JP2675130B2 - 画像データ転送再生方法および転送再生装置 - Google Patents

画像データ転送再生方法および転送再生装置

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JP2675130B2
JP2675130B2 JP7510889A JP7510889A JP2675130B2 JP 2675130 B2 JP2675130 B2 JP 2675130B2 JP 7510889 A JP7510889 A JP 7510889A JP 7510889 A JP7510889 A JP 7510889A JP 2675130 B2 JP2675130 B2 JP 2675130B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、動画像データを符号化して転送したり、符
号化データを復号化して再生する方法および装置に係
り、特に光ディスク等のデータ記録媒体を利用した動画
像符号化記録再生システムに好適な動画像の画像データ
転送再生方法および転送再生装置に関する。
〔従来の技術〕
従来の動画像の画像データ転送再生方法としては、特
開昭62−85588号公報や、特開昭62−209984号公報に記
載の画像符号化伝送装置に用いられている画像データ転
送再生方法が知られている。
第3図と第4図に、従来の動画像符号化記録再生シス
テムのブロック図を示す。第3図は、動画像の画像デー
タをデータ圧縮して光ディスクに記録する、動画像圧縮
記録システムのブロック図である。また、第4図は、そ
の光ディスクから符号化データを読み出してデータ伸長
後に動画像を表示出力する、動画像伸長再生システムの
ブロック図である。
第3図において、51は入力映像信号、52は動画像符号
化装置、53は光ディスク記録装置、54は光ディスクであ
り、動画像圧縮記録システムは動画像符号化装置52と光
ディスク記録装置53とから成る。動画像符号化装置52に
おいて、55はA/D(アナログディジタル)変換回路、56,
56′は画像データ、57はフレームメモリ、58は動画像符
号化回路、59,59′は符号化データ、60はバッファメモ
リである。
第4図において、54は光ディスク、61は光ディスク再
生装置、62は動画像復号化装置、63は出力映像信号であ
り、動画像伸長再生システムは光ディスク再生装置61と
動画像復号化装置62とから成る。動画像復号化装置62に
おいて、64,64′は符号化データ、65はバッファメモ
リ、66は動画像復号化回路、67,67′は画像データ、68
はフレームメモリ、69はD/A(ディジタルアナログ)変
換回路である。
まず、第3図に示す動画像圧縮記録システムの動作に
ついて説明する。動画像符号化装置52に入力された入力
映像信号51は、A/D変換回路55によってアナログの映像
信号からディジタルの画像データ56に変換され、フレー
ムメモリ57に記憶保持される。フレームメモリ57から読
み出された画像データ56′は、動画像符号化回路58で高
能率符号化によりデータ圧縮され、符号化データ59に変
換される。そして、データ圧縮された符号化データ59
は、一旦バッファメモリ60に格納された後、光ディスク
記憶装置53に与えられる。光ディスク記録装置53に与え
られた符号化データ59′は、所定の光ディスク記録方式
および記録データフォーマットに従って、そのデータ順
通り光ディスク54に記録される。ただし、ユーザが直接
書き込みを行えないCD(コンパクトディスク)等の読み
出し専用光ディスクの場合には、その原盤が生成された
後にプレスにより光ディスク54が製造される。
次に、第4図に示す動画像伸長再生システムの動作に
ついて説明する。データ圧縮された符号化データ64は、
光ディスク再生装置61によって光ディスク54からデータ
順通り読み出された後、動画像復号化装置62に与えられ
る。動画像復号化装置62に与えられた符号化データ64
は、一旦バッファメモリ65に格納された後に、動画像復
号化回路66で復号化によりデータ伸長されて画像データ
67に変換される。データ伸長された画像データ67はフレ
ームメモリ68に記憶保持され、D/A変換回路69によりア
ナログの映像信号に変換された後に、出力映像信号63と
して出力される。
以上説明した通り、第3図に示した動画像圧縮記録シ
ステムで、動画像の画像データがデータ圧縮された後に
光ディスクに記録され、第4図に示した動画像伸長再生
システムで、その光ディスクから符号化データが読み出
された後にデータ伸長されて動画像が再生される。この
とき、動画像の画像データを符号化した結果の符号化デ
ータが、光ディスクを介してデータ順通りにデータ転送
されることになる。この動画像符号化記録再生システム
と画像データ転送再生方法により、記録データ容量と転
