JP2664517B2 - 固体レーザ発振装置 - Google Patents

固体レーザ発振装置

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JP2664517B2
JP2664517B2 JP2111847A JP11184790A JP2664517B2 JP 2664517 B2 JP2664517 B2 JP 2664517B2 JP 2111847 A JP2111847 A JP 2111847A JP 11184790 A JP11184790 A JP 11184790A JP 2664517 B2 JP2664517 B2 JP 2664517B2
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直明 北川
邉忠 金
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Sumitomo Metal Mining Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、高出力固体レーザ発振装置に関し、特に平
板(スラブ)状固体レーザ媒質をレーザ光の発振に用い
た固体レーザ発振装置に関する。
[従来技術] 板状結晶のレーザ媒質(レーザ素子ともいう。)を挾
んでレーザ光路上に反射ミラーと出力ミラーを設けて共
振器を構成する固体レーザ発振装置において、板状結晶
(以下、スラブという。)としてNd−YAG単結晶が使用
されている。
従来はスラブをブリュースター角度で入射および出射
するように構成し、レーザ光を水平に、すなわちスラブ
の長軸方向に入出射(ブリュースター角入出射)させて
いた。この構成では、スラブの端面に反射防止コーティ
ングを付けても、例えば、MgF2を単層でx/4=0.26μm
コーティングしても、反射損失が2〜3%ありレーザ出
力もこの影響を受け、出力に限界があり、高出力化を達
成できない原因でもあった。
第4図は従来のスラブレーザ発振器の構成を示す。
スラブ1は励起用ランプ4とともに反射箱5に収納さ
れ、これらスラブ1と励起用ランプ4とは反射箱5に導
入した水で冷却される。
反射箱5の外部に露出しているスラブ1の一方の端面
2a側には全反射ミラー6が、また他方の端面2b側には出
力ミラー7が配置され、これにより共振系を構成してい
る。
この共振系で励起ランプ4が点灯してスラブ1中に励
起光が透過すると、スラブ1内のNd3+イオンが高いエネ
ルギー準位に励起される。
この高いエネルギー準位から低いエネルギー準位に下
落する際にレーザ光が発せられ、このレーザ光がさらに
刺激光となってレーザ光の誘導放出を惹き起こす。
上記共振系は全反射ミラー6で反射したレーザ光が端
面2aで屈折してスラブ1内に入り、その両主面3a、3bで
反射をくり返して、端面2bに到達し、この端面2bで再び
屈折して出力ミラー7に向かい、該出力ミラー7から反
射したレーザ光が再び光路Lを通るよう調整してあり、
従って、この光路L上をレーザ光が往復する間に増幅さ
れてその一部が出力ミラー7から得られるようにする。
このようなスラブ形レーザ発振装置によればレーザ光
はレーザ媒質のスラブ1の両主面3a、3bで全反射され、
スラブ1の全体をジグザグに伝幡するので、熱レンズ効
果の影響を受けず、拡がり角の少ないレーザ光を得るこ
とができる。
Nd−YAG材料にて作製したスラブ1の両端面2a、2bは
互いに平行で、且つスラブの両主面3a、3bに対して特定
の傾斜角度θで切り出されている。通常、この角度θ
はブリュースター角度(Ndを添加したYAGの場合θ
=61.2゜)により決められる。すなわち、第4図に示す
ように、スラブ1の両主面3a、3bに対して平行にレーザ
光を入出射する場合、傾斜角度θ=28.8゜となる。
ブリュースター角入出射する理由は次による。
屈折率N1の物質と屈折率N2の物質の界面に法線に対し
てθの角度で屈折率N1の物質から入り、法線に対しθ
の角度で屈折率N2の物質に進む場合のS波とP波の反
射率RS、RPはフレネルの反射式により、 ここで、θとθの間にはスネルの式;N1sinθ
N2sinθの関係がある。
空気からスラブ1に入射する場合、N1=1、N2=1.82
で、入射角θに対する反射率RP、RSは第3図に表わさ
れる。この図においてRP=0になる入射角θがブリュ
ースター角度(61.2゜)である。
ブリュースター角度にて入射する理由は、この角度の
時にP波の反射率RPが0になり、スラブ1の端面2a、2b
