JP2668240B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はアモルファスシリコンカーバイド光導電層と
有機光半導体層を積層して成る電子写真感光体に関する
ものである。
〔従来技術及びその問題点〕
電子写真感光体の光導電材料には、Se,Se−Te,As2S
e3,ZnO,CdS、アモルファスシリコンなどの無機材料と各
種有機材料がある。そのなかで最初に実用化されたもの
はSeであり、そして、ZnO,CdS、アモルファスシリコン
も実用化された。他方、有機材料ではPVK−TNFが最初に
実用化され、その後、電荷の発生並びに電荷の輸送とい
う機能を別々の有機材料に分担させるという機能分離型
感光体が提案され、この機能分離型感光体によって有機
材料の開発が飛躍的に発展している。
一方、上記無機光導電層の上に有機光半導体層を積層
した電子写真感光体も提案された。
例えばSe層と有機光半導体層の積層型感光体があり、
既に実用化されたが、この感光体においては、Se自体有
害であり、しかも、長波長側の感度に劣るという欠点も
あった。
そこで、特開昭56−14241号公報にはアモルファスシ
リコンカーバイド光導電層と有機光半導体層から成る積
層型感光体が提案されており、この感光体によれば、上
記問題点を解消して無公害性並びに高光感度な特性が得
られた。
しかし乍ら、本発明者等がこのような電子写真感光体
を製作し、その光感度と残留電位を測定したところ、両
者とも未だ満足し得るような特性が得られず、更に改善
を要することが判明した。
従って、本発明は叙上に鑑みて完成されたものであ
り、その目的は高い高感度が得られ且つ残留電位を低減
させた電子写真感光体を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明によれば、導電性基板上にアモルファスシリコ
ンカーバイド光導電層(以下、アモルファスシリコンカ
ーバイドをa−SiCと略す)と有機光半導体層を順次積
層した電子写真感光体において、前記a−SiC光導電層
と有機光半導体層の間に厚みが10〜2000Åの範囲内にあ
り且つ光学的バンドギャップが2.0eV以上であるアモル
ファスカーボン層を形成したことを特徴とする電子写真
感光体が提供される。
以下、本発明を詳細に説明する。
第1図は本発明電子写真感光体の層構成を示してお
り、同図によれば、導電性基板(1)の上にa−SiC光
導電層(2)及び有機光半導体層(3)が順次積層され
ている。そして、a−SiC光導電層(2)には電荷発生
という機能があり、他方の有機光半導体層(3)には電
荷輸送という機能がある。
本発明は上記a−SiC光導電層(2)と有機光半導体
層(3)の間にアモルファスカーボン層(4)(以下、
アモルファスカーボンをa−Cと略す)を形成し、これ
により、光感度及び残留電位の両特性が改善されたこと
が特徴である。
a−SiC光導電層(2)の暗導電率は約10-11〜10-13
(Ω・cm)-1であり、他方の有機光半導体層(3)の暗
導電率は約10-14〜10-15(Ω・cm)-1であり、そのため
にa−SiC光導電層(2)で発生したキャリアは暗導電
率の大きな差により有機光半導体層(3)へスムーズに
流れなくなる。従って、本発明者等は暗導電率の小さい
a−C層(4)を形成し、これにより、両層(2)
(3)の界面で暗導電率の差を小さくできることを見い
出した。
このようなa−C層(4)は下記の通り光学的バンド
ギャップと厚みにより表わされる。
光学的バンドギャップは2.0eV以上、好適には2.3eV以
上に設定するとよく、これにより、その層(4)の暗導
電率をa−SiC光導電層(2)と有機光半導体層(3)
のそれぞれの暗導電率の間に設定することができ、その
結果、a−SiC光導電層(2)で発生したキャリアが有
機光半導体層(3)へスムーズに流れる。
このバンドギャップはa−C層(4)の水素含有量を
変えることにより制御できる。
a−C層(4)の厚みについては、10〜2000Å、好適
には500〜1000Åの範囲内に設定するとよく、10Å未満
の場合には光感度及び残留電位のそれぞれの特性を改善
できず、2000Åを超えた場合には残留電位が大きくなる
傾向にある。
a−SiC光導電層(2)は実質上の光キャリア発生層
であり、その元素比率は下記の通りの範囲内に設定する
とよい。
この層(2)はアモルファス化したSi元素とC元素か
ら成り、更に両者の元素のダングリングボンドを終端さ
せるための水素(H)元素やハロゲ元素(この終端用元
素を、以下、A元素と略す)から成り、そして、これら