送データ量が限られたデータ記録媒体である光ディスク
を用いて、長時間の動画像の記録再生が可能となる。
上記従来技術では、リアルタイムでデータ伸長を行う
必要がある動画像復号化回路のデータ処理能力の限界の
ために、本来ならば発生する符号化データ量が非常に大
きくなるシーンチェンジ(画面内容が大幅に変化すると
き)の際には、どうしても何らかの方法によってその発
生する符号化データ量を制限する必要があった。
第3図に示した動画像符号化装置52における動画像符
号化回路58では、画面を所定の大きさのブロックに分割
した後に、前フレームと比較してある程度変化のあった
ブロック、すなわち有意ブロックに対してのみ、そのブ
ロックの画像データを符号化する方式を用いて、動画像
データを大幅にデータ圧縮している。そのため、前フレ
ームとの相関が全くないシーンチェンジ時には、動画像
符号化回路58で発生する符号化データ量が非常に大きく
なるわけである。
第5図は第3図に示した従来技術において符号化デー
タ量を制限した場合の、各部での符号化データ量の変動
の様子を説明する概念図である。同図(a)は符号化側
生成符号化データ量71、すなわち動画像符号化回路58に
おいて生成される符号化データ59のデータ量と時間との
関係を、同図(b)は符号化側バッファメモリ内符号化
データ量74、すなわちバッファメモリ60内に保持されて
いる符号化データ59,59′のデータ量と時間との関係を
示しており、図中点線72a、75aは、それぞれ前記制限を
加えない場合のデータ量を、実線72b、75bは、それぞれ
前記制限を加えた場合のデータ量を示している。なお、
バッファメモリ60から送り出される転送データ量73を、
(a)に破線で示している。また、同図(c)は復号化
側バッファメモリ内符号化データ量76、すなわちバッフ
ァメモリ65内に保持されている符号化データ64,64′の
データ量と時間との関係を、同図(d)は復号化消費符
号化データ量78、すなわち動画像復号化回路66において
消費される符号化データ64′のデータ量と時間との関係
を示しており、図中点線77a,79aは、それぞれ前記制限
が加えられない符号化データを読み出した場合のデータ
量を、実線77b,79bは、それぞれ前記制限が加えられた
符号化データを読み出した場合のデータ量を示してい
る。なお、バッファメモリ65に送り込まれる転送データ
量80を、同図(d)に破線で示している。シーンチェン
ジ時には、同図(a)の点線72aで示す様に符号化側生
成符号化データ量は大きなピークを持ち、それに応じ
て、同図(d)の点線79aで示す様に復号化側消費符号
化データ量も大きなピークを持つことになる。しかし、
実際には、第3図に示した動画像圧縮記録システムはリ
アルタイムで動作する必要はないが、第4図に示した動
画像伸長再生システムはリアルタイムで動作する必要が
あるため、動画像復号化装置62における動画像復号化回
路66のデータ処理能力の限界を考慮する必要がある。
すなわち、動画像復号化回路66のデータ処理能力に限
界があるため、シーンチェンジ時には、動画像符号化回
路58で生成される符号化データ量の制限を行い、第5図
(a)の実線72bで示す様に符号化側生成符号化データ
量のピークの高さを抑えることによって、同図(d)の
実線79bで示す様に復号化側消費符号化データ量のピー
クの高さを抑える必要があった。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記した従来技術では、単純にデータ量を制限する、
換言すればデータ量を減らしていたため、動画像復号化
回路66においてそのデータ処理能力を超えることはなく
なるが、当然のことながらシーンチェンジ時には画質劣
化が生じるという課題があった。
本発明の目的は、従来シーンチェンジ時に発生してい
た画質劣化をなくし、全体を通じて高画質な動画像の記
録再生を実現することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記した目的を達成するために、本発明は以下のよう
な手段を講じた点に特徴がある。
(1) フレームごとに順次入力される画像データを符
号化し、これを所定の伝送媒体に出力する画像データ転
送装置において、N個のフレームのそれぞれの符号化デ
ータを順次記憶するN個のコードメモリと、前記N個の
コードメモリに記憶された符号化データの中から、最も
過去の符号化データを選択して出力する第1の選択手段
と、シーンチェンジフレームの符号化データが記憶され
たコードメモリを検出し、その符号化データをN分割す
ると共に、前記第1の選択手段から符号化データが出力
される度に、該分割された符号化データを順次選択、分
離して出力する第2の選択手段と、前記分割された符号
化データを、第1の選択手段によって選択された符号化
データに多重して先送りする多重回路とを具備した。
