JP2669304B2 - 弱極性有用成分および極性有用成分を抽出および分離精製する方法 - Google Patents
弱極性有用成分および極性有用成分を抽出および分離精製する方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、弱極性有用成分および
極性有用成分を含む原料から、これらの有用成分を抽出
および分離精製する方法に関し、詳細には、例えば芍薬
中の有用成分であって脂溶性成分の様な弱極性成分と、
ペオニフロリンに代表される極性有用成分を、高濃度で
高効率に抽出・分離精製する方法に関するものである。
極性有用成分を含む原料から、これらの有用成分を抽出
および分離精製する方法に関し、詳細には、例えば芍薬
中の有用成分であって脂溶性成分の様な弱極性成分と、
ペオニフロリンに代表される極性有用成分を、高濃度で
高効率に抽出・分離精製する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】天然物に由来する生薬は種々のものが知
られているが、同一原料中に脂溶性の弱極性成分と極性
成分の両方を含んでいるものが多い。例えば古くから生
薬として利用されている芍薬には、ペオニフロリンとい
う極性成分が含まれており、鎮痛効果等を有する物質と
して周知である。ペオニフロリンを抽出・分離する方法
は、有機溶媒および温水等を用いて多段階の抽出ステッ
プを行なうという非常に効率の悪い方法でありながら、
一応は確立されている。
られているが、同一原料中に脂溶性の弱極性成分と極性
成分の両方を含んでいるものが多い。例えば古くから生
薬として利用されている芍薬には、ペオニフロリンとい
う極性成分が含まれており、鎮痛効果等を有する物質と
して周知である。ペオニフロリンを抽出・分離する方法
は、有機溶媒および温水等を用いて多段階の抽出ステッ
プを行なうという非常に効率の悪い方法でありながら、
一応は確立されている。
【0003】また、ペオニフロリンに関して超臨界状態
の二酸化炭素で抽出したエキスを、超臨界流体クロマト
グラフィーで分析する方法も試みられている(生薬学雑
誌,46(1),9-13,1992) 。しかし、クロマトグラフィーの
利用は分析レベルに過ぎず、工業的な単離生産方法とは
言えないものであった。
の二酸化炭素で抽出したエキスを、超臨界流体クロマト
グラフィーで分析する方法も試みられている(生薬学雑
誌,46(1),9-13,1992) 。しかし、クロマトグラフィーの
利用は分析レベルに過ぎず、工業的な単離生産方法とは
言えないものであった。
【0004】一方、ペオニフロリンやその他の極性有用
成分以外の、芍薬中の脂溶性成分等の弱極性有用成分に
ついては、これまであまり研究がなされておらず、従っ
て、極性有用成分と弱極性有用成分の両者を連続操作で
抽出・分離するという試みもこれまでに報告されてはい
ない。
成分以外の、芍薬中の脂溶性成分等の弱極性有用成分に
ついては、これまであまり研究がなされておらず、従っ
て、極性有用成分と弱極性有用成分の両者を連続操作で
抽出・分離するという試みもこれまでに報告されてはい
ない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の様な事
情を考慮してなされたものであって、弱極性有用成分と
極性有用成分の両方を含む原料から、それぞれの有用成
分を不純物等を混入させることなく、高品質に効率よく
抽出・分離精製する方法を提供することを目的とするも
のである。
情を考慮してなされたものであって、弱極性有用成分と
極性有用成分の両方を含む原料から、それぞれの有用成
分を不純物等を混入させることなく、高品質に効率よく
抽出・分離精製する方法を提供することを目的とするも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し得た本
発明方法は、弱極性有用成分と該弱極性有用成分よりも
極性の強い極性有用成分をそれぞれ1種以上含む原料か
らこれらの有用成分を抽出および分離精製する方法であ
って、超臨界または高圧状態の流体を原料と接触させる
ことによって前記有用成分を抽出する工程と、前記抽出
工程によって得られた前記有用成分含有流体を吸着カラ
ムに通過させて、該吸着カラムに前記有用成分を全て吸
着させる吸着工程と、上記吸着カラムに、流体中の極性
調整物質の濃度を段階的に変化させて極性を異ならせた
超臨界または高圧状態の流体を所定量ずつ複数画分通過
させることによって、各流体の極性に対応した極性有用
成分または弱極性有用成分を吸着カラムから画分ごとに
脱着させ、分取する分離精製工程を含むことを要旨とす
る。
発明方法は、弱極性有用成分と該弱極性有用成分よりも
極性の強い極性有用成分をそれぞれ1種以上含む原料か
らこれらの有用成分を抽出および分離精製する方法であ
って、超臨界または高圧状態の流体を原料と接触させる
ことによって前記有用成分を抽出する工程と、前記抽出
工程によって得られた前記有用成分含有流体を吸着カラ
ムに通過させて、該吸着カラムに前記有用成分を全て吸
着させる吸着工程と、上記吸着カラムに、流体中の極性
調整物質の濃度を段階的に変化させて極性を異ならせた
