JP2675930B2 - 急冷凝固箔よりなる円錐台リング用ろう材及びその製造法 - Google Patents

急冷凝固箔よりなる円錐台リング用ろう材及びその製造法

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JP2675930B2 JP18661691A JP18661691A JP2675930B2 JP 2675930 B2 JP2675930 B2 JP 2675930B2 JP 18661691 A JP18661691 A JP 18661691A JP 18661691 A JP18661691 A JP 18661691A JP 2675930 B2 JP2675930 B2 JP 2675930B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、単ロール法で製造する
急冷凝固箔からなり、特に鋼管溶接のための円錐台リン
グ形状にして使用するろう材及びその製造法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来鋼管の溶接継手は、低炭素鋼よりな
る比較的小径のものではフラッシュバット溶接が行わ
れ、合金鋼より成る比較的高級な鋼管では、高価なMI
GやTIG溶接が行われている。
【0003】一方、油井鋼管等の特種管の継手には、ろ
う付けによる方法が採用されている。この方法は図3に
示すように、一対の鋼管1,2のそれぞれの接続部に、
角αの傾斜をもつ凹状テーパー3及び凸状テーパー4を
設け、一方の鋼管1接合部に他方の鋼管2接合部を嵌合
する際に、この凹凸テーパー3,4間に円錐台リング状
のろう材5を挿入した後、加熱してろう付け接合するの
で、比較的安価に接合ができる。しかし、従来円錐台リ
ング状のろう材5は、シート状ろう材から切り抜いて制
作するため、切り捨て部分が多く発生して歩留りを低下
すると共に切断加工に時間が掛かるという問題があっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ろう材を用
いて接合するに当たり、上記したような問題を解消する
ものであり、ロール形状を改良した単ロール法によって
製造した急冷凝固箔自体を、所定曲率に湾曲したテープ
とするものであって、簡易な手段で円錐台リング用ろう
材及びその製造法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は以下の構成を要旨とする。 (1) テーパ付き単ロールを用いて製造し、一連の湾曲
したテープであって、所定の直径で巻いたとき、真正な
円錐台リングを形成することを特徴とする急冷凝固箔よ
りなる円錐台リング用ろう材。
【0006】(2) 単ロール表面をテーパー状に形成
し、該テーパー面に近接し、且つこれとほぼ平行に溶融
金属収容器のノズル面を位置せしめ、高速回転する前記
ロールのテーパー面に溶融金属を噴出せしめることを特
徴とする急冷凝固箔よりなる円錐台リング用ろう材の製
造法。
【0007】以下に本発明を詳細に説明する。図1は本
発明法を実施する設備の概要を示す。すなわち、6は急
冷ロールであって、角βで傾斜するテーパー面7を有す
る円錐台形をしている。8は溶融金属を収容し、これを
噴出するノズル9を有する容器、10は急冷凝固箔(ろ
う材テープ)、11はガス噴射ノズルであって、急冷凝
固箔9を急冷ロール6より剥離する。12は急冷ロール
6の回転軸である。図2はノズル9の平面を示すもので
あり、溶湯を噴出するスリット13を多数γ度傾斜させ
て並列形成している。
【0008】上記装置によりろう材を製造する場合に
は、ノズル9の面が冷却ロール6のテーパ面7に平行に
なるように容器8を位置せしめ、容器8内に収容された
溶融金属を噴出する。すなわち、冷却ロール6の円錐台
を構成するテーパ角βは、とくに限定するものでない
が、予め目的とする円錐台リング形状に合うように設計
加工しておくことが好ましく、表面速度で10m/秒以
上の高速で回転する該ロールのテーパ面7と、ほぼ並行
にノズル9との間に設定している小間隙に、多孔スリッ
ト13より噴出した溶融金属が均一な湯溜りを形成し、
高速回転しているロール表面に接触しながら急冷凝固
し、厚さほぼ100μm以下の箔(テープ)となってロ
ール面で搬送される。ロール面に付着し搬送されるテー
プ10は、ノズル11よりロール面にガスを吹き付け
て、ロール面より剥離し、所定の長さに切断する。
【0009】この様にして得られたテープ10は、使用
した冷却ロールのテーパ形状に合った一連の湾曲した帯
となり、これを所定の径で巻いたとき、目的の大きさの
真正円錐台リング5とすることができる。円錐台リング
の径の大きさは、鋳造時に使用する冷却ロールへのノズ
ルの溶湯噴出位置を制御することによって変更すること
が可能となる。
【0010】
【実施例】外径254mm、内径228.6mm、肉厚1
2.7mmの鋼管を接合するに当たり、継手部を図1に示
すように凹テーパー及び凸テーパーに形成し、テーパー
角αを45゜とした。一方、ろう材製造用冷却ロールを
図1に示すテーパー付き単ロールとし、ロールの底部長
径aを280mm、裁頭部短径bを180mm、幅cを50
mmに構成した。このロールの回転速度を1600rpm
とし、容器に溶解収容したFe−9wt%Si−1.5
wt%Bよりなる溶融合金200gを、前記ロール表面
に噴出し、急冷凝固させた。使用した容器は石英製であ
り図2に示すようなノズルを有している。ノズル設置位
置は、ロールの長径側からのテーパ起点より18mm下方
点にノズル端部が来るようにした。得られたテープの幅
は約18mm、厚さ28μmであり、これをロールの一周
分で切断し、切断部を突合わせてリングを形成したとこ
ろ、長径側252mm、短径側が227mmの円錐台リング
となった。これは、前記鋼管継手部形状に嵌合した際合
致するサイズであり、継手用ろう材として極めて好適で
あった。
【0011】
【発明の効果】以上のように、本発明の円錐台リング形
状のろう材は、従来にようにシート状の箔から裁断して
製造するのではなく、溶湯から直接製造できるため、製
造コスト及び作業性が著しく向上する。また、この様に
して得ることができる円錐台リングは、使用するロール
形状を、接続しようとする鋼管継手部のテーパー形状に
合わせ、また噴出位置を選ぶことにより、容易に所望の
サイズとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明法を実施する設備の概要を示す。
【図2】本発明装置に使用するノズルの一例を示す。
【図3】鋼管のろう付継手方式を示す図である。
【符号の説明】
1,2:鋼管 3,4:凹,凸テーパー 5:円錐台リング状のろう材 6:冷却ロール 7:テーパー面 8:容器 9:ノズル 10:急冷凝固箔(ろう材) 11:ガス噴射ノズル 12:回転軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B23K 35/40 340 B23K 35/40 340H

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テーパ付き単ロールを用いて製造し、一
    連の湾曲したテープであって、所定の直径で巻いたと
    き、真正な円錐台リングを形成することを特徴とする急
    冷凝固箔よりなる円錐台リング用ろう材。
  2. 【請求項2】 単ロール表面をテーパー状に形成し、該
    テーパー面に近接し、且つこれとほぼ平行に溶融金属収
    容器のノズル面を位置せしめ、高速回転する前記ロール
    のテーパー面に溶融金属を噴出せしめることを特徴とす
    る急冷凝固箔よりなる円錐台リング用ろう材の製造法。
JP18661691A 1991-07-25 1991-07-25 急冷凝固箔よりなる円錐台リング用ろう材及びその製造法 Expired - Lifetime JP2675930B2 (ja)

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US9358764B2 (en) * 2013-12-17 2016-06-07 The Boeing Company System and method of joining components

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