の元素の組成式を〔Si1-xCx1-yAyとして表わした場
合、x値は0.05<x<0.5、好適には0.1<x<0.4の範
囲内に、y値は0.1<y<0.5、好適には0.2<y<0.5、
最適には0.25<y<0.45の範囲内に設定するとよい。x
値又はy値を上記範囲内に設定した場合には優れた光導
電特性並びに高い光感度特性が得られる。
a−SiC光導電層(2)の厚みは0.05〜5μm、好適
には0.1〜3μmの範囲内に設定すればよく、この範囲
内であれば、高い光感度が得られ、残留電位が低くな
る。
a−SiC光導電層(2)のC元素含有量は層厚方向に
亘って変化させてもよい。例えば第6図〜第11図に示す
例があり、これらの図において、横軸は層厚方向であ
り、aはa−SiC光導電層(2)と基板(1)の界面、
bはa−SiC光導電層(2)とa−C層(4)の界面を
表わし、また、縦軸はC元素含有量を表わす。
尚、a−SiC光導電層(2)の内部で層厚方向に亘っ
てC元素含有量を変えた場合、そのC元素含有比率(x
値)は層(2)全体当たりのC元素平均含有比率に対応
する。
前記基板(1)には銅、黄銅、SUS、Al等の金属導電
体、或いはガラス、セラミックス等の絶縁体の表面に導
電体薄膜をコーティングしたものがあり、就中、Alがコ
スト面並びにa−SiC層との密着性という点で有利であ
る。
また、本発明の電子写真感光体は有機光半導体層
(3)の材料選択により負帯電型又は正帯電型に設定す
ることができる。即ち、負帯電型電子写真感光体の場
合、有機光半導体層(3)に電子供与性化合物が選ば
れ、一方、正帯電型電子写真感光体の場合には有機光半
導体層(3)に電子吸引性化合物が選ばれる。
電子供与性化合物には高分子量のものとして、ポリー
N−ビニルカルバゾール、ポリビニルピレン、ポリビニ
ルアントラセン、ピレン〜ホルムアルデヒド縮重合体な
どがあり,また、低分子量のものとしてオキサジアゾー
ル、オキサゾール、ピラゾリン、トリフェニルメタン、
ヒドラゾン、トリアリールアミン、N−フェニルカルバ
ゾール、スチルベンなどがあり、この低分子物質は、ポ
リカーボネート、ポリエステル、メタアクリル樹脂、ポ
リアミド、アクリルエポキシ、ポリエチレン、フェノー
ル、ポリウレタン、ブチラール樹脂、ポリ酢酸ビニル、
ユリア樹脂などのバインダに分散されて用いられる。
電子吸引性化合物には2.4.7−トリニトロフルオレン
などがある。
かくして本発明の電子写真感光体によれば、a−C層
を形成したことにより光感度を高め、しかも、残留電位
を低減できた。
また、本発明の電子写真感光体においては、a−SiC
光導電層(2)に周期律表第III a族元素(以下、III a
族元素と略す)を1〜500ppm、好適には2〜200ppm含有
させるとよい。
このIII a族元素含有量については、a−SiC層全体当
たりの平均値によって表わされ、その平均含有量が1ppm
以下の場合には暗導電率が大きくなる傾向にあり、しか
も、光感度の低下が認められ、一方、500ppm以上の場合
には暗導電率が著しく大きくなり、更に光導電率の暗導
電率に対する比率が小さくなり、所望通りの光感度を得
ることが難しくなる。
a−SiC光導電層(2)にIII a族元素を含有させるに
当たり、そのドーピング分布は層厚方向に亘って均一又
は不均一のいずれでもよい。不均一にドーピングさせた
場合、この層(2)の一部にIII a族元素が含有されな
い層領域があってもよく、その場合にはIII a族元素含
有のa−SiC層領域並びにIII族元素が含有されていない
a−SiC層領域の両者から成るa−SiC層全体に対するII
I a族元素平均含有量が1〜500ppmでなくてはならな
い。
このIII a族元素にはB,Al,Ga,In等があるが、Bが共
有結合性に優れて半導体特性を敏感に変え得る点で、そ
の上、優れた帯電能並びに光感度が得られるという点で
望ましい。
次に本発明電子写真感光体の製法を述べる。
a−SiC層又はa−C層を形成するにはグロー放電分
解法、イオンプレーティング法、反応性スパッタリング
法、真空蒸着法、CVD法などの薄膜形成方法がある。
グロー放電分解法を用いてa−SiC層を形成する場
合、Si元素含有ガスC元素含有ガスを組合せ、この混合
ガスをプラズマ分解して成膜形成する。
このSi元素含有ガスにはSiH4,Si2H6,Si3H8,SiF4,SiCl
4,SiHCl3等々があり、また、C元素含有ガスにはCH4,C2
H4,C2H2,C3H8等々があり、就中、C2H2は高速成膜性が得
られるという点で望ましい。
本実施例に用いられるグロー放電分解装置を第2図に
より説明する。
図中、第1タンク(5)、第2タンク(6)、第3タ
ンク(7)、第4タンク(8)にはそれぞれSiH4,C2H2,
B2H6,(B2H6が40ppm濃度で水素希釈されている)及びH2
が密封され、これらのガスは各々対応する第1調節弁
(9)、第2調節弁(10)、第3調節弁(11)及び第4
調節弁(12)の開放により放出する。その放出ガスの流
量はそれぞれマスフローコントローラ(13)(14)(1
5)(16)により制御し、そして、各々のガスは混合さ
れて主管(17)へ送られる。尚、(18)(19)は止め弁
である。
主管(17)を通じて流れるガスは反応管(20)へ流入
するが、この反応管(19)の内部には容量結合型放電用
電極(21)が設置され、また、筒状の成膜用基板(22)
が基板支持体(23)の上に載置され、基板支持体(23)
がモータ(24)により回転駆動され、これに伴って基板
(22)が回転する。そして、電極(21)に電極50W〜3k
W、周波数1〜50MHzの高周波電力が印加され、しかも、
基板(22)が適当な加熱手段により約200〜400℃、好適
には約200〜350℃の温度に加熱される。また、反応管
(20)は回転ポンプ(25)と拡散ポンプ(26)に連結さ
れており、これによってグロー放電による成膜形成時に
所要な真空状態(放電時のガス圧0.1〜2.0Torr)を設定
できる。
このような構成のグロー放電分解装置を用いて基板
(22)の上にa−SiC層を形成する場合、第1調節弁
(9)、第2調節弁(10)、第3調節弁(11)及び第4
調節弁(12)を開いてSiH4,C2H2,B2H6,H2の各々のガス
を放出し、その放出量をマスフローコントローラ(13)
(14)(15)(16)により制御し、各々のガスは混合さ
れて主管(17)を介して反応管(20)へ流入する。そし
て、反応管内部の真空状態、基板温度、電極印加用高周
波電力をそれぞれ所定の条件に設定するとグロー放電が
発生し、ガスの分解に伴ってB元素含有のa−SiC膜が
基板上に高速に形成する。
上述した通りの薄膜形成方法によりa−SiC層を形成
すると、次に有機光半導体層を形成する。有機光半導体
層は浸漬塗工方法又はコーティング法により形成する。
前者は感光材が溶媒中に分散された塗工液の中に浸漬
し、次いで、一定な速度で引上げ、そして、自然乾燥及
び熱エージング(約150℃、約1時間)を行うという方
法であり、また、後者のコーティング法によれば、コー
ター(塗機)を用いて、溶媒に分散された感光材を塗布
し、次いで熱風乾燥を行う。
〔実施例〕
次に本発明の実施例を述べる。
(例1) 第2図のグロー放電分解装置を用いて、SiH4ガスを20
0sccmの流量で、H2ガスを270sccmの流量で、そして、C2
H2ガスの流量を変化させ、また、ガス圧を0.6Torr、高
周波電力を150W、基板温度を250℃に設定し、グロー放
電によってa−SiC膜(膜圧約1μm)を形成した。
このようにしてa−SiC膜のカーボン含有比率を変
え、そして、膜中のカーボン量をXMA法により測定し、
また、光導電率及び暗導電率を測定したところ、第3図
に示す通りの結果が得られた。
第3図中、横軸はカーボン含有比率、即ちSi1-xCx
x値であり、縦軸は導電率を表わし、○印は発光波長55
0nm(光量50μW/cm2)の光に対する光導電率のプロット
であり、●印は暗導電率のプロットであり、また、a,b
はそれぞれの特性曲線である。
更に上記各a−SiC膜について、その水素含有量を赤
外吸収測定法により求めたところ、第4図に示す通りの
結果が得られた。
第4図中、横軸はSi1-xCxのx値であり、縦軸は水素
含有量、即ち〔Si1-xCx1-yHyのy値あり、○印はSi原
子に結合した水素量のプロットであり、●印はC原子に
結合した水素量のプロットであり、また、c,dはそれぞ
れの特性曲線である。
第4図より明らかな通り、本例のa−SiC膜はいずれ
もy値が0.3〜0.4の範囲内にあることが判る。
また、第3図より明らかな通り、カーボン含有比率x
が0.05<x<0.5の範囲内であれば、光導電率と暗導電
率の比率が顕著に大きくなり、優れた光感度が得られる
ことが判る。
(例2) 次に本例においては、SiH4ガスを200sccmの流量で、C
2H2ガスを20sccmの流量で、H2ガスを0〜1000sccmの流
量で導入し、そして、高周波電力を50〜300W、ガス圧を
0.3〜1.2Torrに設定し、グロー放電によりa−SiC膜
(膜厚約1μm)を形成した。
かくして、カーボン含有比率xを0.3に設定し、水素
含有量yを変化させた種々のa−SiC膜を形成し、各々
の膜について光導電率及び暗導電率を測定したところ、
