JP2670269B2 - 強められた散乱を用いる蛍光着色されたカプセル入り液晶装置 - Google Patents
強められた散乱を用いる蛍光着色されたカプセル入り液晶装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、一般的には液晶の分野に、液晶装置の色彩
出力の発生に係り、特定的には液晶材料による光の散乱
及び散乱光の反射によって液晶装置内の光路長を増加さ
せ非多色染料を用いて光の着色を可能ならしめることに
係る。更に、本発明は、カプセルに入れられた液晶、或
はエマルジョンのような閉じ込め媒体及びその支持媒体
の両者或は何れか一方の中に染料を有する閉じ込め媒体
内に保持されている液晶材料の使用に関する。本発明は
液晶材料中の非多色染料の使用にも関する。また、本発
明は液晶装置中の螢光染料の使用に関する。本発明は更
に、このような液晶装置の製造及び使用方法に係る。 液晶材料は現在、例えば視覚ディスプレイのような光
学装置を含む種々の装置内に使用されている。視覚ディ
スプレイにおける使用を可能ならしめる液晶の特性は、
液晶がランダム整列である時に光を散乱及び吸収の両方
或は何れか一方を行う能力、及び液晶が規則的に整列し
ている時に光を透過させる能力である。 液晶を用いた視覚ディスプレイは、灰色或は相対的に
明るい背景に暗い文字を表示することが多い。しかしな
がら種々の環境においては、相対的に暗い背景上に相対
的に輝く着色された文字或は他の情報を容易に表示し得
る液晶材料の使用が望まれている。また表示される文字
とディスプレイ自体の背景との間の実効コントラストを
改善することも望ましい。 電気的に応答する液晶材料及びその使用の例は米国特
許第3,322,485号に記載されている。若干の型の液晶材
料は温度に感応し、液晶材料の温度に応答して液晶材料
のランダムな或は規則的な整列のような光学的特性を変
化させる。 現在、液晶材料には3つの範疇がある。即ちコレステ
リック、ネマチック及びスメチックである。本発明は好
ましくはネマチック液晶材料或はネマチックとあるコレ
ステリック型との組合せを使用する。詳述すれば、液晶
材料は動作的にネマチック、即ち他の型としてではなく
ネマチック材料として作用することが好ましい。動作的
にネマチックとは、外部電界が存在しない場合液晶の構
造ひずみが、コレステリック材料における強いねじれ或
はスメチック材料における成層のようなバルク効果では
なく、その境界における液晶の配向によって支配される
ことを意味する。従って、例えばねじれの傾向を誘起す
るが境界整列の効果を打破できないキラル材料は動作的
にネマチックである。このような材料は正の誘電異方性
を有していよう。種々の液晶材料の種々の特性は先行論
文に記載されているが、公知特性の1つは可逆性であ
る。即ち、ネマチック液晶が可逆的であることは公知で
あるが、コレステリック材料は通常は可逆的ではない。 また、例えば吸収特性を増大させるために液晶材料に
多色材料を添加することも公知である。しかし、ネマチ
ック形状においては多色装置は比較的低コントラストを
呈する。従来、コントラスト比を改善するためにコレス
テリック材料を染料と共にネマチック材料に添加するこ
とが可能であった。例えば、1974年11月のジャーナル・
オブ・アプライド・フィジックス第45巻11号4718〜4723
ページに所載のホワイト等の論文を参照されたい。しか
しながら、ネマチック材料はそれにまたがって電界が印
加されているか否かに依存して可逆的であるが、通常は
コレステリック材料は電界を除いた時に始めのゼロ電界
形状に戻らない。液晶材料を有する溶液内に多色染料を
使用する場合の別の欠陥は、染料の吸収が電界印加状態
においてゼロではなく、電界印加状態における吸収が材
料の相対整列に関係する或は該整列の関数である規則的
なパラメータに追随することである。更に、多色染料は
比較的高価であり、注意深く使用しなければならず、通
常は液晶材料自体中に直接混合しなければならない。 通常、液晶材料は光学的に(複屈折)も、また例えば
ネマチック材料の場合には電気的にも異方性である。光
学的異方性は、液晶材料がランダムに整列している時に
は光の散乱及び吸収の両者或は何れか一方(特に多色染
料が液晶材料と共に溶液内にある場合)によって、また
液晶材料が規則的に整列をしている時には液晶材料を通
過する光の透過によって表示される。電気的異方性は、
液晶材料の整列に対する誘電定数或は誘電係数の間の関
係である。 従来、視覚ディスプレイ装置のような液晶を使用する
装置は比較的小型であった。カプセルに入れられた液晶
を使用することによって、掲示板等のような比較的大寸
法のディスプレイに液晶を用いて満足できる結果が得ら
れた。別の大(小)寸法用途は、ビルディングの窓或は
窓状領域のような1つの領域から別の領域への光の通過
を制御する光学式シャッタであろう。本発明は、このよ
うなカプセルに入れられた液晶材料の改善、及び液晶材
料の光散乱特性並びに比較的少量の好ましくは標準の或
は他の非多色染料を含む材料内の光路長を増加させるべ
く例えば合計内部反射及び光学的な建設的干渉の両方或
は何れか一方による散乱光の反射の使用に係る。染料を
通る光路長を増加させることによって、出力光に所望の
色彩が得られる。本発明は、例えば小型及び大型の両方
のディスプレイ、光学的シャッタ等々の比較的暗い或は
着色された背景上に比較的輝く彩色された文字或は情報
を表示させるために、このような材料及び特性の使用に
も関する。このような大型のディスプレイ、シャッタ等
は約930cm2(1平方フィート)或はそれよりも大きい表
面積であってよい。本発明によれば、最も好ましい液晶
材料はカプセルに入れられた型のものである。 本明細書に使用されているカプセルに入れられた(カ
プセル入りの)液晶材料とは、離散したカプセル或はセ
ルのような実質的に閉じられた閉じ込め媒体内の液晶材
料を意味し、好ましくは液晶材料と閉じ込め媒体とのエ
マルジョンの形状であってよい。このようなエマルジョ
ンは安定であるべきである。カプセル入りの液晶材料の
製造及び使用方法及びそれに伴なう装置は以下に説明す
る。 先行技術液晶ディスプレイに対して本発明を理解し易
くするために、以下に1つの典型的先行技術ディスプレ
イを説明する。この先行ディスプレイは指示媒体及びそ
れによって支持される液晶材料を含んでいる。このディ
スプレイは比較的平坦であり、ディスプレイのいわゆる
前(上)面を見る方の側或は方向から見るようになって
いる。支持媒体の後(下)面は、液晶材料が存在する領
域に形成される相対的に暗い文字に比して相対的に輝い
て現れるように光反射被膜が設けられている。(ここに
後、前、上、下等は、便宜上、一般的な意味であり、図
面を参照するだけのためであって動作に際して見る方向
を例えば上面等だけに拘束するものではない。)液晶材
料が、例えば電界の印加に応答して規則的に整列されて
いる時には、見る方向からの入射光は液晶材料を通過し
て光反射被膜に達し、また液晶材料が存在しない場所に
おいては光は直接光反射被膜に到達するので、見る方向
から文字は観察されない。しかし、液晶材料がランダム
に整列している時には入射光の一部を吸収し、一部を散
乱させるので、上述の光反射被膜の型に依存して(液晶
材料が存在しないか、或はある液晶材料が規則的に整列
している場所においては入射光を反射し続ける)例えば
灰色或は他の色彩の相対的に明るい色彩背景上に、相対
的に暗い文字が形成される。この型のディスプレイにお
いては、散乱光の一部が見る方向に戻されるためにディ
スプレイの背景に対する文字の暗さ即ちコントラストを
低下させるので、液晶材料が光を散乱させることは望ま
しくない。液晶材料がランダムに整列している時に吸収
を、従ってコントラストを増大させるために、多色染料
を液晶材料に添加することが多い。 簡潔に説明すれば、本明細書は非多色染料を、好まし
くは螢光染料を用いた液晶装置によって彩色された出力
及び輝いた即ち増白された出力の両方或は何れか一方を
発生すること;及び装置内において等方的に散乱する光
を等方的に散乱及び反射させ、液晶材料が電界遮断即ち
ひずんだ整列状態にある時には染料を通る光路長を増加
させて特に背景に対して相対的に輝く着色された外観、
文字、情報等を発生させ、液晶材料が電界印加平行即ち
規則的な整列状態にある時には異なる色彩或は例えば背
景と同一の暗い外観を発生させることに関する。好まし
くは液晶材料はひずんだ整列の時にほぼ完全に等方的に
散乱する。等方的に散乱とは、光ビームが液晶材料に進
入した時に散乱した光の退出角を実質的に予測できない
ことである。 重要なことには、染料は閉じ込め媒体内、支持媒体
内、或は液晶材料内にあり、特定的な多色型である必要
はない。染料は可溶性であるべきであり、従って染料を
閉じ込めている媒体内で溶解されているべきである。例
えば、水溶性染料を水基ポリビニルアルコール閉じ込め
媒体内に溶解する、及び油溶性染料を油基液晶材料内に
溶解するの両方或は何れか一方を行うことができる。 視覚的或は光学的出力の彩色は、支持媒体内の等方的
に散乱する光の光路長が反射、好ましくは完全に内部反
射によって増大するためである。支持媒体内で完全に内
部反射しない一部の光は見る側の表面から退出し、着色
された文字ディスプレイ即ち出力を生ずる。 染料を液晶にではなく支持媒体に適用することの長所
は、カプセル入りの液晶の万能顕色在庫品を製造、貯蔵
及び、必要に応じて、任意色彩の染色した支持媒体と共
に使用して所望の色彩ディスプレイを達成できることで
ある。 螢光染料を使用する長所は、入射光或は多分他の放射
に応答して螢光染料によって放出される光のために実効
或は見掛け上の光増巾、輝かせ及び増白の全て或は何れ
か1つが行われることである。 本発明に関して本明細書において使用されるひずんだ
整列、ランダムな整列、及び電界遮断状態なる語は本質
的に同じことを意味し、液晶分子の方向性配向が実効的
に弯曲した形態にひずんでいることを意味する。このよ
うなひずみは、例えばそれぞれのカプセルの壁によって
与えられる。与えられたカプセル内の液晶材料の特定の
ひずんだ整列は、通常は常に実質的に電界が印加されな
い場合と同一である。 一方、本発明に関して本明細書において使用される平
行整列、規則的整列、及び電界印加状態とは、カプセル
内の液晶材料が全体的に外部から印加した電界に対して
整列されていることを意味する。 本発明の一つの面によれば、液晶ディスプレイは相対
的に暗い背景上に相対的に明るく着色された文字、情報
等を発生することが可能であり、この明るく着色された
文字はランダムに整列された液晶材料によって発生され
るのである。多色型ではない染色した材料を通る多重光
路がディスプレイ、光学的シャッタ等による光出力を満
足できるように着色する。背景は、例えば規則的な整列
をしている従って実質的に光学的に透明な液晶材料、及
び液晶材料が存在しないディスプレイの領域の両方或は
何れか一方によって与えられる。液晶材料が平行即ち規
則的な整列である時には、例えば吸収体によって形成さ
れる相対的に暗い背景のみが現われる。以上は比較的低
電力要求、最小の液晶材料、及びディスプレイの見る側
(方向)から或は後(見ない)側からの何れかからの照
明を用いて達成される。本発明の原理は光学的シャッタ
或は光制御装置に使用して例えば輝度を制御することも
可能である。 要約すれば、液晶装置は、規定された入力に応答して
光を選択的に主として散乱或は透過させる液晶材料、及
びその中に液晶材料を保持するか或はその上に液晶材料
を支持する支持媒体を含む。本発明の好ましい実施例及
び最良モードによれば、液晶材料は、例えば閉じ込め媒
体内の液晶材料のようなカプセル入りの型であり、この
ようなカプセル入り液晶は支持媒体内に位置ぎめされる
か、或は該媒体上に取付けられる。変形として、閉じ込
め媒体自体が支持媒体を形成していても、或は支持媒体
の一部であってもよい。このようなカプセル入り液晶材
料は、それに入射する光を実質的に等方的に散乱せしめ
る。この散乱には光の一部を(例えば見る人の眼に向っ
て)見る方向に戻すような散乱も含まれる。より好まし
くは、動作的にネマチックであるこの液晶が正の誘電異
方性を有し、またこの液晶のための閉じ込め媒体或は包
み込み媒体の屈折率と実質的に整合する常屈折率を有す
ることである。 1実施例においては、液晶材料によって等方的に散乱
される大量の光は支持媒体によって完全に内部反射され
て液晶材料に戻され、それが液晶材料を照明するから更
に等方散乱が行われて例えば人の眼には液晶材料の外観
が一層輝いて見える。支持媒体、閉じ込め媒体及び液晶
材料自体の全て或は何れかにおける光路長の伸張及びこ
れらの1つ或はそれ以上によって担持される染料は光に
所望の色彩を生ぜしめ、電界が印加されていない場合に
液晶の構造がランダムな或はひずんだ整列にある時には
着色された出力外観を呈するようになる。支持媒体の内
部反射率特性は、支持媒体の屈折率を固体、液体或は気
体(空気を含んでいてさえよい)のような他の媒体の屈
折率よりも大きくすれば、支持媒体の背面とこれらの他
の媒体との界面によって得られる。支持媒体は、例えば
閉じ込め/包み込み材料(或は液晶材料と共にエマルジ
ョンをなす材料)、付加的な量の包み込み或は他の材
料、プラスチック状フィルム或は硝子等のような取付け
媒体を含む若干の成分からなっていてよく、これら全て
の詳細に関しては後述する。 支持媒体の背面は、この背面に実質的に垂直な方向か
ら背面に到達する光が透過するように、光学的に透過性
とすることができる。この背面を越えた所に位置する光
吸収用の黒い材料或は着色された材料は、液晶材料によ
って形成された文字が現われる背景の外観を暗くする或
は着色させるのを援助する。液晶材料の規則的な整列は
等方散乱を少なくとも実質的に排除するので、液晶材料
を通過する全ての光は支持媒体の背面をも通過する。 変形実施例においては、支持媒体の背面に例えば蒸着
技術によって同調された誘電体被膜を設け、選択的な建
設的及び破壊的光学干渉を行わせる。この同調された誘
電体被膜の厚みは、λを装置と共に用いられる光の波長
としてλ/2の関数である。建設的干渉は、特に支持媒体
内において光を完全内部反射させない立体角を減少させ
ることによって、内部反射を強める。従ってこのような
干渉は液晶材料文字の外観を一層輝かせ、外観の色彩を
増強する。 本発明を実施する液晶ディプレイのための入射照明
は、前側即ち見る側からであってよい。変形として、入
射照明は後側からであってよく、好ましくは液晶材料に
よって完全に透過される光を見る側の視野或は視角から
外すように導びくマスク或は導光器を通す。しかし視角
内の液晶材料によって散乱される光は見ることができ
る。 更に、コレステリック材料をネマチック液晶材料を添
加して、特にカプセルが比較的大きい場合に、電界を遮
断した時にネマチック材料がカプセル或はセル壁の形状
に大よそ追随するひずんだ整列パターンに戻るのを促進
することができる。また、望むならば、粘度制御添加物
を液晶と混合することもできる。更に、カプセル内の液
晶構造を好ましく整列させるのを援助するこめに液晶に
添加物を使用することもできる。 本発明の別の面によれば、液晶装置は、液晶材料、規
定された入力が欠如している時に液晶材料の自然構造を
ひずませて光を散乱せしめる表面(液晶は規定入力に応
答してこの散乱の量を減少させる)、及びこの光の散乱
中に装置によって出力される光を輝かす螢光染料から形
成される。 本発明のこれらの及び他の面、特色及び実施例は以下
の説明から明白になるであろう。 本発明の主目的は、着色された出力を発生させるよう
に液晶装置の改良を提供することである。 本発明の別の主目的は、特に動作的にネマチック型の
液晶材料を用いて光を選択的に実質的な等方散乱させ、
この散乱光を反射させ、そして特に非多色染料を用いて
この光を着色することである。 本発明の別の目的は、本発明の種々の特色及び目的
を、大型ディスフレイ、比較的小型のディスプレイ、及
び光学的シャッタ或は他の光制御装置に提供することで
ある。 本発明の別の目的は、非多色染料を液晶光学装置内に
使用することであり、特にこの染料は液晶材料を包み込
む閉じ込め媒体内、この液晶材料自体内、及び液晶材料
を包み込む支持媒体内の全て或は何れかに存在する。 別の目的は、液晶装置の着色された光学出力を強める
ことである。 付加的な目的は、液晶装置を用いて相対的に暗い背景
上に輝く着色された文字、情報等を表示することであ
る。 別の目的は、完全内部反射の原理を使用して、液晶装
置特に液晶ディスプレイの動作を強め、また特に液晶装
置内の及びその中に含まれる非多色染料を通る光路長を
増加させるべく共働する等方散乱光の使用を強めること
である。 別の目的は、液晶装置特に液晶ディスプレイの光学出
力を強めるべく光学的干渉の原理を使用することであ
る。 付加的な目的は、液晶装置内において光を等方的に散
乱させることであり、またこの等方散乱光を使用して相
対的に暗い背景上に輝く着色された文字を発生させるこ
とである。 他の目的は、液晶装置のコントラストを改善すること
である。 別の目的は、液晶光学装置の融通性を改善することで
ある。 付加的な目的は、液晶装置の製造方法を提供すること
である。 別の目的は、小型及び大型装置、特にカプセル入り液
晶材料を使用した装置に着色された液晶装置を使用する
ことである。 更に別の目的は、液晶装置の見る方ではない側から入
射照明を供給し、特にこの照明を使用した時に背景に対
して輝いた着色された文字、情報或は透過光を提供する
ことである。 付加的な目的は、カプセル入りの動作的にネマチック
液晶の、電界遮断時のランダムな或はひずんだ整列への
戻りを容易或は促進の両方或は何れか一方を可能ならし
めることである。 別の目的は、特定機能、光学装置等に必要とされる液
晶材料の量を最小ならしめることである。 別の目的は、カプセル内にある液晶構造を電界遮断状
態時に好ましく配向せしめるのを援助することである。 付加的な目的は、液晶装置内において等方散乱する光
を、螢光染料を用いて増巾、輝かせ、及び増白の全て或
は何れかを行うことである。 更に他の目的は、液晶装置内に螢光材料を使用するこ
とである。 本発明のこれらの及び他の目的及び長所は以下の説明
から一層明白になるであろう。 上述の及び関連の目的を遂行するために本発明は以下
に完全に説明する、及び特許請求の範囲に記載の特色か
らなる。以下に添付図面を参照して本発明の若干の実施
例を説明するが、これらの実施例は本発明の原理を使用
する種々の方法の若干を示すに過ぎないことを理解され
たい。 添付図面においては、類似部品に対しては類似番号を
付してある。先ず第1図、第2図及び第3図に本発明に
従って使用されるカプセル入り液晶材料を示す。第1図
には本発明による液晶装置10内の非多色染料9の概要を
示す。全ての図面において、この染料は「X」状の印で
示されており、明瞭化のためにこれらの印は若干数のみ
示してあるが好ましくは染料が含まれているそれぞれの
媒体或は材料内に大よそ均一に或は公知の或は特定の方
法で分布させてあることを理解されたい。 装置10は、第1図〜第3図に単一のカプセルによって
表わされているカプセル入り液晶材料11を含む。図示カ
プセルは二次元で示され従って平面的であるが、カプセ
ルは三次元であり、最も好ましくは球形であることを理
解されたい。カプセル11は全体が透明な支持媒体12内に
取付けることが好ましく、支持媒体12は互に一体の上側
部分12a及び下側部分12bを有している。装置10は1対の
電極13、14をも含み、スイッチ15を閉じると電極は普通
の電圧源16から付勢され液晶材料を横切って電界が印加
される。 染料9は1つ或はそれ以上の支持媒体12、及び好まし
くは閉じ込め媒体33(後述)の中にあってよい。また液
晶材料30の中にあってもよい。更に、特に染料が材料或
は媒体内に沈澱する問題を避けるために、また好ましく
は染料の所望の均一性即ち制御された分布を達成するた
めに、染料は材料或は材料を閉じ込める媒体内で可溶性
であることが好ましい。 本発明の主要特色は、カプセル入り液晶材料が、電界
遮断ランダム整列状態にある時には入射する光を等方散
乱させ、また電界印加規則整列状態にある時には実質的
に光学的に透明となることである。 カプセル11は、離散的に形成された、或はより好まし
くは、液晶材料といわゆる包み込み材料或は閉じ込め材
料とを好ましくは安定なエマルジョンとなるように混合
することによって形成された多くのカプセルの1つであ
ってよい。図示のように、エマルジョンは支持媒体の部
分12a、12bと電極13、14との間に適用する即ち挟むこと
ができる。望むならば支持媒体12及びいわゆる包み込み
材料或は閉じ込め媒体は同一材料であってよい。更に別
の変形として、上側及び下側支持媒体部分12a、12b或は
これらの一方はプラスチック状、硝子或は類似の好まし
くは透明な取付け材料であってよい。本明細書において
は、透明とは透明材料内に収容されている染料の可能性
も残されている。電極13、14は後述するように、この取
付け材料及び例えば多くのカプセル11を含むカプセル入
り液晶材料/エマルジョンに適用でき、装置10を形成さ
せるように取付け材料12a、12b間に挟むことができる。 反射媒体18は支持媒体下側部分12bと界面19を形成
し、後述するような所望の完全内部反射機能を得てい
る。今は完全内部反射動作原理の故に、カプセル11内の
