JP3060493B2 - 固体レーザー発振器 - Google Patents
固体レーザー発振器Info
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- JP3060493B2 JP3060493B2 JP19680590A JP19680590A JP3060493B2 JP 3060493 B2 JP3060493 B2 JP 3060493B2 JP 19680590 A JP19680590 A JP 19680590A JP 19680590 A JP19680590 A JP 19680590A JP 3060493 B2 JP3060493 B2 JP 3060493B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は固体レーザー発振器に関する。
本発明は、1対のミラー及びその1対のミラー間に配
された固体レーザー媒質から成るレーザー共振器と、固
体レーザー媒質を励起するポンピング光を発生する励起
光源とを有する固体レーザー発振器において、固体レー
ザー媒質の励起光源からのポンピング光が照射される部
分に、固体レーザー媒質より熱伝導率の高い光透過性ヒ
ートシンクを設けたことにより、固体レーザー媒質の熱
レンズ効果、熱収差、熱複屈折等を低減できるので出力
が安定と成り、固体レーザー媒質の熱伝導率で決まる出
力限界を向上させることができ、且つ、固体レーザー発
振器の小型化が容易と成るものである。
された固体レーザー媒質から成るレーザー共振器と、固
体レーザー媒質を励起するポンピング光を発生する励起
光源とを有する固体レーザー発振器において、固体レー
ザー媒質の励起光源からのポンピング光が照射される部
分に、固体レーザー媒質より熱伝導率の高い光透過性ヒ
ートシンクを設けたことにより、固体レーザー媒質の熱
レンズ効果、熱収差、熱複屈折等を低減できるので出力
が安定と成り、固体レーザー媒質の熱伝導率で決まる出
力限界を向上させることができ、且つ、固体レーザー発
振器の小型化が容易と成るものである。
固体レーザー発振器において、1対のミラー及びその
1対のミラー間に配された固体レーザー媒質から成るレ
ーザー共振器の固体レーザー媒質の周囲に螺旋状のフラ
ッシュランプを配し、このフラッシュランプによって、
レーザー媒質にポンピング光を照射して、レーザー媒質
を励起するようにしたものがあるが、レーザー媒質の全
体を励起するため、変換効率が悪く、最大出力は熱的に
限界があった。
1対のミラー間に配された固体レーザー媒質から成るレ
ーザー共振器の固体レーザー媒質の周囲に螺旋状のフラ
ッシュランプを配し、このフラッシュランプによって、
レーザー媒質にポンピング光を照射して、レーザー媒質
を励起するようにしたものがあるが、レーザー媒質の全
体を励起するため、変換効率が悪く、最大出力は熱的に
限界があった。
又、固体レーザー発振器において、1対のミラー及び
その1対のミラー間に配された固体レーザー媒質から成
るレーザー共振器の固体レーザー媒質を、半導体レーザ
ー(レーザーダイオード)からのポンピング光によって
励起するものがあるが、これはレーザー媒質の励起準位
だけを励起し、且つ、レーザー媒質の発振領域のみを選
択的に励起するため、変換効率が頗る高く成る。
その1対のミラー間に配された固体レーザー媒質から成
るレーザー共振器の固体レーザー媒質を、半導体レーザ
ー(レーザーダイオード)からのポンピング光によって
励起するものがあるが、これはレーザー媒質の励起準位
だけを励起し、且つ、レーザー媒質の発振領域のみを選
択的に励起するため、変換効率が頗る高く成る。
レーザーダイオードは出力が1Wクラスのものもあり、
又、複数のレーザーダイオードからのレーザー光を光フ
ァイババンドルを構成する各光ファイバに入射せしめ、
光ファイババンドルの他端からのレーザー光の束を、ポ
ンピング光としてレーザー媒質に照射せしめるようにし
たものもある。
