltd
Current assignee: Hoshizaki Electric Co Ltd
Priority date: 1991-12-19
Filing date: 1991-12-19
Publication date: 1997-11-12
Anticipated expiration: 2012-11-12
Also published as: JPH05170226A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、袋材中に食品等を入
れ、脱気して密封等を行う真空包装装置等に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】食品等を袋材中に入れ、その袋材の中を
脱気して密封する所謂真空包装は、一般に次のようにし
て行われる。即ち、真空ポンプに配管を介して接続され
て減圧可能なチャンバの中に、食品等の被包装物を入れ
た一辺開口の袋材を入れる。その際、閉じるべき開口辺
は、シール可能な位置に置かれる。チャンバの蓋を閉
じ、脱気工程と称する操作、即ち真空ポンプを作動させ
て、チャンバ内の気体を除去する操作を行う。適切な真
空包装を行うには、袋材の内部に連通したチャンバ内の
圧力が所定圧力に達したことを圧力センサで検知し、そ
の後、シール装置により、前述の袋材の開口辺を閉じ
る。最後に、前記配管に連絡した大気開放弁を開き、チ
ャンバ内を大気圧に戻し、密封された袋材を取り出す。
チャンバ内の圧力が所定圧に低下したことを検知する技
術は、実開昭６１−１２９７０５号公報、実開平２−６
９８０６号公報等で知られている。チャンバ内の圧力
が、所定値以下に低下したら脱気工程を終了するものに
おいては、真空ポンプやこれにつながる配管接続部等の
密封機構の性能低下があったりすると、なかなか所定圧
力値まで低下せず、脱気工程の運転が長期化するという
問題点がある。

【０００３】このため、所定の脱気運転時間をカウント
アップしたら、脱気工程を終了させるものが提案されて
いる。これは、チャンバ容器の容積が一定なので、真空
ポンプ等の性能が一定の範囲にあれば、所定時間の脱気
運転で脱気が完了するという考え方に基づいている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】前述した従来の技術に
おいて、脱気完了時間の設定は、真空ポンプや関連の密
封機構の性能のバラツキを考慮し、余裕をもって行れて
いる。さもないと、例えば真空ポンプの性能が少しでも
低下したりすると、脱気完了タイマがカウントアップし
ても、未だ十分な脱気が行われていないという事態が生
ずるからである。しかし、このためチャンバ内の脱気が
完了しているにもかかわらず、脱気完了タイマがカウン
トアップされず、次工程へ移行できないという問題があ
った。

【０００５】従って、本発明の目的は、チャンバ内の圧
力が低下して、サチュレート状態に達したら直ちに次工
程へ移行できる効率的な真空包装装置を提供することで
ある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明によれば、真空包装装置は、開閉自在の蓋を
備えた減圧可能なチャンバ容器と、同チャンバ容器に設
けられ同チャンバ容器内に置かれた袋材を閉じるシール
装置と、前記チャンバ容器の内部と連通して設けられた
圧力センサと、前記チャンバ容器に脱気バルブを介して
連絡した真空ポンプと、前記シール装置、圧力センサ及
び真空ポンプにそれぞれ電気的に連絡した制御装置とを
有している。そして、この制御装置は、減圧サチュレー
トチェックタイマを内蔵し、そのタイマのカウントアッ
プに続き、チャンバ容器内の圧力変動が所定値以下にあ
るか否かを判断する判定機構を備える。

【０００７】

【作用】被包装物を入れた袋材をチャンバ容器内に入
れ、蓋を閉じ、真空ポンプを作動させ脱気バルブを開け
て、脱気工程に入る。ここで作動を始めた減圧サチュレ
ートチェックタイマが作動を開始し、所定時間をカウン
トアップし、次いで、圧力センサからの検出圧力値を用
いて、圧力変動をチェックし、圧力変動が所定値以下な
ら、脱気完了と判定して次工程へ移行する。シール装置
が、作動して袋材の開口辺がシールされ、真空包装が完
了する。