(2) フレームごとに所定の伝送媒体から入力された
符号化データを復号化し、動画像を再生する画像データ
再生装置において、通常のフレームの符号化データと多
重され複数回に分けられて送られてくる、未来のシーン
チェンジフレームの符号化データの一部分を復号化した
画像データを、前記通常のフレームの符号化データを復
号化した画像データから分離する手段と、前記通常のフ
レームの画像データを記憶する第1の記憶手段と、前記
分離たれたシーンチェンジフレームの画像データを蓄積
して記憶する第2の記憶手段と、前記第1の記憶手段に
記憶されるフレームのフレーム番号と、前記第2の記憶
手段に記憶されたシーンチェンジフレームのフレーム番
号とが一致した場合に、該第1および第2の記憶手段に
記憶された画像データを合成してシーンチェンジフレー
ムの1フレーム分の画像データを生成する手段とを具備
し、該シーンチェンジフレームの画像データは、そのフ
レーム番号に基づいて所定のタイミングで出力されるよ
うにした。
〔作用〕
本発明によれば、動画像データ転送再生システムにお
けるそれぞれの技術的手段が次に説明するように動作す
るので、従来シーンチェンジ時に発生していた画質劣化
をなくし、全体を通じて高画質な動画像の記録再生を実
現することができる。
画像データ転送装置において、現在のフレームの符号
化データは、N個の内の第n+1番め(nは現在のフレ
ーム番号をNで割った剰余)のコードメモリに書き込ま
れ、また順次送り出される通常のフレームの符号化デー
タは、N個の内の第m+1番め(mは現在のフレーム番
号からN−1を引いた後にNで割った剰余)のコードメ
モリから読み出される。すなわち、送り出される通常の
フレームはN個のコードメモリに蓄えられたNフレーム
の中で最も過去のフレームとなる。
フレームごとに順次生成されコードメモリに書き込ま
れる各フレームの符号化データ量はチェックされ、ある
スレショルド値以上の符号化データ量を発生したフレー
ムが、シーンチェンジの起こったフレームと判断され
る。そして、それ以前の通常のフレームの符号化データ
の読み出しが行われている時に、そのシーンチェンジフ
レームの符号化データはコードメモリから一部分ずつ読
み出される。
通常のフレームの符号化データとそのフレーム番号、
そしてシーンチェンジフレームの符号化データの一部分
とシーンチェンジフレーム番号は、多重回路で多重され
て送り出される。すなわち、シーンチェンジフレームの
符号化データの一部分は、それ以前の通常のフレームの
符号化データが送り出されている時に、それに多重され
て先送りされるわけである。
画像データ再生装置において、通常のフレームの復号
化された画像データは第1のフレームメモリに書き込ま
れる。また、先送りされたシーンチェンジフレームの復
号化された画像データの一部分は第2のフレームメモリ
に書き込まれ蓄積される。
先送りされたシーンチェンジフレーム番号は一旦記憶
され、それがその後に順次送られてくる通常のフレーム
番号と比較される。そして、両者が一致した時、すなわ
ち通常のフレームの画像データがシーンチェンジフレー
ムの画像データの残りであることが判明した時に、第2
のフレームメモリに記憶保持されたシーンチェンジフレ
ームの先送りされた画像データが、第1のフレームメモ
リにデータ転送される。この結果、第1のフレームメモ
リには通常のフレームの画像データ、すなわちシーンチ
ェンジフレームの画像データの残りが書き込まれるの
で、第1のフレームメモリにはシーンチェンジフレーム
の画像データの全てが揃うことになる。こうして、第1
のフレームメモリにはどのフレームの場合にも画像デー
タの全てが揃い、それが順次表示されるわけである。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を図面を用いて詳細に説明す
る。
第1図と第2図に本発明の一実施例である動画像符号
化記録再生システムのブロック図を示す。第1図は、動
画像圧縮記録システムのブロック図である。また、第2
図は、それに対応した動画像伸長再生システムのブロッ
ク図である。
第1図において、1は入力映像信号、2は動画像符号
化装置、3は光ディスク記録装置、4は光ディスクであ
り、動画像圧縮記録システムは動画像符号化装置2と光
ディスク記録装置3とから成る。動画像符号化装置2に
おいて、5はA/D変換回路、6,6′は画像データ、7はフ
レームメモリ、8は動画像符号化回路、9は現在のフレ
ームの符号化データ、10は現在のフレームの番号を示す
信号、11は切換回路、12−1〜12−NはN個(Nは2以
上の自然数)のコードメモリ、15および16は選択回路、
17は主フレーム番号生成回路、18は主フレーム番号を示
す信号、19はシーンチェンジフレーム番号生成回路、20
はシーンチェンジフレーム番号を示す信号、21は多重回
