JP2001217489A - レーザ源のための活性素子およびそのような活性素子を有するレーザ源 - Google Patents

レーザ源のための活性素子およびそのような活性素子を有するレーザ源

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長距離かつ制御可能な距離にわたってポンプ
ビームが増幅媒体を均質に通過することを可能にするレ
ーザ源のための活性素子を提供すること。 【解決手段】 本発明によると、レーザ源のための活性
素子は、ポンプビームを吸収して、長手方向に伝播する
レーザ放射線を増幅することが可能なドーピングされた
発生源を備えた細長いロッドと、ポンプビームのための
少なくとも1つの入力面と、ロッドの長軸に対して傾斜
したポンプビームのための第1の反射面と、相互作用す
る少なくとも1つの第2の反射面とを有し、少なくとも
1つの入力面および第2の反射面は同様に傾斜してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーザ源のための
活性素子、およびそのような活性素子を有するレーザ源
に関する。
【0002】
【従来の技術】公知のように、上記のレーザ源は、一般
に、排他的ではないがほぼ円形断面を有し、ポンプビー
ムを吸収し、反射によりまたは反射なしに長手方向に伝
播するレーザ放射線を増幅することが可能なドーピング
された発生源を有する細長いロッドを備えた活性素子
と、ポンプビームを前記ロッドに放射することが可能な
少なくとも1つのポンプ源(例えば、レーザダイオー
ド)とを有する。
【0003】公知のように、前記ポンプビームは、前記
細長いロッドの軸に対して長手方向に放射され得る。こ
の場合、円筒形状のロッドは、円筒形の壁上で全反射を
生成するか、または壁の外側に反射器を配置して自発放
射の増幅を制限することによって光ガイドとして直接用
いられる。あるいは、前記ポンプビームは、例えば、E
P0377207およびUS4756002に記載され
ているように、前記ロッドの軸に横断方向に放射され得
る。
【0004】公知のように、ポンプ源を用いて増幅媒体
(ロッド)をポンピングすることに関する主な制約の1
つは、放射されたレーザビームにわたってパラメータ定
数を保持しながら受容されなければならない波長ドリフ
トの振幅に関連している。この制約は、温度に関係な
く、最大吸収率(および/またはポンプビームが通過す
る活性媒体の距離を長くすること)、および最適ポンピ
ングの横断方向の均質性を維持することが必要であるこ
とを意味する。
【0005】これらの制約を満足するために、円形断面
のロッドよりも矩形断面のロッドが一般により適切であ
ることは公知である。これは、特に、熱光学歪みをオフ
セットすることができるためである。さらに、ポンピン
グ距離は、ポンプビームの入力面と反対の面に反射器を
配置することによって増加され得る。
【0006】しかし、この場合でも、ポンプビームが二
重に通過する場合、ポンプビームが通過する増幅媒体の
距離は、一般に、温度が制御されていない場合には、ポ
ンプ源からの波長のドリフトを受け入れるにはまだ短か
すぎる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、これ
らの欠点を克服することである。本発明は、長くかつ制
御可能な距離にわたってポンプビームが増幅媒体を均質
に通過することを可能にするレーザ源のための活性素子
に関する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的のために、本
発明によると、レーザ源のための前記活性素子は、ポン
プビームを吸収し、長手方向に伝播するレーザ放射線を
増幅することが可能で、光学ブロックに設けられたドー
ピングされた発生源を有する細長いロッドと、ポンプビ
ームのための少なくとも1つの入力面と、前記ロッドの
長軸に対して傾斜したポンプビームのための第1の反射
面と、前記第1の反射面と相互作用する少なくとも1つ
の第2の反射面とを有する光学ブロックを備え、前記入