超臨界または高圧状態の流体を所定量ずつ複数画分通過
させることによって、各流体の極性に対応した極性有用
成分または弱極性有用成分を吸着カラムから画分ごとに
脱着させ、分取する分離精製工程を含むことを要旨とす
る。
【0007】また、芍薬中の弱極性有用成分および極性
有用成分を抽出および分離精製するに当たり、超臨界ま
たは高圧状態の流体を原料と接触させることによって前
記有用成分を抽出する工程を必須的に含み、前記抽出工
程によって得られた有用成分含有流体または抽出物を、
超臨界流体クロマトグラフィーを用いて分離精製する方
法も本発明に含まれる。
有用成分を抽出および分離精製するに当たり、超臨界ま
たは高圧状態の流体を原料と接触させることによって前
記有用成分を抽出する工程を必須的に含み、前記抽出工
程によって得られた有用成分含有流体または抽出物を、
超臨界流体クロマトグラフィーを用いて分離精製する方
法も本発明に含まれる。
【0008】抽出工程で用いられる超臨界または高圧状
態の流体が、極性調整物質を含んだ二酸化炭素であるこ
と、芍薬の根を原料とし、抗炎症作用を有する弱極性有
用成分を得ることは、本発明の好ましい実施態様であ
る。
態の流体が、極性調整物質を含んだ二酸化炭素であるこ
と、芍薬の根を原料とし、抗炎症作用を有する弱極性有
用成分を得ることは、本発明の好ましい実施態様であ
る。
【0009】
【作用】本発明法は、弱極性と極性の有用成分をそれぞ
れ1種以上有する原料からそれぞれの有用成分を効率よ
く抽出および分離精製する方法であり、原料は特に限定
されないが、以下の説明では便宜上芍薬を例として示
す。
れ1種以上有する原料からそれぞれの有用成分を効率よ
く抽出および分離精製する方法であり、原料は特に限定
されないが、以下の説明では便宜上芍薬を例として示
す。
【0010】芍薬中の有用成分としては、先に述べた様
に、鎮痛効果等を有する極性成分であるペオニフロリン
が知られているが、弱極性有用成分については明確にさ
れていなかった。本発明者等は、超臨界による分離プロ
セスを芍薬に適用することによって、極性有用成分と共
に弱極性有用成分の抽出・分離精製に成功したものであ
る。また、さらに芍薬中の弱極性有用成分が抗炎症作用
効果に優れることを見出した。ちなみに、芍薬中の弱極
性有用成分を工業的に単離したという例はない。なおこ
こで弱極性成分とは、極性の強くない化合物を表し、低
極性、非極性の意味を含む。以下、本発明方法を詳述す
る。
に、鎮痛効果等を有する極性成分であるペオニフロリン
が知られているが、弱極性有用成分については明確にさ
れていなかった。本発明者等は、超臨界による分離プロ
セスを芍薬に適用することによって、極性有用成分と共
に弱極性有用成分の抽出・分離精製に成功したものであ
る。また、さらに芍薬中の弱極性有用成分が抗炎症作用
効果に優れることを見出した。ちなみに、芍薬中の弱極
性有用成分を工業的に単離したという例はない。なおこ
こで弱極性成分とは、極性の強くない化合物を表し、低
極性、非極性の意味を含む。以下、本発明方法を詳述す
る。
【0011】本発明法では、まず超臨界または高圧状態
の二酸化炭素、あるいは二酸化炭素と後述の極性調整物
質(エントレーナー)との混合溶媒を用いて、原料中か
ら弱極性成分および/または極性成分を抽出する。これ
が抽出工程である。この時の抽出温度は10〜80℃が、ま
た抽出圧力は70〜500kg/cm2 が好ましい。エントレーナ
ーとしては水や、エタノール、メタノール等の低級アル
コールが利用でき、二酸化炭素に対して 0〜60重量%添
加される。エタノールが安全上特に好ましい。抽出工程
における温度、圧力、エントレーナー濃度の条件を種々
変化させて抽出効率を高めることができる。抽出工程の
後の吸着工程および分離精製工程の温度、圧力、エント
レーナーの種類および濃度の各条件は抽出工程と同じ範
囲が好ましいが、もちろんこれらの3工程の操作条件は
それぞれ異なっていても良い。
の二酸化炭素、あるいは二酸化炭素と後述の極性調整物
質(エントレーナー)との混合溶媒を用いて、原料中か
ら弱極性成分および/または極性成分を抽出する。これ
が抽出工程である。この時の抽出温度は10〜80℃が、ま
た抽出圧力は70〜500kg/cm2 が好ましい。エントレーナ
ーとしては水や、エタノール、メタノール等の低級アル
コールが利用でき、二酸化炭素に対して 0〜60重量%添
加される。エタノールが安全上特に好ましい。抽出工程
における温度、圧力、エントレーナー濃度の条件を種々
変化させて抽出効率を高めることができる。抽出工程の
後の吸着工程および分離精製工程の温度、圧力、エント
レーナーの種類および濃度の各条件は抽出工程と同じ範
囲が好ましいが、もちろんこれらの3工程の操作条件は
それぞれ異なっていても良い。
【0012】エントレーナーを加えない二酸化炭素単独
で抽出を行なうと原料中の極性成分は抽出されにくいの
で、用いられる原料が弱極性有用成分を高濃度に含有す
るときには、まず二酸化炭素単独で抽出・回収を行なっ
て、回収液に対してその後の吸着・分離精製工程を行な
いながら、別にエントレーナーを二酸化炭素に所定量加
えた混合溶媒で、極性成分と残存弱極性成分を抽出・回