路、22,22′は送り出される符号化データ、23はバッフ
ァメモリである。
第2図において、4は光ディスク、24は光ディスク再
生装置、25は動画像復号化装置、26は出力映像信号であ
り、動画像伸長再生システムは光ディスク再生装置24と
動画像復号化装置25とから成る。動画像復号化装置25に
おいて、27,27′は光ディスクから読み出された符号化
データ、28はバッファメモリ、29は動画像復号化回路、
30は復号化された画像データ、31は分離回路、32は主フ
レーム番号を示す信号、33はシーンチェンジフレーム番
号を示す信号、34は主フレームメモリ、35は副フレーム
メモリ、36はシーンチェンジフレーム検出回路、37はデ
ータ転送指示信号、38はデータ転送回路、39,39′は現
在のフレームの画像データ、40はフレームメモリ、41は
D/A変換回路である。
なお、第1図の動画像圧縮記録システムにおいて、A/
D変換回路5、フレームメモリ7、動画像符号化回路
8、バッファメモリ23、および光ディスク記録装置3
は、第3図に示した従来例における、A/D変換回路55、
フレームメモリ57、動画像符号化回路58、バッファメモ
リ60、および光ディスク記録装置53と同一のものであ
る。また、第2図の動画像伸長再生システムにおいて、
光ディスク再生装置24、バッファメモリ28、動画像復号
化回路29、フレームメモリ40、およびD/A変換回路41
は、第4図に示した従来例における、光ディスク再生装
置61、バッファメモリ65、動画像復号化回路66、フレー
ムメモリ68、およびD/A変換回路69と同一のものであ
る。
第7図は、第1図の動画像圧縮記録システムにおけ
る、一連の符号化データの流れを説明する概念図であ
る。第7図(a)は動画像符号化回路8から出力される
符号化データ9の流れであり、同図(b)はバッファメ
モリ23に入力される、すなわち光ディスク4に記録され
る符号化データ22の流れである。
同図(a)に示す様に、動画像符号回回路8から出力
される符号化データ9のデータ量はフレームごとに変動
し、通常のフレームにおける符号化データ、たとえば第
1フレームの符号化データ91のデータ量に比べて、シー
ンチェンジ時のフレームである第6フレームの符号化デ
ータ92のデータ量は非常に大きくなる。そこで、シーン
チェンジフレームである第6フレームの符号化データ92
に関しては、その一部分をそのシーンチェンジフレーム
以前の第2から第5フレームの符号化データと共に先送
りする。なお、これは、第1図の動画像符号化装置2に
おいて5個のコードメモリが存在する場合である。
同図(b)に示す様に、バッファメモリ23に入力され
る符号化データ22の流れの中で、第2フレームから第5
フレームのそれぞれの符号化データのすぐ後に、シーン
チェンジフレームである第6フレームの符号化データの
一部分が4分割されて挿入される。すなわち、同図
(b)にハッチングで示した部分が、先送りされるシー
ンチェンジフレームの符号化データの一部分94である。
このとき、通常のフレームの符号化データ91や、シーン
チェンジフレームである第6フレームの符号化データの
残りの符号化データ95は、そのままデータ順通りに送ら
れる。
なお、通常のフレームの符号化データ91は、主フレー
ム番号96とフレーム内符号化データ97とから成る。それ
に対して、先送りされるシーンチェンジフレームの符号
化データの一部分94は、シーンチェンジフレーム番号10
0とフレーム内符号化データ101とから成る。また、フレ
ーム内符号化データ97は、前フレームと比較してある程
度変化のあったブロックの番号である有意ブロック番号
98と、そのブロックの符号化データであるブロック符号
化データ99との組合せを複数有している。フレーム内符
号化データ101も同様である。
次に、第1図に示す動画像圧縮記録システムの動作に
ついて、第8図を用いてさらに詳細に説明する。なお、
第8図においては、説明を簡略化するために、コードメ
モリを5個とし、それぞれコードメモリ12−1〜12−5
として表す。
動画像符号化装置2に入力された入力映像信号1は、
A/D変換回路5で画像データ6に変換され、フレームメ
モリ7に記憶保持される。そして、動画像符号化回路8
で高能率符号化によりデータ圧縮され、現在のフレーム
の符号化データ9が生成される。
その現在のフレームの符号化データ9は、切換回路11
により現在のフレームの番号を示す信号10から決まる第
n+1番目のコードメモリに書き込まれる。ここで、n
は現在のフレーム番号をコードメモリの数Nで割った剰
余、すなわち本実施例では5で割った剰余であり、5個
のコードメモリ12−1〜12−5が循環して現在のフレー
ムの符号化データの書き込みの対象となるわけである。
たとえば、現在のフレーム番号が42(第42フレーム)
であるならば、この符号化データは(42/5の余り+1)
