JP2666580B2 - 車両用エアバッグ装置の袋体 - Google Patents

車両用エアバッグ装置の袋体

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JP2666580B2
JP2666580B2 JP3023050A JP2305091A JP2666580B2 JP 2666580 B2 JP2666580 B2 JP 2666580B2 JP 3023050 A JP3023050 A JP 3023050A JP 2305091 A JP2305091 A JP 2305091A JP 2666580 B2 JP2666580 B2 JP 2666580B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両の衝突時に乗員の受
ける衝撃を緩和するエアバッグ装置の袋体に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来から車両の衝突時における衝撃力が
所定値以上であった場合には、起爆装置に点火してガス
容器を起動し、インストルメントパネル内もしくはステ
アリングホイールのセンターパッド内等車室内の適宜な
位置に折り畳まれた状態として収納されているエアバッ
グ本体としての袋体を膨張展開して、乗員に対する衝撃
を和らげるようにしたエアバッグ装置が知られている。
【0003】このようなエアバッグ本体を構成する袋体
として、近時は二重織りの布材が用いられている場合が
ある。この二重織りの布材とは図4に示したように、表
布1と裏布3とを一体に編織して製作される布材であっ
て、表布1は経糸1a,1aと、緯糸1b,1bとを織
布して構成されており、裏布3は同様に経糸3a,3a
と緯糸3b,3bとを織布して構成されている。
【0004】このようにして得られた表布1と裏布3と
を表裏二重として一体に編織する際に、表布1の経糸1
aと裏布3の経糸3aとの間に形成される角度θが45
°であるように設定されている。
【0005】かかる表布1及び裏布3から成る二重織り
の布材を用いることによって、該布材自体の強度が高め
られる上、布材の周縁部に補強用の縫製部を別途に設け
る必要がなくなり、縫製に要するコストを削減すること
が可能となる(上記の構成に関しては特開平2−158
442号公報を参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のエア
バッグ装置の袋体にあっては、該袋体を構成する表布と
裏布の編織時に、得られた布材の強度を最大に維持する
ことが技術的に困難であるという課題がある。
【0007】即ち、図4に示した二重織りの布材を用い
た例にあっても、得られた布材の強度を充分に高めるた
めには、表布1の経糸1aと裏布3の経糸3aとの間に
形成される角度θが正確に45°であることが必要条件
となっており、この角度θの精度を維持することが編織
上の必須要件となっている。しかしながら表布1と裏布
3の編織時に上記角度θが45°であることを目視で確
認することは極めて困難であるため、該角度θが大小何
れかの方向にずれたまま編織工程が進行し、得られた布
材の一定方向の強度が低下してしまう惧れがある。
【0008】特にエアバッグ用の袋体にはガス流入口を
開口することが不可欠であり、この開口部をインフレー
タのガス噴出口の周縁に補強パッチ等を併用して固着し
なければならず、更に必要に応じて袋体の内部には、該
袋体が必要以上に膨出することを防止するための膨出規
制部材等を縫製等の手段によって固定することが要求さ
れる。従ってこのような袋体の開口周縁部とか縫製部に
は、前記したように外部から部分的な応力がかかること
になる。
【0009】そこで本発明はこのような従来の車両用エ
アバッグ装置の袋体が有している課題を解消して、該袋
体を構成する布材の強度を最大の状態に維持することが
できるエアバッグ装置の袋体を提供することを目的とす
るものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、上記袋体は、表布及び裏布を編織した二
重織りの布材を主体として構成され、且つ上記表布及び
裏布を構成する経糸及び緯糸の中で少なくとも特定の1
本の経糸,及び少なくとも特定の1本の緯糸として、他
