JP2664161B2 - ナトリウム−硫黄電池 - Google Patents
ナトリウム−硫黄電池Info
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- H01M10/39—Accumulators not provided for in groups H01M10/05-H01M10/34 working at high temperature
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Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明はナトリウム−硫黄電池の安全性向上に係り、
特に、夜間電力の貯蔵や電気自動車用の電池等大電力貯
蔵用のナトリウム−硫黄電池に関する。 〔従来の技術〕 ナトリウム−硫黄電池は固体電解質(β−アルミナ、
β″−アルミナ等)が破損した場合、ナトリウムと硫黄
と大部分が瞬時に反応し、電池容器を破損する可能性が
ある。このために米国特許第4029858号では、電池の安
全性を確保するため、電池容器のナトリウム側に耐食性
安全隔壁、例えば、モリブデン管を設ける方法が、又、
特開昭60−44972号公報記載のように、金属繊維を充填
してナトリウムの流出防止を図る方法などが提案されて
いる。 〔発明が解決しようとする問題点〕 上記従来技術は、ナトリウムの流出流量を抑制するた
めに設けた安全隔壁と固体電解質管とのギヤツプ部に存
在するナトリウム量について考慮がされておらず、固体
電解質が破損した場合にナトリウムと硫黄が短時間に直
接反応し、電池容器の破損に至るといつた安全上の問題
があつた。 第2図に示した従来型電池では、固体電解質管1と安
全隔壁2とのギヤツプ部3に存在するナトリウム量を減
少させるため、ギヤツプ巾を極力狭くしようとしても次
の理由により不可能であつた。セラミツクスである固体
電解質は曲りや真円度を金属材料のように精度よく製作
できない。仮に、ギヤツプ巾が2mmであるとすれば、ギ
ヤツプ部に存在する全ナトリウム量は100gに達する。こ
のナトリウム全量が硫黄と反応した場合には、肉厚4mm
のステンレス製の安全隔壁2も反応生成熱によつて溶融
する可能性がある。安全隔壁が溶融破損すると、安全隔
壁内のナトリウムがさらに硫黄と反応することになり、
やがては、電池容器の破損に至る。 本発明の目的は、固体電解質が破損しても電池容器を
健全に保つために、ナトリウムと硫黄の反応により発生
する反応生成熱を吸収する吸熱物質を電池容器内に充填
することにより、電池容器の溶融を防止し、安全性の高
いナトリウム−硫黄電池を提供することにある。 〔問題点を解決するための手段〕 上記目的は、電池容器内に、陽極活物質である硫黄、
あるいは、陰極活物質であるナトリウムの少なくとも一
方と、吸熱反応する物質を充填することにより達成され
る。 〔作用〕 陽極活物質、あるいは、陰極活物質と吸熱反応する物
質、例えば、Na2S2は陽極活物質である硫黄と反応す
る。反応式は、 Na2S2+2S→Na2S4−7.22Kcal/mol となる。この吸熱反応により、固体電解質管破損時のナ
トリウムと硫黄の反応時の発熱を吸収することにより、
電池容器の溶融が防止でき電池の安全性が向上する。上
の反応式の反応熱データ等は、例えば、コンプリフエン
スイブ・インオーガニツク・ケミストリー(1973年、パ
ーガモン・プレス社刊)、第一巻、第428頁から第433頁
(Comprephensive Inorganic Chemistry,Vol.1pp.428−
423,Pergaman Press Ltd.((1973))に見い出せる。 〔実施例〕 以下、本発明の一実施例を第3図により説明する。本
発明は、第2図の従来電池のギヤツプ部3に充填した金
属製メツシユ6の代りに、陽極活物質5である硫黄と吸
熱反応する物質、ここでは、Na2S2を粉体化して充填し
た。Na2S2の融点は約445℃であり、通常のナトリウム−
硫黄電池の運転温度である330〜350℃の温度では固体
で、電池の正常運転時には、毛細管力により固体電解質
管1の表面へナトリウムを供給する役割をはたす。固体
電解質管1の破損時には、ナトリウムと硫黄が激しく発
熱反応する。このときの反応生成物は、ギヤツプ部3の
ナトリウムと陽極の硫黄の割合からNa2S5、あるいは、N
a2S4の高硫化ナトリウムと考えられる。反応生成物をNa
