JP2667353B2 - 遠心成形コンクリ−トの製造方法 - Google Patents
遠心成形コンクリ−トの製造方法Info
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- JP2667353B2 JP2667353B2 JP5109495A JP10949593A JP2667353B2 JP 2667353 B2 JP2667353 B2 JP 2667353B2 JP 5109495 A JP5109495 A JP 5109495A JP 10949593 A JP10949593 A JP 10949593A JP 2667353 B2 JP2667353 B2 JP 2667353B2
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- centrifugal
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- centrifugal molding
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シールド工法や推進工
法に用いられるトンネルライナの遠心成形コンクリ−ト
の製造方法に関する。
法に用いられるトンネルライナの遠心成形コンクリ−ト
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】シールド工法や推進工法に用いられるコ
ンクリート製の円弧板状のトンネルライナを遠心成形に
より製造する技術がある。遠心成形によって製造された
トンネルライナは、特に外周部のコンクリ−トが緻密で
強度が大きく、寸法精度が高く、平滑であり、水密性に
富む等の優れた特性を有している。このような特性をさ
らに完全にするためには、トンネルライナが隣接ライナ
と当接する当接面の水密性を向上させることが必要であ
る。
ンクリート製の円弧板状のトンネルライナを遠心成形に
より製造する技術がある。遠心成形によって製造された
トンネルライナは、特に外周部のコンクリ−トが緻密で
強度が大きく、寸法精度が高く、平滑であり、水密性に
富む等の優れた特性を有している。このような特性をさ
らに完全にするためには、トンネルライナが隣接ライナ
と当接する当接面の水密性を向上させることが必要であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、円弧板状の
コンクリ−トを遠心成形すると、遠心成形ドラムの回転
方向下流側の型枠内面に当接する部分のコンクリート面
に、いわゆる「みずみち」が生ずることがあるという問
題があった。この型枠内面に当接する部分のコンクリー
ト外面は、隣接するトンネルライナとの接合面となるこ
とから、ほぞ形状とすることが多く、場合によってはこ
のほぞの部分が欠損するという問題が生ずる。このた
め、トンネルライナの生命とも言うべき水密性が失われ
るおそれがある。
コンクリ−トを遠心成形すると、遠心成形ドラムの回転
方向下流側の型枠内面に当接する部分のコンクリート面
に、いわゆる「みずみち」が生ずることがあるという問
題があった。この型枠内面に当接する部分のコンクリー
ト外面は、隣接するトンネルライナとの接合面となるこ
とから、ほぞ形状とすることが多く、場合によってはこ
のほぞの部分が欠損するという問題が生ずる。このた
め、トンネルライナの生命とも言うべき水密性が失われ
るおそれがある。
【0004】本発明は従来のこのような問題点を解消す
ることを目的とするものであって、円弧板状の遠心成形
のコンクリ−トのドラム回転方向下流側の型枠内面に当
接する部分に「みずみち」等を生じない、品質のすぐれ
た密実なコンクリ−トを形成することを目的とする。
ることを目的とするものであって、円弧板状の遠心成形
のコンクリ−トのドラム回転方向下流側の型枠内面に当
接する部分に「みずみち」等を生じない、品質のすぐれ
た密実なコンクリ−トを形成することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、円弧板状部材の遠心成形コンクリ−トを
製造する場合に、遠心成形ドラムの回転方向を逆転させ
る工程を含むことを特徴とする遠心成形コンクリ−トの
製造方法である。
成するために、円弧板状部材の遠心成形コンクリ−トを
製造する場合に、遠心成形ドラムの回転方向を逆転させ
る工程を含むことを特徴とする遠心成形コンクリ−トの
製造方法である。
【0006】
【作用】円弧板状のコンクリ−トを遠心成形する際に、
コンクリ−トが慣性により回転方向上流側に寄せられ、
回転方向下流側端部のコンクリ−トに密実性が欠除し、
欠陥を生ずることがある。その原因は、慣性により、回
転ドラムの回転に対してコンクリートが遅れて回転する
ことに起因し、回転方向下流側のコンクリート端部に水
が浸出するためであると考えられる。
コンクリ−トが慣性により回転方向上流側に寄せられ、
回転方向下流側端部のコンクリ−トに密実性が欠除し、
欠陥を生ずることがある。その原因は、慣性により、回
転ドラムの回転に対してコンクリートが遅れて回転する
