JP2671848B2 - 2−6半導体不純物添加方法 - Google Patents
2−6半導体不純物添加方法Info
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- JP2671848B2 JP2671848B2 JP6337876A JP33787694A JP2671848B2 JP 2671848 B2 JP2671848 B2 JP 2671848B2 JP 6337876 A JP6337876 A JP 6337876A JP 33787694 A JP33787694 A JP 33787694A JP 2671848 B2 JP2671848 B2 JP 2671848B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、2−6族化合物半導体
のp型不純物添加方法に関する。
のp型不純物添加方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から広く用いられている2−6族化
合物半導体のp型不純物添加方法は、MBE法を用い、
超高真空中でプラズマ窒素を照射することにより窒素を
添加し、p型半導体層を得ていた(アプライド フィジ
ックス レターズ [Applied Physics
Letters] 第57巻2127項、1990
年)。また、有機金属気相結晶成長(MOCVD)法で
は、窒素と亜鉛を含む有機化合物を不純物源とする方法
が試みられている(特許出願公開 平3−17312
2)。
合物半導体のp型不純物添加方法は、MBE法を用い、
超高真空中でプラズマ窒素を照射することにより窒素を
添加し、p型半導体層を得ていた(アプライド フィジ
ックス レターズ [Applied Physics
Letters] 第57巻2127項、1990
年)。また、有機金属気相結晶成長(MOCVD)法で
は、窒素と亜鉛を含む有機化合物を不純物源とする方法
が試みられている(特許出願公開 平3−17312
2)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、プラズ
マ窒素を用いたMBE法では、アクセプター濃度を2×
1018cm −3以上にすることができず、また制御
が難しいため、実用的な半導体レーザを作製することが
できないという問題を有していた。また、MOCVD法
では、再現性のある不純物添加を行うことができないと
いう問題を有していた。本発明の目的は、アクセプター
濃度が高く抵抗の低いp型2−6半導体層の不純物添加
方法を提供することにある。
マ窒素を用いたMBE法では、アクセプター濃度を2×
1018cm −3以上にすることができず、また制御
が難しいため、実用的な半導体レーザを作製することが
できないという問題を有していた。また、MOCVD法
では、再現性のある不純物添加を行うことができないと
いう問題を有していた。本発明の目的は、アクセプター
濃度が高く抵抗の低いp型2−6半導体層の不純物添加
方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、2−6族化合
物半導体の分子線結晶成長(MBE)法において、p型
不純物源として2族元素の窒化物を用い、これを超高真
空中で蒸発させ、2族分子線または6族分子線と交互に
半導体基板に照射し、p型2−6半導体層を結晶成長さ
せることを特徴とする2−6半導体不純物添加方法であ
る。また本発明は、2−6族化合物半導体の分子線結晶
成長(MBE)法において、p型不純物源として固体で
ある6族元素の窒化物を用い、これを超高真空中で蒸発
させ、2族分子線または6族分子線と交互に半導体基板
に照射し、p型2−6半導体層を結晶成長させることを
特徴とする2−6半導体不純物添加方法である。
物半導体の分子線結晶成長(MBE)法において、p型
不純物源として2族元素の窒化物を用い、これを超高真
空中で蒸発させ、2族分子線または6族分子線と交互に
半導体基板に照射し、p型2−6半導体層を結晶成長さ
せることを特徴とする2−6半導体不純物添加方法であ
る。また本発明は、2−6族化合物半導体の分子線結晶
成長(MBE)法において、p型不純物源として固体で
ある6族元素の窒化物を用い、これを超高真空中で蒸発
させ、2族分子線または6族分子線と交互に半導体基板
に照射し、p型2−6半導体層を結晶成長させることを
特徴とする2−6半導体不純物添加方法である。
【0005】
【作用】窒素は、ZnSeなどのワイドギャップ2−6
半導体で、唯一アクセプターとなる元素である。窒素分
子の場合、結合が非常に強く、分子のままでは結晶中に
取り込まれない。プラズマ窒素では、その成分中に、結
