JP2666593B2 - モータの製造方法 - Google Patents

モータの製造方法

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JP2666593B2
JP2666593B2 JP3063290A JP6329091A JP2666593B2 JP 2666593 B2 JP2666593 B2 JP 2666593B2 JP 3063290 A JP3063290 A JP 3063290A JP 6329091 A JP6329091 A JP 6329091A JP 2666593 B2 JP2666593 B2 JP 2666593B2
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隆 山本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モータの製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、先にこのようなステップモ
ータに関し、図16乃至図18に示す巻線148a,1
50aの端部処理を、実願平2−42698号の願書に
添付された明細書及び図面により実用新案登録出願し
た。同図において、2個の巻枠148,150の対向面
には3本の突部148b,150bが設けられ、その
突部148b,150bが互い違いに重なるようによう
に配置されている。各突部148b,150bには
子ピン154が立設され、前記巻線148a,150a
の端部は上記端子ピン154に半田付けされる。
【0003】これらの巻枠148,150には、図16
及び図18に示すように、多数のくし歯状の磁極136
a乃至142aを有するコア136乃至142が装着さ
れた後、同軸に並べられ、硬質樹脂により一体化され
る。そして、その端子ピン154には、汎用コネクタ1
22が半田付けされる。この汎用コネクタはモータ底部
を覆う金属フレームあるいは樹脂製の固定部材に固定さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな装置において汎用コネクタ122を金属フレームに
固定する方法では、上記金属フレームを屈曲加工する必
要がありコスト高となるため樹脂製の固定部材を用いる
ことが望ましい。しかし、この場合、巻枠に対して固定
部材を取り付けた後に前記底面フレームを取付ける必要
があり、工程数が多くなり充分なコストダウンを計るこ
とができないといった問題点があった。
【0005】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたもので、その目的はモータの製造工程数を減らすこ
とが可能な製造方法を提供し、充分なコストダウンを計
ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明のモータの製造方法は、モータ軸上に固定され
た回転子と、その回転子の外周に沿って多数個のくし歯
状の磁極を交互に備えた二対のコア及び二個の巻枠を含
む固定子と、その固定子の二対のコア及び二個の巻枠の
隙間中に充填されてそれらを一体化すると共に、モータ
軸の軸線に沿う回転子の一端側においてその回転子を覆
い且つモータ軸の一端を支持する軸受が固定された硬質
樹脂からなるスペーサと、回転子の他端側に位置し周囲
にリード線を保持するハウジングコネクタが取付けられ
る保持部が形成され、且つ中央部にモータ軸の他端を支
持する軸受が固定された円盤部を有する硬質樹脂からな
るコネクタ保持部と、そのコネクタ保持部の円盤部上に
形成された複数の位置決め用の孔と、それらの複数の位
置決め用の孔と対向するスペーサ上には、それらの複数
の位置決め用の孔に挿通される突部が形成されているこ
とと、固定子の周囲を覆うため平板状の板材をC字筒状
に折曲してなるフレームと、そのフレームの両端の解放
部を覆う一対の端板とを備え、コネクタ保持部の円盤部
上に形成された複数の位置決め用の孔に、固定子と一体
化されているスペーサの突部を挿通させ、その複数の位
置決め用の孔を貫通して突出した突部の先端に一対の端
板の内の一方の端板を押し当てて該先端を押しつぶすこ
とにより変形させ固定子とコネクタ保持部とを接合する
とともに、その状態において一対の端板とフレームとを
接合するようにしたことを特徴とする。
【0007】
【作用】上記本発明のモータの製造方法においては、コ
ネクタ保持部の円盤部上に形成された複数の位置決め用