ことに起因し、回転方向下流側のコンクリート端部に水
が浸出するためであると考えられる。
【0007】外径2〜3m程度のトンネルライナの遠心
成形では、トンネルライナの型枠が内面に配設されてい
る回転ドラム内にコンクリートを供給し、このドラムを
低速回転(遠心力の加速度4G程度、Gは重力の加速
度)で5〜10分回転し、その後、中速回転(遠心力の
加速度10〜15G)で5〜15分回転してコンクリー
トを型枠内に一様に拡げ、次いで高速回転(遠心力の加
速度20〜25G)によってコンクリートの締固め脱水
を行う。この締固め脱水工程で、コンクリート中の水を
絞り出すこととなるので、最も弱い部分に「みずみち」
が生ずることがある。前述のように、遠心成形ドラムの
回転方向下流側のトンネルライナの端部が、回転の慣性
によりコンクリートが疎となり欠陥が生じやすくなるも
のと考えられる。
成形では、トンネルライナの型枠が内面に配設されてい
る回転ドラム内にコンクリートを供給し、このドラムを
低速回転(遠心力の加速度4G程度、Gは重力の加速
度)で5〜10分回転し、その後、中速回転(遠心力の
加速度10〜15G)で5〜15分回転してコンクリー
トを型枠内に一様に拡げ、次いで高速回転(遠心力の加
速度20〜25G)によってコンクリートの締固め脱水
を行う。この締固め脱水工程で、コンクリート中の水を
絞り出すこととなるので、最も弱い部分に「みずみち」
が生ずることがある。前述のように、遠心成形ドラムの
回転方向下流側のトンネルライナの端部が、回転の慣性
によりコンクリートが疎となり欠陥が生じやすくなるも
のと考えられる。
【0008】本発明では、上記高速回転(20〜25
G)締固め工程において型枠ドラムの回転方向を逆転さ
せるので、遠心成形ドラムの回転に対してコンクリート
が慣性により一方に偏る傾向を排除した。従って、一方
の端面側に「みずみち」を生ずるなどの上記欠陥を全く
生じなくなった。
G)締固め工程において型枠ドラムの回転方向を逆転さ
せるので、遠心成形ドラムの回転に対してコンクリート
が慣性により一方に偏る傾向を排除した。従って、一方
の端面側に「みずみち」を生ずるなどの上記欠陥を全く
生じなくなった。
【0009】
【実施例】図1に実施例のトンネルライナ遠心成形ドラ
ムの断面図、図2にその部分拡大図を示した。円弧板状
のトンネルライナ製造用型枠1は底板4及びその四周に
設けた側板5a,5b,……から構成された遍平円弧状
の箱状をなし、遠心成形ドラムシェル2に取付部材7に
よって取付けられている。
ムの断面図、図2にその部分拡大図を示した。円弧板状
のトンネルライナ製造用型枠1は底板4及びその四周に
設けた側板5a,5b,……から構成された遍平円弧状
の箱状をなし、遠心成形ドラムシェル2に取付部材7に
よって取付けられている。
【0010】型枠1内に打設されたコンクリート3は、
回転方向10方向に回転するドラム2に対して、矢印1
1方向への慣性力をうけるので回転方向10の後流側の
型枠側板5aに当接する部分が疎になる傾向があり、そ
の部分に水が浸出する傾向が生ずる。この側板5aの内
面には、シール溝形成用の突起6又はほぞ溝を形成する
ための突起や凹溝等が設けられてあおり、その部分のコ
ンクリート表面に欠陥を生ずることがある。
回転方向10方向に回転するドラム2に対して、矢印1
1方向への慣性力をうけるので回転方向10の後流側の
型枠側板5aに当接する部分が疎になる傾向があり、そ
の部分に水が浸出する傾向が生ずる。この側板5aの内
面には、シール溝形成用の突起6又はほぞ溝を形成する
ための突起や凹溝等が設けられてあおり、その部分のコ
ンクリート表面に欠陥を生ずることがある。
【0011】外径2.5m、厚さ0.15m、軸方向長
さ1.2mの円周を不等分に5分割した円弧状のトンネ
ルライナを遠心成形により製造した。図1に示すよう
に、回転ドラム2内に型枠を配設した遠心成形回転ドラ
ムを用いた。ドラムを回転し、徐々に回転数を上げなが
ら型枠内にコンクリートを供給した。コンクリートの配
合は次の通りである。
さ1.2mの円周を不等分に5分割した円弧状のトンネ
ルライナを遠心成形により製造した。図1に示すよう
に、回転ドラム2内に型枠を配設した遠心成形回転ドラ
ムを用いた。ドラムを回転し、徐々に回転数を上げなが
ら型枠内にコンクリートを供給した。コンクリートの配
合は次の通りである。
【0012】セメント量:390〜430kg/m3 水セメント比:31〜37% 粗骨材:25mm砕石 細骨材:皆野産砕砂 細骨材比:45〜55% スランプ:0〜5cm 混和材:セラメント 200〜260kg/m3 添加剤:マイティ200 7.5〜10kg/m3 遠心成形工程は次の通りである。
【0013】 低速(遠心力の加速度4G) 6分 中速(遠心力の加速度10G〜15G) 10分 高速(遠心力の加速度20G〜25G) 3分 高速逆転(遠心力の加速度20G) 2分 次いで高温養生し、脱型した。成品トンネルライナのコ
ンクリートを詳細に観察したところ全く欠陥が発見され
ず、外面及び周囲面が極めて良好に成形され、美しい外
観を呈していた。
ンクリートを詳細に観察したところ全く欠陥が発見され
ず、外面及び周囲面が極めて良好に成形され、美しい外