力面は、前記ロッドの長軸に対して傾斜していることを
特徴とする。
【0009】従って、前記相互作用する反射面上に形成
することが可能な多重反射および前記傾斜面の傾斜によ
って得られるポンプビームの傾斜伝送により、前記ポン
プビームは、増加された距離にわたって、増幅媒体(即
ち、ロッド)を通過することができる。これにより、上
記の欠点は克服され得る。この距離は、特に、ロッドの
長軸に対して適切な傾斜角を選択することによって制御
することができる。
【0010】さらに、前記傾斜角を適切に選択すること
によって、横断方向のポンピングを均質化することもで
きる。
【0011】従来の文献EP0404635およびUS
5048026は、本発明による活性素子の構造に近い
構造を有するレーザ源のための活性素子について記載し
ている。しかし、これらの公知の活性素子は、ロッドの
長軸に対して傾斜した入力面を有さず、増幅媒体を通じ
る距離を制御することはできず、ポンピングを横断方向
に均質化することはできず、ポンプビームの反射光を正
確に調整することはできない。
【0012】本発明による活性素子の1つの好ましい実
施形態では、前記ロッドは、例えば方形等の矩形断面を
有し、前記光学ブロックは、前記ロッドの発生源と実質
的に同じ光学屈折率を有する材料から形成され、前記ロ
ッドの第1の面に固定され、前記ロッドの長軸に対して
傾斜した少なくとも1つの面を有する少なくとも1つの
第1の光学素子を有し、前記第1の傾斜した反射面は、
前記第1の光学素子の前記傾斜面上に形成されている。
【0013】この場合、第1の変形例では、前記光学ブ
ロックはさらに、前記ロッドの発生源と実質的に同じ光
学屈折率を有する材料から形成され、前記ロッドの第2
の面に固定され、前記ロッドの長軸に対して傾斜した少
なくとも1つの面を有する第2の光学素子を有し、第2
の反射面は、前記第2の光学素子の前記傾斜面上に形成
されている。
【0014】この場合、好適には、前記第1および第2
の光学素子は同一であり、前記ロッドに対称的に固定さ
れ、これによって、特に、ポンピングの均質化をさらに
容易に行うことができる。
【0015】さらに、第2の変形例では、前記第2の反
射面は、前記ロッドの1つの面上に直接形成されてい
る。
【0016】さらに、本発明によると、前記反射面は、
複数の平坦面または湾曲面である。
【0017】後者の場合、好適には、各反射面は、光学
素子の第1の円錐形セクションの円錐面の一部を形成す
る。
【0018】さらに、優位的には、前記光学素子は、第
2の円錐セクションを有し、前記第1および第2の円錐
セクションは、前記ロッドを同軸上で囲み、前記ロッド
の発生源と実質的に同じ光学屈折率を有する材料から形
成され、前記第2の円錐セクションの円錐面は、前記光
学ブロックの前記入力面を有する。
【0019】さらに、優位的には、前記入力面には、反
射防止コーティングが設けられている。
【0020】さらに、優位的には、前記光学素子の少な
くとも1つは、特に、望ましくない現象を制御するため
に、好適には、ロッドとは異なるようにドーピングさ
れ、イットリウムアルミニウムガーネット、バナジン酸
塩、ガラスまたはサファイアなどの材料の少なくとも1
つから形成され、および/または拡散接合によって前記
ロッドに固定されている。ロッドと光学素子の製造を別
個に行うことは、これらが簡単に機械加工されることが
可能であることを意味し、レーザ源のための活性素子の
製造は容易になる。
【0021】さらに、前記光学素子のそれぞれは、1つ
のロッド面に、好適には、上記のように、直接的、また
は、例えば、活性素子がロッドの1つの面と光学素子の
反対の面との間の冷却剤の流れを含む特定の実施形態に
おいては、間接的に固定され得る。
【0022】本発明はまた、レーザ源のための活性素子
と、ポンプビームを前記活性素子に放射することが可能
な少なくとも1つのポンプ源とを有するタイプのレーザ
源に関する。
【0023】本発明では、前記レーザ源は、前記活性素
子が上記のようである点に留意すべきである。