第5図に示す通りの結果が得られた。
第5図中、横軸は水素含有量、即ち〔Si1-xCx1-yHy
のy値あり、縦軸は導電率を表わし、○印は発光波長55
0nm(光量50μW/cm2)の光に対する光導電率のプロット
であり、●印は暗導電率のプロットであり、また、e,f
はそれぞれの特性曲線である。
第5図より明らかな通り、y値が0.2を超えた場合、
高い光導電率並びに低い暗導電率が得られることが判
る。
(例3) 鏡面加工した基板(22)の上に第1表を示す条件によ
りa−SiC光導電層(2)及びa−C層(4)を順次形
成した。
そして、a−C層(4)の光学的バンドギャップを測
定したところ、2.5eVであった。
このように形成した積層の上にポリカーボネートにヒ
ドラゾン系化合物を分散させた有機光半導体層(膜厚約
15μm)を形成し、電子写真感光体とした。
かくして得られた電子写真感光体の特性評価を電子写
真特性測定装置により測定したところ、優れた光感度が
得られ、しかも、低い残留電位が得られた。
(例4) 上記(例3)の電子写真感光体を製作するに当たっ
て、a−C層を形成しないでa−SiC光導電層だけを形
成し、そして、同じ有機光半導体層を形成して成る電子
写真感光体を製作した。
この電子写真感光体の光感度を測定したところ、(例
3)の電子写真感光体に比べて約12%低下しており、ま
た、残留電位は約8%大きくなっていた。
(例5) 本発明者等は(例3)の電子写真感光体に係るa−C
層を形成するに当たって、C2H2ガス及びH2ガスのそれぞ
れの流量を変化させ、しかも、その成膜時間、ガス圧及
び高周波電力を変え、これにより、a−C層の光学的バ
ンドギャップと膜厚を第2表に示す通りに変え、その他
の製造条件を(例3)と同じに設定し、かくして、8種
類の電子写真感光体(感光体A〜H)を製作した。
また、これらの電子写真感光体の光感度と残留電位を
測定したところ、第2表に示す通りの結果が得られた。
同表中、光感度は相対評価により◎印、○印及び△印
の3段階に区分し、◎印は最も優れた光感度が得られた
場合であり、○印は幾分優れた光感度が得られた場合で
あり、△印は他に比べてわずかに劣る光感度になった場
合である。
また、残留電位についても三段階に相対評価してお
り、◎印は残留電位が小さくなった場合であり、◎印は
残留電位の低下が幾分認められた場合であり、△印は他
に比べて残留電位の低減が認められなかった場合であ
る。
第2表より明らかな通り、感光体B並びに感光体D〜
Gは優れた光感度が得られ、しかも、残留電位の低減が
認められた。
然るに感光体A及びHはa−C層の厚みが、感光体C
はa−C層の光学的バンドギャップがそれぞれ本発明よ
り外れており、そのために光感度や残留電位の改善が認
められなかった。
〔発明の効果〕 以上の通り、本発明の電子写真感光体によれば、a−
C層を形成したことにより優れた光感度が得られ、しか
も、残留電位を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明電子写真感光体の層構成を表わす断面
図、第2図は実施例に用いられるグロー放電分解装置の
概略図、第3図はカーボン含有量と導電率の関係を示す
線図、第4図はカーボン含有量と水素含有量の関係を示
す線図、第5図は水素含有量と導電率の関係を示す線図
であり、また、第6図、第7図、第8図、第9図、第10
図及び第11図はアモルファスシリコンカーバイド光導電
層の層厚方向に亘るカーボン含有量を表わす線図であ
る。 1……導電性基板 2……アモルファスシリコンカーバイド光導電層 3……有機光半導体層 4……アモルファスカーボン層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 浩 滋賀県八日市市蛇溝町長谷野1166番地の 6 京セラ株式会社滋賀八日市工場内 (72)発明者 竹村 仁志 滋賀県八日市市蛇溝町長谷野1166番地の 6 京セラ株式会社滋賀八日市工場内

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性基板上にアモルファスシリコンカー
    バイド光導電層と有機光半導体層を順次積層した電子写
    真感光体において、前記アモルファスシリコンカーバイ
    ド光導電層と有機光半導体層の間に厚みが10〜2000Åの
    範囲内にあり且つ光学的バンドギャップが2.0eV以上で
    あるアモルファスカーボン層を形成したことを特徴とす
    る電子写真感光体。
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