の孔に、固定子と一体化されているスペーサの突部を挿
通させ、その複数の位置決め用の孔を貫通して突出した
突部の先端に一対の端板の内の一方の端板を押し当てて
該先端を押しつぶすことにより変形させ固定子とコネク
タ保持部とを接合するとともに、その状態において一対
の端板とフレームとを接合するようにしている。つま
り、一対の端板とフレームとを接合する作業と、コネク
タ保持部を固定子に対して不動に取り付けて固定する作
業とを同一工程で行うことができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図面を
参照して説明する。
【0009】図2乃至図4において、モータケース10
は、平帯状の板材がC字筒状に折曲されてなるフレーム
12と、このフレーム12の筒部の両端開口部にスポッ
ト溶接によって固着された一対の端板14,16とによ
り中空状に形成されている。後方の端板16の内側に
は、軸受20を保持するためのコネクタ保持部18が取
り付けられ、そのコネクタ保持部18には保持部18a
と円盤部18bが一体に樹脂成形されている。図5にそ
の正面図を示す。前記保持部18aは後述するハウジン
グコネクタ22と同一周形の筒状をなし、このハウジン
グコネクタ22を嵌入可能である。また、前記円盤部1
8bには、4カ所に位置決め用の孔18cが設けられ、
中央に軸受20を有している。上記コネクタ保持部18
は、軸受20を成形型にはめた状態でのインサート成形
等の処理により容易に一工程で作成し得る。
【0010】また、前方の端板14の内側には、図2に
示すように後述する固定子26を一体固定するための硬
質樹脂(PBT:ポリブチレンテレフタレート等)が中
央側に延出して構成されるスペーサ24が介在されてい
る。このスペーサ24の中央部には軸受25が固定され
ている。このスペーサ24及び前記コネクタ保持部18
により固定子26におけるコア36,42及び回転子2
8は前記端板14,16より電気的に離間している。
上記モータケース10の組み立て時に、図6に示すよう
に、両端板14,16に電極29が接続された状態で両
端板14,16が加圧される。この加圧によりフレーム
12に設けられた小突起12aが両端板に押しつけられ
電気的に導通する。この加圧力は上記小突起12aが3
分の2ほど潰される程度とする。そして両電極間に電
圧が印加され大電流が流れ、フレーム12に設けられた
小突起12aの位置においてスポット溶接がなされる。
このため、前記端板14,16と前記フレーム12とを
スポット溶接する際、端板14,16と固定子26或い
は回転子28が不用意に接触し、電流が分流して必要な
熱量が得られずに溶接不良となることが防止される。ま
た、同時にスポット溶接時に飛散する金属粉が、固定子
26と回転子28との間に入り込むことも防ぐことがで
きる。
【0011】両端板14,16の中心部には、軸受2
5,20を介してモータ軸30が回転可能に支持されて
いる。このモータ軸30の軸回りには、両軸受20,2
5の間において、永久磁石32よりなる回転子28がモ
ータ軸30と硬質樹脂34により一体に固定されてい
る。
【0012】この回転子28には、モータ軸30の回り
に多数の磁極を有する円環状の永久磁石32が配置さ
れ、その間に硬質樹脂34が充填されている。永久磁石
32には図2に示すように、その両端面に同心の溝32
aが彫られ、前記硬質樹脂34はその溝部32aに及ん
でいる。このため上記硬質樹脂34の成形直後におけ
る収縮により生じる前記モータ軸30と回転子28外周
面との軸心のずれが最小限に抑えられる。このため
転子28と固定子26の接触等の弊害の発生が抑えられ
る。
【0013】前記モータケース10内には、その回転子
28の外周に沿って多数個のくし歯状の磁極46を交互
に備えた二対のコア36乃至42がモータ軸30の軸線
方向に固定状態で配設されている。この磁極46の作用
については公知(例えば特開昭63−39443号公報
の図2)であるのでその詳細な作用の説明を省く。この
コア36乃至42の外周にはV字溝44が形成されてい
る(図7にコア36,38についてのみ示す)。各コア
36乃至42は、このV字溝44の位置を合わせた状態
において、そのくし歯状の磁極46の位置が適正な位置
となるように予め形成されている。このくし歯状の磁極
46の先端外側は図8に示すように段差46aが形成
されている。この段差46aは例えばくし歯状の磁極4
6の厚さが1.0mm程度である場合には奥行き0.