の反射はS波のみにすることができること、およびスラ
ブ1の両主面3a、3bに対して入出射レーザ光を平行にす
ることができることである。
第3図において、S波の反射率RSとP波の反射率RP
和は、入射角θ=0(垂直方向入射)の時に最も小に
なるが、この入射角度にした場合、第4図のように光路
Laが励起用ランプ4の端に当ってしまう。
そのため入出射光が第4図の光路Lのようにスラブ1
の両主面3a、3bにおいてできるだけ平行になるように
し、励起ランプ4の端に当らないようにし、しかもP波
の反射率RPが0となるブリュースター角入出射にするこ
とが従来多く行われている。
ブリュースター角入出射の場合、P波の反射率は0と
なるが、S波の反射率RSは約30%となる。そこで、通常
S波成分のレーザ光の有効な取り出しのために、スラブ
端面にMgF2等の材料にて反射防止コーティングが施され
る。反射防止コーティングは施した場合のRP、RSは各々
3%となる。
[本発明が解決しようとする課題] すなわち、従来のスラブ形レーザ発振装置は、ブリュ
ースター角度でスラブにレーザ光を入射および出射する
場合、反射防止コーティングを施しても2〜3%の反射
損失があり、この反射損失がレーザの高出力化をさまた
げていた。
本発明は、スラブにおける入出射の反射損失が最小限
になるようにして出力の増大を図った固体レーザ発振装
置を提供することを目的とする。
本発明は、ブリュースター角入出射を0゜入出射(垂
直方向入出射)にすることにより損失を低減しようとす
る事を目的とする。
又、本発明は、垂直方向入出射に際し、励起用ランプ
がレーザ光路と干渉する問題があった。
[課題を解決するための手段] 本発明の固体レーザ発振装置では、励起用ランプと板
状レーザ媒質を有し、該レーザ媒質の長軸方向に対しレ
ーザ光を傾けて入射および出射するようにした固体レー
ザ発振装置において、高反射率プリズムがレーザ媒質の
端面に隣接してレーザ媒質の長軸方向に配置され、プリ
ズム内で光が反射する光路が形成され、レーザ媒質の光
路長が実質的に延長されている。
[作用] 光のS波、P波を損失させることなくスラブにレーザ
光を入射および出射させるためには、スラブの長軸に一
定の角度をつけて入出射させるが、この角度が45゜近く
なるとスラブ周辺に配置したランプの端、特にその電極
に当ってしまうので、プリズムをスラブに両端部に配置
し、スラブの光路長を実質的に長くし、レーザ光がラン
プの端に当らないようにする。
こうすることにより従来のブリュースター角入出射で
は入・出射で2〜3%反射損失があったものが、本発明
では0.2〜0.3%と1/10になり、レーザ出力が向上する。
プリズムには石英、BK−7、SF−11などの光学ガラスを
用い、これにSiO2などの反射防止膜を入・出射面にコー
ティングし、反射部に金やAlや誘電体多層膜の反射膜を
コーティングすることによりプリズム内の反射損失を1.
0%以下にすることができる。
[実施例] 第1図は本発明のスラブ形固体レーザ発振装置を構成
を示す。
スラブ1は励起ランプ4とともに反射箱5に収納さ
れ、これらスラブ1と励起ランプ4とは反射箱5に導入
した水で冷却される。又、反射箱5の外部に露出してい
るスラブ1の一方の端面2a側には反射率100%の全反射
ミラー6が、また他方の端面2b側には反射率50%の出力
ミラー7が配置され、これにより共振系を構成した。
レーザ光の誘導放出の原理は、従来例において前記し
た通りである。本発明の構成にて全反射ミラー6で反射
したレーザ光は端部プリズム8内に入り、その下面およ
び上面で反射した後、スラブ1内にスラブ端面2aから垂
直に入射する。入射したレーザ光はスラブ1の両主面3
a、3bで全反射をくり返して、端面2bから垂直に出射さ
れる。出射したレーザ光はプリズム8b内に入り、出力ミ
ラー7に到達し、出力ミラー7から反射したレーザ光は
再び光路Laを通るように各ミラーが調整されている。光
路La上をレーザ光が往復する間にレーザ光が増幅され、
増幅されたレーザ光の一部が出力ミラー7から出射され
る。
このように端部プリズム8a、8bをスラブ1の端面に隣
接して配置し、プリズム押さえ9で支持することによっ
て、レーザ光をスラブ1の端面2a、2bに垂直方向あるい
は垂直に近い方向に入出射することが可能となり、入出
射に伴う反射損失を低減できるようになった。なお、端
部プリズム8a、8bは反射率を高めるために、光学ガラス
の上にTiO2やMgF2などの誘電体多層膜をコーティングし
てある。又、プリズム内での反射損失を少なくするた
め、プリズム入・出射端面にSiO2などの反射防止膜21を
施し、反射面には金やAlまたは多層誘電体膜20を施して
いる。
さらに、スラブ1の端面2a、2bに隣接してプリズム8
a、8bを設けて、レーザ光をこのプリズム8a、8b内で反
射させ、スラブ1に入射および出射する場合、ランプ4
の電極4aにレーザ光が当らないようにプリズム8a、8bの
長さ、角度を設計する。
第2図は、スラブ1の端面2a付近を示し、スラブ1の
端面2aに隣接してプリズム8aが設けられ、プリズム押さ
え9で支持されている。
プリズム8aは、例えばスラブ1の端面2aに隣接して長
さ59.03mm、厚さ12mm、幅25mm、端面角度40.54゜とスラ
ブ1の端面角と同一なBK−7プリズムを置く。
反射防止膜を蒸着し、反射面に誘電体多層膜を付けた
プリズム8a内で2回レーザ光を反射させスラブ1の端面
2aに入射および出射させる。その時の角度はスラブ1の
長軸方向より33.06゜傾いている。
プリズム8aの端を通過する光路L1、L2はいずれもラン
プ4の電極4aと干渉していない。
実施例1 第1図の構成にて、スラブ1の端面部に端部プリズム
8a、8bを2ケ配置し、レーザ光をスラブ端面2a、2bに対
してほぼ垂直に(法線に対して16.4゜)入出射できるよ
うにした。スラブ1の寸法は幅25mm、全長152mm、厚さ1
0mmとし、端面角度θは40.54゜とした。
端部プリズム8a、8bは、全長60mm、角度58.06゜、厚
さ10mmの光学ガラス(BK−7)にてひし形に製作し、端
部プリズム8a、8bの上下面には誘電体多層膜の完全反射
コーティング、すなわちTiO2とSiO2を交互に、またはTi
O2とMgF2を交互に15〜30層多層コーティングした。コー
ティング厚みはx/2=0.53μmである。これにより、反
射率99.0%を得た。
励起用ランプ4は、スラブ1の両主面3a、3b側に2本
ずつ、合計4本を使用した。
パルス電源によりランプへの入力電力10kw、パルス幅
7ミリ秒(ms)、くり返し数10ppsの条件にて、レーザ
出力260wを得ることができた。これは、同条件にて従来
例の構成でのレーザ出力が200wであったのに対し、顕著
な利点である。又、本発明構成の垂直方向入出射にてP
波、S波の反射率RP、RSを測定した結果、各々0.3%で
あり、これも従来例構成のブリュースター角入出射の反
射率RP、RSの各々3%に対し、顕著な利点である。
[発明の効果] プリズム内にレーザ光を反射させることにより、スラ
ブ端面に垂直方向入出射(法線方向入出射)させること
により、ブリュースター角入出射(水平方向入出射)に
比べて反射損失が3%から0.3%に減少し、その結果、
レーザ出力は30%向上し、レーザ発振効率を上げること
ができた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の実施例のスラブ形レーザ発振装置の
構成を示す概略平断面図。 第2図は、第1図のスラブ形レーザ発振装置のスラブ端
部付近の構成を示す概略部分断面図。 第3図は、空気からNd−YAGに入射するP波、S波の入
射角と反射率の関係を示すグラフ。 第4図は、従来のスラブ形レーザ発振装装置の構成を示
す概略平断面図。 図中、参照記号は次のものを示す。 1:レーザ媒質スラブ、 2a、2b:スラブ端面、 4:励起用ランプ、 5:反射箱、 6:反射ミラー、 7:出力ミラー、 8a、8b:端部プリズム、 9:プリズム押さえ、 20:反射膜、 21:反射防止膜、

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】励起用ランプと板状レーザ媒質を有し、該
    レーザ媒質の端面に対し垂直方向あるいは垂直に近い方
    向で、レーザ光を入射および出射するようにした固体レ
    ーザ発信装置において、高発射率プリズムがレーザ媒質
    の端面に隣接してレーザ媒質の長軸方向に配置され、該
    プリズム内でレーザ光の反射光路が形成され、レーザ媒
    質の光路長が実質的に延長されるとともに、レーザ光が
    前記高反射率プリズムの端面に対し垂直方向あるいは垂
    直に近い方向に入出射されるようにしていることを特徴
    とする固体レーザ発振装置。
JP2111847A 1990-05-01 1990-05-01 固体レーザ発振装置 Expired - Lifetime JP2664517B2 (ja)

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