合が切れたラジカル窒素や、結合が切れ易い励気状態の
窒素が存在するため、部分的に結晶中に取り込まれる。
本発明の2族元素の窒化物および6族元素の窒化物の場
合、2族または6族の元素と結び付いているため、窒素
原子間の結合は弱く、容易に2−6結晶中に取り込まれ
る。そのため、窒化物の分子線強度を制御することによ
り、容易に不純物添加量を制御することができる。固体
の窒化物を用いているため、超高真空中での利用が可能
であり、分子線強度は加熱温度によって制御できる。
半導体で、唯一アクセプターとなる元素である。窒素分
子の場合、結合が非常に強く、分子のままでは結晶中に
取り込まれない。プラズマ窒素では、その成分中に、結
合が切れたラジカル窒素や、結合が切れ易い励気状態の
窒素が存在するため、部分的に結晶中に取り込まれる。
本発明の2族元素の窒化物および6族元素の窒化物の場
合、2族または6族の元素と結び付いているため、窒素
原子間の結合は弱く、容易に2−6結晶中に取り込まれ
る。そのため、窒化物の分子線強度を制御することによ
り、容易に不純物添加量を制御することができる。固体
の窒化物を用いているため、超高真空中での利用が可能
であり、分子線強度は加熱温度によって制御できる。
【0006】また、窒素原子の隣接原子は2族または6
族に限定され、基板表面での窒素原子の占める格子位置
が一義的に決まる。2族元素の窒化物の場合には、基板
表面に到達すると2族原子は結晶格子の2族位置に入
り、窒素原子はその表面に吸着され、6族の格子位置に
入る。また、6族元素の窒化物の場合には、基板表面
で、6族原子は6族の格子位置に入り、窒素原子も同じ
面である6族の格子位置に取り込まれる。このため、2
族の格子位置に入る窒素原子は無く、結晶中に取り込ま
れた窒素はすべてアクセプターとなり、高濃度の不純物
添加が可能となる。
族に限定され、基板表面での窒素原子の占める格子位置
が一義的に決まる。2族元素の窒化物の場合には、基板
表面に到達すると2族原子は結晶格子の2族位置に入
り、窒素原子はその表面に吸着され、6族の格子位置に
入る。また、6族元素の窒化物の場合には、基板表面
で、6族原子は6族の格子位置に入り、窒素原子も同じ
面である6族の格子位置に取り込まれる。このため、2
族の格子位置に入る窒素原子は無く、結晶中に取り込ま
れた窒素はすべてアクセプターとなり、高濃度の不純物
添加が可能となる。
【0007】
【実施例】本発明の実施例について図面を参照して説明
する。超高真空中のルツボ(8)内に窒化セレン(Se
4N4)(9)を保持し、これをヒーター(10)で2
00℃に加熱して蒸発させ、分子線を得た。GaAsか
らなる基板(4)を300℃に保ち、窒化セレン(9)
と分子線強度が1×10−6Torrである亜鉛(Z
n)(5)とを同時に5秒間照射した後に、分子線強度
が2×10−6Torrであるセレン(Se)(6)を
5秒間照射し、この交互照射を100回繰り返して、窒
素を添加したZnSe層(7)を成長した。分子線の切
り換えは、シャッター(11)の開閉により行なった。
得られたZnSe層のアクセプター濃度は、2×10
19cm−3と非常に高く低抵抗なp型ZnSe層が得
られた。アクセプター濃度は、窒化セレン(9)の加熱
温度を変えることにより制御することができる。
する。超高真空中のルツボ(8)内に窒化セレン(Se
4N4)(9)を保持し、これをヒーター(10)で2
00℃に加熱して蒸発させ、分子線を得た。GaAsか
らなる基板(4)を300℃に保ち、窒化セレン(9)
と分子線強度が1×10−6Torrである亜鉛(Z
n)(5)とを同時に5秒間照射した後に、分子線強度
が2×10−6Torrであるセレン(Se)(6)を
5秒間照射し、この交互照射を100回繰り返して、窒
素を添加したZnSe層(7)を成長した。分子線の切
り換えは、シャッター(11)の開閉により行なった。
得られたZnSe層のアクセプター濃度は、2×10
19cm−3と非常に高く低抵抗なp型ZnSe層が得
られた。アクセプター濃度は、窒化セレン(9)の加熱
温度を変えることにより制御することができる。
【0008】上述の実施例では、6族元素の窒化物とし
て窒化セレンを用いたが、これに限らず、硫化窒素、窒
化セレン、窒化テルルなどの他の6族元素の窒化物を用
いてもよい。また、上述の実施例では不純物原料として
6族元素の窒化物を用いたが、窒化亜鉛、窒化カドミウ
ム、窒化ベリリウム、窒化マグネシウム、窒化カルシウ
ムなどの2族元素窒化物を用いてもよい。また、上述の
実施例では2−6族化合物半導体としてZnSeを用い
たが、これに限らず、ZnTe、ZnCdSe、ZnS
eTe、ZnMgSSe、ZnCdSeTeなど、他の
2−6族化合物半導体を用いてもよい。
