JPH07321394A - 固体レーザ用結晶 - Google Patents

固体レーザ用結晶

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JPH07321394A
JPH07321394A JP13082194A JP13082194A JPH07321394A JP H07321394 A JPH07321394 A JP H07321394A JP 13082194 A JP13082194 A JP 13082194A JP 13082194 A JP13082194 A JP 13082194A JP H07321394 A JPH07321394 A JP H07321394A
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JP
Japan
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crystal
ions
laser
state laser
solid
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JP13082194A
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Yoshikazu Suzuki
良和 鈴木
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NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 作製が容易でかつ効率良くシングルモードレ
ーザ光を得る。 【構成】 中央部にNd3+イオンを含む角柱状のYAG
結晶部2と、このYAG結晶部2の外周面を囲んでNd
3+イオンを含まないYAG結晶部3(3a,3b,3
c,3d)とを張り合わせて構成されており、Nd3+
オンを含むYAG結晶部2とNd3+イオンを含まないY
AG結晶部3(3a,3b,3c,3d)との張り合わ
せ面は、それぞれ表面が平坦に光学研磨され、光学的に
接着されて接合されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばYAGレーザ発
振器,YLFレーザ発振器などに使用されるYAG(イ
ットリウム・アルミニウム・ガーネット)結晶,YLF
(イットリウム・リチウム・フロライド)結晶などに適
用される固体レーザ用結晶に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の固体レーザ用結晶には、結晶全体
にレーザ発振作用を生じさせるNd,Ho,Er,Cr
などの原子イオンがほぼ均等に含有されている。これら
のNd,Ho,Er,Crなどの原子イオンは、固体レ
ーザ用結晶内部に数%程度の割合で含有され、レーザ光
を増幅する作用を有している。これらの原子イオンは、
特定の波長の光を吸収して原子イオン内の電子を励起状
態(高いエネルギーレベルの状態)になる。
【0003】この電子が元の低いエネルギーレベル状態
へ戻る際、多くの励起された原子イオンの電子が連鎖的
に放出すると、レーザ光となる。固体レーザ発振を生じ
させるためには、結晶外部からクリプトンランプやフラ
ッシュランプの光を結晶内部のイオンに吸収させ、イオ
ンを励起させることによって行われる。
【0004】このため、図5(a)に示すような従来の
固体レーザ結晶ロッド10は、その励起光強度分布が図
5(b)に示すようにこの固体レーザ結晶ロッド10の
表面、すなわち励起光が入射する側が最も吸収する割合
が強く、結晶中心部に向かう方向にしたがって吸収が弱
まる傾向があった。
【0005】このような問題を改善する手段としては、
固体レーザ用結晶の外周面にレーザ発振作用を生じさせ
るイオンを含まない薄い層を形成し、結晶表面での強い
光吸収を無くすことにより、レーザ結晶の熱歪を緩和
し、熱レンズ効果を少なくすることによって良好なレー
ザビーム形状を得ていた。なお、この種の固体レーザは
例えば特開昭62−140483号公報に開示されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の従来の固体レーザ用結晶では、レーザ結晶が大きくな
ると、結晶の外側部分での励起光の吸収量が大きくな
り、これに対して結晶中央部での吸収量が相対的に小さ
くなるため、図5(b)に示すように励起光強度分布も