収または抽出・吸着・分離精製工程を行なうこともでき
る。また、抽出された有用成分を超臨界流体クロマトグ
ラフィーを利用して分離精製することもできる。この時
のクロマトグラフィーの操作条件としては、温度10〜80
℃、圧力70〜500kg/cm2が好ましく、エントレーナーは
0〜60重量%(対CO2)の使用が好ましい。
で抽出を行なうと原料中の極性成分は抽出されにくいの
で、用いられる原料が弱極性有用成分を高濃度に含有す
るときには、まず二酸化炭素単独で抽出・回収を行なっ
て、回収液に対してその後の吸着・分離精製工程を行な
いながら、別にエントレーナーを二酸化炭素に所定量加
えた混合溶媒で、極性成分と残存弱極性成分を抽出・回
収または抽出・吸着・分離精製工程を行なうこともでき
る。また、抽出された有用成分を超臨界流体クロマトグ
ラフィーを利用して分離精製することもできる。この時
のクロマトグラフィーの操作条件としては、温度10〜80
℃、圧力70〜500kg/cm2が好ましく、エントレーナーは
0〜60重量%(対CO2)の使用が好ましい。
【0013】抽出工程の次の吸着工程に用いられる吸着
カラムには、シリカゲルの他、シリカゲルにメチル基、
オクタ基、オクタデシル基、NH2 基や硝酸銀を修飾し
たものやアルミナ、ポリマーゲル等の充填剤が利用でき
る。抽出後の流体を吸着カラムに通すことによって弱極
性および極性有用成分は、すべて吸着カラムに吸着され
る。吸着カラムに吸着された弱極性および極性有用成分
は、圧力、温度やエントレーナー濃度を何種類か変化さ
せた(極性を異ならせた)二酸化炭素混合溶媒を通過さ
せることによって効率的に高純度に分画される。すなわ
ち、流体中のエントレーナーの濃度を段階的に変化させ
て極性を異ならせた超臨界または高圧状態の流体を所定
量ずつ複数画分通過させることによって、各流体の極性
に対応した極性有用成分または弱極性有用成分を吸着カ
ラムから画分ごとに脱着させることができるのである。
この時のエントレーナー濃度等の条件は有用成分の種類
等に応じて適宜変化させればよいが、一般的に温度10〜
80℃、圧力70〜500 kg/cm2が好ましく、エントレーナー
は0〜60重量%(対CO2 )の使用が好ましい。このよ
うな分離脱着工程は従来法に比較しても非常に高効率で
ある。
カラムには、シリカゲルの他、シリカゲルにメチル基、
オクタ基、オクタデシル基、NH2 基や硝酸銀を修飾し
たものやアルミナ、ポリマーゲル等の充填剤が利用でき
る。抽出後の流体を吸着カラムに通すことによって弱極
性および極性有用成分は、すべて吸着カラムに吸着され
る。吸着カラムに吸着された弱極性および極性有用成分
は、圧力、温度やエントレーナー濃度を何種類か変化さ
せた(極性を異ならせた)二酸化炭素混合溶媒を通過さ
せることによって効率的に高純度に分画される。すなわ
ち、流体中のエントレーナーの濃度を段階的に変化させ
て極性を異ならせた超臨界または高圧状態の流体を所定
量ずつ複数画分通過させることによって、各流体の極性
に対応した極性有用成分または弱極性有用成分を吸着カ
ラムから画分ごとに脱着させることができるのである。
この時のエントレーナー濃度等の条件は有用成分の種類
等に応じて適宜変化させればよいが、一般的に温度10〜
80℃、圧力70〜500 kg/cm2が好ましく、エントレーナー
は0〜60重量%(対CO2 )の使用が好ましい。このよ
うな分離脱着工程は従来法に比較しても非常に高効率で
ある。
【0014】抽出後に回収されたあるいは分画後の各種
有用成分は二酸化炭素の密度を下げること等によって二
酸化炭素と分離される。この分離工程において、多段階
的に二酸化炭素の密度を下げる等の方法を採れば、有用
成分をさらに精製することができる。
有用成分は二酸化炭素の密度を下げること等によって二
酸化炭素と分離される。この分離工程において、多段階
的に二酸化炭素の密度を下げる等の方法を採れば、有用
成分をさらに精製することができる。
【0015】本発明法では原料として用いられる芍薬
は、コルク層からなる根の皮を取り除いた白芍であって
も、皮を取り除いていない赤芍であっても構わないが、
弱極性有用成分が多く含まれていることから赤芍が好ま
しく、粉砕して用いると良い。
は、コルク層からなる根の皮を取り除いた白芍であって
も、皮を取り除いていない赤芍であっても構わないが、
弱極性有用成分が多く含まれていることから赤芍が好ま
しく、粉砕して用いると良い。
【0016】
【実施例】以下実施例によって順を追って本発明を詳述
する。ただし、下記実施例は本発明を制限するものでは
なく、前・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施する
ことは全て本発明の技術範囲に包含される。
する。ただし、下記実施例は本発明を制限するものでは
なく、前・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施する
ことは全て本発明の技術範囲に包含される。
【0017】〈装置の説明〉図1には、本発明方法を実
施するための装置の一例の概略図を示した。タンク1中
のCO2 は液化器2において液化された後、高圧ポンプ