又、複数のレーザーダイオードからのレーザー光を光フ
ァイババンドルを構成する各光ファイバに入射せしめ、
光ファイババンドルの他端からのレーザー光の束を、ポ
ンピング光としてレーザー媒質に照射せしめるようにし
たものもある。
又、かかる半導体レーザーを用いた固体レーザー発振
器としては、レーザー媒質としてNd:YAGを用い、レーザ
ー媒質と出力ミラーとの間にKTP等の非線形光学素子を
配し、第2高調波光を出力レーザー光(数Wの出力を有
する)としたものもある。
器としては、レーザー媒質としてNd:YAGを用い、レーザ
ー媒質と出力ミラーとの間にKTP等の非線形光学素子を
配し、第2高調波光を出力レーザー光(数Wの出力を有
する)としたものもある。
固体レーザー発振器において、その固体レーザー媒質
を励起するポンピング光の出力が高く成ると、そのポン
ピング光によってレーザー媒質が局所的に加熱されるた
め、そのレーザー媒質にその熱伝導率で決まる温度分布
(その一例を第7図に示す)が発生し、これによって、
熱レンズ効果、熱収差効果、熱複屈折等が発生し、又、
レーザー媒質の熱伝導率で決まる出力に限界があった。
を励起するポンピング光の出力が高く成ると、そのポン
ピング光によってレーザー媒質が局所的に加熱されるた
め、そのレーザー媒質にその熱伝導率で決まる温度分布
(その一例を第7図に示す)が発生し、これによって、
熱レンズ効果、熱収差効果、熱複屈折等が発生し、又、
レーザー媒質の熱伝導率で決まる出力に限界があった。
尚、第7図は、半径が4mm、長さが7mmのNd:YAGのレー
ザーロッドの図において右側の端面にポンピング光が照
射されたときの、シュミレーション計算による軸心を通
る断面の上半分の温度分布を示し、数字は等温線の温度
の常温との差の温度(℃)を示す。ここで、レーザーロ
ッドの図において右側の端面には、断熱材が配されてい
るものとする。
ザーロッドの図において右側の端面にポンピング光が照
射されたときの、シュミレーション計算による軸心を通
る断面の上半分の温度分布を示し、数字は等温線の温度
の常温との差の温度(℃)を示す。ここで、レーザーロ
ッドの図において右側の端面には、断熱材が配されてい
るものとする。
かかる点に鑑み、本発明は、固体レーザー媒質の熱レ
ンズ効果、熱収差、熱複屈折等を低減できるので出力が
安定と成り、固体レーザー媒質の熱伝導率で決まる出力
限界を向上させることができ、且つ、固体レーザー発振
器の小型化容易と成るものである。
ンズ効果、熱収差、熱複屈折等を低減できるので出力が
安定と成り、固体レーザー媒質の熱伝導率で決まる出力
限界を向上させることができ、且つ、固体レーザー発振
器の小型化容易と成るものである。
本発明は、1対のミラー及びその1対のミラー間に配
された固体レーザー媒質からなるレーザー共振器と、固
体レーザー媒質を励起するポンピング光を発生する励起
光源とを有する固体レーザー発振器において、励起光源
として半導体レーザーを用い、その半導体レーザーから
のポンピング光を固体レーザー媒質の端面に照射して、
固体レーザー媒質の励起準位だけを励起すると共に、そ
の固体レーザー媒質の端面側の発振領域のみを選択的に
励起するようになし、固体レーザー媒質の半導体レーザ
ーからのポンピング光が照射される端面に、固体レーザ
ー媒質の熱伝導率より高い熱伝導率を有すると共に、そ
の固体レーザー媒質の屈折率と同等か又はこれより大き
い屈折率を有する光透過性ヒートシンクを設けた固体レ
ーザー発振器である。
された固体レーザー媒質からなるレーザー共振器と、固
体レーザー媒質を励起するポンピング光を発生する励起
光源とを有する固体レーザー発振器において、励起光源
として半導体レーザーを用い、その半導体レーザーから
のポンピング光を固体レーザー媒質の端面に照射して、
固体レーザー媒質の励起準位だけを励起すると共に、そ
の固体レーザー媒質の端面側の発振領域のみを選択的に
励起するようになし、固体レーザー媒質の半導体レーザ
ーからのポンピング光が照射される端面に、固体レーザ