3mm程度でくし歯状の磁極46の先端より0.5mm
乃至0.8mm程度低くなるようにプレス加工等により
加工してある。
【0014】各一対をなすコア36,38及び40,4
2の間には、図7に示すように巻枠48,50がそれぞ
れ配設されている。これら2個の巻枠48,50は断面
がU字形をなし、かつそのU字形における開放端が外方
へ向くように環状に形成されている。そしてこの巻枠
48,50のフランジ部には前記コアのV字溝と同一
形状のV字溝48a(巻枠50のV字溝については図示
せず)が2箇所において形成されている。各巻枠48,
50にはそれぞれ2本のエナメル線よりなる巻線48
c,50cが巻装されている。
【0015】この各巻枠48,50には、フレーム12
内に装着された状態において互いに隣接する側壁に端子
ホルダ52が形成される。この端子ホルダ52の構成を
図14及び図9に示す。この図面に示すように、この端
子ホルダ52はそれぞれの巻枠48,50の対向面に設
けられた3本の突部48b,50bにより構成されてい
る。この突部48bにおける下より上側に突設するもの
50bに対しては右側に、また上より下側に突設する
もの48bは左側にそれぞれ爪cがけられている。こ
の爪cは互いに他方の巻枠48,50に設けられた端子
ホルダ52の爪cと係合可能である。
【0016】上記端子ホルダ52の位置は、前記2箇所
のV字溝48aの中間の位相に設けられている。このた
め、各巻枠48,50は個別の型を用いて樹脂成形され
る必要はなく、同一型で形成されたものの一方を反転す
ることにより一組の巻枠の対をなす。両端子ホルダ52
が互いに向いあう向きに巻枠48,50を重ねた後、両
端子ホルダ52を互いに押圧する向きに力を加えること
により爪cが弾性変形して係合固定される。各端子ホル
ダ52の各突部48b,50bには、3本の端子ピン5
4が立設されている。この端子ピン54の立設位置は、
前記爪cの延長線(図9中に一点鎖線で示す)上となっ
ている。このため両爪cの係合位置においてすべての
端子ピン54が一直線上に並べられる。このため後に
詳述する硬質樹脂(前記スペーサとなる)24による一
体化の工程時にこれらの組が上下方向より押圧された状
態で各爪cが互いに引っかかる方向に巻枠が変形した
際、各端子ピン54が一直線上に並んで固定される。こ
の端子ピン54の立設間隔は、前記ハウジングコネクタ
22のコネクタピン間隔と等しく構成される。
【0017】このように組み込まれたコア36乃至42
及び巻枠48,50の隙間には、硬質樹脂(前記スペー
サとして働く)24が流し込まれ、一体固定されてい
る。この工程を以下に説明する。図10及び図11にお
いて、まず射出成形装置にコア36乃至42及び巻枠4
8,50の組をセットする。この時コア36乃至42
及び巻枠48,50の軸心の位置合わせは射出成形装置
に形成されたコア36乃至42の内形と等しい円柱状部
58a(下側の型58に立設する)にコア36乃至42
及び巻枠48,50及び軸受25の組をセットすること
によりなされる。また円周方向の位置合わせは、図1
1に示すように前記コア36乃至42及び巻枠48,5
0の円周上に予め切られた前記V字溝44,48aに位
置決めスライド62を押しつけた状態で保持すること
によりなされる。
【0018】このV字溝44,48aはこの位置決め
のスライド62を押し当てた時に無理なく嵌合して各
コア36乃至42が僅かに回動してその円周方向位置が
補正されるようその角度が設定されている。また
のスライド62は普段は内側に向かってバネにより付勢
状態にあるが、この組をセットする段階ではソレノイド
によりわずかに(0.1mm乃至0.2mm程度)後退
する。つまりこのスライド62に合わせてコアと巻枠
の組をセットすることにより仮位置決めがなされ、つぎ
にスライド62を付勢状態とすることによりコア36乃
至42及び巻枠48,50が個別に回動し本位置決めが
なされることになる。そしてその状態により更に上下
方向より型58,64を押し当て、上下方向より圧縮さ
れた状態とする。
【0019】上側の型64は下側の型58と一体に成
形されたストッパ58bに当接するまで下降し、その状
態で溶解した硬質樹脂(前記スペーサとなる)24が射
出孔64aより流し込まれる。このストッパ58bは上
記のように下側の型58と一体構造とされているため、
その位置精度は充分に高くすることが可能である。つま
り上記ストッパ58bに上側の型64が当接した状態で