3で送液される。また高圧ポンプ12はエントレーナー
供給用であり、吸引側では溶媒槽11の底部に配管さ
れ、吐出側では二酸化炭素供給用ポンプの吐出側に接続
されており、ここで必要に応じてエントレーナーが添加
され、抽出溶媒は所定の濃度に制御される。抽出溶媒は
熱交換器21を通った後、切り替えバルブ31を介して
抽出槽32側に流される。抽出槽32には原料が充填さ
れており、保圧弁34と恒温槽33によって所定の抽出
圧力と温度に保たれている。
施するための装置の一例の概略図を示した。タンク1中
のCO2 は液化器2において液化された後、高圧ポンプ
3で送液される。また高圧ポンプ12はエントレーナー
供給用であり、吸引側では溶媒槽11の底部に配管さ
れ、吐出側では二酸化炭素供給用ポンプの吐出側に接続
されており、ここで必要に応じてエントレーナーが添加
され、抽出溶媒は所定の濃度に制御される。抽出溶媒は
熱交換器21を通った後、切り替えバルブ31を介して
抽出槽32側に流される。抽出槽32には原料が充填さ
れており、保圧弁34と恒温槽33によって所定の抽出
圧力と温度に保たれている。
【0018】抽出溶媒によって抽出されたエキスは抽出
槽32を通過した後吸着カラム41に導入される。吸着
カラム41には吸着剤が充填されており、吸着カラム4
1内では、移動層と固定層との間の相互作用によって抽
出エキスの各構成成分に溶出差が生じるため、混合溶媒
中のエントレーナー濃度を適宜調整すれば目的成分を吸
着カラムに保持(または脱着)させることができる。
槽32を通過した後吸着カラム41に導入される。吸着
カラム41には吸着剤が充填されており、吸着カラム4
1内では、移動層と固定層との間の相互作用によって抽
出エキスの各構成成分に溶出差が生じるため、混合溶媒
中のエントレーナー濃度を適宜調整すれば目的成分を吸
着カラムに保持(または脱着)させることができる。
【0019】吸着カラムに保持された抽出物は、切り替
えバルブ31を切り替え、抽出槽32をバイパスさせて
吸着カラム41にだけ混合溶媒を流通させことによっ
て、脱着分離工程に入る。この流路で混合溶媒を所定量
流し、所定の流量ごとにエントレーナー濃度を段階的に
変えることによって、各エントレーナー濃度に対応する
溶出成分が吸着カラムを出て分画される。次に、保圧弁
43によりCO2 の密度を低下させてCO2 と溶出成分
を分離し、バルブ61〜66を操作して各溶出成分をそ
れぞれ分離槽51、52、53へ分取する。
えバルブ31を切り替え、抽出槽32をバイパスさせて
吸着カラム41にだけ混合溶媒を流通させことによっ
て、脱着分離工程に入る。この流路で混合溶媒を所定量
流し、所定の流量ごとにエントレーナー濃度を段階的に
変えることによって、各エントレーナー濃度に対応する
溶出成分が吸着カラムを出て分画される。次に、保圧弁
43によりCO2 の密度を低下させてCO2 と溶出成分
を分離し、バルブ61〜66を操作して各溶出成分をそ
れぞれ分離槽51、52、53へ分取する。
【0020】この手法によって、超臨界流体を用いた抽
出と吸脱着を組み合わせた複合操作が可能となり、非常
に効率よい分離操作ができた。以下、原料として白芍ま
たは赤芍を用いて、芍薬中の有用成分を実際に抽出・分
離精製した実施例を示す。
出と吸脱着を組み合わせた複合操作が可能となり、非常
に効率よい分離操作ができた。以下、原料として白芍ま
たは赤芍を用いて、芍薬中の有用成分を実際に抽出・分
離精製した実施例を示す。
【0021】実施例1(高圧下での二酸化炭素のみによ
る抽出プロセス) 図2には本実施例で用いた装置の該略図を示した。ま
た、赤芍10gを粉砕したものを原料として用いたとき
の超臨界抽出結果として、得られた抽出物量を表1に、
また薄層クロマトグラムを図3に示した。プレートには
MERCK社のKieselgel 60を、展開液はクロロホルムとメ
タノール(5:1)の混合溶媒、および石油ベンジンと
酢酸エチル(1:1)の混合溶媒を用いた。スポットの
確認は10%硫酸水溶液を発色剤として噴霧後加熱して行
った。今回の分析条件では原点からの移動距離が大きい
ほど極性が小さく、脂溶性成分に位置付けられ、逆に原
点から移動しないものは糖類等の極性の大きな成分であ
る。
る抽出プロセス) 図2には本実施例で用いた装置の該略図を示した。ま
た、赤芍10gを粉砕したものを原料として用いたとき
の超臨界抽出結果として、得られた抽出物量を表1に、
また薄層クロマトグラムを図3に示した。プレートには
MERCK社のKieselgel 60を、展開液はクロロホルムとメ
タノール(5:1)の混合溶媒、および石油ベンジンと
酢酸エチル(1:1)の混合溶媒を用いた。スポットの
確認は10%硫酸水溶液を発色剤として噴霧後加熱して行
った。今回の分析条件では原点からの移動距離が大きい
ほど極性が小さく、脂溶性成分に位置付けられ、逆に原
点から移動しないものは糖類等の極性の大きな成分であ
る。
【0022】比較のために従来の溶媒抽出法として、メ
タノールで抽出したもの(A:比較例1)と、メタノー
ル抽出の後にジエチルエーテル抽出を行なったもの
(B:比較例2)も検討を加えた。さらに、実施例1
