JP2670814B2 - 液晶性化合物、それを含有する液晶組成物および液晶素子 - Google Patents

液晶性化合物、それを含有する液晶組成物および液晶素子

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JP2670814B2 JP63177082A JP17708288A JP2670814B2 JP 2670814 B2 JP2670814 B2 JP 2670814B2 JP 63177082 A JP63177082 A JP 63177082A JP 17708288 A JP17708288 A JP 17708288A JP 2670814 B2 JP2670814 B2 JP 2670814B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、新規な液相性化合物、それを含有する液晶
組成物および該液晶組成物を使用する液晶素子に関する
ものである。
[従来の技術] 従来の液晶素子としては、例えばエム・シャット(M.
Schadt)とダブリュー・ヘルフリヒ(W.Helfrich)著、
“アプライド・フィジックス・レターズ"18巻4号(“A
pplied Physics Letters",Vol.18,No.4)(1971.2.15)
127〜128頁の「捩れネマチック液晶の電圧依存光学挙
動」(“Voltage Dependent Optical Activity of a Tw
isted Namatic Liquid Crystal")に記載されたTN(ツ
イステッド・ネマチック:twisted nematic)液晶を用い
たものが知られている。しかしながら、このTN液晶は、
画素密度を高くしたマトリクス電極構造を用いた時分割
駆動の時、クロストークを発生する問題点があるため、
画素数が制限されていた。また、電界応答が遅く視野角
特性が悪いためにディスプレイとしての用途は限定され
ていた。
更に、各画素に薄膜トランジスタによるスイッチング
素子を接続し、各画素毎をスイッチングする方式の表示
素子が知られているが、基板上に薄膜トランジスタを形
成する工程が極めて煩雑な上、大面積の表示素子を作成
することが難しい問題点がある。
このような従来型の液晶素子の欠点を改善するものと
して、双安定性を有する液晶素子の使用が、クラーク
(Clark)およびラガウェル(Legerwall)により提案さ
れている(特開昭56−107216号公報、米国特許第436792
4号明細書等)。双安定性を有する液晶としては、一般
に、カイラルスメクチックC相(SmC)又はH相(SmH
)を有する強誘電性液晶が用いられる。
この強誘電性液晶は自発分極を有するために非常に速
い応答速度を有する上に、メモリー性のある双安定状態
を発現させることができ、さらに視野角特性も優れてい
ることから、大容量大画面のディスプレイとして適して
いる。
また強誘電性液晶として用いられる材料は不斉炭素を
有しているために、そのカイラルスメクティック相を利
用した強誘電性液晶として使用する以外に、次のような
光学素子としても使用することができる。
1)液晶状態においてコレステリック・ネマティック相
転移効果を利用するもの(ジェイ ジェイ ウィソキ,
エイ アダムス,ダブリュ ハアース「フィジックス
レヴュー レターズ」(J.J.wysoki,A.Adams and W.Haa
s;Phys.Rev.Lett.),20,1024(1968)〕、 2)液晶状態においてホワイト・テイラー形ゲスト・ホ
スト効果を利用するもの〔デー エル ホワイト,ジー
エム テエイラー「ジャーナル オブ アプライド
フィジッスク」(D.L.White and G.N.Taylor;J.Appl.Ph
ys.),454718(1974)〕、等が知られている。個々の
方式についての詳細な説明は省略するが、表示素子や変
調素子として重要である。
しかしながら、上記の様に各種の液晶を使用した液晶
素子が知られているが、広い温度範囲での液晶状態の安