固定することにより、上下方向の寸法精度を高くするこ
とが可能となる。上記圧縮によりコア36乃至42及び
型58,64間の隙間が潰され、シール手段が形成され
る。この圧縮により巻枠48,50のフランジ部が弾性
変形する。このとき巻枠48,50における巻線の巻装
部と巻装されていない部分との不均一性により、爪cが
互いに係合する方向に端子ホルダ52に付勢力が働く。
従って端子ピンは一直線上に並んだ状態となる。
【0020】射出孔64aより流し込まれた硬質樹脂
(前記スペーサとなる)24は各部材の隙間に流れ込
むが、このシール手段に阻止され、巻枠48,50の外
側に溢れることはない。この硬質樹脂24が固まること
により各部材が一体化される。この時、固定子26は上
記端子ピン54が一直線上に並んだ状態において固めら
れるため、硬質樹脂24の固化後についても、上記状態
が保持される。また下型には前記コネクタ保持部の孔
18cと係合する突部を形成するための凹部が形成され
ており、一体化された固定子26には、前記孔18cと
係合する突部24aが形成される。この突部24aが
1(a)に示すように前記コネクタ保持部18の孔18
と係合することにより、両者の位置が合わせられる。
【0021】この突部24aはその内側に傾斜部が設け
られ、上記孔18cに挿入し易いように配慮されてい
る。このため突部24a及び孔18cのそれぞれ外側
の辺が互いに接触して位置合わせがなされるように構成
され、内側の辺は僅かに隙間が設けられている。上記孔
18cを貫通してコネクタ保持部18の図1(a)にお
ける右側に突出した部分は、前記端版16をスポット溶
接する際に、図1(b)に示すように該端版16により
圧力がかけられ押しつぶされる。そのためスポット溶接
した後においても、上記コネクタ保持部18と固定子2
6は強固に固定される。
【0022】前記くし歯状の磁極46に段差46aが形
成されていない場合は、成形後に衝撃等の外力が加わっ
たときに図13に示すようにくし歯状の磁極46に内側
に向かう反りが生じることがある。一般に回転子28と
固定子26との隙間が0.1mm乃至0.2mm程度で
あるので、上記反りにより両者が接触し、回転不良とな
る可能性があった。しかし本実施例の構成では、くし
歯状の磁極46先端に設けられた前記段差46aに対し
ても硬質樹脂24が内側より回り込み、その硬質樹脂2
4がくし歯状の磁極46を内側から押え込むため、くし
歯状の磁極46の内側に向かう反りが防止される。
【0023】前記ハウジングコネクタ22は、汎用の形
状のものを用いる。このハウジングコネクタ22は
合面と逆の面に6本のコネクタピン22aが突出してい
る。これらのコネクタピン22aは図2に示すように一
方向に対してほぼ直角に屈曲加工されている。
【0024】そしてこのハウジングコネクタ22は、
前記保持部18aの図2における矢印Bの方向より前記
コネクタピン22aの折曲方向をモータの半径方向外側
にして挿入される。そしてコネクタピン22aが前記
端子ピン54と対向、好ましくは接触した状態で保持さ
れる。前記保持部18aはこの状態でハウジングコネク
タ22に対し図中の上下方向並びに紙面法線方向に対し
て移動を規制する。このようにハウジングコネクタ22
の移動が規制された状態において、前記対向あるいは接
触するコネクタピン22a及び端子ピン54が半田付け
される。このとき両者は相対的に固定されている。ま
このとき前述のように本発明の構成を採用している
ので、上記端子ピン54は一直線上に並んでいる。この
ために流し半田等の手法で専用機械あるいは汎用の工作
ロボットにより容易になし得る。
【0025】その半田付けした部分は蓋部68により覆
われている。この蓋部68の形状を図12を参照して説
明する。図12において円弧状部70は前記断面C字状
のフレーム12とほぼ同径の円弧状をなし、このフレー
ム12開口部の図2における左側を覆う。この円弧
70の図12(b)下側には、その両端より僅かに内側
に下方に延びる突起72,74が形成され、その突起7
2,74先端には外側に向かう爪72a,74aが形成
されている。またこの円弧状部70の図12(a)に
おける右側には内部に前記ハウジンコネクタ22を収納
するとともに、その右側が開放された矩形部76が形成
されている。
【0026】この矩形部76の図12(a)における左
右下には、内側に向かう爪76a,76bが設けられて
いる。この矩形部76内形はほぼハウジングコネクタ2