ー媒質の熱伝導率より高い熱伝導率を有すると共に、そ
の固体レーザー媒質の屈折率と同等か又はこれより大き
い屈折率を有する光透過性ヒートシンクを設けた固体レ
ーザー発振器である。
かかる本発明によれば、励起光源として半導体レーザ
ーを用い、その半導体レーザーからのポンピング光を固
体レーザー媒質の端面に照射して、固体レーザー媒質の
励起準位だけを励起すると共に、その固体レーザー媒質
の端面側の発振領域のみを選択的に励起するようにな
し、固体レーザー媒質の半導体レーザーからのポンピン
グ光が照射される端面に、固体レーザー媒質の熱伝導率
より高い熱伝導率を有すると共に、その固体レーザー媒
質の屈折率と同等か又はこれより大きい屈折率を有する
光透過性ヒートシンクを設けてレーザー媒質の放熱を行
う。
ーを用い、その半導体レーザーからのポンピング光を固
体レーザー媒質の端面に照射して、固体レーザー媒質の
励起準位だけを励起すると共に、その固体レーザー媒質
の端面側の発振領域のみを選択的に励起するようにな
し、固体レーザー媒質の半導体レーザーからのポンピン
グ光が照射される端面に、固体レーザー媒質の熱伝導率
より高い熱伝導率を有すると共に、その固体レーザー媒
質の屈折率と同等か又はこれより大きい屈折率を有する
光透過性ヒートシンクを設けてレーザー媒質の放熱を行
う。
以下に、図面を参照して、本発明の各実施例を詳細に
説明する。先ず、第1図を参照して、実施例(1)を説
明する。(5)は固体レーザー媒質(Nd:YAGから成る円
柱状のレーザーロッド)で、図において、左側の端面
に、ミラーコート(6)を介して、ダイアモンドから成
る円板状のヒートシンク(9)が貼付されている。ミラ
ーコート(6)は、ポンピング光L1を略100%通過させ
るも、出力レーザー光L2を略100%反射させる。
説明する。先ず、第1図を参照して、実施例(1)を説
明する。(5)は固体レーザー媒質(Nd:YAGから成る円
柱状のレーザーロッド)で、図において、左側の端面
に、ミラーコート(6)を介して、ダイアモンドから成
る円板状のヒートシンク(9)が貼付されている。ミラ
ーコート(6)は、ポンピング光L1を略100%通過させ
るも、出力レーザー光L2を略100%反射させる。
ヒートシンク(9)の図において左側の端面には、ヒ
ートシンク(9)をレーザー媒質(5)に付加したこと
による光学損失を軽減するための無反射コート(10)が
形成されている。レーザー媒質(5)の図において右側
には、所定間隔を置いて、出力ミラー(7)が配されて
いる。(8)は、その出力ミラー(7)に形成された凹
面ミラーコートである。このミラーコート(8)は、共
振器RSにおける発振レーザー光の数%〜数10%を通過さ
せ、残りの部分を反射する。
ートシンク(9)をレーザー媒質(5)に付加したこと
による光学損失を軽減するための無反射コート(10)が
形成されている。レーザー媒質(5)の図において右側
には、所定間隔を置いて、出力ミラー(7)が配されて
いる。(8)は、その出力ミラー(7)に形成された凹
面ミラーコートである。このミラーコート(8)は、共
振器RSにおける発振レーザー光の数%〜数10%を通過さ
せ、残りの部分を反射する。
そして、ミラーコート(6)を介してヒートシンク
(9)が貼付されたレーザー媒質(5)及び凹面ミラー
コート(8)の形成された出力ミラー(7)にて、レー
ザー共振器RSが構成される。
(9)が貼付されたレーザー媒質(5)及び凹面ミラー
コート(8)の形成された出力ミラー(7)にて、レー
ザー共振器RSが構成される。
(1)は複数のレーザーダイオードで、各レーザーダ
イオード(1)からの出射レーザー光が、光ファイババ
ンドル(3)を構成する各光ファイバ(2)の各一端に
入射せしめられ、光ファイババンドル(3)の他端から
のレーザー光の束(ポンピング光)L1が集光レンズ
(4)によって集光せしめられ、ヒートシンク(9)を
透過して、レーザー媒質(5)内に焦点を結ぶように、