結晶中央部において相対的に弱くなり、このため、レー
ザ光の強度分布がガウシアン形状となる良好なシングル
モード発振光が得られ難いという問題があった。
【0007】また、外周面にレーザ発振作用を生じさせ
るイオンを含まない薄い層を形成した固体レーザ用結晶
では、結晶表面層の形成を結晶成長により行っているた
め、容易に作製することが困難であった。
【0008】したがって本発明は、前述した従来の課題
を解決するためになされたものであり、その目的は、作
製が容易でかつ効率良くシングルモードレーザ光が得ら
れる固体レーザ用結晶を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために本発明による固体レーザ用結晶は、レーザ結晶
の中央部にレーザ発振作用を有するイオンを含む第1の
結晶を配置し、この第1の結晶の周囲を上記イオンを含
まない第2の結晶により囲み、第1の結晶と第2の結晶
とを光学的接着により張り合わせて構成されている。
【0010】また、他の本発明による固体レーザ用結晶
は、レーザ結晶の中央部にレーザ発振作用を有するイオ
ンを含む第1の結晶を配置し、この第1の結晶の両端面
を上記イオンを含まない第2の結晶により挟み込み、第
1の結晶と第2の結晶とを光学的接着により張り合わせ
て構成されている。
【0011】
【作用】本発明においては、イオンを含まない周囲また
は両端面の第2の結晶は励起光が通過し、中央部のイオ
ンを含む第1の結晶で励起光が吸収され、この中央部の
第1の結晶において強い励起強度が得られる。
【0012】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を詳細に
説明する。図1は、本発明による固体レーザ用結晶の一
実施例による構成を示す斜視図である。図1おいて、固
体レーザ用結晶1は、中央部に数%程度のNd3+イオン
を含む角柱状のYAG結晶部2が配置され、このYAG
結晶部2の外周面を囲んでNd3+イオンを含まないYA
G結晶部3(3a,3b,3c,3d)が張り合わされ
て構成されており、Nd3+イオンを含むYAG結晶部2
とNd3+イオンを含まないYAG結晶部3(3a,3
b,3c,3d)との張り合わせ面は、それぞれ表面が
平坦に光学研磨され、光学的に接着されて接合されてい
る。
【0013】また、Nd3+イオンを含むYAG結晶部2
は、シングルモードレーザ光のビーム直径のほぼ1〜2
倍程度の大きさで形成され、通常1〜2mm角に研磨さ
れている。また、Nd3+イオンを含まないYAG結晶部
3(3a,3b,3c,3d)は、そのロッド径が製作
の容易性および結晶の機械的強度上の制約から、3〜4
mm程度の大きさで形成されている。
【0014】このように構成された固体レーザ用結晶1
は、この固体レーザ用結晶1を励起させる励起光が最初
に光吸収のないNd3+イオンを含まないYAG結晶部3
を通過し、中央部のNd3+イオンを含むYAG結晶部2
で光吸収される。このため、中央部のYAG結晶部2で
強い励起強度が得られ、これによって図2に示すように
中央部のNd3+イオンを含むYAG結晶部2の励起強度
を常に最大にすることができる。また、中央部のYAG
結晶部2で光吸収により発生した熱は、周面部のYAG
結晶部3に熱伝導され、その外周面から外部に放散され
ることになる。
【0015】この場合、Nd3+イオンを含むYAG結晶
部2およびNd3+イオンを含まないYAG結晶部3の結
晶成分組成比は、ほぼ同じであり、また、線膨張係数な
どの物理的性質も同じである。このため、中央部のNd
3+イオンを含むYAG結晶部2での発熱による熱歪を緩
和することができる。
【0016】図3は、本発明による固体レーザ用結晶の
他の実施例による構成を示す斜視図である。図3におい
て、固体レーザ用結晶4は、中央部に数%程度のNd3+
イオンを含む矩形状のYAG結晶部5が配置され、この
YAG結晶部5の両端面を挟んでNd3+イオンを含まな
い矩形状のYAG結晶部6(6a,6b)が張り合わさ
れて構成されており、この場合も、Nd3+イオンを含む
YAG結晶部5とNd3+イオンを含まないYAG結晶部
6(6a,6b)との張り合わせ面は、それぞれ表面が
平坦に光学研磨され、光学的に接着されて接合されてい
る。
【0017】このように構成された固体レーザ用結晶4
において、図4に示すようにこの固体レーザ結晶4の両
端面側方向にリニアアレイ状に配置されるレーザダイオ