2外形と同一で、上記爪部76a,76bはその上側に
ハウジングコネクタ22を保持可能である。これらの爪
部76a,76bは、該ハウジングコネクタ22の図2
におけるコネクタ保持部18の左端より突出した部分下
部22bを係止可能となるように位置を設定されてい
る。またこの矩形部76の図12(a)における右端
は、その装着時に前記コネクタ保持部18の保持部18
a左端と接触し、このコネクタ保持部18の保持部18
aと協働してほぼ開口部全域を覆う。
【0027】この蓋部68は、前記フレーム12の開口
部外側に押し当てられる。すると各爪72a,74a,
76a,76bが弾性変形して爪76a,76bがハウ
ジングコネクタ22の下部22aを係止し、爪72a,
74aがフレーム12の所定位置12bを係止した状態
で固定される。これらの爪72a,74a,76a,7
6bがフレーム12及びハウジングコネクタ22を係止
するため強固に保持される。特に爪75a,76bは円
弧状部70を押さえたときに蓋部全体68が弾性変形し
て前記矩形部76が浮き上がることを防止する。この様
に構成することにより、前記開口部に外側より前記蓋部
68を押し当てるのみで取り付けれるため、機械化が容
易である。
【0028】外部電極に接続されるリード線78は
記ハウジングコネクタ22と結合可能な形状を有するポ
ストコネクタ80に接続される。この装置において異な
る長さのリード線78を備えたポストコネクタ80を多
数用意することにより異なる複数の用途に対して同一の
モータを利用できる。つまりこの実施例のモータでは、
用途に応じてリード線部分のみを別工程で製造し、本体
部分は共通のものを利用できる。
【0029】上記構成を有する本ステップモータにおい
て、上記ハウジングコネクタに接続されたポストコネク
タのリード線に適宜駆動パルスを与えることにより、巻
線に電流が流れ、磁力が発生する。この磁力の作用によ
り、回転子の永久磁石に駆動力が働き回転子が回転す
る。
【0030】また上記実施例では、リード線78部分
を利用者に製造あるいは既製のものより選択してもらう
ことを前提としたが、工場出荷前に取り付けてもよい。
またこの場合両コネクタ22,80を結合した状態で
接着したとしても本発明の技術的思想の範疇である。こ
の場合ではリード線の組み付け工程を最終工程とするこ
とができるので、他の工程時にリード線が邪魔になるこ
とがないといった効果もある。
【0031】また、上記実施例においては、固定子26
を硬質樹脂により一体化したが、他の変形も考えられ
る。例えば、図15に示すように、固定子26の周りを
覆うカバーを設け、そのカバーにより各部材の位置決め
を行うことも可能である。この時、同図に示すように、
前記カバーに前記V字溝と係合する突条を形成しておけ
ば、円周方向の位置決めも容易になる。この時、前記爪
部Cが互いに係合する方向に付勢されていことが望ま
しく、そのためコアがネジ等の手段により上下方向より
押圧される構成とする必要がある。このようにすれば、
巻枠の巻線が巻かれた部分と他の部分との不均一性によ
り、巻枠が弾性変形し、上記方向に付勢力が働く。
【0032】また上記実施例では固定子26における樹
脂突部24aを端板16により押し潰し、スポット溶接
する例を説明したが、スポット溶接の他に接着材等によ
る接着により接合してもよい。
【0033】その他本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種
々の変形が可能である。
【0034】
【発明の効果】以上説明したことから明かなように、本
発明においては、コネクタ保持部18の円盤部18b上
に形成された複数の位置決め用の孔18cに、固定子2
6と一体化されているスペーサ24の突部24aを挿通
させ、その複数の位置決め用の孔18cを貫通して突出
した突部24aの先端に一対の端板14,16の内の一
方の端板16を押し当てて該先端を押しつぶすことによ
り変形させ固定子26とコネクタ保持部18とを接合す
るとともに、その状態において一対の端板14,16と
フレーム12とを接合するようにしたため、一対の端板
14,16とフレーム12との接合と、コネクタ保持部
18の固定子26との接合を同一工程により行うことが
できる。そのため、製造コストを低く抑えることがで
き、安価な製品を提供できるといった優れた効果を持
つ。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はコネクタ保持部18の固定の様子を示す
断面図である。
【図2】図2は本実施例のステップモータの断面図であ
る。
【図3】図3は本実施例のステップモータの正面図であ
る。
【図4】図4は固定子26及び回転子28の形状を示す
一部破断斜視図である。
【図5】図5はコネクタ保持部18の形状を示す正面図
である。
【図6】図6はフレーム12と両端板14,16のスポ
ット溶接の様子を説明する説明図である。
【図7】図7は巻枠48,50及びコア36乃至42の
組み付けの様子を示す分解斜視図である。
【図8】図8はくし歯状の磁極46の先端に設けられた
段差46aの形状を示す説明図である。
【図9】図9は端子ホルダ52の突部48bの形状を説
明する説明図である。
【図10】図10はコア36乃至42,巻枠48,50
及び軸受25を一体に固定する工程を示す説明図であ
る。
【図11】図11はコア36乃至42及び巻枠48,5
0の円周方向の位置合わせをする工程を示す説明図であ
る。
【図12】図12の(a)は蓋部68の形状を示す正面
図、(b)はその側面図である。
【図13】図13はくし歯状の磁極46に段差46aを
設けなかった場合の上記磁極46の反りの様子を示す一
部破断斜視図である。
【図14】図14は端子ホルダ52における突部48b
の爪Cが係合した状態を説明する説明図である。
【図15】図15は硬質樹脂による回転子28の一体化
を行なわない場合の例を示す斜視図である。
【図16】図16は従来のステップモータの固定子の構
成を示す分解斜視図である。
【図17】図17は従来のステップモータの正面図であ
る。
【図18】図18は巻枠及び巻線の様子を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
12 フレーム 14 端板 16 端板 18 コネクタ保持部 18a 保持部 18b 円盤部 18c 孔 20 軸受 22 ハウジングコネクタ 24a 突部 24 スペーサ 25 軸受 26 固定子 28 回転子 30 モータ軸 36乃至42 コア48 巻枠 46 磁極 50 巻枠 78 リード線

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モータ軸30上に固定された回転子28
    と、 その回転子28の外周に沿って多数個のくし歯状の磁極
    46を交互に備えた二対のコア36乃至42及び二個の
    巻枠48,50を含む固定子26と、 その固定子26の前記二対のコア36乃至42及び二個
    の巻枠48,50の隙間中に充填されてそれらを一体化
    すると共に、前記モータ軸30の軸線に沿う前記回転子
    28の一端側においてその回転子28を覆い且つ前記モ
    ータ軸30の一端を支持する軸受25が固定された硬質
    樹脂からなるスペーサ24と、 前記回転子28の他端側に位置し周囲にリード線78を
    保持するハウジングコネクタ22が取付けられる保持部
    18aが形成され、且つ中央部に前記モータ軸30の他
    端を支持する軸受20が固定された円盤部18bを有す
    る硬質樹脂からなるコネクタ保持部18と、 そのコネクタ保持部18の前記円盤部18b上に形成さ
    れた複数の位置決め用の孔18cと、 それらの複数の位置決め用の孔18cと対向する前記ス
    ペーサ24上には、それらの複数の位置決め用の孔18
    cに挿通される突部24aが形成されていることと、 前記固定子26の周囲を覆うため平板状の板材をC字筒
    状に折曲してなるフレーム12と、 そのフレーム12の両端の解放部を覆う一対の端板1
    4,16とを備え、 前記コネクタ保持部18の前記円盤部18b上に形成さ
    れた複数の位置決め用の孔18cに、前記固定子26と
    一体化されている前記スペーサ24の前記突部24aを
    挿通させ、 その複数の位置決め用の孔18cを貫通して突出した前
    記突部24aの先端に前記一対の端板14、16の内の
    一方の端板16を押し当てて該先端を押しつぶすことに
    より変形させ前記固定子26とコネクタ保持部18とを
    接合するとともに、 その状態において前記一対の端板14、16と前記フレ
    ーム12とを接合するようにしたことを特徴とするモー
    タの製造方法。
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