レーザー媒質(5)に照射せしめられる。これによりレ
ーザー媒質(5)が励起され、レーザー媒質(5)に固
有の波長の発振レーザー光が発生し、ミラーコート
(6)、(8)間を繰り返し往復伝播し、その一部のレ
ーザー光が出力レーザー光L2として出力ミラー(8)を
通過して共振器RSの外側に出射される。
イオード(1)からの出射レーザー光が、光ファイババ
ンドル(3)を構成する各光ファイバ(2)の各一端に
入射せしめられ、光ファイババンドル(3)の他端から
のレーザー光の束(ポンピング光)L1が集光レンズ
(4)によって集光せしめられ、ヒートシンク(9)を
透過して、レーザー媒質(5)内に焦点を結ぶように、
レーザー媒質(5)に照射せしめられる。これによりレ
ーザー媒質(5)が励起され、レーザー媒質(5)に固
有の波長の発振レーザー光が発生し、ミラーコート
(6)、(8)間を繰り返し往復伝播し、その一部のレ
ーザー光が出力レーザー光L2として出力ミラー(8)を
通過して共振器RSの外側に出射される。
従来の技術のところに記載されているように、レーザ
ーダイオード(半導体レーザー)(1)からのポンピン
グ光によって、固体レーザー媒質の端面を励起すると、
固体レーザー媒質の励起準位だけを励起すると共に、そ
の固体レーザー媒質の端面側の発振領域のみを選択的に
励起する。
ーダイオード(半導体レーザー)(1)からのポンピン
グ光によって、固体レーザー媒質の端面を励起すると、
固体レーザー媒質の励起準位だけを励起すると共に、そ
の固体レーザー媒質の端面側の発振領域のみを選択的に
励起する。
尚、レーザー媒質(5)とヒートシンク(9)との接
合面では、若干の光学損失が認容されるため、その接合
面間に、シリコンコンパウンド等を塗布しても良い。
合面では、若干の光学損失が認容されるため、その接合
面間に、シリコンコンパウンド等を塗布しても良い。
第6図に、半径が4mm、長さが7mmのNd:YAGのレーザー
ロッドの図において右側の端面に厚さが1mmのダイアモ
ンドから成る円板状のヒートシンクが貼付された場合
の、そのヒートシンクの端面に、ポンピング光が照射さ
れたときの、シュミレーション計算による、軸心を通る
断面の上半分の温度分布を示し、数字は等温線の温度の
常温との差の温度(℃)を示す。
ロッドの図において右側の端面に厚さが1mmのダイアモ
ンドから成る円板状のヒートシンクが貼付された場合
の、そのヒートシンクの端面に、ポンピング光が照射さ
れたときの、シュミレーション計算による、軸心を通る
断面の上半分の温度分布を示し、数字は等温線の温度の
常温との差の温度(℃)を示す。
この第6図の温度分布を、第7図の従来例の温度分布
と比較すると、レーザー媒質にヒートシンクを設けたこ
とによって、第7図に示したようにレーザー媒質の半径
方向に生じていた温度分布が、第6図に示すようにヒー
トシンクによって拡散され、即ち、光軸方向と直交する
方向で排熱して熱分布を緩和するように成ったことが分
かる。これにより、レーザー媒質の熱レンズ効果、熱収
差効果、熱複屈折が大幅に緩和される。
と比較すると、レーザー媒質にヒートシンクを設けたこ
とによって、第7図に示したようにレーザー媒質の半径
方向に生じていた温度分布が、第6図に示すようにヒー
トシンクによって拡散され、即ち、光軸方向と直交する
方向で排熱して熱分布を緩和するように成ったことが分
かる。これにより、レーザー媒質の熱レンズ効果、熱収
差効果、熱複屈折が大幅に緩和される。
尚、ヒートシンク(9)の材料としては、ダイアモン
ドの他にサファイア等も可能である。但し、ダイアモン
ドの方がサファイアに比べて、大きな熱伝導率を有す
る。
ドの他にサファイア等も可能である。但し、ダイアモン
ドの方がサファイアに比べて、大きな熱伝導率を有す
る。
以下に、Nd:YAG、ダイアモンド及びサファイアの熱伝
導率を列挙する。
導率を列挙する。
Nd:YAG : 0.12W/cm・K ダイアモンド:19 W/cm・K サファイア : 0.46W/cm・K 次に、Nd:YAG、ダイアモンド及びサファイアの屈折率