2S4と仮定すれば、反応式は 2Na+4S→Na2S4+98.4Kcal/mol となる。この発熱によつてナトリウムと硫黄の反応領域
近傍の温度が上昇しNa2S2粉体8の融点に達するとNa2S2
粉体は溶融すると共に固体電解質管1の破損部から流入
する硫黄と吸熱反応し、安全隔壁、電池容器7の温度上
昇を抑制する。この反応式は、 Na2S2+2S→Na2S4−7.22Kcal/mol となる。従つて、ギヤツプ部3に存在するナトリウムと
硫黄の反応時の発熱を吸収するためには、ギヤツプ部3
のナトリウムとNa2S2の充填割合をモル比にして1:6程度
にすればよい。本実施例によれば、固体電解質管1の破
損時のナトリウムと硫黄の反応による発熱をNa2S2と硫
黄の吸熱反応で吸収でき、ナトリウム−硫黄電池の安全
性を確保できる。尚、本発明では、Na2S2粉体8を用い
たが、多孔質体、あるいは、繊維状に成型して充填して
もよい。また、Na2S2粉体を固体電解質管1と安全隔壁
2とのギヤツプ部3に充填した。また、吸熱反応する物
質としてNa2S2を用いたが、K2Sなど他の物質でも可能で
ある。 第1図は、本発明の他の実施例である。固体電解質管
1の内側に固体電解質管1を型として塑性加工した安全
隔壁2を設け、安全隔壁2の内部に安全隔壁2と空間を
介在してナトリウム貯蔵容器9を設けた。この安全隔壁
2とナトリウム貯蔵容器9とのギヤツプ部3にNa2S2粉
体8を充填した。ここでは安全隔壁2に材質として塑性
変形加工の便を考慮し、ナトリウムに対する耐食性の大
きなステンレス系の超塑性材を用いた。このステンレス
系超塑性材1000℃程度に加熱し固体電解質管1を型とし
て加圧することにより、固体電解質管1と安全隔壁2と
のギヤツプ幅を0.1mm程度にすることができる。例え
ば、1kwh級ナトリウム−硫黄電池を例にとると、このギ
ヤツプ部のナトリウム量は5g程度となり、固体電解質管
1が破損した場合のギヤツプ部のナトリウムと硫黄の反
応による発熱量を極力小さくすることができる。しか
し、この発熱により安全隔壁2の温度が超塑性変形を起
こす約1000℃を超えると変性し薄肉化して破損したり、
さらに高温になると溶融する可能性がある。従つて、ナ
トリウム貯蔵容器9は超塑性変形しないステンレス材を
用い、安全隔壁2が破損した場合を考慮し安全隔壁2と
ナトリウム貯蔵容器9のギヤツプ部3に、硫黄と吸熱反
応するNa2S2粉体を充填した。Na2S2粉体を約160g充填す
ればギヤツプ部のナトリウムと陽極の硫黄が反応した場
合の発熱を吸収可能である。尚、通常運転時の固体電解
質管1の表面へのナトリウムの供給には、加工の容易な
金属性メツシユ10を用いた。 本発明では、固体電解質管破損時の発熱を吸収する充
填材は、Na2S2に限定されるものではなく、K2SやNa2S3
などでもよい。本発明によれば、Na2S2充填による体積
・重量エネルギ密度の低下を低減でき、また、安全隔壁
が溶融した場合も、ナトリウム−硫黄電池の安全性を確
保できる。また、安全隔壁2とナトリウム貯蔵容器9と
のギヤツプ部に高融点で熱電導率の小さい物質、例え
ば、Al2O3、SiCなどのセラミツクスを充填することによ
りナトリウム貯蔵容器の温度上昇を抑制し、ナトリウム
貯蔵容器の溶融を防止することにより、電池の安全性を
向上することも可能である。 また、ナトリウム−硫黄電池の運転温度である330〜3
50℃では固体で、固体電解質管1が破損し発熱した場合
は比較的容易に溶融する物質、例えば、Alなどを安全隔
壁2とナトリウム貯蔵容器9のギヤツプ部に充填するこ
とにより、充填物質の融時潜熱によりナトリウム貯蔵容
器9の温度上昇を抑制し、ナトリウム−硫黄電池の安全
性を向上させることもできる。 第4図は本発明の他の実施例である。本発明は固体電
解質管内部をNa2S2粉体の貯蔵部とし、この上部に貯蔵
したナトリウムをメツシユにより固体電解質管表面へ供
給する構造とした。本発明によれば、固体電解質管内
へ、安全隔壁2を容器とするNa2S2を挿入すればよいた
め、ナトリウム−硫黄電池の製造が容易となる。本発明
も、吸熱反応物質はNa2S2に限定されるものではなくK
2S,Na2S3でも可能である。 図中4は陰極活物質、5は陽極活物質、7は電池容
器、11は電気絶縁。 〔発明の効果〕 本発明によれば、固体電解質管破損時のナトリウムと
硫黄の反応による発熱を吸収でき、ナトリウム−硫黄電
池の安全性を確保できる。
特に、夜間電力の貯蔵や電気自動車用の電池等大電力貯