液晶材料は例えばスイッチ15が開かれて電界遮断状態の
下では例えば光ビーム17によって表わされる入射光によ
って照明された時に装置10内で光を等方散乱させるの
で、支持媒体上側部分12aから離れた視認領域20からは
液晶材料は着色され相対的に輝いて見えると説明するに
留める。このような等方散乱(及びある吸収、特にカプ
セル入り液晶材料内に存在する多色染料に伴なう吸収)
は公知であるが、本発明の完全内部反射は非多色染料に
よって反射/散乱光の散乱及び着色を強調するので、カ
プセル入り液晶材料によって形成或は出力される文字の
視覚/光学的着色外観を輝かせる。黒或は着色材料の光
吸収層21を界面19とは反対側の反射媒体18の底面或は後
面に付着させることができる。 電極13は例えばある量のインジウム錫酸化物を支持媒
体下側部分12bに真空蒸着させることができ、また電極1
4は例えば導電性インクを直接液晶材料に塗布してもよ
いし、或は電極13と類似であってもよい。他の電極材料
及びそのための取付け手段を何れの電極に対して使用す
ることもできる。それらの例には錫酸化物及びアンチモ
ンをドープした錫酸化物が含まれる。好ましくは、電極
は液晶装置10の光学に重大な影響を与えないように、例
えば約200オングストローム厚のように比較的薄く且つ
透明とする。 カプセル入り液晶材料11はカプセル32の境界内即ち内
容積31内に収容されている液晶30を含む。各カプセル32
は離散していてもよいし、或は変形として液晶30は、液
晶材料を収容するための多数のカプセル状環境を形成す
る傾向にある閉じ込め媒体或はいわゆる包み込み材料33
の安定なエマルジョン内にとじ込めることができる。図
示の便宜上、カプセル32は全量が閉じ込め媒体或は包み
込み材料33で形成されている離散したカプセルとして示
してある。本発明の好ましい実施例及び最良モードによ
れば、カプセルは大よそ球形であり、液晶30は正の誘電
等方性を有するネマチック或は動作的にネマチックな液
晶材料である。しかし、本発明の原理はカプセルが球形
以外の形状にも適用される。このような形状は、例えば
屈折率のような液晶材料の光学的特性と満足できるよう
に共働し、且つ液晶に電界印加状態を持たせたい場合に
液晶に所望の規則的な或は平行整列を与えるために充分
な部分の電界を液晶30を横切って発生させ得る所望の光
学的及び電気的特性を有しているべきである。またこの
形状は液晶材料が電界遮断或はランダム整列状態にある
場合に液晶材料をひずませるべきである。カプセル32を
好ましい球形にすることの特別な長所は、電界遮断状態
の時に内部の液晶30にひずみを与えることである。この
ひずみは、少なくとも部分的に、カプセルと液晶のピッ
チの相対寸法によるものであり、これらの寸法はほぼ同
じか或は少なくともほぼ同一の桁とすることが好まし
い。更に、ネマチック液晶材料は流体状の特性を有して
おり、電界が印加されない場合にカプセル壁の形状に対
して順応する或はひずむのが容易である。一方、電界が
印加されている場合にはネマチック材料はこの電界に対
して比較的容易に規則的な整列に変化する。 ネマチック以外の型の液晶材料、或は種々の型の液晶
材料及び他の添加物の両方或は何れかの組合せも、カプ
セルに入れられた液晶が動作的にネマチックである限り
は、好ましいネマチック液晶材料と共に或はそれと置換
して使用することができる。しかし、コレステリック及
びスメチック液晶材料は一般にバルク駆動である。これ
らのバルク構造を解体してカプセル壁形状に順応させる
のは、カプセル内のエネルギ考察上からも困難である。 染料9は直接閉じ込め媒体33自体内に存在させること
ができる。染料の料は閉じ込め媒体33の約0.01乃至約1
重量パーセント程度、好ましくは約0.1乃至約0.5%とす
ることができる。好ましくは閉じ込め媒体は水を基と
し、染料は水溶性とする。従って染料はその中で溶解
し、液晶へ移動しない。しかし閉じ込め媒体内の殆んど
の光の通路長が長いため、このように少量の染料でも実
効的な光着色の結果が得られる。更に、本発明の光着色
によって例えば緑染料のような着色した緑の如き着色し
た色彩の外観が得られることが分った。これは例えば緑
染色したフィルタを用いて得られる比較的貧弱な質の緑
光と対比される。同じような結果は他の色彩においても
発生する。 非多色染料例には、水溶性染料、食品着色染料及び布
或は遷移染料が含まれる。特定の例を挙げれば、FD&C
青#2インジゴカルミン、FD&C赤#2アマランス、FD
&C赤#3エリソルシン、FD&C黄#5タートラジン、
並びにアメリカン・カラー社からの直接橙72、直接赤8
0、直接赤81、直接青I、直接黄#4GL、及び直接黄#6
である。 変形として、染料9は油溶性染料であってよく、これ
は油を基とする液晶材料内に溶解し、閉じ込め媒体に移
動しない。これらの染料の例には、FD&C黄#2、ナフ
トール黄Sが含まれる。 第2図及び第3図はそれぞれ電界遮断及び電界印加状
態における液晶30を容れた単一のカプセル32を示す図で
ある。カプセル32は球形であり、容積31の境界を限定す
る全体的に滑らかに弯曲した内部壁面50を有している。
壁面50及び全カプセル32の実際の寸法パラメータは、そ
の中に容れた液晶30の量に、また多分その中の個々の液
晶材料の他の特性に関連している。また、カプセル32は
液晶30に力を加えて加圧するか、或は少なくとも容積31
内の圧力を実質的に一定に維持する。上述の結果、及び
液晶の表面湿潤性質のために、通常の自由形状にあって
多分ランダムに分布はしていても平行になる傾向の液晶
は内側壁面50の比較的近い部分に大よそ平行な方向に弯
曲するようにひずまされる。このひずみによって液晶は
弾性エネルギを蓄積する。図を簡明にするために、指向
性配向を破線52によって表わされている液晶分子の層51
を内側壁面50に最も近く示してある。液晶分子51の指向
性配向は壁面50に近い領域に平行な方向に弯曲するよう
にひずんでいる。カプセル内の境界層52から離れた液晶
分子の指向性パターンは53によって示されている。液晶
分子は層として指向性に示されているが、分子自体がこ
れらの層に拘束されるものではないことを理解された
い。以上の如く、個々のカプセル内の構成は壁の構造の
構成によって予め決定されるものであり、例えば電界の
ような外部力によって作用されない限り固定されている
のである。電界を除去すると指向性配向は、第2図に示
すような元の配向に戻る。 ネマチック型材料は通常平行形状を取り、また通常光
学的偏光方向に感応する。しかし、カプセル入り液晶11
内の材料はカプセル32の三次元全てに弯曲してひずむ、
即ち弯曲させられるので、カプセル内のネマチック液晶
材料は入射光の光学的偏光の方向に不感となる改善され
た特性が得られる。 カプセル32内の液晶30は、液晶が壁50との平行整列と
最小弾性エネルギに対する要求とを両立させるように均
一に整列できないために、大よその球形配向に不連続55
を有している。この不連続は三次元内にあり、液晶30が
入射光の光学的偏光に感応する可能性を更に減少させる
ように液晶30をひずませるのに有用である。不連続突出
部55はカプセル内に散乱及び吸収を生じさせる傾向にあ
り、カプセルの内側壁面50の部分に対する液晶分子の接
線方向或は平行整列は共にカプセル32内に散乱及び吸収
を生じさせる。例えば電界が印加されると、第3図に示
すように、不連続は最早存在しないので、この不連続は
カプセル入り液晶11が電界印加或は整列状態にある時に
は光透過に最小の効果しか与えない。 以上の説明は液晶材料が均質配向(カプセル壁に平
行)されているものとしたが、このようなことは本発明
の必要条件ではない。必要なのは、電界が印加されない
場合、壁と液晶との間の相互作用が壁付近の液晶に大よ
そ均一で区分的に連続する配向を発生させ、カプセル容
積全体の液晶材料の空間的平均配向が強く弯曲し、液晶
構造に実質的に平行な方向の配向が存在しなくなること
である。電界遮断状態時に本発明の特色である散乱及び
偏光に対する不感性をもたらすのがこの強く弯曲した配
向である。 第3図に示すような電界印加状態、或は液晶に規則的
な或は平行整列をもたらす何等かの他の状態において
は、カプセル入り液晶11は入射する実質的に全ての光を
透過させ、支持媒体12内に見ることができなくなる。一
方例えば第2図に示すように液晶が電界遮断状態でひず
んだ整列(ランダムな整列と呼ぶことがある)である場
合、入射光の一部は吸収されるが、また一部は支持媒体
12内で等方的に散乱させられる。完全内部反射を用いる
と、この等方散乱した光を例えば染色されたカプセル入
り液晶11に再び向けることができるので、液晶を輝かせ
て見る人或は観察機器に対して着色され且つ相対的に輝
くように見せる。 包み込み媒体32の屈折率と液晶の常屈折率とは、通過
する入射光の屈折に起因する光学的ひずみを避けるため
に、電界印加即ち液晶の規則的な整列状態の時に可能な
限り整合させるべきである。しかし、液晶材料がひずん
だ或はランダムな整列にある時、即ち電界が印加されて
いない時には液晶30とカプセル32の壁との境界において
屈折率において屈折率に差を生じる。即ち液晶の異常屈
折率は包み込み媒体の屈折率よりも大きくなる。これは
液晶材料と閉じ込め或は包み込み媒体との界面即ち境界
において屈折を生ぜしめるので、更に散乱が行われる。
このようにして更に散乱された光は内部反射され、液晶
外観を更に輝かせる。このような屈折率の差の発生は複
屈折として知られている。複屈折の原理は、Searによっ
てオプティックスに、またHartshorne及びStewartによ
りクリスタル・アンド・ザ・ポラライジング・マイクロ
スコープに記載されている。好ましくは包み込み或は閉
じ込め媒体32及び支持媒体12の屈折率を同一とし、光学
的に同一の材料と見えるようにしてそれ以上の光学的界
面の発生を避ける。 液晶材料の、異常屈折率ではなく、常屈折率がいわゆ
る包み込み媒体の屈折率に接近しているので、電界印加
状態から電界遮断状態へ移る時、或はその逆の時に散乱
の変化を生じる。屈折率整合の精度は装置のコントラス
ト及び透過率の所望の程度に依存するが、液晶の常屈折
率及び媒体の屈折率を0.03、より好ましくは0.01、特定
的には0.001よりも大きく異ならせないことが好まし
い。許容される差はカプセルの寸法に依存しよう。 好ましい実施例及び最良モードによれば、望ましくは
第3図に示す電界Eは、包み込み材料内で実質的に消散
或は低下させるのではなく、カプセル32内の液晶30に殆
んどの部分が印加されるようにする。カプセル32の壁54
を形成している材料にまたがって、或はこの材料を通し
て電圧を降下させるべきではなく、電圧降下はカプセル
32の容積31内の液晶30にまたがって発生させるべきであ
る。 包み込み媒体の電気的インピーダンスは、好ましくは
カプセルに入れられた液晶のそれよりも実効的に充分大
きくすべきであり、このようにすれば短絡がもっぱら壁
54を通して、例えば点Aから壁のみを通して点Bまで発
生して液晶をバイパスすることがない。従って例えば、
点Aから点Bまで壁だけを通して誘起される電流或は変
位電流に対する実効インピーダンスは、点Aから内側壁
面内の点A、液晶材料30、容積31内の点B′を通り点B
に達する通路のインピーダンスよりも大きい。この状態
は、点Aと点Bとの間に電位差が存在することを保証す
る。この電位差は、液晶材料を整列させる電界を液晶材
料にまたがって発生させるのに充分な大きさとすべきで
ある。幾何学的見地から、即ち例えば点Aから点Bまで
の壁だけを通る長さのために、この状態は壁材料の実際
のインピーダンスがその中の液晶材料のインピーダンス
よりも低い場合でさえも存在可能である。 包み込み材料を形成している材料及び液晶を構成して
いる材料の誘電定(係)数、及びカプセル壁54特に半径
方向における実効容量値及び電界Eが印加される液晶の
実効容量値は全て、カプセル32の壁54が印加される電界
Eの大きさを実質的に降下せしめないように関係づける
べきである。理想的には、カプセル入り液晶材料の全層
61(第4図)の容量誘電定(係)数は実質的に電界印加
状態に対して同一とすべきである。 液晶30は異方性の誘電定数値を有している。壁54の誘
電定(係)数は異方性液晶材料30の誘電定(係)数より
も低くして最適動作のための上記条件を満たすのを援助
することが好ましい。電界Eのための電圧要求を低下さ
せるために、比較的高い正の誘電異方性を有しているこ
とが望ましい。電界が印加されていない時のかなり小さ
くすべき液晶30の誘電定(係)数と、電界が印加されて
整列した時の液晶の誘電定(係)数との差は可能な限り
大きくすべきである。誘電値と印加電界の関係は、その
(それらの)カプセル内の液晶材料にまたがって印加さ
れる電界がこの電界に対して液晶構造を整列せしめるの
に充分であるようにすべきである。一般的に用いられる
液晶の低目の誘電値は、例えば約3.5の低さから約8の
高さまでである。 カプセル32は種々の寸法とすることができる。しかし
寸法を小さくする程カプセル内の液晶を整列させる電界
に対する要求は高くなる。しかし、好ましくは、カプセ
ル入り液晶を用いたディスプレイのような装置の光学的
及び電気的特性のような種々の特性が実質的に均一とな
るように、カプセルは均一寸法パラメータのものとすべ
きである。更に、カプセル32は入射光ビームに対してそ
れらが離散したカプセルとして見られるように、直径を
少なくとも1ミクロンとすべきである。直径が小さいと
光ビームはカプセルを連続した均質層として「見る」の
で、必要な等方散乱をうけなくなる。 本発明の最良モードによる好ましい液晶材料は、米国
オハイオ州ケントのアメリカン・リキッド・クリスタル
・ケミカル社から市販されているネマチック材料NM−82
50(エステル)である。他の例はエステル化合物、ビフ
ェニル及びビフェニル化合物の両方或は何れか一方、等
である。 本発明によって有用な若干の他の型の液晶材料には下
記の4例が含まれ、各例はそれぞれの液晶材料の処方で
ある。いわゆる10%材料は、約10%の4シアン基置換材
料を有し、20%材料は約20%の4シアン基置換材料を有
し、等々である。 10%材料 安息香酸ペンチルフェニルメトキシ 54g 安息香酸ペンチルフェニルペンチロキシ 36g 安息香酸シアノフェニルペンチル 2.6g 安息香酸シアノフェニルヘプチル 3.9g 安息香酸シアノフェニルペンチロキシ 1.2g 安息香酸シアノフェニルヘプチロキシ 1.1g 安息香酸シアノフェニロクチロキシ 9.94g 安息香酸シアノフェニルメトキシ 0.35g 20%材料 安息香酸ペンチルフェニルメトキシ 48g 安息香酸ペンチルフェニルペンチロキシ 32g 安息香酸シアノフェニルペンチル 5.17g 安息香酸シアノフェニルヘプチル 7.75g 安息香酸シアノフェニルペンチロキシ 2.35g 安息香酸シアノフェニルヘプチロキシ 2.12g 安息香酸シアノフェニロクチロキシ 1.88g 安息香酸シアノフェニルメトキシ 0.705g 40%材料 安息香酸ペンチルフェニルメトキシ 36g 安息香酸ペンチルフェニルペンチロキシ 24g 安息香酸シアノフェニルペンチル 10.35g 安息香酸シアノフェニルヘプチル 15.52g 安息香酸シアノフェニルペンチロキシ 4.7g 安息香酸シアノフェニルヘプチロキシ 4.23g 安息香酸シアノフェニロクチロキシ 3.76g 安息香酸シアノフェニルメトキシ 1.41g 40%変形 安息香酸ペンチルフェニルメトキシ 36g 安息香酸ペンチルフェニルペンチロキシ 24g 安息香酸シアノフェニルペンチル 16g 安息香酸シアノフェニルヘプチル 24g それぞれのカプセル32を形成する包み込み媒体は、液
晶材料によって実質的に完全に影響されない及び液晶材
料に実質的に完全に影響しない型であるべきである。種
々の樹脂及び重合体の両方或は何れか一方を包み込み材
料として使用することができる。好ましい包み込み材料
はポリビニルアルコール(PVA)であり、良好な、比較
的高い誘電定数及び屈折率を有し、この屈折率は好まし
い液晶材料の屈折率に比較的精密に整合している。好ま
しいPVAの例は約84%加水分解された少なくとも約1,000
の分子量の樹脂である。モンサント社のゲルヴァトル20
/30PVAが本発明に最適である。 乳化した或はカプセル入り液晶11の製造方法は、閉じ
込め或は包み込み媒体、液晶材料、及び多分水のような
担体媒体の混合を含んでいてよい。混合は、ブレンダ、
最も好ましいコロイドミル、等々のような種々の混合装
置内で行われる。この混合中に発生するのは成分のエマ
ルジョンの形成であり、次でエマルジョンは水のような
担体媒体を排除するために乾燥し、PVAのような包み込
み媒体を硬化させることができる。このようにしてそれ
ぞれ作られたカプセル入り液晶11のカプセル32は完全球
形ではないが、球形は初めに形成される時及び乾燥及び
硬化の両方或は何れか一方の後のエマルジョンの個々の
小滴、滴或はカプセルの最低自由ネルギ状態であるため
に、各カプセルの形状は実質的に球形となる。更に、使
用される染料が水溶性のものであれば、PVA閉じ込め媒
体のような水を基とする材料或は媒体内に事前混合及び
溶解の両方或は何れか一方を行うべきである。またもし
染料が油溶性であれば、液晶材料のような油を基とする
成分内に事前混合及び溶解の両方或は何れか一方を行う
べきである。 カプセル寸法(直径)は、好ましくは、入射光に及ぼ
す効果及び電界に対する応答の動作の均一性を得るため
にエマルジョンにおいて均一とすべきである。カプセル
寸法範囲例として、約0.3乃至約100ミクロン、好ましく
は0.3乃至30ミクロン、特に3乃至15ミクロン、例えば
5乃至15ミクロンとすることができる。 包み込み或は閉じ込め媒体と同一或は類似材料であっ
てよい支持媒体12を形成させるのには種々の技術を使用
することができる。例えば、下側支持媒体12bはモール
ド或は鋳込みプロセスを用いて形成させることができ
る。電極13及び液晶材料はこの媒体12bによって支持さ
れるように付着させることができる。電極は支持媒体と
カプセル入り液晶材料との間のイントレックス材料の層
でよい。電極14は、例えば印刷によって塗布することが
できる。次で支持媒体上側部分12aを所定位置に注いで
或は鋳込んでカプセル入り液晶材料及び電極の包み込み
を完了する。変形として、支持媒体部分12a、12bは、例
えば例1において説明するように、実質的に透明なプラ
スチック状フィルム或は硝子板とすることができる。量
も好ましい支持媒体部分12a、12bはマイラのようなポリ
エステルフィルムである。 反射媒体18は、例えば固体ならば、別の鋳込み或はモ
ールド技術によって支持媒体部分12bに付着させること
ができ、黒或は着色された光吸収材料の下側被膜21は反
射媒体18の背面、即ち反射媒体18と支持媒体下側部分12
bとの界面から遠い方の表面に付着させることができ
る。変形として、反射媒体は支持媒体部分12bと吸収層2
1との間の空気或は他の流体間隙としてもよく、或は支
持媒体下側部分12bの底面に反射媒体18の代りに普通の
蒸着技術によって直接付着させてもよい(後述)。 以下は本発明による液晶ディスプレイ装置の材料例及
び1製造方法例、及びそれらの動作特性である。 例1 染色された等方散乱材料例は、低粘度媒体加水分解重
合体(ゲルヴァトル・ポリビニルアルコール、PVA)の2
2%(他の78%は水)溶液を15g、上記の40%処方液晶材
料を5g、オレイン酸コレステリルを3%、LO630 1%溶
液を0.1%(即ちLO630の量が液晶材料の重量の約0.1
%)、クロロホルムを15%(0.75g)及びMC緑液体染料
を0.4%(即ち0.06g)を用いて作成した。 染料はPVA内に溶解させ、次で上記の全ての成分を混
合した。混合体は、低真空挿入スクリーンCBB及びAA上
のスクリーン濾過システムを通過させ、材料を極めてゆ
っくり小さい濾過フラスコ内に濾過した。 スライドを濾過された乳化材料で作った。材料を乾燥
させた後に顕微鏡で観測した結果、カプセルの直径は約
3乃至4ミクロンであった。 この乳化材料のフィルムは、透明なマイラフィルム支
持体上に取付けられたイントレックス電極上の間隙5設
定のドクターブレードを用いてはがした。エマルジョン
フィルムは乾燥可能であった。動作に際して、安定なエ
マルジョンフィルムは電界が印加されない時に光を散乱
させ、約10ボルトの電圧で光を透過し始め(即ち、液晶
構造が電界として整列し始め)、約30ボルトで完全にオ
ン(透過)となった。 例2 緑染色の代りに0.4%のM.C.操作部液体染料を用いた
以外は例1の成分及び製法に従った。結果は同一であっ
た。 エマルジョンの安定度及び被膜の均一性を改善するた
めに、混合段階の前にGAF社のLO630非イオン界面活性剤
(洗剤)を添加した。エマルジョンの安定度及び電極/
ポリエステルフィルムベース上へのエマルジョンの被膜
における改善された性能は注目された。 即ち、本発明によれば、表面活性剤(好ましくは非イ
オン表面活性剤)、洗剤、或は類似のものを、上述のよ
うに電極被膜フィルム上に沈着させる前のカプセル入り
液晶材料と混合できることを理解されたい。 上例に記したキラル添加物(オレイン酸コレステリ
ル)は動作的にネマチックのカプセル入り液晶材料のレ
スポンス時間、特に電界印加状態から電界遮断状態へ移
行の直後に個々のカプセルの壁形状に大よそ従うひずん
だ整列に戻る時のレスポンス時間を改善(短縮)した。
例えば全直径が少なくとも約8ミクロンの比較的大きい
カプセルにおいては、電界遮断状態に移行する時にカプ
セル壁に接する液晶材料はカプセルの中心に近い液晶材
料よりも速くカプセル壁形状或は曲率に従うひずんだ整
列に戻るのが一般的であり、この不等性が材料の綜合レ
スポンス時間を遅くしがちである。しかし、キラル添加
物は構造にねじれの傾向を誘起する。ネマチック材料に
及ぼすこの影響はカプセル壁から離れた所において最も
顕著であり、従って、好ましくはカプセル壁の形状によ
って影響されて、比較的離れた材料のひずんだ整列への
戻りを早める。このキラル添加物は液晶材料の約0.1%
乃至約8%の範囲とすることができ、好ましい範囲は約
2%乃至約5%である。この量は添加物及び液晶に依存
して変化させることができ、カプセルが動作的にネマチ
ックを維持する限り上記範囲から逸脱することさえでき
る。 上例の別の添加物、即ちクロロホルムも、例えば装置
60の製造中に液晶の粘度の低下及び他の制御の両方或は
何れか一方のために使用することができる。低下した粘
度は、エマルジョン形成及びエマルジョンの電極被覆支
持媒体12への付着プロセスの両者或は何れか一方に対す
る決定的な効果を持たせることができる。水溶性である
クロロホルムはエマルジョンを乾燥させたままにする。 本発明によれば、使用できる他の型の支持媒体12に
は、ポリエステル材料、及びコーデルフィルムのような
ポリカーボネート材料が含まれる。もし電極の充分な粘
着が遂行できるならば、極めて不活性なデドラーフィル
ムも使用できる。この媒体12は好ましくは実質的に光学
的に透明であるべきである。 本発明に有用な酸型閉じ込め媒体の別の例は、カルボ
ポール(B.F.グッドリッチ・ケミカル社製カルボキシポ
リメチレン重合体)或はポリアシドである。 本発明によって使用できる若干の他の重合体閉じ込め
媒体を次の表Iに示す。本表にはそれぞれの重合体の若
干の特性も示してある。 使用できる他のゲルヴァトルPVA材料には、モンサン
ト社の20−90、9000、20−60、6000、3000、及び40−10
が含まれる。 液晶材料と閉じ込め媒体との好ましい量比は、液晶材
料の重量1に対して閉じ込め媒体の重量約3である。本
発明による動作を受認できるカプセル入り液晶エマルジ
ョンは、液晶材料約1に対して例えばゲルヴァトルPVA
のような閉じ込め材料約2の量比を用いても達成でき
る。更に、1:1の比でも動作するが、一般的には約1:2乃
至約1:3の範囲内の材料のように完全には機能しないで
あろう。 さて、第4図及び第5図は本発明による液晶ディスプ
レイ装置の部分60が示されている。部分或は装置60は、
複数のカプセル入り液晶11、実際にはその複数の層が支
持媒体12内に収容されている点で、第1図で説明した液
晶装置10の完成品である。第4図及び第5図に示す若干
の部分の寸法、厚み、直径等は実際の尺度ではなく、寸
法は本発明による後述の若干の部分及びそれらの動作を
示すためのものに過ぎない。 電極13、14は所望の電界を印加して例えば第3図に示
すようにして液晶材料の選択的に整列させる。電極以外
の手段は、液晶の規則的な、或はランダムな整列を行わ
せる目的でディスプレイ装置60へある型の入力を印加す
るのに使用できる。 カプセル入り液晶11はディスプレイ部分60内に若干の
層61として配列されている。層61は、ディスプレイ60に
よって表示しようとする種々の文字或は文字の部分を表
わす若干の部分に分割することができる。例えば、第4
図に示す層61の長い左側部分61Lが公知の7セグメント
パターンの一部を表わし、第4図の層61の比較的短かい
右側部分61Rが別の7セグメント文字ディスプレイの一
部を表わすことができる。しかし、液晶材料の種々のパ
ターンを本発明によって使用できることを理解された
い。支持媒体12のゾーン62は液晶層部分61Lと61Rとの間
の領域を充填する。以後、層61とは集合的であるものと
する。即ち層61は若干の層或はそれからなる層を含むも
のとする。例えば、この層61の複合厚は約0.3乃至約10
ミルであってよく、電界、散乱等に対する均一なレスポ
ンスのためには均一の厚みであることが好ましい。 支持媒体12或は他の材料によってゾーン62において分
離されている61L及び61Rのようなカプセル入り液晶材料
層部分の配列或はパターンは、好ましい安定なエマルジ
ョンによって形成されているような離散した閉じ込め媒
体内の液晶の包み込み或は閉じ込めのために容易とな
り、或は可能ならしめられる。従って特にディスプレ
イ、掲示板、光学的シャッタのような比較的大型の装置
においては、選択可能な光学的特性を必要とする場所だ
けにカプセル入り液晶材料を適用することができる。カ
プセル入り液晶材料をこのようにパターン化すると、若
干の場合には、特定の応用に対して必要な材料の量を大
巾に減少させることができる。このようなパターン化
は、後述するような装置の機能的動作の故に、本発明に
よるカプセル入り液晶材料を用いた装置の所望動作との
矛盾を無くすことができる。 ディプレイ60は例えば空気環境内で使用することが可
能である。この空気は番号63で示してあり、また空気は
見る側において、或は見る方向20から、支持媒体12と界
面64を形成する。外部媒体63の屈折率Nは包み込み媒体
12の屈折率N′とは異なり、通常N′がNよりも大き
い。その結果、見る方向20から界面64を通過して支持媒
体12に到達する光ビーム65は、界面64に直角な仮想線66
である垂線に向って曲げられる。支持媒体12の内側の光
ビーム65aはNsinθ=N′sinθ′なる式を満足するよう
に入射ビーム65よりは垂線に近づいている(ここにθは
垂線に対する入射光ビーム65の角度、θ′は垂線に対す
る光ビーム65aの角度である。この数学的関係は界面19
にも以下のように適用される:N′sinθ′=N″sin
θ″。本発明による所望の完全内部反射を得るために、
反射媒体18の屈折率N″は支持媒体12の屈折率N′より
も小さくする。従って、例えばもし光ビーム65aが界面1
9を通過可能であって、界面19を通過したものとすれ
ば、このビームは界面19において、垂線に対して角度
θ″となるように、垂線から遠去かるように曲げられ
る。実際には、光ビーム65、65aはゾーン62を通るため
に層61内の液晶材料によってコースを外れた散乱を与え
られないから、界面19を通って出て行くように見える。 第4図を参照して本発明による液晶ディスプレイ60の
動作を説明する。動作的にネマチックな液晶30は、電界
遮断状態であるためにひずんだ或はランダムな整列にな
っている。入射光ビーム70は界面64において支持媒体12
に入り、光ビーム70aとして曲げられてカプセル入り液
晶の層61に入射光として衝突する。ランダムな或はひず
んだカプセル入り液晶材料は入射する光を等方散乱させ
る。従って如何に入射光ビーム70aが散乱させられるの
かは、以下のように若干の可能性が存在する。 A.例えば、1つの可能性は入射光ビーム70aが破線70bに
従って界面19に向うように導かれることである。界面19
に衝突する光ビーム70bの角度はいわゆる照明の円錐の
立体角α(第4図では破線71によって図の平面方向に限
定されている)内にある。この立体角α或は照明の円錐
内に降り注ぐ光は、界面において完全内部反射させるに
は界面19における垂線に対する角度が小さ過ぎる。従っ
て光ビーム70bは垂線から遠去かるように曲げられて界
面19を通過して光ビーム70cを形成する。光ビーム70cは
反射媒体18内に入り、層21によって吸収される。 B.別の可能性は光ビーム70aが円錐角αの外側の光ビー
ム70dの方向に等方散乱させられることである。完全内
部反射は界面19において発生し、光ビーム70dは光ビー
ム70eとして反射され、カプセル入り液晶材料の層61に
戻され、そこでは光ビーム70eを誘導した光ビーム70aと
全く同様に別の独立した入射光ビームとして扱われる。
従ってこの光ビーム70eは再び等方散乱を受ける。 C.更に別の可能性は、入射光ビーム70a或は光ビーム70e
のようにそれから誘導された光ビームが、界面64を通過
して空気のような「媒体」63内に進み人或は観測機器に
よって見られるように、界面64における垂線に近い角度
で界面64に向って等方散乱させられることである。上記
の円錐角αと類似の照明の円錐の立体角α′は1点鎖線
72によって表わされており、この角度内では散乱光ビー
ム70eは界面64を通って放出されるように入射しなけれ
ばならない。光ビーム70fはディスプレイ60から放出さ
れるこのような光ビームを表わしている。界面64から放
出され見る方向20から見た時に着色された輝く文字の外
観をカプセル入り液晶11に与えさせるのは、例えばこの
ようにして放出される光ビーム70fの和のような光なの
である。 D.更に別の可能性は光ビーム70aを光ビーム70gの方向に
等方散乱させ得ることである。光ビーム70gは立体円錐
角α′の外側にあり、従って界面64において完全内面反
射を受け、反射されたビーム70hは上述のビーム70eと同
様に、そして類似効果を呈する実効的に独立した入射光
ビームとして層61に戻って衝突する。 電極13、14の屈折率は通常閉じ込め媒体及び支持媒体
の屈折率よりも高く、閉じ込め媒体及び支持媒体の屈折
率は好ましくは少なくともほぼ同一とする。従って、閉
じ込め媒体から電極材料へ通過する光は垂線に向って曲
げられ、電極から支持媒体へ通過する光は垂線から遠去
かるように曲げられるので、電極の正味効果はゼロであ
り、或は実質的に無視できる。従って大部分の完全内部
反射は界面19、64において発生する。 見る方向20から見て、ゾーン62は吸収層21の組成に従
って暗く、或は着色されて見える。これはゾーン62を通
過する大部分の光を表わす光ビーム65、65a、65bが界面
64、支持媒体12、界面19及び反射媒体18を通過し、それ
ぞれの界面において図示のように垂線に向って或は垂線
から遠去かるように曲げられ、最終的には層21によって
実質的に吸収されることによる。 第5図はディスプレイ装置60内のカプセル入り液晶層
61の電界印加或は規則的な整列状態及び動作を示す。第
5図の層61内のカプセル入り液晶11は第3図に見られる
ものと類似している。従ってゾーン62を通過して層21に
よって吸収される光ビーム65、65a、65bと同様に、光ビ
ーム70、70a、70iは類似通路を追随し、整列した、従っ
て実質的に透明な或は非散乱層61をも通って伝えられ
る。界面19において光ビーム70aは垂線から遠去かるよ
うに曲げられ、次で光ビーム70iは層21によって吸収さ
れる。従って、見る位置20にある人に対して光ビーム65
がどのような視覚外観を呈しても、光ビーム70は規則的
に整列されたカプセル入り液晶材料を通過した時に同一
効果を呈するようになる。即ち、ディスプレイ60、特定
的にはカプセル入り液晶材料が規則的に整列された或は
電界印加状態にある時には液晶が位置している領域はゾ
ーン62の実質的に同一の外観を呈する。 もし何れかの入射ビーム65或は70が垂線に対して大き
い角度で界面64において支持媒体12に進入するものとす
れば、従って最終的にいわゆる光の円錐角α内の角度よ
りも大きい角度で界面に衝突するものとすれば、このビ
ームは界面19において完全内面反射される。しかし、こ
の反射された光は、爾後の液晶材料の層61を通る伝送及
び爾後の界面64等における完全内部反射のために、多分
支持媒体12内に留まることになろう。 第6図には好ましい反射媒体80である空気が示されて
いる。第6図のダッシュを付した参照番号は第4図及び
第5図のダッシュを付してない参照番号によって指定さ
れた要素に対応する要素を指定している。ディスプレイ
60′は空気80で形成される界面19′を有している。界面
19′及び媒体80を通る光を吸収するために、黒い或は着
色された吸収材81を界面19′から変位した位置に位置ぎ
めすることができる。好ましい吸収材81はカーボンブラ
ックであり、第6図に示すように位置ぎめされた支持表
面上に取付けることができる。好ましい液晶はNM−8250
であり、好ましい閉じ込め媒体はPVAであり、好ましい
支持媒体12はポリエステルである。更に、例えば支持媒
体12a、12bの屈折率、及び液晶のための閉じ込め媒体の
屈折率は少なくとも実質的に同一とすることが好まし
く、このようにすると完全内部反射を主として界面1
9′、64′において発生させ、閉じ込め媒体と支持媒体
との間の界面ではもしあったとしても極めて僅かとする
のを援助し、これによって光学的ひずみは最小になる一
方でコントラストは最大となる。ディスプレイ60′は第
4図及び第5図を参照して説明したディスプレイ60と実
質的に同一に機能する。 第7図及び第8図は変更された液晶ディスプレイ90を
示す。この液晶ディスプレイ90は上述のようにカプセル
入り液晶材料の層61を有する支持媒体12を含む。しかし
界面19には同調される誘電干渉層91が存在している。誇
張して描かれている誘電層91の厚みは、λを支持媒体12
内の光の波長として、3λ/2、5λ/2等のように2で除
したλの奇の整数関数即ち奇数倍とすることが好まし
い。同調された誘電干渉層91は普通の蒸着技術によって
支持媒体12の背面に付着させることができる。この誘電
層は酸化バリウム(BaO)、弗化リチウム(LiF)、或は
所望の光学的干渉機能を与える他の材料からなってよ
い。円錐角α内の光の完全内部反射を内部反射させるよ
うな界面19を得るために、層91の屈折率を支持媒体12の
屈折率よりも小さくすることが好ましい。光学的干渉の
総合的な説明は、1981年レズニック及びハリディ刊ファ
ンダメンタルズ・オブ・フィジックス第2版、731〜735
ページ、Born及びWolfによるオプティックス、及びSear
s及びZemanskyによるユニバーシティ・フィジックスに
見られる。 第7図に示す電界遮断/ランダム液晶整列状態におい
ては、ディスプレイ90は、 (a)カプセル入り液晶材料層61による等方散乱、 (b)立体角αの外側に注ぐ光の完全内部反射、これは
第7図の界面19による(或は界面64に等方散乱する光に
対するα′)、及び (c)光ビーム70fの如き光が見る方向20に向って伝送
され相対的に暗い背景上に白い文字の外観を与えること に関してはディスプレイ60と実質的に同一に機能する。 同調された誘電干渉層91及び光学的干渉を用いること
によって、電界遮断状態においてカプセル入り液晶層61
の照明は更に強められる。即ち、光の実行円錐角αは第
7図に示す角度φまで減少する。一般的に、界面64に衝
突する入射光ビーム92は光ビーム92aとして偏向され、
次で層61に入射する。もし光ビーム92aが元の角度αの
外側の角度のビーム92bとして等方散乱されれば、ディ
スプレイ60で説明した完全内部反射動作が発生する。し
かし、もし光ビーム92aが、光の円錐α内の角度ではあ
るが光の円錐φの外側の光ビーム92cとして等方散乱さ
れれば、これは実際に反射されて建設的光学的干渉が発
生し、カプセル入り液晶層61の照明を強める。 詳述すれば、光ビーム92cが同調された誘電干渉層91
に進入した時、少なくとも部分92dは実際に界面19に向
って反射され戻される。界面19においては、別の入射光
ビーム93と建設的干渉が発生して内部反射された光ビー
ム94の実効強度が増加し、このビームはカプセル入り液
晶層61に向って戻されその照明を強める。この建設的干
渉の結果は、ディスプレイ90がディスプレイ60内におけ
るよりも多くの光ビームを層61まで散乱或は反射させる
ことである。しかし、ディスプレイ90が効果的に機能す
る視認角度は、ディスプレイ60が効果的に機能する視認
角度よりも狭くなるという欠陥がある。即ち、界面64に
対して角δに等しいか或はそれよりも小さい角度で支持
媒体12に進入する入射光は、同調された誘電干渉層91の
背面即ち反射性表面が鏡のように作用し若干のコントラ
ストがディスプレイ90において失われるので、完全に反
射される傾向にある。ディスプレイ60においては角δは
もし存在しているとしてもディスプレイ90の角δよりも
小さくなる傾向にある。 ディスプレイ90のゾーン62を通過する光ビーム95及び
96(第7図)及び規則的に整列した(電界印加)液晶層
61を通過し円錐角φ内にある光ビーム92′(第8図)は
破壊的光学的干渉を受ける。従って、視野認領域20か
ら、ゾーン62及び規則的な電界印加液晶が存在する領域
は相対的に暗く見える。即ち電界遮断状態で散乱が存在
する明るい、着色照明された液晶層61の部分に対して暗
い背景として見える。もし望むならば、吸収材(黒或は
着色された)を層91の外側に使用してもよい。また背景
の色彩は層91の厚さの関数として変更することができ
る。 第9図は、本発明による液晶ディスプレイ装置の形状
の本発明による液晶装置の例であり、この装置は、この
場合は好ましくはマイラのようなプラスチック材料であ
るが例えば硝子のような別の材料であってもよいサブス
トレート或は支持媒体12の中に方形角の8字101を表示
する。第9図の方形角8字を形成するように示した領域
(一部に斜線を施す)はサブストレート12上のそしてサ
ブストレートに接着された1つ或はそれ以上の層に配列
されたカプセル入り液晶11の1つ或はそれ以上の層61か
らなっている。8字101の一部の拡大部分断面は第4図
乃至第8図にディスプレイ60、60′或は90として示され
ている。 8字101の7セグメントの各セグメントは種々の数字
を作るように選択的に付勢したり、滅勢したりすること
ができる。例えばセグメント101a及び101bを付勢すると
数字「1」が表示され、セグメント101a、101b、101cを
付勢すると数字「7」が表示される。ここで用いた付勢
とは、れぞれのセグメントが背景に対して輝く色彩とし
て現われる状態にすることである。従って、付勢とは例
えば「1」の表示に対してセグメント101a及び101bを電
界遮断或はランダムな整列状態とし、一方他のセグメン
トを電界印加、規則的な整列とすることを意味する。 第10図及び第11図はそれぞれ本発明の実施例の部分断
面図及び部分斜視図であって、支持媒体12″内の液晶層
61″及び電極13″、14″の好ましい配列を示す。第10図
及び第11図において、二重ダッシュを付した番号は、第
4図及び第5図のダッシュを付してない番号で示す部分
に対応する部分を、また第6図にダッシュを付した番号
で示す部分に対応する部分を示す。即ち第10図及び第11
図によれば、ディスプレイ装置60″は、ディスプレイ装
置の全体或は少なくとも比較的大きい部分に亘って実質
的に連続する層61″及び電極13″を有していることが好
ましい。電極13″は例えば接地電位源に接続することが
できる。電極14″は14a、14bに示すような複数の電気的
に絶縁された電極部分に分割でき、各部分を選択的に電
位源に接続して付勢された電極部分14a或は14bと他の電
極13″との間にある液晶材料を横切る電界を印加するこ
とができる。従って、例えば電界を電極4a、13″にまた
がって印加してそれらの間に存在するカプセル入り液晶
材料を規則的な電界印加整列ならしめ、それによって上
述の如く実効的に光学的に透明とすることができる。同
時に、電極14bは電位源に接続せずに電極14b及び電極1
3″との間の液晶材料をひずんだ或はランダムな整列と
し、それによって見る方向20″から相対的に輝いて見え
るようにすることも可能である。電極14a、14b間の小間
隙120はそれらの間の電気絶縁を与え上記の分離した付
勢或は滅勢を可能とする。 第12図に本発明の好ましい実施例及び最良モードをデ
ィスプレイ60として示してある。第12図において三重
ダッシュを付した番号は前述のように類似番号の部品を
示す。ディスプレイ60は上述の番号を付した例に従っ
て作られている。即ち、下側支持媒体12bはインジウ
ムをドープした酸化錫イントレックス電極13を有する
マイラフィルムで形成されている。またカプセル入り液
晶材料の層61は図示のように電極被膜された表面に付
着されている。間隙120を有する若干の電極部分14a
、14b等は支持媒体12bに対面する層61の表面
に、或は支持媒体12aの何れかに直接付着させてあ
り、支持媒体12aは第12図に示すように付着させてデ
ィスプレイ装置60のサンドイッチを完成させている。
更に、反射媒体80は空気であり、第12図に示す支持体
上に取付けられたカーボンブラック吸収材21″が図示の
ように支持媒体12bからの空隙80と対面するように
配置されている。このディスプレイ装置60の動作は、
例えば第4図〜第6図及び第10図にら基いて説明した動
作に従っている。 第13図は説明した型のカプセル入り液晶130を示す。
このカプセル入液晶130は閉じ込め材料132の球形カプセ
ル壁131、カプセルの内部に容れられた動作的にネマチ
ックの液晶材料133、及びコレステリックキラル添加物1
34を含む。添加物134は一般にネマチック材料133との溶
液であるが、後述のように、主としてカプセル壁から離
れた液晶材料に対して機能するので第13図には中心位置
に示してある。カプセル入り液晶130は、例えば第2図
において説明した如く液晶がひずんでいる電界遮断のひ
ずんだ状態で示されている。壁131に最も近い液晶材料