を列挙する。
を列挙する。
Nd:YAG :1.8 ダイヤモンド:2.45 サファイア :1.8」 次に、第2図を参照して、実施例(2)を説明する。
この実施例(2)では、第1図の実施例(1)におい
て、レーザー媒質(5)及びヒートシンク(9)の間に
あったミラーコート(6)を、無反射コート(10)に代
えて、ヒートシンク(9)の端面に形成した場合で、そ
の他の構成は、実施例(1)と同様である。
この実施例(2)では、第1図の実施例(1)におい
て、レーザー媒質(5)及びヒートシンク(9)の間に
あったミラーコート(6)を、無反射コート(10)に代
えて、ヒートシンク(9)の端面に形成した場合で、そ
の他の構成は、実施例(1)と同様である。
この実施例のように、Nd:YAGのレーザー媒質(5)
に、ダイアモンドのヒートシンク(9)が直接貼付され
ていると、Nd:YAGとダイアモンドの反射率の違いから、
その境界面での反射損が問題と成るが、ヒートシンク
(9)として、ダイアモンドに代えてサファイアを使用
すれば、Nd:YAGとサファイアの反射率の差は小さいの
で、境界面での反射損の問題はなく成る。
に、ダイアモンドのヒートシンク(9)が直接貼付され
ていると、Nd:YAGとダイアモンドの反射率の違いから、
その境界面での反射損が問題と成るが、ヒートシンク
(9)として、ダイアモンドに代えてサファイアを使用
すれば、Nd:YAGとサファイアの反射率の差は小さいの
で、境界面での反射損の問題はなく成る。
次に、第3図を参照して、実施例(3)を説明する。
この実施例(3)では、第2図の実施例(2)におい
て、レーザー媒質(5)のヒートシンク(9)に対し反
射側の端面にも、ダイアモンドから成る円板状のヒート
シンク(11)を貼付すると共に、その図において右側の
端面上に、出力ミラー用の凹面状のミラーコート(8)
を形成した場合である。その他の構成は、実施例(2)
と同様である。
この実施例(3)では、第2図の実施例(2)におい
て、レーザー媒質(5)のヒートシンク(9)に対し反
射側の端面にも、ダイアモンドから成る円板状のヒート
シンク(11)を貼付すると共に、その図において右側の
端面上に、出力ミラー用の凹面状のミラーコート(8)
を形成した場合である。その他の構成は、実施例(2)
と同様である。
次に、第4図を参照して、実施例(4)を説明する。
この実施例(4)では、第3図の実施例(3)におい
て、ポンピング光L2の入射側のミラーコート(6)も凹
面ミラーにすると共に、出力ミラーとしてのミラーコー
ト(8)を、ポンピング光L1及び出力レーザー光L2に対
して、高反射率を有するものにし、集光レンズ(4)及
びミラーコート(6)の間に、ポンピング光L1は透過す
るが、出力レーザー光L2を反射する平面ミラー(12)を
光軸に対し45゜の角度を成すように配置するようにし
て、出力レーザー光L2をレーザー共振器RSのポンピング
光L1入射側から出力させるようにした場合である。
この実施例(4)では、第3図の実施例(3)におい
て、ポンピング光L2の入射側のミラーコート(6)も凹
面ミラーにすると共に、出力ミラーとしてのミラーコー
ト(8)を、ポンピング光L1及び出力レーザー光L2に対
して、高反射率を有するものにし、集光レンズ(4)及
びミラーコート(6)の間に、ポンピング光L1は透過す
るが、出力レーザー光L2を反射する平面ミラー(12)を
光軸に対し45゜の角度を成すように配置するようにし
て、出力レーザー光L2をレーザー共振器RSのポンピング
光L1入射側から出力させるようにした場合である。
上述の各実施例においては、レーザー媒質(5)及び
ヒートシンク(9)等の各接合面を、出力レーザー光L2
の波長の1/10程度までの平面度にして、貼付した場合で
あるが、第5図に示す如く、レーザー媒質(5)及びヒ
ートシンク(9)等の接合面を、一方は曲率半径の大き
な球面に、他方は平面にして、両接合面を物理的に接触
させるようにしても良い。
ヒートシンク(9)等の各接合面を、出力レーザー光L2
の波長の1/10程度までの平面度にして、貼付した場合で
あるが、第5図に示す如く、レーザー媒質(5)及びヒ
ートシンク(9)等の接合面を、一方は曲率半径の大き
な球面に、他方は平面にして、両接合面を物理的に接触
させるようにしても良い。
尚、レーザー共振器RS内に非直線光学素子を配して、
発振レーザー光の第2高調波等の出力レーザー光を出力
させるようにした固体レーザー発振器にも、本発明を適
用することができる。
発振レーザー光の第2高調波等の出力レーザー光を出力
させるようにした固体レーザー発振器にも、本発明を適
用することができる。
上述せる本発明によれば、1対のミラー及びその1対
のミラー間に配された固体レーザー媒質からなるレーザ
ー共振器と、固体レーザー媒質を励起するポンピング光
を発生する励起光源とを有する固体レーザー発振器にお
いて、励起光源として半導体レーザーを用い、その半導
体レーザーからのポンピング光を固体レーザー媒質の端
面に照射して、固体レーザー媒質の励起準位だけを励起
すると共に、その固体レーザー媒質の端面側の発振領域
のみを選択的に励起するようになし、固体レーザー媒質
の半導体レーザーからのポンピング光が照射される端面
に、固体レーザー媒質の熱伝導率より高い熱伝導率を有
すると共に、その固体レーザー媒質の屈折率と同等か又
はこれより大きい屈折率を有する光透過性ヒートシンク
を設けたので、固体レーザー媒質の熱レンズ効果、熱収
差、熱複屈折等を低減できるので出力が安定と成り、固
体レーザー媒質の熱伝導率で決まる出力限界を向上させ
ることができ、且つ、固体レーザー発振器の小型化が容
易と成る。
のミラー間に配された固体レーザー媒質からなるレーザ
ー共振器と、固体レーザー媒質を励起するポンピング光
を発生する励起光源とを有する固体レーザー発振器にお
いて、励起光源として半導体レーザーを用い、その半導
体レーザーからのポンピング光を固体レーザー媒質の端
面に照射して、固体レーザー媒質の励起準位だけを励起
すると共に、その固体レーザー媒質の端面側の発振領域
のみを選択的に励起するようになし、固体レーザー媒質
の半導体レーザーからのポンピング光が照射される端面
に、固体レーザー媒質の熱伝導率より高い熱伝導率を有
すると共に、その固体レーザー媒質の屈折率と同等か又
はこれより大きい屈折率を有する光透過性ヒートシンク
を設けたので、固体レーザー媒質の熱レンズ効果、熱収
差、熱複屈折等を低減できるので出力が安定と成り、固
体レーザー媒質の熱伝導率で決まる出力限界を向上させ
ることができ、且つ、固体レーザー発振器の小型化が容
易と成る。
【図面の簡単な説明】 第1図、第2図、第3図、第4図及び第5図は夫々本発
明の各実施例を示す配置図、第6図は実施例のレーザー
媒質の温度分布を示す分布図、第7図は従来例のレーザ
ー媒質の温度分布を示す分布図である。 (1)はレーザーダイオード、(2)は光ファイバ、
(3)は光ファイババンドル、(4)は集光レンズ、
(5)はレーザー媒質、(6)はミラーコート、(7)
は出力ミラー、(8)はミラーコート、(9)はヒート
シンク、(10)は無反射コート、(11)はヒートシン
ク、(12)はミラーである。
明の各実施例を示す配置図、第6図は実施例のレーザー
媒質の温度分布を示す分布図、第7図は従来例のレーザ
ー媒質の温度分布を示す分布図である。 (1)はレーザーダイオード、(2)は光ファイバ、
(3)は光ファイババンドル、(4)は集光レンズ、
(5)はレーザー媒質、(6)はミラーコート、(7)
は出力ミラー、(8)はミラーコート、(9)はヒート
シンク、(10)は無反射コート、(11)はヒートシン