【０００８】

【実施例】次に、本発明の好適な実施例について添付図
面を参照して詳細に説明するが、図中、同一符号は同一
又は対応部分を示すものとする。

【０００９】図１において、チャンバ容器１は、ピン
（図示せず）等で枢着された開閉自在のチャンバ蓋２を
有し、その容器本体１ａとの接合面には密封パッキン３
が介装される。チャンバ容器１の脱気ポート１ｂに接続
した配管５は、圧力センサ７を備えると共に脱気バルブ
９を介して真空ポンプ１１に連絡している。脱気バルブ
９は、電磁的に駆動されるソレノイドバルブのようなも
のでよいが、図示のような空圧回路を有する。

【００１０】チャンバ容器１にはシール装置１３が設け
られている。これは、容器本体１ａの底面に取り付けら
れたアクチュエータ１５と、該アクチュエータ１５のピ
ストンロッド１５ａの先端に設けられた加熱固定体１７
と、加熱固定体１７に対向するようにチャンバ蓋２の下
面に取り付けられた加熱受体１９とからなる。アクチュ
エータ１５の一方の圧力室は、大気ポート１５ｂを介し
て大気に開口し、他方の圧力室の減圧ポート１５ｃは、
配管２１を介してシリンダバルブ２３に連絡し、更に、
真空ポンプ１１に連絡している。

【００１１】配管５は、分岐管を介して、ガスバルブ２
５と大気開放バルブ２７とに接続し、更にガスバルブ２
５は、置換用ガスを貯えたガスボンベ２９に連絡してい
る。シリンダバルブ２３、ガスバルブ２５及び大気開放
バルブ２７は、脱気バルブ９と同様にソレノイド駆動バ
ルブとして構成できるが、内部の回路構成は図示の通り
である。

【００１２】図２は、図１の真空包装装置を作動せしめ
るための電気回路を示す。図２において、マグネットス
イッチＭＳの接点ＭＳ₁、ＭＳ₂が真空ポンプ１１の駆動
回路１１ａと直列に設けられ、これと並列に、制御装置
３１がある。マグネットスイッチＭＳ、脱気バルブ９の
駆動回路９ａ、シリンダバルブ２３の駆動回路２３ａ、
ガスバルブ２５の駆動回路２５ａ、大気開放バルブ２７
の駆動回路２７ａ及び加熱体１７ａの変成器１７ｂに
は、それぞれ、開閉接点３３ａ、３３ｂ、３３ｃ、３３
ｄ、３３ｅ、３３ｆが直列に接続され、これ等は制御装
置３１と共に、制御部３５を構成する。

【００１３】次に、図３の模式図に従って制御装置３１
の機能を説明する。制御装置３１は、電気的に圧力セン
サ７に接続しており、圧力センサ７によって電圧変化に
変換された圧力変化を取りこむ。スタートスイッチＳＷ
は、手動押しボタンでも、チャンバ蓋２がチャンバ容器
１を閉じたときに作動するドアスイッチでもよく、接点
３３ａのように表示できる。脱気設定は、後述するよう
に、脱気工程の完了信号を出すためのタイマ値の設定を
するものである。シール設定は、加熱体１７ａの通電時
間を設定するもので、接点３３ｆの開閉を制御する。シ
ールスイッチは、脱気工程（或は、ガス置換工程）中
に、強制的にシール工程へ移すためのスイッチである。
ガス圧設定は、ガス置換時間を設定するもので、更に、
後述するように作動される注意灯が電気的に接続してい
る。

【００１４】前述した構成の本装置の作動順序は、図４
に示すように、電源ＯＮ→スタンバイ→脱気工程→ガス
置換工程→シール工程→大気開放工程のように進み、そ
の各工程におけるマグネットスイッチＭＳ、真空ポンプ
１１、脱気バルブ９、シリンダバルブ２３、ガスバルブ
２５、大気開放バルブ２７及び加熱体１７ａの作動状況
は、図５に示す通りである

【００１５】図５に示すように、食品等を入れた袋材ｂ
をチャンバ容器１に入れるスタンバイの状態では、全バ
ルブは非励磁で、図１に示す状態にある。大気開放バル
ブ２７が開の状態である他は、全て閉じている。チャン
バ蓋２を閉じ、脱気工程に入れば、図６に示すようにス
タートスイッチがＯＮで、マグネットスイッチＭＳ、真
空ポンプ１１及び脱気バルブ９がＯＮとなる。ガスバル
ブ２５、シリンダバルブ２３、加熱体１７ａがＯＦＦの
ままで、大気開放バルブ２７がＯＮとなり閉じる。これ
で、脱気運転が始まるが、同時に脱気完了タイマがリス
タートして、カウントを始める。圧力値がインプットさ
れ、サチュレートチェックタイマがリスタートする。こ
のチェックタイマが、カウントアップしたら、圧力変動
が所定値以下か否か判断され、ＹＥＳであれば、注意灯
をＯＮし、脱気工程を終了する。ＮＯであれば、未だ減
圧途中であるとして脱気運転が続けられる。また、脱気
完了タイマがカウントアップすれば、いつでも、脱気が
完了したとして終了し、次工程へ移行する。