の経糸及び緯糸の色彩とは異なった色彩の糸材を用いて
ある。
【0011】
【作用】このようなエアバッグ装置の袋体の構成によれ
ば、該袋体を構成する表布及び裏布を構成する糸材中の
特定の経糸と特定の緯糸の色彩が他の糸材の色彩とは異
なっているため、これら表布と裏布を用いた袋体の編織
時に、上記特定の糸材のなす角度を目視によって容易に
判別することができる。
【0012】そして上記判別に基づいて、表布と裏布の
編織時に該表布の経糸と裏布の経糸との間に形成される
角度が45°であるように調整することが可能となり、
この角度のずれに起因する袋体の強度低下を防止して、
得られた袋体の強度を最高の状態に維持することができ
る。
【0013】更に上記した特定の経糸もしくは特定の緯
糸をエアバッグ本体の折り畳み時のガイドとして利用す
ることが可能となり、該エアバッグ本体の折り畳み方向
を一定に維持することができる。
【0014】
【実施例】以下図面に基づいて本発明にかかる車両用エ
アバッグ装置の袋体,特に該袋体を二重織りの手段を用
いて編織した際の一実施例を、前記従来の構成と同一の
構成部分に同一の符号を付して詳述する。
【0015】図1に示した構成において、5は布材で構
成されたエアバッグ用の袋体であって、該袋体5の一方
側の表面にはガス流入用の孔部7が開口されていて、こ
の孔部7の周縁部に位置する布材には図外のインフレー
タ支持部材に該袋体5を連結するための取付穴7a,7
aが形成されている。
【0016】上記袋体5を構成する布材として、表布1
と裏布3から成る二重織りの布材が採用されている。
【0017】即ち、1a,1aは表布1を構成する経
糸,1b,1bは同じく表布1を構成する緯糸であり、
上記経糸1a,1aと緯糸1b,1bは同一の色彩に染
色された糸材が用いられており、表布1はこれら経糸1
a,1aと緯糸1b,1bを用いて予め所定の織製手段
により織布されている。この経糸1aと緯糸1bとは予
め適宜な伸び率を有する糸材が選択されている。
【0018】そして上記表布1を構成する経糸1a,1
aの中で、特定の経糸1a′は他の経糸1a,1aの色
彩とは異なった色彩に染色された糸材が用いられてお
り、更に緯糸1b,1bの中で、特定の緯糸1b′は他
の緯糸1b,1bの色彩とは異なった色彩に染色された
糸材が用いられている。
【0019】一方、3a,3aは裏布3を構成する経
糸,3b,3bは同じく裏布3を構成する緯糸であり、
上記経糸3a,3aと緯糸3b,3bは前記と同様に同
一の色彩に染色された糸材が用いられて、所定の織製手
段により織布されている。
【0020】そして上記裏布3を構成する経糸3a,3
aの中で、特定の経糸3a′は他の経糸3a,3aの色
彩とは異なった色彩に染色された糸材が用いられてお
り、更に緯糸3b,3bの中で、特定の緯糸3b′は他
の緯糸3b,3bの色彩とは異なった色彩に染色された
糸材が用いられている。
【0021】図2は表布1を部分的に示す平面図であっ
て、図示したように経糸1a,1aの中で異なった色彩
に染色された経糸1a′が孔部7を挟んで2本設けられ
ており、同様に緯糸1b,1bの中で異なった色彩に染
色された緯糸1b′が孔部7を挟んで2本設けられてい
る。
【0022】図3は裏布3を部分的に示す平面図であっ
て、図示したように経糸3a,3aの中で異なった色彩
に染色された経糸3a′が所定の間隔を保って2本設け
られており、同様に緯糸3b,3bの中で異なった色彩
に染色された緯糸3b′が所定の間隔を保って2本設け
られている。従って異なった色彩を持つ特定の糸材は1
本に限定されることなく、少なくとも1本又は複数本が
表布1及び裏布3中に織り込まれている。
【0023】そして袋体の編織時に、裏布3の特定の経
糸3a′と表布1の特定の緯糸1b′との間に形成され
る角度θが45°であるように設定されている。
【0024】上記した色彩の異なる経糸1a′,3a′
及び緯糸1b′,3b′は、表布1及び裏布3を製作す
る織布工程の手順中にプログラミングすることによって
容易に組み込むことが可能である。
【0025】このようにして得られた経糸1aと緯糸1
bとにより得られた表布1と、経糸3aと緯糸3bとに
より得られた裏布3を表裏二重として一体に編織するこ
とにより、本実施例にかかる袋体5を構成する織物構造
が得られる。
【0026】かかる構成によれば、表布1を構成する糸