定性と高速応答を兼ね備えた液晶性化合物またそれを使
用した液晶素子はまだ得られていない現状である。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、この様な従来技術に鑑みてなされたもので
あり、液晶性化合物の骨格にピリミジン環を導入するこ
とにより、安定した液晶状態をもつ新規な液晶性化合物
の提供することを目的とする。
また、上述の新規な液晶性化合物を少なくとも1種類
含有する液晶組成物およびそれを使用した応答速度が速
い液晶素子を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]および[作用] 本発明は、上述の目的を達成するためになされたもの
であり、第一の発明は、下記一般式[1]で表わされる
新規な液晶性化合物である。
CH2=CHCH2 mX−A−B−E−Y−R [1] (式中、Xは単結合または−O−、Yは−O−, の中から選ばれ、A,Bはそれぞれ の中から独立に選ばれ、Eは単結合, のいずれかであり、且つA,B,Eの少なくとも1つはピリ
ミジル基を示す。また、mは1〜14の整数を示す。
は下記一般式[2]で表わされる光学活性基を示
す。
ZはYが−O−または のとき−CH2−であり、Yが のとき単結合である。nは1〜16の整数、Cは不斉炭
素原子を示す。) また、第二の発明は、前記一般式[1]で表わされる
液晶性化合物を少なくとも1種類含有することを特徴と
する液晶組成物である。
さらに、第三の発明は、前記一般式[1]で表わされ
る液晶性化合物を少なくとも1種類含有する液晶組成物
を使用することを特徴とする液晶素子である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の前記一般式[1]で表わされる液晶性化合物
において、Rは不斉炭素原子を含有する光学活性基で
あれば良いが、電界応答性をより高めるためには不斉炭
素原子に直接極性基を導入し、自発分極を増大させるこ
とが重要である。
具体的には、前記一般式[1]においてRが下記の
一般式[2] (式中、ZはYが−O−または のとき−CH2−であり、Yが のとき単結合である。
nは1〜16の整数、Cは不斉炭素原子を示す) で示されるように、不斉炭素原子に直接フッ素基を導入
した光学活性基であることが望ましい。
次に、本発明の液晶性化合物の代表的な合成フローを
示す。
(6)の場合 R,R′のどちらかがCH2=CH−(CH2 m,
他方が光学活性基 (7)の場合 R:CH2=CHCH2 m,R:光学活性基 G=Brのとき (8)の場合 R:CH2=CH−(CH2−,R:光学活性
基 以上のようにして製造可能な液晶性化合物の具体例を
以下に記す。
また、本発明の液晶組成物は、前記一般式[1]で表
わされる液晶性化合物を少なくとも1種類配合成分とし
て含有するものである。例えば、前記液晶性化合物を、
下記の式(1)〜(13)で示されるような強誘電性液晶
と組合わせると、自発分極を増大し、応答速度を改善す
ることができる。
この場合、本発明の前記一般式[1]で示される液晶
性化合物を、得られる液晶組成物の0.1〜99重量%、特
に1〜90重量%となる割合で使用することが望ましい。
また、本発明の一般式[1]で表わされる液晶性化合
物を、下記の式(14)〜(18)で示されるような、それ
自体はカイラルでないスメクティック液晶に配合するこ
とにより、強誘電性液晶として使用可能な液晶組成物が
得られる。
この場合、一般式[1]で示される液晶性化合物を、
得られる液晶組成物を0.1〜99重量%、特に1〜90重量
%で使用することが好ましい。
このような液晶組成物は、本発明の液晶性化合物の含
有量に応じて、これに起因する大きな自発分極を得るこ
とができる。
ここで、記号は、それぞれ下記の相を示す。
Cryst.:結晶相、SmA:スメクチックA相、 SmB:スメクチックB相、SmC:スメクチックC相、 N:ネマチック相、ISO.:等方相。
また、本発明の一般式[1]で表される液晶性化合物