ク、(12)はミラーである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−98281(JP,A) 特開 平3−135082(JP,A) 特開 平2−94487(JP,A) 特開 平3−44982(JP,A) 特開 平2−5584(JP,A) 特開 昭54−52596(JP,A) 特開 昭50−132891(JP,A) 特開 昭52−8790(JP,A) 特開 平2−310984(JP,A) 特開 平1−289180(JP,A) 特開 平1−248584(JP,A) 欧州特許出願公開372437(EP,A 1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01S 3/042 H01S 3/08 H01S 3/0941
Claims (1)
- 【請求項1】1対のミラー及び該1対のミラー間に配さ
れた固体レーザー媒質からなるレーザー共振器と、上記
固体レーザー媒質を励起するポンピング光を発生する励
起光源とを有する固体レーザー発振器において、 上記励起光源として半導体レーザーを用い、該半導体レ
ーザーからのポンピング光を上記固体レーザー媒質の端
面に照射して、上記固体レーザー媒質の励起準位だけを
励起すると共に、該固体レーザー媒質の端面側の発振領
域のみを選択的に励起するようになし、 上記固体レーザー媒質の上記半導体レーザーからのポン
ピング光が照射される端面に、上記固体レーザー媒質の
熱伝導率より高い熱伝導率を有すると共に、該固体レー
ザー媒質の屈折率と同等か又はこれより大きい屈折率を
有する光透過性ヒートシンクを設けたことを特徴とする
固体レーザー発振器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19680590A JP3060493B2 (ja) | 1990-07-25 | 1990-07-25 | 固体レーザー発振器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19680590A JP3060493B2 (ja) | 1990-07-25 | 1990-07-25 | 固体レーザー発振器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0482281A JPH0482281A (ja) | 1992-03-16 |
JP3060493B2 true JP3060493B2 (ja) | 2000-07-10 |
Family
ID=16363944
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19680590A Expired - Fee Related JP3060493B2 (ja) | 1990-07-25 | 1990-07-25 | 固体レーザー発振器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3060493B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
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US6389043B1 (en) | 1997-01-17 | 2002-05-14 | Melles Griot, Inc. | Efficient frequency-converted laser with single beam output |
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JP2010123819A (ja) * | 2008-11-21 | 2010-06-03 | Shimadzu Corp | レーザ媒質 |
-
1990
- 1990-07-25 JP JP19680590A patent/JP3060493B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0482281A (ja) | 1992-03-16 |
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