=3番目のコードメモリ12−3に書き込まれる。
したがって、この時点においては、第8図に示したよ
うに、1番目のコードメモリ12−1には第40フレームの
符号化データ、2番目のコードメモリ12−2には第41フ
レームの符号化データ、4番目のコードメモリ12−4に
は第38フレームの符号化データ、5番目のコードメモリ
12−5には第39フレームの符号化データがそれぞれ書き
込まれていることになる。
主フレーム番号生成回路17では、現在のフレーム番号
からN−1を引いて主フレーム番号信号18が生成され
る。なお、ここでいう主フレームとは、実際にバッファ
メモリに蓄えられる動画像データに対応したフレームを
表す。本実施例においは、現在のフレーム番号が42であ
り、コードメモリの個数が5個であるので、58が主フレ
ーム番号となる。
選択回路15では、主フレーム番号信号18から決まる第
m+1番目のコードメモリの内容を読み出すことによっ
て、前記主フレームに対応した符号化データを主フレー
ムの符号化データとして読み出す。ここで、mは主フレ
ーム番号をNで割った剰余である。本実施例においては
主フレーム番号が38なので、4番目のコードメモリの内
容、すなわち第38フレームの符号化データが主フレーム
に対応した符号化データとして読み出される。
これにより、主フレーム番号によって与えられる主フ
レームは、5個のコードメモリ12−1〜12−5に蓄えら
れた複数のフレームの中で、最も過去のフレームとな
る。
シーンチェンジフレーム番号生成回路19では、動画像
符号化回路8で生成されてコードメモリ12−1〜12−5
に書き込まれる、現在のフレームの符号化データ9のデ
ータ量を常にチェックし、あるスレショルド値以上の符
号化データ量が発生したフレームをシーンチェンジフレ
ームと判断した後に、そのフレーム番号をNフレーム期
間だけ内部に保持しシーンチェンジフレーム番号信号20
として出力する。
選択回路16では、前記シーンチェンジフレーム番号信
号20から決まる第k+1番目のコードメモリの内容が、
シーンチェンジフレームの符号化データとして一部分づ
つ読み出される。ここで、kはシーンチェンジフレーム
番号をNで割った剰余である。
本実施例においては、たとえば前記第42フレームがシ
ーンチェンジフレームと判断されると、3番目のコード
メモリ12−3に記憶された符号化データの一部分、結局
シーンチェンジフレームである第42フレームの符号化デ
ータの一部分42−が読み出される。
このシーンチェンジフレームの符号化データの一部分
の読み出しは、主フレームの符号化データの第m+1番
目のコードメモリからの読み出しと並行して行われる。
すなわち、本実施例においては、第38フレームの符号化
データと第42フレームの符号化データの一部分42−と
が同時に読み出される。
主フレーム番号とその主フレームの符号化データ、お
よびシーンチェンジフレーム番号とそのシーンチェンジ
フレームの符号化データの一部分は、多重回路21により
多重化され、送り出される符号化データ22となる。
上記したシーンチェンジフレームの分割および主フレ
ームとの多重化は、シーンチェンジフレーム番号生成回
路19がシーンチェンジフレームを検知してから(N−
1)回に渡って行われる。
したがって本実施例においては、第8図に示したよう
に、第39フレームの符号化データと第42フレームの符号
化データの一部分42−、第40フレームの符号化データ
と第42フレームの符号化データの一部分42−、第41フ
レームの符号化データと第42フレームの符号化データの
一部分42−がそれぞれ同時に読み出されて順番に出力
される。そして、第42フレームが主フレームとして出力
されるときには、その符号化データは、本来の符号化デ
ータから前記一部分42−〜42−を除いた量、すなわ
ち42−となっている。そして、送り出される符号化デ
ータ22は、一旦バッファメモリ23に格納された後、光デ
ィスク記録装置3に与えられ、所定の光ディスク記録方
式および記録データフォーマットに従って、そのデータ
順通り光ディスク4に記録される。
次に、第2図に示す動画像伸長再生システムの動作に
ついて説明する。光ディスク再生装置24によって光ディ
スク4から読み出された符号化データ27は、記録時と同
じデータ順で動画像復号化装置25に与えられる。そして
光ディスク4から読み出された符号化データ27は、一旦
バッファメモリ28に格納された後、動画像復号化回路29
で復号化によりデータ伸長され、復号化された画像デー
タ30が生成される。この復号化された画像データ30は、
分離回路31により主フレームの画像データと先送りされ
たシーンチェンジフレームの画像データの一部分、およ
び主フレーム番号とシーンチェンジフレーム番号とに分
けられる。そして、主フレームの画像データは主フレー
ムメモリ34に書き込まれ、先送りされたシーンチェンジ