を少なくとも一種類含有する液晶組成物を使用すること
により、例えば強誘電性液晶素子、ツイステッドネマチ
ック液晶素子等の液晶素子を得ることができる。
[実施例] 以下、実施例により本発明を更に具体的に説明する。
実施例1 2−[4′−(2−フルオロオクチルオキシ)フェニ
ル]−5−(8−ノネニル)ピリミジンの製造 下記工程に従い2−[4′−(2−フルオロオクチル
オキシ)フェニル]−5−(8−ノネニル)ピリミジン
を製造した。
工程1) 1,1−ジエトキシ−10−ウンデセンの製造 ナス型フラスコ中で10−ウンデセナール0.84g(5mmo
l)、オルトギ酸エチル1.11g(7.5mmol)、p−トルエ
ンスルホン酸47mg(0.25mmol)をエタノール2.5mlを溶
媒とし、室温で6時間攪拌することにより反応させた。
反応終了後、エタノールを留去し、1N炭酸水素ナトリウ
ム水溶液2mlを加え、ジエチルエーテルおよびヘキサン
を用いて抽出した。得られた有機層を水洗後、無水硫酸
ナトリウムにより乾燥し、溶媒を留去して減圧蒸留を行
い、目的の1,1−ジエトキシ−10−ウンデセンを得た。
b.p. 97〜100℃/1〜2mmHg 収量 0.70g(2.9mmol) 収率 58% 工程2) β−ジメチルアミノ−α−(8−ノネニル)アクロレイ
ンの製造 1,2−ジクロロエタン4mlと乾燥DMF2.08g(28.5mmol)
をナス型フラスコに入れ、冷却しながら攪拌していると
ころへ、30%ホスゲン/トルエン溶液3.8g(11mmol)を
滴下して加えた。さらに、1,2−ジクロロエタン4mlを加
えた後、1,1−ジエトキシ−10−ウンデセン2.3g(9.5mm
ol)と1,2−ジクロロエタンを滴下して加えた。70℃で1
5分間反応させた後放冷した。反応溶液の液温が十分下
がってから氷4gを加え、飽和炭酸カリウム水溶液を8ml
滴下して加えた。100℃で1,2−ジクロロエタンの留去
後、95℃に15分間保った後、ベンゼン:エタノール(=
2:1)の混合溶媒で抽出し炭酸カリウムで乾燥させた
後、溶媒を留去し、蒸留により精製した。
b.p. 140〜160℃/0.4〜0.5mmHg 収量 1.8g(8.1mmol) 収率 85% 工程3) 4−ヒドロキシベンズアミジン塩酸塩の製造 チオシアン酸アンモニウム3.0g(40mmol)と4−ヒド
ロキシベンズニトリル1.2g(10mmol)を混合し、180℃
で3時間よく攪拌した。放冷した後、29%アンモニア水
を約5ml加え、沈澱物を取した。得られた固体は、冷
水10mlで洗浄後、デシケーター中(乾燥剤:水酸化カリ
ウム)で乾燥した。十分乾燥させて、濃塩酸に溶解し、
余剰の塩酸を留去し、4−ヒドロキシベンズアミジン塩
酸塩を得た。
m.p. 21.9℃ 収量 1.36g(7.9mmol) 収率 79% 工程4) 2−(4′−ヒドロキシフェニル)−5−(8−ノネニ
ル)ピリミジンの製造 ナトリウム240mg(10.4mmol)を乾燥メタノールに溶
解させ、次に、そこへ4−ヒドロキシベンズアミジン塩
酸塩を0.90g(5.2mmol)とβ−ジメチルアミノ−α−
(8−ノネニル)アクロレインを1.16g(5.2mmol)加
え、6時間加熱還流を行った。反応終了後、希酢酸を1
0.8mlを加え、ジエチルエーテルを用いて抽出した。得
られたエーテル溶液は1%炭酸水素ナトリウム水溶液で
洗浄後、水洗し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒
を留去し、得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィ
ー(移動相:酢酸エチル/ジクロロメタン=1/2)によ
り精製し、目的の2−(4′−ヒドロキシフェニル)−
5−(8″−ノネニル)ピリミジンを1.1g(3.7mmol)
を得た。(収率71%) 工程5) 2−[4′−(2−フルオロオクチルオキシ)フェニ
ル]−5−(8−ノネニル)ピリミジンの製造 p−トルエンスルホン酸2−フルオロオクチル0.54g
(1.8mmol)、2−(4′−ヒドロキシフェニル)−5
−(8−ノネニル)ピリミジン0.53gを乾燥ジメチルホ
ルムアミド1.5mlに溶解させ、攪拌しているところへ60
%水素化ナトリウム72mg(1.8mmol)を加えた後、130℃
で7時間反応させた。ジメチルホルムアミドを留去して
から水を入れ、ジエチルエーテルで抽出し、得られたエ
ーテル溶液は無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を
留去し、カラムクロマトグラフィー(移動相:ジクロロ
メタン)で精製した。
目的の2−[4′−(2−フルオロオクチルオキシ)
フェニル]−5−(8−ノネニル)ピリミジンは0.56g
(1.3mmol)得られた。(収率71%) Cryst.:結晶相,S3:SmA,SmC以外のスメクチック相(未
確認),S:SmAまたはSmC相(未確認),ISO:等方性液体
相 実施例2 2−[4′−(2−フルオロオクチルオキシ)フェニ
ル]−5−(10−ウンデセニルオキシ)ピリミジンの製
造 下記工程に従い、2−[4′−(2−フルオロオクチ
ルオキシ)フェニル]−5−(10−ウンデセニルオキ
シ)ピリミジンを製造した。
工程1) 2−(10−ウンデセニルオキシ)アセトアルデヒドジエ
チルアセタールの製造。
60%水素化ナトリウム1.32g(33mmol)と乾燥トルエ
ン5mlを混合した液体に、10−ウンデセン−1−オール
5.1g(30mmol)の乾燥トルエン溶液(3ml)をゆっくり
滴下することにより加えた。加熱還流を行ない、水素ガ
スの発生がおさまった後、反応溶液の温度を80℃に下
げ、ブロモアセトアルデヒドジエチルアセタール6.21g
(30mmol)の乾燥ジメチルホルムアミド9mlの溶液を滴
下して加え、さらに85℃で25時間反応させた。反応終了
後、トルエン、ジメチルホルムアミドを留去してから水
を加え、ジエチルエーテルを用いて抽出した。食塩水で
エーテル層を洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥さ
せ、溶媒を留去し減圧蒸留を行い、2−(10−ウンデセ
ンニルオキシ)アセトアルデヒドジエチルアセタールを
得た。
b.p. 140℃/0.6mmHg 収量 4.8g(17mmol) 収率56% 工程2) β−ジメチルアミノ−α−(10−ウンデセニルオキシ)
アクロレインの製造 1.2−ジクロロエタン4mlと乾燥ジメチルホルムアミド
8.9g(122.5mmol)を混合し、冷却下にしてホスゲン(3
0%トルエン溶液)17.7g(61.3mmol)を滴下により加
え、さらに1,2−ジクロロエタン2mlを加え、攪拌した。
20分後、2−(10−ウンデセニルオキシ)アセトアルデ
ヒドジエチルアセタール7.0g(24.5mmol)の1,2−ジク
ロロエタン溶液(4ml)を滴下して加え、室温で40分
間、次に、70℃で50分間攪拌した。反応終了、放冷して
氷16.8gを加え、飽和炭酸カリウム水溶液を37.8ml加え
た。90℃にし、1,2−ジクロロエタンを留去後、さらに3
0分間90℃に保ち、ベンゼン:エタノール=2:1の混合で
抽出した。得られた有機層を炭酸カリウムで乾燥後、溶
媒を留去し、減圧蒸留を行った。得られたβ−ジメチル
アミノ−α−(10−ウンデセニルオキシ)アクロレイン
は2.37g(8.9mmol)、収率は36%であった。(b.p.160
℃/0.6mmHg) 工程3) 2−(4′−ヒドロキシフェニル)−5−(10−ウンデ
セニルオキシ)ピリミジンの製造 ナトリウム92mg(4mmol)を乾燥メタノール2mlに溶解
させた溶液に、実施例1の工程3)で製造した4−ヒド
ロキシベンズアミジン塩酸塩310g(1.8mmol)とβ−ジ
メチルアミノ−α−(10−ウンデセニルオキシ)アクロ
レイン460g(1.7mmol)の混合物を加え、攪拌し、8時
間加熱還流を行った。反応終了後、希酢酸を2mlを加
え、ジエチルエーテルを用いて抽出した。得られたエー