ード11a,11bから放出された励起光12a,12
bは、それぞれ柱状レンズ13a,13bにより集光さ
れ、両端面側のNd3+イオンを含まないYAG結晶部6
a,6bをそれぞれ透過し、中央部のNd3+イオンを含
むYAG結晶部5で吸収される。
【0018】また、このように構成される固体レーザ結
晶4によれば、レーザダイオード11a,11bから放
出される励起光12a,12bによる励起を行う場合、
他の構成とは異なり、それぞれ柱状レンズ13a,13
bを用いて集光することが可能となるので、簡単かつ容
易にしかも効率良くシングルモードレーザ光を得ること
ができる。
【0019】なお、前述した実施例において、固体レー
ザ結晶1,4は、円柱状または角柱状に形成した場合に
ついて説明したが、本発明はこれらの形状に限定される
ものではなく、レーザダイオード11a,11bの光に
よる励起方法による場合、励起光のビーム形状に合わせ
た結晶形状の製作が可能であり、これによって固体レー
ザ結晶の励起効率を大幅に高くすることができ、より大
きなレーザ出力が得られる。
【0020】また、前述した実施例においては、固体レ
ーザ用結晶としてYAGを用いた場合について説明した
が、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばY
LF,ルビー,YVO3 もしくはガラスなどを用いて
も、前述と同様の効果が得られる。
【0021】また、前述した実施例においては、結晶母
体に含有させて発振作用を得るイオンとしてNdイオン
を用いた場合について説明したが、例えばHo,Er,
Crなどの原子イオンを含有させても前述と同様の効果
が得られる。
【0022】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
レーザ結晶の中央部にレーザ発振作用を有するイオンを
含む第1の結晶を配置し、この第1の結晶の周囲または
両端面をイオンを含まない第2の結晶により囲み、両者
を光学的に張り合わせて構成したことにより、イオンを
含まない周囲または両端面の第2の結晶に励起光が通過
し、中央部のイオンを含む第1の結晶で励起光が吸収さ
れ、この中央部の第1の結晶で強い励起強度が得られる
ので、シングルモードレーザ光が効率良く得られるとと
もに第2の結晶が光学的に張り合わせて構成されるの
で、レーザ結晶が容易に作製できるという極めて優れた
効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による固体レーザ用結晶の一実施例に
よる構成を示す斜視図である。
【図2】 本発明による固体レーザ用結晶内部の励起光
強度分布を示す図である。
【図3】 本発明による固体レーザ用結晶の他の実施例
による構成を示す斜視図である。
【図4】 図2の固体レーザ用結晶の具体的な使用例を
説明する要部断面図である。
【図5】 (a)は従来の固体レーザ用結晶の構成を示
す斜視図、(b)は従来の固体レーザ用結晶内部の励起
光強度分布を示す図である。
【符号の説明】
1…固体レーザ用結晶、2…Nd3+イオンを含むYAG
結晶部、3(3a,3b,3c,3d)…Nd3+イオン
を含まないYAG結晶部、4…固体レーザ用結晶、5…
Nd3+イオンを含むYAG結晶部、6(6a,6b)…
Nd3+イオンを含まないYAG結晶部、11a,11b
…レーザダイオード、12a,12b…励起光、13
a,13b…柱状レンズ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーザ結晶の中央部にレーザ発振作用を
    有するイオンを含む第1の結晶を配置し、前記第1の結
    晶の周囲を前記イオンを含まない第2の結晶により囲
    み、前記第1の結晶と第2の結晶とを光学的接着により
    張り合わせたことを特徴とする固体レーザ用結晶。
  2. 【請求項2】 レーザ結晶の中央部にレーザ発振作用を
    有するイオンを含む第1の結晶を配置し、前記第1の結
    晶の両端面を前記イオンを含まない第2の結晶により挟
    み込み、前記第1の結晶と第2の結晶とを光学的接着に
    より張り合わせたことを特徴とする固体レーザ用結晶。
JP13082194A 1994-05-23 1994-05-23 固体レーザ用結晶 Pending JPH07321394A (ja)

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