フレームの画像データの一部分は副フレームメモリ35に
書き込まれる。
シーンチェンジフレーム検出回路36では、折られてき
たシーンチェンジフレーム番号が記憶保持され、その後
に順次送られてくる主フレーム番号とその記憶されたシ
ーンチェンジフレーム番号が比較される。そして、両者
が一致した時に、シーンチェンジの生じるフレームが到
来したことを検出して、データ転送指示信号37を出力す
る。
データ転送回路38は、このデータ転送指示信号37に従
って、副フレームメモリ35に蓄積されてきたシーンチェ
ンジフレームの画像データを、主フレームメモリ34にデ
ータ転送する。そして、主フレームメモリ34には、その
とき主フレームの画像データとして送られてきた、シー
ンチェンジフレームの画像データの残りが書き込まれ
る。その結果、常に主フレームメモリ34には表示すべき
現在のフレームの画像データ39が揃うことになる。現在
のフレームの画像データ39は、フレームメモリ40に一旦
記憶保持された後、D/A変換回路41で出力映像信号26に
変換されて出力される。
第6図は、第1図の動画像圧縮記録システムと第2図
の動画像伸長再生システムでの、符号化データ量の変動
の様子を説明する概念図である。同図(a)は符号化側
生成符号化データ量81、すなわちバッファメモリ23に入
力される符号化データ22のデータ量と時間との関係を、
同図(b)は符号化側バッファメモリ内符号化データ量
84、すなわちバッファメモリ23の中に保持されている符
号化データ22,22′のデータ量と時間との関係を示して
おり、図中点線82a,85aは、共にデータ転送にあたって
何等操作を加えない場合のデータ量を、実線82b、85b
は、共に本発明を適用した場合のデータ量を示してい
る。なお、バッファメモリ23から送り出される転送デー
タ量83を、(a)に破線で示し、符号化側バッファメモ
リ内符号化データ量84は、符号化側生成符号化データ量
81から転送データ両83を差し引いた後にそれを積算した
ものとして表わしている。また、同図(c)は復号化側
バッファメモリ内符号化データ量86、すなわちバッファ
メモリ28の中に保持されている符号化データ27,27′の
データ量と時間との関係を、同図(d)は復号化側消費
符号化データ量88、すなわち動画像復号化回路29におい
て消費される符号化データ27′のデータ量と時間との関
係を示しており、図中点線87a、89aは、共にデータ再生
にあたって何等操作を加えない場合のデータ量を、実線
87b、89bは、共に本発明を適用した場合のデータ量を示
している。なお、バッファメモリ28に送り込まれる転送
データ量90を、(d)に破線で示し、復号化側バッファ
メモリ内符号化データ量86は、転送データ量90から復号
化側消費符号化データ量88を差し引いた後に、それを積
算したものとして表わしている。
本来、動画像符号化回路8で生成される符号化データ
9のデータ量は、同図(a)に点線82aで示す符号化側
生成符号化データ量のように変動する。そのため、従来
のシステムでシーンチェンジ時に生成される符号化デー
タ量の制限を行わずに動画像の符号化および復号化を行
うと、シーンチェンジ時には、同図(a)の点線82aで
示す様に符号化側生成符号化データ量は大きなピークを
持ち、それに応じて、同図(d)の点線89aで示す様に
復号化側生成符号化データ量も大きなピークを持つこと
になる。
そこで、本実施例では、リアルタイムで動作する必要
がある動画像復号化装置25における動画像復号化回路29
のデータ処理能力の限界を考慮し、シーンチェンジ時に
発生する符号化データの一部分を、同図(a)にハッチ
ングで示す様にシーンチェンジフレームより前で先送り
している。すなわち、そのシーンチェンジフレーム以前
の数フレームに渡って、それぞれのフレームで発生する
符号化データに付加して、シーンチェンジフレームの符
号化データの一部分を送出している。そして、先送りさ
れたシーンチェンジフレームの符号化データの一部分
は、同図(d)にハッチングで示す様に光ディスク4か
ら読み出されるとすぐに動画像復号化回路29によって復
号化され、その画像データの一部分は実際にシーンチェ
ンジフレームが到来するまで記憶保持される。これによ
り、シーンチェンジ時に送り出される符号化データ量は
削減され、かつ、シーンチェンジフレームが到来した時
に動画像復号化回路29で処理すべき符号化データ量も削
減される。
なお、ここまで説明した実施例では、動画像符号化装
置2において、動画像符号化回路8で生成された各フレ
ームの符号化データ9を格納するために、複数個のコー
ドメモリ12−1〜12−Nを循環して使用していた。しか
し、パイプライン構造を採用して、それぞれのコードメ
モリの内容が各フレームの終了時点で次段のコードメモ
リにデータ転送される構成としてもよい。
また、動画像符号化回路8では、前フレームに対して