(C)のCO2 残部をメタノールで抽出したものをDと
した。
タノールで抽出したもの(A:比較例1)と、メタノー
ル抽出の後にジエチルエーテル抽出を行なったもの
(B:比較例2)も検討を加えた。さらに、実施例1
(C)のCO2 残部をメタノールで抽出したものをDと
した。
【0023】本発明法によるCO2 抽出(C:実施例
1)では、0.0616gのエキスが得られた。また薄層クロ
マトグラフィー(TLC)分析の結果から、実施例1で
はペオニフロリン等を含まない弱極性(脂溶性)成分の
みが抽出されており(図3C)、弱極性成分が効率的に
濃縮されていることがわかる。Dには脂溶性成分はほと
んど含まれていなかった。
1)では、0.0616gのエキスが得られた。また薄層クロ
マトグラフィー(TLC)分析の結果から、実施例1で
はペオニフロリン等を含まない弱極性(脂溶性)成分の
みが抽出されており(図3C)、弱極性成分が効率的に
濃縮されていることがわかる。Dには脂溶性成分はほと
んど含まれていなかった。
【0024】
【表1】
【0025】実施例1−2 (抽出効率に及ぼす圧力と温度の影響) 図2の装置を用いて、赤芍8gを抽出槽に仕込み、温度
20〜50℃、圧力10〜30MPa でCO2 による抽出を行なっ
た。溶媒を原料重量に対し 140倍使用した場合の各条件
での抽出収量を図4および5に示した。図より、圧力一
定(30MPa) での抽出量は温度が高いほど多く、また温度
一定(313K=40℃)での抽出量は圧力が高いほど多いこ
とがわかる。なお、各抽出物をTLC分析した結果、抽
出条件を変化させても内容物に顕著な差は認められず、
脂溶性の弱極性成分がいずれの場合においても効率よく
抽出されていた。
20〜50℃、圧力10〜30MPa でCO2 による抽出を行なっ
た。溶媒を原料重量に対し 140倍使用した場合の各条件
での抽出収量を図4および5に示した。図より、圧力一
定(30MPa) での抽出量は温度が高いほど多く、また温度
一定(313K=40℃)での抽出量は圧力が高いほど多いこ
とがわかる。なお、各抽出物をTLC分析した結果、抽
出条件を変化させても内容物に顕著な差は認められず、
脂溶性の弱極性成分がいずれの場合においても効率よく
抽出されていた。
【0026】実施例2 (エントレーナーを使用した抽出) 図2の装置を用いて、赤芍乾燥品を抽出槽32に入れ、
CO2 を温度40℃、圧力400kg/cm2 で流通させて抽出を
行なった。抽出物は減圧弁の後に設置された分離槽5
1,52で回収される。溶剤比が 300の時に約0.24gの
抽出物が得られた。TLC分析の結果、弱極性有用成分
の含有率の高い脂溶性成分であることが分かった。さら
に続けてエントレーナーとしてエタノール8重量%(対
CO2 )添加して抽出を行なった。得られた抽出物中の
エタノールを減圧留去したところ0.35gの画分が得られ
た。TLC分析の結果、得られた画分はペオニフロリン
の含有率が高いことが確認された。
CO2 を温度40℃、圧力400kg/cm2 で流通させて抽出を
行なった。抽出物は減圧弁の後に設置された分離槽5
1,52で回収される。溶剤比が 300の時に約0.24gの
抽出物が得られた。TLC分析の結果、弱極性有用成分
の含有率の高い脂溶性成分であることが分かった。さら
に続けてエントレーナーとしてエタノール8重量%(対
CO2 )添加して抽出を行なった。得られた抽出物中の
エタノールを減圧留去したところ0.35gの画分が得られ
た。TLC分析の結果、得られた画分はペオニフロリン
の含有率が高いことが確認された。
【0027】実施例2−2 (エントレーナー濃度の影響) 赤芍乾燥品8gを抽出槽に仕込み、温度 313K、圧力30
MPa でエントレーナーとしてエタノールを用い、エタノ
ールの濃度を変化させて抽出を行なった。溶媒を原料重
量に対し 140倍使用した場合の抽出収量を図6に示した
が、エントレーナーの添加量が多いほど抽出量が多くな
ることがわかる。
MPa でエントレーナーとしてエタノールを用い、エタノ
ールの濃度を変化させて抽出を行なった。溶媒を原料重
量に対し 140倍使用した場合の抽出収量を図6に示した
が、エントレーナーの添加量が多いほど抽出量が多くな
ることがわかる。
【0028】また図7には、各条件での抽出物のTLC
分析パターンを示した。本発明法によれば、メタノール
等の有機溶媒溶出法では一緒に抽出されてしまう極性の
高い多糖類を含むことなく、弱極性有用成分とペオニフ
ロリン等の極性有用成分を高純度に分別抽出ができるこ
とがわかった。
分析パターンを示した。本発明法によれば、メタノール
等の有機溶媒溶出法では一緒に抽出されてしまう極性の
高い多糖類を含むことなく、弱極性有用成分とペオニフ
ロリン等の極性有用成分を高純度に分別抽出ができるこ
とがわかった。
【0029】実施例3(超臨界流体抽出と超臨界流体ク
ロマトグラフィーによる分離精製) 図8には本実施例で用いた装置の概略図を示した。白芍
700gを粉砕後抽出槽に仕込み、温度40℃、圧力40MPa
、エタノールを10重量%(対CO2 )添加して抽出を
行なった。得られた抽出物を超臨界流体クロマトグラフ
ィー(SFC)操作によって分離した。SFCは充填剤