は壁の内側境界に似る弯曲形状をとらされ、第2図に示
す不連続55と類似の不連続135が存在する。 第13図のカプセル入り液晶130は、他所において及び
それらと関連して説明したカプセル入り液晶材料の本発
明の種々実施例と置換できることを理解されたい。動作
は例えば例1及び例2で説明した線に大よそ沿ってい
る。 本発明による変更された液晶ディスプレイ装置140の
概要を第14図及び第15図に示す。この装置140において
は、照明の主たる源はディスプレイ装置のいわゆる後側
或は見ない方の側142に位置する光源141から誘導され
る。詳述すれば、ディスプレイ装置140は、例えば第12
図で説明したようにして上側及び下側支持媒体12a、12b
上に支持されている1対の電極13、14の間のカプセル入
り液晶の層61を含む。番号80は前例と同様に空隙であ
る。 3M社から市販されている光制御フィルム(LCF)が143
に示されており、好ましい商品はLCFS−ABRO−30°−OB
−60°−CLEAR−GLOS−.030である。光制御フィルム143
は薄いプラスチックシートであって、好ましくは黒い実
質的に光吸収材料であり、その背面145から前面146に向
って貫通する黒いマイクロルーバ144を有している。こ
のフィルム或は類似材料は本発明の種々実施例と共に使
用可能である。このフィルムは実効的にそれを通る光を
平行させて液晶材料に入射させる。 マイクロルーバはベネシアンブラインドのように働ら
き、例えば光ビーム150、151のような源141からの光を
ディスプレイ装置内に導き、特に支持媒体12及び液晶層
61を、視る方向20からディスプレイ装置140を見ている
人の視線視角外の角度で通過させる。これは液晶が整列
した時或は実質的に光学的に透明の時である。このよう
な電界印加状態が第14図に示されており、光ビーム15
0、151は実質的に視線外でディスプレイ装置140を通過
している。更に、見る方向20からディスプレイ装置140
に入射する光ビーム152のような光は殆んど支持媒体12
及び整列された電界印加状態の液晶層61を通過し、例え
ば第12図で説明した吸収材21として働く黒フィルム14
3によって吸収される。 しかし、第15図に示すように、液晶層61が電界遮断状
態にある、即ち液晶がひずんだ或はランダムな整列であ
る場合には、光源141からの光ビーム150、151は液晶材
料層61によって等方散乱され、完全内部反射せしめられ
て上記の如く液晶材料の外観を輝いた着色された外観な
らしめる。例えばビーム151はビーム151aとして等方散
乱され、ビーム151bとして完全内部反射し、ビーム151c
として更に等方散乱され界面64を通して見る方向20に向
けて導かれる。第14図、第15図のディスプレイ装置140
は後側或は見ない方の側から照光することが望ましい状
況に特に有用である。しかし、このディスプレイ装置
は、充分な光が見る方向20から与えられるならば後方光
源141を用いなくとも例えば第12図のディスプレイ装置6
0と同じように機能する。従って装置140は、例えば光
源141を用いて或は用いずに周囲光によって一方の或は
両方の側を照明して日中に、また例えば源141から供給
される照明を使用することによって周囲光が所望の輝度
を得るには不充分な夜間或は他の環境内で使用できる。 第16図のディスプレイ装置160は、光制御フィルム161
が支持媒体材料12bに162において直接接着されているか
或は他の方法によって材料12bに密着させてあることを
除けば、ディスプレイ装置140と類似である。ディスプ
レイ装置160が見る方向20からの光を用いて照明される
と、上述のようにして主として支持媒体12aと空気との
界面64において完全内部反射が発生する。しかし、LCF
フィルムが直接支持媒体12bに付着されているから、界
面162に達する比較的大量の光が黒フィルムによって吸
収される。従ってディスプレイ装置160においては、本
発明による望ましい、輝いた、着色された文字表示機能
を達成するために、層61内の液晶材料を充分に照明する
ような後方光源141を設けることが特に望ましい。 第17図はカプセル入り液晶材料200の変形例であっ
て、本発明の種々の他の実施例と置換できる。カプセル
入り液晶材料200は、好ましくは球形壁203を有するカプ
セル202内に動作的にネマチックな液晶材料201を含む。
第17図においては材料200は電界遮断状態にあり、この
状態においては液晶分子の構造204は界面205において壁
203に垂直或は実質的に垂直に配向されている。即ち界
面205においては構造204はカプセル202のジオメトリに
対して大よそ半径方向に配向されている。カプセル202
の中心に近づくように移動すると、液晶分子の少なくと
も若干の構造204の配向は、例えば図示のように、カプ
セル内の液晶の実質的に最小の自由エネルギ配列でカプ
セル202の容積を使用即ち充填するために弯曲する傾向
を呈する。 このような整列は、支持部材と反応してカプセル内壁
に常配向されたステリル或はアルキル群を形成する液晶
材料への添加物の添加によるものと信じられる。ワーナ
ー錯体或はカプセル壁203を形成している支持媒体12のP
VAと反応する他の材料は、液晶材料自体内に半径方向に
突起する傾向のあるステリル群或はモエイティを伴なう
比較的堅い皮或は壁を形成する。この突起は液晶構造に
半径方向或は垂線方向整列を生じさせ易い。更に、液晶
材料のこのような整列は、一般的分子方向に直角に取ら
れた方向導関数が非ゼロであるために電界遮断状態にあ
る液晶構造の上述の強く弯曲したひずみに順応する。 第18図は染料が蛍光型である本発明の実施例を示す。
例えば蛍光染料は油溶性蛍光染料D−250でよく、また
水溶性蛍光染料はD−834でよい。第18図においては油
溶性蛍光染料9Fが油を基とする液晶材料30中に示され、
また水溶性蛍光染料9Fは閉じ込め媒体33及び支持媒体31
2内に示されている。しかし、最も好ましくは蛍光染料
が閉じ込め媒体内にあること、次に好ましいのは液晶材
料内にあること、そして好ましくないのは支持媒体内に
あることである。しかし、蛍光染料は1つ以上の媒体或
は材料内に存在させることができる。 蛍光は入射放射によって生ずる放射である。本発明の
好ましい実施例及び最良モードによれば、蛍光を発する
放射或は蛍光染料によって放出された放射は可視光波長
内に、或はその付近にある。蛍光材料によって放出され
る光は一般に等方的に放出される。即ち入射光に応答し
て放出される光の方向を予測することは不可能である。 本発明の液晶装置内の蛍光染料は、装置の光出力を増
白する或は輝かすのに使用できる。増白或は輝かせの効
果は洗濯用洗剤の分野において公知である。本発明によ
れば蛍光染料は紫外或は蛍光を青及び緑範囲或は波長の
光に変換して、例えば人が見るための液晶装置の光出力
の外観の増白或は輝きの改善或は増大に使用できる。蛍
光染料を用いる本発明は、紫外光或は紫光の含有率が比
較的高い日光或は蛍光照明状態の下で特に効果的であ
る。 本発明による蛍光染料の使用では、蛍光染料は必ずし
も可視スペクトル内の光を吸収せず、従って蛍光染料は
通常、入射光及び液晶装置内に収容されている例えば非
蛍光材料のような他の染料の色彩の両方或は何れか一方
の関数とし散乱光の色彩に影響を与えることは期待され
ない。むしろ蛍光染料は液晶装置が放出する光を輝か
せ、例えば液晶がひずんだ整列の時に散乱光を更に強め
ることによってその見掛け上の白さを増加させる。 詳述すれば、光がひずんだ液晶材料によって散乱させ
られると、散乱した光は蛍光染料に衝突し、蛍光染料は
光をランダムな方向に再放射する。再放射された光は更
に散乱し、付加的な光も最後に液晶装置の見る面を通過
して例えば人によって見られる。本発明は1つの目的、
即ち液晶ディスプレイ等の装置の輝度及び白さの両方或
はは何れか一方を改善し、また好ましくは装置の光学的
出力の鮮明度をも改善する目的を有している。 特に第18図に参照する。液晶装置360の動作は上述の
他の装置或はディスプレイと実質的に同一とすることが
できる。しかし入射光ビームに応答して蛍光染料分子或
は粒子は蛍光を発する或はそれ自体光を放出し、これは
層361内の液晶材料が光を等方散乱させるのと同時に発
生する。そこで装置360内の光レベルは累積し、得に層3
61内の液晶材料が散乱整列モードにある時には、レーザ
の動作と類似して高められる。従って第18図の出力光38
0の輝度、強度、コントラスト及び他の特性の全て或は
何れかは見る方向320から見た時に更に強められてい
る。この動作中ひずんだ液晶材料によって等方散乱され
た光及び放出された或は蛍光を発する光は装置360の前
方界面及び後方界面の両方或は何れか一方において上述
の如く完全に内部反射され、所望の輝度が得られる。ま
た例えば第18図のゾーン362に示すように、それ自体透
過モードにあるか或はその中に液晶材料を有していない
支持媒体及び閉じ込め材料の両方或は何れか一方内に位
置できる蛍光染料、及びこれらの染料からの光或は少な
くとも殆んどのこれらの光は、前述の如くそれぞれの界
面において完全に内部反射される。従って、この光は支
持媒体312内に捕捉される(前述のように見る方向320に
伝送され得る少量の光を除く)か、或は変形としてこの
蛍光を発する光は完全内部反射によって層361内のひず
んだ、散乱させるカプセル入り液晶材料311上へ導き該
材料への別の光入力を与えて更に輝やかせることができ
る。 例3 例1の成分及び方法を使用したが、全ての成分を混合
する前に0.4%(0.02g)のD−250油溶性蛍光染料を油
を基とする液晶材料と混合した。前述のような材料のス
クリーニングの後にスライドを採取した。このスライド
を乾燥させて顕微鏡で観測した結果、カプセルの寸法は
約3乃至約4ミクロンであった。更に、このようにして
形成したエマルジョンのフィルムを間隙5に設定したド
クターブレードを用いてはがし、イントレックスの電極
を有するマイラサブストレートに付着させた。動作に際
して、完全な散乱は8ボルト以下の電界で発生し、8ボ
ルトで散乱が減少し始め、25ボルトで飽和に達した。 例4 例1の成分及び方法を使用したが、全ての成分を混合
する前に0.4%(0.06g)のD−834水溶性蛍光染料を水
を基とする液晶材料と混合した。前述のような材料のス
クリーニングの後にスライドを採取した。このスライド
を乾燥させて顕微鏡で観測した結果、カプセルの寸法は
約3乃至約4ミクロンであった。更にこのようにして形
成したエマルジョンのフィルムを間隙5に設定したドク
ターブレードを用いてはがし、イントレックスの電極を
有するマイラサブストレートに付着させた。動作させた
ところ、完全な散乱は8ボルト以下の電界で発生し、7
ボルトで散乱が減少し始め、25ボルトで飽和に達した。 例5 例3の成分及び方法を使用したが、0.4%のコンゴ赤
をD−250染料で置換した。結果は同一で、しきい値は
9ボルト、また飽和は30ボルトであった。 蛍光染料は本発明の若干の他の実施例及び特色内にお
いて及びこれらと共にの両方或は何れか一方で使用可能
である。 更に、本発明の蛍光染料は同化技術を用いて複数の液
晶の容積に適用し得ることを理解されたい。また更に本
発明のディスプレイは多色型であっても差支えない。 また蛍光染料を伴なう液晶材料の容積から形成されて
いる液晶装置を製造するのに、交又結合或は強いカプセ
ル技術を本発明と共に用いることができる。 例6 光学的増輝度剤及び写真添加物として知られるチバ・
ガイギーの商標チノパルSFP蛍光染料を用いて第18図に
示す型の液晶装置を製造した。チノパルSFPは2,2′−ジ
スルホン酸級に属している。チノパルSFPの化学構造は
4,4′−ビス−2−ジエチルアミノ−4−(2,5−ジスホ
ノフェニルアミノ)−5−トリアジニル−6−アミノ−
スチルベン−2,2′ジスルホン酸、ナトリウム塩であ
る。水に溶解した時の蛍光最大値は438±約3nm程度であ
る。即ちこの材料は約438nmから下で再放射する。 0.75%のチノパルSFPをポリビニルアルコール20/30プ
ラスガントレツ169エマルジョン(約85%のPVAに対して
約15%のガントレツの比のエマルジョン)内に溶解し
た。このエマルジョンと染料とを充分に混合し、次でド
クターブレードを用いてインジウム錫酸化物(ITO)被
膜したマイラフィルムの裏側に被膜した。材料を乾燥さ
せた後に10ミクロンのフィルム被膜が得られ、約90℃の
炉内で約1時間に亘ってPVAを交又結合させた。 このようにして形成された増白剤被膜フィルムを液晶
パネルとして使用した。試験の結果、増白剤を使用せず
に同じように製造したものよりも大きい輝度が得られ
た。約79%の輝度が達成された。この輝度係数は酸化マ
グネシウム標準の100%輝度と対比される。 他のチノパル増輝度剤も例えば水に溶解して蛍光最大
値を異なる値に移して使用できる。更にフルオロール
(ジェネラル・アニリン社)、フルオレセント・アンド
・フルオロゾル(アライド・ケミカル社)、フルオル・
ホワイト(アメリカン・シアナミド社)及びフルオライ
ト(インペリアル・ケミカル・インダストリーズ社)の
ような他の蛍光染料も本発明に従って使用可能である。 第19図に本発明の変形実施例を400で示す。液晶ディ
スプレイ400は本発明によって蛍光染料を、この染料は
蛍光を発生せしめる特定の光源と共に使用する型であ
る。光源はその位置或は放出する光の波長の何れかによ
って観察者には見えず、従ってそれによって観察者は蛍
光染料の蛍光によって放出される光だけを見ることにな
る。従って、装置400の外観及び一般的動作は光放出型
ディスプレイと似ているが、実際には装置400は蛍光付
加を伴なう散乱ディスプレイとして機能するのである。 第19図のディスプレイ400はカプセル入り液晶の単独
の或は複数の層61を含む。この(これらの)層は、適当
な振巾、持続時間、及び周波数の全て或は何れかの電界
が印加されない時には液晶の自然構造をひずませて光を
散乱させる壁面を有する閉じ込め媒体内の複数の体積の
液晶材料である。層61は、前述のように例えば液晶自体
及び閉じ込め媒体の両方或は何れか一方の中に蛍光染料
9fを有している。ハウジング402は液晶及び閉じ込め媒
体材料61を閉じ込め、ハウジング内部は空気、必要なら
ば付加的閉じ込め或は支持媒体等403をその中に有して
よい。媒体403の目的は材料61の保持及び材料61との共
働の両者或は何れか一方を行って所望の完全内部反射を
生じさせることである。蛍光染料9fも、もし材料403が
染料を収容できるならば、材料403内に含ませてよい。
紫外照射404のような放射源がハウジング402の一方端に
配置されている。好ましくはこの源は、406で示す観察
者に向ってハウジングの窓405を通して直接的に放射を
放出しないように位置ぎめする。源404は、蛍光染料9f
に蛍光或は再放射を生ぜしめることが好ましい波長の放
射を供給するように、ハウジング内或はハウジングの外
側にあってよい。ハウジング内壁面407は光或は源から
放出される何等かの放射が直接衝突した時にそれを吸収
できる光吸収材料408で内張りすることができる。材料6
1内の液晶の構造の整列を遂行するために、電源410が設
けられ、スイッチ412を閉じるとそれぞれの電極に接続
されて電界を印加する。 装置400の動作中、電界を層61に印加すると液晶構造
が整列し、源からの光は層61を通して伝わり吸収材料40
8によって吸収される。蛍光染料に衝突する放射によっ
て若干の蛍光が発生するかも知れないが、この蛍光の結
果として放出される光の量は相対的に最小である。一方
規定の入力(電界)が印加されない場合には層61はそれ
に入射する放射並びに蛍光染料によって放出される光を
散乱させる。その結果充分な量の光が層61及び別の媒体
403の両者或は何れか一方に累積し、比較的大量の比較
的強い光が装置400の出力として窓を通過できるように
なる。 本発明は、データ、文字、情報、絵画等のカラーディ
スプレイを行うために、或は小型及び大型の何れか或は
両方の単なる光制御を行うために種々の方法で使用する
ことが可能である。カラーテレビジョン、サイン、掲示
板、及び他の型のディスプレイは本発明を組入れること
ができるシステム及び装置の例である。本発明は1つ或
はそれ以上の上述の媒体或は材料内に非多色染料の使用
を企図するものであるが、現在の最良モードにおいて最
も好ましいのは染料は閉じ込め媒体内に配置することで
る。染料は、好ましくは蛍光材料染料であり、また染料
を非蛍光型とすることも可能である。本発明の1実施例
及び最良モードによれば、液晶材料は文字等を形成させ
る領域のみにおいて支持媒体12内に配置する。変形とし
て、層61は支持媒体12全体にまたがって伸ばし、文字が
表示される場所にだけ液晶層61の接近部分に対して電界
の印加/遮断を制御する電極を設けてもよい。光学的シ
ャッタとして、本発明は見る側から見る光の実効及び見
掛けの両方或は何れか一方を調整するのに用いることが
できる。本発明による完全内部反射及び光学的干渉の両
方或は何れか一方の原理によって遂行される強調された
散乱を利用して、種々の他の設計も要望に応じて使用す
ることが可能である。これらには、例えば光学的シャッ
タ、テレビジョン、サイン、掲示板、等が含まれ、これ
らは本明細書に用いた「ディスプレイ」の定義内に含ま
れるものと考えることができる。 本発明は、就中、制御された光学ディスプレイを装置
するのに使用可能である。
出力の発生に係り、特定的には液晶材料による光の散乱
及び散乱光の反射によって液晶装置内の光路長を増加さ
せ非多色染料を用いて光の着色を可能ならしめることに
係る。更に、本発明は、カプセルに入れられた液晶、或
はエマルジョンのような閉じ込め媒体及びその支持媒体
の両者或は何れか一方の中に染料を有する閉じ込め媒体
内に保持されている液晶材料の使用に関する。本発明は
液晶材料中の非多色染料の使用にも関する。また、本発
明は液晶装置中の螢光染料の使用に関する。本発明は更
に、このような液晶装置の製造及び使用方法に係る。 液晶材料は現在、例えば視覚ディスプレイのような光
学装置を含む種々の装置内に使用されている。視覚ディ
スプレイにおける使用を可能ならしめる液晶の特性は、
液晶がランダム整列である時に光を散乱及び吸収の両方
或は何れか一方を行う能力、及び液晶が規則的に整列し
ている時に光を透過させる能力である。 液晶を用いた視覚ディスプレイは、灰色或は相対的に
明るい背景に暗い文字を表示することが多い。しかしな
がら種々の環境においては、相対的に暗い背景上に相対
的に輝く着色された文字或は他の情報を容易に表示し得
る液晶材料の使用が望まれている。また表示される文字
とディスプレイ自体の背景との間の実効コントラストを
改善することも望ましい。 電気的に応答する液晶材料及びその使用の例は米国特
許第3,322,485号に記載されている。若干の型の液晶材
料は温度に感応し、液晶材料の温度に応答して液晶材料
のランダムな或は規則的な整列のような光学的特性を変
化させる。 現在、液晶材料には3つの範疇がある。即ちコレステ
リック、ネマチック及びスメチックである。本発明は好
ましくはネマチック液晶材料或はネマチックとあるコレ
ステリック型との組合せを使用する。詳述すれば、液晶
材料は動作的にネマチック、即ち他の型としてではなく
ネマチック材料として作用することが好ましい。動作的
にネマチックとは、外部電界が存在しない場合液晶の構
造ひずみが、コレステリック材料における強いねじれ或
はスメチック材料における成層のようなバルク効果では
なく、その境界における液晶の配向によって支配される
ことを意味する。従って、例えばねじれの傾向を誘起す
るが境界整列の効果を打破できないキラル材料は動作的
にネマチックである。このような材料は正の誘電異方性
を有していよう。種々の液晶材料の種々の特性は先行論
文に記載されているが、公知特性の1つは可逆性であ
る。即ち、ネマチック液晶が可逆的であることは公知で
あるが、コレステリック材料は通常は可逆的ではない。 また、例えば吸収特性を増大させるために液晶材料に
多色材料を添加することも公知である。しかし、ネマチ
ック形状においては多色装置は比較的低コントラストを
呈する。従来、コントラスト比を改善するためにコレス
テリック材料を染料と共にネマチック材料に添加するこ
とが可能であった。例えば、1974年11月のジャーナル・
オブ・アプライド・フィジックス第45巻11号4718〜4723
ページに所載のホワイト等の論文を参照されたい。しか
しながら、ネマチック材料はそれにまたがって電界が印
加されているか否かに依存して可逆的であるが、通常は
コレステリック材料は電界を除いた時に始めのゼロ電界
形状に戻らない。液晶材料を有する溶液内に多色染料を
使用する場合の別の欠陥は、染料の吸収が電界印加状態
においてゼロではなく、電界印加状態における吸収が材
料の相対整列に関係する或は該整列の関数である規則的
なパラメータに追随することである。更に、多色染料は
比較的高価であり、注意深く使用しなければならず、通
常は液晶材料自体中に直接混合しなければならない。 通常、液晶材料は光学的に(複屈折)も、また例えば
ネマチック材料の場合には電気的にも異方性である。光
学的異方性は、液晶材料がランダムに整列している時に
は光の散乱及び吸収の両者或は何れか一方(特に多色染
料が液晶材料と共に溶液内にある場合)によって、また
液晶材料が規則的に整列をしている時には液晶材料を通