【0024】さらに、優位的には、ポンプ源は、ポンプ
ビームのための放射面を有し、その幅は、活性素子の前
記入力面の幅よりも予め規定されたマージンだけ小さ
い。
【0025】添付の図面により、本発明がどのようにし
て実現され得るかを理解することが容易になる。これら
の図面では、同一の参照符号は同一の構成要素を示す。
【0026】
【発明の実施の形態】図1の第1の好ましい実施形態に
概略的に示す本発明によるレーザ源1は、公知の様式に
より、長手方向のX−X軸および矩形(例えば、方形)
の断面をもつ細長いロッド2を備えたレーザ源のための
活性素子1Aを備える。通常のタイプのロッド2は、ポ
ンプビームを吸収して長手方向に伝播するレーザ放射線
を増幅することが可能なドーピングされた発生源(matri
x)を有する活性素子1Aと、ロッド2に入射されると共
に、ロッドよって形成される増幅媒体を通過させられる
ポンプビームF1、F2を放射することが可能であっ
て、好適にはレーザダイオードで構成されるポンプ源
3、4とを有する。
【0027】本発明によると、光学ブロックの形態で形
成された前記活性素子1Aは、さらに、ロッド2の発生
源と同じ上記材料から形成されるか、または少なくとも
前記発生源と実質的に同じ光学屈折率を有する材料から
形成され、前記ロッド2の面2Aおよび2Bに対してそ
れぞれ固定され、それぞれポンプビームF1、F2のた
めの少なくとも1つの入力面5B、6Bを有し、ロッド
2の長手方向のX−X軸に対して傾斜している光学素子
5および6と、少なくとも1つが入力面5B、6Bの傾
斜とは反対にX−X軸に対して傾斜している少なくとも
2つの反射面S1およびS2とを有する。
【0028】図1に示す実施形態では、前記傾斜面S1
およびS2は、光学素子5および6の傾斜面5Aおよび
6A上にそれぞれ形成され、これらの2つの面S1およ
びS2は、X−X軸に対して傾斜している。
【0029】さらに、光学素子5および6は同一であ
り、前記X−X軸に対して対称的に配置され、反射面S
1およびS2は、X−X軸に対して同じ傾斜を有する。
【0030】しかしながら、X−X軸に対して異なる傾
斜を有する反射面を形成し、X−X軸に平行なロッド2
の面2Aおよび2Bのうちの一方の上に反射面の1つを
形成し、前記反射面の1つのみが傾斜するようにするこ
とも本発明の範囲内であると想定される。
【0031】従って、本発明の美徳によると、ポンプビ
ームF1およびF2は、面S1およびS2上で連続的な
いし交互的に複数の反射、即ち、全反射を受け、各反射
の後ロッド2を通過する。さらに、ロッド2の各経路(p
ath)は傾斜しているため、横断方向の経路よりも長い。
【0032】この結果、本発明によると、増幅媒体を通
じる経路の距離を長くとることができる。
【0033】さらに、入力面5B、6B(およびこれら
の入力面5B、6Bに直交して放射されるポンプビーム
F1およびF2)の傾斜角、ならびに反射面S1および
S2の傾斜角を適切に選択することによって、以下に規
定するように、温度に関係なく、増幅媒体を通した経路
の距離を制御し、横断方向におけるポンピングを均質化
することが可能になる。
【0034】前記光学ブロック1Aの入力面5Bおよび
6Bには、好適には、反射防止コーティングが設けられ
る。
【0035】本発明の範囲内で、光学ブロック1Aの活
性素子は、単一のピースとして形成され得る。しかしな
がら、好適には、前記光学ブロックの各光学素子5、6
は、光学ブロックをさらに機械加工する前に、ロッド2
の対応する面2A、2B上に通常のタイプの拡散接合を
形成するために研磨される。
【0036】さらに、本発明によると、光学素子5、6
およびロッド2の発生源の材料は、イットリウムアルミ
ニウムガーネット、バナジウム酸塩、ガラスまたはサフ
ァイアであり、各ロッド2は、以下のイオンタイプ、即
ち、ネオジム、エルビウム、ホルミウム、またはクロム
のうちのいずれか1つでドーピングされる。
【0037】一般に、光学的摂動(optical perturbatio
ns)を避けるために、ロッドの発生源と同じ材料または