観を呈していた。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、円弧板状のトンネルラ
イナを遠心成形する場合に、遠心成形ドラムの回転方向
下流側のコンクリート面に「みずみち」などの欠陥を生
ずる問題が皆無となり、品質特性の高い、信頼性に富む
トンネルライナを製造することができる。
イナを遠心成形する場合に、遠心成形ドラムの回転方向
下流側のコンクリート面に「みずみち」などの欠陥を生
ずる問題が皆無となり、品質特性の高い、信頼性に富む
トンネルライナを製造することができる。
【図1】本発明の実施例のトンネルライナの遠心成形ド
ラムの断面図である。
ラムの断面図である。
【図2】図1の部分拡大図である。
1 型枠 2 ドラムシェ
ル 3 コンクリート 4 底板 5a,5b 側板 6 突起 7 取付部材 10 回転方向 11 矢印
ル 3 コンクリート 4 底板 5a,5b 側板 6 突起 7 取付部材 10 回転方向 11 矢印
Claims (1)
- 【請求項1】 円弧板状部材の遠心成形コンクリ−トを
製造するに当たり、ドラムの回転方向を逆転させる工程
を含むことを特徴とする遠心成形コンクリ−トの製造方
法。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5109495A JP2667353B2 (ja) | 1993-05-11 | 1993-05-11 | 遠心成形コンクリ−トの製造方法 |
KR1019940009691A KR100214113B1 (ko) | 1993-05-11 | 1994-05-03 | 터널라이너 그 제조방법 및 그 제조장치 |
US08/239,877 US5611979A (en) | 1993-05-11 | 1994-05-09 | Fabrication method for a funnel liner |
EP94107279A EP0624714A3 (en) | 1993-05-11 | 1994-05-10 | Removal element, as well as method and device for its manufacture. |
SG1995000798A SG45107A1 (en) | 1993-05-11 | 1994-05-10 | Tunnel liner its fabrication method and its fabrication apparatus |
CN94106973A CN1065585C (zh) | 1993-05-11 | 1994-05-11 | 离心式造型混凝土衬砌的制造方法和制造设备 |
TW083105041A TW247289B (ja) | 1993-05-11 | 1994-06-02 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5109495A JP2667353B2 (ja) | 1993-05-11 | 1993-05-11 | 遠心成形コンクリ−トの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06320513A JPH06320513A (ja) | 1994-11-22 |
JP2667353B2 true JP2667353B2 (ja) | 1997-10-27 |
Family
ID=14511709
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5109495A Expired - Fee Related JP2667353B2 (ja) | 1993-05-11 | 1993-05-11 | 遠心成形コンクリ−トの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2667353B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5133596B2 (ja) * | 2007-05-16 | 2013-01-30 | 栗本コンクリート工業株式会社 | コンクリートセグメントの遠心成形装置及び遠心成形方法 |
JP4950917B2 (ja) * | 2008-02-26 | 2012-06-13 | 東急建設株式会社 | 合成セグメントの製造方法 |
CN113478612B (zh) * | 2021-07-06 | 2023-04-14 | 南京汇联建材科技发展有限公司 | 先张法预应力离心混凝土实心方桩的制备方法 |
-
1993
- 1993-05-11 JP JP5109495A patent/JP2667353B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06320513A (ja) | 1994-11-22 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 19970603 |
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