【００１６】ガス置換工程では、図５に示すように、脱
気バルブ９がＯＦＦになって閉じ、ガスバルブ２５がＯ
Ｎになって開く。ガスボンベ２９から、ガスバルブ２５
を通って、ガスがチャンバ容器１内へ供給される。袋材
ｂの中にもガスが入るが、ガスの供給時間が制御装置３
１で設定されており、その時間がカウントアップされれ
ば、図６と同様な考え方で、圧力変動値が判断され、所
定値以下であれば、ガス置換工程は終了する。

【００１７】シール工程では、加熱体１７ａに通電さ
れ、シリンダバルブ２３が開いて、アクチュエータ１５
と真空ポンプ１１が連通する。ピストンの上側の圧力室
の空気が抜かれるので、ピストンロッド１５ａ即ち加熱
固定体１７が上昇し、加熱受体１９に近づく。加熱体１
７ａが発熱しているので、袋材ｂの開口辺がシールされ
る。

【００１８】大気開放工程では、シリンダバルブ２３が
ＯＦＦとなって減圧ポート１７ｃが大気に通じ、ピスト
ンロッド１５ａは、重力により降下する。大気開放バル
ブ２７はＯＦＦとなり、大気が大気開放バルブ２７から
チャンバ容器１へ流入する。チャンバ容器１内の圧力が
大気圧に戻れば、一連の工程は終了し、蓋２が開けら
れ、密封された袋材ｂが取り出される。

【００１９】図７のフローチャートは、チャンバ容器１
の圧力が低下して減圧サチュレート状態に達した後、所
定の時間その状態を保持する運転モードを示す。具体的
には、サチュレートチェックタイマがカウントアップ
し、圧力変動が所定値以下になったとき、脱気保持タイ
マを作動しはじめ、それがカウントアップした後、脱気
工程を終了する。これ等の一連の経過を考慮した脱気完
了時間をカウントアップする脱気完了タイマが備えら
れ、これがカウントアップすれば、その状況の如何にか
かわらず、脱気工程を終了とし、次工程へ移行する。

【００２０】図７のような制御の仕方は、ガス置換工程
でも利用できる。置換ガスを供給して圧力がサチュレー
トすれば、その状態を所定時間保持する。

【００２１】このようにすると、袋材の中が、確実に脱
気され、或はガス置換が確実に行われて、包装品質のバ
ラツキをなくすことができる。

【００２２】

【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれば
チャンバ容器の脱気が行われてサチュレート状態に達し
たことが適確に検知され、脱気工程を終了するので、脱
気工程を速やかに終了することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の全体系統図。

【図２】前記実施例の電気回路図。

【図３】前記実施例の要部の機能説明図。

【図４】前記実施例の運転工程図。

【図５】図４の各工程における各機器の作動説明図。

【図６】前記実施例の脱気工程における制御状況を示す
フローチャート。

【図７】一部を改変したフローチャート。

【符号の説明】

１チャンバ容器２チャンバ蓋７圧力センサ９脱気バルブ１１真空ポンプ１３シール装置２７大気開放バルブ３１制御装置

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】開閉自在の蓋を備えた減圧自在のチャン
バ容器と、該チャンバ容器に設けられ同チャンバ容器内
にセットされた袋材の開口を閉じるシール装置と、前記
チャンバ容器の内部と連通して設けられた圧力センサ
と、前記チャンバ容器に脱気バルブを介して連絡した真
空ポンプと、前記シール装置、圧力センサ及び真空ポン
プにそれぞれ電気的に連絡した制御装置とを有し、該制
御装置は、減圧サチュレートチェックタイマを内蔵し、
同サチュレートチェックタイマがカウントアップし、圧
力変動が所定値以下になったら脱気工程を終了すること
を特徴とする真空包装装置。