実質的に同じ光学屈折率を有する材料から形成される光
学素子5、6はドーピングされない。
【0038】しかしながら、1つの特定の実施形態で
は、特に、起こり得る望ましくない現象を制御するため
に、特定のドーピングがなされる。
【0039】さらに、特定の実施形態(図示せず)で
は、光源は、2つより多くの光学素子を有し、好適に
は、矩形断面を有するロッド2の4面上にそれぞれ設け
られた4つの光学素子を有する。これにより、特に、ポ
ンプ源の数を増加させることが可能になる。
【0040】上記の利点に加えて、本発明によるレーザ
源1は、他の多くの利点を有する。特に、ポンプビーム
には損失がなく、ポンプ源3、4および光学素子5、6
の間にカップリング光学素子は必要なく、通常のポンプ
源(市販の標準的なダイオード)を用いることができ、
最小の調整のみを必要とする強固なレーザ源1が得ら
れ、本発明は、現存のレーザ構成、即ち、発振器、増幅
器、低電力および高電力、直列搭載、直接経路または多
重経路の大半に適用され得る。
【0041】ここで、本発明の実施において発生する様
々な幾何学的態様について説明する。
【0042】この目的のために、特に、光学素子5およ
び6の適切な寸法を決定できる特性を示すために、図2
が参照され得る。図2は、反射面S1およびS2によっ
て形成され、ポンプビームのガイドとして作用する二面
体を示す簡略図である。これらの反射面S1、S2は、
互いに角度2βをなす。
【0043】ポンプ源3の中心から放射され、二面体の
縁部と直交する面で伝播する中央光線(mean ray)Rm
を基準とする。反射が連続的に生じた後、この光線R
mは、外部への経路(outward path)とは対称的な反射経
路に従って反対方向に反射すると想定される。図2にお
いて、は3である。この基準光線Rmは、X−X対称
軸に対して高さh0で二面体の1つの面で遮断され、X
−X対称軸と角度γ0をなす。
【0044】h0、γ0、nおよびβは、ポンプビーム
ガイドにおける中央光線Rmの伝播を特徴づける入力パ
ラメータである。
【0045】反射の間、光線Rmは、角度2(γn−1
+β)を通して回転し、γn−1は、n番目の反射の前
における光線RmとX−X軸とのなす角度である。これ
は、反射後の角度γn−1における2βの増加に対応す
る。従って、γn=γn−1+2βであり、ここでγn
は、n番目の反射後における光線RmとX−X軸とのな
す角度である。あるいは、再帰方程式によると、 γn=γ0+2nβ ・・・ (1) となる。
【0046】反射が対称的である場合、最後の反射後に
おける角度γnrは直角である。そこで、γnr=π/
2=γ0+2nrβとなり、ここでnrは、反射の前の
反射数である。
【0047】従って、以下の簡単な等式が成立する。 γ0=π/2−2nrβ ・・・ (2)
【0048】反射前の反射数nrは、完全に吸収される
ためにポンプビームF1、F2が通過しなければならな
いロッド2の材料の全長によって決定されるパラメータ
である。一度このパラメータnrが固定されると、ポン
プ源3、4およびドーピングされた部分のサイズが与え
られた状態で、レーザ源1に必要な寸法を知ることは望
ましい。
【0049】図2を用いて、いくつかの再帰方程式が容
易に確立される。Inをnおよびn+1の2つの連続し
た反射間のX−X軸に沿った距離であるとすると、ta
nγn=(hn+δ)/Inおよびtanβ=(hn−
δ)/Inとなり、ここで、δ=hn+1である。これ
から、In=2hn/[tan(γ0+2nβ)+ta
nβ]、hn+1=δ=hn−Intanβとなる。ま
たはhn+1=hn{[tan(γ0+2nβ)−ta
nβ]/[tan(γ0+2nβ)+tanβ]}とな
る。
【0050】これらの式を連続して応用することによっ
て、ポンプの全長、およびガイドの端部の開口部を計算
することができる。
【0051】さらに、マージンオフセット光線R1の経
路を評価するために、中央光線Rmに対する横方向オフ
セットを角度γnを変更せずに生成することが必要であ
る。
【0052】中央光線Rmに対する正のオフセット
(即ち、X−X軸への投影が、中央光線Rmの伝播方向
にある)は、図3に示すように想定される。
【0053】用語hn1は、新しい光線R1と二面体の
面S1との交差部からX−X軸までの高さを示す。これ
により、以下の等式:a/sin(γn−β)=(hn
−hn1)/sinβ、即ち、hn1=hn−asin
β/sin(γn−β)が得られる。
【0054】概して、このオフセットは、第1の入射光
線で実施されるため、高さh0に関連する。h0が一旦
h01に変換されると、再帰方程式は、h01に適用可
能である。
【0055】光線と二面体との交差部のX−X軸に沿っ
た変位e1は、以下の等式:e1/cosβ=a/si
n(γn−β)またはe1=acosβ/sin(γn
−β)から得られる。
【0056】さらに、図3に示すような横方向のオフセ
ットの代わりに、図4に示すように、マージンポンプ光
線R2はまた、高さhnにおいて中央光線Rmに対して
角度偏差αを有してもよい。
【0057】この場合、上記の再帰方程式は、回転が反
時計方向に実施される場合には、γnが(γn+α)に
変更され、回転が反対方向に実施される場合には、γn
が(γn−α)に変更されることを条件として、適用可
能である。
【0058】角偏差が第1の入射光線に与えられ、α<
βである場合、光線R2は、反射の前に同じ回数だけ反
射する。
【0059】さらに、基準光線が対称的な構成を有する
場合、偏向光線R2に対応する反射光線は、X−X軸と
角度γnr=π/2±αをなす。中央光線Rmに対する
角オフセットαは、特に反射中に光線R2の伝播を通し
て維持される。
【0060】さらに、光学素子5、6の入力面5B、6
Bの幅、即ち、ポンプビームF1、F2の入力ウィン
ドウの幅は、ポンプ源3、4の寸法から決定され、この
は、ポンプビームの停止を防止するためにわずかに
大きくなっている。
【0061】この幅は、中央基準光線Rmの両側に対
称的に分配されているため、図5に示すように、h0を
含む基準面と、プリズム状のガイドの入力端との間の距
を決定することができる。図5に示す長さcおよび
c1により、以下の等式:c=d/[2tan(γ0−
β)]およびc1=[dtanγ0]/2を得る。
【0062】さらに、e=(c−c1)cosγ0であ
るため、e=(dcosγ0)/2[tan-1(γ0−
β)−tanγ0]となる。
【0063】さらに、入力面5Bの端部と二面体のX−
X軸との間の高さ(図5)は、以下の等式:h=h0
−csinγ0−(dcosγ0)/2、即ち、h=h
0−(dcosγ0)/2[tanγ0tan-1(γ0
−β)+1]から計算され得る。
【0064】本発明によるレーザ源1の2つの異なる実
施形態の寸法は、図6を参照しながら以下のように特定
される。即ち、第1に発振器を備え、第2に増幅器を備
えるものである。
【0065】発振器については、以下の入力パラメータ
が選択される。即ち、入力面の寸法:d=12mm、ポ
ンプビームF1、F2の寸法2a=10.2mm、X−
X軸に対する中央基準光線Rmの高さh0=18mm、
X−X軸に対する中央光線の入射角γ0=38°、中央
光線Rmに対する対称的な位置における反射の数n=2
である。
【0066】上記の式(2)を用いると、β=13°が
得られ、上記の式(1)を用いると、γ1=64°およ
びγ2=90°が得られる。
【0067】従って、ポンプ源3からの中央基準光線R
mは、反対のポンプ源4に反射する前に増幅媒体を5回
通過する。がロッド2のドーピングされた材料の横断
方向の寸法であるすると、中央基準光線Rmが通過する
活性媒体の全厚さbtotは、btot=2b/sin
γ0+2b/sinγ1+bとなる。ここで考慮される
例では、btot=32.4mmである。
【0068】中央光線Rmの他のパラメータは、以下の
ようになる。I0=35.57mm、h1=9.79m
m、I1=8.58mm、h2=7.81mm、e=
6.45mm、h=5.35mm。
【0069】活性素子1Aの全長さLtotを決定する
ためには、X―X軸から最も遠いマージン光線の伝播お
よび上記の再帰方程式が考慮されなければならない。
【0070】次に、通常の様式で以下の式:Ltot=
54.8mmが得られる。
【0071】さらに、活性素子1Aの入力面の反対の端
部における寸法hbgは、7.72mmである。
【0072】第2に、増幅器の例を参照すると、以下の
入力パラメータが得られる。d=28mm、2a=23
mm、h0=40mm、γ0=38°、n=2、b=7
mm。これより、β=13°、γ1=64°、γ2=9
0°、btot=45.3mmと計算される。
【0073】さらに、Ltot=124mm、hbg=
7.94mmが得られる。
【0074】図7に示す第2の実施形態では、レーザ源
7は活性素子7Aを有する。この活性素子7Aは、円形
断面およびY−Y軸を有する細長いロッド8と、単一の
ピースを形成し、Y−Y軸に対して同軸上にあり、円錐
面S3および11を規定する2つの円錐セクション9お
よび10を有する光学素子とを備える。円錐面11は、
ポンプビーム(図示せず)のための入力面として作用す
る。
【0075】この場合、少なくとも2つの相互作用する
反射面のそれぞれは、丸みを有し、前記円錐セクション
9の円錐面S3の一部(図示せず)を形成することに留
意されたい。
【0076】さらに、図8は、図1の実施形態1Aの特
定の変形例を示す。この変形例において、光学素子5お
よび6は、ロッド2の面2Aおよび2B上に直接設けら
れないが、前記活性素子1Aは、前記光学素子5および
6のそれぞれの互いに対向する面2Aおよび2B、なら
びに面5Cおよび6Cの間の経路15および16を有す
る。これらの通路15および16は、公知の手段(図示
せず)と組み合わせられ、前記通路15および16にお
いて矢印Eで示される冷却剤の流れを生成する。
【0077】明示的には記載しなかったが、図1の第1
の実施形態1Aのすべての特定の特性(例えば、材料の
タイプ)は、図7および図8のそれぞれに示す第2およ
び第3の実施形態のうちの少なくとも1つに適用可能で
あり、そのような特定の適切な実施形態との組み合わせ
は本発明の一部をなすことに留意されたい。
【0078】
【発明の効果】上記のように、本発明によると、長くか
つ制御可能な距離にわたってポンプビームが増幅媒体を
均質に通過することを可能にするレーザ源のための活性
素子が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態によるレーザ源を概略
的に示す図である。
【図2】図1に示すレーザ源における対称的な反射を有
する中央ポンプ光線の経路を概略的に示す図である。
【図3】図1に示すレーザ源における中央ポンプ光線に
対して横断方向にオフセットするポンプ光線の経路を概
略的に示す図である。
【図4】図1に示すレーザ源における中央ポンプ光線に
対して角度をなしてオフセットする中央ポンプ光線の経
路を概略的に示す図である。
【図5】図1に示すレーザ源の入力面を規定する図であ
る。
【図6】図1に示すレーザ源の外寸を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施形態によるレーザ源を概略
的に示す図である。
【図8】本発明の第3の実施形態によるレーザ源を概略
的に示す図である。
【符号の説明】 1 レーザ源 2 細長いロッド 2A、2B 面 3、4 ポンプ源 5、6 光学素子 5A、5B 入力面 6A、6B 傾斜面 F1、F2 ポンプビーム S1、S2 反射面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ルイ・キャバレ フランス国、91410 プレシス・サン・ブ ノワスト、アンパス・デュ・サンフォアン 5 (72)発明者 ジャン−ウシェ・モンターニュ フランス国、45000 オルレアン、リュ ー・ディリエ 98

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ源のための活性素子であって、 ポンプビームを吸収し、長手方向に伝播するレーザ放射
    線を増幅することが可能で、光学ブロックに設けられた