材の中で、特定の経糸1a′と特定の緯糸1b′の色彩
が他の糸材の色彩とは異なっており、且つ裏布3を構成
する糸材の中で特定の経糸3a′と特定の緯糸3b′の
色彩が他の糸材の色彩と異なっているため、上記特定の
糸材を監視することによってこれら表布1と裏布3を用
いて袋体5を編織する際の各糸材の方向を目視によって
容易に判別することができる。
【0027】従って上記判別に基づいて、袋体5の編織
時における表布1の経糸1aと裏布3の経糸3aとの間
に形成される角度θが45°であるように目視によって
調整することが可能となるので、上記の角度θが45°
から大小何れかの方向にずれたまま編織工程が進行して
しまうことを防止して、このような表布1と裏布3を用
いて得られた袋体5の強度を最高の状態に維持すること
ができる。
【0028】特にエアバッグ本体用の袋体5は、エアバ
ッグユニットの内方で折り畳まれた状態に収納されてい
るものであり、この折り畳み方向がインフレータからの
ガス噴出時の作動速度を高める上で重要な因子となって
いる。そこで本実施例を適用することによって他の糸材
の色彩と異なっている特定の経糸1a′,3a′もしく
は特定の緯糸1b′,3b′を折り畳み時のガイドとし
て利用することができるため、上記折り畳み方向を一定
にすることが可能となり、エアバッグ本体としての作動
性を高めて車両の衝突時又は急停車時に乗員の受ける衝
撃緩和力を安定した状態に維持することができる。
【0029】
【発明の効果】以上詳細に説明した如く、本発明にかか
る車両用エアバッグ装置の袋体によれば、エアバッグ本
体としての袋体を構成する表布及び裏布を構成する糸材
中の特定の経糸と特定の緯糸の色彩が、他の糸材の色彩
とは異なっているため、袋体の編織時に上記特定の糸材
を監視することによって各糸材の方向を目視によって容
易に判別することができるので、この判別に基づいて袋
体の編織時に表布の経糸と裏布の経糸との間に形成され
る角度が45°であるように調整することが可能とな
り、この角度のずれを的確に防止して得られた袋体の強
度を最高の状態に維持することができる。
【0030】従って袋体の強度を高めるために布材を構
成する糸として格別太い材料を用いたり、得られた布材
に対して部分的に補強用の縫製部を別途に設ける必要性
がなくなり、余分な材料費及び工数を節減して袋体の製
造コストを低廉化することが可能となる。
【0031】更に上記した特定の経糸もしくは特定の緯
糸をエアバッグ本体の折り畳み時のガイドとして利用す
ることができるので、該エアバッグ本体の折り畳み方向
を一定に維持することによって車両衝突時等における袋
体の動作速度を最良の状態に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるエアバッグ装置の袋体の一実施
例を示す一部破断した外観図。
【図2】本発明で採用した表布を部分的に示す平面図。
【図3】本発明で採用した裏布を部分的に示す平面図。
【図4】従来の二重織りの布材の構成を示す分解斜視
図。
【符号の説明】
1…表布、3…裏布、1a,3a…経糸、1b,3b…
緯糸、1a′,3a′…特定の経糸、1b′,3b′…
特定の緯糸、5…袋体、7…孔部、7a…取付穴。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インフレータから噴出する高圧ガスによ
    ってエアバッグ本体を構成する袋体を膨張展開するよう
    にした車両用エアバッグ装置において、上記袋体は、表
    布及び裏布を編織した二重織りの布材を主体として構成
    され、且つ上記表布及び裏布を構成する経糸及び緯糸の
    中で少なくとも特定の1本の経糸,及び少なくとも特定
    の1本の緯糸として、他の経糸及び緯糸の色彩とは異な
    った色彩の糸材を用いたことを特徴とする車両用エアバ
    ッグ装置の袋体。
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JP5749759B2 (ja) * 2013-04-24 2015-07-15 オートリブ ディベロップメント エービー 織り込みマーカを備えた織物

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