蔵用のナトリウム−硫黄電池に関する。 〔従来の技術〕 ナトリウム−硫黄電池は固体電解質(β−アルミナ、
β″−アルミナ等)が破損した場合、ナトリウムと硫黄
と大部分が瞬時に反応し、電池容器を破損する可能性が
ある。このために米国特許第4029858号では、電池の安
全性を確保するため、電池容器のナトリウム側に耐食性
安全隔壁、例えば、モリブデン管を設ける方法が、又、
特開昭60−44972号公報記載のように、金属繊維を充填
してナトリウムの流出防止を図る方法などが提案されて
いる。 〔発明が解決しようとする問題点〕 上記従来技術は、ナトリウムの流出流量を抑制するた
めに設けた安全隔壁と固体電解質管とのギヤツプ部に存
在するナトリウム量について考慮がされておらず、固体
電解質が破損した場合にナトリウムと硫黄が短時間に直
接反応し、電池容器の破損に至るといつた安全上の問題
があつた。 第2図に示した従来型電池では、固体電解質管1と安
全隔壁2とのギヤツプ部3に存在するナトリウム量を減
少させるため、ギヤツプ巾を極力狭くしようとしても次
の理由により不可能であつた。セラミツクスである固体
電解質は曲りや真円度を金属材料のように精度よく製作
できない。仮に、ギヤツプ巾が2mmであるとすれば、ギ
ヤツプ部に存在する全ナトリウム量は100gに達する。こ
のナトリウム全量が硫黄と反応した場合には、肉厚4mm
のステンレス製の安全隔壁2も反応生成熱によつて溶融
する可能性がある。安全隔壁が溶融破損すると、安全隔
壁内のナトリウムがさらに硫黄と反応することになり、
やがては、電池容器の破損に至る。 本発明の目的は、固体電解質が破損しても電池容器を
健全に保つために、ナトリウムと硫黄の反応により発生
する反応生成熱を吸収する吸熱物質を電池容器内に充填
することにより、電池容器の溶融を防止し、安全性の高
いナトリウム−硫黄電池を提供することにある。 〔問題点を解決するための手段〕 上記目的は、電池容器内に、陽極活物質である硫黄、
あるいは、陰極活物質であるナトリウムの少なくとも一
方と、吸熱反応する物質を充填することにより達成され
る。 〔作用〕 陽極活物質、あるいは、陰極活物質と吸熱反応する物
質、例えば、Na2S2は陽極活物質である硫黄と反応す
る。反応式は、 Na2S2+2S→Na2S4−7.22Kcal/mol となる。この吸熱反応により、固体電解質管破損時のナ
トリウムと硫黄の反応時の発熱を吸収することにより、
電池容器の溶融が防止でき電池の安全性が向上する。上
の反応式の反応熱データ等は、例えば、コンプリフエン
スイブ・インオーガニツク・ケミストリー(1973年、パ
ーガモン・プレス社刊)、第一巻、第428頁から第433頁
(Comprephensive Inorganic Chemistry,Vol.1pp.428−
423,Pergaman Press Ltd.((1973))に見い出せる。 〔実施例〕 以下、本発明の一実施例を第3図により説明する。本
発明は、第2図の従来電池のギヤツプ部3に充填した金
属製メツシユ6の代りに、陽極活物質5である硫黄と吸
熱反応する物質、ここでは、Na2S2を粉体化して充填し
た。Na2S2の融点は約445℃であり、通常のナトリウム−
硫黄電池の運転温度である330〜350℃の温度では固体
で、電池の正常運転時には、毛細管力により固体電解質
管1の表面へナトリウムを供給する役割をはたす。固体
電解質管1の破損時には、ナトリウムと硫黄が激しく発
熱反応する。このときの反応生成物は、ギヤツプ部3の
ナトリウムと陽極の硫黄の割合からNa2S5、あるいは、N
a2S4の高硫化ナトリウムと考えられる。反応生成物をNa
2S4と仮定すれば、反応式は 2Na+4S→Na2S4+98.4Kcal/mol となる。この発熱によつてナトリウムと硫黄の反応領域
近傍の温度が上昇しNa2S2粉体8の融点に達するとNa2S2
粉体は溶融すると共に固体電解質管1の破損部から流入
する硫黄と吸熱反応し、安全隔壁、電池容器7の温度上
昇を抑制する。この反応式は、 Na2S2+2S→Na2S4−7.22Kcal/mol となる。従つて、ギヤツプ部3に存在するナトリウムと
硫黄の反応時の発熱を吸収するためには、ギヤツプ部3
のナトリウムとNa2S2の充填割合をモル比にして1:6程度
にすればよい。本実施例によれば、固体電解質管1の破
損時のナトリウムと硫黄の反応による発熱をNa2S2と硫
黄の吸熱反応で吸収でき、ナトリウム−硫黄電池の安全
性を確保できる。尚、本発明では、Na2S2粉体8を用い