    ドーピングされた発生源を有する細長いロッドと、 前記ポンプビームのための少なくとも1つの入力面と、 前記ロッドの長軸に対して傾斜した前記ポンプビームの
    ための第1の反射面と、 前記第1の反射面と相互作用する少なくとも1つの第2
    の反射面とを有する光学ブロックを備え、 前記入力面は、前記ロッドの長軸に対して傾斜している
    活性素子。
  2. 【請求項2】 前記ロッドは矩形断面を有し、前記光学
    ブロックは、前記ロッドの発生源と実質的に同じ光学屈
    折率を有する材料から形成され、前記ロッドの第1の面
    に固定されると共に前記ロッドの長軸に対して傾斜した
    少なくとも1つの面を備えた少なくとも1つの第1の光
    学素子を有し、前記第1の反射面は、前記第1の光学素
    子の前記傾斜した面上に形成されている請求項1に記載
    の活性素子。
  3. 【請求項3】 前記光学ブロックは、前記ロッドの発生
    源と実質的に同じ光学屈折率を有する材料から形成さ
    れ、前記ロッドの第2の面に固定され、前記ロッドの長
    軸に対して傾斜した少なくとも1つの面を備えた第2の
    光学素子を有し、前記第2の反射面は、前記第2の光学
    素子の前記傾斜した面上に形成されている請求項2に記
    載の活性素子。
  4. 【請求項4】 前記第1および第2の光学素子は同一の
    ものであり、前記ロッドに対称的に固定されている請求
    項3に記載の活性素子。
  5. 【請求項5】 前記第2の反射面は、前記ロッドの1つ
    の面上に直接形成されている請求項2に記載の活性素
    子。
  6. 【請求項6】 前記ロッドは円形断面を有する請求項1
    に記載の活性素子。
  7. 【請求項7】 前記複数の反射面は平坦面である請求項
    1に記載の活性素子。
  8. 【請求項8】 前記複数の反射面は湾曲面である請求項
    1に記載の活性素子。
  9. 【請求項9】 前記各反射面は、光学素子の第1の円錐
    セクションの円錐面の一部を形成する請求項8に記載の
    活性素子。
  10. 【請求項10】 前記光学素子は、第2の円錐セクショ
    ンを有し、前記第1および第2の円錐セクションは、同
    軸上に前記ロッドを囲み、前記ロッドの発生源と実質的
    に同じ光学屈折率を有する材料から形成され、前記第2
    の円錐セクションの円錐面は、前記光学ブロックの前記
    入力面を有する請求項9に記載の活性素子。
  11. 【請求項11】 少なくとも1つの光学素子はドーピン
    グされている請求項2に記載の活性素子。
  12. 【請求項12】 少なくとも1つの光学素子は、以下の
    材料:イットリウムアルミニウムガーネット、バナジン
    酸塩、ガラス、またはサファイアの少なくとも1つから
    形成されている請求項2に記載の活性素子。
  13. 【請求項13】 少なくとも1つの光学素子は、前記ロ
    ッドに拡散接合によって固定されている請求項2に記載
    の活性素子。
  14. 【請求項14】 前記入力面には反射防止コーティング
    が設けられている請求項1に記載の活性素子。
  15. 【請求項15】 前記ロッドの少なくとも1つの面にわ
    たって直接冷却剤の流れを生成するための手段を有する
    請求項1に記載の活性素子。
  16. 【請求項16】 レーザ源のための活性素子と、 前記活性素子内にポンプビームを放射することが可能な
    少なくとも1つのポンプ源とを有し、 前記活性素子は、請求項1記載の活性素子であるレーザ
    源。
  17. 【請求項17】 前記ポンプ源は、前記ポンプビームの
    ための放射面を有し、前記放射面の幅は、前記活性素子
    の入力面の幅よりも予め規定されたマージンだけ小さ
    い、請求項16に記載のレーザ源。
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