にシリカゲルを用い、40℃、30MPa 、エタノールを10.6
重量%(対CO2)添加して操作した。結果を図9に示
す。ペオニフロリンの画分が良好に分離されていること
がわかる。多糖類等の極性成分は超臨界抽出時に除去さ
れているので、SFCで効率的に精製が行なえた。
ロマトグラフィーによる分離精製) 図8には本実施例で用いた装置の概略図を示した。白芍
700gを粉砕後抽出槽に仕込み、温度40℃、圧力40MPa
、エタノールを10重量%(対CO2 )添加して抽出を
行なった。得られた抽出物を超臨界流体クロマトグラフ
ィー(SFC)操作によって分離した。SFCは充填剤
にシリカゲルを用い、40℃、30MPa 、エタノールを10.6
重量%(対CO2)添加して操作した。結果を図9に示
す。ペオニフロリンの画分が良好に分離されていること
がわかる。多糖類等の極性成分は超臨界抽出時に除去さ
れているので、SFCで効率的に精製が行なえた。
【0030】実施例4 (超臨界流体抽出と吸脱着操作) 図1に示した装置を用いて、〈装置の説明〉で示した方
法で、超臨界流体抽出と吸脱着操作を行なった。抽出圧
力300kg/cm2 、温度40℃、エントレーナーにはエタノー
ルを、吸着カラムにはシリカゲルを用いた。吸・脱着時
の圧力および温度は抽出時と同条件とした。この吸着カ
ラム内では、移動層と固定層との間の相互作用によって
抽出エキスの各構成成分に溶出差が生じるため、混合溶
媒中のエントレーナー濃度を適宜調整すれば目的成分を
吸着カラムに保持させることができる。
法で、超臨界流体抽出と吸脱着操作を行なった。抽出圧
力300kg/cm2 、温度40℃、エントレーナーにはエタノー
ルを、吸着カラムにはシリカゲルを用いた。吸・脱着時
の圧力および温度は抽出時と同条件とした。この吸着カ
ラム内では、移動層と固定層との間の相互作用によって
抽出エキスの各構成成分に溶出差が生じるため、混合溶
媒中のエントレーナー濃度を適宜調整すれば目的成分を
吸着カラムに保持させることができる。
【0031】吸着カラムを出た抽出物は、それぞれ分離
槽51、52、53へ分取する。本実施例におけるエン
トレーナー濃度変化量と収量を表2に示した。抽出エキ
スを表2に示した様に5つの画分に分画してTLC分析
を行ない、結果を図10に示した。画分2に弱極性成分
が、画分4にペオニフロリンが単離されていることが確
認できた。
槽51、52、53へ分取する。本実施例におけるエン
トレーナー濃度変化量と収量を表2に示した。抽出エキ
スを表2に示した様に5つの画分に分画してTLC分析
を行ない、結果を図10に示した。画分2に弱極性成分
が、画分4にペオニフロリンが単離されていることが確
認できた。
【0032】
【表2】
【0033】実施例5(弱極性有用成分の分離) 実施例4と同様に超臨界流体抽出と吸脱着操作を行なっ
た。本実施例では、芍薬中の弱極性有用成分の分離を目
的としたので、赤芍乾燥品38gについて、CO2 単独
2500リットル、抽出圧力370kg/cm2 、温度40℃で抽出処
理を行なった後の抽出残存物を原料とし、抽出槽の圧力
370kg/cm2 、温度40℃で、吸着カラムの圧力は300kg/cm
2 として、8つに分画した。各画分に対するエントレー
ナー濃度と収量を表3に示した。それぞれの画分につい
てTLC分析を行ない、得られた結果を図11に示し
た。Rf 値0.66の位置に紫紅色のスポットが表われてお
り、目的とする弱極性有用成分が認められた。画分3〜
5に弱極性有用成分が濃縮することができた。
た。本実施例では、芍薬中の弱極性有用成分の分離を目
的としたので、赤芍乾燥品38gについて、CO2 単独
2500リットル、抽出圧力370kg/cm2 、温度40℃で抽出処
理を行なった後の抽出残存物を原料とし、抽出槽の圧力
370kg/cm2 、温度40℃で、吸着カラムの圧力は300kg/cm
2 として、8つに分画した。各画分に対するエントレー
ナー濃度と収量を表3に示した。それぞれの画分につい
てTLC分析を行ない、得られた結果を図11に示し
た。Rf 値0.66の位置に紫紅色のスポットが表われてお
り、目的とする弱極性有用成分が認められた。画分3〜
5に弱極性有用成分が濃縮することができた。
【0034】
【表3】
【0035】実施例6(弱極性有用成分の分離) 本実施例においては、実施例5と異なり、前処理を行な
わずに超臨界流体抽出と吸脱着操作を行なった。エント
レーナー濃度と収量を表4に示した。得られたエキスの
TLC分析結果を図12に示した。画分3,4に弱極性
有用成分を濃縮することができた。
わずに超臨界流体抽出と吸脱着操作を行なった。エント
レーナー濃度と収量を表4に示した。得られたエキスの
TLC分析結果を図12に示した。画分3,4に弱極性
有用成分を濃縮することができた。
【0036】
【表4】
【0037】実施例7 (弱極性有用成分の薬理活性試験) これまで作用効果の分かっていない芍薬中の弱極性有用
成分の薬理活性を把握することを目的として、上記実施
例で得られた芍薬中の弱極性有用成分について、カラゲ
ニン足浮腫抑制試験を行なった。まず、雄性のWist
er系ラット(5〜6週齢:130 〜160 g)を1群4〜