て窒化セレンを用いたが、これに限らず、硫化窒素、窒
化セレン、窒化テルルなどの他の6族元素の窒化物を用
いてもよい。また、上述の実施例では不純物原料として
6族元素の窒化物を用いたが、窒化亜鉛、窒化カドミウ
ム、窒化ベリリウム、窒化マグネシウム、窒化カルシウ
ムなどの2族元素窒化物を用いてもよい。また、上述の
実施例では2−6族化合物半導体としてZnSeを用い
たが、これに限らず、ZnTe、ZnCdSe、ZnS
eTe、ZnMgSSe、ZnCdSeTeなど、他の
2−6族化合物半導体を用いてもよい。
【0009】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
不純物源として2族元素の窒化物または6族元素の窒化
物を用い、これらの固体原料を蒸発させ、基板に照射
し、p型2−6半導体層を結晶成長させるもので、窒化
物の分子線強度を制御することにより容易に不純物添加
量を制御することができ、固体の窒化物を用いているた
め超高真空中での利用が可能であり、不純物濃度が高く
抵抗の低いp型2−6半導体結晶が得られ、半導体レー
ザなどの実用化が可能となるという効果を奏するもので
ある。
不純物源として2族元素の窒化物または6族元素の窒化
物を用い、これらの固体原料を蒸発させ、基板に照射
し、p型2−6半導体層を結晶成長させるもので、窒化
物の分子線強度を制御することにより容易に不純物添加
量を制御することができ、固体の窒化物を用いているた
め超高真空中での利用が可能であり、不純物濃度が高く
抵抗の低いp型2−6半導体結晶が得られ、半導体レー
ザなどの実用化が可能となるという効果を奏するもので
ある。
【図1】本発明の実施例を実施するために用いたMBE
装置の模式図
装置の模式図
1 ルツボ 2 窒化亜鉛 3 ヒーター 4 基板 5 亜鉛 6 セレン 7 ZnSe層 8 ルツボ 9 窒化セレン 10 ヒーター 11 シャッター
Claims (2)
- 【請求項1】 2−6族化合物半導体の分子線結晶成長
(MBE)法において、p型不純物源として2族元素の
窒化物を用い、これを超高真空中で蒸発させ、2族分子
線または6族分子線と交互に半導体基板に照射し、p型
2−6半導体層を結晶成長させることを特徴とする2−
6半導体不純物添加方法。 - 【請求項2】 2−6族化合物半導体の分子線結晶成長
(MBE)法において、p型不純物源として固体である
6族元素の窒化物を用い、これを超高真空中で蒸発さ
せ、2族分子線または6族分子線と交互に半導体基板に
照射し、p型2−6半導体層を結晶成長させることを特
徴とする2−6半導体不純物添加方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6337876A JP2671848B2 (ja) | 1994-12-27 | 1994-12-27 | 2−6半導体不純物添加方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6337876A JP2671848B2 (ja) | 1994-12-27 | 1994-12-27 | 2−6半導体不純物添加方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08186131A JPH08186131A (ja) | 1996-07-16 |
JP2671848B2 true JP2671848B2 (ja) | 1997-11-05 |
Family
ID=18312828
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6337876A Expired - Fee Related JP2671848B2 (ja) | 1994-12-27 | 1994-12-27 | 2−6半導体不純物添加方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2671848B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07142514A (ja) * | 1993-11-19 | 1995-06-02 | Sony Corp | Ii−vi族化合物半導体の成長方法 |
-
1994
- 1994-12-27 JP JP6337876A patent/JP2671848B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08186131A (ja) | 1996-07-16 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |