JP2664976B2 - 両側リクライニング装置の連動機構 - Google Patents
両側リクライニング装置の連動機構Info
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- JP2664976B2 JP2664976B2 JP2027689A JP2027689A JP2664976B2 JP 2664976 B2 JP2664976 B2 JP 2664976B2 JP 2027689 A JP2027689 A JP 2027689A JP 2027689 A JP2027689 A JP 2027689A JP 2664976 B2 JP2664976 B2 JP 2664976B2
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Description
【発明の詳細な説明】 「技術分野」 本発明は、主として自動車等のシートのリクライニン
グ装置に係り、より具体的には、シートの両側に設けら
れた、シートバックを異なる傾斜位置に係止可能な係止
機構を連動する両側リクライニング装置の連動機構に関
する。
グ装置に係り、より具体的には、シートの両側に設けら
れた、シートバックを異なる傾斜位置に係止可能な係止
機構を連動する両側リクライニング装置の連動機構に関
する。
「従来技術およびその問題点」 自動車の前席等には、シートバックを任意の角度に傾
斜させることができるリクライニング装置を備えたシー
トが多用されている。このリクライニング装置は、種々
のものが開発され、製品化されている。例えば、シート
バックの両側に固定されるアッパアームをそれぞれ、シ
ートクッションの両側のロアアームの後部にヒンジピン
を介して枢着し、この左右のヒンジピン部にそれぞれ、
アッパアームを異なる傾斜位置に係止するラチェット機
構を設け、いずれか一方(アウタ側)のヒンジピン部
に、このラチェット機構の解除レバーを回動可能に設
け、この解除レバーの回動を、連動軸を介して直接他方
の解除部材に伝える両側リクライニング装置がある。
斜させることができるリクライニング装置を備えたシー
トが多用されている。このリクライニング装置は、種々
のものが開発され、製品化されている。例えば、シート
バックの両側に固定されるアッパアームをそれぞれ、シ
ートクッションの両側のロアアームの後部にヒンジピン
を介して枢着し、この左右のヒンジピン部にそれぞれ、
アッパアームを異なる傾斜位置に係止するラチェット機
構を設け、いずれか一方(アウタ側)のヒンジピン部
に、このラチェット機構の解除レバーを回動可能に設
け、この解除レバーの回動を、連動軸を介して直接他方
の解除部材に伝える両側リクライニング装置がある。
この従来の両側リクライニング装置では、ヒンジピン
を左右のアッパアーム間に架設し、このヒンジピンによ
って左右のラチェット機構を連動していた。
を左右のアッパアーム間に架設し、このヒンジピンによ
って左右のラチェット機構を連動していた。
しかし、ヒンジピンを左右のアッパアーム間に架設し
た場合、搭乗者がシートクッションに深く腰を下ろす
と、腰等にヒンジピンのゴツゴツした当りを感じること
があり、乗り心地が悪いなどの問題があったが、この問
題を解決するものとして、左右のラチェット機構を連動
する連動軸をロアアームの下方に設けた両側リクライニ
ング装置が提案されている(特開昭60−160911号)。
た場合、搭乗者がシートクッションに深く腰を下ろす
と、腰等にヒンジピンのゴツゴツした当りを感じること
があり、乗り心地が悪いなどの問題があったが、この問
題を解決するものとして、左右のラチェット機構を連動
する連動軸をロアアームの下方に設けた両側リクライニ
ング装置が提案されている(特開昭60−160911号)。
上記従来例においては、操作レバーと、左右のリクラ
イニング機構を連動する連動軸とがリンク部材によって
連動されている。そして、操作レバーとリンク部材、お
よび連動軸に固定されたクランク部材と上記リンク部材
とがそれぞれ、ピンおよびピン孔の嵌合によって連結さ
れていて、ピンとピン孔との間には、回転を許容する隙
間以上の空間、遊びは設けられていなかった。したがっ
て、左右のラチェット機構のロック位置(傾斜位置)に
差を生じた場合の調整が困難である、などの問題があっ
た。
イニング機構を連動する連動軸とがリンク部材によって
連動されている。そして、操作レバーとリンク部材、お
よび連動軸に固定されたクランク部材と上記リンク部材
とがそれぞれ、ピンおよびピン孔の嵌合によって連結さ
れていて、ピンとピン孔との間には、回転を許容する隙
間以上の空間、遊びは設けられていなかった。したがっ
て、左右のラチェット機構のロック位置(傾斜位置)に
差を生じた場合の調整が困難である、などの問題があっ
た。
「発明の目的」 本発明は、上記両側リクライニング装置の課題に基づ
いてなされたもので、組み立て作業性のよい両側リクラ
イニング装置の連動機構を提供することを目的とする。
いてなされたもので、組み立て作業性のよい両側リクラ
イニング装置の連動機構を提供することを目的とする。
「発明の概要」 上記目的を達成するために本発明は、シートクッショ
ンの両側に固定されるロアアームの後部にそれぞれ、シ
ートバックの両側に固定されるアッパアームがヒンジピ
ンを介して枢着され;この左右のヒンジピン部にそれぞ
れ、アッパアームを異なる傾斜位置に係止するラチェッ
ト機構が設けられ;この両側のラチェット機構は、それ
ぞれ、ヒンジピンを中心に回動してラチェット機構のロ
ックを解除するレリーズアームと、一方のロアアームに
回動可能に軸支されたレバー部とを有し、該レバー部の
回動に連動して上記一方のレリーズアームが回動してラ
チェット機構のロックを解除する両側リクライニング装
置において、上記両側のロアアーム間に、ヒンジピンよ
りも下方に位置させて、両側のラチェット機構を連動さ
せる連動軸を渡架するとともに、この連動軸の両端に、
それぞれ連動軸と一体に回動するようにプレートを固定
し、さらに上記両側のプレートとレリーズアームとを、
一方に設けた凸部と他方に設けた凹部とを回転および摺
接可能に係接して、互いに連動して回動するように連動
し、上記凸部と凹部との間に遊びを設けたことに特徴を
有する。
ンの両側に固定されるロアアームの後部にそれぞれ、シ
ートバックの両側に固定されるアッパアームがヒンジピ
ンを介して枢着され;この左右のヒンジピン部にそれぞ
れ、アッパアームを異なる傾斜位置に係止するラチェッ
ト機構が設けられ;この両側のラチェット機構は、それ
ぞれ、ヒンジピンを中心に回動してラチェット機構のロ
ックを解除するレリーズアームと、一方のロアアームに
回動可能に軸支されたレバー部とを有し、該レバー部の
回動に連動して上記一方のレリーズアームが回動してラ
チェット機構のロックを解除する両側リクライニング装
置において、上記両側のロアアーム間に、ヒンジピンよ
りも下方に位置させて、両側のラチェット機構を連動さ
せる連動軸を渡架するとともに、この連動軸の両端に、
それぞれ連動軸と一体に回動するようにプレートを固定
し、さらに上記両側のプレートとレリーズアームとを、
一方に設けた凸部と他方に設けた凹部とを回転および摺
接可能に係接して、互いに連動して回動するように連動
し、上記凸部と凹部との間に遊びを設けたことに特徴を
有する。
上記構成によれば、レリーズアームと、連動軸に固定
された両側のプレートとが、一方に設けた凸部と他方に
設けた凹部とが係接して、互いに連動して回動するが、
上記凸部と凹部との間に遊びを設けてあるので、左右の
ラチェット機構のロック位置に差があっても、この遊び
で調整することができる。
された両側のプレートとが、一方に設けた凸部と他方に
設けた凹部とが係接して、互いに連動して回動するが、
上記凸部と凹部との間に遊びを設けてあるので、左右の
ラチェット機構のロック位置に差があっても、この遊び
で調整することができる。
「発明の実施例」 以下図示実施例に基づいて本発明を説明する。
第1図は、本発明の要部を示した側面図、第2図およ
び第3図は、本発明を自動車前部座席用リクライニング
シートに適用した実施例の要部を示した側面図、第4図
は、第2図のIV−IV切断線に沿う断面図である。
び第3図は、本発明を自動車前部座席用リクライニング
シートに適用した実施例の要部を示した側面図、第4図
は、第2図のIV−IV切断線に沿う断面図である。
シートバックBの下端左右には、それぞれアッパアー
ム10が固定され、左右のアッパアーム10は、それぞれヒ
ンジピン12を介して一対のロアアーム14に、揺動可能に
連結・支持されている。アッパアーム10は、ヒンジピン
12に対して回動可能に嵌められており、ヒンジピン12
は、左右独立し、シートクッションCの内方に突出しな
いように取付けられている。したがって、左右のアッパ
アーム10、ヒンジピン12間には、空間が形成されてい
る。
ム10が固定され、左右のアッパアーム10は、それぞれヒ
ンジピン12を介して一対のロアアーム14に、揺動可能に
連結・支持されている。アッパアーム10は、ヒンジピン
12に対して回動可能に嵌められており、ヒンジピン12
は、左右独立し、シートクッションCの内方に突出しな
いように取付けられている。したがって、左右のアッパ
アーム10、ヒンジピン12間には、空間が形成されてい
る。
フロア16上には、一対のロアレール17が所定間隔で平
行に固定され、一対のロアレール17には、それぞれ摺動
自在にアッパレール18が嵌められている。そして、一対
のアッパレール18にはそれぞれ、、ロアアーム14が固定
されている。さらに、左右のロアアーム14間には、支持
機構を介してシートクッションCが取付けられている。
行に固定され、一対のロアレール17には、それぞれ摺動
自在にアッパレール18が嵌められている。そして、一対
のアッパレール18にはそれぞれ、、ロアアーム14が固定
されている。さらに、左右のロアアーム14間には、支持
機構を介してシートクッションCが取付けられている。
また、各ヒンジピン12の外方端部には、端部がそれぞ
れロアアーム14およびアッパアーム10に係合され、アッ
パアーム10を常時前傾する方向に回動付勢するスパイラ
ルスプリング19が取付けられている。
れロアアーム14およびアッパアーム10に係合され、アッ
パアーム10を常時前傾する方向に回動付勢するスパイラ
ルスプリング19が取付けられている。
各ロアアーム14のヒンジピン12部にはそれぞれ、シー
トバックBの傾斜角を一度に大きく調整する粗調整用の
ラチェット機構20が設けられている。ラチェット機構20
は、ヒンジピン12に回動自在に枢支されたレリーズアー
ム22と、アッパアーム10とギア連結された中間ギアプレ
ート24と、この中間ギアプレート24の係合歯24aに係脱
可能な係合部26aを備えたポール26とを主要部材とし、
アッパアーム10を異なる傾斜位置に係止する。なお、左
右のラチェット機構20は、基本的には同一構造である
が、一方のレリーズアーム22はレバー部22aを有する
が、他方は有しない点が異なる。
トバックBの傾斜角を一度に大きく調整する粗調整用の
ラチェット機構20が設けられている。ラチェット機構20
は、ヒンジピン12に回動自在に枢支されたレリーズアー
ム22と、アッパアーム10とギア連結された中間ギアプレ
ート24と、この中間ギアプレート24の係合歯24aに係脱
可能な係合部26aを備えたポール26とを主要部材とし、
アッパアーム10を異なる傾斜位置に係止する。なお、左
右のラチェット機構20は、基本的には同一構造である
が、一方のレリーズアーム22はレバー部22aを有する
が、他方は有しない点が異なる。
一方のレリーズアーム22は、前方(図においては左方
向)に延びるレバー部22aを有し、このレバー部22aの先
端部には、操作用の把手が固着される。
向)に延びるレバー部22aを有し、このレバー部22aの先
端部には、操作用の把手が固着される。
ポール26は、中間ギアプレート24の近くに配置され、
ロアアーム14に段付ピン27を介して回動自在に枢支され
ている。ポール26には係合溝26bが形成されていて、こ
の係合溝26bに、レリーズアーム22に植設されたピン22b
が係合されている。この係合溝26bは、レリーズアーム2
2が第1図の位置にあるときには、係合部26aを中間ギア
プレート24の係合歯24bに噛み合せ、レリーズアーム22
が第1図状態から時計方向に第2図の位置に回動する
と、上記噛み合せを解除するように形成されている。
ロアアーム14に段付ピン27を介して回動自在に枢支され
ている。ポール26には係合溝26bが形成されていて、こ
の係合溝26bに、レリーズアーム22に植設されたピン22b
が係合されている。この係合溝26bは、レリーズアーム2
2が第1図の位置にあるときには、係合部26aを中間ギア
プレート24の係合歯24bに噛み合せ、レリーズアーム22
が第1図状態から時計方向に第2図の位置に回動する
と、上記噛み合せを解除するように形成されている。
また、レリーズアーム22は、ロアアーム14との間に掛
渡されたリターンスプリング23によって、常時係合部26
aを中間ギアプレート24に係合させる方向に回動付勢さ
れている。したがって、常時は、係合部26aが中間ギア
プレート24の係合歯24aと係合し、アッパアーム10(シ
ートバックB)が所定の傾斜位置に保持されている。本
実施例では、実線および想像線で三つの傾斜位置を示し
てある。
渡されたリターンスプリング23によって、常時係合部26
aを中間ギアプレート24に係合させる方向に回動付勢さ
れている。したがって、常時は、係合部26aが中間ギア
プレート24の係合歯24aと係合し、アッパアーム10(シ
ートバックB)が所定の傾斜位置に保持されている。本
実施例では、実線および想像線で三つの傾斜位置を示し
てある。
上記両ラチェット機構20は、ラチェット連動機構30に
よって連動されている。この連動機構30は、ロアアーム
14の内側面に位置し、レリーズアーム22と一体に回動す
るレリーズアームプレート32と、レリーズアームプレー
ト32の回動に連動して回動するプレート34と、左右のプ
レート34がそれぞれ固定されたコネクティングパイプ
(連動軸)35とを主要構成部材としている。
よって連動されている。この連動機構30は、ロアアーム
14の内側面に位置し、レリーズアーム22と一体に回動す
るレリーズアームプレート32と、レリーズアームプレー
ト32の回動に連動して回動するプレート34と、左右のプ
レート34がそれぞれ固定されたコネクティングパイプ
(連動軸)35とを主要構成部材としている。
レリーズアームプレート32は、ロアアーム14から内方
に突出したヒンジピン12の端部に、回転自在に枢支され
ている。ロアアーム14には、ヒンジピン12を中心とした
円弧状の溝14aが形成され、この溝14aを貫通するピン22
aを介してレリーズアームプレート32とレリーズアーム2
2とが連結されている。
に突出したヒンジピン12の端部に、回転自在に枢支され
ている。ロアアーム14には、ヒンジピン12を中心とした
円弧状の溝14aが形成され、この溝14aを貫通するピン22
aを介してレリーズアームプレート32とレリーズアーム2
2とが連結されている。
レリーズアームプレート32の腕部先端には、凸部とし
てのピン32aが植設されている。
てのピン32aが植設されている。
両ロアアーム14には、ヒンジピン12よりも下方位置に
それぞれ、回動自在に軸36が取付けられている。そし
て、この両側の軸36の内端部には、粗調整用コネクティ
ングパイプ35が回動自在に嵌められている。
それぞれ、回動自在に軸36が取付けられている。そし
て、この両側の軸36の内端部には、粗調整用コネクティ
ングパイプ35が回動自在に嵌められている。
この粗調整用コネクティングパイプ35の両端部にはそ
れぞれ、プレート34が固定されている。プレート34に
は、凹部としての係合溝34aが形成されている。この係
合溝34aには、上記ピン32aが嵌入されている。したがっ
て、一方のレリーズアームプレート32が回転すると、ピ
ン32aおよび係合溝34aに拘束された一方のプレート34、
および粗調整用コネクティングパイプ35が揺動する。
れぞれ、プレート34が固定されている。プレート34に
は、凹部としての係合溝34aが形成されている。この係
合溝34aには、上記ピン32aが嵌入されている。したがっ
て、一方のレリーズアームプレート32が回転すると、ピ
ン32aおよび係合溝34aに拘束された一方のプレート34、
および粗調整用コネクティングパイプ35が揺動する。
この粗調整用コネクティングパイプ35の他端には、他
方のプレート34が固定されているので、一方のプレート
34が回動すると、他方のプレート34も粗調整用コネクテ
ィングパイプ35を介して一体的に回動する。したがっ
て、他方のプレート34の回動により、ピン32aを介して
レリーズアームプレート32が回動し、さらにピン22bを
介してポール26が回動し、係合部26aが中間ギアプレー
ト24の係合歯24aから離脱される。つまり、レバー部22a
が回動されると、左右のポール26の係合部26aが同時
に、中間ギアプレート24の係合歯24aから係脱される。
方のプレート34が固定されているので、一方のプレート
34が回動すると、他方のプレート34も粗調整用コネクテ
ィングパイプ35を介して一体的に回動する。したがっ
て、他方のプレート34の回動により、ピン32aを介して
レリーズアームプレート32が回動し、さらにピン22bを
介してポール26が回動し、係合部26aが中間ギアプレー
ト24の係合歯24aから離脱される。つまり、レバー部22a
が回動されると、左右のポール26の係合部26aが同時
に、中間ギアプレート24の係合歯24aから係脱される。
上記係合溝34aとピン32aとの間には、所定の隙間(ガ
タ)が設けられている。これは、レール17、18、ロアア
ーム14等の各部材をフロア16に組み付ける工程におい
て、左右のロアアーム14の位置が前後にずれたり、ロッ
ク各部材間の寸法に誤差を生じることがあるので、それ
らを吸収して、組立作業、ロック位置調整をスムースに
するためのものである。
タ)が設けられている。これは、レール17、18、ロアア
ーム14等の各部材をフロア16に組み付ける工程におい
て、左右のロアアーム14の位置が前後にずれたり、ロッ
ク各部材間の寸法に誤差を生じることがあるので、それ
らを吸収して、組立作業、ロック位置調整をスムースに
するためのものである。
さらに左右のロアアーム14には、シートバックBの傾
斜を連続的に調整する微調整機構としてそれぞれ遊星歯
車機構40が設けられている。遊星歯車機構40の従動スプ
ロケット42は、ヒンジピン12に固定され、一体に回動す
る。ヒンジピン12には、偏心軸部12aが形成され、この
偏心軸部12aは、アッパアーム10の軸孔に回動可能に嵌
入されている。また中間ギアプレート24は、ヒンジピン
12に回動可能に嵌められている。
斜を連続的に調整する微調整機構としてそれぞれ遊星歯
車機構40が設けられている。遊星歯車機構40の従動スプ
ロケット42は、ヒンジピン12に固定され、一体に回動す
る。ヒンジピン12には、偏心軸部12aが形成され、この
偏心軸部12aは、アッパアーム10の軸孔に回動可能に嵌
入されている。また中間ギアプレート24は、ヒンジピン
12に回動可能に嵌められている。
両アッパアーム10の外側面にはインナギア10aが、両
中間ギアプレート24の内側面にはアウタギア24bがそれ
ぞれ精密プレス加工等によりエンボス成形され、これら
のギア10a、24bがそれぞれ噛合されている。なお、イン
ナギア10aの歯数は、アウタギア24aの歯数よりも少なく
とも1歯以上多く形成されている。
中間ギアプレート24の内側面にはアウタギア24bがそれ
ぞれ精密プレス加工等によりエンボス成形され、これら
のギア10a、24bがそれぞれ噛合されている。なお、イン
ナギア10aの歯数は、アウタギア24aの歯数よりも少なく
とも1歯以上多く形成されている。
ここで、アウタギア24b(中間ギアプレート24)は、
係合部26aによって回動しないように係止されている。
したがって、従動スプロケット42が回動すると、一体に
ヒンジピン12およびその偏心軸部12aが回転し、インナ
ギア10aがアウタギア24bに噛合って、公転する。よっ
て、ヒンジピン12が1回転すると、インナギア10aは、
1回公転すると共に、インナギア10aとアウタギア24bの
歯数の差だけ自転する。つまり、インナギア10aが一体
に形成されたアッパアーム10(シートバックB)が回動
し、傾斜角が変化する。
係合部26aによって回動しないように係止されている。
したがって、従動スプロケット42が回動すると、一体に
ヒンジピン12およびその偏心軸部12aが回転し、インナ
ギア10aがアウタギア24bに噛合って、公転する。よっ
て、ヒンジピン12が1回転すると、インナギア10aは、
1回公転すると共に、インナギア10aとアウタギア24bの
歯数の差だけ自転する。つまり、インナギア10aが一体
に形成されたアッパアーム10(シートバックB)が回動
し、傾斜角が変化する。
また、通常の状態では、ポール26の係合部26aが中間
ギアプレート24の係合面24aに噛み合って、中間ギアプ
レート24の回転が阻止されている。したがって、中間ギ
アプレート24のアウタギア24bと噛合っているインナギ
ア10a、つまりアッパアーム10(シートバックB)は、
回動しないように保持されている。
ギアプレート24の係合面24aに噛み合って、中間ギアプ
レート24の回転が阻止されている。したがって、中間ギ
アプレート24のアウタギア24bと噛合っているインナギ
ア10a、つまりアッパアーム10(シートバックB)は、
回動しないように保持されている。
両ロアアーム14の外側に突出した軸36には、それぞれ
スプロケット44が固定されている。以上の構成は、左右
の遊星歯車機構40で同一である。両軸36の内端には、両
軸36を一体に回動するように連結する微調整用コネクテ
ィングパイプ37が嵌着されている。なお、この微調整用
コネクティングパイプ37の外に粗調整用コネクティング
パイプ35が嵌められ、両コネクティングパイプ35、37
は、互いに回動自在に形成されている。
スプロケット44が固定されている。以上の構成は、左右
の遊星歯車機構40で同一である。両軸36の内端には、両
軸36を一体に回動するように連結する微調整用コネクテ
ィングパイプ37が嵌着されている。なお、この微調整用
コネクティングパイプ37の外に粗調整用コネクティング
パイプ35が嵌められ、両コネクティングパイプ35、37
は、互いに回動自在に形成されている。
さらに、一方のロアアーム14の外側面には、遊星歯車
機構40を駆動する操作機構50が取付けられている。操作
機構50は、回動自在な操作ハンドル52、この操作ハンド
ル52と一体に回動するスプロケット54およびブレーキ機
構を有している。ブレーキ機構は、操作ハンドル52に回
転トルクが発生した場合には何等作用しないが、スプロ
ケット54に、アッパアーム10が後傾する方向の回転トル
クが発生した場合には、その回転を阻止するように作用
する。
機構40を駆動する操作機構50が取付けられている。操作
機構50は、回動自在な操作ハンドル52、この操作ハンド
ル52と一体に回動するスプロケット54およびブレーキ機
構を有している。ブレーキ機構は、操作ハンドル52に回
転トルクが発生した場合には何等作用しないが、スプロ
ケット54に、アッパアーム10が後傾する方向の回転トル
クが発生した場合には、その回転を阻止するように作用
する。
スプロケット54、42、44には、チェーン56が巻き掛け
られている。したがって、操作ハンドル52が回転する
と、チェーン56を介してスプロケット42、44が回転す
る。そして、スプロケット42の回動により、遊星歯車機
構40を介して一方のアッパアーム10が傾斜角を変える。
られている。したがって、操作ハンドル52が回転する
と、チェーン56を介してスプロケット42、44が回転す
る。そして、スプロケット42の回動により、遊星歯車機
構40を介して一方のアッパアーム10が傾斜角を変える。
さらに、他方の側のスプロケット42、44には、チェー
ンが巻き掛けられている。したがって、一方のスプロケ
ット44と共に、微調整用コネクティングパイプ37を介し
て他方のスプロケット44が回動し、他方の遊星歯車機構
40を介して他方のアッパアーム10も、一方のアッパアー
ム10と一体に傾斜角を変える。つまり、操作ハンドル52
を回転させると、微調整用コネクティングパイプ37を介
して左右の遊星歯車機構40が連動し、シートバックBの
左右に同時に同一方向の傾斜力が働き、シートバックB
の傾斜角が変化する。
ンが巻き掛けられている。したがって、一方のスプロケ
ット44と共に、微調整用コネクティングパイプ37を介し
て他方のスプロケット44が回動し、他方の遊星歯車機構
40を介して他方のアッパアーム10も、一方のアッパアー
ム10と一体に傾斜角を変える。つまり、操作ハンドル52
を回転させると、微調整用コネクティングパイプ37を介
して左右の遊星歯車機構40が連動し、シートバックBの
左右に同時に同一方向の傾斜力が働き、シートバックB
の傾斜角が変化する。
次に、上記実施例の操作および動作について説明す
る。シートバックB(アッパアーム10)は、通常、第1
図に実線で示した傾斜位置に止められる。搭乗者は、最
適のポジションを得るために、シートバックの傾斜角度
調整を、操作ハンドル52の回動によって行う。
る。シートバックB(アッパアーム10)は、通常、第1
図に実線で示した傾斜位置に止められる。搭乗者は、最
適のポジションを得るために、シートバックの傾斜角度
調整を、操作ハンドル52の回動によって行う。
搭乗者が操作ハンドル52を回動させると、駆動スプロ
ケット54、チェーン56および従動スプロケット42を介し
て、一方の遊星歯車機構40、および微調整用コネクティ
ングパイプ37を介して他方の遊星歯車機構40が同時に駆
動され、シートバックB(アッパアーム10)の傾斜角が
連続的に変わる。つまり、搭乗者は、最適の傾斜が得ら
れるまで操作ハンドル52を回し、最適の傾斜が得られた
ら操作ハンドル52を回すのを止める。以上の操作で、シ
ートバックBは最適の傾斜位置に係止される。
ケット54、チェーン56および従動スプロケット42を介し
て、一方の遊星歯車機構40、および微調整用コネクティ
ングパイプ37を介して他方の遊星歯車機構40が同時に駆
動され、シートバックB(アッパアーム10)の傾斜角が
連続的に変わる。つまり、搭乗者は、最適の傾斜が得ら
れるまで操作ハンドル52を回し、最適の傾斜が得られた
ら操作ハンドル52を回すのを止める。以上の操作で、シ
ートバックBは最適の傾斜位置に係止される。
以上はシートバックの微調整であるが、2ドアの乗用
車において、後部座席に搭乗者が乗降する場合等、シー
トバック10を素早く前後に倒したい場合には、レバー部
22aを持ち上げる。すると、一方の係合部26aが係合歯24