ある程度変化のあったブロック、すなわち有意ブロック
の画像データを符号化していたが、そうではなくて、有
意ブロックの前フレームとの差分データを符号化するよ
うにしてもよい。この場合には、前記第2図における動
画像復号化装置25において、先送りされ動画像復号化回
路29で復号化されたシーンチェンジフレームの画像デー
タの一部分が蓄積された副フレームメモリ35の内容を、
シーンチェンジフレームが到来した時にデータ転送回路
38により主フレームメモリ34にデータ転送する場合に、
単純にデータ転送するのではなく主フレームメモリ34の
内容に加算するようにすればよい。
さらに、先送りするシーンチェンジフレームの符号化
データの一部分は、等分割されてシーンチェンジフレー
ムの直前の数フレームの符号化データに付加されて送ら
れるが、等分割しなくてはならない必然性は特にない。
また、ここでは単独のシーンチェンジフレームの符号化
データ量のピークをならすことを目的としているが、近
接して発生した複数のシーンチェンジ時の符号化データ
量のピークをならすことができるような構成をとること
も可能である。
また、もし動画像復号化回路29によるデータ処理能力
が十分に高い場合には、次に説明する構成としても良
い。すなわち、動画像復号化装置25において、先送りさ
れるシーンチェンジフレームの符号化データの一部分
を、バッファメモリ28の前で抜き出して別のバッファメ
モリに蓄えておき、シーンチェンジの生じるフレームが
到来した時点で、送られてきたシーンチェンジフレーム
の符号化データの残りと共に、蓄積されたシーンチェン
ジフレームの符号化データの一部分を動画像復号化回路
29によってデータ伸長して表示する。この構成の場合に
は、バッファメモリ28に送り込まれる符号化データ量、
およびその変動が少なくなるので、バッファメモリ28の
容量を小さくすることができる。
以上説明した実施例は、CD−ROM等の光ディスクに動
画像をデータ圧縮して符号化データを記録するシステ
ム、およびその光ディスクから読み出した符号化データ
をデータ伸長して動画像を再生するシステムについてで
あったが、もちろんこれに限らず他のデータ記録メディ
アであっても良い。例えば、ハードディスクやフロッピ
ーディスク等が挙げられる。また、数フレームに及ぶデ
ータ転送の遅延時間が問題にならなければ、通信路をも
ちいた動画像圧縮送信システムと動画像伸長受信システ
ムに本発明を適用してもよい。
〔発明の効果〕
本発明によれば、シーンチェンジ時に発生する非常に
大きな符号データ量の一部分を削り、その一部分をシー
ンチェンジフレーム以前に先送りすることにより、従来
シーンチェンジ時に発生していた画質劣化をなくし、全
体を通じて高画質な動画像の記録再生を実現することが
できる。また、バッファメモリ内の符号化データ量の変
動を小さくすることができるので、バッファメモリ容量
を従来よりも削減することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例である動画像圧縮記録システ
ムを示すブロック図、第2図は第1図に対応した動画像
伸長再生システムを示すブロック図、第3図は従来例で
ある動画像圧縮記録システムを示すブロック図、第4図
は従来例である動画像伸長再生システムを示すブロック
図、第5図は従来例である第3図と第4図のシステムに
おける符号化データ量の変動を説明するための概念図、
第6図は本発明の実施例である第1図と第2図のシステ
ムにおける符号化データ量の変動を説明するための概念
図、第7,8図は第1図の動画像圧縮記録システムにおけ
る一連の符号化データの流れを説明するための概念図で
ある。 2,52……動画像符号化装置、25,62……動画像復号化装
置、3,53……光ディスク記録装置、24,61……光ディス
ク再生装置、4,55……光ディスク、7,40,57,68……フレ
ームメモリ、23,28,60,65……バッファメモリ、8,58…
…動画像符号化回路、29,66……動画像復号化回路、12
−1〜12−N……コードメモリ、17……主フレーム番号
生成回路、19……シーンチェンジフレーム番号生成回
路、34……主フレームメモリ、35……副フレームメモ
リ、36……シーンチェンジフレーム検出回路、38……デ
ータ転送回路。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の画像符号化方式により動画像データ
    を符号化し、これを所定の伝送媒体に送り出す画像デー
    タ転送方法において、 上記画像符号化方式により符号化された該符号化データ
    のデータ発生量が、特定のフレームにおいて所定のスレ
    ショルド値を越えた場合には、該特定フレームの符号化
    データの一部分を、複数回に分けて該特定フレーム以前