6匹とし、片側の足容積を測定後、被験サンプルの4%
エタノール溶液または懸濁液を1匹につき 0.1mlずつ
マイクロピペットを用いて、後肢足蹠部に塗布した。塗
布は、起炎物質投与の1時間前、直前、1時間後、2時
間後の4回行ない、塗布後直ちにドライヤーで風乾し
た。起炎物質には、前日に調製しておいたλ−Carragee
nin (PICNIN-A ,逗子化学社製)の1%(W/V) 生理食塩
水溶液を用い、 0.1mlずつ後肢足蹠部皮下に注射し、
以後1時間ごとに4時間目まで足容積を測定した。
成分の薬理活性を把握することを目的として、上記実施
例で得られた芍薬中の弱極性有用成分について、カラゲ
ニン足浮腫抑制試験を行なった。まず、雄性のWist
er系ラット(5〜6週齢:130 〜160 g)を1群4〜
6匹とし、片側の足容積を測定後、被験サンプルの4%
エタノール溶液または懸濁液を1匹につき 0.1mlずつ
マイクロピペットを用いて、後肢足蹠部に塗布した。塗
布は、起炎物質投与の1時間前、直前、1時間後、2時
間後の4回行ない、塗布後直ちにドライヤーで風乾し
た。起炎物質には、前日に調製しておいたλ−Carragee
nin (PICNIN-A ,逗子化学社製)の1%(W/V) 生理食塩
水溶液を用い、 0.1mlずつ後肢足蹠部皮下に注射し、
以後1時間ごとに4時間目まで足容積を測定した。
【0038】対照群にはエタノールのみを 0.1ml塗布
した。また、Positive controlとしてindomethacin(イ
ンドメタシン)の 0.5%(W/V) エタノール溶液を 0.1m
lずつ用いた。足容積の測定にはボリュームメーター
(足容積測定装置:MK-550:室町機械社製)を用いた。
浮腫量は起炎物質投与前後の足容積変化として表わし、
抑制率は対照群との比較として次式から算出した。
した。また、Positive controlとしてindomethacin(イ
ンドメタシン)の 0.5%(W/V) エタノール溶液を 0.1m
lずつ用いた。足容積の測定にはボリュームメーター
(足容積測定装置:MK-550:室町機械社製)を用いた。
浮腫量は起炎物質投与前後の足容積変化として表わし、
抑制率は対照群との比較として次式から算出した。
【0039】抑制率(%)=100×(ΔVc −ΔVt
)/ΔVc
)/ΔVc
【0040】ただし、ΔVc は対照群の、ΔVt は薬物
投与群の一定時間後の平均浮腫量である。抑制率の結果
を図13に示したが、本発明法で得られた芍薬中の弱極
性有用成分には顕著な抗炎症作用があることが認められ
た。
投与群の一定時間後の平均浮腫量である。抑制率の結果
を図13に示したが、本発明法で得られた芍薬中の弱極
性有用成分には顕著な抗炎症作用があることが認められ
た。
【0041】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、弱
極性および極性有用成分を有するような原料から、工業
的規模で高効率しかも高純度にこれらの有用成分を分画
することができた。また、抽出工程と分離工程を連続化
しているので工程が簡略となった。さらに、芍薬中の弱
極性成分に抗炎症効果があることも初めて明らかにし
た。
極性および極性有用成分を有するような原料から、工業
的規模で高効率しかも高純度にこれらの有用成分を分画
することができた。また、抽出工程と分離工程を連続化
しているので工程が簡略となった。さらに、芍薬中の弱
極性成分に抗炎症効果があることも初めて明らかにし
た。
【図1】本発明法に用いられる抽出・吸着装置の概略説
明図である。
明図である。
【図2】実施例1,2で用いた抽出装置の概略説明図で
ある。
ある。
【図3】実施例1のTLC分析結果である。
【図4】実施例1−2における抽出収量に及ぼす抽出圧
力の影響を示したグラフである。
力の影響を示したグラフである。
【図5】実施例1−2における抽出収量に及ぼす抽出温
度の影響を示したグラフである。
度の影響を示したグラフである。
【図6】実施例2−2における抽出収量に及ぼすエント
レーナー濃度の影響を示したグラフである。
レーナー濃度の影響を示したグラフである。
【図7】実施例2−2のTLC分析結果である。
【図8】実施例3に用いた装置の概略説明図である。
【図9】実施例3のSFC分離クロマトグラムである。
【図10】実施例4のTLC分析結果である。
【図11】実施例5のTLC分析結果である。
【図12】実施例6のTLC分析結果である。
【図13】実施例7で行なった浮腫抑制試験結果であ
る。
る。
1 CO2 ボンベ 11 溶媒槽 12 高圧ポンプ 14 ラインミキサー 2 液化器 21 熱交換器 3 高圧ポンプ 32 抽出槽 4 背圧弁 41 吸着カラム 51〜53 分離槽 61〜66 バルブ 7 コールドトラップ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−221660(JP,A) 特開 平4−94702(JP,A) 特開 平1−169354(JP,A) 特開 昭55−45391(JP,A) 特開 昭64−67201(JP,A) 特開 平6−48952(JP,A)
Claims (4)
- 【請求項1】 弱極性有用成分と該弱極性有用成分より
も極性の強い極性有用成分をそれぞれ1種以上含む原料
から、これらの有用成分を抽出および分離精製するに当
たり、 超臨界または高圧状態の流体を原料と接触させることに
よって前記有用成分を抽出する工程と、 前記抽出工程によって得られた前記有用成分含有流体を
吸着カラムに通過させて、該吸着カラムに前記有用成分
を全て吸着させる吸着工程と、 上記吸着カラムに、流体中の極性調整物質の濃度を段階
的に変化させて極性を異ならせた超臨界または高圧状態
の流体を所定量ずつ複数画分通過させることによって、
各流体の極性に対応した極性有用成分または弱極性有用
成分を吸着カラムから画分ごとに脱着させ、分取する分
離精製工程を含むことを特徴とする弱極性有用成分およ
び極性有用成分を抽出および分離精製する方法。 - 【請求項2】 上記抽出工程で用いられる超臨界または
高圧状態の流体が、極性調整物質を含んだ二酸化炭素で
ある請求項1に記載の方法。 - 【請求項3】 芍薬の根を原料とし、抗炎症作用を有す
る弱極性有用成分を得るものである請求項1または2に
記載の方法。 - 【請求項4】 芍薬中の弱極性有用成分および極性有用
成分を抽出および分離精製するに当たり、超臨界または
高圧状態の流体を原料と接触させることによって前記有
用成分を抽出する工程を必須的に含み、前記抽出工程に
よって得られた有用成分含有流体または抽出物を、超臨
界流体クロマトグラフィーを用いて分離精製することを
特徴とする弱極性有用成分および極性有用成分を抽出お
よび分離精製する方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5214516A JP2669304B2 (ja) | 1992-08-28 | 1993-08-30 | 弱極性有用成分および極性有用成分を抽出および分離精製する方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23058292 | 1992-08-28 | ||
JP4-230582 | 1992-08-28 | ||
JP5214516A JP2669304B2 (ja) | 1992-08-28 | 1993-08-30 | 弱極性有用成分および極性有用成分を抽出および分離精製する方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06154507A JPH06154507A (ja) | 1994-06-03 |
JP2669304B2 true JP2669304B2 (ja) | 1997-10-27 |
Family
ID=26520359
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5214516A Expired - Lifetime JP2669304B2 (ja) | 1992-08-28 | 1993-08-30 | 弱極性有用成分および極性有用成分を抽出および分離精製する方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2669304B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103272008A (zh) * | 2013-06-11 | 2013-09-04 | 洛阳建洛生物科技有限公司 | 一种牡丹花黄酮的协同提取工艺 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE2827002B2 (de) * | 1978-06-20 | 1980-09-04 | Adam Dr. 8421 St Johann Mueller | Verfahren zum Behandeln von Hopfen mit CO2 als Extraktionsmittel |
JP2612576B2 (ja) * | 1987-09-07 | 1997-05-21 | クロリンエンジニアズ株式会社 | いちょう葉の抽出物の精製方法 |
JPH01169354A (ja) * | 1987-12-25 | 1989-07-04 | Hitachi Ltd | 超臨界炭酸ガス抽出物の分取方法 |
JP2596582B2 (ja) * | 1988-03-01 | 1997-04-02 | 日本分光株式会社 | 抽出・クロマトグラフ分離装置及び抽出・クロマトグラフ分離方法 |
JPH0494702A (ja) * | 1990-08-13 | 1992-03-26 | Hitachi Plant Eng & Constr Co Ltd | 超臨界流体クロマト分離装置 |
-
1993
- 1993-08-30 JP JP5214516A patent/JP2669304B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06154507A (ja) | 1994-06-03 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19970603 |