JP2671987B2 - ピストンピン - Google Patents

ピストンピン

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JP2671987B2
JP2671987B2 JP62261806A JP26180687A JP2671987B2 JP 2671987 B2 JP2671987 B2 JP 2671987B2 JP 62261806 A JP62261806 A JP 62261806A JP 26180687 A JP26180687 A JP 26180687A JP 2671987 B2 JP2671987 B2 JP 2671987B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、ピストン往復式エンジンのピストンとコン
ロッドとを連結するピストンピンに関し、特にその軽量
化を図ったものに関する。 (従来の技術) 一般に、ピストン往復式エンジンは、急激に膨張する
ガスがピストンを押圧し、該ピストンにピストンピンを
介して連結されたコンロッドがクランク軸に回転力を加
える仕組みになっており、ピストンとコンロッドとを連
結するピストンピンにはピストンに加わる押圧力(爆発
力)に耐え得る剛性が要求される。 一方、ピストンは往復運動するため、特にエンジンを
高回転化するためには、該ピストンやピストンピン等を
可及的に軽量化する必要がある。 ところで、従来のピストンピンとしては、中空状のピ
ストンピン本体の両達及び中央部に厚肉部を一体に形成
したもの(実開昭56−30654号公報参照)や中空状のピ
ストンピン本体の内周面にその軸方向ほぼ全長に亘っ
て、且つ、ピストンピン本体の軸心を通るように補強板
を差し渡したもの(実開昭60−116461号公報参照)等が
知られている。 (発明が解決しようとする問題点) しかしながら、従来のピストンピンは何れも閉空間状
に構成されたものではないため、外部から加えられる力
の分散が悪く、従って、力が一部分に集中し易く、当該
ピストンピンに高い剛性を確保するには所定の肉厚を有
するようにしなければならず、軽量化に限界があるとい
う問題があった。 本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的
とする処は、高い強度と剛性を維持しながら、更に軽量
化を図ったピストンピンを提供することにある。 (問題点を解決するための手段) 上記目的を達成するため、本発明は、鍛造によって中
空円筒状に成形されたピストンピン本体の軸方向中央部
に、隔壁をピストンピン軸線と直角且つ該隔壁の隅部に
丸みを設けて一体に形成し、前記ピストンピン本体の両
開口部周縁を軸方向に丸みを設けて屈曲せしめるととも
に、該両開口部周縁に内向きのフランジ部を形成し、該
フランジ部の開口部周縁に外側方に向かって拡径するテ
ーパ面を形成し、このテーパ面に前記フランジ部と同一
厚さの蓋部材を溶着してこれを前記ピストンピン本体と
一体化してピストンピンを構成したことを特徴とする。 (作用) ピストンピンの中央部にはガス圧やピストンの往復動
に基づく荷重が作用し、両端部にはこの荷重と反対向き
の荷重が作用するため、ピストンピンは軸線が湾曲し、
その中央部に最大曲げ応力が発生する。又、この上下方
向の荷重はピストンピンの環状の横断面に作用するた
め、この断面が楕円形に変形して圧潰応力を生じる。 従って、ピストンピンは曲げ応力と圧潰応力の双方に
耐えなければならないが、ピストンピンの肉厚を薄くし
ていくと曲げや応力は比較的に緩やかに増大する一方、
圧潰応力は肉厚の自乗に直接反比例して急激に増大す
る。このため、圧潰応力の増大を阻止する構造を採用す
ると、ピストンピンを薄肉化してその軽量化を図ること
ができる。 而して、本発明によれば、中央部に隔壁を隅部に丸み
を設けて一体に形成するとともに、両開口部周縁を軸心
方向に丸みを設けて屈曲せしめ、肉向きのフランジ状に
形成して屈曲部より内方に穿設した孔にフランジ状部と
同一厚さの塞部材を溶着してこれをピストンピン本体と
一体化してピストンピンを構成したため、ピストンピン
本体から隔壁へ、又、ピストンピン本体から蓋部材へ形
状が滑らかに変化する。この結果、横断面を圧潰する上
下方向の荷重はピストンピン本体から隔壁や蓋部材に滑
らかに分散されることとなり、圧潰応力の急激な増大を
阻止することができる。しかも、中央部の隔壁はこの部
分の剛性を高めるため、中央部の最大曲げ応力の増大が
抑制され、且つ、蓋部材は曲げ応力の生じない両端部で
溶着されるため、強度の低下を招くことなくピストンピ
ンを薄肉化してその軽量化を図ることができる。 又、ピストンピン本体の中央部の隔壁は左右から型を
挿入して鍛造等で形成され、両端のフランジ状部も鍛造
等で同時に形成され、又、両端の蓋部材は同時にフラン
ジ状部に溶着可能であるため、ピストンピン全体を閉曲
面状としてもその製作は容易である。 更に、ピストンピン本体の両端開口部周縁に設けられ
たフランジ部には外側方に向かって拡径するテーパ面が
形成され、このテーパに蓋部材が溶着されるため、ピス
トンピン本体の曲げ変形によって蓋部材はピストンピン
本体の軸方向内方(つまり、蓋部材がピストンピン本体
に押圧される方向)に変形し、該蓋部材の脱落が有効に
防がれるとともに、蓋部材の溶接長を稼ぐことができ
る。 (実施例) 以下に本発明の実施例を添付図面に基づいて説明す
る。 第1図は本発明に係るピストンピンの分解断面図、第
2図は第1図のII−II線矢視図、第3図は本発明に係る
ピストンピンを使用したピストン往復式エンジン要部の
概略断面図である。 先ず、本発明に係るピストンピンを使用したピストン
往復式エンジン要部の概略構成を説明する。 第3図において、1はピストンであって、該ピストン
1はシリンダ2の内周面に気密、且つ、軸方向に摺動自
在に嵌合されている。そして、ピストン1はコンロッド
3の小端部3aに本発明に係るピストンピン4を介して該
ピストンピン4の周方向に揺動自在に結合されている。
即ち、ピストン1のボス部1a,1a及びコンロッド3の小
端部3aにピストンピン4が嵌合されており、該ピストン
ピン4はスナップリング5,5によって固定されている。 ここで、本発明に係る前記ピストンピン4の構成の詳
細を第1図及び第2図に基づいて説明する。 本発明に係るピストンピン4は、鍛造によって中空円
筒状に成形されたピストンピン本体4aの両端開口部を蓋
部材4b,4bによって閉塞して構成されている。 ところで、上記ピストンピン本体4aの内部の軸方向中
央部には、第1図に示すように、周壁4dの厚さt1よりも
若干大きな厚さt2を有する隔壁4cが一体に形成されてお
り、この隔壁4cの隅部に丸みが設けられている。又、同
ピストンピン本体4aの両開口部周縁は軸心方向に丸みを
設けて屈曲されて内向きのフランジ部4eを構成してお
り、従って、両開口部周縁には屈曲部より内方に当該ピ
ストンピン本体4aと同心のテーパ孔4e−1が穿設されて
いる。尚、各テーパ孔4e−1は外側方に向かって拡径す
るよう形成されている。 一方、前記各蓋部材4bはピストンピン本体4aのフラン
ジ部4eと同一厚さで円板状に成形されており、その外周
縁にはテーパ面4b−1が形成されている。 而して、各蓋部材4bは、そのテーパ面4b−1をピスト
ンピン本体4aの両端開口部に形成された前記テーパ孔4e
−1に嵌合してレーザー溶接等によって溶着することに
よってピストンピン本体4aに接合一体化され、この結
果、ピストンピン本体4aの両端開口部を蓋部材4b,4bに
よって閉塞されたピストンピン4が構成される。 次に、以上のように構成されるピストンピン4の作用
を説明する。 第3図に示すピストン1がこれの上方の燃焼室(図示
省略)内で急激に膨張するガスによって下方に押圧され
ると、該ピストン1のボス部1a,1aにおいてピストンピ
ン4の両端部に力が加えられるとともに、該ピストンピ
ン4の軸方向中央部においてコンロッド3が下方に押さ
れ、クランク軸(図示省略)に回転力が加えられる。 而して、上記の場合、ピストンピン4はその軸線が湾
曲し、その中央部に最大曲げ応力が発生する。又、上下
方向の荷重はピストンピン4の環状の横断面に作用する
ため、この断面が楕円形に変形して圧潰応力を生じる。
従って、ピストンピン4は曲げ応力と圧潰応力の双方に
耐えなければならない。 ところで、一般にピストンピンの肉厚を薄くしていく
と曲げや応力は比較的に緩やかに増大する一方、圧潰応
力は肉厚の自乗に直接反比例して急激に増大する。この
ため、圧潰応力の増大を阻止する構造を採用すると、ピ
ストンピンを薄肉化してその軽量化を図ることができ
る。 而して、本実施例に係るピストンピン4においては、
ピストンピン本体4aの中央部にこの部分よりも厚い隔壁
4cを隅部に丸みが設けて一体に形成するとともに、両開
口部周縁を軸心方向に丸みを設けて屈曲せしめ、内向き
のフランジ状に形成して屈曲部より内方に穿設したテー
パ孔4e−1にフランジ部4eと同一厚さの蓋部材4bを溶着
してこをピストンピン本体4aと一体化したため、ピスト
ンピン本体4aから隔壁4cへ、又、ピストンピン本体4aか
ら蓋部材4bへと形状が滑らかに変化する。この結果、横
断面を圧潰する上下方向の荷重はピストンピン本体4aか
ら隔壁4cや蓋部材4bに滑らかに分散されることとなり、
圧潰応力の急激な増大を阻止することができる。しか
も、中央部の隔壁4cはこの部分の剛性を高めるため、中
央部の最大曲げ応力の増大が抑制され、且つ、蓋部材4b
は曲げ応力の生じない両端部で溶着されるため、強度の
低下を招くことなくピストンピン4を薄肉化してその軽
量化を図ることができる。 又、ピストンピン本体4aの中央部の隔壁4cは左右から
型を挿入して鍛造等で形成され、両端のフランジ部4eも
鍛造等で同時に形成され、又、両端の蓋部4bは同時にフ
ランジ部4eに溶着可能であるため、ピストンピン4全体
を閉曲面状としてもその製作は容易である。 更に、ピストンピン本体4aの両端開口部周縁に設けら
れたフランジ部4eには外側方に向かって拡径するテーパ
面4e−1が形成され、このテーパ面4e−1に蓋部材4bが
溶着されるため、ピストンピン本体4aの曲げ変性によっ
て蓋部材4bはピストンピン本体4aの軸方向内方(つま
り、蓋部材4bがピストンピン本体4aに押圧される方向)
に変形し、該蓋部材4bの脱落が有効に防がれるととも
に、蓋部材4bの溶接長を稼ぐことができる。 (発明の効果) 以上の説明で明らかなように、本発明によれば、鍛造
によって中空円筒状に成形されたピストンピン本体の軸
方向中央部に、隔壁をピストンピン軸線と直角且つ該隔
壁の隅部に丸みを設けて一体に形成し、前記ピストンピ
ン本体の両開口部周縁を軸方向に丸みを設けて屈曲せし
めるとともに、該両開口部周縁に内向きのフランジ部を
形成し、該フランジ部の開口部周縁に外側方に向かって
拡径するテーパ面を形成し、このテーパ面に前記フラン
ジ部と同一厚さの蓋部材を溶着してこれを前記ピストン
ピン本体と一体化してピストンピンを構成したため、該
ピストンピンに高い強度と剛性を維持しながら、その更
なる軽量化を図ることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明に係るピストンピンの分解断面図、第2
図は第1図のII−II線矢視図、第3図は本発明に係るピ
ストンピンを使用したピストン往復式エンジン要部の概
略断面図である。 4……ピストンピン、4a……ピストンピン本体、4b……
蓋部材、4b−1……テーパ面、4c……隔壁、4e……フラ
ンジ部、4e−1……テーパ孔。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.鍛造によって中空円筒状に成形されたピストンピン
    本体の軸方向中央部に、隔壁をピストンピン軸線と直角
    且つ該隔壁の隅部に丸みを設けて一体に形成し、前記ピ
    ストンピン本体の両開口部周縁を軸方向に丸みを設けて
    屈曲せしめるとともに、該両開口部周縁に内向きのフラ
    ンジ部を形成し、該フランジ部の開口部周縁に外側方に
    向かって拡径するテーパ面を形成し、このテーパ面に前
    記フランジ部と同一厚さの蓋部材を溶着してこれを前記
    ピストンピン本体と一体化して構成されることを特徴と
    するピストンピン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5918196Y2 (ja) * 1978-12-13 1984-05-26 日産自動車株式会社 内燃機関用ピストンピン
JPS58130159U (ja) * 1982-02-26 1983-09-02 ヤンマーディーゼル株式会社 ピストンピン
JPS61215861A (ja) * 1985-03-20 1986-09-25 Yanmar Diesel Engine Co Ltd ピストンピン

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