テル溶液を1%炭酸水素ナトリウム水溶液、水で洗浄
し、無水硫酸ナトリウム水溶液を用いて乾燥させた。溶
媒を留去して得られた粗生成物をカラムクロマトグラフ
ィー(移動相:ジクロロメタン/酢酸エチル=9/1)に
より精製し、目的の2−(4′−ヒドロキシフェニル)
−5−(10−ウンデセニルオキシ)ピリミジンが330mg
(0.97mmol)得られた。(収率57%) 工程4) 2−[4′−(2−フルオロオクチルオキシ)フェニ
ル]−5−(10−ウンデセニルオキシ)ピリミジンの製
造 2−(4′−ヒドロキシフェニル)−5−(10−ウン
デセニルオキシ)ピリミジン460mg(1.4mmol)を乾燥ジ
メチルホルムアミド1mlに溶解させた溶液に、60%水素
化ナトリウム65mg(1.6mmol)を加え攪拌した。次に、
p−トルエンスルホン酸2−フルオロオクチル410mg
(1.4mmol)の乾燥ジメチルホルムアミド溶液(1ml)を
加え、130℃で7時間反応させた。反応終了後、ジメチ
ルホルムアミドを留去し、水を加え、ジエチルエーテル
を用いて抽出した。得られたエーテル溶液は無水硫酸ナ
トリウムで乾燥後、溶媒を留去し、カラムクロマトグラ
フィーで精製した。(移動相:ジクロロメタン/ヘキサ
ン=2/1) 目的の2−[4′−(2−フルオロオクチルオキシ)
フェニル]−5−(10−ウンデセニルオキシ)ピリミジ
ンが520mg(1.1mmol)得られた。(収率79%) 自発分極 60nC/cm2(50℃) 実施例3 実施例1に示される液晶性化合物を配合成分とする液
晶組成物Aを調製した。また、比較例として実施例1に
示される液晶性化合物を含まない液晶組成物Bを調製し
た。下記の第1表に液晶組成物A,Bそれぞれの相転移温
度および自発分極の値を示す。
[液晶組成物A] [液晶組成物B] 次に、2枚の0.7mm厚のガラス板を用意し、それぞれ
のガラス板上にITO(インジウム チン オキサイド;In
dium Tin Oxide)膜を形成し、電圧印加電極を作成し、
さらにこの上にSiO2を蒸着させ絶縁層とした。ガラス板
上にシランカップリン剤〔信越化学(株)製、KBU−60
2〕0.2%イソプロピルアルコール溶液を回転数2000r.p.
mのスピードで15秒間塗布し、表面処理を施した。この
後、120℃にて20分間加熱乾燥処理を施した。
さらに、表面処理を行なったITO膜付きのガラス板上
にポリイミド樹脂前駆体〔東レ(株)、SP−510〕2%
ジメチルアセトアミド溶液を回転数2000r.p.m.のスピン
ナーで15秒間塗布した。成膜後、60分間、300℃にて加
熱縮合焼成処理を施した。この時の塗膜の膜厚は約700
Åであった。この焼成後の被膜に、アセテート植毛布に
よるラビング処理を施した。
その後、イソプロピルアルコール液で洗浄し、平均粒
径2μmのアルミナビーズを一方のガラス板上に散布し
た後、それぞれのラビング処理軸が互いに平行となる様
にし、接着シール剤(リクソンボンド、チッソ(株)
製)を用いてガラス板を貼り合わせ、100℃にて60分間
加熱乾燥しセルを作成した。このセルのセル厚をベレッ
ク位相板によって測定したところ、約2μmであった。
ここで、先に調製した強誘電性液晶組成物AおよびB
を各々等方下、均一混合液体状態で、作製したセル内に
真空注入した。等方相から0.5℃/hで徐冷することによ
り、強誘電性液晶素子を作成した。
この強誘電性液晶素子を使ってピーク・トウ・ピーク
電圧30Vの電圧印加により、直交ニコル下での光学的な
応答(透過光量変化0〜90%)を検知して応答速度(以
後、光学応答速度という)を測定した。その結果を第2
表に示す。
以上の結果からも明らか様に、実施例1の液晶性化合
物の添加により低温域にSC相が広がり、応答速度の速
い液晶組成物を得ることができた。
実施例4 実施例2に示される液晶性化合物を配合成分とする液
晶組成物Cを調製した。また、比較例として実施例2に
示される液晶性化合物の代わりにピリミジル基を含まな
い液晶性化合物を含有する液晶組成物Dを調製した。下
記の第3表に液晶組成物C,Dそれぞれの相転移温度およ
び自発分極の値を示す。
[液晶組成物C] [液晶組成物D] また、これらの液晶組成物C,Dを、実施例3で使用し
たセルと同様の方法で作製したセルに真空注入し、それ
ぞれの光学応答速度を測定した。その結果を下記の第4
表に示す。
第4表の結果から、実施例2に示される液晶性化合物
を添加することにより、広範囲のSmC相を持ち、しか
も応答性に優れた液晶組成物が得られた。
実施例5 透明電極としてITO(Indium Tin Oxide)膜を形成し
たガラス基板上に、ポリイミド樹脂前駆体〔東レ(株)
製、SP−510〕を用い、スピナー塗布により成膜した
後、300℃で60分間焼成してポリイミド膜を形成した。
次に、この被膜をラビングにより配向処理を行ない、ラ
ビング処理軸が直交するようにしてセルを作製した(セ
ル間隔8μm) 上記セルにネマチック液晶組成物〔リクソンGR−63:
チッソ(株)製、ビフェニル液晶混合物〕を注入し、TN
(ツイステッド・ネマチック)型セルとし、これを偏光
顕微鏡で観察したところ、リバースドメイン(しま模
様)が生じていることがわかった。
前記リクソンGR−63(99重量部)に対して、本発明の
実施例2の液晶性化合物(1重量部)を加えた液晶混合
物を用い、上記と同様にしてTNセルとして観察したとこ
ろ、リバーズドメインはみられず均一性のよいネマチッ
ク相となっていた。このことから、本発明の液晶性化合
物はリバース・ドメインの防止に有効であることが認め
られた。
[発明の効果] 以上説明した様に、本発明によれば、電界応答性が良
好な液晶性化合物を得ることができた。
また、該液晶性化合物を含有した液晶組成物ならびに
液晶素子は応答速度を改善させるだけでなくリバースド
メイン防止にも有効であることが確認された。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式[1]で表わされる液晶性化合
    物。 CH2=CHCH2 mX−A−B−E−Y−R [1] (式中、Xは単結合または−O−、Yは−O−, の中から選ばれ、A,Bはそれぞれ の中から独立に選ばれ、Eは単結合, のいずれかであり、且つA,B,Eの少なくとも1つはピリ
    ミジル基を示す。また、mは1〜14の整数を示す。 Rは下記一般式[2]で表わされる光学活性基を示
    す。 ZはYが−O−または のとき−CH2−であり、Yが のとき単結合である。nは1〜16の整数、Cは不斉炭
    素原子を示す。)
  2. 【請求項2】下記一般式[1]で表わされる液晶性化合
    物を少なくとも1種類含有することを特徴とする液晶組
    成物。 CH2=CHCH2 mX−A−B−E−Y−R [1] (式中、Xは単結合または−O−、Yは−O−, の中から選ばれ、A,Bはそれぞれ の中から独立に選ばれ、Eは単結合, のいずれかであり、且つA,B,Eの少なくとも1つはピリ
    ミジル基を示す。また、mは1〜14の整数を示す。 Rは下記一般式[2]で表わされる光学活性基を示
    す。 ZはYが−O−または のとき−CH2−であり、Yが のとき単結合である。nは1〜16の整数、Cは不斉炭
    素原子を示す。)
  3. 【請求項3】下記一般式[1]で表わされる液晶性化合
    物を少なくとも1種類含有する液晶組成物を使用するこ
    とを特徴とする液晶素子。 CH2=CHCH2 mX−A−B−E−Y−R [1] (式中、Xは単結合または−O−、Yは−O−, の中から選ばれ、A,Bはそれぞれ の中から独立に選ばれ、Eは単結合, のいずれかであり、且つA,B,Eの少なくとも1つはピリ
    ミジル基を示す。また、mは1〜14の整数を示す。 Rは下記一般式[2]で表わされる光学活性基を示
    す。 ZはYが−O−または のとき−CH2−であり、Yが のとき単結合である。nは1〜16の整数、Cは不斉炭
    素原子を示す。)
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