過する光の透過によって表示される。電気的異方性は、
液晶材料の整列に対する誘電定数或は誘電係数の間の関
係である。 従来、視覚ディスプレイ装置のような液晶を使用する
装置は比較的小型であった。カプセルに入れられた液晶
を使用することによって、掲示板等のような比較的大寸
法のディスプレイに液晶を用いて満足できる結果が得ら
れた。別の大(小)寸法用途は、ビルディングの窓或は
窓状領域のような1つの領域から別の領域への光の通過
を制御する光学式シャッタであろう。本発明は、このよ
うなカプセルに入れられた液晶材料の改善、及び液晶材
料の光散乱特性並びに比較的少量の好ましくは標準の或
は他の非多色染料を含む材料内の光路長を増加させるべ
く例えば合計内部反射及び光学的な建設的干渉の両方或
は何れか一方による散乱光の反射の使用に係る。染料を
通る光路長を増加させることによって、出力光に所望の
色彩が得られる。本発明は、例えば小型及び大型の両方
のディスプレイ、光学的シャッタ等々の比較的暗い或は
着色された背景上に比較的輝く彩色された文字或は情報
を表示させるために、このような材料及び特性の使用に
も関する。このような大型のディスプレイ、シャッタ等
は約930cm2(1平方フィート)或はそれよりも大きい表
面積であってよい。本発明によれば、最も好ましい液晶
材料はカプセルに入れられた型のものである。 本明細書に使用されているカプセルに入れられた(カ
プセル入りの)液晶材料とは、離散したカプセル或はセ
ルのような実質的に閉じられた閉じ込め媒体内の液晶材
料を意味し、好ましくは液晶材料と閉じ込め媒体とのエ
マルジョンの形状であってよい。このようなエマルジョ
ンは安定であるべきである。カプセル入りの液晶材料の
製造及び使用方法及びそれに伴なう装置は以下に説明す
る。 先行技術液晶ディスプレイに対して本発明を理解し易
くするために、以下に1つの典型的先行技術ディスプレ
イを説明する。この先行ディスプレイは指示媒体及びそ
れによって支持される液晶材料を含んでいる。このディ
スプレイは比較的平坦であり、ディスプレイのいわゆる
前(上)面を見る方の側或は方向から見るようになって
いる。支持媒体の後(下)面は、液晶材料が存在する領
域に形成される相対的に暗い文字に比して相対的に輝い
て現れるように光反射被膜が設けられている。(ここに
後、前、上、下等は、便宜上、一般的な意味であり、図
面を参照するだけのためであって動作に際して見る方向
を例えば上面等だけに拘束するものではない。)液晶材
料が、例えば電界の印加に応答して規則的に整列されて
いる時には、見る方向からの入射光は液晶材料を通過し
て光反射被膜に達し、また液晶材料が存在しない場所に
おいては光は直接光反射被膜に到達するので、見る方向
から文字は観察されない。しかし、液晶材料がランダム
に整列している時には入射光の一部を吸収し、一部を散
乱させるので、上述の光反射被膜の型に依存して(液晶
材料が存在しないか、或はある液晶材料が規則的に整列
している場所においては入射光を反射し続ける)例えば
灰色或は他の色彩の相対的に明るい色彩背景上に、相対
的に暗い文字が形成される。この型のディスプレイにお
いては、散乱光の一部が見る方向に戻されるためにディ
スプレイの背景に対する文字の暗さ即ちコントラストを
低下させるので、液晶材料が光を散乱させることは望ま
しくない。液晶材料がランダムに整列している時に吸収
を、従ってコントラストを増大させるために、多色染料
を液晶材料に添加することが多い。 簡潔に説明すれば、本明細書は非多色染料を、好まし
くは螢光染料を用いた液晶装置によって彩色された出力
及び輝いた即ち増白された出力の両方或は何れか一方を
発生すること;及び装置内において等方的に散乱する光
を等方的に散乱及び反射させ、液晶材料が電界遮断即ち
ひずんだ整列状態にある時には染料を通る光路長を増加
させて特に背景に対して相対的に輝く着色された外観、
文字、情報等を発生させ、液晶材料が電界印加平行即ち
規則的な整列状態にある時には異なる色彩或は例えば背
景と同一の暗い外観を発生させることに関する。好まし
くは液晶材料はひずんだ整列の時にほぼ完全に等方的に
散乱する。等方的に散乱とは、光ビームが液晶材料に進
入した時に散乱した光の退出角を実質的に予測できない
ことである。 重要なことには、染料は閉じ込め媒体内、支持媒体
内、或は液晶材料内にあり、特定的な多色型である必要
はない。染料は可溶性であるべきであり、従って染料を
閉じ込めている媒体内で溶解されているべきである。例
えば、水溶性染料を水基ポリビニルアルコール閉じ込め
媒体内に溶解する、及び油溶性染料を油基液晶材料内に
溶解するの両方或は何れか一方を行うことができる。 視覚的或は光学的出力の彩色は、支持媒体内の等方的
に散乱する光の光路長が反射、好ましくは完全に内部反
射によって増大するためである。支持媒体内で完全に内
部反射しない一部の光は見る側の表面から退出し、着色
された文字ディスプレイ即ち出力を生ずる。 染料を液晶にではなく支持媒体に適用することの長所
は、カプセル入りの液晶の万能顕色在庫品を製造、貯蔵
及び、必要に応じて、任意色彩の染色した支持媒体と共
に使用して所望の色彩ディスプレイを達成できることで
ある。 螢光染料を使用する長所は、入射光或は多分他の放射
に応答して螢光染料によって放出される光のために実効
或は見掛け上の光増巾、輝かせ及び増白の全て或は何れ
か1つが行われることである。 本発明に関して本明細書において使用されるひずんだ
整列、ランダムな整列、及び電界遮断状態なる語は本質
的に同じことを意味し、液晶分子の方向性配向が実効的
に弯曲した形態にひずんでいることを意味する。このよ
うなひずみは、例えばそれぞれのカプセルの壁によって
与えられる。与えられたカプセル内の液晶材料の特定の
ひずんだ整列は、通常は常に実質的に電界が印加されな
い場合と同一である。 一方、本発明に関して本明細書において使用される平
行整列、規則的整列、及び電界印加状態とは、カプセル
内の液晶材料が全体的に外部から印加した電界に対して
整列されていることを意味する。 本発明の一つの面によれば、液晶ディスプレイは相対
的に暗い背景上に相対的に明るく着色された文字、情報
等を発生することが可能であり、この明るく着色された
文字はランダムに整列された液晶材料によって発生され
るのである。多色型ではない染色した材料を通る多重光
路がディスプレイ、光学的シャッタ等による光出力を満
足できるように着色する。背景は、例えば規則的な整列
をしている従って実質的に光学的に透明な液晶材料、及
び液晶材料が存在しないディスプレイの領域の両方或は
何れか一方によって与えられる。液晶材料が平行即ち規
則的な整列である時には、例えば吸収体によって形成さ
れる相対的に暗い背景のみが現われる。以上は比較的低
電力要求、最小の液晶材料、及びディスプレイの見る側
(方向)から或は後(見ない)側からの何れかからの照
明を用いて達成される。本発明の原理は光学的シャッタ
或は光制御装置に使用して例えば輝度を制御することも
可能である。 要約すれば、液晶装置は、規定された入力に応答して
光を選択的に主として散乱或は透過させる液晶材料、及
びその中に液晶材料を保持するか或はその上に液晶材料
を支持する支持媒体を含む。本発明の好ましい実施例及
び最良モードによれば、液晶材料は、例えば閉じ込め媒
体内の液晶材料のようなカプセル入りの型であり、この
ようなカプセル入り液晶は支持媒体内に位置ぎめされる
か、或は該媒体上に取付けられる。変形として、閉じ込
め媒体自体が支持媒体を形成していても、或は支持媒体
の一部であってもよい。このようなカプセル入り液晶材
料は、それに入射する光を実質的に等方的に散乱せしめ
る。この散乱には光の一部を(例えば見る人の眼に向っ
て)見る方向に戻すような散乱も含まれる。より好まし
くは、動作的にネマチックであるこの液晶が正の誘電異
方性を有し、またこの液晶のための閉じ込め媒体或は包
み込み媒体の屈折率と実質的に整合する常屈折率を有す
ることである。 1実施例においては、液晶材料によって等方的に散乱
される大量の光は支持媒体によって完全に内部反射され
て液晶材料に戻され、それが液晶材料を照明するから更
に等方散乱が行われて例えば人の眼には液晶材料の外観
が一層輝いて見える。支持媒体、閉じ込め媒体及び液晶
材料自体の全て或は何れかにおける光路長の伸張及びこ
れらの1つ或はそれ以上によって担持される染料は光に
所望の色彩を生ぜしめ、電界が印加されていない場合に
液晶の構造がランダムな或はひずんだ整列にある時には
着色された出力外観を呈するようになる。支持媒体の内
部反射率特性は、支持媒体の屈折率を固体、液体或は気
体(空気を含んでいてさえよい)のような他の媒体の屈
折率よりも大きくすれば、支持媒体の背面とこれらの他
の媒体との界面によって得られる。支持媒体は、例えば
閉じ込め/包み込み材料(或は液晶材料と共にエマルジ
ョンをなす材料)、付加的な量の包み込み或は他の材
料、プラスチック状フィルム或は硝子等のような取付け
媒体を含む若干の成分からなっていてよく、これら全て
の詳細に関しては後述する。 支持媒体の背面は、この背面に実質的に垂直な方向か
ら背面に到達する光が透過するように、光学的に透過性
とすることができる。この背面を越えた所に位置する光
吸収用の黒い材料或は着色された材料は、液晶材料によ
って形成された文字が現われる背景の外観を暗くする或
は着色させるのを援助する。液晶材料の規則的な整列は
等方散乱を少なくとも実質的に排除するので、液晶材料
を通過する全ての光は支持媒体の背面をも通過する。 変形実施例においては、支持媒体の背面に例えば蒸着
技術によって同調された誘電体被膜を設け、選択的な建
設的及び破壊的光学干渉を行わせる。この同調された誘
電体被膜の厚みは、λを装置と共に用いられる光の波長
としてλ/2の関数である。建設的干渉は、特に支持媒体
内において光を完全内部反射させない立体角を減少させ
ることによって、内部反射を強める。従ってこのような
干渉は液晶材料文字の外観を一層輝かせ、外観の色彩を
増強する。 本発明を実施する液晶ディプレイのための入射照明
は、前側即ち見る側からであってよい。変形として、入
射照明は後側からであってよく、好ましくは液晶材料に
よって完全に透過される光を見る側の視野或は視角から
外すように導びくマスク或は導光器を通す。しかし視角
内の液晶材料によって散乱される光は見ることができ
る。 更に、コレステリック材料をネマチック液晶材料を添
加して、特にカプセルが比較的大きい場合に、電界を遮
断した時にネマチック材料がカプセル或はセル壁の形状
に大よそ追随するひずんだ整列パターンに戻るのを促進
することができる。また、望むならば、粘度制御添加物
を液晶と混合することもできる。更に、カプセル内の液
晶構造を好ましく整列させるのを援助するこめに液晶に
添加物を使用することもできる。 本発明の別の面によれば、液晶装置は、液晶材料、規
定された入力が欠如している時に液晶材料の自然構造を
ひずませて光を散乱せしめる表面(液晶は規定入力に応
答してこの散乱の量を減少させる)、及びこの光の散乱
中に装置によって出力される光を輝かす螢光染料から形
成される。 本発明のこれらの及び他の面、特色及び実施例は以下
の説明から明白になるであろう。 本発明の主目的は、着色された出力を発生させるよう
に液晶装置の改良を提供することである。 本発明の別の主目的は、特に動作的にネマチック型の
液晶材料を用いて光を選択的に実質的な等方散乱させ、
この散乱光を反射させ、そして特に非多色染料を用いて
この光を着色することである。 本発明の別の目的は、本発明の種々の特色及び目的
を、大型ディスフレイ、比較的小型のディスプレイ、及
び光学的シャッタ或は他の光制御装置に提供することで
ある。 本発明の別の目的は、非多色染料を液晶光学装置内に
使用することであり、特にこの染料は液晶材料を包み込
む閉じ込め媒体内、この液晶材料自体内、及び液晶材料
を包み込む支持媒体内の全て或は何れかに存在する。 別の目的は、液晶装置の着色された光学出力を強める
ことである。 付加的な目的は、液晶装置を用いて相対的に暗い背景
上に輝く着色された文字、情報等を表示することであ
る。 別の目的は、完全内部反射の原理を使用して、液晶装
置特に液晶ディスプレイの動作を強め、また特に液晶装
置内の及びその中に含まれる非多色染料を通る光路長を
増加させるべく共働する等方散乱光の使用を強めること
である。 別の目的は、液晶装置特に液晶ディスプレイの光学出
力を強めるべく光学的干渉の原理を使用することであ
る。 付加的な目的は、液晶装置内において光を等方的に散
乱させることであり、またこの等方散乱光を使用して相
対的に暗い背景上に輝く着色された文字を発生させるこ
とである。 他の目的は、液晶装置のコントラストを改善すること
である。 別の目的は、液晶光学装置の融通性を改善することで
ある。 付加的な目的は、液晶装置の製造方法を提供すること
である。 別の目的は、小型及び大型装置、特にカプセル入り液
晶材料を使用した装置に着色された液晶装置を使用する
ことである。 更に別の目的は、液晶装置の見る方ではない側から入
射照明を供給し、特にこの照明を使用した時に背景に対
して輝いた着色された文字、情報或は透過光を提供する
ことである。 付加的な目的は、カプセル入りの動作的にネマチック
液晶の、電界遮断時のランダムな或はひずんだ整列への
戻りを容易或は促進の両方或は何れか一方を可能ならし
めることである。 別の目的は、特定機能、光学装置等に必要とされる液
晶材料の量を最小ならしめることである。 別の目的は、カプセル内にある液晶構造を電界遮断状
態時に好ましく配向せしめるのを援助することである。 付加的な目的は、液晶装置内において等方散乱する光
を、螢光染料を用いて増巾、輝かせ、及び増白の全て或
は何れかを行うことである。 更に他の目的は、液晶装置内に螢光材料を使用するこ
とである。 本発明のこれらの及び他の目的及び長所は以下の説明
から一層明白になるであろう。 上述の及び関連の目的を遂行するために本発明は以下
に完全に説明する、及び特許請求の範囲に記載の特色か
らなる。以下に添付図面を参照して本発明の若干の実施
例を説明するが、これらの実施例は本発明の原理を使用
する種々の方法の若干を示すに過ぎないことを理解され
たい。 添付図面においては、類似部品に対しては類似番号を
付してある。先ず第1図、第2図及び第3図に本発明に
従って使用されるカプセル入り液晶材料を示す。第1図
には本発明による液晶装置10内の非多色染料9の概要を
示す。全ての図面において、この染料は「X」状の印で
示されており、明瞭化のためにこれらの印は若干数のみ
示してあるが好ましくは染料が含まれているそれぞれの
媒体或は材料内に大よそ均一に或は公知の或は特定の方
法で分布させてあることを理解されたい。 装置10は、第1図〜第3図に単一のカプセルによって
表わされているカプセル入り液晶材料11を含む。図示カ
プセルは二次元で示され従って平面的であるが、カプセ
ルは三次元であり、最も好ましくは球形であることを理
解されたい。カプセル11は全体が透明な支持媒体12内に
取付けることが好ましく、支持媒体12は互に一体の上側
部分12a及び下側部分12bを有している。装置10は1対の
電極13、14をも含み、スイッチ15を閉じると電極は普通
の電圧源16から付勢され液晶材料を横切って電界が印加
される。 染料9は1つ或はそれ以上の支持媒体12、及び好まし
くは閉じ込め媒体33(後述)の中にあってよい。また液
晶材料30の中にあってもよい。更に、特に染料が材料或
は媒体内に沈澱する問題を避けるために、また好ましく
は染料の所望の均一性即ち制御された分布を達成するた
めに、染料は材料或は材料を閉じ込める媒体内で可溶性
であることが好ましい。 本発明の主要特色は、カプセル入り液晶材料が、電界
遮断ランダム整列状態にある時には入射する光を等方散
乱させ、また電界印加規則整列状態にある時には実質的
に光学的に透明となることである。 カプセル11は、離散的に形成された、或はより好まし
くは、液晶材料といわゆる包み込み材料或は閉じ込め材
料とを好ましくは安定なエマルジョンとなるように混合
することによって形成された多くのカプセルの1つであ
ってよい。図示のように、エマルジョンは支持媒体の部
分12a、12bと電極13、14との間に適用する即ち挟むこと
ができる。望むならば支持媒体12及びいわゆる包み込み
材料或は閉じ込め媒体は同一材料であってよい。更に別
の変形として、上側及び下側支持媒体部分12a、12b或は
これらの一方はプラスチック状、硝子或は類似の好まし
くは透明な取付け材料であってよい。本明細書において
は、透明とは透明材料内に収容されている染料の可能性
も残されている。電極13、14は後述するように、この取
付け材料及び例えば多くのカプセル11を含むカプセル入
り液晶材料/エマルジョンに適用でき、装置10を形成さ
せるように取付け材料12a、12b間に挟むことができる。 反射媒体18は支持媒体下側部分12bと界面19を形成
し、後述するような所望の完全内部反射機能を得てい
る。今は完全内部反射動作原理の故に、カプセル11内の
液晶材料は例えばスイッチ15が開かれて電界遮断状態の
下では例えば光ビーム17によって表わされる入射光によ
って照明された時に装置10内で光を等方散乱させるの
で、支持媒体上側部分12aから離れた視認領域20からは
液晶材料は着色され相対的に輝いて見えると説明するに
留める。このような等方散乱(及びある吸収、特にカプ
セル入り液晶材料内に存在する多色染料に伴なう吸収)
は公知であるが、本発明の完全内部反射は非多色染料に
よって反射/散乱光の散乱及び着色を強調するので、カ
プセル入り液晶材料によって形成或は出力される文字の
視覚/光学的着色外観を輝かせる。黒或は着色材料の光
吸収層21を界面19とは反対側の反射媒体18の底面或は後
面に付着させることができる。 電極13は例えばある量のインジウム錫酸化物を支持媒
体下側部分12bに真空蒸着させることができ、また電極1
4は例えば導電性インクを直接液晶材料に塗布してもよ
いし、或は電極13と類似であってもよい。他の電極材料
及びそのための取付け手段を何れの電極に対して使用す
ることもできる。それらの例には錫酸化物及びアンチモ
ンをドープした錫酸化物が含まれる。好ましくは、電極
は液晶装置10の光学に重大な影響を与えないように、例
えば約200オングストローム厚のように比較的薄く且つ
透明とする。 カプセル入り液晶材料11はカプセル32の境界内即ち内
容積31内に収容されている液晶30を含む。各カプセル32
は離散していてもよいし、或は変形として液晶30は、液
晶材料を収容するための多数のカプセル状環境を形成す
る傾向にある閉じ込め媒体或はいわゆる包み込み材料33
の安定なエマルジョン内にとじ込めることができる。図
示の便宜上、カプセル32は全量が閉じ込め媒体或は包み
込み材料33で形成されている離散したカプセルとして示
してある。本発明の好ましい実施例及び最良モードによ
れば、カプセルは大よそ球形であり、液晶30は正の誘電
等方性を有するネマチック或は動作的にネマチックな液
晶材料である。しかし、本発明の原理はカプセルが球形
以外の形状にも適用される。このような形状は、例えば
屈折率のような液晶材料の光学的特性と満足できるよう
に共働し、且つ液晶に電界印加状態を持たせたい場合に
液晶に所望の規則的な或は平行整列を与えるために充分
な部分の電界を液晶30を横切って発生させ得る所望の光
学的及び電気的特性を有しているべきである。またこの
形状は液晶材料が電界遮断或はランダム整列状態にある
場合に液晶材料をひずませるべきである。カプセル32を
好ましい球形にすることの特別な長所は、電界遮断状態
の時に内部の液晶30にひずみを与えることである。この
ひずみは、少なくとも部分的に、カプセルと液晶のピッ
チの相対寸法によるものであり、これらの寸法はほぼ同
じか或は少なくともほぼ同一の桁とすることが好まし
い。更に、ネマチック液晶材料は流体状の特性を有して
おり、電界が印加されない場合にカプセル壁の形状に対
して順応する或はひずむのが容易である。一方、電界が
印加されている場合にはネマチック材料はこの電界に対
して比較的容易に規則的な整列に変化する。 ネマチック以外の型の液晶材料、或は種々の型の液晶
材料及び他の添加物の両方或は何れかの組合せも、カプ
セルに入れられた液晶が動作的にネマチックである限り
は、好ましいネマチック液晶材料と共に或はそれと置換
して使用することができる。しかし、コレステリック及
びスメチック液晶材料は一般にバルク駆動である。これ
らのバルク構造を解体してカプセル壁形状に順応させる
のは、カプセル内のエネルギ考察上からも困難である。 染料9は直接閉じ込め媒体33自体内に存在させること
ができる。染料の料は閉じ込め媒体33の約0.01乃至約1
重量パーセント程度、好ましくは約0.1乃至約0.5%とす
ることができる。好ましくは閉じ込め媒体は水を基と
し、染料は水溶性とする。従って染料はその中で溶解
し、液晶へ移動しない。しかし閉じ込め媒体内の殆んど
の光の通路長が長いため、このように少量の染料でも実
効的な光着色の結果が得られる。更に、本発明の光着色
によって例えば緑染料のような着色した緑の如き着色し
た色彩の外観が得られることが分った。これは例えば緑
染色したフィルタを用いて得られる比較的貧弱な質の緑
光と対比される。同じような結果は他の色彩においても
発生する。 非多色染料例には、水溶性染料、食品着色染料及び布
或は遷移染料が含まれる。特定の例を挙げれば、FD&C
青#2インジゴカルミン、FD&C赤#2アマランス、FD
&C赤#3エリソルシン、FD&C黄#5タートラジン、
並びにアメリカン・カラー社からの直接橙72、直接赤8
0、直接赤81、直接青I、直接黄#4GL、及び直接黄#6
である。 変形として、染料9は油溶性染料であってよく、これ
は油を基とする液晶材料内に溶解し、閉じ込め媒体に移
動しない。これらの染料の例には、FD&C黄#2、ナフ
トール黄Sが含まれる。 第2図及び第3図はそれぞれ電界遮断及び電界印加状
態における液晶30を容れた単一のカプセル32を示す図で
ある。カプセル32は球形であり、容積31の境界を限定す
る全体的に滑らかに弯曲した内部壁面50を有している。
壁面50及び全カプセル32の実際の寸法パラメータは、そ
の中に容れた液晶30の量に、また多分その中の個々の液
晶材料の他の特性に関連している。また、カプセル32は
液晶30に力を加えて加圧するか、或は少なくとも容積31
内の圧力を実質的に一定に維持する。上述の結果、及び
液晶の表面湿潤性質のために、通常の自由形状にあって
多分ランダムに分布はしていても平行になる傾向の液晶
は内側壁面50の比較的近い部分に大よそ平行な方向に弯
曲するようにひずまされる。このひずみによって液晶は
弾性エネルギを蓄積する。図を簡明にするために、指向
性配向を破線52によって表わされている液晶分子の層51
を内側壁面50に最も近く示してある。液晶分子51の指向
性配向は壁面50に近い領域に平行な方向に弯曲するよう
にひずんでいる。カプセル内の境界層52から離れた液晶
分子の指向性パターンは53によって示されている。液晶
分子は層として指向性に示されているが、分子自体がこ
れらの層に拘束されるものではないことを理解された
い。以上の如く、個々のカプセル内の構成は壁の構造の
構成によって予め決定されるものであり、例えば電界の
ような外部力によって作用されない限り固定されている
のである。電界を除去すると指向性配向は、第2図に示
すような元の配向に戻る。 ネマチック型材料は通常平行形状を取り、また通常光
学的偏光方向に感応する。しかし、カプセル入り液晶11
内の材料はカプセル32の三次元全てに弯曲してひずむ、
即ち弯曲させられるので、カプセル内のネマチック液晶
材料は入射光の光学的偏光の方向に不感となる改善され
た特性が得られる。 カプセル32内の液晶30は、液晶が壁50との平行整列と
最小弾性エネルギに対する要求とを両立させるように均
一に整列できないために、大よその球形配向に不連続55
を有している。この不連続は三次元内にあり、液晶30が
入射光の光学的偏光に感応する可能性を更に減少させる
ように液晶30をひずませるのに有用である。不連続突出
部55はカプセル内に散乱及び吸収を生じさせる傾向にあ
り、カプセルの内側壁面50の部分に対する液晶分子の接
線方向或は平行整列は共にカプセル32内に散乱及び吸収
を生じさせる。例えば電界が印加されると、第3図に示
すように、不連続は最早存在しないので、この不連続は
カプセル入り液晶11が電界印加或は整列状態にある時に
は光透過に最小の効果しか与えない。 以上の説明は液晶材料が均質配向(カプセル壁に平
行)されているものとしたが、このようなことは本発明
の必要条件ではない。必要なのは、電界が印加されない
場合、壁と液晶との間の相互作用が壁付近の液晶に大よ
そ均一で区分的に連続する配向を発生させ、カプセル容
積全体の液晶材料の空間的平均配向が強く弯曲し、液晶
構造に実質的に平行な方向の配向が存在しなくなること
である。電界遮断状態時に本発明の特色である散乱及び
偏光に対する不感性をもたらすのがこの強く弯曲した配
向である。 第3図に示すような電界印加状態、或は液晶に規則的
な或は平行整列をもたらす何等かの他の状態において
は、カプセル入り液晶11は入射する実質的に全ての光を
透過させ、支持媒体12内に見ることができなくなる。一
方例えば第2図に示すように液晶が電界遮断状態でひず
んだ整列(ランダムな整列と呼ぶことがある)である場
合、入射光の一部は吸収されるが、また一部は支持媒体
12内で等方的に散乱させられる。完全内部反射を用いる
と、この等方散乱した光を例えば染色されたカプセル入
り液晶11に再び向けることができるので、液晶を輝かせ
て見る人或は観察機器に対して着色され且つ相対的に輝
くように見せる。 包み込み媒体32の屈折率と液晶の常屈折率とは、通過
する入射光の屈折に起因する光学的ひずみを避けるため
に、電界印加即ち液晶の規則的な整列状態の時に可能な
限り整合させるべきである。しかし、液晶材料がひずん
だ或はランダムな整列にある時、即ち電界が印加されて
いない時には液晶30とカプセル32の壁との境界において
屈折率において屈折率に差を生じる。即ち液晶の異常屈
折率は包み込み媒体の屈折率よりも大きくなる。これは
液晶材料と閉じ込め或は包み込み媒体との界面即ち境界
において屈折を生ぜしめるので、更に散乱が行われる。
このようにして更に散乱された光は内部反射され、液晶
外観を更に輝かせる。このような屈折率の差の発生は複
屈折として知られている。複屈折の原理は、Searによっ
てオプティックスに、またHartshorne及びStewartによ
りクリスタル・アンド・ザ・ポラライジング・マイクロ
スコープに記載されている。好ましくは包み込み或は閉
じ込め媒体32及び支持媒体12の屈折率を同一とし、光学
的に同一の材料と見えるようにしてそれ以上の光学的界
面の発生を避ける。 液晶材料の、異常屈折率ではなく、常屈折率がいわゆ
る包み込み媒体の屈折率に接近しているので、電界印加
状態から電界遮断状態へ移る時、或はその逆の時に散乱
の変化を生じる。屈折率整合の精度は装置のコントラス
ト及び透過率の所望の程度に依存するが、液晶の常屈折
率及び媒体の屈折率を0.03、より好ましくは0.01、特定
的には0.001よりも大きく異ならせないことが好まし
い。許容される差はカプセルの寸法に依存しよう。 好ましい実施例及び最良モードによれば、望ましくは
第3図に示す電界Eは、包み込み材料内で実質的に消散
或は低下させるのではなく、カプセル32内の液晶30に殆
んどの部分が印加されるようにする。カプセル32の壁54
を形成している材料にまたがって、或はこの材料を通し
て電圧を降下させるべきではなく、電圧降下はカプセル
32の容積31内の液晶30にまたがって発生させるべきであ
る。 包み込み媒体の電気的インピーダンスは、好ましくは
カプセルに入れられた液晶のそれよりも実効的に充分大
きくすべきであり、このようにすれば短絡がもっぱら壁
54を通して、例えば点Aから壁のみを通して点Bまで発
生して液晶をバイパスすることがない。従って例えば、
点Aから点Bまで壁だけを通して誘起される電流或は変
位電流に対する実効インピーダンスは、点Aから内側壁
面内の点A、液晶材料30、容積31内の点B′を通り点B
に達する通路のインピーダンスよりも大きい。この状態
は、点Aと点Bとの間に電位差が存在することを保証す
る。この電位差は、液晶材料を整列させる電界を液晶材
料にまたがって発生させるのに充分な大きさとすべきで
ある。幾何学的見地から、即ち例えば点Aから点Bまで
の壁だけを通る長さのために、この状態は壁材料の実際
のインピーダンスがその中の液晶材料のインピーダンス
よりも低い場合でさえも存在可能である。 包み込み材料を形成している材料及び液晶を構成して
いる材料の誘電定(係)数、及びカプセル壁54特に半径
方向における実効容量値及び電界Eが印加される液晶の
実効容量値は全て、カプセル32の壁54が印加される電界
Eの大きさを実質的に降下せしめないように関係づける
べきである。理想的には、カプセル入り液晶材料の全層
61(第4図)の容量誘電定(係)数は実質的に電界印加
状態に対して同一とすべきである。 液晶30は異方性の誘電定数値を有している。壁54の誘
電定(係)数は異方性液晶材料30の誘電定(係)数より
も低くして最適動作のための上記条件を満たすのを援助
することが好ましい。電界Eのための電圧要求を低下さ
せるために、比較的高い正の誘電異方性を有しているこ
とが望ましい。電界が印加されていない時のかなり小さ
くすべき液晶30の誘電定(係)数と、電界が印加されて
整列した時の液晶の誘電定(係)数との差は可能な限り
大きくすべきである。誘電値と印加電界の関係は、その
(それらの)カプセル内の液晶材料にまたがって印加さ
れる電界がこの電界に対して液晶構造を整列せしめるの
に充分であるようにすべきである。一般的に用いられる
液晶の低目の誘電値は、例えば約3.5の低さから約8の
高さまでである。 カプセル32は種々の寸法とすることができる。しかし
寸法を小さくする程カプセル内の液晶を整列させる電界
に対する要求は高くなる。しかし、好ましくは、カプセ
ル入り液晶を用いたディスプレイのような装置の光学的
及び電気的特性のような種々の特性が実質的に均一とな
るように、カプセルは均一寸法パラメータのものとすべ
きである。更に、カプセル32は入射光ビームに対してそ
れらが離散したカプセルとして見られるように、直径を
少なくとも1ミクロンとすべきである。直径が小さいと
光ビームはカプセルを連続した均質層として「見る」の
で、必要な等方散乱をうけなくなる。 本発明の最良モードによる好ましい液晶材料は、米国
オハイオ州ケントのアメリカン・リキッド・クリスタル
・ケミカル社から市販されているネマチック材料NM−82
50(エステル)である。他の例はエステル化合物、ビフ
ェニル及びビフェニル化合物の両方或は何れか一方、等
である。 本発明によって有用な若干の他の型の液晶材料には下
記の4例が含まれ、各例はそれぞれの液晶材料の処方で
ある。いわゆる10%材料は、約10%の4シアン基置換材
料を有し、20%材料は約20%の4シアン基置換材料を有
し、等々である。 10%材料 安息香酸ペンチルフェニルメトキシ 54g 安息香酸ペンチルフェニルペンチロキシ 36g 安息香酸シアノフェニルペンチル 2.6g 安息香酸シアノフェニルヘプチル 3.9g 安息香酸シアノフェニルペンチロキシ 1.2g 安息香酸シアノフェニルヘプチロキシ 1.1g 安息香酸シアノフェニロクチロキシ 9.94g 安息香酸シアノフェニルメトキシ 0.35g 20%材料 安息香酸ペンチルフェニルメトキシ 48g 安息香酸ペンチルフェニルペンチロキシ 32g 安息香酸シアノフェニルペンチル 5.17g 安息香酸シアノフェニルヘプチル 7.75g 安息香酸シアノフェニルペンチロキシ 2.35g 安息香酸シアノフェニルヘプチロキシ 2.12g 安息香酸シアノフェニロクチロキシ 1.88g 安息香酸シアノフェニルメトキシ 0.705g 40%材料 安息香酸ペンチルフェニルメトキシ 36g 安息香酸ペンチルフェニルペンチロキシ 24g 安息香酸シアノフェニルペンチル 10.35g 安息香酸シアノフェニルヘプチル 15.52g 安息香酸シアノフェニルペンチロキシ 4.7g 安息香酸シアノフェニルヘプチロキシ 4.23g 安息香酸シアノフェニロクチロキシ 3.76g 安息香酸シアノフェニルメトキシ 1.41g 40%変形 安息香酸ペンチルフェニルメトキシ 36g 安息香酸ペンチルフェニルペンチロキシ 24g 安息香酸シアノフェニルペンチル 16g 安息香酸シアノフェニルヘプチル 24g それぞれのカプセル32を形成する包み込み媒体は、液
晶材料によって実質的に完全に影響されない及び液晶材
料に実質的に完全に影響しない型であるべきである。種
々の樹脂及び重合体の両方或は何れか一方を包み込み材
料として使用することができる。好ましい包み込み材料
はポリビニルアルコール(PVA)であり、良好な、比較
的高い誘電定数及び屈折率を有し、この屈折率は好まし
い液晶材料の屈折率に比較的精密に整合している。好ま
しいPVAの例は約84%加水分解された少なくとも約1,000
の分子量の樹脂である。モンサント社のゲルヴァトル20
/30PVAが本発明に最適である。 乳化した或はカプセル入り液晶11の製造方法は、閉じ
込め或は包み込み媒体、液晶材料、及び多分水のような
担体媒体の混合を含んでいてよい。混合は、ブレンダ、
最も好ましいコロイドミル、等々のような種々の混合装
置内で行われる。この混合中に発生するのは成分のエマ
ルジョンの形成であり、次でエマルジョンは水のような
担体媒体を排除するために乾燥し、PVAのような包み込
み媒体を硬化させることができる。このようにしてそれ
ぞれ作られたカプセル入り液晶11のカプセル32は完全球
形ではないが、球形は初めに形成される時及び乾燥及び
硬化の両方或は何れか一方の後のエマルジョンの個々の
小滴、滴或はカプセルの最低自由ネルギ状態であるため
に、各カプセルの形状は実質的に球形となる。更に、使
用される染料が水溶性のものであれば、PVA閉じ込め媒
体のような水を基とする材料或は媒体内に事前混合及び
溶解の両方或は何れか一方を行うべきである。またもし
染料が油溶性であれば、液晶材料のような油を基とする
成分内に事前混合及び溶解の両方或は何れか一方を行う
べきである。 カプセル寸法(直径)は、好ましくは、入射光に及ぼ
す効果及び電界に対する応答の動作の均一性を得るため
にエマルジョンにおいて均一とすべきである。カプセル
寸法範囲例として、約0.3乃至約100ミクロン、好ましく
は0.3乃至30ミクロン、特に3乃至15ミクロン、例えば
5乃至15ミクロンとすることができる。 包み込み或は閉じ込め媒体と同一或は類似材料であっ
てよい支持媒体12を形成させるのには種々の技術を使用
することができる。例えば、下側支持媒体12bはモール
ド或は鋳込みプロセスを用いて形成させることができ
る。電極13及び液晶材料はこの媒体12bによって支持さ
れるように付着させることができる。電極は支持媒体と
カプセル入り液晶材料との間のイントレックス材料の層
でよい。電極14は、例えば印刷によって塗布することが
できる。次で支持媒体上側部分12aを所定位置に注いで
或は鋳込んでカプセル入り液晶材料及び電極の包み込み
を完了する。変形として、支持媒体部分12a、12bは、例
えば例1において説明するように、実質的に透明なプラ
スチック状フィルム或は硝子板とすることができる。量
も好ましい支持媒体部分12a、12bはマイラのようなポリ
エステルフィルムである。 反射媒体18は、例えば固体ならば、別の鋳込み或はモ
ールド技術によって支持媒体部分12bに付着させること
ができ、黒或は着色された光吸収材料の下側被膜21は反
射媒体18の背面、即ち反射媒体18と支持媒体下側部分12
bとの界面から遠い方の表面に付着させることができ
る。変形として、反射媒体は支持媒体部分12bと吸収層2
1との間の空気或は他の流体間隙としてもよく、或は支
持媒体下側部分12bの底面に反射媒体18の代りに普通の
蒸着技術によって直接付着させてもよい(後述)。 以下は本発明による液晶ディスプレイ装置の材料例及
び1製造方法例、及びそれらの動作特性である。 例1 染色された等方散乱材料例は、低粘度媒体加水分解重
合体(ゲルヴァトル・ポリビニルアルコール、PVA)の2
2%(他の78%は水)溶液を15g、上記の40%処方液晶材
料を5g、オレイン酸コレステリルを3%、LO630 1%溶
液を0.1%(即ちLO630の量が液晶材料の重量の約0.1
%)、クロロホルムを15%(0.75g)及びMC緑液体染料
を0.4%(即ち0.06g)を用いて作成した。 染料はPVA内に溶解させ、次で上記の全ての成分を混
合した。混合体は、低真空挿入スクリーンCBB及びAA上
のスクリーン濾過システムを通過させ、材料を極めてゆ
っくり小さい濾過フラスコ内に濾過した。 スライドを濾過された乳化材料で作った。材料を乾燥
させた後に顕微鏡で観測した結果、カプセルの直径は約
3乃至4ミクロンであった。 この乳化材料のフィルムは、透明なマイラフィルム支
持体上に取付けられたイントレックス電極上の間隙5設
定のドクターブレードを用いてはがした。エマルジョン
フィルムは乾燥可能であった。動作に際して、安定なエ
マルジョンフィルムは電界が印加されない時に光を散乱
させ、約10ボルトの電圧で光を透過し始め(即ち、液晶
構造が電界として整列し始め)、約30ボルトで完全にオ
ン(透過)となった。 例2 緑染色の代りに0.4%のM.C.操作部液体染料を用いた
以外は例1の成分及び製法に従った。結果は同一であっ
た。 エマルジョンの安定度及び被膜の均一性を改善するた
めに、混合段階の前にGAF社のLO630非イオン界面活性剤
(洗剤)を添加した。エマルジョンの安定度及び電極/
ポリエステルフィルムベース上へのエマルジョンの被膜
における改善された性能は注目された。 即ち、本発明によれば、表面活性剤(好ましくは非イ
オン表面活性剤)、洗剤、或は類似のものを、上述のよ
うに電極被膜フィルム上に沈着させる前のカプセル入り
液晶材料と混合できることを理解されたい。 上例に記したキラル添加物(オレイン酸コレステリ
ル)は動作的にネマチックのカプセル入り液晶材料のレ
スポンス時間、特に電界印加状態から電界遮断状態へ移
行の直後に個々のカプセルの壁形状に大よそ従うひずん
だ整列に戻る時のレスポンス時間を改善(短縮)した。
例えば全直径が少なくとも約8ミクロンの比較的大きい
カプセルにおいては、電界遮断状態に移行する時にカプ
セル壁に接する液晶材料はカプセルの中心に近い液晶材
料よりも速くカプセル壁形状或は曲率に従うひずんだ整
列に戻るのが一般的であり、この不等性が材料の綜合レ
スポンス時間を遅くしがちである。しかし、キラル添加
物は構造にねじれの傾向を誘起する。ネマチック材料に
及ぼすこの影響はカプセル壁から離れた所において最も
顕著であり、従って、好ましくはカプセル壁の形状によ
って影響されて、比較的離れた材料のひずんだ整列への
戻りを早める。このキラル添加物は液晶材料の約0.1%
乃至約8%の範囲とすることができ、好ましい範囲は約
2%乃至約5%である。この量は添加物及び液晶に依存
して変化させることができ、カプセルが動作的にネマチ
ックを維持する限り上記範囲から逸脱することさえでき
る。 上例の別の添加物、即ちクロロホルムも、例えば装置
60の製造中に液晶の粘度の低下及び他の制御の両方或は
何れか一方のために使用することができる。低下した粘
度は、エマルジョン形成及びエマルジョンの電極被覆支
持媒体12への付着プロセスの両者或は何れか一方に対す
る決定的な効果を持たせることができる。水溶性である
クロロホルムはエマルジョンを乾燥させたままにする。 本発明によれば、使用できる他の型の支持媒体12に
は、ポリエステル材料、及びコーデルフィルムのような
ポリカーボネート材料が含まれる。もし電極の充分な粘
着が遂行できるならば、極めて不活性なデドラーフィル
ムも使用できる。この媒体12は好ましくは実質的に光学
的に透明であるべきである。 本発明に有用な酸型閉じ込め媒体の別の例は、カルボ
ポール(B.F.グッドリッチ・ケミカル社製カルボキシポ
リメチレン重合体)或はポリアシドである。 本発明によって使用できる若干の他の重合体閉じ込め
媒体を次の表Iに示す。本表にはそれぞれの重合体の若
干の特性も示してある。 使用できる他のゲルヴァトルPVA材料には、モンサン
ト社の20−90、9000、20−60、6000、3000、及び40−10
が含まれる。 液晶材料と閉じ込め媒体との好ましい量比は、液晶材
料の重量1に対して閉じ込め媒体の重量約3である。本
発明による動作を受認できるカプセル入り液晶エマルジ
ョンは、液晶材料約1に対して例えばゲルヴァトルPVA
のような閉じ込め材料約2の量比を用いても達成でき
る。更に、1:1の比でも動作するが、一般的には約1:2乃
至約1:3の範囲内の材料のように完全には機能しないで
あろう。 さて、第4図及び第5図は本発明による液晶ディスプ
レイ装置の部分60が示されている。部分或は装置60は、
複数のカプセル入り液晶11、実際にはその複数の層が支
持媒体12内に収容されている点で、第1図で説明した液
晶装置10の完成品である。第4図及び第5図に示す若干
の部分の寸法、厚み、直径等は実際の尺度ではなく、寸
法は本発明による後述の若干の部分及びそれらの動作を
示すためのものに過ぎない。 電極13、14は所望の電界を印加して例えば第3図に示
すようにして液晶材料の選択的に整列させる。電極以外
の手段は、液晶の規則的な、或はランダムな整列を行わ
せる目的でディスプレイ装置60へある型の入力を印加す
るのに使用できる。 カプセル入り液晶11はディスプレイ部分60内に若干の
層61として配列されている。層61は、ディスプレイ60に
よって表示しようとする種々の文字或は文字の部分を表
わす若干の部分に分割することができる。例えば、第4
図に示す層61の長い左側部分61Lが公知の7セグメント
パターンの一部を表わし、第4図の層61の比較的短かい
右側部分61Rが別の7セグメント文字ディスプレイの一
部を表わすことができる。しかし、液晶材料の種々のパ
ターンを本発明によって使用できることを理解された
い。支持媒体12のゾーン62は液晶層部分61Lと61Rとの間
の領域を充填する。以後、層61とは集合的であるものと
する。即ち層61は若干の層或はそれからなる層を含むも
のとする。例えば、この層61の複合厚は約0.3乃至約10
ミルであってよく、電界、散乱等に対する均一なレスポ
ンスのためには均一の厚みであることが好ましい。 支持媒体12或は他の材料によってゾーン62において分
離されている61L及び61Rのようなカプセル入り液晶材料
層部分の配列或はパターンは、好ましい安定なエマルジ
ョンによって形成されているような離散した閉じ込め媒
体内の液晶の包み込み或は閉じ込めのために容易とな
り、或は可能ならしめられる。従って特にディスプレ
イ、掲示板、光学的シャッタのような比較的大型の装置
においては、選択可能な光学的特性を必要とする場所だ
けにカプセル入り液晶材料を適用することができる。カ
プセル入り液晶材料をこのようにパターン化すると、若
干の場合には、特定の応用に対して必要な材料の量を大
巾に減少させることができる。このようなパターン化
は、後述するような装置の機能的動作の故に、本発明に
よるカプセル入り液晶材料を用いた装置の所望動作との
矛盾を無くすことができる。 ディプレイ60は例えば空気環境内で使用することが可
能である。この空気は番号63で示してあり、また空気は
見る側において、或は見る方向20から、支持媒体12と界
面64を形成する。外部媒体63の屈折率Nは包み込み媒体
12の屈折率N′とは異なり、通常N′がNよりも大き
い。その結果、見る方向20から界面64を通過して支持媒
体12に到達する光ビーム65は、界面64に直角な仮想線66
である垂線に向って曲げられる。支持媒体12の内側の光
ビーム65aはNsinθ=N′sinθ′なる式を満足するよう
に入射ビーム65よりは垂線に近づいている(ここにθは
垂線に対する入射光ビーム65の角度、θ′は垂線に対す
る光ビーム65aの角度である。この数学的関係は界面19
にも以下のように適用される:N′sinθ′=N″sin
θ″。本発明による所望の完全内部反射を得るために、
反射媒体18の屈折率N″は支持媒体12の屈折率N′より
も小さくする。従って、例えばもし光ビーム65aが界面1
9を通過可能であって、界面19を通過したものとすれ
ば、このビームは界面19において、垂線に対して角度
θ″となるように、垂線から遠去かるように曲げられ
る。実際には、光ビーム65、65aはゾーン62を通るため
に層61内の液晶材料によってコースを外れた散乱を与え
られないから、界面19を通って出て行くように見える。 第4図を参照して本発明による液晶ディスプレイ60の
動作を説明する。動作的にネマチックな液晶30は、電界
遮断状態であるためにひずんだ或はランダムな整列にな
っている。入射光ビーム70は界面64において支持媒体12
に入り、光ビーム70aとして曲げられてカプセル入り液
晶の層61に入射光として衝突する。ランダムな或はひず
んだカプセル入り液晶材料は入射する光を等方散乱させ
る。従って如何に入射光ビーム70aが散乱させられるの
かは、以下のように若干の可能性が存在する。 A.例えば、1つの可能性は入射光ビーム70aが破線70bに
従って界面19に向うように導かれることである。界面19
に衝突する光ビーム70bの角度はいわゆる照明の円錐の
立体角α(第4図では破線71によって図の平面方向に限
定されている)内にある。この立体角α或は照明の円錐
内に降り注ぐ光は、界面において完全内部反射させるに
は界面19における垂線に対する角度が小さ過ぎる。従っ
て光ビーム70bは垂線から遠去かるように曲げられて界
面19を通過して光ビーム70cを形成する。光ビーム70cは
反射媒体18内に入り、層21によって吸収される。 B.別の可能性は光ビーム70aが円錐角αの外側の光ビー
ム70dの方向に等方散乱させられることである。完全内
部反射は界面19において発生し、光ビーム70dは光ビー
ム70eとして反射され、カプセル入り液晶材料の層61に
戻され、そこでは光ビーム70eを誘導した光ビーム70aと
全く同様に別の独立した入射光ビームとして扱われる。
従ってこの光ビーム70eは再び等方散乱を受ける。 C.更に別の可能性は、入射光ビーム70a或は光ビーム70e
のようにそれから誘導された光ビームが、界面64を通過
して空気のような「媒体」63内に進み人或は観測機器に
よって見られるように、界面64における垂線に近い角度
で界面64に向って等方散乱させられることである。上記
の円錐角αと類似の照明の円錐の立体角α′は1点鎖線
72によって表わされており、この角度内では散乱光ビー
ム70eは界面64を通って放出されるように入射しなけれ
ばならない。光ビーム70fはディスプレイ60から放出さ
れるこのような光ビームを表わしている。界面64から放
出され見る方向20から見た時に着色された輝く文字の外
観をカプセル入り液晶11に与えさせるのは、例えばこの
ようにして放出される光ビーム70fの和のような光なの
である。 D.更に別の可能性は光ビーム70aを光ビーム70gの方向に
等方散乱させ得ることである。光ビーム70gは立体円錐
角α′の外側にあり、従って界面64において完全内面反
射を受け、反射されたビーム70hは上述のビーム70eと同
様に、そして類似効果を呈する実効的に独立した入射光
ビームとして層61に戻って衝突する。 電極13、14の屈折率は通常閉じ込め媒体及び支持媒体
の屈折率よりも高く、閉じ込め媒体及び支持媒体の屈折
率は好ましくは少なくともほぼ同一とする。従って、閉
じ込め媒体から電極材料へ通過する光は垂線に向って曲
げられ、電極から支持媒体へ通過する光は垂線から遠去
かるように曲げられるので、電極の正味効果はゼロであ
り、或は実質的に無視できる。従って大部分の完全内部
反射は界面19、64において発生する。 見る方向20から見て、ゾーン62は吸収層21の組成に従
って暗く、或は着色されて見える。これはゾーン62を通
過する大部分の光を表わす光ビーム65、65a、65bが界面
64、支持媒体12、界面19及び反射媒体18を通過し、それ
ぞれの界面において図示のように垂線に向って或は垂線
から遠去かるように曲げられ、最終的には層21によって
実質的に吸収されることによる。 第5図はディスプレイ装置60内のカプセル入り液晶層
61の電界印加或は規則的な整列状態及び動作を示す。第
5図の層61内のカプセル入り液晶11は第3図に見られる
ものと類似している。従ってゾーン62を通過して層21に
よって吸収される光ビーム65、65a、65bと同様に、光ビ
ーム70、70a、70iは類似通路を追随し、整列した、従っ
て実質的に透明な或は非散乱層61をも通って伝えられ
る。界面19において光ビーム70aは垂線から遠去かるよ
うに曲げられ、次で光ビーム70iは層21によって吸収さ
れる。従って、見る位置20にある人に対して光ビーム65
がどのような視覚外観を呈しても、光ビーム70は規則的
に整列されたカプセル入り液晶材料を通過した時に同一
効果を呈するようになる。即ち、ディスプレイ60、特定
的にはカプセル入り液晶材料が規則的に整列された或は
電界印加状態にある時には液晶が位置している領域はゾ
ーン62の実質的に同一の外観を呈する。 もし何れかの入射ビーム65或は70が垂線に対して大き
い角度で界面64において支持媒体12に進入するものとす
れば、従って最終的にいわゆる光の円錐角α内の角度よ
りも大きい角度で界面に衝突するものとすれば、このビ
ームは界面19において完全内面反射される。しかし、こ
の反射された光は、爾後の液晶材料の層61を通る伝送及
び爾後の界面64等における完全内部反射のために、多分
支持媒体12内に留まることになろう。 第6図には好ましい反射媒体80である空気が示されて
いる。第6図のダッシュを付した参照番号は第4図及び
第5図のダッシュを付してない参照番号によって指定さ
れた要素に対応する要素を指定している。ディスプレイ
60′は空気80で形成される界面19′を有している。界面
19′及び媒体80を通る光を吸収するために、黒い或は着
色された吸収材81を界面19′から変位した位置に位置ぎ
めすることができる。好ましい吸収材81はカーボンブラ
ックであり、第6図に示すように位置ぎめされた支持表
面上に取付けることができる。好ましい液晶はNM−8250
であり、好ましい閉じ込め媒体はPVAであり、好ましい
支持媒体12はポリエステルである。更に、例えば支持媒
体12a、12bの屈折率、及び液晶のための閉じ込め媒体の
屈折率は少なくとも実質的に同一とすることが好まし
く、このようにすると完全内部反射を主として界面1
9′、64′において発生させ、閉じ込め媒体と支持媒体
との間の界面ではもしあったとしても極めて僅かとする
のを援助し、これによって光学的ひずみは最小になる一
方でコントラストは最大となる。ディスプレイ60′は第
4図及び第5図を参照して説明したディスプレイ60と実
質的に同一に機能する。 第7図及び第8図は変更された液晶ディスプレイ90を
示す。この液晶ディスプレイ90は上述のようにカプセル
入り液晶材料の層61を有する支持媒体12を含む。しかし
界面19には同調される誘電干渉層91が存在している。誇
張して描かれている誘電層91の厚みは、λを支持媒体12
内の光の波長として、3λ/2、5λ/2等のように2で除
したλの奇の整数関数即ち奇数倍とすることが好まし
い。同調された誘電干渉層91は普通の蒸着技術によって
支持媒体12の背面に付着させることができる。この誘電
層は酸化バリウム(BaO)、弗化リチウム(LiF)、或は
所望の光学的干渉機能を与える他の材料からなってよ
い。円錐角α内の光の完全内部反射を内部反射させるよ
うな界面19を得るために、層91の屈折率を支持媒体12の
屈折率よりも小さくすることが好ましい。光学的干渉の
総合的な説明は、1981年レズニック及びハリディ刊ファ
ンダメンタルズ・オブ・フィジックス第2版、731〜735
ページ、Born及びWolfによるオプティックス、及びSear
s及びZemanskyによるユニバーシティ・フィジックスに
見られる。 第7図に示す電界遮断/ランダム液晶整列状態におい
ては、ディスプレイ90は、 (a)カプセル入り液晶材料層61による等方散乱、 (b)立体角αの外側に注ぐ光の完全内部反射、これは
第7図の界面19による(或は界面64に等方散乱する光に
対するα′)、及び (c)光ビーム70fの如き光が見る方向20に向って伝送
され相対的に暗い背景上に白い文字の外観を与えること に関してはディスプレイ60と実質的に同一に機能する。 同調された誘電干渉層91及び光学的干渉を用いること
によって、電界遮断状態においてカプセル入り液晶層61
の照明は更に強められる。即ち、光の実行円錐角αは第
7図に示す角度φまで減少する。一般的に、界面64に衝
突する入射光ビーム92は光ビーム92aとして偏向され、
次で層61に入射する。もし光ビーム92aが元の角度αの
外側の角度のビーム92bとして等方散乱されれば、ディ
スプレイ60で説明した完全内部反射動作が発生する。し
かし、もし光ビーム92aが、光の円錐α内の角度ではあ
るが光の円錐φの外側の光ビーム92cとして等方散乱さ
れれば、これは実際に反射されて建設的光学的干渉が発
生し、カプセル入り液晶層61の照明を強める。 詳述すれば、光ビーム92cが同調された誘電干渉層91
に進入した時、少なくとも部分92dは実際に界面19に向
って反射され戻される。界面19においては、別の入射光
ビーム93と建設的干渉が発生して内部反射された光ビー
ム94の実効強度が増加し、このビームはカプセル入り液
晶層61に向って戻されその照明を強める。この建設的干
渉の結果は、ディスプレイ90がディスプレイ60内におけ
るよりも多くの光ビームを層61まで散乱或は反射させる
ことである。しかし、ディスプレイ90が効果的に機能す
る視認角度は、ディスプレイ60が効果的に機能する視認
角度よりも狭くなるという欠陥がある。即ち、界面64に
対して角δに等しいか或はそれよりも小さい角度で支持
媒体12に進入する入射光は、同調された誘電干渉層91の
背面即ち反射性表面が鏡のように作用し若干のコントラ
ストがディスプレイ90において失われるので、完全に反
射される傾向にある。ディスプレイ60においては角δは
もし存在しているとしてもディスプレイ90の角δよりも
小さくなる傾向にある。 ディスプレイ90のゾーン62を通過する光ビーム95及び
96(第7図)及び規則的に整列した(電界印加)液晶層
61を通過し円錐角φ内にある光ビーム92′(第8図)は
破壊的光学的干渉を受ける。従って、視野認領域20か
ら、ゾーン62及び規則的な電界印加液晶が存在する領域
は相対的に暗く見える。即ち電界遮断状態で散乱が存在
する明るい、着色照明された液晶層61の部分に対して暗
い背景として見える。もし望むならば、吸収材(黒或は
着色された)を層91の外側に使用してもよい。また背景
の色彩は層91の厚さの関数として変更することができ
る。 第9図は、本発明による液晶ディスプレイ装置の形状
の本発明による液晶装置の例であり、この装置は、この
場合は好ましくはマイラのようなプラスチック材料であ
るが例えば硝子のような別の材料であってもよいサブス
トレート或は支持媒体12の中に方形角の8字101を表示
する。第9図の方形角8字を形成するように示した領域
(一部に斜線を施す)はサブストレート12上のそしてサ
ブストレートに接着された1つ或はそれ以上の層に配列
されたカプセル入り液晶11の1つ或はそれ以上の層61か
らなっている。8字101の一部の拡大部分断面は第4図
乃至第8図にディスプレイ60、60′或は90として示され
ている。 8字101の7セグメントの各セグメントは種々の数字
を作るように選択的に付勢したり、滅勢したりすること
ができる。例えばセグメント101a及び101bを付勢すると
数字「1」が表示され、セグメント101a、101b、101cを
付勢すると数字「7」が表示される。ここで用いた付勢
とは、れぞれのセグメントが背景に対して輝く色彩とし
て現われる状態にすることである。従って、付勢とは例
えば「1」の表示に対してセグメント101a及び101bを電
界遮断或はランダムな整列状態とし、一方他のセグメン
トを電界印加、規則的な整列とすることを意味する。 第10図及び第11図はそれぞれ本発明の実施例の部分断
面図及び部分斜視図であって、支持媒体12″内の液晶層
61″及び電極13″、14″の好ましい配列を示す。第10図
及び第11図において、二重ダッシュを付した番号は、第
4図及び第5図のダッシュを付してない番号で示す部分
に対応する部分を、また第6図にダッシュを付した番号
で示す部分に対応する部分を示す。即ち第10図及び第11
図によれば、ディスプレイ装置60″は、ディスプレイ装
置の全体或は少なくとも比較的大きい部分に亘って実質
的に連続する層61″及び電極13″を有していることが好
ましい。電極13″は例えば接地電位源に接続することが
できる。電極14″は14a、14bに示すような複数の電気的
に絶縁された電極部分に分割でき、各部分を選択的に電
位源に接続して付勢された電極部分14a或は14bと他の電
極13″との間にある液晶材料を横切る電界を印加するこ
とができる。従って、例えば電界を電極4a、13″にまた
がって印加してそれらの間に存在するカプセル入り液晶
材料を規則的な電界印加整列ならしめ、それによって上
述の如く実効的に光学的に透明とすることができる。同
時に、電極14bは電位源に接続せずに電極14b及び電極1
3″との間の液晶材料をひずんだ或はランダムな整列と
し、それによって見る方向20″から相対的に輝いて見え
るようにすることも可能である。電極14a、14b間の小間
隙120はそれらの間の電気絶縁を与え上記の分離した付
勢或は滅勢を可能とする。 第12図に本発明の好ましい実施例及び最良モードをデ
ィスプレイ60として示してある。第12図において三重
ダッシュを付した番号は前述のように類似番号の部品を
示す。ディスプレイ60は上述の番号を付した例に従っ
て作られている。即ち、下側支持媒体12bはインジウ
ムをドープした酸化錫イントレックス電極13を有する
マイラフィルムで形成されている。またカプセル入り液
晶材料の層61は図示のように電極被膜された表面に付
着されている。間隙120を有する若干の電極部分14a
、14b等は支持媒体12bに対面する層61の表面
に、或は支持媒体12aの何れかに直接付着させてあ
り、支持媒体12aは第12図に示すように付着させてデ
ィスプレイ装置60のサンドイッチを完成させている。
更に、反射媒体80は空気であり、第12図に示す支持体
上に取付けられたカーボンブラック吸収材21″が図示の
ように支持媒体12bからの空隙80と対面するように
配置されている。このディスプレイ装置60の動作は、
例えば第4図〜第6図及び第10図にら基いて説明した動
作に従っている。 第13図は説明した型のカプセル入り液晶130を示す。
このカプセル入液晶130は閉じ込め材料132の球形カプセ
ル壁131、カプセルの内部に容れられた動作的にネマチ
ックの液晶材料133、及びコレステリックキラル添加物1
34を含む。添加物134は一般にネマチック材料133との溶
液であるが、後述のように、主としてカプセル壁から離
れた液晶材料に対して機能するので第13図には中心位置
に示してある。カプセル入り液晶130は、例えば第2図
において説明した如く液晶がひずんでいる電界遮断のひ
ずんだ状態で示されている。壁131に最も近い液晶材料
は壁の内側境界に似る弯曲形状をとらされ、第2図に示
す不連続55と類似の不連続135が存在する。 第13図のカプセル入り液晶130は、他所において及び
それらと関連して説明したカプセル入り液晶材料の本発
明の種々実施例と置換できることを理解されたい。動作
は例えば例1及び例2で説明した線に大よそ沿ってい
る。 本発明による変更された液晶ディスプレイ装置140の
概要を第14図及び第15図に示す。この装置140において
は、照明の主たる源はディスプレイ装置のいわゆる後側
或は見ない方の側142に位置する光源141から誘導され
る。詳述すれば、ディスプレイ装置140は、例えば第12
図で説明したようにして上側及び下側支持媒体12a、12b
上に支持されている1対の電極13、14の間のカプセル入
り液晶の層61を含む。番号80は前例と同様に空隙であ
る。 3M社から市販されている光制御フィルム(LCF)が143
に示されており、好ましい商品はLCFS−ABRO−30°−OB
−60°−CLEAR−GLOS−.030である。光制御フィルム143
は薄いプラスチックシートであって、好ましくは黒い実
質的に光吸収材料であり、その背面145から前面146に向
って貫通する黒いマイクロルーバ144を有している。こ
のフィルム或は類似材料は本発明の種々実施例と共に使
用可能である。このフィルムは実効的にそれを通る光を
平行させて液晶材料に入射させる。 マイクロルーバはベネシアンブラインドのように働ら
き、例えば光ビーム150、151のような源141からの光を
ディスプレイ装置内に導き、特に支持媒体12及び液晶層
61を、視る方向20からディスプレイ装置140を見ている
人の視線視角外の角度で通過させる。これは液晶が整列
した時或は実質的に光学的に透明の時である。このよう
な電界印加状態が第14図に示されており、光ビーム15
0、151は実質的に視線外でディスプレイ装置140を通過
している。更に、見る方向20からディスプレイ装置140
に入射する光ビーム152のような光は殆んど支持媒体12
及び整列された電界印加状態の液晶層61を通過し、例え
ば第12図で説明した吸収材21として働く黒フィルム14
3によって吸収される。 しかし、第15図に示すように、液晶層61が電界遮断状
態にある、即ち液晶がひずんだ或はランダムな整列であ
る場合には、光源141からの光ビーム150、151は液晶材
料層61によって等方散乱され、完全内部反射せしめられ
て上記の如く液晶材料の外観を輝いた着色された外観な
らしめる。例えばビーム151はビーム151aとして等方散
乱され、ビーム151bとして完全内部反射し、ビーム151c
として更に等方散乱され界面64を通して見る方向20に向
けて導かれる。第14図、第15図のディスプレイ装置140
は後側或は見ない方の側から照光することが望ましい状
況に特に有用である。しかし、このディスプレイ装置
は、充分な光が見る方向20から与えられるならば後方光
源141を用いなくとも例えば第12図のディスプレイ装置6
0と同じように機能する。従って装置140は、例えば光
源141を用いて或は用いずに周囲光によって一方の或は
両方の側を照明して日中に、また例えば源141から供給
される照明を使用することによって周囲光が所望の輝度
を得るには不充分な夜間或は他の環境内で使用できる。 第16図のディスプレイ装置160は、光制御フィルム161
が支持媒体材料12bに162において直接接着されているか
或は他の方法によって材料12bに密着させてあることを
除けば、ディスプレイ装置140と類似である。ディスプ
レイ装置160が見る方向20からの光を用いて照明される
と、上述のようにして主として支持媒体12aと空気との
界面64において完全内部反射が発生する。しかし、LCF
フィルムが直接支持媒体12bに付着されているから、界
面162に達する比較的大量の光が黒フィルムによって吸
収される。従ってディスプレイ装置160においては、本
発明による望ましい、輝いた、着色された文字表示機能
を達成するために、層61内の液晶材料を充分に照明する
ような後方光源141を設けることが特に望ましい。 第17図はカプセル入り液晶材料200の変形例であっ
て、本発明の種々の他の実施例と置換できる。カプセル
入り液晶材料200は、好ましくは球形壁203を有するカプ
セル202内に動作的にネマチックな液晶材料201を含む。
第17図においては材料200は電界遮断状態にあり、この
状態においては液晶分子の構造204は界面205において壁
203に垂直或は実質的に垂直に配向されている。即ち界
面205においては構造204はカプセル202のジオメトリに
対して大よそ半径方向に配向されている。カプセル202
の中心に近づくように移動すると、液晶分子の少なくと
も若干の構造204の配向は、例えば図示のように、カプ
セル内の液晶の実質的に最小の自由エネルギ配列でカプ
セル202の容積を使用即ち充填するために弯曲する傾向
を呈する。 このような整列は、支持部材と反応してカプセル内壁
に常配向されたステリル或はアルキル群を形成する液晶
材料への添加物の添加によるものと信じられる。ワーナ
ー錯体或はカプセル壁203を形成している支持媒体12のP
VAと反応する他の材料は、液晶材料自体内に半径方向に
突起する傾向のあるステリル群或はモエイティを伴なう
比較的堅い皮或は壁を形成する。この突起は液晶構造に
半径方向或は垂線方向整列を生じさせ易い。更に、液晶
材料のこのような整列は、一般的分子方向に直角に取ら
れた方向導関数が非ゼロであるために電界遮断状態にあ
る液晶構造の上述の強く弯曲したひずみに順応する。 第18図は染料が蛍光型である本発明の実施例を示す。
例えば蛍光染料は油溶性蛍光染料D−250でよく、また
水溶性蛍光染料はD−834でよい。第18図においては油
溶性蛍光染料9Fが油を基とする液晶材料30中に示され、
また水溶性蛍光染料9Fは閉じ込め媒体33及び支持媒体31
2内に示されている。しかし、最も好ましくは蛍光染料
が閉じ込め媒体内にあること、次に好ましいのは液晶材
料内にあること、そして好ましくないのは支持媒体内に
あることである。しかし、蛍光染料は1つ以上の媒体或
は材料内に存在させることができる。 蛍光は入射放射によって生ずる放射である。本発明の
好ましい実施例及び最良モードによれば、蛍光を発する
放射或は蛍光染料によって放出された放射は可視光波長
内に、或はその付近にある。蛍光材料によって放出され
る光は一般に等方的に放出される。即ち入射光に応答し
て放出される光の方向を予測することは不可能である。 本発明の液晶装置内の蛍光染料は、装置の光出力を増
白する或は輝かすのに使用できる。増白或は輝かせの効
果は洗濯用洗剤の分野において公知である。本発明によ
れば蛍光染料は紫外或は蛍光を青及び緑範囲或は波長の
光に変換して、例えば人が見るための液晶装置の光出力
の外観の増白或は輝きの改善或は増大に使用できる。蛍
光染料を用いる本発明は、紫外光或は紫光の含有率が比
較的高い日光或は蛍光照明状態の下で特に効果的であ
る。 本発明による蛍光染料の使用では、蛍光染料は必ずし
も可視スペクトル内の光を吸収せず、従って蛍光染料は
通常、入射光及び液晶装置内に収容されている例えば非
蛍光材料のような他の染料の色彩の両方或は何れか一方
の関数とし散乱光の色彩に影響を与えることは期待され
ない。むしろ蛍光染料は液晶装置が放出する光を輝か
せ、例えば液晶がひずんだ整列の時に散乱光を更に強め
ることによってその見掛け上の白さを増加させる。 詳述すれば、光がひずんだ液晶材料によって散乱させ
られると、散乱した光は蛍光染料に衝突し、蛍光染料は
光をランダムな方向に再放射する。再放射された光は更
に散乱し、付加的な光も最後に液晶装置の見る面を通過
して例えば人によって見られる。本発明は1つの目的、
即ち液晶ディスプレイ等の装置の輝度及び白さの両方或
はは何れか一方を改善し、また好ましくは装置の光学的
出力の鮮明度をも改善する目的を有している。 特に第18図に参照する。液晶装置360の動作は上述の
他の装置或はディスプレイと実質的に同一とすることが
できる。しかし入射光ビームに応答して蛍光染料分子或
は粒子は蛍光を発する或はそれ自体光を放出し、これは
層361内の液晶材料が光を等方散乱させるのと同時に発
生する。そこで装置360内の光レベルは累積し、得に層3
61内の液晶材料が散乱整列モードにある時には、レーザ
の動作と類似して高められる。従って第18図の出力光38
0の輝度、強度、コントラスト及び他の特性の全て或は
何れかは見る方向320から見た時に更に強められてい
る。この動作中ひずんだ液晶材料によって等方散乱され
た光及び放出された或は蛍光を発する光は装置360の前
方界面及び後方界面の両方或は何れか一方において上述
の如く完全に内部反射され、所望の輝度が得られる。ま
た例えば第18図のゾーン362に示すように、それ自体透
過モードにあるか或はその中に液晶材料を有していない
支持媒体及び閉じ込め材料の両方或は何れか一方内に位
置できる蛍光染料、及びこれらの染料からの光或は少な
くとも殆んどのこれらの光は、前述の如くそれぞれの界
面において完全に内部反射される。従って、この光は支
持媒体312内に捕捉される(前述のように見る方向320に
伝送され得る少量の光を除く)か、或は変形としてこの
蛍光を発する光は完全内部反射によって層361内のひず
んだ、散乱させるカプセル入り液晶材料311上へ導き該
材料への別の光入力を与えて更に輝やかせることができ
る。 例3 例1の成分及び方法を使用したが、全ての成分を混合
する前に0.4%(0.02g)のD−250油溶性蛍光染料を油
を基とする液晶材料と混合した。前述のような材料のス
クリーニングの後にスライドを採取した。このスライド
を乾燥させて顕微鏡で観測した結果、カプセルの寸法は
約3乃至約4ミクロンであった。更に、このようにして
形成したエマルジョンのフィルムを間隙5に設定したド
クターブレードを用いてはがし、イントレックスの電極
を有するマイラサブストレートに付着させた。動作に際
して、完全な散乱は8ボルト以下の電界で発生し、8ボ
ルトで散乱が減少し始め、25ボルトで飽和に達した。 例4 例1の成分及び方法を使用したが、全ての成分を混合
する前に0.4%(0.06g)のD−834水溶性蛍光染料を水
を基とする液晶材料と混合した。前述のような材料のス
クリーニングの後にスライドを採取した。このスライド
を乾燥させて顕微鏡で観測した結果、カプセルの寸法は
約3乃至約4ミクロンであった。更にこのようにして形
成したエマルジョンのフィルムを間隙5に設定したドク
ターブレードを用いてはがし、イントレックスの電極を
有するマイラサブストレートに付着させた。動作させた
ところ、完全な散乱は8ボルト以下の電界で発生し、7
ボルトで散乱が減少し始め、25ボルトで飽和に達した。 例5 例3の成分及び方法を使用したが、0.4%のコンゴ赤
をD−250染料で置換した。結果は同一で、しきい値は
9ボルト、また飽和は30ボルトであった。 蛍光染料は本発明の若干の他の実施例及び特色内にお
いて及びこれらと共にの両方或は何れか一方で使用可能
である。 更に、本発明の蛍光染料は同化技術を用いて複数の液
晶の容積に適用し得ることを理解されたい。また更に本
発明のディスプレイは多色型であっても差支えない。 また蛍光染料を伴なう液晶材料の容積から形成されて
いる液晶装置を製造するのに、交又結合或は強いカプセ
ル技術を本発明と共に用いることができる。 例6 光学的増輝度剤及び写真添加物として知られるチバ・
ガイギーの商標チノパルSFP蛍光染料を用いて第18図に
示す型の液晶装置を製造した。チノパルSFPは2,2′−ジ
スルホン酸級に属している。チノパルSFPの化学構造は
4,4′−ビス−2−ジエチルアミノ−4−(2,5−ジスホ
ノフェニルアミノ)−5−トリアジニル−6−アミノ−
スチルベン−2,2′ジスルホン酸、ナトリウム塩であ
る。水に溶解した時の蛍光最大値は438±約3nm程度であ
る。即ちこの材料は約438nmから下で再放射する。 0.75%のチノパルSFPをポリビニルアルコール20/30プ
ラスガントレツ169エマルジョン(約85%のPVAに対して
約15%のガントレツの比のエマルジョン)内に溶解し
た。このエマルジョンと染料とを充分に混合し、次でド
クターブレードを用いてインジウム錫酸化物(ITO)被
膜したマイラフィルムの裏側に被膜した。材料を乾燥さ
せた後に10ミクロンのフィルム被膜が得られ、約90℃の
炉内で約1時間に亘ってPVAを交又結合させた。 このようにして形成された増白剤被膜フィルムを液晶
パネルとして使用した。試験の結果、増白剤を使用せず
に同じように製造したものよりも大きい輝度が得られ
た。約79%の輝度が達成された。この輝度係数は酸化マ
グネシウム標準の100%輝度と対比される。 他のチノパル増輝度剤も例えば水に溶解して蛍光最大
値を異なる値に移して使用できる。更にフルオロール
(ジェネラル・アニリン社)、フルオレセント・アンド
・フルオロゾル(アライド・ケミカル社)、フルオル・
ホワイト(アメリカン・シアナミド社)及びフルオライ
ト(インペリアル・ケミカル・インダストリーズ社)の
ような他の蛍光染料も本発明に従って使用可能である。 第19図に本発明の変形実施例を400で示す。液晶ディ
スプレイ400は本発明によって蛍光染料を、この染料は
蛍光を発生せしめる特定の光源と共に使用する型であ
る。光源はその位置或は放出する光の波長の何れかによ
って観察者には見えず、従ってそれによって観察者は蛍
光染料の蛍光によって放出される光だけを見ることにな
る。従って、装置400の外観及び一般的動作は光放出型
ディスプレイと似ているが、実際には装置400は蛍光付
加を伴なう散乱ディスプレイとして機能するのである。 第19図のディスプレイ400はカプセル入り液晶の単独
の或は複数の層61を含む。この(これらの)層は、適当
な振巾、持続時間、及び周波数の全て或は何れかの電界
が印加されない時には液晶の自然構造をひずませて光を
散乱させる壁面を有する閉じ込め媒体内の複数の体積の
液晶材料である。層61は、前述のように例えば液晶自体
及び閉じ込め媒体の両方或は何れか一方の中に蛍光染料
9fを有している。ハウジング402は液晶及び閉じ込め媒
体材料61を閉じ込め、ハウジング内部は空気、必要なら
ば付加的閉じ込め或は支持媒体等403をその中に有して
よい。媒体403の目的は材料61の保持及び材料61との共
働の両者或は何れか一方を行って所望の完全内部反射を
生じさせることである。蛍光染料9fも、もし材料403が
染料を収容できるならば、材料403内に含ませてよい。
紫外照射404のような放射源がハウジング402の一方端に
配置されている。好ましくはこの源は、406で示す観察
者に向ってハウジングの窓405を通して直接的に放射を
放出しないように位置ぎめする。源404は、蛍光染料9f
に蛍光或は再放射を生ぜしめることが好ましい波長の放
射を供給するように、ハウジング内或はハウジングの外
側にあってよい。ハウジング内壁面407は光或は源から
放出される何等かの放射が直接衝突した時にそれを吸収
できる光吸収材料408で内張りすることができる。材料6
1内の液晶の構造の整列を遂行するために、電源410が設
けられ、スイッチ412を閉じるとそれぞれの電極に接続
されて電界を印加する。 装置400の動作中、電界を層61に印加すると液晶構造
が整列し、源からの光は層61を通して伝わり吸収材料40
8によって吸収される。蛍光染料に衝突する放射によっ
て若干の蛍光が発生するかも知れないが、この蛍光の結
果として放出される光の量は相対的に最小である。一方
規定の入力(電界)が印加されない場合には層61はそれ
に入射する放射並びに蛍光染料によって放出される光を
散乱させる。その結果充分な量の光が層61及び別の媒体
403の両者或は何れか一方に累積し、比較的大量の比較
的強い光が装置400の出力として窓を通過できるように
なる。 本発明は、データ、文字、情報、絵画等のカラーディ
スプレイを行うために、或は小型及び大型の何れか或は
両方の単なる光制御を行うために種々の方法で使用する
ことが可能である。カラーテレビジョン、サイン、掲示
板、及び他の型のディスプレイは本発明を組入れること
ができるシステム及び装置の例である。本発明は1つ或
はそれ以上の上述の媒体或は材料内に非多色染料の使用
を企図するものであるが、現在の最良モードにおいて最
も好ましいのは染料は閉じ込め媒体内に配置することで
る。染料は、好ましくは蛍光材料染料であり、また染料
を非蛍光型とすることも可能である。本発明の1実施例
及び最良モードによれば、液晶材料は文字等を形成させ
る領域のみにおいて支持媒体12内に配置する。変形とし
て、層61は支持媒体12全体にまたがって伸ばし、文字が
表示される場所にだけ液晶層61の接近部分に対して電界
の印加/遮断を制御する電極を設けてもよい。光学的シ
ャッタとして、本発明は見る側から見る光の実効及び見
掛けの両方或は何れか一方を調整するのに用いることが
できる。本発明による完全内部反射及び光学的干渉の両
方或は何れか一方の原理によって遂行される強調された
散乱を利用して、種々の他の設計も要望に応じて使用す
ることが可能である。これらには、例えば光学的シャッ
タ、テレビジョン、サイン、掲示板、等が含まれ、これ
らは本明細書に用いた「ディスプレイ」の定義内に含ま
れるものと考えることができる。 本発明は、就中、制御された光学ディスプレイを装置
するのに使用可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による液晶装置の概要図であり、
第2図及び第3図は本発明による液晶カプセルの拡大概
要図であって、それぞれ無電界即ち電界遮断状態並びに
電界印加状態を示し、 第4図及び第5図は本発明の1実施例による液晶装置の
概要図であって、それぞれ無電界状態及び電界印加状態
を示し、 第6図は本発明による液晶装置の別の実施例の概要図で
あって、完全内部反射を生じさせるために空隙を使用
し、 第7図及び第8図は光学的干渉原理を用いた本発明によ
る液晶装置の別の実施例の概要図であり、それぞ無電界
状態及び電界印加状態を示し、 第9図は何れかの実施例に形成できる本発明による液晶
ディスプレイ装置の斜視図であり、 第10図は連続する液晶材料の層及び中断された電極を用
いた液晶装置の別の実施例の部分概要側面図であり、 第11図は第10図の実施例の一部を切欠いた概要斜視図で
あり、 第12図は本発明による液晶ディスプレイのほぼ同縮尺の
概要図であって、若干の他の実施例の支持媒体層とカプ
セル入り液晶層の寸法関係をより正確に示し、 第13図は若干の他の実施例に使用できるコレステリック
材料添加物を有するネマチック液晶カプセルの概要図で
あり、 第14図及び第15図は見ない方の側からの入射照明を設
け、光制御フィルム導光器を有する液晶装置の更に別の
実施例のそれぞれ電界印加状態及び電界遮断状態を示す
概要図であり、 第16図は第14図及び第15図と類似の概要図であるが、光
制御フィルム導光器が支持部材に接着されており、 第17図はカプセル入り液晶の別の実施例を第2図及び第
3図のように示す概要図であり、 第18図は第6図と類似の図であるが蛍光染料を使用した
本発明の好ましい実施例及び最良モードを示し、そして 第19図は蛍光染料を使用した本発明の変形実施例による
見掛け光放出ディスプレイの概要図である。 9……非多色染料、10……液晶装置、11……液晶材料、
12……支持媒体、13,14……電極、15……スイッチ、16
……電圧源、17……光ビーム、18……反射媒体、19……
界面、20……視認領域、21……光吸収層、30……液晶材
料、31……カプセル内容積、32……カプセル、33……閉
じ込め媒体、50……カプセル内部壁面、51……液晶分子
層、60……液晶ディスプレイ、63……空気、64……界
面、65……光ビーム、70……入射光ビーム、80……反射
媒体、81……吸収材、91……誘電干渉層、141……光
源、143……光制御フィルム、144……マイクロルーパ。
要図であって、それぞれ無電界即ち電界遮断状態並びに
電界印加状態を示し、 第4図及び第5図は本発明の1実施例による液晶装置の
概要図であって、それぞれ無電界状態及び電界印加状態
を示し、 第6図は本発明による液晶装置の別の実施例の概要図で
あって、完全内部反射を生じさせるために空隙を使用
し、 第7図及び第8図は光学的干渉原理を用いた本発明によ
る液晶装置の別の実施例の概要図であり、それぞ無電界
状態及び電界印加状態を示し、 第9図は何れかの実施例に形成できる本発明による液晶
ディスプレイ装置の斜視図であり、 第10図は連続する液晶材料の層及び中断された電極を用
いた液晶装置の別の実施例の部分概要側面図であり、 第11図は第10図の実施例の一部を切欠いた概要斜視図で
あり、 第12図は本発明による液晶ディスプレイのほぼ同縮尺の
概要図であって、若干の他の実施例の支持媒体層とカプ
セル入り液晶層の寸法関係をより正確に示し、 第13図は若干の他の実施例に使用できるコレステリック
材料添加物を有するネマチック液晶カプセルの概要図で
あり、 第14図及び第15図は見ない方の側からの入射照明を設
け、光制御フィルム導光器を有する液晶装置の更に別の
実施例のそれぞれ電界印加状態及び電界遮断状態を示す
概要図であり、 第16図は第14図及び第15図と類似の概要図であるが、光
制御フィルム導光器が支持部材に接着されており、 第17図はカプセル入り液晶の別の実施例を第2図及び第
3図のように示す概要図であり、 第18図は第6図と類似の図であるが蛍光染料を使用した
本発明の好ましい実施例及び最良モードを示し、そして 第19図は蛍光染料を使用した本発明の変形実施例による
見掛け光放出ディスプレイの概要図である。 9……非多色染料、10……液晶装置、11……液晶材料、
12……支持媒体、13,14……電極、15……スイッチ、16
……電圧源、17……光ビーム、18……反射媒体、19……
界面、20……視認領域、21……光吸収層、30……液晶材
料、31……カプセル内容積、32……カプセル、33……閉
じ込め媒体、50……カプセル内部壁面、51……液晶分子
層、60……液晶ディスプレイ、63……空気、64……界
面、65……光ビーム、70……入射光ビーム、80……反射
媒体、81……吸収材、91……誘電干渉層、141……光
源、143……光制御フィルム、144……マイクロルーパ。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭59−226322(JP,A)
特開 昭59−178429(JP,A)
特開 昭54−141150(JP,A)
特開 昭55−48735(JP,A)
特開 昭57−202522(JP,A)
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.入射光の散乱を生じさせて光出力をつくる配列を液
晶材料に生じさせる容器媒質手段のマイクロカプセル
(32、132、203)に包含した液晶材料(30、133、201)
と、電界入力を加える電極手段(13、14)とを含み、前
記の液晶材料は電界入力に応答して散乱量を減少させる
ようにした液晶デバイスにおいて、 少なくとも一つの波長で光を着色する少なくとも一つの
染料を含み、そして一つの波長で光を吸収し、別の波長
で光を再輻射する蛍光染料を含み、この蛍光染料は前記
の少なくとも一つの波長の光を吸収することはなく、そ
して前記の蛍光染料により再輻射された光が光出力の輝
度を高めたり、光出力を増白することを特徴とする液晶
デバイス。 2.前記の蛍光染料は前記の容器媒質手段内の染料を構
成している請求項1に記載の液晶デバイス。 3.前記の蛍光染料は前記の液晶材料内の染料を構成し
ている請求項1に記載の液晶デバイス。 4.電界がかかるとその電界に対して整列して光の散乱
を少なくする液晶材料を使用し、電界がかからないとき
は液晶材料の自然構造を歪ませて光の散乱を生じさせて
光出力をつくる容器媒質手段内に多数の液晶材料の微小
塊を形成し、(i)少なくとも一つの波長で光を着色す
る少なくとも一つの染料と、(ii)前記の少なくとも一
つの波長の光を吸収しないが、一つの波長で光を吸収
し、そして別の波長で光を再輻射して光出力の輝度を高
めたり、光出力を増白する蛍光染料との両方を前記の液
晶材料と前記の容器媒質手段の少なくとも一方と組み合
わせることを特徴とする液晶デバイスの製法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US877109 | 1986-06-23 | ||
US06/877,109 US4856876A (en) | 1983-03-30 | 1986-06-23 | Fluorescent colored encapsulated liquid crystal apparatus using enhanced scattering |
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ID=25369281
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---|---|
US (1) | US4856876A (ja) |
EP (1) | EP0251629B1 (ja) |
JP (1) | JP2670269B2 (ja) |
AT (1) | ATE101931T1 (ja) |
CA (1) | CA1293316C (ja) |
DE (1) | DE3789127T2 (ja) |
ES (1) | ES2049216T3 (ja) |
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