たが、多孔質体、あるいは、繊維状に成型して充填して
もよい。また、Na2S2粉体を固体電解質管1と安全隔壁
2とのギヤツプ部3に充填した。また、吸熱反応する物
質としてNa2S2を用いたが、K2Sなど他の物質でも可能で
ある。 第1図は、本発明の他の実施例である。固体電解質管
1の内側に固体電解質管1を型として塑性加工した安全
隔壁2を設け、安全隔壁2の内部に安全隔壁2と空間を
介在してナトリウム貯蔵容器9を設けた。この安全隔壁
2とナトリウム貯蔵容器9とのギヤツプ部3にNa2S2粉
体8を充填した。ここでは安全隔壁2に材質として塑性
変形加工の便を考慮し、ナトリウムに対する耐食性の大
きなステンレス系の超塑性材を用いた。このステンレス
系超塑性材1000℃程度に加熱し固体電解質管1を型とし
て加圧することにより、固体電解質管1と安全隔壁2と
のギヤツプ幅を0.1mm程度にすることができる。例え
ば、1kwh級ナトリウム−硫黄電池を例にとると、このギ
ヤツプ部のナトリウム量は5g程度となり、固体電解質管
1が破損した場合のギヤツプ部のナトリウムと硫黄の反
応による発熱量を極力小さくすることができる。しか
し、この発熱により安全隔壁2の温度が超塑性変形を起
こす約1000℃を超えると変性し薄肉化して破損したり、
さらに高温になると溶融する可能性がある。従つて、ナ
トリウム貯蔵容器9は超塑性変形しないステンレス材を
用い、安全隔壁2が破損した場合を考慮し安全隔壁2と
ナトリウム貯蔵容器9のギヤツプ部3に、硫黄と吸熱反
応するNa2S2粉体を充填した。Na2S2粉体を約160g充填す
ればギヤツプ部のナトリウムと陽極の硫黄が反応した場
合の発熱を吸収可能である。尚、通常運転時の固体電解
質管1の表面へのナトリウムの供給には、加工の容易な
金属性メツシユ10を用いた。 本発明では、固体電解質管破損時の発熱を吸収する充
填材は、Na2S2に限定されるものではなく、K2SやNa2S3
などでもよい。本発明によれば、Na2S2充填による体積
・重量エネルギ密度の低下を低減でき、また、安全隔壁
が溶融した場合も、ナトリウム−硫黄電池の安全性を確
保できる。また、安全隔壁2とナトリウム貯蔵容器9と
のギヤツプ部に高融点で熱電導率の小さい物質、例え
ば、Al2O3、SiCなどのセラミツクスを充填することによ
りナトリウム貯蔵容器の温度上昇を抑制し、ナトリウム
貯蔵容器の溶融を防止することにより、電池の安全性を
向上することも可能である。 また、ナトリウム−硫黄電池の運転温度である330〜3
50℃では固体で、固体電解質管1が破損し発熱した場合
は比較的容易に溶融する物質、例えば、Alなどを安全隔
壁2とナトリウム貯蔵容器9のギヤツプ部に充填するこ
とにより、充填物質の融時潜熱によりナトリウム貯蔵容
器9の温度上昇を抑制し、ナトリウム−硫黄電池の安全
性を向上させることもできる。 第4図は本発明の他の実施例である。本発明は固体電
解質管内部をNa2S2粉体の貯蔵部とし、この上部に貯蔵
したナトリウムをメツシユにより固体電解質管表面へ供
給する構造とした。本発明によれば、固体電解質管内
へ、安全隔壁2を容器とするNa2S2を挿入すればよいた
め、ナトリウム−硫黄電池の製造が容易となる。本発明
も、吸熱反応物質はNa2S2に限定されるものではなくK
2S,Na2S3でも可能である。 図中4は陰極活物質、5は陽極活物質、7は電池容
器、11は電気絶縁。 〔発明の効果〕 本発明によれば、固体電解質管破損時のナトリウムと
硫黄の反応による発熱を吸収でき、ナトリウム−硫黄電
池の安全性を確保できる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第3図、第4図は本発明の一実施例のナトリウ
ム−硫黄電池の縦断面図、第2図は従来のナトリウム−
硫黄電池の縦断面図を示す。 1……固体電解質管、2……安全隔壁、3……ギヤツプ
部、4……陰極活物質、5……陽極活物質、6……メツ
シユ、7……電池容器、8……Na2S粉体、9……ナトリ
ウム貯蔵容器、10……メツシユ、11……電気絶縁。
ム−硫黄電池の縦断面図、第2図は従来のナトリウム−
硫黄電池の縦断面図を示す。 1……固体電解質管、2……安全隔壁、3……ギヤツプ
部、4……陰極活物質、5……陽極活物質、6……メツ
シユ、7……電池容器、8……Na2S粉体、9……ナトリ
ウム貯蔵容器、10……メツシユ、11……電気絶縁。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 根本 清光