aから離脱すると同時に、粗調整用コネクティングパイ
プ35を介して他方の係合部26aが他方の係合歯24aから離
脱し、中間ギアプレート24の回動阻止力が解かれ、アウ
タギア24bがフリーになる。したがって、アウタギア24b
に噛合しているインナギア10aが自由に回動可能にな
り、シートバックB(アッパアーム10)の回動を阻止す
る力が無くなるの。よって、シートバックBの傾斜を自
由に変更、つまり、シートバックBを、スパイラルスプ
リング19の付勢力によって、前倒させたり、スパイラル
スプリング19の付勢力に逆らって後倒させたりできる。
車において、後部座席に搭乗者が乗降する場合等、シー
トバック10を素早く前後に倒したい場合には、レバー部
22aを持ち上げる。すると、一方の係合部26aが係合歯24
aから離脱すると同時に、粗調整用コネクティングパイ
プ35を介して他方の係合部26aが他方の係合歯24aから離
脱し、中間ギアプレート24の回動阻止力が解かれ、アウ
タギア24bがフリーになる。したがって、アウタギア24b
に噛合しているインナギア10aが自由に回動可能にな
り、シートバックB(アッパアーム10)の回動を阻止す
る力が無くなるの。よって、シートバックBの傾斜を自
由に変更、つまり、シートバックBを、スパイラルスプ
リング19の付勢力によって、前倒させたり、スパイラル
スプリング19の付勢力に逆らって後倒させたりできる。
上記構成からなる本実施例によれば、レリーズアーム
22とプレート34とを連動する、ピン32bと係合溝34aとの
間に遊びを設けたので、左右のラチェット機構のロック
位置のばらつきを、この遊びで吸収することができる。
22とプレート34とを連動する、ピン32bと係合溝34aとの
間に遊びを設けたので、左右のラチェット機構のロック
位置のばらつきを、この遊びで吸収することができる。
以上添付図面に示した実施例に基づいて本発明を説明
したが、本発明は、レリーズアーム22とプレート34とを
連動させる機構として、歯車機構や、巻き掛け連動機構
を利用することもできる。
したが、本発明は、レリーズアーム22とプレート34とを
連動させる機構として、歯車機構や、巻き掛け連動機構
を利用することもできる。
また、プレート34の係合溝34aは、ピン32aとの間に十
分な遊びのある円孔に形成してもよく、またピン32a
は、ローラとしてもよい。
分な遊びのある円孔に形成してもよく、またピン32a
は、ローラとしてもよい。
「発明の効果」 以上の説明から明らかな通り、本発明の両側リクライ
ニング装置の連動機構によれば、ラチェット機構のロッ
クを解除するレリーズアームと、連動軸に固定されたプ
レートとがそれぞれ、一方に設けられた凸部と他方に設
けられた凹部との係接により互いに連動して回動し、し
かも上記凸部と凹部との間に遊びが設けられているの
で、製造、組み立て時に左右のラチェット機構のロック
位置(シートバックの傾斜位置)に差を生じても、上記
遊びにより差を吸収するので調整が不要になり、製造、
組み立て作業が容易になる。
ニング装置の連動機構によれば、ラチェット機構のロッ
クを解除するレリーズアームと、連動軸に固定されたプ
レートとがそれぞれ、一方に設けられた凸部と他方に設
けられた凹部との係接により互いに連動して回動し、し
かも上記凸部と凹部との間に遊びが設けられているの
で、製造、組み立て時に左右のラチェット機構のロック
位置(シートバックの傾斜位置)に差を生じても、上記
遊びにより差を吸収するので調整が不要になり、製造、
組み立て作業が容易になる。
第1図は、本発明の要部を示した側面図、第2図および
第3図は、本発明を自動車前部座席用リクライニングシ
ートに適用した実施例の要部を示した側面図、第4図
は、第2図のIV−IV切断線に沿う断面図である。 10……アッパアーム、10a……インナギア、12……ヒン
ジピン、14……ロアアーム、20……ラチェット機構(粗
調整機構)、22……レリーズアーム、22a……レバー
部、22b……ピン、22c……ローラ、24……中間ギアプレ
ート、24a……係合歯、24b……アウタギア、26……ボー
ル、26a……係合部、30……ラチェット連動機構、32…
…レリーズアームプレート、32a……ピン、34……プレ
ート、34a……係合溝、35……粗調整用コネクティング
パイプ、37……微調整用コネクティングパイプ、40……
遊星歯車機構(微調整機構)、42……従動スプロケッ
ト、44……スプロケット、50……遊星歯車機構の操作機
構、52……操作ハンドル、