    の通常フレームの符号化データと多重して先に送り出
    し、その後に該特定フレームの符号化データの残りを送
    り出すことを特徴とする画像データ転送方法。
  2. 【請求項2】符号化データを伝送媒体から受け取り、該
    符号化データを復号化して動画像を再生する画像データ
    再生方法において、 通常のフレームの符号化データと多重されて複数回に分
    けられ送られてくる未来の特定フレームの符号化データ
    の一部分を、その時点で復号化して該特定フレームの符
    号化データの残りが送られてくるまでメモリに蓄積して
    おき、その後に該特定フレームの符号化データの残りを
    復号化して、上記メモリの内容とあわせて該特定フレー
    ムの画像を再生することを特徴とする画像データ再生方
    法。
  3. 【請求項3】符号化データを伝送媒体から受け取り、該
    符号化データを復号化して動画像を再生する画像データ
    再生方法において、 通常のフレームの符号化データと多重されて複数回に分
    けられ送られてくる未来の特定フレームの符号化データ
    の一部分を、該特定フレームの符号化データの残りが送
    られてくるまでの間そのままメモリに蓄積しておき、全
    ての符号化データがそろった後に該特定フレームの符号
    化データをまとめて復号化して、該特定フレームの画像
    を再生することを特徴とする画像データ再生方法。
  4. 【請求項4】フレームごとに順次入力される画像データ
    を所定の画像符号化方式により符号化し、これを所定の
    伝送媒体に出力する画像データ転送装置において、 N個のフレームのそれぞれの符号化データを順次記憶す
    るN個のコードメモリと、 前記N個のコードメモリに記憶された符号化データの中
    から、最も過去の符号化データを選択して出力する第1
    の選択手段と、 データ発生量が大きい特定フレームの符号化データが記
    憶されたコードメモリを検出し、その符号化データをN
    分割すると共に、前記第1の選択手段から符号化データ
    が出力される度に、該N分割された符号化データを順次
    選択、分離して出力する第2の選択手段と、 前記N分割された符号化データを、第1の選択手段によ
    って選択された符号化データに多重して先送りする多重
    回路とを具備した画像データ転送装置。
  5. 【請求項5】フレームごとに所定の伝送媒体から入力さ
    れる符号化データを所定の画像復号化方式により復号化
    し、動画像を再生する画像データ再生装置において、 通常のフレームの符号化データと多重され複数回に分け
    られて送られてくる未来の特定フレームの符号化データ
    の一部分を復号化した画像データを、前記通常のフレー
    ムの符号化データを復号化した画像データから分離する
    手段と、 少なくとも前記通常のフレームの画像データを記憶する
    第1の記憶手段と、 前記分離された特定フレームの画像データを蓄積して記
    憶する第2の記憶手段と、 前記第1の記憶手段に記憶されるフレームのフレーム番
    号と前記第2の記憶手段に記憶された特定フレームのフ
    レーム番号とが一致した場合に、該第1および第2の記
    憶手段に記憶された画像データを合成して特定フレーム
    の1フレーム分の画像データを生成する手段とを具備
    し、 該特定フレームの画像データは、そのフレーム番号に基
    づいて所定のタイミングで出力されることを特徴とする
    画像データ再生装置。
  6. 【請求項6】フレームごとに所定の伝送媒体から入力さ
    れる符号化データを所定の画像復号化方式により復号化
    し、動画像を再生する画像データ再生装置において、 通常のフレームの符号化データと多重され複数回に分け
    られて送られてくる未来の特定フレームの符号化データ
    の一部分を、前記通常のフレームの符号化データから分
    離する手段と、 少なくとも前記通常のフレームの符号化データを記憶す
    る第1の記憶手段と、 前記分離された特定フレームの符号化データを蓄積して
    記憶する第2の記憶手段と、 前記第1の記憶手段に記憶されるフレームのフレーム番
    号と前記第2の記憶手段に記憶された特定フレームのフ
    レーム番号とが一致した場合に、該第1および第2の記
    憶手段に記憶された符号化データを合成して特定フレー
    ムの1フレーム分の符号化データを生成する手段とを具
    備し、 該特定フレームの符号化データは、そのフレーム番号に
    基づいて所定のタイミングで出力され復号化されること
    を特徴とする画像データ再生装置。
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