茨城県日立市森山町1168番地 株式会社
日立製作所エネルギー研究所内
(72)発明者 井上 孝太郎
茨城県日立市森山町1168番地 株式会社
日立製作所エネルギー研究所内
(56)参考文献 特開 昭61−206117(JP,A)
特開 昭60−235368(JP,A)
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.ナトリウムを必須成分とする陰極活物質、硫黄を必
須成分とする陽極活物質、前記陰極活物質と前記陽極活
物質間に介在し、ナトリウムイオンが通過可能で、か
つ、内部に安全隔壁を備えた固体電解質を主たる構成要
素とするナトリウム−硫黄電池において、前記ナトリウ
ム−硫黄電池の陰極内に、前記陽極活物質あるいは前記
陰極活物質の少なくとも一方と吸熱反応する物質を充填
したことを特徴とするナトリウム−硫黄電池。 2.特許請求の範囲第1項において、前記陽極活物質あ
るいは前記陰極活物質の少なくとも一方と吸熱反応する
物質として金属硫化物を用いたことを特徴とするナトリ
ウム−硫黄電池。 3.特許請求の範囲第1項において、前記吸熱反応する
物質としてNa2S2あるいはNa2S3の少なくとも一方を用い
たことを特徴とするナトリウム−硫黄電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62243787A JP2664161B2 (ja) | 1987-09-30 | 1987-09-30 | ナトリウム−硫黄電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62243787A JP2664161B2 (ja) | 1987-09-30 | 1987-09-30 | ナトリウム−硫黄電池 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6489160A JPS6489160A (en) | 1989-04-03 |
JP2664161B2 true JP2664161B2 (ja) | 1997-10-15 |
Family
ID=17108955
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62243787A Expired - Lifetime JP2664161B2 (ja) | 1987-09-30 | 1987-09-30 | ナトリウム−硫黄電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2664161B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2772408B2 (ja) * | 1992-08-20 | 1998-07-02 | 株式会社日立製作所 | ナトリウム溶融塩電池 |
GB201301952D0 (en) * | 2013-02-04 | 2013-03-20 | Inotec Ltd | Electrochemical cells |
ES2829924T3 (es) * | 2014-02-07 | 2021-06-02 | Basf Se | Unidad de electrodo para un dispositivo electroquímico |
WO2021260962A1 (ja) * | 2020-06-22 | 2021-12-30 | 有限会社 中勢技研 | ナトリウム硫黄電池 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60235368A (ja) * | 1984-05-08 | 1985-11-22 | Yuasa Battery Co Ltd | ナトリウム−硫黄電池 |
JPS61206117A (ja) * | 1985-03-11 | 1986-09-12 | ダイセル化学工業株式会社 | 連続蒸着法 |
-
1987
- 1987-09-30 JP JP62243787A patent/JP2664161B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6489160A (en) | 1989-04-03 |
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