第3図は、本発明を自動車前部座席用リクライニングシ
ートに適用した実施例の要部を示した側面図、第4図
は、第2図のIV−IV切断線に沿う断面図である。 10……アッパアーム、10a……インナギア、12……ヒン
ジピン、14……ロアアーム、20……ラチェット機構(粗
調整機構)、22……レリーズアーム、22a……レバー
部、22b……ピン、22c……ローラ、24……中間ギアプレ
ート、24a……係合歯、24b……アウタギア、26……ボー
ル、26a……係合部、30……ラチェット連動機構、32…
…レリーズアームプレート、32a……ピン、34……プレ
ート、34a……係合溝、35……粗調整用コネクティング
パイプ、37……微調整用コネクティングパイプ、40……
遊星歯車機構(微調整機構)、42……従動スプロケッ
ト、44……スプロケット、50……遊星歯車機構の操作機
構、52……操作ハンドル、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−34826(JP,A) 特開 昭60−160911(JP,A) 実開 昭61−158240(JP,U) 実開 昭61−163538(JP,U)
Claims (3)
- 【請求項1】シートクッションの両側に固定されるロア
アームの後部にそれぞれ、シートバックの両側に固定さ
れるアッパアームがヒンジピンを介して枢着され、この
両側のヒンジピン部にそれぞれ、アッパアームを異なる
傾斜位置に係止するラチェット機構が設けられ、この両
側のラチェット機構は、それぞれ、ヒンジピンを中心に
回動してラチェット機構のロックを解除するレリーズア
ームと、一方のロアアームに回動可能に軸支されたレバ
ー部とを有し、該レバー部の回動に連動して上記一方の
レリーズアームが回動してラチェット機構のロックを解
除する両側リクライニング装置において、 上記両側のロアアーム間に、ヒンジピンよりも下方に位
置させて、両側のラチェット機構を連動させる連動軸を
渡架するとともに、 この連動軸の両端に、それぞれ連動軸と一体に回動する
ようにプレートを固定し、 上記両側のプレートとレリーズアームとを、一方に設け
た凸部と他方に設けた凹部とを回転および摺接可能に係
接して、互いに連動して回動するように連動し、 上記凸部と凹部との間に遊びを設けたことを特徴とする
両側リクライニング装置の連動機構。 - 【請求項2】請求項1において、凸部をピン、凹部を溝
で構成し、これらピンと溝との間に遊びを設けたことを
特徴とする両側リクライニング装置の連動機構。 - 【請求項3】請求項1において、凸部をピン、凹部を穴
で構成し、これらピンと穴との間に遊びを設けたことを
特徴とする両側リクライニング装置の連動機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2027689A JP2664976B2 (ja) | 1989-01-30 | 1989-01-30 | 両側リクライニング装置の連動機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2027689A JP2664976B2 (ja) | 1989-01-30 | 1989-01-30 | 両側リクライニング装置の連動機構 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02200214A JPH02200214A (ja) | 1990-08-08 |
JP2664976B2 true JP2664976B2 (ja) | 1997-10-22 |
Family
ID=12022649
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2027689A Expired - Fee Related JP2664976B2 (ja) | 1989-01-30 | 1989-01-30 | 両側リクライニング装置の連動機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2664976B2 (ja) |
-
1989
- 1989-01-30 JP JP2027689A patent/JP2664976B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02200214A (ja) | 1990-08-08 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |